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長崎大学教育学部 相 川 勝 代

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Academic year: 2021

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(1)

重い障害をもつ子どもの教育にたずさわる教師の養成

―重症心身障害児施設での学生実習報告―

長崎大学教育学部  相   川   勝   代

The Training of Teachers for severely Handicapped  children: A Report on the Training of Student     Teachers at a School for the Mentally

     and Physically Handicapped Children.

Katuyo Aikawa

は じ め に

 憲法26条には「すべて国民は,法律の定めるところにより,その能力に応じて,ひとし く教育をうける権利を有する」と謳われている。しかし,従来,重度の障害を持った子ど も達は「就学免除」という形で,教育をうける機会を奪われてきた。重度の障害児は教育 不可能という考えが,現在でも尚一部にみられるが,発達に応じた学習の機会を与えるこ とが教育であり,障害に応じた適切な教育がなされるべきである。

 「障害の重度さ」は教育・医学・福祉の立場でそれぞれちがいがみられるが,児童福祉 法では「重度の精神薄弱及び重度の肢体不自由が重複している児童」を重症心身障害児と 呼び,医学的にも教育的にも重症度が高い。一方,学校教育の立場からは医学的な重症度 は問題にならない。教育的に重度であること,即ち「発達的な側面」と「行動的な側面」

の重度さが問題である1)。

 以下,本稿では現在,重症心身障害児施設にいる子どもを対象に論をすすめていく。重 症心身障害児施設にいる子どもを大きく三つに分類すると,児童福祉法に定義されている ような重度の精神薄弱と重度の肢体不自由が重複している子と,重度の精神薄弱と肢体不 自由はさほどでなく動きまわる子と,肢体不自由は高度であるが精神薄弱は軽度である子 がいる2)。これは精神薄弱と肢体不自由の二つの障害からの分類であるが,実際には,さ らに障害が重複していることがあり,一人びとりの子どもの障害の状態や程度はさまざま である。

 このようにさまざまな障害を持ち,独自な存在として存在する障害の重い子どもの教育

や指導にたずさわろうとする者は,まず子どものなまの姿に接し,子どもの実態を知るこ

とが何よりも大切なことである。子どもに接し,かかわりを持つことによって,村上3)の

指摘する「外なる障害児」から「内なる障害児」への意識変容の体験もするだろう。

(2)

 前出の名古屋大学教育学部村上は,昭和45年夏以来,毎年,臨床心理を専攻する大学院 生,学部学生,研究生らと4泊5日の「教育研究実習」を続け,そのなまの体験を継続し て発表している。彼は「すべてこれまでのように外側から観察したり,意識次元で問いか けたりすることだけで,はたしてじゅうぶんの知見が得られるであろうか。生命の流れを 追いながら,なまの形で,はだかの子どもとぶつかっての追究こそが今要請されているの ではなかろうか3)」という。

 辻村1)は重度・重複障害児教育にあたる教師は「人の子が生れてからその心と体がどう 発達するかをじっくりと身をもって知っているという事が何より基本的に必要なこと」と

して,実習を含めた現職教育の機会を与えることの重要性を論じている。1977年春,来日 し,各地で講演した英国マンチェスター大学付属ヘスター・エイドリアン研究所長ピータ

ー・

ツトラー教授4)5)も「重度精神薄弱児の教育にあたっては,教員養成が最も重要な 課題で,特に現職教育を強化すべきである」と述べている。

 重症児の教育にたずさわる教師の養成として,現職教育め重要性1)4)6)7)8)9)10)が強調 されるのは,実践や経験の乏しい四年間の大学教育のみでは重症児の教育は困難であると いう視点にたつものであろう。指導カリキュラムの変更さえむずかしい現状である。まし てや,重症児教育にたずさわる教員養成のため大学での教育年限を延長することは至難の ことである。そこで,現職教育をより効果のあるものとし,重症児のためのよい教師を養 成する一つの過程として,教育学部学生に重症心身障害児施設で実習をさせることは意義 のあることと考える。

 重症児の実態を知識としてでなく,体験を通して知り,各自の専門性と立場を生かしな がら,それぞれの職種の人がどのように重症児の療育にとり組んでいるかを学び,その上 で重症児の教育のあるべき姿について考えてみようという目的で,今年の夏期休暇中,5 泊6日の実習を学生とともに体験したので,実習の経過をまとめ,それについて若干の考 察を加える。

