キーワード 海風,ヒートアイランド現象,クールアイランド,真夏日,多摩川
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(内線3257
)海風
海風 海風
海風が が が都市 が 都市 都市 都市の の の熱環境 の 熱環境 熱環境 熱環境に に に与 に 与 与 与える える える える影響 影響 影響 影響の の の の検討 検討 検討 検討
武蔵工業大学 学生会員 ○磯崎 耕史 武蔵工業大学 フェロー 村上 和男
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1....研究目的研究目的研究目的研究目的
近年,東京や大阪など日本の多くの都市で,都市域 の気温が郊外よりも高くなるヒートアイランド現象が 問題となっている.ヒートアイランド現象の主な要因 として,地表面被覆の人工化や人工排熱の増加などが 挙げられる.最近では,このヒートアイランド現象を 緩和する効果があるとされる緑地や水域といったクー ルアイランドの利用が注目されている.現在まで,こ のクールアイランドの利用について様々な研究がなさ れているが,その中でも海域の利用についての研究事 例は少ない.日本の多くの都市は海域付近に位置して いるため,都市の熱環境緩和として海風の効果が期待 出来るのではないか,と考えられる.
そこで,本研究では海風の通り道になっていると考 えられる多摩川河口付近で現地観測を行い,海風と河 川の関係や河川に流入した海風が,どの程度周辺都市 の熱環境に影響を与えているのかを検討する.
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2....現地観測現地観測現地観測現地観測
大田区 大田区 大田区 大田区
川崎区 川崎区 川崎区 川崎区 大田区 大田区 大田区 大田区
川崎区 川崎区 川崎区 川崎区
図1.観測地点の概要(多摩川河口)
温湿度の実測には,米国Dickson社製の温湿度計デー タロガーTK-500を用い,5 分毎の気温・湿度の多点同 時観測を行った.温湿度計データロガーは多摩川河口 に16箇所設置し,観測は2008年8月中旬から9月中
旬にかけて約 1 ヵ月間行った.図1 に温湿度の測定点 の位置と観測期間を示す.
海から一番近いSt.1とSt.11を結び,河口からの距離 0mの直線とし,その直線から各観測点までの垂線の距 離を河口からの距離とした.
また,風向・風速データについては多摩川河口にあ る気象庁の羽田アメダスのデータを用いた.
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3....観測結果観測結果観測結果観測結果
現地観測期間の中でも特に,8月12日~16日にかけ ての日最高気温が 32℃以上と真夏日で,観測を行った 中でも顕著に気温が高く観測された 5 日間であった.
また,いずれの日も降雨が無い.海風による熱緩和効 果について検討する際,高温が続く期間においての解 析を行うことが好ましいと判断したため,この 5 日間 に重点を置き,解析を行った.
3.1 気温と海からの距離の関係
日最高気温を観測する日中(13時~15時)と日最低 気温を観測する早朝(4時~6時)における平均気温と 河口からの距離との関係を図2に示す.
y = 0.278 x + 32.227 y = 0.278 x + 32.227y = 0.278 x + 32.227 y = 0.278 x + 32.227
y = -0.009 x + 27.201 y = -0.009 x + 27.201 y = -0.009 x + 27.201 y = -0.009 x + 27.201
25 2525 25 272727 27 29 2929 29 31 3131 31 333333 33 35 3535 35 37 3737 37
0.00.00.0
0.0 0.50.50.50.5 1.01.01.01.0 1.51.51.51.5 2.02.02.02.0 2.52.52.52.5 3.03.03.03.0 3.53.53.53.5 4.04.04.04.0 河口
河口河口
河口からのからのからのからの距離距離距離(距離(((kmkmkmkm))))
気温気温気温気温((((℃℃℃℃))))
日中日中 日中日中
早朝 早朝 早朝 早朝
図2.気温と海からの距離の関係
日中は,近似直線の傾きは0.278℃/kmとなり,河口 からの距離が離れるほど平均気温が高くなる傾向があ
季節
夏季 1回目 2008/8/11~8/21 2回目 2008/8/22~8/31 3回目 2008/9/1~9/10
現地観測期間
Ⅱ−66 第36回土木学会関東支部技術研究発表会
る.そのため,日中は沿岸地域を冷却する効果がある と考えられる.一方,早朝の近似直線の傾きは-0.009℃
/kmと,非常に小さな値なので,早朝においては,冷却 効果は無いと考えられる.
