学校安全業務に係る次期システム基本構想
目次
1. 現行システムの現状
2. システム刷新の目的・目標
2.1. 次期システムにおいて重点的に取り組むべき課題やニーズ
2.2. システム刷新の目的・目標
3. 次期システムにおける刷新内容
3.1. 次期システムのイメージ(刷新イメージ)
3.2. 各刷新事項の内容
① ペーパーレス化
② 一部業務の外部委託化
③ システム機能・画面の再構成
④ 契約・給付・統計のサブシステム化
⑤ パブリッククラウドの活用
3.3. その他の刷新事項
3.4. 次期システムによる効果
4. 次期システムの整備に向けた工程表
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1. 現行システムの現状
本構想の対象となるシステム
• 災害共済給付オンライン請求システム
現行システムの主要機能
1. 契約関係
① 利用者情報
② 災害共済給付契約
2. 給付処理関係
① 報告書作成
② 請求書作成
③ 給付業務
④ 進学転校業務
3. 統計処理関係
① 統計情報
現行システムに係る経費
開発費・運用費(5年間) 計 : 約15億円
現行システムの構成 The Internet VPN 外部接続 セグメント Sorryサーバ Webサーバ ×3 LB APサーバ ×5 APバッチ サーバ DBサーバ×2 統計DBサーバ デモ用 APサーバ デモ用 DBサーバ デモ用 統計DBサーバ 仮想化基盤サーバ ×3 仮想基盤管理 サーバ 仮想基盤用 ストレージ 仮想基盤 ☆印のサーバ等は、仮想マシンを表す。 デモ環境 学校、及び設置者 センター地域 (東京除く) 仮想PC AD#1 サーバ AD#2 サーバ WSUS兼 ウィルス対 策サーバ ファイル サーバ デモ用 Webサーバ シンクラ端末 監視用端末 センター本部 及び東京地域 シンクラ端末 LB SS環境 災害共済給付 システム環境 分析サーバ 統合管理 サーバ バックアップ サーバ その他仮想PC関連サーバ及びアプライアンス ×15 監視 サーバ 仮想PC基盤サーバ ×3 vCenter アプライアンス 仮想PC基盤用 ストレージ SS環境vCenter アプライアンス SS環境仮想化 基盤サーバ2. システム刷新の目的・目標
2.1. 次期システムにおいて重点的に取り組むべき課題やニーズ
紙文書のやり取りをできるだけ必要としない(ペー パーレス化に対応した)システムとする。 電子署名の採用、押印の廃止を検討する。 テレワークに対応できる(又は将来的に容易に拡張可 能な)システムとする。ペーパーレス化の推進
AI等の活用により、審査業務や学校・設置者からの問 合せ対応業務などの自動化・効率化を図る。 デジタル化・ペーパーレス化などの実現に伴い、一部 業務の外部委託化(BPO※サービスの活用など)の可 能性を検討するとともに、これに対応できるシステム とする。 ※BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシング人員(習熟者)不足・減少への対応
災害共済給付によって得られたデータをより一層活 用できるシステムとする(学校災害事故防止のための 調査研究・情報提供など)。 現在の統計機能を拡張し、データ活用のための機能 (データ活用基盤)を整備することを検討する。データ活用の推進
学校・設置者などのシステム利用者にとって、よりわ かりやすく、操作しやすいシステムとする。システムの利便性・操作性の向上
契約・給付・統計の大機能ごとにサブシステム化し、改 修範囲や処理負荷の影響範囲をできるだけ局所化す る。 現行システムの機能(画面)を棚卸しし、最適な機能に 再構成する(不要な機能の廃止(削除)を含む)。 主流の開発言語・フレームワーク、アプリケーション基 盤を採用する。システムの柔軟性・保守性の向上
国の方針に則り、システムの稼働環境は、クラウドサー ビスの利用を第一候補(クラウド・バイ・デフォルト原 則)として、その検討を行う。 クラウドサービスが提供する機能(リモートデータバッ クアップ、ディザスタリカバリなど)を活用することに より、コストを抑制しつつ、災害及びサイバー攻撃対策 を強化することを検討する。クラウドサービスの利用
最新のデジタル技術を活用して、災害共済給付業務を含む学校安全業務全体の業務の効率化、サービスの向上を 図る。 ペーパーレス化(脱・書面)や脱・押印による業務の簡素化・効率化や業務継続性の向上(テレワーク対応など) を図る。 学校安全(事故防止対策の立案など)に役立つデータ及びデータ分析機能を提供できるシステムとする。 学校・設置者などのシステム利用者にとって、よりわかりやすく、操作しやすいシステムとする。
2.2. システム刷新の目的・目標
