障害児保育に関する地域的特性に関する研究 (II) : 北海道郡部の幼稚園の事例を中心として
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(2) No.47.. 1993.3. 障害児保育に関する地域的特性に関する研究(Ⅱ) −一北海道郡部の幼稚園の事例を中心として一 小笠原 詠子・金澤 克美・後藤 守. 施設(公立7,私立14)を抽出し,これを分析対象. Ⅰ.問題の所在. 群とした。分析対象群の幼稚園は全て,支庁管内の. 本論文は前報「障害児保育に関する地域的特性に. 町村の幼稚園で構成されている。同様の手続きで回. 関する研究」に続くものである(後藤・小笠原・金. 答の得られた札幌市の幼稚園38施設(公立9,私立. 澤,1991)。前報では特に,どのような保育環境を. 29)を比較対象群とした。その他の市の幼稚園から. 整えていくことが障害をもつ子どもの発達にとって. も回答が得られているが,地域的差異による検討を. 有効かという課題意識から,刺激の与え手としての. 容易にしやすいように,今回の研究では割愛した。. 環境よりも「刺激の受け手としての環境」に着目し,. (2)調査票の構成および調査期日. 地域に根ざした保育環境のあり方について検討を深. 調査票は前報と同様,基礎調査票と個人調査票の. めてきた。そこでは郡部保育所における,いわゆる. うち,主として,個人調査票(障害児担当の保母が. 統合保育の取組を浮きぼりにする中で地域的特性を. 記入)を中心に分析する。調査項目の内容について. 生かした保育環境作りについてひとっの方向性を提. は結果と考察の中でふれることにする。. 供してきた。. 調査期日は平成元年3月である。. 本論文ではこの研究視点を踏襲し,郡部の幼稚園 の事例を中心に再度,郡部の障害児保育の様相を浮. Ⅲ.結果と考察. きぼりにすることによって,今後の幼児教育のあり 方について言及していくことにする。. (1)郡部幼稚園における障害幼児の受け入れ状況 表1は障害種別による入園幼児数の内訳を示した ものである。これを見ると,郡部幼稚園の場合,45. Ⅱ.方. 法. 名の障害をもっ子ども(以下,障害幼児と言う)が. (1)調査対象. 在園していることがわかる。このうち,40.0%が精. 本研究では幼稚園の事例を通して障害児保育の地. 神遅滞の幼児で占められている。また,肢体不自由. 域的特性を明らかにする意図から,特に,道内の認. の幼児,視覚障害の幼児がそれぞれ15.6%,8.9%. 可幼稚園599施設から回答の得られた郡部幼稚園21. と札幌市の幼稚園と比較して相対的に高い割合を占. 表1 障害穫別による入園幼児数 視覚障害 聴覚障害. 部 4. 郡 都. 市. 部. (0.9). 肢 体 精神遅滞 言語障害 情緒障害 そ の他 不自由. ()内は% 汁. 18 5 4 45 (15.6) (40.0) (15.6) (11.1) (8.9) (100.0) 6 24 35 34 223 (2.7) (10.8) (36.3) (15.7) (18.4) (15.2) (100.0) 0. ーーー d3.
