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レーザースキャナを用いたロボットトラクタの安全性確保に関する研究

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Academic year: 2021

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トラクタ

障害物 検出範囲

北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2017 年 2 月 1 日〜13 日

レーザースキャナを用いたロボットトラクタの安全性確保に関する研究

環境資源学専攻 生物生産工学講座 ビークルロボティクス 曾雌弘平

1. はじめに

わが国では農業従事者の減少や高齢化などが問題とされており,これ を解決する方法の一つとして農作業の自動化が考えられる。特にマル チロボットシステムを用いたトラクタの自動化は圃場への負荷の軽 減などのメリットが大きいが現状においてはマルチロボットシステ ムの安全性確保に関する技術は不十分であるといえる。本研究ではレ ーザースキャナを用いてマルチロボットシステムの安全性を確 保すること, レーザースキャナが受ける砂埃等のノイズの影響を 低減する手法の基礎研究を目的とする。

2.方法

1)機材 マルチロボットシステム用ベーストラクタとしてヤンマ ー(株)製 EG453 を用いた。それぞれのロボットトラクタにはコン ピュータが搭載され,互いに位置情報などを通信している。安全セ ンサとしてレーザースキャナ(北陽電機製 UTM-30X)を用いた。

2)マルチロボットシステムにおける安全システム 2 台のロボッ

トトラクタを用いてロータリ作業を行い,障害物検出を行った。障害物検出のアルゴリズムにはウ ェーブレット変換を用いた。

3)レーザースキャナのノイズ除去 圃場で中耕除草作業を行い,作業で発生する砂埃のデータを収 集した。また屋内の土層を用いて砂埃を再現し,固定障害物,移動障害物の検出を行った。

3.結果と考察

1)マルチロボットシステムにおける安全システム 圃場での実験の結果,一方のロボットが障害物 を検知してから 2.2 秒後に他方のロボットを停止させることができた(図 1) 。これはロボットトラ クタの安全性を確保するうえで十分な水準であるといえる。

2)レーザースキャナのノイズ除去 中耕除草中に発生した砂埃はレーザースキャナを完全に覆った状 態で 600mm 程度の距離で検出されることが分かった。また屋内での実験から近距離にある対象物に関し て以下の性質があることが分かった。①砂埃の中の約 400 ㎜先の静止物をスキャンした場合の距離の誤 差は平均で 29.1 ㎜,最大値で 185.9 ㎜であった。②静止した対象物は砂埃と比べて位置の分散が有意に 少ない。③移動体は砂埃と比べて反射強度が有意に大きい。図 2 に屋内で計測された砂埃の中の対象物 のデータを示す。①より近距離であれば砂埃の中でも対象物をスキャンすることが可能であることがい え,②より静止物と砂埃を区別することが可能であるといえる。また③より反射強度を用いれば移動体 であっても砂埃の中から検出することができるといえる。今後の課題としては砂埃の中で検出される距 離の誤差低減,トラクタへの実装が挙げられる。

図 1 一方のロボットが障害物を検出した状態

図 2 砂埃と静止対象物の検出結果

トラクタ

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