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https://dspace.jaist.ac.jp/ Title ソフトウェアプロセス実行における系統的コミュニケ ーション支援の一方式 Author(s) 門脇, 千恵; 落水, 浩一郎 CitationResearch report (School of Information Science, Japan Advanced Institute of Science and
Technology), IS-RR-97-0009S: 1-30 Issue Date 1997-03-13
Type Technical Report Text version publisher
URL http://hdl.handle.net/10119/8427 Rights
Description リサーチレポート(北陸先端科学技術大学院大学情報 科学研究科)
脚 ソ フ ト ウ ェ ァ プ ロ セ ス 実 行 に お け る 系 統 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 支 援 の 一 方 式 SystematicSupportofCommunication inEnactingaSoftwareProcess 門 脇 千 恵 落 水 浩 一 郎 ChieKADOWAKIKoichiroOCHIMIZU 1997年3月13日 IS-RR-97-00095 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 情 報 科 学 研 究 科 GraduateSchoolofInformationScience, JapanAdvancedInstituteofScienceandTechnology 〒923-12石 川 県 能 美 郡 辰 口 町 旭 台1丁 目1番 地 1-1Asahidai,Tatsunokuchi,Ishikawa923-12Japan [email protected] [email protected] OChieKadowaki,1997 ISSNO918-7553
アブ ス トラク ト 本論文 では ソフ トウェアプ ロセ ス の実行 に伴 な って発生 す る種 々の コ ミュニケー シ ョン の構 造的記 録手段 につ いて論 じる.ソ フ トウェアプ ロセ ス とオブ ジェ ク トベ ー ス,オ ブ ジェ ク トベ ー ス とコ ミュニ ケー シ ョン記録 の関係 につ い て は,す で に多 くの研 究 がな され てい る.し か し,仕 事 の引 き継 ぎや フ ォーマル レビュー に関 して発 生す る会話 を ソ フ トウェアプ ロセス の実行履歴 と関連 づ け て記録 す る手段 は まだ十分 に研 究 がな され てい な い.本 稿 で は,グ ルー プ ウェ アベ ース な る新 しい概 念 モデル を導入 す るこ とに よ り,(1)討 議 間 の因果 関係 の保 持,(2)一 つ の話題 に対応 す る討議 の流れ の保持,(3)一 つ の討 議 の流 れ にお け る 主要 な会 話 の構造 的保 持,等 を特 徴 とす る記録 手段 を検討 す る.本 論文 で提 案 す るグル プ ウェアベ ー ス と,そ れ を ソフ トウェアプ ロセ ス に結合 す る手段 を基 に して,分 散 開発 時代 の ソフ トウェア開発 環境 に対 す る フ レー ム ワー ク,CSCSDframeworkを 提 案 す る.ソ フ ト ウェアプ ロセ スの実 行 系(人 間)か らグル ープ ウ ェアベ ー スに格 納 され るべ きデー タを収 集 する手段,実 行 系 に提 供す る手段 につ い て も論 じる.本 論 文で得 られ た諸概 念 をISPW6 の例題 に適 用 す る こ とに よ り,ソ フ トウ ェア開発過 程 の連 続的 な記録 が 可能 にな る こ とを 示 す.
Abstract
In this paper, we discuss the structured recording method of communication that occurs during a software process enactment.
There are lots of research results that consider the relationship between a software process and an object base, and between an object base and design rationales.
We have not, however, enough results that discuss the method combining history of software process enactment with the communication occurred in handing some artifacts to the other or in performing formal review.
In this paper, we will give a solution to this problem by introducing the new conceptual model named Groupwarebase that stores the following information:
(1) cause-effect relationships among deliberation processes (2) stream of deliberation
for a topic (3) major discussions in a stream of deliberation.
We also give a framework named CSCSD( Computer Supported Cooperative Software
Development ) for distributed software development support environments based on
Group-warebase and links between deliberation processes and a software process.
We also discuss the acquiring method of information to be stored in a Groupwarebase from conversation among project members.
We show that our model is useful and effective to record a software development process continuously by applying our concepts to the ISPW6 exercise.
一
目 次
1は じめ に 3 2グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 導 入 2.1コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 記 録 の 視 点..._... 2.2グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の モ デ ル 化 の 方 針... 5 5 6 3グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 構 成 要 素 3.1構 成 要 素 と 相 互 関 係 構 築 に あ た っ て の 要 請... 3.2討 議 プ ロ セ ス... 3.3メ タ 情 報 と 管 理 ブ ッ ク_... 3.4討 議 プ ロ セ ス の 発 生(「 議 題 登 録 」)と 「討 議 開 始 」... 3.5「 討 議 」 と 討 議 空 間... 3.6「 討 議 」 の 詳 細 状 態 の 履 歴 と 討 議 の 型... 3.7「 討 議 終 了 」 と 完 遂 度... 3.8「 議 事 録 格 納 」 と 消 滅...。... 3.9討 議 空 間 の 動 的 再 構 成... 3.10議 論 の 蒸 し 返 し..._.. 8 8 8 9 9 10 11 14 14 15 16 4変 換 プ ロ セ ス と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 関 係 4.1変 換 プ ロ セ ス と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 結 合 法... 4.21SPW6の 例 題 へ の 適 用 例... 4.3グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 役 割...。... 18 18 19 20 5議 論 と 今 後 の 課 題 5.1本 論 文 の 成 果... 5.2CSCSDフ レ ー ム ワ ー ク... 5.3成 果 物 と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 結 合... 5.4実 行 系 と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 接 点... 24 24 25 26 27 6ま と め 28闘
図 目 次
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 ソ フ ト ウ ェ ア プ ロ セ ス 構 成 要 素 の 再 吟 味... 開 発 過 程 記 録 の 三 っ の 方 式..._... 討 議 プ ロ セ ス の 状 態 推 移... 伝 達 整 合 の 記 録 ス キ ー マ... 決 定 の 記 録 ス キ ー マ... 創 造 の 記 録 ス キ ー マ...._... 動 的 再 構 成 の 仕 組 み...。... 管 理 頁 の 例 示:再 討 議 の 場 合...._... 例 題 内 容 のDFDに よ る 表 現... 伝 達 整 合 の 型 の 結 合 例..._... 決 定 の 型 の 結 合 例..._... 変 換 プ ロ セ ス と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 対 応... CSCSDフ レ ー ム ワ ー ク.... 3 5 9 12 13 13 15 16 20 21 21 24 26一
1は
じめ に