実 習 報 告 1.実習を行った学生

 教育学部養護過程三年次学生が奉仕生として,後述のような実習を行った。在籍13年中 10名の学生が参加した。

2.実習期間とその形態

 実習期間は,昭和52年7月11日(月)から同年7月16日(土)の5泊6日で,学生,教 官(障害児の病理担当)の合宿研修とし,夜間は討論会や勉強会にあてた。

3.実習を行った施設の概要

社会福祉法人・聖家族会・みさかえの罷むつみの家に実習を依頼したところ,心よく引 きうけてもらい,実習にあたってはゆきとどいた指導をうけた。

 衆知のとおり,当園は北高来郡小長井町にあり,修道女会によって運営され,精神薄弱

(3)

表1 性別・年令別

  (昭和51年9月1日現在)

表2 自 立状態

      (昭昭51年9月1日現在)

     性別 N令

男(人) 女(入)

4才平等

4 1

5才〜9才

4 3

10才〜14才 22 23 15才〜19才 39

40

20才〜以上

20

23

小    計 89

90

合   計

179

食 事

排 泄

着 脱

言 葉

食事の種類

ねたつきり 歩けない

歩く

介助を要する ひとりで食べる おむつ使用 介助を要する ひとりでする できない 介助を要する ふつうにできる まったくない 一語または数語 だいたいふつうに話せる 流動食

カユ

軟食

77

62

40 110

69

123 41 15 107  915 123 37 19

27 83 69

児施設,女子精神薄弱者厚生施設,重症心身障害 児施設(むつみの家,あゆみの家)の四施設があ

る。

 学生実習を行った重症心身障害児施設みさかえ の警むつみの家は収容定員ユ90人である。昭和52 年7,月1日現在の収容現員178人。性別。年令別 分類は表1の通りである。表2に自立状態を示し たので,子どもたちの障害の重さが推測できると 思う。病名別分類は表3のようになっている。

 昭和52年7,月1日現在の職員数は205人である。

医師ll人,看護要員(看護婦,准看護婦,児童指 導員,保母,療育員)ユ28人,機能訓練士(理学 療法士)1人,ケース・ワーカー1人が直接子ど

もの治療や療育にあたっている。

 これらスタッフの中で教師の資格をもつ人達

(学習指導のほかに児童指導員として子どもの身 のまわりの世話をしている)によって「みさかえ 学園」 (学校教育法にいう学校ではない)が運営 されている。そこでは,能力別に子どもをA(小 学1年程度),B(小学2〜3年程度),C(小

一3 病 名 別

    (昭和51年9月1日現在)

名i人数

脳性小児麻痺 髄膜炎・脳炎後遺症 重度精薄

小頭症 てんかん 水頭症 先天性筋無力症 遺伝性小脳失調症 先天性風疹症候群 脳下垂体二二症 結節性脳硬化症 ダウン症候群 片麻痺症候群 脳髄脱出症 先天性代謝障害 家族性痙性脊随麻痺 偽性副甲状腺機能低下症

109

17 15 10

 5  6  2  2  2  2  1  2  2  1  1  i

 ユ

179

学3〜4年程度)の三グループにわけて,国語・算数・理科・社会・音楽の学習指導が行 われている。職能指導として,手芸・園芸・陶芸・石みがきが行われている。

4.実 習 内 容

学生が担当し,6日間身のまわりの世話をしながら接触をもった子どもの一人であるN

(4)

くんの障害および発達の状況について紹介する。「特殊教育の改善に関する調査研究会」

が出した「重度・重複障害に関する考え方」のなかに例示されている「重度・重複障害児 の判定にあたっての検査項目例1)11)」に準じて紹介すると,教育的にいかに重度である かがわかろう。

 Nくんは生活年令15才5ケ月であるが脳炎後遺症のため精神薄弱と肢体不自由を重複し ており,以下に示すように障害の程度は重度である。食事はスプーンでロに運んでやると 食べ,おむつをはめており,排泄を知らせることはできない。衣服を着せてやる時,手や 足を出す程度で身辺の処理は全面介助が必要である。抱っこすると体をつっぱり,支えて も坐わること,はできず,ねたつきりである(大きい動作)が,ビーチ・ボールを手でたた いたり,足でけったりする(小さい動作)ことができる。音声は出るが,話し言葉は全く なく(言語),叱るとちょっと黙りこむし,わざということをきかないことがあり(反 応),人が傍にくると目で追いかけ,ロを大きく開けて笑いかける(対人関係)。

