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「介護支援連携指導料」の導入

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Academic year: 2021

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長野大学地域共生福祉論集 第

6

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1

2

実践報告》

介護支援連携指導料

の導入

A Practice Report of introduction of"Guidance Fee about the Care Support Cooperation"

長野大学社会福祉学部

田 恵美子

Emiko Yamada はじめに 医療機関にとって

2

年に

1

度の診療報酬改定は 経営 を左右するだけではな く、診療報酬の枠組み を通 して 日常業務が規定 されることも多い。その ため、診療報酬の改定は病院の管理運営 を担って いる事務部門のみならず、診療部門やその周辺の 診療協力部門にも大 きな影響 を与えて きた。 筆者は

2

01

1年 (平成

2

3

)3

月まで長野県中部 に位置するK病院に医療 ソーシャルワーカー (以 下、「MSW」 と略す。) として勤務 していた。K 病院はリハ ビリテーション(以下、「リハ」と略す。) 専門病院のため、 リハ関係の診療報酬の改定には 一喜一憂 しつつ、その改定内容に沿って対策を立 てることが定例化 していた。 しか し、MSWにお いては日常業務が直接的に診療報酬に規定 される ことが少な く、その関係は間接的なものであった。 だが

2

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6

(平成

1

8

)

年の診療報酬改定の際、『医 科点数表の解釈』 に社会福祉士 という文言が入っ てか らMSWも診療報酬改定 とは無関係ではな く なってきた。特 に

2

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8

(平成

2

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)

年の診療報酬 改定で後期高齢者退院調整加算

1

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点の導入、さ らに

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1

0

(平成

2

2

)

年には「介護支援連携指導料

3

0

0

点の導入で、具体的な対策が迫 られることに なった。今回新設 された介護支援連携指導料 とは、 患者の退院後の介護保険サービスについて医師の 指示 を受けた看護師、社会福祉士等が介護支援専 門員 (ケアマ ネジャー (以下、「CM」 と略す。) と連携 して患者 に指導 した場合

、1

3

0

0

点で

2

回まで算定で きるとい うものである。すなわち、 診療報酬の

1

点単価は

1

0円のため、「介護支援連 携指導料」は

2

回の連携で

6

,

0

0

0

円の病院収入 に なるとい うことを意味 していた。従来、MSWの 業務が診療報酬に結び付かなかった中では、それ は戸惑いつつ も歓迎すべ きこととして、MSWの 現場では受け止め られた。 この報告は

2

01

0

(平成

2

2

)

年に新設 された 「介 護支援連携指導料」の導入 と運営 に向けて、K病 院の筆者をは じめ としたMSWの取 り組みを通 し て見えて きた課題や、MSW業務が診療報酬 に位 置づけられたことの意味するもの とMSWの組織 運営について明 らかにすることを目的 とした実践 報告である。 1.介護支援連携指導料 先に挙げた r医科点数表の解釈』 とは社会保険 研究所か ら

2

年に

1

度の診療報酬改定時に出版 さ れる診療行為別の点数表 を示 した書籍である。医 科点数表の解釈は、その表紙が緑色のため医療関 係者の間では通称 「青本」と呼ばれている。 また、 医科点数表の解釈は診療報酬の点数を網羅 してあ るため、従来か ら保険請求実務者の定本 となって いたが、最近は医師やコメディカルの間で も用い られることが多 くなり、K病院で も各部署に配布 されていた。平成

2

2

4

月版の 『医科点数表の 解釈』は

B5

版の規格で

1

8

8

8

頁で出版 されている。 その 「青本」に掲載 されている 「介護支援連携指 導料」 についての記載事項 1)を以下に示す。 ①介護支援連携指導料は、入院の原因となった疾 患 ・障害や入院時に行った患者の心身の状況等

(2)