近 年,ソ フ トウ ェアの 品質や 開発 工程 の見 直 しが重 視 され は じめ,ソ フ トウ ェ アプ ロ セ スの研 究 が盛 ん にな って きた.W.Humphreyは,そ の著 書 の 中で ソ フ トウェ アプ ロセ ス とは 「ソ フ トウェアの生 産 お よび進 化 の 中で使 用 され てい る活動,手 法,お よび 慣習 の集 合 」 であ る と定義 して い る 国.ソ フ トウ ェアプ ロセ スの記述 に関 して は種 々の研 究成果 が あ るが[2],上 述 の く活 動,手 法,お よび 慣習 の集 合 〉の 中に コ ミュニ ケ ー シ ョンまで絡 め て形 式化 した研 究 は あま りな く,多 くの場合,中 間成 果物 の変 換部 分 を主 な記 述 対象 とし てい る.一 方,開 発過 程 で発 生す るコ ミュニ ケー シ ョンの記録 手段 に関 す る研 究 は多 々あ るが[3】,そ れ らは ソ フ トウェ アプ ロセ ス とは独 立 に設計 の根 拠(DesignRationale)を 収 集,記 録,利 用 す る こ とを 目的 として い る(図1.c).本 稿 で は,中 間成果 物 の変 換 に係 わ る ソフ トウェ アプ ロセ ス記 述 を特 に変換 プ ロセ ス と呼び,ソ フ トウ ェア プ ロセ ス とは区別 す る.す なわ ち,ソ フ トウェアプ ロセ ス とは,変 換 プ ロセ ス(図1.a)と,そ の実 行 系(図 1.b),変 換プ ロセ スに付 随 して発 生す る コ ミュニケー シ ョン(図1.c)の3者 を統 合 した も ので ある とい う考 え方 を とる.覆
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一
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設 計 の根 拠'・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と 変 換 プ ロセ ス 管 理 の 融 合薯薯曾
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蝕 プ・セスdグ ルー プウェアベー 活動に付随 して 墓本活動 と 発生する その順序関係 コミュニケーション の管理 の構 造的記録 e変 換 プ ロセス とグ ルー ブ ウ ェ アベ ース の 結 合 法 図1:ソ フ ト ウ ェ ア プ ロ セ ス 構 成 要 素 の 再 吟 味 Re-examinationofsoftwareprocesscomponents. ソフ トウ ェア 開発 にお いて は,変 換 プ ロセ ス とコ ミュニ ケー シ ョンは切 り離 し難 い.上 流 工程 での現状調 査や 折衝 な どは コ ミュニケー シ ョンに よ って成 され,そ の内容 は成果 物 とな る.ま た,下 流工程 にお いては,不 明点 の究 明や技術指導 な ど,変 換 プ ロセ ス を補 完す るた めの コ ミュニ ケー シ ョンが必 要 で あ る.工 程 全 体で概観 して も変 換 プ ロセ ス とコ ミュ ニ ケー シ ョンの間 には以 下の よ うな密 接 な関係 が あ る. ・ 開発 チー ムは,ス キルや バ ックグ ラウ ンド,考 え方 な ど違 う様 々な メンバー よ りなる. 会話 は,こ の相違 をな くす捕 捉 手段 と して よ く使 われ る ・作業移行時には,成 果物に関する内容 を十分 に伝達 する義務が生 じ,会 話 によって果 たされ る一 .会 話 は生 きたマ ニ ュアル であ る.単 に情報伝 達 とい うだけ では な く,そ の人 が培 って きた ノウハ ウの よ うな付加 情報 が 暗黙裡 に含 まれ てい る ソ フ トウェア開発 にお い て,コ ミュニ ケーシ ョンが活 用 され る主 な理 由は,情 報伝達 の 手段 と して最 も容 易 で迅速 な 上 に,コ ス トがか か らない点 に ある と思 われ る.例 えば,仕 様 書 中の要求 変更 の内容 を理 解 す る際,変 更結 果 の記述 のみ では変 更 に至 った経 緯 は分 ら ない.し か し,ど の よ うな説 明 を書 き足せ ば十分 であ るかにつ い ては,読 む人 の状況 によっ て異 な り,そ の よ うな情 報 を仕 様書 に全 て記 載す る こ とは現 実 的 でな く,ま た,遣 漏 のな い記述 を強い られ た側 は大変 で あ る.そ こで この よ うに面倒 な,ま た重 複す る情 報 は,記 述 よ りは数 段楽 な会話 に よって伝達 され る傾 向 が あ る. また,ソ フ トウ ェアプ ロセ スの基本 的計 算要素 の実行者 で あ る人 間 は誤 り易 く,そ の計 算 結果 には再現 性が無 い.そ のた め,ソ フ トウェ アプ ロセ ス の実行 に は柔軟 な誤 り回復機 構 が必 要で ある とい う片 山に よ る指摘 が ある[4】.こ の人 間性 よ り生 じる不確実 さの一部 は, コ ミュニケー シ ョンに よ って補 われ る場合 が多い. 以 上 よ り,中 間成果 物 の作成 手順 の管理 だけ で は開発 の実態 と合 わず,チ ー ム の協調維 持 の支 援 には限界 があ る と判 断 した 同.す なわ ち,変 換プ ロセ スの流 れ に沿 って発 生す る コ ミュニケー シ ョンを構 造 的 に記 録す る方 式 を開発 する ことに よ り,開 発/保 守 時 の阻害要 因 の一部 を緩和 し,ま た,作 業 を 円滑 に進 め るた めにそれ らを活用 す るた めの 基礎 を与 える必 要 が ある. 以 下,2節 では コ ミュニ ケー シ ョン を記録 す る こ との意 義 を述 べ,本 論文 で 導入 す る グル ープ ウェアベ ース(図1.d)の モ デル 化 の視 点 を明 らか にす る.3節 で はグル ー プ ウェ アベ ー スの構 成要 素 と構 造化 法 を検討 し,コ ミュニ ケーシ ョンの動 的特性(再 編 成 や蒸 し 返 し)へ の対応 を示 す.4節 で は変換 プ ロセ ス とグルー プ ウ ェアベ ー ス の結合 法(図1.e) を論 じ,ISPW6*の 例題 へ の適 用例 を示 す また,ソ フ トウェア開発 にお け るグル ー プ ウェ アベ ー スの役 割 を考察 す る.5節 では,4節 ま での成果 をふ ま えた上 で,グ ル ー プ ウェア ベ ー ス とオブ ジェク トベー ス,グ ルー プ ウェアベー ス と実行 系(人 間系)の 関係 を検 討 しつ つ,CSCSD(ComputerSupPortedCooperariveSoftwareDevelopment)フ レー ム ワー 一 クの提 案 を行 な う.6節 に ま とめを述 べ る. *The6thInternationalSoftwareProcessWorkshop
2グ
ル ー プ ウ エ ア ベ ー ス の 導 入
本 節 では コ ミュニ ケー シ ョン記録 の視 点 を論 じっ つ,グ ル ー プ ウェアベー ス な る概 念 を 導入 し,そ のモデル 化 の方針 をま とめ る. 2.1コ ミ ュ ニ ケ0シ ョ ン記 録 の 視 点 a 文 書量 多1
文 章のみ に よる記 録bl
麓 〕+鞍
し 成果物 の依 存 関係 と文書 の記 録c
銘騨
熱 ∴嶽
図2:開 発 過 程 記 録 の 三 っ の 方 式 Threerecordingmethodsofasoftwareprocessenactment. 前節 で は,ソ フ トウ ェアプ ロセ ス にお いて コ ミュニケー シ ョンが果 た す役割 を述 べ た. 本 節 では,コ ミュニ ケー シ ョン記 録 の意 義 を分析 しつつ,モ デ ル化 の視 点 をま とめる. 図2は,開 発過 程 の記 録 の三つ の方式 を比較 した もので あ る.ソ フ トウ ェア文 書 のみ に よる記録(図2.a)は,ソ フ トウ ェアプ ロセ スに よる連続 的 な変換 活動 の あ る時 点 におけ る 場 面 を,ス ナ ップ シ ョッ ト的 に記 録 した も ので あ り,各 文書 に記 載 され て い る 内容 の因果 関係 が掴 み に くい.例 えば,仕 様 書 に記 載 され てい る種 々の要 求 は,ユ ーザ の要 望 と実現 技術,コ ス トの トレー ドオ フか ら生 まれ た もので あ り,ま た,設 計書や プ ログ ラム に記 載 され て い るシス テム構 造や プ ログ ラム構 造 は,性 能 を考慮 に入れ た一 つ の最適 化 の方針 が 現れ た もの であ るが,一 般 にはそ の よ うな 情報 の記述 は明示 的 で は ない. 一方,文 書 を細粒 度 レベル の構成 要素 に分解 し,そ の間 の依 存 関係 と共 にオブ ジ ェク ト ベー スで管理す る方 式(図2.b)が あ り,成 果物 間の静 的な追跡 可能 性(traceability)は 保 証 され る.こ の時,変 換 プ ロセ ス は ソフ トウェアオブ ジェ ク ト間 の依存 関係 を制約 条件 と して,ソ フ トウ ェアオ ブ ジ ェ ク トの作成順 序 を定め る こ とに よ って定義 され る.一 般 には 作 成 順 序 は 複 数 個 存 在 す る が,そ の 内 一 つ が 選 択 され,開 発 チ ー ム 全 体 に対 す る作 業 の ガ イ ドライン を与 え る こ とにな る. ところで,同 じ変換 プ ロセ ス であ って も,そ の実行 過程 は 同一 では な く,実 行 系 に依存 した固有 の実行 状 況 を持 つ.こ の動 的で 固有 な状況 も併せ て記 録 で きれ ば,成 果 物 の得 ら顧 れ た経緯 を掴測 す るた めの情 報 を得 るこ とがで き る.実 行状況 の全 てを収 集 ・記録 す る こ とは不 可能 であ るが,一 部 の情報 は コ ミュニ ケー シ ョンを記録 す るこ とに よ って得 るこ と がで き る(図2.c).