(3) 小笠原詠子・金澤 克美・後藤 守. めている。保育の側から見れば,これらの幼児の場. 「障害児も教育を受ける権利があるので」,(4)「障. 合,その障害特性にあわせた保育者の対応が求めら. 害児保育に対する関心の高まりから」といった受け. れる面が多く,保育内容や保育体制との関係で検討. 入れの動機はある意味では都市型の回答傾向として. すべき課題が残されているように思われる。しかし. 予想されがちであるが結果は逆の形となっている。. 他に受け入れ可能な指導治療機関が極めて少ない当. (3)一地域に障害児を受け入れる施設がなかったの. 時の幼稚園の場合,地域の指導センターとしての役. で」の回答には地域の教育を担う保育者の自覚が感. 割も課されていることの結果とも見ることが出来よ. じられる。その反面,項目(10)「障害程度が軽かっ. うっ、ド成元年度から早期療育の振興にかかわる行政. たため」とする回答が札幌市の15.8%に対して,38.1. 的施策が設定され,北海道の早期療育システムが作. %と高い割合を占めており,受け入れにあたって郡. 動してきているが,これらの動きの中で郡部幼稚園. 部幼稚園の葛藤の様子が感じられる。. の障害幼児受け入れがどのように変化してきている. このことは入園当初の子どもの状態に関する表3. かについても今後,明らかにする中で郡部幼稚園の. の内容とも関係している。これを見ると札幌市の幼. 地域における役割を明確にする必要があろう。表2. 稚園の方が対人関係面に問題を持っ,いわゆる情緒. は障害幼児の受け入れの経緯をまとめて見たもので. 血に障害をもつ子どもを多く受け入れている様子が. ある。郡部幼稚園の場合,項目(1),(3),(4). 強く推察される。(1)「集団になじまない」(2) 「対話が成立しない_j といった,いわゆる対人関係. が相対的に札幌市より高い割合を占めている。(1). ()内は%. 蓑2 障害児の受け入れの動機. 調 査 地 域 郡 部 都 巾部 調 査 内 容 12(57.1) 16(42.1). (1)障害児も教育を受ける権利があるので積極的に受け入れた。 (2)園の方針として障害の有無は問わなかったので。. 7(33.3) 16(42.1). (3)地域に障害児を受け入れる施設がなかったため受け入れた。. 9(42.9) 2(5.3). (4)障害児保育に対する関心の高まりから受け入れるようになった。. 4(19.0) 2(5.3). (5)親の熱意によって受け入れた。. 7(33.3) 12(31.6). (6)指導にかかる財政的援助もしくは指導中の付き添いの手助けを親が申しriけこので。 2(9.5) 1(2.6) (7)知り合いの人に強くたのまれたため。. 2(9.5) 2(5.3). (8)園に兄弟が在閲していたため 一緒に受け入れた。. 1(4.8) 2(5.3). (9)入所・入園当時,障害児だとは知らなかったので受け入れた。. 1(4.8) 田. (10)障害の程度が軽かったため。. 8(38.1) 6(15.8). (11)園に新風をふき込み,教師や保母の研究意欲や子どもへのかかわりの姿勢に刺激を 与えるため。. =1a 健常児にもよい影響があると思われたため。. 2(9.5) 1(2・6)1 8(38.1) 15(39.5). 壱(l罰 その他(. ). 表3 入園当初の子どもの状態. 1(4.8) 9(23.7) ()内は%. 調 査 地 城 郡 部 都 市部 計 調 査 内 容 (1)集団になじまない. 16(47.1) 73(73.0) 89. (2)対話が成\上しない(円分の意志をことばで表せない). 23(67.6) 74(74.0) 97. (3)身辺のr‘卜\上ができない. 22(64.7) 58(58.0) 80. (4)特定のものに興味を示したり,逆に嫌がったりする。. 11(32.4) 51(51.0) 62. (5)自分から進んで動こうとしない. 6(17.6) 16(16.0) 22. (6)他児に乱暴する. 7(20.6) 14(14.0) 四 19(55.9) 52(52.0) 田. (7)運動機能面において他児より遅れている. 4(11.8) 10(10.0) 14. 寧(8)その他. 44 ----.