長野大学地域共生福祉論集 第6号 2012 の総合的な評価の結果を踏まえ、退院後に介護 サービスを導入することが適当であると考えら れ、また、本人 も導入 を望んでいる患者が、退 院後に より適切なサー ビスを受けられるよう、 入院中か ら居宅介護支援事業者等の介護支援専 門員 (ケアマネジャー) と連携 し退院後のケア プラン作成につなげることを評価するものであ る。 (参介護支援連携指導料は、医師又は医師の指示 を 受けた看護師、社会福祉士、薬剤師、理学療法 士、作業療法士、言語聴覚士、その他、退院後 に導入が望 ましい介護サービスか ら考え適切な 医療関係職種が、患者の入院前か らケアマネジ メン トを担当 していた介護支援専門貞又は退院 後のケアプラン作成 を行 うため息者が選択 した 居宅介護支援事業者、介護予防支援事業者又 は 介護保険施設等の介護支援専 門員 と共同 して、 患者に対 し、患者の心身の状況等 を踏まえ導入 が望 ま しい と考えられる介護サービスや当該地 域 において提供可能な介護サービス等の情報 を 提供 した場合 に入院中に 2回算定で きるもので ある。 (参ここで言 う介護保険施設 とは、介護保険給付が 行われる保健医療サービス又は福祉サービスを 提供する施設であって、次の施設 をいうもので ある。 (中略) (彰初回指導は、介護サービスの利用見込みがつい た段階で、退院後の生活 を見越 し、当該地域で 導入可能な介護サービスや要介護認定の申請の 手続 き等の情報について、患者や医療関係者 と 情報 を共有することで、適切な療養場所の選択 や手続 きの円滑化 に資するものであ り、2回 目 の指導は、実際の退院を前に、退院後に想定 さ れるケアプランの原案の作成 に資するような情 報の収集や退院後の外来診療の見込み等 を念頭 に置いた指導等を想定 したものである。 (む行った指導の内容等について、要点を診療録に 記載するとともに、患者又はその家族に提供 し た文書の写 しを診療録に添付する。また、指導 の内容 を踏 まえて作成 されたケアプランについ ては、患者の同意を得た上で、当該介護支援専 門員に情報提供を求めることとし、ケアプラン の写 しを診療録に添付する。 2.K病院の概要 と MSW の組織上の位置づけ

K

病院はベ ッ ド数

4

2

9

床の リハ病院である。医 療法に基づ く病床区分では、一般病床 と療養病床 の混合 となっている。一般病床は

1

0対 1の基準 看護で在院 日数

2

1

日以内の入院基本

Ⅱを取 っ てお り、内科 と整形外科 の各 1病棟 で計2病棟

1

0

0

床ある。一方、療養病床においては

、K

病院 の場合は診療報酬上の病床区分 となる回復期 リハ 病床を主体 としている。回復期 リハ病床 とは脳血 管障害や骨折などの整形疾患で発病2か月以内に 入院 した患者が 8割以上占め、集中的なリハ ビリ を提供する病床で 7病棟 233床ある。回復期 リハ 病床以外の療養病床は人工呼吸辞や在宅酸素の患 者、神経難病患者など医療依存度の高い患者が

8

割以上占める病床で 2病棟 96床ある。

MSW

配属の職場名の正式名称 は医療社会事業 科 となっているが、院内外では通称名で医療相談 室 と呼ばれている。医療相談室には

7

名の

MSW

がいる。組織的には診療協力部門となるリハ部に 所属 している。 リハ部長は整形外科の医師で、 リ ハ部の構成は理学療法科、作業療法科、言語療法 科、臨床心理科、義肢装具科、医療社会事業科の 6科か らなっている。 リハ各科の科長はリハ部内 で組織 されている回復期 リハ病棟委員会、摂食 ・ 嘆下委員会、教育委貞会、 リスクマネジメント委 員会、リハ部機能評価委員会、備品管理委員会の 委員長を兼ねている。 リハ部では月

1

回の 「リハ 小委員会」 と呼ばれている科長会議 を定例で開催 している。会議内容はリハ各科の現状報告か ら、 各委員会報告、診療報酬の改定があれば、それに 対応する診療内容の変更など多岐に渡っている。 ちなみに筆者は、6委員会の中で、K病院が5年 に