例 えば ・ 記録 目的1変 換 プ ロセ ス実行 時 に発生 してい る様 々な会話 間の関係や そ の流 れ よ り,進 捗状 況 な ど変換 プ ロセ ス の実行 状況 が把握 で き る ・記録 目的2あ る特定の話題 に対する会話の流れ(時 系列な変化)を 記録 してお くことに より,代 替案の取捨選択の意図や確実 性ある結論の前提条件 などが把握 しやす くなる ・ 記 録 目的3あ る特 定 の話題 に対 す る会話 の記録 か ら発 言者 や 経過 時 間 を把握 で き,ま たそ の時参加者 が おかれ てい た状 況 な ど討議 の コンテキス トを把 握 で きる可能性 が高 くな る 本 論文 で は,変 換 プ ロセ スの実行 に伴 な って発生 す る コ ミュニ ケー シ ョンを,上 記 の立場 か ら構 造的 に記録 す るた めのモ デル,グ ル ープ ウェア ベース を提案 す る こ とに よ り,こ れ らの課題 に対 す る一接 近法 を示 す. 2.2グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の モ デ ル 化 の 方 針 ソ フ トウ ェア開発 にお け る コ ミュニ ケー シ ョン を対象 と した研 究で は,IBISモ デル を 導 入 した討 論支 援 ツール であ るglBIS[6]が 著名 であ り,前 節 で述 べ た,記 録 目的2に 対す る手段 を主 に提 供 して い る.ま た,ソ フ トウェア開発 には限定 され ない が,グ ル ー プ ワー クで生 じる コ ミュニ ケー シ ョン を構 造化 電子 メール 技術 を利用 して制御 す る研 究 も盛 ん で あ る[7】・ 構 造化 電子 メール 技術 の場合,定 型化 した内容 の伝 達や定 時的 な連絡 に は効果 的 で ある と評 価 で き る.し か し,要 求定 義 な ど討議 対 象 の輪 郭 が 明確 で ない場 合や,情 報 を創 出す る よ うな討議 には向か な いで あ ろ う.そ れ は,討 議 途 中で ゴー ル の再設 定 を余 儀 な くされ た り,討 議 中に扱 った 内容 や 資料 間に存在 す る因果 関係,参 加 者 の知識 の構 造 が徐 々に変 一 遷 を遂 げて い くか らで あ る. また,gIBISは ネ ッ トワー ク状 の議 論 の構 造 を分 か りやす く掲 示す る仕組 み を持 ち,全 体 的 な流れ の 中で一 つ の意 見 を追 いか け る こ とが可能 で ある.一 方,討 議 途 中な どすべ て の意 見が網構 造 にな ってつ なが ってい るた め に,最 終 結論や複 数 の ノー ドにま たが った思 考 の筋 の表現 が 困難 で,時 間的 な論 点 の推移 を掴 み に くい. 本論 文 では,記 録 目的1,2,3を 対象 と してモデ ル化 を試 み る.ま ず,記 録 目的1に 対 す るモデル化 の方針 を以 下の よ うに定 め る†. ●討議 進捗状況把 握 の重 視 半構 造化 メ ッセ ー ジの よ うな内容 表現 の制 限は行 なわず,ま た,gIBISよ りは粗 い粒 度 の会話 単位(討 議 プ ロセ ス)を 用 い て,討 議 の進捗状 態 の正確 な把握 を重視 す る t記録対象2,3に ついては3.6節で述べる
戸 ・討議構造の正確 な反映 い くつかの討議プ ロセスの間には,前 後関係や相互関係が存在 し,そ れ らを正確 に記 録す ることが望ま しい.時 間の経過 につれて変化 しやすい討議構造を正確に反映す る ためには,討 議の追加/除 去,走 行順序 の変更,目 標や処理羽 頂の変更が容易でなけ れ ばな らない ●討議 内容の状態 による切 り分け 討議 内容が変化 しつつあるまたはその可能性のある動的状態を,討 議プロセス群 とし てモデル化 し,変 化 がな くな った静的状態を議事録データ群 として管理す る 討議 空 間 は,現 在 の論 点 につ い て発 生す る討議 プ ロセ ス間 の継 続/相 互依 存/詳 細 化 関係 等 を保 ちなが ら,柔 軟 な構 造変化 が可能 で あ る.ま た,議 事録 デ ー タ群 は 最 終結 論 に関 し た討議 プ ロセ ス の履 歴 に よって静 的 な構 造 をな してい る.ま た,両 構 造 間 には参 照 関係 を 設 定す る こ とが でき,議 論 の蒸 し返 しが可 能 とな る(3.10節). これ らの方針 に よ り,以 下の利 点 が望 め る. ・討議空間では,現 在検討中の議題 に対す る討議プロセスだけがあ り,進 捗状態 と論点 を捉 えやすい ・ 開発 工程 で は論点 に対 す る解 は一 時的 な こ とが多 く,討 論 の蒸 し返 し,目 標 の変 更 は 常 に発 生 す るが,こ の制御 が 可能 で あ る ・議事録デー タ群 を筋道 ごとに分離で き,さ らに最終的な結論の表現 が明示的である
一
3グ
ル ー プ ウ ェア ベ ー ス の構 成 要 素
本節 で は2.2節 のモデル 化 の方 針 に基 づ き,グ ルー プ ウェアベ ー ス の構 成 要素 とそ の相 互 関係 を定 義す る. 3.1構 成 要 素 と 相 互 関 係 構 築 に あ た っ て の 要 請 まず,グ ル ープ ウェアベ ース の基本 的機 能 を検討 しつつ,そ の構 成要素 と相 互 関係 に関 す る要請 を明 らか にす る. ある 目的 に向か って複数 の人 間 が相互 に影 響 しあい なが ら仕事 を進 める場 合,目 的 に見 合 った結 果 にな る よ う,「案(意 見)の 創 出 と授 受,そ れ らの案 の取 捨選 択 の判 断や 決 定 」 の ための討議 が行 な われ,以 下の よ うな特徴 を持 つ.‡ ・ あ る討 議 はそ れ 以前 にな され た討 議 の結果 に依 存 す る こ とが あ る(討 議 プ ロセ ス の 継続) ・互 い に関係 の あ るい くつか の討 議 は並行 的に行 なわれ るこ とが ある.ま た,あ る討 議 の開始 に よ り,別 の討議 が必 要 で な くな った り,討 議 が 両立 しないな ど特別 な場合 も ある(討 議 プ ロセ ス の同 時進 行性 と相互 依存/排 反) ・ ある討 議 を達成 す るために は,い くっ かの部分 的な討 議 を先 に行 な う必要 があ る(討 議プ ロセ ス の詳 細 化) ・実行 系 が人 間で あ るので,討 議 の過程 は試 行錯誤 が 多 い(討 議 空間 の動 的再構 成) ・一旦得 られ た討 議結 果 につ い て,再 吟味 す る必要 もあ る(議 題 の蒸 し返 し) ●討 議 の過 程 で問題 が生 じた場 合,そ れ までの状況 を素早 くつ かむ必要 が あ る(討 議 の 型 の利 用) この よ うな討 議 を記録 す るた め の基 本 単位 と して討議 プ ロセ ス とい う概念 を導入 す る. 3.2討 議 プ ロ セ ス 討議 プ ロセ スは,一 つ の話題 に対応 して発 生 す る一連 の会話 をま とめる役 割 を果Y・ 討 議 プ ロセ ス は,議 題 の登録 に始 ま り,「討議 」 の状 態 を経 て,そ の結 果 を議 事録 と して格納 し,消 滅 とい う状 態推移 をす る(図3).「 討議 」の状態 は,3.6節 で述 べ る討 議 の型 に よ り, よ り詳細 な状 態推移 の履歴 として記 録 され る. なお,討 議 期 間 を通 じて発 生す る会 話 は,討 議 プ ロセ ス に リン ク して記録 す る[8】.グ ル ー プ ウェア ツール は,会 話 を収集 す るた めの手 段 として位 置付 け る. ‡括弧の中に,3 .2節以降で定義される概念 ・用語との対応を示す騨 議 題 登 録 1 a (発生) 討議 開始 ム 討 議 1 C 討 議 終了
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魍
d
(消 滅) 図3:討 議 プ ロ セ ス の 状 態 推 移 Statetransitionofadeliberationprocess. 3.3メ タ 情 報 と 管 理 ブ ッ ク 討 議 プ ロセ スの集合 をその 関係 によ って構造化 した ものを討 議空 間 と呼び,メ タ情報 が 統括 して い る.メ タ情 報 は討議 プ ロセ スの状 況 を把 握 す るた め の種 々の情 報 を持 つ が[5】, そ の一 つ に管理 ブ ック があ る.管 理ブ ックの一つ の頁 には,プ ロセ スIDや 議題 名 な ど討 議 プ ロセ ス の発 生 に必 要 な情報,継 続先 プ ロセ スIDや 子 プ ロセ スIDな ど討議 空 間の構 成 に必要 な情報,そ して終 了判 定者 や完 遂度 な ど終 了 に関す る情報 が記載 され て い る(表 1).な お,討 議 プ ロセ ス が持 っ の はプ ロセ スID,会 話 の リン ク情 報 と図3の 状 態 推移 の 1 a 3 4 5 6 7 8 9 10 11 プ ロセ スID 議題 名 討 議 目標 討議 開始条件 再討 議議題情報 進行役 終 了判定者 参加者 予定討 議時間 議題登 録の時刻 討議 開始の時刻 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 討 議 の 履 歴 情 報(型,時 劾 討議 終了の時刻 完遂度 議事 録格納の時刻 議事 録格納情 報 討議 生データ格 納情報 親 プ ロセ スID 子 プ ロセ スID 継 続 先プロセ スID 相 互 依 存 プ ロセ スID 排 反 関係 プ ロセ スID 表1:1管 理 頁 あ た り の 情 報 Informationcontainedinapageofamanagementbook. 情報 だけ であ り,他 の情報 はそ の都 度管 理 ブ ックを参照 す る. 次節 以降 に図3の 状 態推移 を基 に,各 状態 で記録 され てゆ く管理 頁 の各項 目の詳 細 につ い て述 べ る. 3.4討 議 プ ロ セ ス の 発 生(「 議 題 登 録 」)と 「討 議 開 始 」 討 議の必要 性が生 じた場 合,討 議プ ロセ スの走行 に最低限必要 な情報(表1の 項 目1,2,4,7,8 )と,場 合 に応 じて必 要 な情報(表1の 項 目3,5,6,9)が,管 理 頁 の項 目と して登録 され る.騨 プ ロセ スIDは,討 議 プ ロセ ス の識別IDで 討議 期間を通 して一意 で あ り,管 理 ブ ック の通 しペー ジ番 号で あ る(表1項 目1).議 題名 は,討 議 内容 を端 的に表 す議 題 が付 け られ るが,再 討議 時(3.10節)は 元議 題 と同一名 であ る(表1項 目2).討 議 目標 は,討 議 の最 終 目標 が 明確 な場合 に,記 載 してお く(表1項 目3).予 定討 議 時間 は,各 討 議 プ ロセ ス毎 に許容 され る討議 の時 間を割 り当 ててお き,時 間管理 に利用 す る(表1項 目9). メタ情報側 で は これ ら登録 を受 けて討 議 プ ロセ ス を発生 させ る.こ れ に よ り,討 議 プ ロ セス は 「議 題登録 」の状 態 とな る.こ の発 生時刻 が表1項 目10と して記 録 され る(図3.a の時点). 