最新のデジタル技術の活用による業務の効率化、サービスの向上
クラウドサービスを活用して、コストを抑制しつつ、システムの性能・信頼性・セキュリティの向上を図る。 事実上リソースが無限であり、リソースの柔軟性の高いクラウドサービス上でシステムを稼働させることによ り、性能・信頼性の向上を図る。 クラウドサービスが提供する機能(リモートデータバックアップ、ディザスタリカバリなど)を活用することに より、災害及びサイバー攻撃対策を強化する。クラウド活用によるシステムの性能・信頼性・セキュリティの向上
システム刷新のテーマ
システム刷新の目的
学校安全業務のデジタル変革(DX)
仮想プライベートクラウドサービス
3. 次期システムにおける刷新内容
3.1. 次期システムのイメージ(刷新イメージ)
パブリッククラウド 仮想デスクトップサービス 学校安全業務支援システム RPA BPOサービス 書類受付 書類スキャン ストレージサービス 仮想マシン・コンテナ サービス 災害共済 契約システム AIサービス 審査支援 災害共済 給付システム 電子契約 サービス 学校安全統計システム データレイクサービス BIサービス A B C 1 XXX 100 2 YYY 200 3 ZZZ 300 データウェア ハウスサービス システム入力 ⑥ データ活用基盤の整備 各種分析用データの他、外部機関提供用 のデータを管理。 ⑤ パブリッククラウドの活用 パブリッククラウドのサービスを組み合わ せてシステムを構築。 学校・設置者 ③ 機能・画面の再構成 UXデザインによる機能・画 面の再構成。 本部・地域事務所 テレワーク拠点 (自宅等)×
×
④ 契約・給付・統計のサブシステム化 契約・給付・統計の大機能ごとに1つの システムとして構築。 ① ペーパーレス化 給付業務において書面を必要としない業務に 見直し(書面イメージをPCで確認)。 書類保管 ⑦ テレワーク対応 自宅等のリモートワーク拠点や外出先か らシステム利用が可能。 ⑧ 新しいデジタル技術の活用 AIやRPA等の新しいデジタル技 術を活用。 紙書類 紙書類 ⑨ 電子契約サービスの活用 電子契約サービスを活用して、災 害共済給付契約をデジタル化 郵送 添付書類の スキャン・撮影等 ② 一部業務の外部委託化 BPOサービス等を活用して、 ノンコア業務を外部委託。 ① ペーパーレス化 図中のシステム名称については仮称。3.2. 各刷新事項の内容
① ペーパーレス化
刷新の背景
設置者が災害共済給付の請求時に、システムからの 請求処理に加えて、「医療費支払請求書」、「医療等の 状況」などの紙書類の提出が必要な業務フロー及び それを前提としたシステムとなっている。 センターの審査・承認時に紙書類の回付が必要な業 務フロー及びそれを前提としたシステムとなってい る。 紙書類ありきの業務フロー及びシステムとなってい ることから、テレワークへの対応が困難である。 刷新の目的・効果
設置者・センター間及びセンター内で紙書類のやり取 りをしなくても業務を実施できるシステム(ペーパー レス化に対応したシステム)とすることにより、セン ター側の事務処理の簡素化及び効率化を図るととも に、学校・設置者側の事務処理の簡素化及び効率化、 利便性向上を図る。 不要な押印を廃止し、または電子署名を採用するこ とにより、学校・設置者側の事務処理の簡素化、利便 性向上を図ることを検討する。 ペーパーレス化に対応したシステムとすることにより、 テレワークに対応できるようにする(又は将来的に容 易に拡張できるようにする) 。 実現イメージ
「医療費支払請求書」や「契約約款」などの押印書類に ついて、内閣府規制改革推進会議が示した基準(「具体 的基準」)を参考に、書面・押印の必要性について今後 見直しを行う。引き続き押印を必要とする書類につい ては、電子署名や電子契約サービスを活用したデジタ ル化(脱・書面、脱・押印)を検討する。 「医療等の状況」などの電子化困難な書類については、 スキャン等によるイメージデータの提出を可能とする。 イメージワークフローシステム等を活用し、審査者や承 認者が書類イメージを手間なく参照できるようにする。 引き続き紙書類によって提出されるものについては、 センター側でデジタル化する。また、デジタル化の作業 については、集約して外部委託することを検討する。 (「一部業務の外部委託化」参照。) 学校・設置者 添付書類の スキャン・撮影等 災害共済 給付システム 請求書データ 書類イメージ 本部・地域事務所×
書類イメージをPCで見なが ら、審査結果を入力。 請求書データと書類イメージ はシステムで紐付け管理。 請求書 審査 紙書類 BPOサービス イメージ データによ る提出を 可能とす 郵送 紙書面による提 出も可能とする。3.2. 各刷新事項の内容