1

度の第三者機関の評価 を受ける 「病院機能評 価」の受審対策を行 うリハ部機能評価委員会の長 を務めていた。

-1

(3)

6-長野大学地域共生福祉論集 第6号 2012 3.K病院のソーシャルワーク業務

K

病 院の

MSW

の業務 はルーチ ン化 されてい る。 リハ入院患者には入院日に患者の基本情報等 の社会背景を網羅 した 「社会環境 (インテーク)」 用紙 を用いてインテーク面接 を実施 している。そ のイ ンテーク情報 は K病 院独 自のイン トラネ ッ トの 「リハネッ ト」に入力 してか ら2部印刷をし て

、1

部は病棟 の診療録 に保管 し

1部 は

MS

W

のケース記録 としている。インテーク面接後は各 病棟で各患者 に対 して月 1回開催 されるリハカン ファレンスに参加 し、その方針に沿って、ケース ワーク援助 を行 う。退院が決まると主治医、看護 師、 リハ各科 と協力 して 「退院時情報提供書」 を リハ ネッ ト上で作成 して、印刷後 に患者 の担当

CM

に渡す ように している。現在

、MS

W

業務の 中心は回復期 リハ病棟にあ り、退院支援を主たる 業務 としている。それは、回復期 リハ病棟の診療 報酬の算定基準が、脳血管障害患者の入院期間は

1

5

0

日、整形疾患、呼吸器疾患患者 は

9

0

日まで と入院期間が限定 されてお り、加えて在宅復帰率 6割 とされているためである。

4.

介護支援連携指導料導入に向けた取 り組み

MSW

の 「介護支援連携指導料」導入に向けた 取 り組みについて、3点にまとめた。 (1) MSWの定例学習会 医療相談室では週1回、定例学習会 を開催 し ている。テーマは、確実に多 くなってきている医 療費の未収金ケースや経済的 に も介護力 的に も 問題があ り、退院支援 に支障があるケースな ど 各

MSW

が抱えている困難ケースの事例検討、事 例を通 して確認 した障害年金などの各種社会保険 制度活用に関する情報や制度解釈上の疑問点の確 認、新 しい有料施設などの介護保険情報の共有、 研修会の伝達講習、診療報酬に関することなどで ある。 今回の介護支援連携指導料 については、青本が でる前 に診療報酬の改定部分 だけまとめた通称 「日本」がでた時点で、医事課か ら日本 を借 りて コピーをとり、定例学習会で読み合 わせ を行い、 制度を解釈することか ら始めた。次いで導入に当 たっての課題を抽出 した。課題 となったのは、制 度導入に当たって、医師の指示が必要であ り、診 療録に記録 として残す必要 もあるため指示受けを どうするか、介護支援連携指導に当たっての 「介 護支援連携指導書」 (以下、指導書 と略す。)の書 式が青本 に雛形が掲載 されていないため どのよう な書式 とするか、保険請求にあた り医事課 との連 携 をどうするのか

、MS

W

が取 り組む新たな業務 として院内にどのようなかたちでコンセ ンサスを 得てい くのかなどであった。 (2) 介護支援連携指導書の書式 とフローチャー ト の作成 2010(平成22)年3月の時点で近隣の病院の

MSW

に、指導料書について問い合わせたが どこ の病院 も指導書の作成には着手 していなかった。 そこで、青本の退院支援計画書 を参考に、以下の ような内容で作成 をした。 1)書式名称 「介護支援連携指導書」 2)書式内容 (∋病棟 (病室) (参患者氏名 ③介護連携指導を行った者の氏名 (□医師□看護 師等の職種 を列挙 してサインをもらう) ④退院に係る課題 ⑤退院に向けた連携指導内容 ⑥予想 される退院先 (∋退院後に利用が望 ましい介護保険サービス (諺 問系サービス、通所系サービス等 を列挙 して○印を付ける) ⑧介護保険外サービス (□配食サービスロ移送サ ービス等列挙 してチェックする) (9要介護度 (支援1・2、介護度1・2・3・4・5、 申請中)