次 に,他 の討議 プ ロセ スか らの結果 の 引 き継 ぎ等 の討議 開始 条件(表1項 目4)が 指定 され てい た場合,こ れ が満 た され る と 「討 議 開始 」状 態 とな り,こ の時刻 が討議 開始 時 間 (表1項 目11)と して記 録 され る(図3.bの 時点). 討 議 の必要性 が生 じて議題 が 申請 され た 時間 と討 議 開始条 件 が満 た され る時間 とは,必 ず しも一致 す る とは 限 らない た め,議 題 登録 の時刻 と討議 開始 の 時刻 は,分 け て記録 す る 必 要 が あ る.例 えば,議 題登 録 の時刻 か ら,長 時 間 を過 ぎて も討 議 開始 の 時刻 が記録 され 一 てい ない場 合 は,討 議 開始条 件 に関 して何 らか の異 常 が発 生 した可能1生が あ る こ とを示唆 で きる.ま た,記 録 とい う観 点 か らは,議 題 登録 時 間は この討 議 がいつ か ら必要性 が認 識 され たのか,討 議 開始 時間 は討議 開始 条件 が どれ くらいの時 間 内 に満 た され た のか とい う 点 で有 用で あ る. 3.5「 討 議 」 と討 議 空 間 討議 プ ロセ ス は,会 話 の発 生 に よ り 「討議 」 の状 態 とな る.以 下 の 関係 に よ り構 造 化 され た討議 プ ロセ ス群 は,「討議 」状態 の 間,互 い に影響 し合 い な が ら討議 空 間 を形 成 す る (表1項 目18,19,20,21,22). ●継 続:あ る討 議 プ ロセ ス と,そ こで の結果 を引 き継 ぐ討 議 プ ロセ ス との 間に張 られ る 関係 であ る.つ ま り,あ る討 議プ ロセ スの結 果 は,継 続 討 議 プ ロセ スの討議 開始条件 の一部 を満 たす.継 続 の形 態 は,討 議 が完結 した場合(継 続 な し),結 果 が一 つ の討 議 に引 き継 が れ る場合(1対1),い くつ か の討議 に引 き継 がれ る場 合(分 割化), い くつ か の結 果 が ま とま り一 つの討 議 に引 き継 がれ る(統 合化)が あ る ・相 互依 存
a.付 加:互 い に並 列 に走行 してい る討 議プ ロセ スAとBに おい て,討 議 プ ロセ スA で討議 された 内容(会 話 の 一部)が,討 議 プ ロセ スBの 参 照情 報 と して リン クされ, 討 議 プ ロセ スBの 会話 の一 部 と して付 け加 わ る.た だ し,付 加 され るだけ で討議 プ ロセ スBの 討 議 され た 内容 の書 き換 えはお こ らない b.変 更:上 記 の場 合 に加 え て,討 議 プ ロセ スBの 討 議 され た 内 容 が 一 部 書 き か え ら れ る.討 議 プ ロセ スAで 討 議 され た 内容 の一部 が,討 議 プ ロセ スBの 討 議 の進 め方 に影 響 を与 え る場 合で あ る
一 ・ 排反:あ る討議 プ ロセ ス の討 議 開始 に よ り,別 討 議プ ロセ ス が不 要 にな った り,相 容 れ ない場合 で,ど ち らの場合 であ るか に よって,討 議 プ ロセ スの扱 い は変 わ る.不 要 に な った討議 プ ロセ ス は,3.7節 で述 べ る完 遂 度 が く未 開始 〉 と自動 的 に埋 め られ, 消滅 す る.相 容 れ ない場 合は,相 手方 討議 プ ロセス の討 議 が終 り,消 滅 す るまで 「討 議 」状 態 の ま まで停 止 す る ・詳 細 化:一 つ の議題 が さ らに細分 化 され て,複 数 の討議 プ ロセ ス に分 割 され る.「討 議 」の部分 に生 じ,展 開 され た各子 討 議 プ ロセ ス も図3に 示 した形 態 を持 っ.詳 細化 の起 因 として は, a.計 画 的:討議 開始 時点 で詳 細化 が判 明.一 議 題 では内容 が大 き過 ぎ る際,予 め細分 してお く b.突 発 的:討議 開始 後 に変則 的 に発 生.以 前 の討 議 が不十 分,ま た未 決 定 の懸案 事項 の出現 に よ る情 報 の追加 な どが原 因 と考 え られ る 詳細化 され た子討 議プ ロセ スは討 議 終 了後,討 議結果 を親 討議 プ ロセ スに報告 す る と 同時 に,議 事 録 デー タ群 に結果 を格 納 し消滅 す る
3.6「
討 議 」 の詳 細 状 態 の履歴 と討 議 の型
こ こで,討 議 とい う言葉 の もつ意 味合 い につい て若干 の考 察 を追加 す る.複 数 の人 間が 話 しあ って結果 を出す とい う行 為 は,い つ も同 じ結 果 を生 む とは限 らな い.例 え ば,ソ フ トウェ ア開発 におい て は,納 期 切 迫 に よ るあせ りな どが,そ の 結果 に大 きな影 響 を与 える [9】.そこで,ど の よ うな要因 に影響 され つつ 結論 を得 たかを理 解 す るこ とは,重 要 で ある. 討 議 の進行 状 態 を記録 す る 目安 と して,討 議 の型 と呼ぶ概 念 を導入 す る.討 議 の型 は, 討議 の構 成 要素 で あ る質 問,回 答,意 見,承 認 な どの会 話 を組織 化 して記 録 す る役 目を持 ち,そ れ らの間 の時 間的順 序 関係 を保 持 しつつ,会 話 の 目的 に応 じた討 議 の状 態 を分 類す る こ とが 目的で あ る.討 議 プ ロセ スの 「討議 」状 態 にお いて一 連 の会話 が発 生す るが,後 述す る討議 の型 を持 つ と判 断 され た とき,そ の時間 とともに表1項 目12に 蓄積 され る. 討議 の型 に は様 々な枠組 が考 え られ る.例 えば,会 議 とい う枠組 で機 能別 に分 類 した く 伝 達会議,創 造会議,調 整会議,決 定会議 〉 とい う分 類 があ る[10].ま た,解 決 しよ うと し てい る 目的 の難易 度 を枠 組 と し,〈 伝 達,整 合,決 定,創 造,交 渉/説 得 〉 とい う分類 も あ る[11].後 者 の分類 におい て は,伝 達 は 情報や 知識 の共有化,整 合 は認 識 の共有化,決 定 は異 な った意 見 の調整,創 造 は無 い もの をつ くり出虜 交 渉/説 得 はネ ゴシエー シ ョン とい う内容 で あ る と定義 され て い る.本 稿 の視 点 か らは,解 決 しよ うと してい る 目的 の難 易度 とい う枠組 が有 用 であ る と判 断 した. こ こで,伝 達 の 目的 で あ る情 報や 知 識 の 共有化 と整 合 の 目的で あ る認 識 の共 有 化 につ い て は,ど の 域 ま で が 情 報 の 伝 達 で ど こ か らが認 識 に な る の か は,人 間 の 意 識 に依 存 す る ことであ り,明 瞭 に 区別 す る こ とは難 し く,記 録 の 立場 か らは分 け る こ とは不 自然 だ と考 え られ る.意 識 上 の明確 な分 離 が 困難 な ものは,討 議 の意 見の 違い と して も反映 され難 く,騨 討議 の状態 を分類 す る とい う型 の使 用 目的に もそ ぐわ ない.そ こで,本 稿 で は伝 達整合 を 一つ の型 に ま とめて記録 す る. プ ロジ ェ ク トは殆 ん どの場合,複 数人 で遂 行 され る.こ の時,作 業結果 の引 き渡 し(例 えばプ ログ ラム仕 様書 をプ ログ ラマ に渡す),作 業 内容 の説 明,技 術 的知識 の伝 受 のため の 会話 は最低 限必 要 で あ る.こ の よ うな会話 を伝達整 合 と呼 ぶ討 議 の型 で記録 す る(図4). 図4に おい て,あ る情報 が送信 され る と,内 容検討 中の状 態 に推移 す る.こ の状態 で,受 け 送信 否認 否 定の 取消 内容 承認 討 中 、 S質 問 回管 月報/認 言 共 有化 い違 い顕 質 問 い違 い潜 図4:伝 達 整 合 の 記 録 ス キ ー マ Therecordingschemeoftransmissionandadjustment. 取 った側 に何 か しら釈然 と しない ものが あれ ば,否 認 とい う意 思表 示 に よ って,食 い違 い 潜在 の状 態 に移 行 す る.こ こで,考 えが変 われ ば,ま た内容検討 中に戻 る.ま た,ど こが 釈 然 としな か ったか が分 かれ ば,質 問 と回答 の繰 り返 しに よ り,納 得 がい くまで意 見 交換 が行 な われ る.し か し,必 ず しも情報/認 識 の共有化 とい う状態 に な って,討 議 が終 る と は限 らない.す な わ ち,伝 達整 合 お よび後述 す る決定,創 造の記 録 スキー マ にお いて,全 ての状態 は最終 状態 とな る可 能 性 を持 つ.例 えば,食 い違 い潜 在 の状態 が最 終 状態 と記録 され てい る場 合,後 に十 分 な意見 交換 が行 なわれず,そ の ことが 問題 を引 き起 こ した か も 知れ ない とい うこ とを示唆 す る. プ ロジ ェク トが複数人 の メンバ ー によ って遂行 され る以上,伝 達整合 の型 は,頻 繁 に発 生す る基本 的 な型 で あ る.と ころで,実 行 の担い手 が人 間であ る以 上,一 旦 は承認 したが 新 たな面 か ら疑 問が発 生す る とい った ことは 日常 的に起 こる.こ れ につ い て は後述 す る議 題 の蒸 し返 しに よって対処 す る. 伝達整合 にお け る食 い違 い顕 在 の状態 が,解 消 され なか った場 合,こ れ を調整 し一 つ の 見解 にま とめる討 議 が必要 で ある.こ の討議 は,決 定 の型 として記録 され る(図5).互 い に意見 を交換 しつ つ,多 くの場 合 トレー ドオ フに よ り,複 数 の解 候補 の 中か ら,一 つ が選 択 決定 され る.そ の手 段 と しては,多 数 決,決 定権 を持 つ 人物 の独 断 な ど様 々で あ り,そ の組 織 にお け る討議 の運 営 法や参加 者 の性 格 な どの コンテ キス トに依 存す る. 与 え られ た情報 の伝 達や 加 工 に留 ま らず,お 互 いの持 つ知識 を叩 き台 に意 見 を交換 し, 新 た な情報 を生み 出す会 話 が なけれ ば,付 加 価 値 の高 い成 果物 は 生 まれ て 来 な い.こ の よ うな会 話 は,創 造 とい う型 に記録 され る(図6).会 話 の 開始 時点 では,欲 しい情 報 の輪 郭 が漠 然 として お り,討 議 内容 の照 準 もあわせ に くい.「試行 錯 誤状 態 」 にお い て,一 人 か ら
戸
吟
灘 の
1墨.