3.2 海域の影響の時間変化
図 2 での気温と河口からの距離の関係の傾きと相関 係数を1 時間毎に算出し,時間毎に 5 日間の平均をし た値を図 3 に示す.傾きの値,すなわち海域による冷 却効果の大きさは,時間により変化していることが分 かる.また,9~19時において海域の影響が大きく,相 関係数が高くなっている.そのため,海域の影響は日 射がある時間帯にあると考えられる.
-0.05 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30
0:00 2:00
4:00 6:00
8:00 10:00
12:00 14:00
16:00 18:00
20:00 22:00 時間
傾き(℃/km)
-0.05 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30
相関係数
傾き 相関係数
図3.1時間毎の傾きと相関係数
3.3 風による影響
図4 に大田区側で,河口に一番近いSt.1 と一番遠い
St.10の5日間の時間毎の平均気温と羽田の平均風速を
示す.常にSt.1よりもSt.10の気温が高くなっており,
9 時~20 時における気温差が大きくなっている.その 他の時間では気温差が小さい.また,気温差が大きい 時に風速も大きくなっている.これは,風は冷たいと ころから暖かいところに吹くという性質があるので,
内陸の気温と河口付近の気温との差が大きい時に風が 吹く.そのため,風速が大きくなったと考えられる.
また,図 5 に気象庁の羽田アメダスから得られた風 向風速データを風配図として示す.日中は,主に南か ら風が吹いている.この方向は海方向で,この風が沿 岸地域に影響を与えていると考えられる.風速も,海 方向の風のときに強くなる傾向があった.また,早朝 は,風向はまばらであり,その中でも,河川の上流方向 からの風、西からの風が多かった.
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0:00 2:00
4:00 6:00
8:00 10:00
12:00 14:00
16:00 18:00
20:00 22:00 時間
気温(℃)
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
風速(m/s)
St.1の平均気温 St.10の平均気温 羽田アメダスの平均風速
図4.St.1とSt.11の平均気温と羽田の風速
図5.日中と早朝の風向風速分布図
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4....結論結論結論結論
夏期の多摩川河口付近における真夏日 5 日間につい て解析を行った.その結果,海域からの沿岸域の熱環 境緩和効果は,晴天時の日中に, 0.278℃/kmの効果があ ることが分かった.ただし,海域による影響の大きさ は時間によって変化し,日射の無い時間帯は影響が小 さくなる.さらに,海風の風速によっても左右され,
風速が大きくなる時に影響も大きくなる.しかし,今 回の結果では,海に近い地域でのみ冷却効果がみられ,
内陸の冷却効果は見られなかった.これは,海風が建 物や地形の影響で減衰してしまったために,冷たい空 気が内陸まで届かなかったからであると考えられる.
よって,海域による熱環境緩和効果を生かすためには,
海風がより内陸に届くような風の道を作ることが重要 である.
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5....参考文献参考文献参考文献参考文献
1) 気象庁 HP;http://www.jma.go.jp/jma/index.html:
2009.1.15
2) 環境省HP;http://www.env.go.jp/:2009.1.10
N
E
S W
20 40 60 羽田アメダス 80 %
早朝
3 6 9 12 m/s
風向頻度 平均風速
Calm 0.0%
N
E
S W
20 40 60 羽田アメダス 80 %
日中
3 6 9 12 m/s
風向頻度 平均風速
Calm 0.0%