(4) 障害児保育に関する地域特性に関する研究(Ⅲ). Nα47.. 1993.3. 面の希薄さに対して,(4)「特定のものに興味を示. 「障害児への影響.」,「健常児への影響」の両面から. したり,逆に嫌がったりする」といった,いわゆる. 見たものである。障害児への影響については両群と. 物に対する執着さを持っといった関係行動の内容に. もプラス面を指摘する回答が多い。(1)「健常児か. おいて特異性をもつこれらの子ども達に対する保育. ら刺激を受け,行動を模倣し,発達が促進される(郡. は今後,十分,検討すべき課題のように思われる。. 部58.8%,札幌市71.0%)」,(3)「みんなと遊べる ようになり,友達関係が広がる(郡部52.9%,札幌. (2)郡部幼稚園の障害児保育の特徴. 市44.0%)」,(5)「健常児から学びとるものが多く,. 表4は郡部幼稚園での指導形態および指導内容に. 生活経験が広がる(郡部50.0%,札幌市61.0%)」,. ついて回答をまとめたものである。衷4の結果を見. (9)「■以前より行動が活発になる(郡部44.1%,札. る限り,両群に大きな特徴的差異が認めがたい。む. 幌市48.0%)」,(10)「幼稚園に積極的に来るように. しろ,両群とも,項巨](1)が極めて高い割合を占. なる(郡部44.1%,札幌市38.0%)」などはいずれ. めており,いわゆる「統合保育(教育)」の形態を. も高い割合を占めている。郡部幼稚園の場合,これ. 追求している様子が推察される。項目(3)の「個. に加えて,(6)!‘生活習慣の自立が促進される(50.0. 別指導の導入」も札幌市の42.0%に及ばないまでも. %)」が高い割合を占めている。. 32.4%と以前には考えられない高い割合が認められ. 同様に,「【健常児への影響▲lについても,項目(1). ている。「一】毎日通園」の形態も生活のリズムを重視. の「いたわり,思いやり,助けあう心が育っ」とす. する立場に立てば,両群とも高い割合を占めている. る肯定的回答が郡部82.4%,札幌市82.0%と高い割. ことは好ましい傾向として評価されよう。また,指. 合を占めており,都市部に限らず,君開削こおいても. 導内容においても,項目(13),(10),(11),(12). 障害幼児の受け入れの土壌は育ってきていると見て. のいずれの項目も高い割合にあり評価できる。特に,. よいであろう。但し,】健常児および健常児集団へ. (12)「周囲の子どもの理解を啓発するように指導. の好ましくない影響▼,jを指摘する回答も割合が少な. している」の項目が郡部47.1%,札幌市51.0%と予. いが両群に認められており,今後さらに検討を深め. 想以上に高い割合が認められている。. る必要があろう。 ところで,障害児保育の取組は担当教師にどのよ. これらの保育の取組は保育の効果にも反映してい. うな変化をもたらしたであろうか。郡部幼稚園の教. る。表5,6はいわゆる統合保育の効果について,. ()内は%. 表4 指導形態・方法および指導内容. 郡 部 都市部. 調査内容. 30(88.2) 86(86.0). (1)普通学級に入れて指導している。. 1(3.0) 3(3.0). (2)特別な学級を作って特別に指導している。. 11(32.4) 42(42.0). (3)普通学級に入れているが,個別指導も行っている。. (4)特別な学級を作っているが部分統合を行い,徐々に普通学級に入れて保育する方向 0. をとっている。. 7(7.0). 28(82.4) 83(83.0). (5)毎日通園させている。. (6)過に()回(かっこの中には,通園回数を記入)通園させている。. 0. (7)特別の時間だけ通園させ保育している。. 1(3.0) 0. (8)相談機関,または専門医に相談しながら指導している。. 8(23.5) 25(25.0). (9)母親に対して特別に指導している。. 1(3.0) 11(11.0). 7(7.0). 22(64.7) 64(64.0). (10)他人,集団に慣れ,その中で行動できるように指導している。. ∃(川 会話が成立するように,また自分から話せるように配慮している。. 17(50.0) 49(49.0). j(1劫 周囲の子どもの理解を啓発するよう指導している。. 16(47.1) 51(51.0) 21(61.8) 69(69.0). (13)人にたよらず自分で身のまわりの事ができるように指導している。. 10(29.4)57(57.0). (14)子どもの興味,行動をひきだすように工夫している。. ㈹ その他(. ). −45椚.