否認 取 消\ノ
承認 意 見 の 調 整 完 了 選択 (強制/多数) の絞 り込 み (意 見解の却下)) 意 見 (解の提案) 複数 意 見の存在 調整の必要性 図5:決 定 の 記 録 ス キ ー マ Therecordingschemeofdecision. idea浮 上 提案 試行 錯誤 状態 創 造の 必要性 達整合 の存 在 ノ 決定 決定'[却 下] ゼ 1造 成 功 [成功] 図6:創 造 の 記 録 ス キ ー マ Therecordingschemeofcreation.一 ひ らめ きが生 じる.そ れ を他 の メンバ ー に伝達整 合 す る こ とで ア イデ アが 共有化 され,こ れ を採 択 す るか否 か の決 定 が行 なわれ る.§ 「案 の存在 」状 態 よ り先 の推移 は,図5に お け る決 定 の状 態推 移 が 「意 見 の調整 完 了」 で終了 した とき,図6に お け るガー ド 「成 功 」が真 にな り,そ れ 以 外 の状 態 で 中断 され た ときガー ド 「却 下 」 が真 にな る.以 上 の繰 り返 しに よ り,新 た な情 報 を生 み 出 してい くの が創 造 の型 であ る. ところで,ソ フ トウェア開発 におい ては,懸 案事 項 の決 定 に至 るまでの交 渉や説得 な ど の会 話 も発 生 す る.こ れ につ いて は決定 とい う会話 目的 にネ ゴシエ ー シ ョン等,人 間 の心 的側 面 に係 わ る要 素 が多分 に上乗せ され た もの であ る と考 え,今 回 のモ デル 化 の対 象 外 と す る. 3.7「 討 議 終 了 」 と 完 遂 度 討 議 プ ロセ スは 終 了す る際,討 議 の完 遂度(表1項 目14)が 終 了判 定 者(表1項 目7) によって決 定 され る.完 遂 度 の決 定は人 間 の主観 に依存 す るた め,絶 対 的 尺度 を定義 す る こ とは難 しい.現 時 点 では く終 了,延 期,打 ち切 り,取 消,未 開始 〉の簡 潔 な5段 階 の定 義 を して い る.〈 延 期 〉 とは再討議 を必 要,〈 打 ち切 り〉 とは再討 議 を要 さない場合 であ る.完 遂 度 は,例 えば,後 日再討議 が必 要 か どうか の判 断材 料 とな る.完 遂度 が管理 頁 に 書 き込 まれ た時刻 が表1項 目13と して記 録 され る(図3.cの 時点). 3.8「 議 事 録 格 納 」 と 消 滅 終 了判 定者 が議 事録 を認 可 し,議 事録 格 納 清報(表1項 目16)が 付与 され る と,討 議 プ ロセ ス は討議 結果(議 事録 格 納 惰報 と完遂度)を 継続 も し くは親 プ ロセ スへ報告 し,議 題 名,プ ロセスID,討 議期 間,同 一議 題通 し番 号,討 議 結果 を議 事録 デ ー タ群 に格納 す る.な お,完 遂度 が く終 了 〉以外 の場 合 は,議 事録 にそ の理 由(例 えば,〈 打 ち切 り〉の 理 由)が 記 入 され る.討 議 プ ロセ ス は格 納 が正常終 了す る と,メ タ情 報 に完 了通知 を し消 滅 する.こ の完 了通 知 の時刻 が表1項 目15と して記録 され る(図3.dの 時 点).メ タ情報 側 では,該 当の管 理 頁 を取 り外 し,メ タ情報 内の別 の場 所 で保 管 す る.討 議途 中で生 じた デー タは,一 固 ま りに加 工 し,タ グ を付加 して保 管す る(表1項 目17). 議事録 デー タ群 で は,最 初 に討議 の終 った子 プ ロセ スの く議 題名,プ ロセ スID,討 議 期 間,同 一 議題 の通 し番 号,処 理結 果 〉の一組 が葉 と して作成 され,さ らに 自分の親 とな る討議 プ ロセ スの仮 ノー ド も作 って接続 す る.親 プ ロセ ス の討 議 も終了す る と,仮 ノー ド は親 プ ロセ ス のデ ー タに置 き換 え られ る. §ここで、図6における伝達整合および決定の事象は 「入れ子の状態図」をあらわしており,また決定のあ との 目 は 「ガード付 き遷移」をあ らわ してい る[12】
騨 3.9討 議 空 間 の 動 的 再 構 成 上流工程 では特 に,試 行錯 誤す るこ とが多 く,開 発 目標 が少 しつ つ変 わる場 合や 全 く変 わ って しま う場 合 な どが あ る.こ の場 合,付 随 す る討議 プ ロセ ス も影 響 を受 け,そ れ まで の討 議 プ ロセ スが急 に 不要 に な った り,予 め スケ ー ジュル してお い た討 議順 序 が変 わ った りす る.こ うい った場 合に対応 で きる よ うに,討 議 プ ロセ ス群 の動 的再構 成 が必 要 とな る. す なわ ち, ・討議 プ ロセ ス の予 定外 の組 み込 み .後 続 の討 議 プ ロセ ス の追加/付 替/除 去 ・ ・不要 に な った討 議 プ ロセ スの抹 消 等 が可能 で な けれ ばな らない.こ の動 的再構成 の情報 も,メ タ情 報 に記 憶 され る(図7). そ の手順 は, 発 生f..<5>メ タ情 報 く 贈 ク ア」ツ窓
ぐ
琉
辱
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討議空間
1轟
轟 成再
響
♀ ≦≧攣 レ
、ン 〈2f〉一 ネージャー 図7:動 的 再 構 成 の 仕 組 み Theflowofrestructuring. 1.討 議順 の変 更や新 議 題が必 要 にな る と,マ ネー ジ ャー にその 旨を 申請 す る(図7.<1>) 2.申 請 内容 につい て,マ ネ ー ジ ャー はその 可否 を決 定 し(図7.<2>),承 認 す る と, ● 新議題 の場 合,新 し く管 理頁 に必 要項 目を登録 す る(図7.〈3>) ・ 変 更/削 除 の場合,管 理 ブ ックの新 版 を作成 す る.ま た,こ の新 版 の施 行 時刻 (動 的再構成 の実施 時刻)も 付 与す る(図7.<4>) 3.メ タ情 報 側 で は, .新 管理 頁 が作成 され る と,該 当の討 議 プ ロセ ス を発生 させ る(図7.<5>) ・ 変 更/削 除 の場 合,動 的再構成 の実施 時刻 にな る と,一 (a)討 議 プ ロセ ス群 をス トップ させ (b)管 理 ブ ック旧版 を含 む討議 空 間情報 のバ ックア ップ を と り (c)管 理 ブ ックを 旧版 か ら新版 に移 行 し (d)討 議 空間 を再 ス ター トす る(図7.<7>) (図7.<6>) 3.10議 論 の 蒸 し返 し また,開 発過 程 で は 「ゆ り戻 し」が発生 す る ことが あ る.「なぜ こ うな った のか,ど こに 問題 が あ ったの か」 とい う問題 箇所 を発 見す るた め に,前 の論 点 に立 ち帰 って再討 議 す る 必 要が あ る. 本 稿 で は,図3の5番 目の議 事録 格納 に よ り討議 プ ロセ ス の寿 命 は尽 き,議 事録 デ ー タ として の寿命 が ス ター トす る と考 える.っ ま り,蒸 し返 しとは,同 一議 題 に対 す る新討 議 プ ロセ ス のス ター トで あ り,必 要 が あれ ば,元 の議題 に対 す る議 事録結 果 を参 照す る こ と で再討 議 を進 めて ゆ く.同 一議題 に関す る元討議 プ ロセ ス と新 討 議 プ ロセ スの参照 関係 も, メタ情 報 内の管理 ブ ックに よ り定義 され る(表1項 目5). 議題 の蒸 し返 しの管理法 につい て簡単 な例 を用 い て説 明す る.ま ず,図8の 状 態 に至 る までの経 過 と して,Pid1は,Pid1.1と1.2の 子 プ ロセ ス を持 ち,さ らにPid1.2は3 つ のプ ロセ スに詳 細化 され て いた とす る.こ の時,6枚 の管 理 頁 が作成 され てお り,親 討 議プ ロセ スが1っ,子 プ ロセ スが2つ,孫 プ ロセ ス が3つ 走 って い る.そ の後,Pid1.2 に関 す る討 議 が全 て終 り,議 事録 デー タ群 に格 納 され る.終 了 した管理 頁4枚 分 は,現 行 管理ブ ックか ら外 され,メ タ情報 の別 の場所 で保 管 され る. 後 日,Pid1.2の 議題 につ いて蒸 し返 しが生 じた とす る(図8).こ の再討議 の手順 とは, 討議空間 Pid1 1.1 1.3 .2. .s. .s. ガ
野
