• 検索結果がありません。

1. 調査概要 全体を俯瞰する文献調査と 主要なものについてのケーススタディを行った 企業コード導入の検討における論点について 海外の状況からの示唆を抽出した 文献調査 主に業界横断または国際的に用いられている企業コード31 種 ( 行政機関付番 21 民間機関付番 10) 付番機関 用途 コード体

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "1. 調査概要 全体を俯瞰する文献調査と 主要なものについてのケーススタディを行った 企業コード導入の検討における論点について 海外の状況からの示唆を抽出した 文献調査 主に業界横断または国際的に用いられている企業コード31 種 ( 行政機関付番 21 民間機関付番 10) 付番機関 用途 コード体"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

海外における企業コードの状況について

2012年5月15日

株式会社野村総合研究所

株式会社日立製作所

一般財団法人日本情報経済社会推進協会

資料1-1

(2)

1.調査概要

 文献調査

– 主に業界横断または国際的に用いられている企業

コード31種(行政機関付番21、民間機関付番10)

– 付番機関、用途、コード体系、登録・利用のコストな

どを俯瞰

 ケーススタディ

– 欧州(6カ国)、アジア(4カ国)で使用されている企

業コード

– 検討中の我が国における企業コードに求められる

と想定される機能をどのように実現しているか、企

業コードの利用がどのように展開されているかにつ

いてユースケースを現地ヒアリングや文献等によっ

て調査

 分析の視点

– 付番に関する論点

• 事業所への付番 • 付番機関・時期

– 情報連携に関する論点

• 課金 • 連携方式・認証・データ標準化

– 企業確認に関する論点

• 属性情報の鮮度 • 公開先による情報内容の制限 • 企業役員の個人情報保護 • 属性情報のデータ形式 • 属性の履歴情報

– その他の論点

• 個人事業主の取扱 • 番号の移行 • 企業ポータル

 全体を俯瞰する文献調査と、主要なものについてのケーススタディを行った

 企業コード導入の検討における論点について、海外の状況からの示唆を抽出した

(3)

2.付番に関する論点 ①事業所への付番

 事業所番号と複数業務での利用

– 事業所番号を付番しているのはデンマーク、スロ

バキア、オランダ、ベルギー、中国、韓国

– 事業所番号の複数業務での利用形態

• 事業所の把握単位が同一の業務のみ利用: 韓国(事業者登録番号)、ベルギー(EUN)、オランダ (KVK番号) • 事業所の把握単位を統一しあらゆる業務で利用: デンマーク(P番号)、中国(組織機構コード)

 法人番号と事業所番号の紐づけ方法

– 企業・事業所の包含関係が判別できるコード体系を

採用

• オランダ(KVK番号)の旧体系では、企業コード(8桁)+事 業所コード(4桁)を採用し、番号そのもので企業・事業 所の関係が認識できる

– 企業と事業所が同一のコード体系に含まれ、属性

情報で判別

• オランダ(KVK番号)の新体系では、企業コードは8桁、 事業所コードは12桁として付番されるが、企業と事業 所の関係はコード体系の中では表現されない • 中国の組織機構コードも同様である

– 企業と事業所は別のコード体系として付番され、属

性情報で判別

• 韓国においては、事業所に対して「事業者登録番号」 が付番されており、「法人登録番号」と紐づけることに よって経営主体である法人との関係が示される • デンマークにおいては、事業所番号であるP番号と企 業番号であるCVR番号は属性情報で相互に紐づけら れている 各国の企業コード付番単位と適用業務範囲 付番単位 事業所 法人 中国 組織機構コード シンガポール UEN ベルギー Enterprise No. オランダ KVK No. デンマーク Production No. ノルウェー Organisation No. フィンランド Business ID スウェーデン Organisation No. タイ Registration No. インド PAN EU REID(企業登記) EU EORI(公共調達) EU VAT No.(付加価値税) :国内利用のみ :国際利用 タイ Single No. :整備中 :既存の企業コード デンマーク CVR No. ベルギー

Establishment Unit No. 日本 (分野別)事業所番号 日本 法人番号 日本 法人番号 韓国 事業者登録番号 韓国 法人登録番号

(4)