表4 日 課 表(日勤のみ)

三四

8.OO  朝食(介助)投薬 30  各室清掃

9.OO  申送り,下半身清拭,おむつ交換,汚物処理

ユ0.00

看護記録及び一般処置,お遊び,グループ,個人指導,機能訓練

11.00

昼食(介助),投薬

12.00

各室清掃,排尿介助

15

自由あそび

13.00

安静時間,病室巡回       昼

@      休 45 〃 〃       陸

14.OO

おむつ交換,検温,おやつ,衣類整理,お遊び

ユ5.00

申送り,看護記録,病棟日誌記ん室温調べ,保育及び職員体操

16.00

夕食(介助),投薬

30

洗面,歯みがき

17.00

おむつ交換,排尿介助,各室清掃,汚物処理

30 更衣

 実習期間中毎日,施設でいう「日勤」の時閥を日課表(表4)に従い,「看護要員」の 一人として,Nくんのような重度の子どもの身のまわりの世話をし,食事介助,おむつ交 換,下半身清拭,入浴介助等のすべての世話がまかされた。子どもの障害の種類や程度,

発達の状況に応じて,「みさかえ学園」へ登園させたり,機能訓練を手伝うこともあり,

さらに時間の余裕があると,それぞれに工夫した働きかけを試み,又,「みさかえ学園」

(5)

での学習指導を参観した。

考 察

 まず,三年次生に実習をさせた理由について述べると,その根拠の第一は,すでに障害 児教育原理,障害児教育内容研究,精薄教育演習,精薄心理,障害児の病理と保健等の授業 科目の履習をすましており,修得した知識をじかに子どもと接することによって確実なも のにし,あるいは疑問をおぼえ,3年次後期からの講義や演習を問題意識をもち,主体的 に受講してほしいと考えたことによる。次に,卒業論文や就職試験の準備に追われるまえ の精神的・時間的に余裕のあるうちに,重症児一人びとりのなまの姿と彼らが生活してい る集団の有様をみ,そこで働く人達の援助や指導のしかたを学び,共同作業のすすめ方を みることによって,重症児の療育はどのように行われているかを知り,重症児の教育はど うあるべきかの理念について考え,あるいは具体的な指導カリキュラムの立案を試みてほ しいと考えた。二年次までは知識の吸収にとどまっていた学生が,三年次になると「子ど もの現実の姿を知らないので不安である」という将来教師になろうとして勉強している学 生として,当然おぼえるであろう不安を訴え,積極的で熱心に「実習」の機会がほしいと 希求してきたことが,三年次生に実習をさせることになった理由の一つでもある。

 実習の;期日をいっするか,施設実習が正規のカリキュラムに組みこまれていない現在,

体暇を利用して実習をさせざるを得ない。

 実習の期間をどの程度にするかも検討しなければならない。学生は過去に参加した障害 児療育キャンプの経験から,合宿研修の形での実習は3泊4日ぐらいが限度のようだと考 え,5泊6日の実習にはかなりの不安と抵抗を示した。しかし,3泊4日では実習の効果 はうすく,むしろ重症児の療育のむずかしさや大変さだけを味わい,自信を喪失し,挫折 感をおぼえ,重症児のたあの教師になることを断念するおそれがあり,実習の目的に反す る結果になるので,気重がる学生に,一週間の実習期間の意義を説得し,学生も納得し

た。

 合宿研修という形をとったのは,はじめて障害の重い子どもたちに出会って生じるであ ろう精神的な動揺を考え,それを克服するために,寝食をともにし,類似した心理状態に ある者同志が,共感しあい,あるいは各自の心理的体験を言語化し,討論しあうことによ って,体験を深めてほしいと考えたからである。

 夜聞の子どもたちの状態を知るため,「夜勤」の体験を持つことも意義があると考えた が,実行できなかった。

 国立特殊教育総合研究所で行われている重度・重複障害児教育(精神薄弱を主としたコ ース)のための現職教員研修日程(1コース,約3ケ月)では,重症心身障害児施設での 実習は14日間となっている7)。これは泊りこみではないようだし,現職教員と学生という 経験や立場のちがいを考えると,学生のはじあての実習としては一週間前後が妥当であろ