ゴ$tnoda r...5? Pid]; 議 事 録 デー タ群 ブ ッ ク 現 行 の も の PidU _」P'1.3_ 議題名aaa鯛 名bbb 親pid1親pid1 子pidな し 子pidな し 醐 謝 報 ・・ 再討棚 畷 腔o 議事録格納情綴 議事録格納情報圃 '糖 終 了 済 み の も の Pid1.2.3Pid1 .2 議題名o㏄ 議題名... 親pid1.2 ぼpid1 子pidな し 子pid1.2.1E1.2.Y 1.2.3 再討麟議題情報 なし 再討麟儀題情報 なし 畿事録格納情報bbbO 議事録格納情報 ㏄cO 図8:管 理 頁 の 例 示:再 討 議 の 場 合 Anexampleofamanagementbookforresteaming. 1.再 討議 がマ ネ ー ジ ャー に 申請 され る月 2.申 請 内容 につ い て,終 了 した管理 頁 の 中か ら元議 題 に関す る情 報 を検 索 し,承 認 の可 否 を決定 す る(マ ネー ジ ャー側) 3.承 認 す る と,そ の議 題 に関 して新 しい管理頁(図8:pid1.3)を 作 成 し,さ らに同 一議 題の通 し番 号(図8:bbbO)と 元議 題 のプ ロセ スID(図8:1 .2)も 書 き加 える 4.「 討 議 」状 態 にな った討議 プ ロセ ス(図8:Pid1.3)は,議 事録 デ ー タ群 中 の元プ ロセ ス(図8:Pid1.2)の 議 事録 を参 照 しなが ら討議 を進 めて行 く 5.討 議 終 了後 は,同 一議 題 の通 し番 号 がカ ウン トア ップ(こ の場 合,bbblの 値)さ れ, 管理 頁(図8斜 線 部)の 値 が更新 され る
一
4変
換 プ ロセ ス とグ ル ー プ ウ エア ベ ー ス の 関 係
3節 で は,討 議 の構 造 を正確 に反 映 して記 録 す るた め の手段 を論 じて きた.本 節 で は, 変 換 プ ロセ ス とグル ー プ ウェ アベ ー スの結 合法 を考 察 す る.ま た,こ こま で導 入 した諸 概 念 のISPW6例 題 へ の適 用例 を示 す. 4.1変 換 プ ロ セ ス と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 結 合 法 変換プ ロセ ス とグルー プ ウェアベ ース を結合 す る際,討 議 プ ロセ スの適用 箇所 を,ま ず, 明確 に してお く必 要 が あ る. 一般 に,ど の よ うなプ ロセ ス記 述 におい て も,基 本計 算 要素 とそ の間の接 続 関係が 定義 され てい る.コ ミュニ ケー シ ョンの発生箇 所 は,こ の基 本 計算 要素 間の接 続 点,も し くは 基 本計算 要 素内 であ るため に,ど のプ ロセ ス記 述 を用 い て も,コ ミュニケー シ ョンの管 理 に は影響 はない と判 断 す る. 変換プ ロセ ス を構成 す る基本 的な活動(基 本計 算要素)を,本 稿 では変換 ステ ップ と呼 ぶ.変 換 ステ ップ と討 議 プ ロセ スの結合 法は,以 下 に示 す2つ の結 合法 が考 え られ る.表 2に その分類 と詳 細 を示 す. a b C d e f 討 議 プ ロセ ス の み (変換 ステ ップ置 換) 変 換 ステ ップ+討 議 プ ロセ ス (目的 が 明 瞭) 変 換 ステ ップ+ (目的 が不 明 瞭 な会 話) 上 記2,3の 混 合 型 変 換 ステ ップ の み (独 り言) 変 換 ステ ップ 間 の接 点 と して の討 議 プ ロセ ス 内部ン ○蓋 ・
なホ留
表2:討 議 プ ロ セ ス の 発 生 様 式 Theoccurringpatternsofdeliberationprocesses. (1)変 換 ステ ップ 内部 変 換 ステ ップそ の もの が討 議 プ ロセ スで置換 され る場 合(表2.a)と 変換 ス テ ップ に付 随 し て討議 プ ロセ スが並 走 す る場合(表2.b,c,d,e)が ある.例 えば,表2のaは,ユ ーザ とシ ス テムエ ンジニ アの折 衝や,要 求仕様 作成者 とシステ ム設 計者 の仕 様化 作業 な どが挙げ ら れ る.bは 例 えば,中 間成果 物 の レビュー な ど会話 の 目的が は っ き りとした討 議 プ ロセ ス が計画的 に発 生 し,変 換 ス テ ップに付 随す る場合 である[13].cは 直接 には成果 物 に影響 を 与 え な い 会 話,例 え ば お しゃ べ りな どが変 換 ス テ ップ 中 に 細 切 れ に 発 生 して い る場 合 で あ る.eは プ ログ ラ ミングな ど個 人作 業 の場 合で あ る.cとeに 関 して は,プ ロ トコル解 析 の よ うな実 験 的な環境 で は,会 話 の記録 を取 る こ とは可能 であ るが,現 実 世界 で は困難で あ る.し か し,こ うい う会話 には本音 が含 まれ る こ とが多 い.個 人 の思 索の 内容 は,例 え ば騨 フ ォー マル レビュー におい て,他 者 に 同意 や確 認 を求 め る とい う形 で表現 され る こともあ り,完 全 で は ないに して も間接 的 にそ の内容 を記 録 で きる と判 断 す る. (2)変 換 ステ ップ の接 続 点 表2.fは,変 換 ス テ ップで 作成 され た成 果 物 の受 渡 しや作 業 伝達 な ど,変 換 ス テ ップ 間 の 接 点 に討 議 プ ロセ スが必 要 な場合 で あ る.従 来 の ソフ トウ ェアプ ロセ ス(本 稿 で は変換 プ ロセ ス)記 述 では,例 えば,単 な るデー タフ ロー(矢 印)と して 表 現 され てい た.本 モ デ ル の特徴 は,変 換 ステ ップ 間の矢 印 を討議 プ ロセ スで置換 す る こ とにあ る.例 えば,あ る 変 換 ステ ップ 「プ ログ ラム仕 様 の作成 」でプ ログ ラム仕 様 書 が作成 され,次 の変換 ス テ ッ プ 「プ ログ ラ ミング 」 にそれ が 引 き渡 され る場合 を考 え る.従 来 の ソフ トウ ェ アプ ロセ ス の記述 で は,変 換 ス テ ップ 「プ ログ ラム仕様 の作成 」の 出力 が,次 の変換 ステ ップ 「プ ロ グ ラ ミング 」 の入 力 とな る とい う点 にのみ注 目 して記 述 す る.し か し,現 実 に は引 き渡 し の作業 は,ま ず 引渡 し内容 の共 有化 とい う伝 達 整合 の会 話 が必要 で あ り,食 い違 いが解 消 され なけれ ば,決 定 目的 の会話 が 引 き続い て実 施 され る.一 旦,引 き渡 しがお わ り,変 換 ステ ップ 「プ ログ ラ ミング」 に制御 が推 移 した あ とで も,新 たな不 明点 の発 生 に よ り議 論 の蒸 し返 しが発 生 す る. ま とめ る と,変 換 プ ロセ ス は作 業進行 のガ イドライン を与え る.そ の構成 要 素で ある変 換 ス テ ップ は,一 つ一 つ の作業 の入 力や 出力,他 の変換 ス テ ップ との関係 を定 義 す る.変 換 ス テ ップ と変換 ス テ ップ の 間に埋 め込 まれ る討 議プ ロセ スは前 ス テ ップ で の作業結 果 を 次 ス テ ップ に引 き渡 す 作業 を表現 す る.こ れ らは実際 の ソ フ トウェ ア開発 にお い ては切 れ 目のない連 続 的 な活 動 で あ る. 4.21SPW6の 例 題 へ の 適 用 例 本節 で は,要 求 仕様 の変 更 を取 り扱 ったISPW6の 例題 を用い て,前 節 ま でに導入 した 諸概念 の適 用例 を示 す. ISPW6の 例題(核 問題)は,ソ フ トウ ェアの要求 変更 を実施 して い く上 で必 要 とな る 入 出力,責 任,制 限等 を 明示 し,8つ の作業 単位 を定義 して い る[14】.こ の作 業単位 は本 稿 で言 う変 換 ステ ップ にあ た る.例 題 で は,イ ンプ ッ トフ ァイル,あ るい は 出力 され る成 果 物 な ど,作 業 単位 に直接 関係 す る 「物 」の流 れ は文章 に よ り明示 され てい る.そ の変 換 過程 をデー タフロー ダ イアグ ラム を用 い て表現 した(図9).直 接 「物 」に変 換 され ない情 報,つ ま り会話 晴報 につ いて の特記 は例題 に は ない.そ こで,こ の 例題 に発 生 が想 定 され る会話 を補 うことに よ り,グ ル ー プ ウェアベ ー スの役 割 を考察 す る. 図9中 のReviewDesignは,修 正 され たデザ インをModifyDesignよ り手渡 しで受 け取 り,そ して,修 正 され たデザ インの正式 な レビューを行 な って,フ ィー ドバ ックをModify Designへ 手渡 す とい う機 能 が定義 され てい る. この変換 ステ ップ の開始 条件 の 一つ は,ModifyDesignか らReviewDesignへ 修正 さ れ たデザ インが伝 達整 合 され る ことで あ り,表2.fに あた る箇所 に会 話が生 じる.こ こで,