2.付番に関する論点 ②付番機関・時期

 行政機関による付番

– 行政機関が付番している企業コードにおいて、付番機関は大 別すると以下のようなものになる – ①税務当局、②商業登記当局、③統計当局、④企業・金融管 理当局 – 税務や商業登記当局が付番したコードを共用しているものと、 企業を管理する機関が改めてコードを付番し、それを共有す るビジネスディレクトリ型のものがあり、企業・金融当局の他、 統計当局が付番している – それぞれ、企業の動向を最も早く把握できる立場の機関が付 番機関として位置づけられると考えられる – また、従来の登記等の業務にとらわれず、新たに企業・金融 管理当局が企業を管理し、その一環として企業コードの付 番・管理を行っている国もある

 民間機関による付番

– 企業コードを付番している民間機関は以下のように分類で きる • 商工会議所のような準公共機関 • 業界団体 • 国際的業界団体 – 準公共機関の場合は、歴史的な経緯から行政機関に代 わって企業・事業所を管理する役割を担っており、その一 環として企業コードの付番を行っていると考えられる – 業界団体等においては会員管理のために企業を管理して おり、合わせてEDI等のBtoB EC基盤を運営していることも 多いため、企業コードの付番を行っている。 – 国際的業界団体については、すべての企業を単一の機関 で管理することが難しいこと、それまでの国別の企業管理 の体系との接続性を考慮したことなどから、国別(分野別) の企業番号の付番機関を指定し、その機関が付番する番 号を付番機関番号とともに用いることで企業の一意の特定 を行う二段階の枠組みとなっている

 付番時期

– 基本的には制度上定められた付番機関が企業の設立を最 初に認識した際に付番される – 履歴をたどれるようにするため、廃業、合併などで用いられ なくなった番号についても管理されている 付番機関 実施している国 税務当局 スペイン、韓国(事業者)、オーストラリア、 ニュージーランド、インド 商業登記当局 ベルギー、韓国(法人)、タイ 統計当局 フランス、ロシア、スロベニア、スロバキア、ポー ランド 企業・金融管理当局 ノルウェー、デンマーク、フィンランド、スウェー デン、シンガポール、オーストラリア、中国 各国の企業コード付番機関

(5)

3.情報連携に関する論点 ①課金

 基本情報の提供は基本的に無償

– 企業コードに紐づけられている基本的な情報については、民 間に対してオンラインで無償開示されている例が多い(→参 考資料Ⅰ-1) – ただし、開示されている情報については国により異なっている – 調査対象の多くにおいて、現在の企業の活動有無等に当た る「状況」を提供しているところが現在日本で検討されている ものと異なっている点である

 詳細情報については有償サービス

– 無償情報の他、付加価値を付けたサービスについては、情 報提供料等を徴収している(→参考資料Ⅰ-2) – 民間が2次利用しやすいよう、データセットで信用調査会社 や民間企業に販売するサービスを行っている(欧州各国、 シンガポール、タイ:→参考資料Ⅰ-3) 対象国 コード名称 企業 コード 企業 名称 所在地 状況 その他 ベルギー Enterprise Number ○ ○ ○ ○ 会社形態、設立日、電話番号、代表者、 事業所番号、e-mail、webアドレス等 オランダ KVK Number ○ ○ ○ ○ 会社形態、事業内容、事業所番号等 フィンランド Organisation Number ○ ○ ○ ○ 会社形態、設立日、電話番号、Webアドレ

ス、使用言語等 ノルウェー Business ID ○ ○ ○ ○ 会社形態、設立日、連絡先担当者、電話 番号、e-mail、Webアドレス等 デンマーク CVR Number ○ ○ ○ ○ 会社形態、電話番号、e-mail、就業者数 、広告の保護等 スウェーデン Organisation Number ○ ○ ○ ○ 会社形態 シンガポール UEN ○ ○ ○ ○ 総会開催日等 中国 組織機構コード ○ ○ ○ 組織種別、有効期限、発行単位等 タイ 登記番号 ○ ○ ○ ○ インド CIN ○ ○ ○ ○ 会社形態、設立日、e-mailアドレス、最終 株主会開催日等 日本(予定) 法人番号 ○ ○ ○ 民間にオンラインで無償開示している主な情報項目 【更新通知サービス】(フィンランド、ノルウェー)  変更があった際に知りたい企業を予め登録することで、企業情 報の変更・追記がされた際にその情報が利用者に配信される。 【マルチ言語への対応】(ベルギー)  オランダ語、フランス語、ドイツ語のほかに、有償では英語での 詳細企業情報を提供している。 各国有償サービスメニューの例 【有償で提供される主な情報】※国によって項目は異なる • 資本金、取締役、過去の企業名称、過去のその他変更事項 • 会計監査人、監査人の証書、監査人のレポート • 年次会計報告書、貸借対照表、固定資産 等 【データセット提供】(欧州、アジア各国)  民間企業が情報の2次利用が行いやすいよう、企業情報の

