介護通所施設利用者における口腔機能低下予防体操の効果⑵
通所施設利用者の口腔内状況,口腔衛生および口腔機能
橋 本 由利子, 高 橋 美砂子
要 旨 【目 的】 口腔機能の向上が通所施設利用者にどのような影響があるかを明らかにする. その事前調査の中 から利用者の口腔内状況, 口腔衛生, 口腔機能とそれらの関連性を 察する. 【対象と方法】 自 で歯磨き をし, 聞き取り調査に答えられる通所施設利用者 34名を対象に現在歯数, 口腔清掃状態, 口腔機能等を調査 した. 【結 果】 現在歯数は平 10.9 本, 義歯の 用は約 80%であった. 歯科治療の必要性は約 45%に見 られた.口腔清掃は 35%が不良であり,口腔清掃状態は義歯清掃状態,カンジダ菌数,歯磨き回数のほか,口唇 閉鎖力とも関連していた. 現在歯数が多くなればなるほど咬合力が向上した. 現在歯数が 1∼19 本の人は無 歯顎の人より歯科治療 (義歯調整も含む) の必要性が高かった. ADL の低い人ほど歯科治療の必要性が高 かった. 【結 語】 通所施設利用者の口腔を 全に維持していくために,口腔衛生指導,口腔機能訓練,歯科 治療体制の整備が必要である.(Kitakanto Med J 2010;60:9∼15) キーワード:口腔内状況, 口腔機能, 口腔衛生, ADL, 通所施設利用者 は じ め に 日本人の平 寿命は男性が 79.29 歳 (2008年), 女性が 86.05歳 (2008年) であり, 男女ともに世界で有数の長寿 国となっている. しかし, 寿命の 長, 高齢者人口の増 加とともに介護の必要な高齢者も増加している. 要介 護高齢者の多くは摂食・嚥下機能の低下のため誤嚥を起 こしやすく, 誤嚥した口腔内の細菌によって肺炎を起こ し死に至ることも多い. そのため, 要介護高齢者に対す る口腔清掃を中心とした口腔ケアや摂食・嚥下機能の低 下を防止するための口腔機能訓練が非常に重要であると いわれている. 入所施設での高齢者の口腔状態や口腔ケアの介入とそ の効果に関しては多くの報告 がある. 通所施設での 報告は比較的少ないが, 森田ら はデイサービスに通う 高齢者に対して摂食・嚥下ケアの介入を行ったところ, 歯磨き回数の増加・口腔乾燥状態の改善などが見られた と報告している. 通所施設利用者の生活基盤は家 であ り, また通所施設は介護度の軽度の人の利用が可能であ るため入所施設利用者に比べ自立度が高い. そのため口 腔ケアに関しては本人任せになっているところも多い. この報告では, 介護通所施設利用者に対する口腔機能向 上の介入研究の一環として行った事前調査の中から, 口 腔内状況, 口腔衛生, 口腔機能の状況およびそれらの関 連について報告する. 方 法 1.対象者の選定 通所施設 (通所介護, 通所リハビリ) 利用者で, ①口腔 清掃 (歯磨き)を自 でしている,②日常会話に問題がな く聞き取り調査が可能な人, を担当職員から紹介しても らった. 2.調査方法 1)調査期間 調査期間は平成 20年 2月∼3月の べ 10日間. 利用 者が施設に来所する日に調査者が出向き, 午前中の 10: 00∼11:00に調査を行った. 1 群馬県伊勢崎市山王町2020-1 東京福祉大学社会福祉学部 2 群馬県みどり市笠懸町阿左美606-7 桐生大学医療保 学部 平成21年11月19日 受付 論文別刷請求先 〒371-0831 群馬県伊勢崎市山王町2020-1 東京福祉大学社会福祉学部 橋本由利子2)対象者の属性
性別,年齢,服薬の有無,介護度の情報を職員から得た. ADL 調査 (階段の昇降を除く Barthel Indexの 9 項目)