(4)

長野大学地域共生福 祉論 集 第6号 2012 ⑲介護保険有効認定期間 ⑪入院期間 ⑫退院後の受診先 ⑬備考欄 以上 までを表 として体裁 を整えた。そ して、 3)欄外 (∋介護支援連携 日の日付 (参「介護保険サービスについて説明を受けました。 今後、ケアプランの情報提供に同意 します」の 一文を記載 し、 ③患者 ・家族氏名

、cM

氏名、担当

MSW

氏名の 3者のサインを入れる書式 とした。 ・次いで、夷際の介護支援連携業務 を想定す る とその行程があま りに も多いため、業務 を行 う

MSW

自身のため と院内のコンセ ンサスを得る説 明資料 目的としてフローチャー トも作成 した。そ の手順は (∋患者入院 ②医師が リハ処方の際

、MSW

に関 してはインテ ークと退院支援の同時処方指示 を行 う。 ③

MSW

インテーク面接 ④ リハ ビリカンファレンス参加 とケースワーク (9退院に際 して

、CM

との連携が必要 と判断 した 時点で患者 ・家族の了解 を取 り

、CM

に来院を 依頼する。 (参家族 と

CM

が来院時 に介護保険 を中心 とした 支援 について話 し合い、1回 日の連携の調整 を 行い、その場で指導書 を作成 して患者 ・家族 と

CM

にサインをもらう ⑦作成 した指導書は4枚のコピーを取 り、家族 と

CM

に渡 し

、CM

には後 日ケアプラン表の送付 を依頼する。 (砂上記 の

CM

来院時 に看護師が立 ち会わなかっ た場合 は看護師に連携 内容 について口頭報告 を行 うと共に病棟の診療録に連携内容を記録す る。 ⑨指導書の原本は医事課に回 し、診療報酬請求ル ー トに乗せ、医事課で診療録にファイルをして もらう。

⑲ 3

枚 目のコピーは

MSW

のケース記録にフアイ ル して

MSW

としての記録 も書 く。 ⑪4枚 目のコピーは相談室用の記録 としてファイ ルする。 ⑫

2

回目の連携は

CM

が再度来院 した時か

1回 目の連携が済んでお り、患者退院に合わせて開 催する患者 ・家族

、CM

、サー ビス提供事業者 と院内スタッフを交えたサービス担当者会議を 開催 した場合は⑥⑦(萱)⑨⑬⑪を くり返す。 ⑬患者退院後、ケアプラン表が

MSW

に届いた時 は回覧付茎 を付けて医師、看護師、 リハスタッ フに回覧する。 ⑭ ケアプラン表が一巡 して

、MSW

に戻ってきた 指導書 を診療情報管理室に届けて診療録にファ イル してもらう。 (3) 院内のコンセンサス 「介護支援連携指導料」が関係する部署 として は、最初 に保険請求事務 を行 う医事課が挙げられ る。医事課には

MS

W

が作成 した指導書 とフロー チャー トを用いて、保険請求を含めた手順の確認 を行った。次いで、院内のコンセ ンサスを得るた めに、 リハ小委員会で

MS

W

の新たな業務 になる と資料 をもとに報告 をした。なお、リハ小委員会 には看護部代表 として、副看護部長が出席 してい るため、看護部への周知は副部長から師長会の席 上で報告 をして くれるように依頼 した。また

、K

病院には介護保険の事業所 として居宅介護支援事 業者や訪問看護ステーシ ョン、訪問リハ、デイケ ア等か らなる地域医療部がある。同 じくリハ小委 員会には訪問 リハ と、デイケアの科長が出席 して いるため看護部同様に周知を依頼 した。医師には、 毎週

1

回開かれている医局会に出席 をして、説明 を行 うとともに

K

病院の院内ランで リハ処方 を 出す際に

MSW

については、インテークと退院支 援の同時オーダーを依頼 した。最後に診療情報管 理委員会 には、指導書 とケアプラン表のファイリ ングを依頼 した。

-1

(5)

8-長野大学地域共生福祉論集 第6号 2012

5.

