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JAIST Repository: 中国の直面する環境・エネルギー問題と日中技術協力の可能性(国際競争力・産業競争力 (1))

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 中国の直面する環境・エネルギー問題と日中技術協力 の可能性(国際競争力・産業競争力 (1)) Author(s) 前田, 征児 Citation 年次学術大会講演要旨集, 21: 1160-1163 Issue Date 2006-10-21

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/6565

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

(2)

申 の

直面する環境。 エネルギー問題と

協力の可能,

0 前田征児 は

M,

科学技術政策研

) 6 年 3 月、 全国人民代表会議 ( 全人代 ) にて 第 ㍑ 次 五ヵ年計画 H 十一。 五 計画 ) が採択された。 従来、 中国の ヱ ネルギ一政策は 経済発展および ヱ ネルギ一生産拡大を 最優先課題としていたが、 十

-

。 五 計画では資源節 約型社会構築を 主要目的としており、 大きく方針転換している 12) 。 これまでの日中間 ヱ ネルギー協力は 政府開発援 助

(O

A)

によるエネルギー 輸送インフラ 整備や 源 開発等、 供給に重点がおかれたものであ ったが、 上記方針転換 を 受け、 省工率。 環境分野において、 新たな協力関係構築への 機運が急速に 高まってきて レ巧 。 本 レポートで は 、 中国の直面する 環境。 エネルギ

-

を 概観し " 日中技術協力の 課 今後あ るべき姿として 技術イノベーションを 中心にすえた 協力の可能,陸に 着目して取りまとめる。 急速な経済発展をとげる 中国でほ 、 ヱ ネルギ一大量消費が 深刻な問題となっている。 一次エネルギ 一 総需要は

2005

年時点で日本の 約三倍に達しているが、 今後も一貫して 拡大し続け 2 年には米国を 抜いて世界一のエ % ノ ン 国 になると予測されている " 。 化石工ネルギ 一の大量消費は 深刻な環境問 をまねいており、 「先進国で & 年間に生じた 課題が。 わずか 20 年間に集中している」と 言われている 補 。 従来。 中国の ヱ ネルギ一政策では、 経済発 巌重視の ェ ネルギ一生産拡大を 最優先課 としていたが、 経済の安定成長を 今後維持するに は 、 環境保護、 資源節 約 、 社会調和が不可欠であ るとの強い認識から、 十一。 五 計画でほ C

成長率 7.5% を維持しっ っ 、 同時に 型 社会構築するめ 大きく方針を 転換した 目 2 周。 ) 。 エネルギー消費原単位 2 ㎝低下など。 具体的な数値目標を 挙げて おり、 重点方針として、 ①省エネルギーを 優先、 ②石炭を中心とした 国産エネルギー 供給に立脚③エネルギー 源の 多様化④需給構造の 最適化⑤原子力。 再生可能エネルギ 一の積極導入。 が掲げられている。 これに添った 形で、 中国の科学技術政策が 策定されており、 2 06 年 2 月の「国家中長期科学技術発展計画」でほ、 図表

2@

こ 示す研究 項 目 がヱネルギ一分野の 優先研究課題として 示されている㈲。 図表 2 エネルギ一関連の 優先研究課題 分野 優先研究課題 詳細内容 産業分野の省エネルギー エネルギー 多 消費産業 ( 鉄鋼、 化学工業、 交通運輸 ) の省エネルギー 技術開発 高効率長寿命の LED 照明、 ェ ネルギ一のカスケード 利用技術 クリーンコールテクノロジー 石炭 高 効率採掘技術、 石炭汚染物質抑制技術、 大型ガスタービン、 ガス化複合 発電 (lGCCL 、 石炭液化 / ガス化技術 ェ ネル

- 石油ガス資源探査技術 低 品位石油ガス 資源開発技術。 油田収率向上技術、 深度石油ガス 資源探査 技 再生可能エネルギ - 超大型規模送電技術 交通運輸 次世代自動車技術 都市開発 省エネルギー 建築物 洋上風力発電技術、 ・低コスト太陽光発電技術、 バイオマス、 地熱利用技術 大容量。 遠距離直流送電技術、 電力品質監視 / 制御技術。 高 効率配電技術、 電 力 供給情報管理技術 自動車、 代替燃料自動車、 燃料電池自動車、 高効率内燃機関技術 建築物の省エネルギー ィヒ 技術、 高断熱建築材料開発 参考文献 3) 、 ギを 元に科学技術動向研究センタ 一にて作成

