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本 学 図 書 館 の ス ペ シ ャ

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図書館員の文献紹介と

      資料の活

本 学 図 書 館 の ス ペ シ ャ

ス軍兵士がナイル川河口の町ロゼッタの土の中 から発見していたものです。

 その後、模倣資料に基づいてロゼッタ・ストー ンは『エジプト誌』に収められますが、この石 には₃段にわたって₃つの言語による文章が刻ま れていました。上段にはヒエログリフとよばれ る象形文字、中段にはデモティックと称される 民用文字、下段にはギリシア文字が彫られてお り、特にヒエログリフについての理解には時間 を要し、フランスの言語学者ジャン=フランソ ア・シャンポリオン(₁₇₉₀-₁₈₃₂)ら、多くの 学者の努力により₂₀数年を要して漸く₁₈₂₂年に 解読されました。これは、ナポレオンが死去し た翌年のことです。

 ₃つの文章の内容はいずれも同じもので、紀 元前₁₉₆年、プトレマイオス₅世エピファネスの 善政を称えた石碑であることが判明しました。

また、これは古代エジプト語と₂世紀以降のエ ジプト語とされるコプト語の深いつながりを証 明したものとして、言語学的にも意味のあるも のとされています。

 ちなみに、ロゼッタ・ストーンの現物を戦利 品として持ち帰ったイギリスは、現在も大英博 物館で展示しています。

 さて、このヒエログリフの解読に中心的な役 割を果たしたシャンポリオンは、₁₈₂₄年に解 読作業からさらに発展させた研究書

Précis du système hiéroglyphique des anciens Ēgyptiens

(『古代エジプトの象形文字体系概説』・写真)

を上梓しました。幼いころから語学に才能を示 した彼は、ヘブライ語、アラビア語、シリア語、

さらにエジプトのコプト語などに通じていたと いわれます。ナポレオンのエジプト遠征に刺激

されてエジプト研究の道に入ると、₁₈歳でグル ノーブル大学歴史学科の助教授となり、ヒエロ グリフの解読に携わってそれを成功させたこと は前述の通りです。

 この書物の内容は古代エジプトの象形文字体 系の研究書で、ヒエログリフを宗教文字と捉え、

その文字上の要素と文字と文字との様々な組み 合わせや、自分たちの研究システムと他のエジ プトのグラフィカルな方法との関係を書いたも のです。これはロゼッタ・ストーンのヒエログ リフが解読されて₂年後に成立した著作で、図 版と説明を持つ全₂巻で成っています。

 このヒエログリフは、紀元₄世紀ころまで使 用されたといわれます。それらがナポレオン の遠征で発見され、シャンポリオンの業績に よって漸く解読が可能になり、長いエジプトの 歴史を紐解く基本的な部分が明らかになったの です。そして今日では、ナイル川の相次ぐ氾濫 によって流域では肥沃な大地が作られ、紀元前

₅₀₀₀年ころから農耕をもとにした文明が発達し ていたことがわかっています。また、紀元前

₃₀₀₀年ころになると統一国家が成立し、紀元前

₁₁₀₀年前後には₂₀ともいわれる王朝の興隆と没 落が続いたこと。これらの王朝は強大な権力を 基盤にしてピラミッドや神殿を作ったこと。さ らに、象形文字を伝達手段として、測量術や天 文暦法などの科学技術があったことなどが判明 しました。

■様々な議論をこえて

 ₁₇₉₈年、この年の日本は江戸時代の寛政十年 にあたり、アメリカのペリー提督が来航する55 年前になります。同年、₂₉歳のナポレオンが始

Rosetta Stone(レプリカ)

(本学図書館所蔵)

Précis du système hiéroglyphique des anciens Ēgyptiens. 2 vols. Paris, 1824.

(本学図書館所蔵)

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