② 一部業務の外部委託化(BPOサービスの活用)
刷新の背景
審査業務経験者(ベテラン)が減少してきている(セン ター職員をコア業務に集中させる必要がある)。 ペーパーレス化のために必要な作業(書類のイメージ化 など)が新たに発生する。 上記により、業務の円滑な遂行やシステムの安定的な運 用に支障をきたすおそれが出てきている。 刷新の目的・効果
ペーパーレス化などの実現に必要となる作業や請求書の 代行入力事務などのノンコア業務を外部委託し、セン ター職員がコア業務へ集中できるようにする。 実現イメージ
BPOサービス等を活用して、以下の事務を外部委託する。 • 書類(請求書・添付書類等)の受領 • 書類のイメージ化(スキャン) • システム入力・・・請求書受付、請求書作成(代行作成)、 請求書事前突合 • 書類保管、書類送付(郵送) • 問合せ対応(操作方法など) 一部業務を外部委託する場合の業務フローの見直しを行 い、これに対応するためのシステム機能の拡張を行う。 外部委託ではなく、上記の事務を集約して実施する部署 を設けてセンター内で実施することも検討する。 学校・設置者 紙書類の郵送 災害共済 給付システム 請求書データ 書類イメージ BPOサービス 書類受付 書類スキャン システム入力 書類保管 請求書作成・送信 ペーパーレス化のために必要 な作業含め、ノンコア業務を 外部委託する。 引き続き紙書類によって提 出されるものについては、 郵送してもらう。 ノンコア業務(黄色背景色) を外部委託する。3.2. 各刷新事項の内容
③ システム機能・画面の再構成
刷新の背景
第1期システム開発当時(約15年前)に主流だった技術 や方式に基づいて開発された画面を使用し続けており、 画面がわかりづらく、操作性が悪い(入力ステップが多 い、画面の更新(再表示)が多い、など)。 請求書審査画面など、業務をペーパーレス化した際に 使用しやすい画面に変更する必要がある。 事故情報などデータ分析に必要な入力項目が足りない。 刷新の目的・効果
ペーパーレス化することも踏まえ、利用者視点で機能 や画面を再構成することにより、学校・設置者、地域事 務所などのシステム利用者にとって、よりわかりやすく、 操作しやすいシステムとする。 データ分析に必要な追記項目を含め、入力の負担を軽 減する。 実現イメージ
UX(ユーザーエクスペリエンス、利用者の体験)デザイ ンによる機能・画面の再構成を行う。 以下のような機能により、わかりやすく簡易な操作を 可能とする。(以下は例。実装する機能は今後検討。) • 質問に答えていくと請求書等を自動で作成 • 添付書類のイメージデータの文字認識を行い、画面に 自動入力(「医療等の状況」の情報を請求書作成画面 に自動入力、など) UXデザインの参考例(e-Tax) 実現イメージ(続き)
デザインシステム(デザインの概念、スタイルガイド、コ ンポーネント集などで構成されるサイトデザインのルー ル)を取り入れる。 主流の画面系フレームワーク(Reactなど)を使用する。 デザインツール(Adobe XDなど)を活用した画面の プロトタイプ作成や設計を行う。 項目ごとに記入方法を 説明(マイクロコピー)。 どの欄に何を入力すれ ば良いのか、画面上で わかりやすく説明。 詳細入力画面をオーバー レイし(元画面に重ね) 、画 面の移動や1画面の項目数 ヘルプに容易にアク セス可能。3.2. 各刷新事項の内容
④ 契約・給付・統計のサブシステム化
刷新の背景
契約・給付・統計の各機能やデータが複雑に絡み合っ ている(コンポーネント化されていない)ため、制度改 正対応時等のプログラム改修の影響範囲が大きい。 ある機能における処理負荷が他機能の処理に影響を 与える。(統計処理を行うと給付処理も重たくなる。) 契約・給付・統計の機能ごとに適した形式でデータを 管理できない。(災害共済給付業務を含む学校安全 業務全体としての業務に必要なデータ(顧客情報、マ ネジメント情報など)が管理しきれていない。統計情 報が給付ベースで管理されており、データへのニー ズ(発生ベース)に応えることができない。) 刷新の目的・効果
契約・給付・統計の大機能ごとにサブシステム化※し、 改修範囲や処理負荷の影響範囲をできるだけ局所化 する。(サブシステム化・・・契約・給付・統計の大機能 ごとに個別にデータベースをもち、異なる仮想サーバ (又はコンテナ)上で稼働する。) 契約・給付・統計の機能ごとに適した形式でデータを 管理する。 実現イメージ