(5) 小笠原詠子・金澤 克美・後藤 守 表5 統合保育による障害児への影響. ()内は%. 調 奄 地 域 郡 部 都市部 調 査 内 容. (1)健常児からの刺激を受け,行動を模倣し,発達が促進される. 20(58.8) 71(71.0). (2)適切な指導がなされないため,とり残されることが多い. 1(2.9) 11(11.0). (3)みんなと遊べるようになり,友達関係が広がる. 18(52.9) 44(44.0). (4)仲間はずれにされるので,ひとりでいることが多くなる. 1(2.9) 2(2.0). (5)健常児から学びとるものが多く,生活経験が広がる. 17(50.0) 61(61.0). (6)生活習慣の自立が促進される. 17(50.0) 33(33.0). (7)指導に従って,集団行動ができるようになる。. 12(35.3) 51(51.0). (8)集団行動ができず,強制されたり,叱られたりすることが多いため,かんしゃくを 2(5.9) 15(15.0) 起こしたり,甘えることが多くなる (9)以前よりも行動が活発になる. 15(44.1) 48(48.0). (10)幼稚園や保育所に積極的に来るようになる. 15(44.1) 38(38.0). (11)成長するにつれて,まわりの子どもとのハンディキャップが大きくなり,みんなと 4(11.8) 6(6.0) ・終にうまくやっていけず,行動全般が消極的になる (12)健常児が世話をやきすぎ,障害児が自立できない. 1(2.9) 13(13.0). (13)その他(. 1(2.9) 4(4.0). ). 表6 健常児および健常児集団への影響. ()内は% 調 査 地 域 郡 部 都市部. (1)いたわり,思いやり,助けあう心が育つ. 28(82.4) 82(82.0). (2)お互いに助けあい,集団としてのまとまりができる. 13(38.2) 34(34.0) 7(20.5) 22(22.0). (3)保育の流れが妨げられ,子どもが課題や遊びに集中できなくなる. 2(2.0). (4)障害児のまねをして好ましくない行動をする (5)身についた生活習慣がくずれる. 1(2.9) 1(1.0). (6)健常児が障害児の世話をやきすぎ健常児が自分のことをおろそかにする. 6(17.6) 13(13.0). (7)保育者が障害児に手てをとられるため,健常児に不満が生じ不安定になってくる. 3(8.8) 5(5.0). (8)その他(. 1(2.9) 2(2.0). ). 表7 保育担当者の障害児保育に対する意識. ()内は%. 調 査 地 域 郡 部 都市部 調 査 内 容 (1)いろいろな障害児について,勉強することができてよい。. 12(35.3) 47(47.0). (2)専門的な知識が無いのでいっも不安である。. 20(58.8) 37(37.0). (3)助け合う子どもの集団や保育者の集団が育ってくるのでよい。. 17(50.0) 48(48.0). (4)困難をのりこえて成長する子どもの生きる力に感動と喜びを感じる。. 13(38.2) 36(36.0). (5)健常児の数倍の注意や労力がいるので疲労が激しい。. 1(2.9) 27(27.0). (6)子どもを見る目が育ち,指導技術がこまやかになる。. 11(32.5) 32(32.0). 3(8.8) 5(5.0). (7)障害児に手をとられ,健常児に対する指導が十分できない。 (8)子どもの発達のすじみちについて,あらためて勉強することができる。. 12(35.3) 49(49.0) 6(6.0). (9)記録の整理,父母との連絡などに時間をとられ仕事を残す事が多い。. 0. (10)父母から感謝され,やりがいを感じる。. 5(14.7) 16(16.0). (11)健常児の親の理解が得られず苦労する。. 2(5.9) 1(1.0). (1訝 障害児の親に,その子どものもつ問題やこれからのとりくみを理解させるのに苦労 する。. 4(11.8) 24(24.0). (13)その他(. 1(2.9) 6(6.0). ). ▼46 −.
