がら、中国国有企業の改革スピード、特に、大型中央国有企業には党委員会の役割と企業経営 の関係に当たって、その目標の達成は、まだ道が遠いだろうと感じられる。 一方、電子産業の民営企業は、主に華南地域に集積し、外資企業との取引関係を結ぶと同時 に外資から技術を習得した。また、模倣からスタートし、現在、多数の民営企業が電子産業の 発展に大きく貢献している。さらに、民間企業、投資家からの資本参加、従業員持ち株制、ス トックオプションの導入などにより、民営電子企業が株価重視、経営成果重視の経営を展開し ている。これらの企業は、全体的に国有企業、集団企業より規模がまだ小さいが、そのガバナ ンスの透明性が評価されている。社内には、董事会、監査委員会などを設置するとともに、社 外取締役を迎え入れ、経営の透明化やモニタリング機能を強化する企業は増えつつあり、国有 企業、集団企業の改革遅れとは対照的である。今後、これらの振興勢力は、市場の洗礼を受け 続け、投資家からの厚い信頼を得て、安定した高度成長を遂げるための基礎となるのであろう。 本稿において、中国電子産業の持続成長に大きな関心が寄せられ、多くの課題を残している。 特にコア技術の問題、IT技術の活用、中国企業のイノベーションシステムなどについては、 諸疑問を持ちながら、今後の研究につなげ、検討していきたい。 参考文献:
Alfred D.Chandler, Jr.[1993]Scale and Scope (阿部悦生・川辺信雄・工藤章・日高千景・ 山口一臣訳)チャンドラー『スコープアンドスケール』有斐閣1993 年