課題 実際に 「介護支援連携指導料」の制度を運用す る中でみえてきた課題を4点にまとめた。 (1) 制度上の問題 青本では

、CM

との連携 について 「初 回指導は 介護サービス利用の見込みがついた段階 (中略) 2回 目の指導は実際の退院前 に退院後に想定する ケアプランの原案に資するような情報の収集や退 院後の外来診療の見込み等 を念頭に置いた指導を 行 うことを想定 した ものである」 となっている。 しか し、実際に運用 してみると初回想定の要介護 認定の申請段階ではまだ、一般的 には

CM

が決 定 していないため

CM

との連携 は基本的にはあ り得ない。結果的にはすでに介護保険サービスを 利用 してお り

、CM

が付いている患者の

CM

との 連携が主体 とな り、青本 に書いてある

2

回 目の想 定の連携が実際的であった。 したがって、今回の 診療報酬の改定は

1回 目の連携は絵 に措いた餅 であ り、現状にそ ぐわない ものであった。医療現 場の実情に即 した診療報酬の改定が望まれる。 (2)診療録への記載 介護支援 を

CM

と行 った場合、青本 には 「行 った指導内容について、要点を診療録に記載」 と なっている

。K

病院では電子カルテ化 されておら ず、診療録は紙 カルテで医師記録 ・看護記録 ・リ ハカルテが一元化 されている。MSWも必要 に応 じて診療録 に記載 していたが、その頻度は少ない。 それはMSWのケース記録は別立てで独立 してお り、時間的制約の中では、MSWの記録 を重視せ ざるを得ないためであった。そのため、診療録へ の記録が習慣化 されてお らず、タイムリーに診療 録に記録が書けずに、結果的には追記 として書 く こともあった。 また、診療録 とMSWの記録 と二 重 となり業務量の増大が避けられなかった。なお、 記録に関 しては、統一化 してマニュアル化で きる もの もあると思われる。今後の業務改善が課題 と 考える。 (3)

C

M

との連携

CM

との連携後は 「ケアプランについては、患 者の同意を得た上で、当該介護支援専門員 に情報 提供を求めることとし、ケアプランの写 しを診療 録に添付する」-と青本には書かれている

。K

病院 では患者退院時に 「退院時情報提供書」を作成 し て

CM

に送付す るシステムがあ り、あわせて返 書 とケアプラン表の送付 を依頼 している。 また、 指導書 に 「ケアプランの情報提供 に同意 します」 の一文 を載せ、口頭で もケアプラン表の送付 を依 頼 しているが、ケアプラン表の送付率は

1

0

0

%

に 至 らず、監査 の対応 として電話 で

CM

にケアプ ランの送付 を依頼することもあった。 なお、介護報酬の改定は

3

年に

1

度なされてい る

。2

0

0

9

(平成

2

1)年

4

月の介護報酬の改定では、

PM

に 「医療 と介護の連携強化 ・連携 を図る観点 から入院時や退院 ・退所時に病院等 と利用者に関 する情報共有等 を行 う際の評価」 2)として、利用 者入院に際 して病院職員に必要な情報 を提供 した 場合 は

1

5

0

単位

(

1

単位 は

1

0円)が医療連携加 算 として新規導入 されていた。それと同時に退院・ 退所加算 も導入 されてお り、入院期 間が30日以 内の利用者の退院に当たって、病院職員 と面談を 行い、連携 を行 った場合 の加算 は400単位、30 日以上の入院は

6

0

0

単位の加算が付いていた。医 療 と介護の連携の推進が求め られ、互いに加算 は ついて も、実務面での連携の難 しさがあった。 (4) 実績 指導書作成の実績 を見 ると

2

0

1

0

(平成

2

2

)

