【活動報告 報告部(部・プログラム)】英語教育部
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(2) 英語教育部はこれまで、英語実習 1LR 秋学期において、英語統一試験(TOEFL ITP)を通 じて、「鬼の教員も仏の教員もない」統一した基準に基づき、成績評価を行ってきました。 2014 年度は,英語統一試験における単位認定のための最低得点を 430 点に設定し,英語学 習の質保証をさらに進めました。合わせて,学生の TOEFL への取り組みに対して意識を高め ることを目的として,春学期に 2 回,秋学期に 2 回,大学生協と連携して TOEFL 学内模試 を開催しました。この学内模試には延べ 192 名の学生が参加し,秋学期には学内重点化競争 的経費より学内模試の参加費の一部分が補助されました。 ▼TOEFL iBT Complete Test の受験奨励 TOEFL 学内模試で高得点を取得したり,短期海外留学の候補となっていたり,春休み中の TOEFL 講座に参加したりする,学習意欲の高い学生に,TOEFL iBT 対策として,同テストの オンライ版である,TOEFL iBT Complete Test について,受験料を全額負担して受験の機 会を与えました。 ▼教員研修会の開催 英語教育部では、例年通り 26 年度も春(4 月)、秋(9 月)に教員研修会を開催しました。研 修会では、授業(おもに英語実習)の FD、学生の自律学習促進等をテーマにしていますが、 その研修ごとにシンポジウムももうけています。春の研修会では、学内より臨床心理士の資 格もお持ちの特別講師として福榮 太郎(フクエ タロウ)先生(専任講師)に来ていただ き、入学期の様々な心の悩みを持つ学生への対応方法などについてお話をしてもらいまし た。秋の研修会では、本学教育人間科学部教授・学部長である高城まさき先生に来ていただ き、高木先生監修の NHK 教育番組「お伝と伝じろう」 、国語教育の初めてのテレビプログラ ムについてお話をしていただきました。. 3.国際交流の推進 ▼米国,ポートランド州立大学における英語研修 英語教育部田島祐規子教授と本学国際課の協力のもとに、2015 年 2 月 11 日~3 月 15 日 (16 日帰国)の約4週間にわたり、アメリカオレゴン州ポートランド州立大学春期語学研修 プログラム(America Plus program)に 1 年生と 2 年生を中心とする 19 名を派遣しました。 このプログラムは、 「初めて海外に出る学生」 「正規留学を目標とする学生」を対象としてお り、研修中は英語授業(約 50 時間) ・文化学習(フイールドワーク約 40 時間) ・生活体験 (全日程でのホームステイや視察旅行)を経験しました。今回の研修が参加者の一人一人の 本格的留学への希望と可能性につながったと大いに期待されています。 ▼フィリピン,サント・トマス大学における英語研修 (平成 25 年 2 月 15 日から 3 月 1 日) 海外集中キャンプの一つであり、試行的段階のものです。応募条件は「TOEFL ITP480、 126.
(3) TOEFL iBT55、英検2級程度の英語力を持っていることが望ましい」であり、費用の半額近 くを大学が負担しました。マニラでの海外集中キャンプは初めてということもあり、様々な 課題がみつかりました。詳細に報告いたします。 サント・トマス大学の国大生対象の英語授業の評価をする目的で、高橋基盤教育部門長と私 (満尾)が、マニラに行ってきました。環境的な問題も大事かと思いますので、視察期間 3 泊 4日という短い滞在期間ではありましたが、気が付いた点を報告いたします。 マニラの大学の言語学習プログラムですが、大変に優れている点が1つあります。それ は、授業にサント・トマス大学院(教育系、英語教師志望者)の学生が複数アシスタントと して入っていることです。国大の学生はこういった学生と英語で話すことが多く、話せる機 会も多く、精神的にも高い壁ではなく、非常にリラックスし、かつ積極的に授業に「参加」 しています。親密な rapport を持つことは、学生が質問をしやすい、アシスタントがその学 生に合わせた英語で話す(語彙、スピードなどです。アシスタントに teacher talk skill があればより好ましい)など、様々な効果が期待できます。 言語プログラムのその他の特徴ですが、1つは、学生にとって身近な話題を扱い、レベル 的には易しいものになっていることです。この特徴には良い点と課題になる点があります。 良い点は、今回参加した国大生の英語スピーキングレベルに合っていたことです。課題にな る点は、内容的・レベル的に現存する国大の英語科目(全学共通の英語実習科目)に、類似 する科目がないため、このままでは将来科目(単位化)になりにくい点です。詳細は避けます がこの点で研究の余地が大いにあります。 一点述べるなら、「耳から英語を理解する」という点では、さまざまなレベルの学生が混 在していました。ややレベルの違う学生たちを別々に受け入れてもらうような体制が必要 かと思います。 国大の学生は、ある程度の英語学習を修めてきています。この言語学習レベルの英語は慣 れれば話せるようになるから、プログラムにするほどでもない、授業にするほどではない、 という考え方のあるかと思います。しかし大事なことは在学中に「慣れて話せる」ようにな ることで、読む・書く・聞くといった他のスキルへの相乗効果を期待できることであり、英 語学習意欲をさらに高める「動機づけ」になる、いわゆる学生の学習意欲を trigger するこ とであるかと思います。授業に参加していた学生たちの生き生きとした表情をみて思った 次第です。 蛇足ですが、学生は学内の宿泊施設を利用しましたが、とくに問題はなかったようです。 ただし食事には問題がありました。ファーストフッド中心のお店が多く、あまり健康的な食 事はとれなかったようです。 ▼シンガポールにおける,中国語および英語のバイリンガル語学研修 基盤教育部門所属の新沼雅代准教授が企画した,シンガポールの語学学校 inlingua におけ る 2 週間の中国語および英語のバイリンガル語学研修(英語 20 時間,中国語 40 時間)にお 127.
(4) いて,新沼雅代准教授とともに,現地語学学校の選定と企画の交渉,事前・事後の研修,研 修開始時の引率,などの業務を行いました。 ▼マレーシア,ウタラマレーシア大学訪問団の応対 10 月に本学を訪問したマレーシア,ウタラマレーシア大学の訪問団(教職員および学生) について,滞在期間中の研修や見学について,部分的な協力を行いました。. 128.
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