(6) 1993.3. 障害児保育に関する地域特性に関する研究(Ⅱ). No.47.. 師の回答を中心に見てみよう。(3)「助けあう子ど. わゆる分離型の障害児保育より,統合型の障害児保. も集団や保育者の集団が育ってくるのでよい」とす. 育のあり方を追求していると見てよいであろう。見. る回答が50.0%と最も高い。ついで,項目(4),. 方をかえて見ると,そこには障害児受け入れに対し. (6),(8)の割合が高く,保育者の前向きの姿勢. て逃避的でない積極的姿勢が感じられる。郡部幼稚. が感じられる。その反面,(2)「 ̄■専門的知識が無い. 園にその姿勢が朗著であることば評価される。現実. のでいっも不安である」とする回答が58.8%にも達. 的に見れば,項目(3)の回答が高い割合を占める. しており,札幌市の37.0%を大きく上まわっている。. ことは十分,予想されることであり,結果的に回答. 地域の活力を維持発展させるためにもこの点に関す. も両群とも顕著な割合になっている。この項目にお. る手立てが検討される必要がある。このことにかか. いても札幌市の回答を上回る結果が郡部幼稚園にお. わって,北海道が毎年実施している言語障害関係職. いて認められており,将来に向けての意欲が認めら. 員研修などはひとつの試みとして評価される。. れる。 項目(4)∼(6)は保育計画の立案にあたっての. (3)郡部幼稚園における統合保育の今後の課題. 基本姿勢を問う設問で構成されている。結果を見る. 表8は障害児保育の今後の課題について,園長お. と銀著な差が両群において認めがたい。項目(5). よび保育担当者に回答を求めたものである。結果を. の回答がやや札幌市の幼稚園の場合,高い傾向が認. 見ると,園長の回答においては,郡部の幼稚園の園. められる程度である。むしろ,郡部の幼稚園におい. 長の方が札幌市の園長より,やや前向きの姿勢が認. て,1施設ではあるが項目(6)に回答しているの. められる。特に,調査項目(1)「障害児の保育は. が興味深い。「園での指導計画は最も発達の遅れて. 保育所や幼稚園の指導体制を改善する中で統合保育. いる障害児を中心に立案すべきである【」という考え. を中心に進めるのが適当」とする回答が81.0%と圧. は−一見,極端な物の見方に見えがちであるが今後,. 倒的に高い割合を占めており,札幌市の47.4%を越. 検討されてよい視点であろう。. えている。但し,いずれの回答も,項目(2)の割. 項目(7)∼(8)は保育指導者の資質に関する設. 合は極めて低い状態にあり,障害児保育の今後のあ. 問であるが郡部幼稚園の方が「専門研修を受けた者】J. り方において,「障害児のみの指導を専門とする保. という条件を支持する園長が多い。しかし,「 ̄現在. 育センター」を求める姿勢は皆無と言ってよい。い. の保育知識で十分指導できる見通しがある」とする. ()内は%. 表8 障害児保育の今後の課題 調 査 地 域 調 査 内 容 (1)障害児の保育は塀粛三の保育所や幼稚園の指導体制を改善する中で. 郡. 都 心 部. 部. 園 長 保 母 ㈲ 長 保 母 17. 13. 18. 45 1. (81.0) (38.2) (47.4) (45.0). 統合(混合)保育を中心に進めるのが適、lうと思われる。 (2)障害児の保育は設備や人手がかかり,も引1耶勺知識が要求されるの. で,障害児のみの指導を馴!りとする保育センターを作り,そこに 全部まかせるのが適〕!うと思われる。. (3)障害児の診断や治療をrf】心とする指導センターを作り,そこと逮 携をとり,保育所や幼椎園でも障湾児の受け入れを進めるのが適 当と思われる。. (4)障害児の指導は,それぞれ園の健常児を対象とした保帝計痢を妓. 3. (4.8) 18. (85.7) 7. (8.8) 22. (64.7) 6. (33.3) (17.6). 本として進めるべきである。. (5)指導はその障害児のもっ問題に合わせた特別の指導計画を観み, 進めるべきである。 (6)園での指導計痢は最も発達の遅れている障害児を中心にして正案. 10. 16. 29. (60.0). 12. 1.5. (31.6) (15.0). 23. (7)障害児の指導は,障害児保帝の専門研修を終えた者をあてるべき. 45. (47.6) (47.1) (60.5) (45.0) 0. (4.8) (2.9). すべきである。. 60. (76.3). 7. 2. (2.0) 22. 7. (33.3) (20.6) (28.9) (22.0). である。. (8)障害児の指導は,現在の保育知識でト分指導できる見通しがある。. Ⅶ47【−・〟. 0. 2. (2.9). (5.3). 2. (2.0).