午 4月か ら7月 までの4か月間の実績 は24ケース であった。そのうち2回連携 したのは2ケースに とどまった。思いの外、少ない実績であった。そ の理由 として K病院の病棟構成 によるところ も ある。「介護支援連携指導料」はMSWが軸足 を お き

CM

と一番多 く連携 してい る回復期 リハ病 棟 は包括医療のため、連携 を行 って も診療報酬 に は結び付かない、療養病棟は医療依存度が高す ぎ

(6)

長野大学地域共生福祉論集 第6号 2012 て退院患者は極めて少ない、対象 となる一般病棟 の在院 日数は21日以内が施設基準 となってお り K病院の平成21年度の平均在院 日数は17.7日と 短 く、期 間的 にCMとの連携が取 りに くい こ と が挙 げ られた。 また、一般病棟 で実際 にCMが 来院 して連携 を行 って も、その業務量の多 さか ら マ ンパ ワーの問題 もあ り、介護支援連携指導書の 作成に至 らないことも多 々あった。診療報酬に位 置づけ られたMSW業務 を最優先で きるか と言 え ば、チーム医療のなかで在宅復帰6割 とい うアウ トカムが問われる回復期 リハ病棟の在宅支援の優 先順位 を高 くせ ざるを得 なかった。

6.

考察 (1) 診療報酬の重み 診療報酬 に今回の 「介護支援連携指導料」が新 設 されたことは、医療 と介護の連携 という時代の 要請 もあるであろうが、退院支援 と地域連携 を担 って きたMSWの業務が評価 されたことで、社会 福祉士 としてのMSWの医療機関における位置づ けの強化 に繋がった と考 えられる。 しか し、それ は、新 たな業務の出現で もあった。従来、MSW はCMとサ ー ビス調整 を して も全 て を報告書 と して ま とめていたわけで はな く、主治医、看 護 師へ 口頭報告 で済 ませ ることも多か った。今 回 は300点の対価 として、(∋指導書 を作成 し、患者 とCMに交付、(参診療 録 に記録 をす る、③CM か らの返書 となるケアプラン表 を診療録に添付 な ど多 くの必須業務が生 まれている。介護支援連携 指導書作成 に伴 う一連の業務 は300点 とい う責任 の重 さで もある。 さらに、診療報酬請求の意味す る ところは、監査対象 に もなるという新たな局面 も備えていた。診療録への記録 をは じめ、監査対 象 などの側面 は従来か ら医療職、特に看護職が担 って きた ものであるが、看護に比べてMSWの数 は圧倒的に少 なく、層 も薄 くその基盤は脆弱であ る。 しか し、それで も今後、MSWとして、長年 MSW業務が診療報酬 に反映 されることを要求 し て きた結果の一つ として 「介護支援連携指導料」 とい うかたちで診療報酬 に位置づ け られた以上、 その業務 に取 り組 む こ とがMSWには求め られ る。 (2) 業務管理運営 とソーシ ャルワークの専門性 診療報酬 に位置づけ られた業務 を具体化 してい くためには、MSWとして患者支援の援助技術 と 同時に、 自院の病棟機能 と新たな制度 を照合 させ 総合的にアセスメン トして、実行 してい く業務遂 行能力が必要 となる。そ して、その業務 をシステ ム化 して定着 させ るには、チームワークやネッ ト ワークの知識 と技術 も必要 となる。 さらに、診療 報酬 とい う形で可視化 された業務が今後、実績 も 要求 されるようになれば、MSW部門の責任者 に は業務管理運営能力が問われるようになる。新た に生 じた業務 におけるソーシャルワークの専門性 とは、診療報酬 における実績 も残 してい くことで MSWの信頼度高め、その信頼 を背景 に、診療報 酬 には結び付かない業務 とのバランスを取 り、ク ライエ ン トにより良い援助 を展開 してい くことに 価値 を置 くことではないか と考える。 引用文献

1

)r

医科点数表の解釈 平成22年4月版l 社会保険 研究所 2010年6月 pp227-228 2)

r

介護報酬の解釈 平成21年4月版] 社会保険研 究所 2(X将年6月 pp73 ー2

参照

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