うと考えている。

 一週間の実習体験を通して,学生の重症児に対する意識は変化したので,その心理的な

変化の過程を体験記録で辿ってみる。

(6)

 実習に出る前,学生は重症心身障害児に接するのは「こわい」と訴え,不安をかくせな かった。ある学生は出発前,「実際に重症児といわれる子どもたちに会ったことはありま せん。今までテレビで放送されても,それをまともに見ることはできず,ほとんど顔をふ せていました。こういう人たちを多くの人の前に出して,かわいそうにと思っていまし た。だから今度,実際に目の前の子どもたちを見て,どんな気持になるか,とても心配で す。避けずにちゃんと見ることができるかどうか。とにかく今は,多くの不安と少しの期 待でいっぱいです。子どもたちと会うことによって,どんなふうに自分の考えが変わる か,少しでも自分の考えがはっきりしていけばいいと思っています」(K・H)と述べ

ている。

 実習第一日目,「月曜日ははじあて見る重症心身障害児に対する驚ろきとも,怖れとも つかぬ気持で,ひどくいうとみなれない,何か異様なものという感じをうけた6寝たきり の子供達が多勢いて,中には,ろうかにねころんでいる子もいたし,畳の部屋の方は,み んな私たちをじっとみているような気がした。何のにおいだろうかと思わせるいやなにお いがして,後で消毒液や排泄物などの止りあったにおいだろうと気ずいたが,最初は何と もいえない感じだった」 (K・N)「まず施設内を一巡しました。施設内を一巡なんて言 葉ではたやすいことですが,病棟に一歩足を踏み入れた時から,足はガクガク,体は硬直 して,想像をはるかに越えていたものだと気づいたのです。健康な者の目からみればやは り,その姿は異様であり,鼻をつく臭いも耐えられないものでした。病棟を見て回り,園 長先生と療育部長さんの話を聞いたときには,私にはとても実習はできないんじゃない か,もう這えりたいと情けないことを考えていました」(S・T)「『私は養護過程の学生 なんだ。この子供達の世話を勉強するために,わざわざ来たんじゃないか。それに私にと っては,はじめての経験だけど,毎日この子供達の世話をしている人達がいらっしゃるじ ゃないか,その人達に比べたらどんなに楽だろう』といいきかせてはいたのですけが,一 部屋一部屋に挨拶する笑顔はぎごちなく,廊下に寝そべっている子供の側を通る時は足が すくむようでした」 (M・N)「何か異様な雰囲気に圧倒された。足がふるえ,胸がどき どきして,早く家へ帰えりたい,こんなところに6日間もいることはできないと思った」

(T・M)等と重症心身障害児をはじめてみた学生は「異様な感じで怖い」と思い,自分 が一週間の実習に耐えうるであろうかと不安がつた。第一日目の「夜はみんなたぶん精神 的な疲れからだと思うが,ぐたっとなっていた」(M・Y)。

 ダウン症児をもった親がその手記12)の中で「ほとんどすべての人は,一人のダウン症 児にいきなり対面した時には,ショックを受けるものだという事実を覚えておくがよい。

こんなとき,誰でも心の平静を取りもどすことが必要であるが,なかには,それが困難な 人もいた。ジャンマーチィンの反応は,心の変革のできない人に必らず敵意となって表わ れたのである」と述べている。学生は一度に,ダウン症児を含む多人数の重症児にはじめ て出会い,「衝撃をうけ,気が転倒」した。「心の平静」をとりもどし,明日からの実習 体験を通して「心の変革」ができるであろうか。今回の実習の重要な目的は「心の変革」

である。

 第二日目,精神的に緊張しながら,はじめて重症児の世話をしたので疲労が目立った

が,精神的疲労の強かった第一日目に比べると,第二日目はむしろ肉体的疲労である。第

(7)

三日目,「2日たち,3日だってくるとこわいという気持はなくなった」 (S・M)「三 日目ぐらいになると,少し余裕をもってこどもたちに接することができた。なんとなく一 日が単調で,早くすぎてしまったような感じがする」 (M・Y)といい,そして,「日を 重ねるにつれ,ここの生活にもなれ,子どもたちへの愛着も強くわいてくる。六日目にな