(3)

科学技 鰯 論文

シヱ ヱ ネルギ一分野における 中国の科学技術政策の 成果状況について、 科学技術論文シェアの 推移を日米と 比較す 0 年代以降、 中国のエネルギ 一分野全体の 論文シェアは 急激に拡大し、 日米との差も 縮小してき

ている。 個別エネルギー 技術分野の中では、 特にリチウム 二次電池関連と 石炭ガス化関連の 技術分野で、 論文

シェアの伸張が 著しく日米とほぼ 肩を並べるまでになってきている。 一方

" 太陽電池関連、 原子力関連および

バイオマス関連については、 中国と日米の 差は依然として

大きい。 図表

2

エネルギ一分野の 科学技術論文の 各国シェア推移 ( 中国、 日本。 米国 )

化 カ 子 炭 原 石 池 陽 イオ 太 池 電 | 一一 チ

@ 一 %4-99 年 @@-00-06-t?

坤弼 分 野 全 体 ㍾ 轍 ネ ユ / Ⅹ カ 子 炭 原 石 池 太陽電 オ イ

リチウム二次電池 リチウム二次電池 ℡ 0%son 社 "WebofS, 土 。 nCc ダ データを元に 科学技術 動 同研究センタ 一にて作成 次に、 各国の ヱ ネルギ一分野論文に 占める国際共著論文の 比率の推移について 見てみる ( 図表 初 。 中国の 共著関係相手国としては。 ェ ネルギ一分野全体および 個別技術分野ともに、 従来は米国の 比率が最も高かった 年代以降は一貫して 低下傾向にあ り、 これに代わる 形で日本との 国際共著論文比率が 高まっている。 日本庄とっても ェ ネルギ一分野の 共著相手国として 中国の比重が 高まっており、 2 年以降は日米共著関係 を上回っている。 環境分野の国際共著関係についても 同様の傾向が 確認、 ざれており 穏 、 環境。 工率 ル ギ一分

野の基礎研究開発領域において

日中両国の関係が 相対的に緊密化していることを 示している。 中でもリチウム 二次電池や太陽電池などの 新 エネルギ一関連技術分野において、 日中共著関係の 比率が顕著に 拡大しているが、 図表 2 に示されるよ う も こ 、 これらは日本の 論文シェアが 最も高い分野であ る。 これに対して。

(4)

原子力分野についてほ 米中共著関係が 急速に高まっているが、 図表互に示されるようにこの 分野について 国の論文シェアが 最も高い分野であ る。 図表 3 ェ ネルギ一分野論文の 共著関係推移 ェ ネルギ一分野全体 工 4% 12%

八 球 QQ,0 。 0 允りパ は つム 原子力

㏄ -91,@ 年 94-99 年 oo-0 、

@

㏄ -93 年 9%99 年 00-05 年 リチウム二次電池 太陽電池 一日中共著一日米共著 粁笘毬催椰音

80-93 年 94-99 年 0%0 。

@

80 一 93 年 簗 -mg 年 ㈱ 弍 W 年

Thomson 社 "Web ofScie ㏄ o" データをもと @ こ 科学技術動向研究センタ 一にて作成

中国の科学技術発展の 特徴として、 中国各地に開設された

国家ハイテク

産業開発 区 において。 科学技術成果が 短

期間に新興企業の 売上に結びつき " 成長している 点が挙げられる。 国家ハイテ タ 産業開発 区 での売上高の 約 5 ㎝は

電子。

情報技術分野の 新興企業であ るが、

新 エネ。

省エネ技術や 環境技術分野の 新興企業もそれに 次いで売上高の

約 2 眺を占めている 9@ 。 リチウム二次電池の 比に従来日本の 技術力が圧倒的に 優位であ った分野において、 日本製 品を駆逐する 中国製品も現れてきている。 こうした短期間の 発展を支える 要因の -- つに、 過去 穏 年間にわたり 中国が独自に 構築してきたイノベーションシステ ムが 指摘されている 8) 。 ハイテク産業開発区などのインフラ 整備にとどまらず、 海外の優秀な 中国人研究者を 呼び戻す 「海亀政策」などの