契約・給付・統計の大機能ごとに1つのシステムとして 構築する(学校安全業務支援システムが3つのシステ ムから構成されるイメージ)。 サブシステムごとに個別にデータベースをもち、各機 能に適した構造でデータを管理する(契約用の顧客情 報、給付用の顧客情報など)。また、各機能間はデータ 連携又はAPI連携サービス等を使用してデータを連携 し、整合性を確保する。 サブシステムごと(サブシステムを構成するサーバご と)に異なる仮想サーバ(又はコンテナ)上で稼働させ る。 学校安全業務支援システム 仮想マシン・コンテナサービス 災害共済 契約システム 災害共済 給付システム 学校安全統計 システム 顧客情報 (契約用) 顧客情報(給付用) 給付情報 事故情報 処理負荷の 影響なし 処理負荷の 影響なし 契約情報 契約情報 (統計用) データ・API連携サービス3.2. 各刷新事項の内容
⑤ パブリッククラウドの活用
刷新の背景
ハードウェア・ソフトウェアがセンター所有(約5年間の 賃貸借)であり、使用するリソースを容易に拡張・変更 できない。 BCP対策等の仕組みをセンター独自に整備する必要 があり、現行の稼働環境では、コスト面などからこれ 以上の対策を施すことが難しい。 ハードウェア等の保守切れに伴い、約5年に一度のシ ステム更改が必須となっており、システム調達に係る 負担が大きい。 政府によりクラウド・バイ・デフォルト原則(政府情報シ ステムを整備するにあたって、クラウドサービスの利 用を第一候補とする)が推進されている。 刷新の目的・効果
事実上リソースが無限であり、使用するリソースを柔 軟に変更できるクラウドサービス上でシステムを稼働 させることにより、性能・信頼性の向上を図る。 センター独自の資産をなるべく所有しないことにより、 システムの維持管理に係る負担を軽減する。 クラウドサービスが提供する機能(リモートデータバッ クアップ、ディザスタリカバリなど)を活用することに より、BCP対策を一層強化する。 システム更改時期がハードウェアに依存しなくなるた め、更改の間隔を長くできる(ソフトウェア(特にOS) のサポート期間に合わせて約8~10年間隔となる)。 実現イメージ
サーバ等のリソースについては、クラウドサービスが 提供する仮想マシンやコンテナサービスを使用する。 パブリッククラウドのサービスを組み合わせてシステ ムを構築する。 パブリッククラウド上に仮想プライベート領域を設け ることにより、安全性を確保する。 ISMAPクラウドサービスリストに掲載されたサービス (国が安全性を評価・認定したサービス)を利用する。 パブリッククラウド 仮想デスクトップサービス 学校安全業務支援システム ストレージサービス 仮想マシン・コンテナ サービス 災害共済 契約システム 災害共済 給付システム 電子契約 サービス 学校安全統計システム データレイクサービス BIサービス A B C 1 XXX 100 2 YYY 200 3 ZZZ 300 データウェア ハウスサービス 仮想プライベート データベースサービス パブリッククラウドの サービスを組み合わせ てシステムを構築。3.3. その他の刷新事項
⑥ データ活用基盤の整備
実現イメージ クラウドサービスが提供するデータ分析用サービス (データレイク、ETL、データウェアハウス、AI、BIな ど)を活用して、各種分析の他、外部機関提供用に データを蓄積、加工・集計、分析するためのデータ活用 基盤を整備する。 データベースに管理されているデータ(契約・給付デー タなど)だけでなく、イメージ化した添付書類(OCRで データ化)やExcel管理の情報、外部のオープンデー タ等も取込・保持し、分析に利用できるようにする。 学校安全統計システム データレイクサービス BIサービス A B C 1 XXX 100 2 YYY 200 3 ZZZ 300 データウェア ハウスサービス ETLサービス AIサービス OCR AI分析 BPOサービス 書類スキャン センター 他機関 学校・設置者 データ 公開・提供 各種データ(生デー タ)を保持 集計結果や分析可能な 加⼯済みデータなどを 管理⑦ テレワーク対応
実現イメージ 業務のペーパーレス化に対応することにより、テレ ワークにも対応できるシステムとする。 パブリッククラウドが提供する仮想デスクトップサービ スを活用する。 USB型やノート型シンクライアント端末を使用して、テ レワーク拠点から閉域LTE網等を介してシステムに接 続し、安全に利用できるようにする。 パブリッククラウド 仮想デスクトップサービス 学校安全業務支援システム テレワーク拠点 (自宅等) 閉域 LTE網 など USB型又はノート型 シンクライアント 災害共済 給付システム 災害共済 給付システム 災害共済 契約システム 学校安全 統計システム ユーザ自身がデー タを抽出・加工 データ加工や集計 処理など 外部 A B C 1XXX 100 2YYY 200 3ZZZ 300 オープンデータ 等を取込電子契約サービス