(7) 小笠原詠子・金澤 克美・後藤 守 ()内は%. 表9 障害児教育に対する今後の課鳥 調 査 地 域 調 査 内 容. 郡. 部. 都 市 部. ∃ 査 対 象 園 長 保 母 園 長 保 母. 23. (1)小学校の段階でも健常児と一緒に教育されるべきである。. (28.6) 9 13 12 (57.1) (26.5) (34.2) (37.0). (2)障害児の教育は現在の小学校の指導体制を改善する中で障害児を. 普通学級に組み入れた教育を中心として進める。 (3)障害児の教育は設備や人手がかかり,専門的知識が要求されるの. 田 (9.5) 6 (17.6) 口 (18.4) (6.0) で障害児のみの指導を専門とする特殊学級や養護学校に全部まか. 6. せるのが適当と思われる。. (4)障害児の診断や治療を中心とする指導センターを作り,そこと連. 48 18 (66.7) (52.9) (44.7) (48.0). 携をとり,小学校でも受け入れを進めるのが適当と思われる。 (5)障害の重い子どもに対しても地域の学校の特殊学級の受け入れ幅 を大きくし,家庭から通える学級をたくさんふやすこと。. 6. 6. 16. (6)普通学級に在籍させ,その子のもつ障害に対してはその治療・教. 育を進める通級制の学級を多数設置し,教育を進めるべきである。 (52.4) (35.3) (44.7) (36.0) 2. (7)その他(. ). (4.8). (5.9). 園長は皆無である。この傾向は札幌市の場合も同様. の園長の姿勢には,「現在の小学校の指導体制を改. である。. 善する中で障害児を普通学級に組み入れた教育」を 求めていることが強く打出されている。このような. それでは担当者はこれからの障害児保育について どのような見方をしているであろうか。項目(1). 姿勢の背景には保育者としての進歩性もさることな. ∼(3)の回答状況を見ると両群ともはぼ,同様の. がら,それ以上に,「地域に密着した統合教育」を. 分布傾向になっている。この傾向は園長の回答状況. 重視する意識が内包されているように思われる。こ のことは項目(3),(5)の割合が相対的に見て,. とも対応している。. 札幌市の幼稚園の割合より少ない傾向にあることか. 項目(4)∼(6)の保育計画の立案に関しては両 群とも特徴的差異は認めがたい。「障害児のもつ問. らも推定される。. 題にあわせた特別の指導計画」」を基礎にという考え. 一方,保育担当者の結果を見ると,園長の回答と. が最も強く,個に対する配慮という点で評価されよ. 対照的な結果になっている。表9を見ると,むしろ,. う。. 郡部の保育担当者の場合,項目(1),(2)の割合. 項目(7)∼(8)の保育者の資質についても,両. が相対的に低い傾向を示しており,同時にまた,項. 群の差異は認められない。割合は大きくはないが「障. 目(5)の割合が札幌市の幼稚園の保育担当者の回. 害児保育の専門研修を終えた者▲」をという傾向は共. 答と比較して,極端な低さを示している。これらの. 通している。. 結果を見る限りでは郡部の保育担当者の就学後の障. 表9は小学校以降の障害児教育に対してどのよう. 害児の受け入れに関して,統合教育を志向した教育. な意見を持っているかを見たものである。結果を見. 観は認めづらい。また,地域性を重視した子どもの. ると郡部と札幌巾ではいくつかの点で特徴的差異が. 生活基盤に立った教育のあり方についても結果を見. 認められる。まず,郡部幼稚園の園長の場合,項目. る限り,今後の課題として残されている。障害児に. (1),項目(2),項目(4)の割合が相対的に高. 限らず,発達期にある子ども達に対する教育環境作. く,それぞれ28.6%,57.1%,66.7%であるのに対 りを考える場合,子どもの生活基盤を重視すること して,札幌市の場合,18.4%,34.2%,44.7%といは極めて大切なように思われる。その意味ではこれ ずれも低い割合にとどまっている。これらの項目は. までの保育実践を捉えなおすことによって,卒園後. 表9の調査内容の説明から明らかなように,いわゆ. の障害児のあり方を定位する視点の吟味が郡部幼稚. る「統合型教育」を志向した内容のものである。特. 園の保育担当者には課せられているように思われ. に,項目(2),(4)は両群の差が22.9%,22.0%. る。. と顕著な差が認められている。つまり,郡部幼稚園 48. 47. (28.6) (17.6) (42.1) (47.0) 17 36.