(6)

3.情報連携に関する論点 ②連携方式・認証・データ標準化

情報連携の方式は国により異なる

– デンマーク・スウェーデンでは、データセットを日次バッチで 各政府機関へ提供 – ベルギーでは各政府機関はCBEのデータを都度参照

情報アクセスに当たっての認証はあるものと考えられ

るが、今回の調査範囲では実装については明らかに

することができなかった

– アクセス(ログイン)にあたって、eIDの個人認証を利用(ス ウェーデンでは民間のBankIDを活用)している例はある

データ標準化

– ベルギーにおいては、連携先の利便性を考慮したデータ提 供を行っている(→参考資料Ⅰ-4) – 具体的にはExcel、CSV、XMLなど希望するタイプのファイル 形式で提供される 政府 政府機関A 企業情報データベース 政府機関B 政府機関C 政府機関D 個別DB 個別DB 個別DB 個別DB 閲覧・取込 登録 閲覧・取込 閲覧・取込 閲覧・取込 登録・更新

企業情報を共有

【ベルギーCBE Select】 政府機関が地域や業種などで対象企業を絞込み、その結果を Excel、CSV、XMLなど希望するタイプのファイル形式でリストを入 手できる また政府機関向けのサービスとなるため一部役員等の個人情報 も含まれる 政府機関による企業情報の典型的な連携方式 出所)日立製作所

(7)

4.企業確認に関する論点

 属性情報の鮮度について

– 基本的には企業からの届出・申請に基づいて情報を更新して いる – 更新時期については国により異なる(→参考資料PP9-10)

 公開先による情報内容の制限について

– 一般に公開されている基本情報(閲覧者によって見られる情 報の内容)は基本的に同一と考えられる

 企業役員の個人情報保護について

– 政府機関が保有する企業情報のうち、企業本人(取締役)が 確認できる内容は一般に公開されている情報とは異なる – ベルギーやオランダでは、役員の「(個人識別)番号」はプライ

 属性情報のデータ形式について

– 民間信用機関等への企業情報提供においては、欧州、アジ アの多くの国で2次利用しやすいようにデータセットとして提 供されている(→参考資料Ⅰ-3)

 属性の履歴情報について

– 企業属性情報を有償で提供するサービスにおいては、その 提供情報の中に過去の履歴情報が含まれている(→参考資 料Ⅰ-2) – 有償で提供される主な情報項目(過去の企業名称、過去の その他変更事項)として記載されている 民間への開示機関 信用調査会社/民間企業 企業情報 データベース 民間企業等 更新頻度 タイ:Weekly それ以外:Daily データセット(ファイル)で提供 情報料支払 情報 サ ー ビ ス 情 報 料支 払 企業 情報 企業 情報 企業 情報 (企業情報を登録・管理する政府機関) 情報更新時期 調査対象国 定期的 インド(毎月) 定期的+変更発生時 タイ(毎年)、中国(毎年) 変更発生時のみ ベルギー、オランダ、フィンランド、ノル ウェー、スウェーデン、デンマーク 企業属性情報の更新時期

(8)

5.その他の論点

 個人事業主の取扱

– 調査対象のほとんどの国で個人事業主であっても

企業を特定できるコードが用いられている(→参考

資料P5)

– 下表に示すように、企業コードを法人・個人事業主

を問わず付番している国が多いが、スウェーデンと

韓国においては個人事業主は個人に付番されるID

を企業コードとして利用している

 番号の移行

– 多くの国では商業登記の番号をベースに新体系に

移行し、その他の特定業務で使っていた番号を紐

付ける作業を行っている

– なお、デンマークでは紐付け作業の間違いが今でも

散見され、修正に苦労しているとのこと(日立製作

所のヒアリングによる)

 企業ポータル

– デンマークでは、Virk.dkにおいて、CVRレジストリ情

報を提供しているが、それ以外に企業向けの「マイ

ページ」を開設している

– しかし、現状では標準的な情報しか提供されておら

ず、将来的な情報の拡張を検討中とのこと(日立製

作所のヒアリングによる)