一 C C B 求眼 奴 梱Scheduleand 業計画 ignTes ノ7・ タ ス ク割 当、 日程f; 一コ・ 翼求 変 更 篭 現在の作業 ブ,ン ソ フ トウェア ザ イ ン 現在 の ドキユ メンデザ イン アイル 設 計書 フア イル
幽
ModifyDesign ソフ トウ呂 アぐ 一露可 した 管正デザイン ReviewDesig 馨正 デザ イ ン ソ フ トゥニァ 現在 ソ ド 猪 プ アイ 信 正 ソース コー ド オ ブジ ェク トコー ド 修正デザイン ModifyCode 才ブ ジ呂 ク トコ ー ド 現在賦験計画 獣験計Modify プアイル 肇正後試験計画TestPlan 修正後試験計画 1=x 更新後作業ブラン レビ昌一結渠等 各タスクからのg9 終了通知 ℃ 管正後タスク割当R 日程通知f; feedback 現在の単鰍 験パッケージ ModifyUnft TestPadcag TestUnit Unft idtag 声 襟 バ ッケ ぐ磁
アイル ぢ ネ バッケ ジ \__単 ㎜ バ。ケ.ジ M O n i t O z一
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中止に関†る決定 図9:例 題 内 容 のDFDに よ る 表 現 TheDFDrepresentationoftheISPW6exercise. 伝 達整合 され た内容 に 関 して,疑 問 とい う食 い 違 いが生 じた とす る.こ の時 点 で は,「内容 検 討 中」 の状態 か ら,質 問 に よ って 「食 い違 い顕 在 」の状 態 に推 移 した こ とが,伝 達整 合 の型 を用い て履歴 と して記録 され てい る(図10の 有色 の部 分).討 議 プ ロセ ス が持 っ各 会 話 とこの状 態 の履歴 の 間 に,同 期 を取 って リン クす るこ とに よ り,ど の状 況 で ど うい う会 話 が発 生 した か を突 き止 め る こ とが可能 で あ る.ま た,意 見 の食 い 違 いが どこで起 きてお り,ど の よ うに吸収 され たの かを分析 す る こ とが で きる. 次 に,修 正 デ ザ イン に関 す る伝 達整 合 が完 了 した とす る と,ReviewDesignの 変換 ス テ ップで は,修 正 され たデザ インに関 して,無 条 件合格/小 変更 要 請/大 変 更 要請 の3段 階 の判 定 を行 な う.判 定 はデザ イン修 正 を行 な った設 計エ ンジニ ア,品 質保 証 エ ンジニ ア, 他 のソ フ トウェアエ ンジニ アを含 む レビュー チー ムに よって行 なわれ る.仮 に再 修正 に 関 して保 守的 立場 の設 計 エ ンジニ ア と品質追 求 を役 目とす る品質エ ンジ ニアで は,必 ず しも 同一判 定 を選択 す る とは限 らない.そ こで,複 数 意見 か ら解 を絞 り込む討議 プ ロセ スが表 2.bの 形 で,変 換 ステ ップ 内 に発 生す る.こ こで,「複数 意 見 の存在 」か ら,解 の提 案 が な され 「解 の絞 り込み 」 の状 態 に推 移 した ことが,決 定 の型 によ って記 録 され て い る(図11 の有色 の部 分). 4.3グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 役 割 前節 まで に,討 議 空 間 によ る会話 の構 造化,議 事録 デー タ群 に よる討議 結果 の管理,討 議 の型 に よ る記 録 の 枠 組 の 提 供,グ ル ー プ ウ ェ アベ ー ス と変 換 プ ロ セ ス の 結 合 法 な どの 諸 概 念 を導入 した.2.1節 で掲 げ た記録 目的に対 して,こ れ らの諸概 念 が どの よ うな役割 を果 す のかを以 下の点 につ い て検討 す る.騨 現在 の デザイン ーi feedback M。⑩[繭Revie騰 一 Design)""'‐Desig ε 会 話 収 纈纈醐 階鱒醐醐 凹 幽 幽 集 討 議 プ ロセ ス が保持 す る状態 履歴
繋,翻
取 消 釜 い 違 い 潜 悪 華i暉 質 問 図10:伝 達 整 合 の 型 の 結 合 例 Replacingadataflowbytherecordingschemeoftransmissionandadjustment. feesdback.レ ビ ュ_Dll{;n攣 」
修正デザイン ー≧話
収 ■ ■ ■ ■■ ■ ■0集 討議 プロセ ス が保持 す る状 態履歴 候 補 の 承認 意 見の ≡P整完 吟味 中/蓋.轟
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㍉ 激 耀 冠 餐 図11:決 定 の 型 の 結 合 例 Connectingtherecordingschemeofdecisiontoatransformationstep.一 記 録 目 的1に 関 し て,マ ネ ー ジ ャー に, き る か プ ロジェクト管理に必要な情報をどの程度提供で 記 録 目的2に 関 して, 成果物の形成 に影響を与えた情報を どの程度特定できるか 記 録 目的3に 関 して, うに役 立っ の か 業務遂行に役立っ知識 晴報 として, 開発 チー ムの メンバー に どの よ ・循 環 して い る箇所 や 中断箇所 の検 知 に よるプ ロジェク ト管理 の支 援 あ る作業 が完 結 す る とそ の結果 が次 の作 業 に 引 き継 が れ,ま た受 け手 か らの質 疑 が 生 じる.例 え ば,図10のModifyDesignか らReviewDesignへ 修 正 され たデザ イン が手渡 され る場 合,ス テ ップ とス テ ップ の接 点(表2.f)に 埋 め込 まれ て記録 され た 討 議プ ロセス の 内容 は,引 き継 ぎ内容 の説 明,確 認 あ るいは不 明点 の質 疑 な どの状況 の再現 のた め に有効 で あ り,伝 達 整 合の型 に よって記録 され た会 話 内容 か ら,そ の状 況 を読 み とる こ とがで き る.も し,不 明点 につい て何 度 も質疑 が発生 し,引 き継 ぎ作 業 に トラブル が発生 してい る とす る と,同 じ箇所 で討 議 が循環 して い る とい う情報 を得 るこ とがで き る.こ れ をど う判 断す るか は,利 用者 次第 で あ る.さ らに,そ こに 付 随す る会話 内容 を解 析 す る ことに よ り,原 因特 定が よ り容易 にな る.ま た,討 議 プ ロセ スの種 々 の時間属性(表1)を 利 用 して,作 業 が 円滑 に進 んで いな い こ とを検 出 す る ことも可能 で あ る.例 えば,あ る討議 プ ロセ スの経 過 時間が予 定討 議 時 間を数倍 も超過 してい る,議 題 の登録 後,討 議 の開始 が大幅 に遅 れ てい るな どの例 が挙げ られ る. ・成 果物 の 品質 を制御 す る情報 の記 録 と利用 変換 プ ロセ スは成果物 を得 るた めの道筋 で あ る.し か し,生 み 出 され る成果物 は,均 一 な 品質を持 た ない.そ の理 由は,実 行 主体 が人 間で あ るた め,変 換 プ ロセ ス に沿 っ て発 生す るコ ミュニ ケー シ ョンを通 じて,以 下 の よ うな制御情 報 が成 果物 の 出来具合 に影 響 を与 えるか らで あ る. 1.決 定の アル ゴ リズ ム(ex.多 数 決,独 断) 2.決 定打 とな った意 見 3.解 の絞 り込 みが何 度 な され た か 4.解 に結 び付 かな か った意見 上記 の内,特 に1と2は,成 果物(判 定結 果)を 制御 し うる情報 とな り,そ れ らを討 議 の型 の枠 組 を も とに討 議 プ ロセ ス に蓄積 で き る.例 えば,図11のReviewDesign の 変 換 ス テ ップ へ の 適 用 例 にお い て は,そ こ で,複 数 意見 か ら解 を 絞 り込 む 討 議 過程 が討 議 プ ロセ ス 内に記 録 されてい る.こ れ らの情報 は,プ ロジェ ク ト管理 に利用 で き る.例 えば,成 果物 が期 待 どお りの品質 を持 たず,原 因 を調 査す る場 合,成 果物 に影 響 を与えた情 報 と して,重 点 的 にチ ェックす る対象 とな る.ま た,バ ック トラ ックし