(8) No.47.. 障害児保育に関する地域特性に関する研究(Ⅱ). 1993.3. 41巻第2号,79…87.. あとがき. (10)後藤 守・小笠原詠子・小笠原仁・金澤克美:. 本論文は昭和48年度調査以来,北海道教育大学札. 障害児保育に関する地域的特性に関する研究.北. 幌分校特殊教育学科が5年毎に追跡調査を続けてい. 海道郡部の保育所の事例を中心として.北海道教. る障害児保育の動向に関する調査資料のうち,郡部. 育大学僻地教育研究,1991,第45号,15−26.. 幼稚園に焦点をあて分析した結果について考察した ものである。本調査は今後も続けられる予定である. 小笠原詠子:札幌医療科学専門学校医療言語療法士. が,今後の研究においても郡部の保育所,幼稚園に. 科主任. 焦点をあて,それらを分析する中で,郡部の保育所,. 金澤蒐美:北海道教育大学大学院教育学研究科院生. 幼稚園の持つ活力を浮きぼりにしていきたいと考え. 後藤 守:北海道教育大学札幌分校教授. る。. 本稿をまとめるにあたって,後藤守が研究の全体 計画を立案し,資料の分析および整理は金澤克美, 執筆は小笠原詠子が担当した。. 参考文献. (1)後藤 守:北海道における障害児保育の動向と 課題(Ⅰ).北海道教育大学僻地教育研究,1979,. 第26巻第1号,55爪67. (2)後藤 守:北海道における障害児保育の動向と 課題(Ⅱ).北海道教育大学僻地教育研究,1980,. 第28巻第1号,77山88. (3)後藤 守・後藤鹿美子:心身障害児の保育に関 する発達臨床心理学的接近.北海道私学研究協会,. 1981,研究紀要55号,1Ⅶ44. (4)後藤 守・/ト笠原詠子:統合保育の動向.北海 道教育大学紀要,1985(a),(第1郎C),第35巻第. 2号,101−114. (5)後藤 守・小笠原詠子:北海道郡部における障 害児保育の動向と課題.北海道教育大学僻地教育. 研究,1985(b),第39巻第1号,10ト111. (6)後藤 守・小笠原詠子・井上栄子:統合保育の 動向(Ⅱ),北海道教育大学紀要,1985(C),(第1. 部C),第36巻第1号,20トー211. (7)後藤 守・小笠原詠子・小笠原仁:北海道にお ける障害児保育の動向と課題(第2報).北海道. 教育大学僻地教育研究,1990,第44号,31−41. (8)小笠原詠子・後藤 守:北海道における統合保 育の動向に関する研究.北海道大学教育学部紀要, 1991,55号,471・一一55. (9)後藤 守・小笠原詠子・小笠原仁・金澤克美: 精神遅滞児の事例における統合保育の動向と課. 題.北海道教育大学紀要,1991,(第1.部C),第 W49Ⅶ.
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3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7
告—欧米豪の法制度と対比においてー』 , 知的財産の適切な保護に関する調査研究 ,2008,II-1 頁による。.. え ,
東北地方太平洋沖地震により被災した福島第一原子力発電所の事故等に関する原子力損害に
小国町 飛び込み型 一次産業型 ひっそり型 現在登録居住者。将来再度移住者と して他地域へ移住する可能性あり TH 17.〈Q 氏〉 福岡→米国→小国町
イギリス Maritime London, Mersey Cluster ノルウェー Maritime Forum of Norway デンマーク・スウェーデン Joint Maritime Cluster オランダ Dutch Maritime Network ドイツ