人的

源 拡充にも重点をおくれ づ もので、 大学の先端研究成果が 速やかに新興企業の 事業成長 につながる成果をあ げている。 環境。 エネルギ一分野でも、 新 エネ。 省エネ技術についてはこうしたイノベーションシス テム が有効に機能している 可能,性が高い。 2005 年にはこれまで 存在しなかった ェ ネルギ一の最高政策決定機関として、 温 家宝総理を長とする「国家ェネルギ 一指導バル

-

プ」が発足し 行政組織も拡充された。 2006 年 2 月の「国家中長期科学技術発展計画」において。 今後 5 一 i162 一

(5)

年間で経済の 持続発展可能なエネルギ 一科学技術のイノベーションプラット フ オームを確立することを 重点課題に掲 げている 10) 。 研究開発のグローバル 化が進む中、 中国における 新たなイノベーションプラット フ オーム構築の 可能性に

対し、

欧州の官民はいち 早く注目しており、

ドイツのマックスプランク 研究所の「上海高等研究所」設立やマイクロソフト の 「長城計画」などに 代表されるように、 組織的な交流が 進展している " 。 日中間でも長期的視野に 立った知識ネット ワ 一ク 構築が望まれる。

日中両国では。 「二度にわたるオイルショックを 克服してきた 日本の経験と 技術をもとに " 中国の直面する 環境。 ェネ に 克服に貢献し、 中国の持続可能な 経済発展とアジア 地域の安定化に 貢献する」 ぬづ 点について。 共通 の 認識が持たれており。 「民間ビジネス 主体の協力関係構築」に 重点をおいた 取組みが具体化されっ っ あ る 3) 。 その中で。 中国側の懸念点として、 日本企業が技術移転する 際に 、 ほア 技術の囲い込み」になりがちで 発展的な

係 構築に至っていない 点が課

と 指摘されている " 日本企業の側かりが 投資者保護や 知的財産権 保護」の 懸念が示されており。 民間主体の技術協力をする 際に " 避けて通れない 間 が 浮き彫りになっている 3) 。 一方、 基礎研究開発領域でほ、 環境。 ェ ネルギ一分野の 日中協力関係が 順調に進展している。 日中両国の科学技 術政策における 環境。 ェ ネルギ一分野の 優先研究課題はほぼ - 致しており。 今後も共通の 課題に対して 両国で協力 して取り組む 余地は大きい " 日本企業が既に 保有して レ め技術移転をするだけでなく、 基礎研究開発領域で 協力して 取組んだ技術成果をイノベーションにつなげる 側面からも同時並行に 議論することで、 今後あ るべき両国の がより具体的となり、 R 滑 な協力関係を 構築可能であ ると考える。

孝文献

1) 張 ; 「中国 ア第ぇ 次 5 ヵ年規画 d@ こついて」エネルギー 経済 第舘巻 第 3 号 (2 ㏄年 5 月 )r が 旺 ㈹ め浜 ; 「新五力年計画における 中国の ェ ネルギ一戦略の 転換とその背景」 日中経協ジャーナル No 重 , 48 (2006 年 5 月 ) 醸 「日中省エネルギー。 環境総合フォーラム」講演資料

(20

6 年 5 月幻日∼ 31 日 ), 経済産業省Ⅹ 中華人民共和国国家発展改革委員会,中華人民共和国商務部,中華人民共和国駐日本国大使館

「中国の ェ ネルギ一関連の 各種中長期計画」 @EEK( 穏 ㈹年 5 月 ) ⑧ 沈 ; 「エネルギー 経済の視点 力 。 ら 見た申 ぽ 国民経済と社会発 第 ㌶ 次 5 が 吾き十画 綱要 山 @% 年 8 月 ) 引 「国家中長期科学技術発展規画綱要」, 外科学技術政策

W

7N0 Ⅳ,海外科学技術調査会編, 7) 上野な「中国における 科学技術活動と 日中共著関係」文部科学 省 科学技術政策研究所調査資料 N0. ユ 23(2 年 3 月 ) 8) 角南 ; 「中国の科学技術政策とイノベーションシステム - 進化する中国城『産学研。 合作 正 」 P 罠 Discuss ぬ n p 叩 er Se 「 ies 。 No 。 ㏄

17, ( 独 ) 経済産業研究所 (2003 年 ) 「中国科学技術指標 2002 」,海覚科学技術政策 vo@. 巧 No 。 & づ 2 。 海外科学技術調査会編。 ㏄ 004) & ㈲ 張 ; 「中国 のヱ ネルギ一行政組織の 強 ィヒ 」、 @EEI(2005 年 B 月 )

参照

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