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グリーン・ツーリズムと地域活性化

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Academic year: 2021

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総合政策 第15巻第 1 号(2013)

 第 5 章では、第 4 章で述べた課題等の解決に向 けて 2012 年 2 月に住民参加によるコミュニティ づくりの先進都市である、宝塚市と高知市に赴き ヒアリングを行った。

 その内容について、主に宝塚市の中山台コミュ ニティの組織と活動の具体的内容、高知市のコ ミュニティ再構築の現状についての紹介をする。

 第 6 章では、現在の組織である「地域まちづく り推進委員会」の再編について 3 つの暫定案を示

した。そして、「地域まちづくり推進委員会、自 治会、行政」の果たすべき役割、他の組織との連 携、活動資金の確保などコミュニティ再構築に向 けての考察をおこなった。

 この論文を通じて、「地域まちづくり推進委員 会」と「自治会」を中心として参画、協働による まちづくりを目指す滝沢市として出発するため の、コミュニティ再構築の方向性を示すことがで きた。

 本論文ではグリーン・ツーリズムが地域にどの ような変化をもたらしているのか、またその課題 と今後の展望について研究する。

 わが国のグリーン・ツーリズムは、1990 年代 前半に公式文書に登場してから全国に広がり、実 施されている。グリーン・ツーリズムは特に、教 育の視点から実施されているケースが多く、グ リーン・ツーリズムを実施している地域の大半が 教育旅行の受入を主流に行っている。グリーン・

ツーリズムは農家の所得増加、女性の地位向上や 起業推進といった地域活性化に結びついており、

まちづくりの手法の 1 つとして認知されている。

本稿の構成は以下のとおりである。

 第 1 章では、本論文におけるグリーン・ツーリ ズムと地域活性化の定義づけを行う。農林水産省 によれば、「滞在型の余暇活動」とされているが、

近年のグリーン・ツーリズム事業は拡大し、余暇 活動だけにとどまらず、それによる地域活性化も 多岐にわたる。

 第 2 章では、「グリーン・ツーリズムの誕生」

グリーン・ツーリズムと地域活性化

― 4 先進事例の比較研究 ― 公共政策特別コース 滝田 祥子

をテーマに日本の観光行政の変遷と観光潮流の変 化に伴うグリーン・ツーリズムの実施経緯につ いて研究する。日本で観光行政が行われるように なったのは明治期まで遡る。第 2 次世界大戦中は、

観光行政は廃止されたものの、戦後復活し、1960 年代には高度経済成長や東京オリンピック、万国 博覧会が開催され、国民の所得の増加や余暇活動 が盛んになった。だが、1973 年オイルショック を機に経済が低成長していく時代に突入し、「モ ノの豊かさ」から「心の豊かさ」に国民の価値観 が転換していった。バブル経済崩壊後はこれまで のリゾート開発の見直しが行われ、そうした中で ニュー・ツーリズムが誕生し、なかでもグリー ン・ツーリズムが着目されるようになる。

 グリーン・ツーリズムは西欧諸国を起源とし、

日本では、1992 年に農林水産省の「グリーン・

ツーリズム研究中間報告書」で公式に使用される ようになった。日本型グリーン・ツーリズムは地 方でもみられ、行政でも推進体制が整備されてい る。こうした現状のなか、日本でのグリーン・ツー

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リズムの現状と特徴について分析する。

 第 3 章では、実際にグリーン・ツーリズムを実 施している自治体について論述する。本章では、

長野県飯田市、岩手県遠野市、岩手県雫石町、秋 田県仙北市を事例に取り上げる。各事例のグリー ン・ツーリズム団体、自治体で行ったヒアリング 調査を基に、実施されているグリーン・ツーリズ ム事業や観光分野におけるグリーン・ツーリズム の位置づけなど現状について研究する。現状を踏 まえたうえで、各自治体のグリーン・ツーリズム の課題とそれに係る観光事業や 6 次産業の課題に ついて分析する。

 第 4 章では、前章の 4 事例を比較し、分析結果 を踏まえ、グリーン・ツーリズムの今後の課題と

展望について論述する。はじめに、前章で取り上 げた 4 事例についてグリーン・ツーリズム事務局 団体や広域連携事業など計 24 項目について検討 する。比較項目のなかから 4 事例の共通点、相違 点分析し、グリーン・ツーリズムの位置づけや合 併による影響等を検証する。これらの検証を踏ま えたうえで、実際にグリーン・ツーリズムの現場 に焦点をあてる。ここでは、仙北市内で農家民宿 を経営している農家を事例に農家民宿の現状と 6 次産業について現場の視点から述べる。最後に、

4 事例の比較分析と、グリーン・ツーリズムの現 場の現状を踏まえ、日本型グリーン・ツーリズム の課題と今後の展望について論述する。

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参照

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