氣液流動層によう液―液回分抽出
大輪宗秀
加藤康夫
輪
Batch Liquid-Liquid Extraction for a Fluidized
Air-Liquid Mixture
MunehideOwa YasuoKato
The mass transfer rate of phenol from water phase to benzene was investigated, using an ・i㌃1iquid fluidi・ed b・d・90mm i・d・91ass pip・, and・bt・in・d th・f・11・wing・esults・ Important factors for the over−aU mass bransfer coefficient were the air velocity and the ratio of liquid volume.For
For
川γlo・66<0.1 KAa ㏄ uO・7 ∋γlo・66>0.1 KAa=400 ul・5|γ1 cm/sec cm/sec Where KAa:over−all mass transfer coefficient,(1/hr), VA:volume of aqueous phase,(m3), VB :volume of benzene phase, (m3), u : apParent air velocity, (cm/sec), 1γ1=VB/VA for VR/VA<1, 1’)’t ==VA/「VB for 「VB/VA>1 Experimental ranges : Total volume of liquid(Vo):300∼1800cc Rat io of l iquid (γ=γみ/レ「A):o.084∼2.6 Air veloity(の:0.1∼1.7 cm/sec Temperature:13∼13.5°C1.緒 言
液一液系の抽出速度に関しては、充蟹塔、スプレ{ 塔を用いて行われた多数の研究が発表されている。ま た最近に至つてパルスコラムを用いる抽出の研究がな されている。回分抽出についての研究は、A. W・Hi− xon(1)のCCI4−−12−H20系についてプロペラ型撹拝器 を用いて行つた研究と、矢木氏ら(2)のC6H6・一一・C6HsOH ・−g20系にっいて平面円板を用いて行つた研究とがあ る。流系反応装置に属する烈風噴霧管を用いてC6H6− C6H50H−H20系、 C6H6−−CH3COOH−一一H20 .Xにつ いて行つた矢木氏ら(3)の研究がある。 筆者らは襲置性能の比較をするためにC6H6・・一一C6Hs OH−H20系にっいて実験した。2.抽出速度の表示
矢木氏らの速度式(2)を用いることにする。部ち、二液相AおよびBは相互に不溶解で、A相からB相への
物質移動は二重境膜説に従うものとすれば次式が成立 する。 −4rγA/de=leAA(CA−CAi)=ゐ刀A(CBi−ch)…(1) CRi/CAZ=CB・e/CA。。≡H(分配系数)…………(2) いま、γ=:VB/VA, A=aYo, Vo=VA+VB,1/KA =1/ね+1/Hle刀とおき、両相間の物質牧支を考慮すれ ば(1)および(2)式から次式が得られる。 一一dCA/dθ=KAa(1十γ)(1十1/Hγ)(CA−(7Aec)…(3) いま、A相濃度=CAO, B相濃度=Oの状態から抽出 を開始してθ時間後に、それぞれCAおよびCBになつ たとすれば、(3)式を積分して次式が得られる。 e・kAlia(、+,支、+、/爾」・ (、一(c_α}/(c、、−C ))………(4)37
昭和32年7月
山梨大学工学部研究報告
第 8 号 (4)式が求める表示式で、これから容量総括係数 (KAのを実験的に求める。 KA’a=KAa(1+γ)(1+1/Hγ), KA’“a :KAa(1+’)’) とする。Kぱ4はHixonが‘‘Extraction Coefficient” と呼んでいるものに相当する。 (3)式を積分するに当つて次の二つの仮定をした (i)両液相の接触面積は時間と共に変化しない。 (ii)分配係数Hは、実験の範囲内で一定と見なし得 るか、あるいわ、その平均値が採れる。3.実 験 装 置
、C66
400㎜司
40侃mi.d、H20
G㎞而㎏
1 v島H50H
80酪h
泣匙z・ sαe¢n 閲・ω繭 sω凪 ’←Alr
実験襲置の略図を
Fig.1に示す。室気吹 込み部には80メツシユ の金網二枚の間に50∼60メツシユの砂粒を
1Ommの厚さに入れた
ものを用いた。室気吹 込部の上部が抽出部で内径90mm長さ400m
mのガラス管をフラン ジで固定した。操作および分析法
槽内に室気を通しっ S一定濃度のフエノ{ Fig..1 E。p,rim。・t、1ル水溶液(5∼79−Ph ApParatus OH/100cc−H20)を入 れ、吹に塞気をとめてベンゾールを水溶液に混合しな いように静かに入れる。水) tLfi..の濃度を測定し、これ をもつてθ=0のときの水溶液の濃度CAOとした。 i次に 室気を一定流速で送入し、約15∼20秒毎に水側の試料 を採り、最終濃度CA。・に達したと見倣されるまで通気 撹絆する。室気流速が大きくなるに従つてベソゼソの 滴が小さくなるが、これを放置すると30秒以内で分離 した。試料は水側を採つて分析した。抽出温度は13∼ 13.5°Cであつた。 分析は少量の試料で迅速に行いうるように、Abbe 屈折計を使用してnもを測定した。 実験結果によると、水溶液濃度とその屈折率との間 にはF ig・ 2に示すように直線的関係のあることがわか つた。従つて、(4)式のなかの濃度差の項は直接に 屈折率の差をもつて表わされる。 (4)式を導くに当つて分配係数Hは一定であると したが、実際には溶液濃度がかなり広く変化している 0∬160 治§側40