ると一週間が終ってしまうことが残念でさびしかった。子どもたちとの別れは悲しいし,

みんな涙ぐんでいた」 (M・Y)。

 多くの時間と言葉をついやしても教えることのできなかった重症児の実態を学生は肌で 知って,「障害があることを無視するわけではありません。ことばがしゃべれなくてもね たつきりでも歩けなくてもそういうような障害をこえたところでの一個の人間どうしとし ての関係がむすべそうな気がしたのです。このようなことが可能であるという自信がつき ました」(M・Y)と結んでいる。子どもたちは多くのことを教えてくれ,実習の収穫は 大きかった。

む す び

 教育は医学と同じく,人間についての科学である。医学教育は基礎医学と臨床医学にわ かれ,臨床実習が重んじられている。一方,教員養成にあたっては,臨床実習の機会が少

ない。

 昭和52年8月に出された国立大学協会・教員養成制度特別委員会の「大学における教員 養成(案)一その基準のための基礎的検討13)」をみると「大学における教員養成の実質 化として,教育研究における実践的側面の推進」を強調し,「教育実践を対象とする科学 的研究の促進とそれを可能ならしめる条件の設定が急務である」と述べられている。

 しかし,現実の教員養i成のための大学教育の現状をみてみると,教育実習期間はますま す短縮され,現実の子どもたちの姿や現場で働く教師に接する機会は減じていっているの は残念である。

 今夏,当学教育学部養護過程3年の10名の学生とともに,5泊6日,重症心身障害児施 設で合宿研修という形で実習をした。そこで重症児と呼ばれる子どもたちと彼らの治療や 看護あるいは療育にたずさわっている人達から多くの事を学び,教えられた。実習の前と 後の学生の変化をみていると,障害児教育にたずさわる教員の養成にあっては,とりわけ 臨床実習の必要性を痛感している。

 稿をおえるにあたって,不自由な身体をつたない学生の世話にまかせてくれ,ともすれば自信をなく し,挫折しそうになる学生に,笑顔をおくり,食事の介助がしゃすいようにと大きく口をあけてくれた り,おむつ交換時は必死になって腰をあげようとしてくれた「むつみの家」の子どもたちに,かぎりな い感謝の気持を捧げます。そして又,このような機会を与えて下さった園長の中山和子先生と,足手ま といになったであろう学生に,懇切丁寧に御指導下さったスタッフの方々に,心より御礼を申し上げま

す。

文  献

1)辻村泰男;重度・重複障害児とその教育をめぐる問題一特殊教育改善調査研究会の報告につい

  て,教育と医学,24,502−508,(1976)

(8)

2)重症心身障害施設・みさかえの園・むつみの家;重症心身障害児療育指針,(1975)

3)村上英治;重度心身障害児,その生の意味と発達,川島書店,東京,(1977)

4) ミットラー教授講演会資料(日本精神薄弱者福祉連盟訳編);英国における精神薄:弱児の教育と   福祉,日本文化科学社,東京, (1977)

5) 山口薫;重い知恵おくれの子どもの教育と福祉一ミットラー教授講演会報告,精神薄弱児研究,

  No.226, 58−65,  (1977)

6)伊藤隆二・小出久利・高野信寛・高橋彰彦・辻村泰男・皆川正治・宮崎直男・山口薫(司会);

  座談会10年後の精神薄弱教育を語る,精神薄弱児研究,M211,ユ3−40,(1976)

7)大坪明徳;重複障害児教育の現状と課題,精神薄弱児研究,Nq225,2−9,(1977)

8)高木俊一郎;重度・重複障害児のための教員養成,教育と医学,24,546−552,(1976)

9) 永峯博;「障害児教育における医療と教育」,辻村泰男監修,障害児教育の今日的課題,5医療   と教育,p23−50,福村出版,東京,(1976)

ユ0)松原隆三;「義務制実施と教員の養成・研修」,西谷三四郎監修,障害児全員就学,p157−204,

  日本文化科学社,東京,(エ977)

ユ1)特殊教育の改善に関する調査研究会;重度・重複障害児に対する学校教育の在り方について,精   神薄弱者問題白書,p317−320,日本文化科学社,東京,(1975)

ユ2)K,ドフリース(鈴木克明・清水貞夫共訳);小さな天使,あるダウン症児の生涯,学苑社,東   京,(1977)

13)国立大学協会・教員養成制度特別委員会;大学における教員養成(案)一その基準のための基礎   的検討,(1977)

14)表1・2・3・4は「重症心身障害児施設・みさかえの園むつみの家」資料より

      (昭和52年10月31日受理)

参照

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