– また、フランスのSIRENE番号を付番しているフラン

ス国立経済統計研究所(INSEE)では、窓口の企業

登録センター(CFE)がポータルサイトDirectory CFE

を開設し、シングルウィンドウサービスを展開してい

る。すなわち企業が同サイトで登録すると、CFEが

登録データを、URSSAF(社会保険庁)、地方税務署、

商業裁判所等に送信し、社会保険事務、徴税事務、

法人登記事務等への登録を一括して実施できるよ

うにしている

国 個人事業主への付番 説明 日本 (基本構想案) 検討課題 法人番号は個人事業主には 付番されない シンガポール タイ 中国 インド ベルギー オランダ フィンランド ノルウェー デンマーク ○ 同一コード体系で付番 企業コードを個人事業主に も付番している スウェーデン 韓国 ○ 個人IDを利用 個人事業主は企業コードの 代わりに個人に付番される IDを利用する 個人事業主への企業コード付番状況

(9)

6.まとめ

概要 各国の状況 我が国における検討内容* 事業所への付番 • 事業所に付番しているのはデンマーク、スロバキア、オ ランダ、ベルギー、中国、韓国 • 事業所は業務分野別に付番し、同じ把握粒度のものが あれば積極的に共有する 付番機関 • 行政機関は税務、商業登記、統計担当部局が付番 • ビジネスディレクトリの考え方で新たに企業情報を管理 する部局を設置する国も存在 • 法人番号は国税庁が付番 • 事業所番号は業務分野別に当該業務を所管する機関と 想定 民間への属性情報提 供に当たっての課金 • 基本情報については基本的に無償 • 付加価値サービス(より詳細な情報提供、更新通知、多 言語対応、データセット提供)では有償 • 法人番号に紐づけられる基本情報は無償で提供される • 事業所やその他のサービスについては今後の検討課題 提供される 属性情報の形式 • 2次利用が可能なように、コンピュータ処理できるファ イル(データセット)で提供される(有償) • 多様なデータフォーマットに対応(ベルギー) • 今後の検討課題 企業属性情報の 鮮度 • 定期更新:インド • 定期更新+変更時:タイ、中国 • 変更時更新(届出義務づけ):ベルギー、オランダ、フィ ンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク • 今後の検討課題 個人事業主への • 個人事業主も含めた様々な企業が対象 (ただし、ノルウェー、フィンランド、デンマークでは、 小規模個人事業主の登録は任意) • 今後の検討課題

(10)

(参考1)国際的な企業コードの管理方式

 コードの管理方式は、国別(発番機関別)に行っているものと、国際機関がすべてを管理しているものが

ある

 国別に管理されている企業コード

– 電子商取引などに用いられるコード(ISO/IEC 15459-2、ISO/IEC 6523-2、UN/EDIFACT)が多い

– コード体系の特徴は、元々各国で使われていた体系を引き継げる構造にしている

• [付番機関コード]+[付番機関が付与した企業コード]

– その理由としては以下のものが考えられる

• 国際機関が個別の国のあらゆる企業の管理を行うことが困難であること

• 国際標準化する前から用いられている国別のコードとの連続性、相互運用性の確保が必要であること(再付番と

それに伴う影響を最小限にするため)

• 付番機関コードを新たに付与することによって、参加国、参加機関が増加したときの対応が容易

 国際的に統一して管理されているもの

– 利用業界が限られる等の理由で、管理の手間が比較的容易なものが主流となっている

– 例:

参照

関連したドキュメント

運営、環境、経済、財務評価などの面から、途上国の

調査の概要 1.調査の目的

 しかし、近代に入り、個人主義や自由主義の興隆、産業の発展、国民国家の形成といった様々な要因が重なる中で、再び、民主主義という

さらに, 会計監査人が独立の立場を保持し, かつ, 適正な監査を実施してい るかを監視及び検証するとともに,

シンガポール 企業 とは、シンガポールに登記された 企業 であって 50% 以上の 株 をシンガポール国 民 または他のシンガポール 企業

このほか「同一法人やグループ企業など資本関係のある事業者」は 24.1%、 「業務等で付 き合いのある事業者」は

都調査において、稲わら等のバイオ燃焼については、検出された元素数が少なか

(79) 不当廉売された調査対象貨物の輸入の事実の有無を調査するための調査対象貨物と比較す