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§1 ・ s: 9 Ph、,。t、。,、e輌侃皿戚・?1in5・(9−PJ・OH/tOOcc−H・O) Fig.2Refract ive Index vs Concentraticn of Aqueous Solute of Phenol ので、ここで用いた分配係数が問題になる。しかし、 ここで問題とするHの値は相界面濃度に対応するもの であるから、各境膜係数がわかればkA/kBから求めら れる。ところが、この比は未知であるからぬ/砺÷1 と仮定して、図解法によつて抽出開始時の値と抽出終 了時の値とを求め、それらの平均値を平均分配係数と することにした。13°CにおけるC6H6−一・C6HsOH−H2 0系の平衡分配濃度をFig.3に示す。 30 』 ㌻_ ξ,・e嚢マ20
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O Pherlo∼ concentrationN in w㎡ter p↓』邸e (9−PhO1It,/100 tC−H20) Fig.3 Equil ibrium Distribution for C6H6−C6H50H−H20 System at 13°C4.実験結果および考察
実験結果を1−一(CAO−CA)/(CA−一 CA e。)および θの二つを変数にとつて半対数紙上に点綴すると、 Fig.4∼8に示すようにきれいな直線群が得られ、(4) 式が大体成立すると考えられる。Fig・4∼7は室気流速気液流動層による液一液回分抽出
uがパラメータで、Fig.4はべソゼソの容積γρと水 溶液の容積VAとの比γ=γみ/VA=O.084, F ig.5はγ= 0.20,Fig.6はγ ・O.385, Fig.7はγ=0.80の結果で ある。Fig.8はγ=1.57およびγ==2.6の結果である。 登液容積はいつれも900ccである。 | ^o・8306
き04
Sα3
る。これは混合に高さが関係することを意味する。す なわち、室気流速によつて混合度合は大体きまるから その作用高さとの関係から上記の条i牛では1200ccまで は大体同じような混合作用をうけるが、1800ccになる と混合作用が界面より遠いところではあまり及ぼされ Y1 o・2 §⊥㍑
0060,、\、\\\\
o,8 0.63
0.4 30.3 ≒己02
20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220240 260 280 300 へ θ 〔5eo Fig.4 」 ・Ol l)08 006 004 0.δ 0.6 C O,4 eR o・3 ※9 O.23
きo」 :α08 邸6 0.04 003 0 20 40 60 80 oO,llicmltsec\。
\
120 i40 100 t90 299 220240 260 289 30 θ f5ε〔】 Fig.5o\o
il= O,395 V』・250cc VA・ 650ccu \t
。0、124cψet O、lei 7” O、33 ムO、46 e. 73 lOe S20 {40 160 180 20σ 220240 260 280 300 θ 〔sec〕 Fig.6 査液量の影響をFig.9に示す。室気流速O・55cm/s− ec,γ =O.20の場合γo=300∼1200ccの範囲では始ん ど影響なく、1800ccになると傾斜が緩かになつてい39
ないところが生ずるものと考えられる。 Fig.4∼9と(4)式とからK万αあるい わKAaを求めて、 KA’iaと室気流速Uとの関 係をFig.10に、また、 KAaとuとの関係を Fig.11に示す。 Fig.10∼11のパラメータ はγすなわちベソゼソの容積VRと水溶液の 容積γ4との比で、全容積は900ccである。 KA VaおよびKAaは、室気流速の小さいと ころではuo・7に比例し、室気流速の大きい ところではul・5に比例している。これらの 臨界点はγが小さくなるにつれて室気流速 の大きな方に移行している。これは混合に 必要なエネルギt’一’から説明出来る。容積の L 大きなものと小さなものとを同じ混合程度 にするには容積の大きな方が大きなエネル ギーを必要とする。この場合には、ベソゼ ソが水溶液に分散するので、γが小さくな るとべソゼソが分散すべき容積が大きくな る、従つて同じ程度の分散をさせるに必要 なエネルギーは大きくなる。混合分散のエ ネルギーは室気流速に比例するから、γの 小さいときには臨界点の室気流速が大きく なる。この臨界点は大体写真および観察に よると均一分散になる臨界点と一致してい る(4)。 Fig.11において、γが0.80まではKNaは γと共に大きくなつているが、γ・=1・56お よびγ・=2.60の値はγ=O.80の値より小さく なつている。これは主として単位容積当り の有効接触面積aの減少と分散状態が悪く なることによるものと考えられる。すなわ ち、ベソゼソの容積が水溶液の容積より大 きくなると、ベソゼソは小さな液滴として 分散出来難くなり大きな液滴または連続し て水溶液がその中を通りぬけるような状態 になり、接触面積が減少すると共に分散状 態が悪くなることによると考えられる。Kaaの値がγ によつて変つていることはaとγとの関係によるもの と考える。そこで、γ・・VR/V] ==1を境としてVB/VA0.8 x o., 』;:; ミo乏 {〈 9 8.61 ⊥0.06 0.04 0.03 20 i O,8 ”5 O.b