一 てや り直す場 合,同 じ過 ちの防止 あ るい は, 業 の効 率化 も望 め るか も知れ ない. 捨て られた意見の再浮上などや り直 し作 ・第3者 に有益 な設 計 の根拠 の記 録 と利用 例 え ば,図9のModifyDesignの 変 換 ステ ップ は,要 求 の変更 に ともない影響 を受け るデ ザ イン を修正 す る.デ ザ イ ンの修 正 とは,人 間の思考 を基 に実行 され るた め,他 人 の意 見 に耳 を傾 け な が ら,試 行 錯 誤 しつ つ 解 を見 い 出す創 造 とい う型 の会 話 が有 用 で あ る.ど うい う提案 が な され,そ の案 が どい う状 況 で却下 され,そ の繰 り返 しの 末,ア イデア と して採択 されたか とい う設 計根 拠 の記 録 は,プ ロジェ ク トの初心渚 側 か ら見れ ば,見 様 見真似 で覚 える知識 の一種 で ある.こ の際,抽 象 され た討議 の コン テ キス トを知 りた けれ ば,議 事録 デー タ群 を参 照 し,さ らに詳 細 が必 要 な場 合 には, 討議 の履歴情 報 として,型 毎 に分 類 され 時系列 で記録 され てい る会 話 を参照 すれ ば よ い.こ の よ うなデー タは,第3者 特 に,初 心 者 に とって は読 みや す く,自 然 な理解 を 得安 い もの と推 察す る. グル ー プ ウェアベ ー スの役割 は, る情 報 を提 供す る こ とに あ る. 以 上 の よ うな状 況 下で, 判断の材料や行動の指針 にな
5議
論 と今 後 の課題
5.1本 論 文 の 成 果 本 論文 では,ソ フ トウ ェアプ ロセ ス実行 にお け る系統的 コ ミュニケー シ ョンの支援 とい う立場 か ら,図12に 示 す よ うに,変 換 プ ロセ ス記述 の詳細 レベル(粒 度)に 合わせ た コ ミュ ニ ケー シ ョン記 録 の単位 を定義 し,全 体状 況 の把 握 か ら設 計 根拠 の理 解ま で 目的 に応 じた 粒度 の情報提 供が可 能で あ るモ デル を示 した.図12は 上層 の要 素 は下層 の要素 に よ って形 成 され る とい う構 造 を示 してい る.変 換 プ ロセ ス はい くつ か の変換 ス テ ップ をそ の順序 関 係 で結 合 した もので あ り,ソ フ トウェ ア開発 のガ イ ドライン を与 える.変 換 ステ ップ は作 業 の入 出力 な どを仕 様化 した もので あ る.変 換 ス テ ップは い くつか の基 本活動(実 行 系 の 作業 単位)か ら成 る.変 換 プ ロセ スの実行 状況 は プ ロジ ェ ク トの進捗 状 況 を表 現 す る.変 換 ス テ ップ は,そ れ を構 成 す る基本活 動 に依存 す る進行 状態 を もち,各 基本活 動 はそ の遂 行状 態 をもつ.変 換プ ロセ ス と,討 議 空 間お よび議 事録 デー タ群 は一 対 一 に対応 す る.変 換 ス テ ップ と討 議 プ ロセ ス,基 本 活動 と討議 の型 の 間に は一般 に多対 多 の対応 関係 がある. 変 換 プ ロセ ス (プ ロ ジ ェ ク トの 進 捗 状 況) 変換ステ ップ (変換作業の 進行状態) 基本 活動 (基本活 動の 遂行状態) 討 議 空 間(動 的 状 態)と 議 事 録 デ ー タ群(静 的状 態) (討議 プ ロセ ス 間 の 関係) 討 議 プ ロセ ス(動 的 状 態)と 議 事 録(静 的 状 態) (あ る討 議 の進 捗 状 況) 討議 の型 (ある討議 プ ロセ ス中の 主 要な会話)璽潔 況
1
礫欝
変 換 プロセ スの 変換 プロセ スの実行 に伴 って 記述 レベル 発 生す る会話 の記録 の レベル 《各 レベル で表 現 され る(各 レベル毎 の記録 目的) 状 況や状態 》 図12:変 換 プ ロ セ ス と グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス の 対 応 Thecorrespondenceofatransformationprocesstoagroupwarebase. 本稿 で形式化 したグルー プ ウェアベ ー ス は, (1)討 議 空間 におい て,変 換プ ロセ ス実 行 時に発 生 してい る様 々な因果 関係 を持 つ討議 の 進 捗 や論点 を捉 え る ことによ り,変 換 プ ロセ スの実行 状 況 の把握 を助 け る.ま た,コ ミュニケー シ ョンの特性 で あ る討 論 の蒸 し返 しや,討 議構 造 の変 更 に柔軟 な対応 が可 能 で ある.議 事結果 を筋道 ご とに分離 で き,最 終 的な結 論 の表現 が 明示 的で あ る騨 (2)討 議プ ロセ ス におい て,あ る特 定 の話 題 に対 す る会 話 の流れ(時 系列 な変化)を 記録 してお くこ とに よ り,一 つ の話 題 の進 捗状 態 を捉 え うる (3)討 議 の型 におい て,あ る特 定 の話 題 に対 す る代 替案 の取捨 選択 の意 図や確 実 性,あ る 結論 の前提 条件 な どを捉 え うる.ま た,そ の時,参 加 者 がお かれ てい た状況 な ど,討 議 の コン テキ ス トの状 態 を抽 象 して把握 で き る な どの特徴 を もつ. 上 記 の情報 を基 に,ソ フ トウェア開発 に携 わ る人 々に,そ の 目的,役 割,状 況 に応 じた 粒 度 の情 報 を以 下の よ うに提供 で き る もの と期 待 され る. (プ ロジェク ト管理 に必要 な情 報 の提供)時 間的な進捗 状況 の把握 が可能 であ る.例 えば, どの変換 ス テ ップで,ど の よ うな話題 を論 じてい る時 に,討 議 の循 環や 予定 時 間の超 過 が発 生 した か とい う情報 を提供 で き る. (成 果物 の形 成 に影響 を与 えた情報 の特 定)検 証や 誤 り回復 の支援 に必 要 な情報 を提 供で き る.例 え ば,決 定 の討議 の型 を もつ会 話部 分 を抽 出す る こ とに よ り,成 果 物 に影響 を与 えた決 定 につ い て の情 報 を得 る こ とがで き る. (業 務遂 行 に役 立 つ知識 情 報 の提供)第3者 に有益 な設 計根 拠 を記録 で きる.例 え ば,試 行錯誤 しつ つ解 を見い 出す創 造 の型 の記録 は,見 様 見真 似 で覚 え る知識 の一 種 を提 供 す る. 5.2CSCSDフ レ ー ム ワ ー ク 我 々 は 現 在,「 チ ー ム が 協 調 状 態 を 維 持 し な が ら複 数 の 人 間 が ア イ デ ア や 中 間 生 成 物 を ネ ッ ト ワ ー ク を 介 し て 共 有 し,討 論 や 変 換 活 動 に よ り,そ れ ら を 変 化 さ せ て ゆ く こ と 」 の 支 援 を 目標 と し た,CSCSDフ レ ー ム ワ ー ク(図13)と,そ の プ ロ ト タ イ プ 「自在 」[8] を 開 発 中 で あ る. CSCSDフ レ ー ム ワ ー ク と は,実 行 系,変 換 プ ロ セ ス,オ ブ ジ ェ ク トベ ー ス,グ ル ー プ ウ ェ ア ベ ー ス を 構 成 要 素 と す る ソ フ ト ウ ェ ア 開 発 環 境 の 枠 組 で あ る.図13に お い て,変 換 プ ロ セ ス や オ ブ ジ ェ ク トベ ー ス に 関 し て は さ ま ざ ま な 研 究 成 果 が あ る 【15]. 例 え ば,ソ フ ト ウ ェ ア プ ロセ ス,オ ブ ジ ェ ク トベ ー ス,そ の 間 の 結 合 法 に つ い て は, ・ ソ フ ト ウ ェ ア オ ブ ジ ェ ク ト間 の 依 存 関 係(is-derived-fr・m)を 「制 約 」 と し て,作 成 の 手 順 を 関 係(relation)に よ っ て 表 現 し,オ ブ ジ ェ ク トの 変 更 に と も な う オ ブ ジ ェ ク トベ ー ス の 一 貫 性 を ト リガ ー(trigger)に よ っ て 保 持 す る ア プ ロ ー チ 【16】. ・ 実 体 関 連 モ デ ル で 表 現 され た ソ フ ト ウ ェ ア オ ブ ジ ェ ク ト の 状 態 を ル ー ル の 条 件 部 で 表 現 し,そ れ が 満 足 さ れ た 時,実 行 部 を 起 動 す るMSL/Marvelに よ る ア プ ロ ー チ[17]
一 な どが あ る. また,ソ フ トウェアプ ロセス と実行系 の 関係 につい ては,オ ブ ジェ ク トベ ース 中の ある 中間生成 物 を別 の 中間生成 物 に変 換 す るた め の,開 発 方法 論 に依存 す る ノ ウハ ウを,事 例 推 論 を用 い て収集 し,モ デル 推論 に よ り一 般 化 した上 で作 業者 の ナ ビゲ ー シ ョンを支 援す る方 式 につい て も基礎 的 な成 果 が得 られ て い る[181・ 本論 文 では,図13の 内,グ ルー プ ウ ェアベ ース の定義 と,変 換 プ ロセ ス とグル ープ ウェ アベー ス(討 議 プ ロセ ス)の 結合法 につ いて論 じた.次 節 以降 で,CSCSDフ レー ム ワー