については本人からの聞き取りと保 師による観察を 行った. 3)口腔内状況調査 現在歯数 (残根を除く), 残根数, 義歯 用の有無とそ の種類, 口腔粘膜異常の有無, およびこれらを 合した 歯科治療の必要性 (う歯の治療, 残根の抜歯のほか, 口腔 粘膜異常の治療や義歯調整も含む) を歯科医師が調査し た. 歯磨き回数は本人から聞いた. 4)口腔衛生調査 歯科医師の視診により口腔清掃状態を「良好」・「まず まず良好」・「不良」,義歯清掃状態を「良好」・「まずまず 良 好」・「不 良」, 舌 苔 の 付 着 状 態 を「な し」・「少 量 付 着」・「多量に付着」で評価し, 口臭の有無は嗅覚により 「なし」・「少しあり」・「強くあり」で評価した. 口腔内 に自然貯留している唾液を滅菌スピッツに採取し, カン ジダ GS培地 (栄研化学)に塗布し,37℃48時間好気的に 培養し, 唾液 1 ml中のカンジダ菌数を計数した. 5)口腔機能調査 口腔機能調査は,唾液湿潤度 (KISOサイエンス社製の KISO-Wetを 用), 開口量 (開口量測定器を 用し, 上 下切歯間の距離を測定), 口唇閉鎖力 (オーラルアカデ ミー社製のリットレメーターを 用し, 2回連続測定し たうちの多いほうの値を採用), 頰の動き (視診により 「両頰同時」,「右頰のみ」,「左頰のみ」を膨らますことが できるかを評価),舌の動き (視診により「上」,「下」,「左」, 「右」の動きを評価), 咬合力 (長野計器社製のオクルー ザルフォースメーターを 用し, 左右の臼歯部で測定し たうちの多い方の値を採用) について行った. 6) 析方法 口腔清掃スコアと口腔衛生および口腔機能の各項目の スコアとの関連については Spearmanの順位相関係数を 求めた. 現在歯数と咬合力の関連については Pearsonの 相関係数を求めた. 7)倫理的配慮 調査開始前に東京福祉大学および対象施設の倫理委員 会の審査を受け, 承認された内容を遵守した. 施設管理 者および対象者には, 研究の目的と得られたデータは研 究以外の目的で 用することはないこと, 研究参加は自 由意志であること, 氏名は匿名化して扱うこと等の配慮 について文書で説明し, 同意を得られた人のみを対象と した. 調査は通所施設利用時間内に実施し, 対象者が サービス享受の不利益にならないように配慮した. 結 果 1.対象者の属性 (表 1) 対象者数は 34名 (女性 24名, 男性 10名), 平 年齢は 79.7±8.9 歳 (女性 82.1±8.6歳, 男性 73.9±7.1歳) で あった. 対象者の 90%以上が何らかの薬を服用してい た. 対象者の介護度は要支援 2から要介護 4までであっ た. ADL スコア (90点満点) の平 は 78.5±12.4点であ り, 80点以上が 70%を占めていた. 2.口腔内の状況 (表 2) 現在歯数の平 は 10.9±8.9 本, 男性 14.1±10.0本, 女 性 9.5±8.3本であり, 男性は日本人の 70∼74歳の男性 の平 15.3本 より少なく, 女性は日本人の 80∼84歳の 女性の平 7.8本 より多かった. 1∼19 本の人が最も多 く約 55%, 無歯顎の人が約 25%, 20本以上歯がある人が 約 20%であった. 残根がある人は 5名で, そのうちの 1 名には残根が 6本あった. 義歯を所有している人は約 80% (28名) で, 上下 義歯が 8名, 義歯と部 義歯な どの組み合わせは 20名であった. 義歯を所有していて も 用していない人が 4名いた. 口腔粘膜の異常は約 40%に認められ, その内容は重度の歯周炎, 残根周囲の 炎症, 義歯不適合による炎症, 口腔カンジダ症などで あった. 調査時点で歯科治療が必要と思われる人は約 45%で, その内容は口腔粘膜の異常 13名のほか義歯破 損が 2名であった. なお歯牙欠損や義歯の不 用に関し ては今回の調査では歯科治療必要と診断しなかった. 3.口腔衛生の状況 (表 3) 口腔清掃「良好」は約 30%,「不良」はそれより若干多 い 35%であった.義歯清掃「良好」は約 20%,「不良」は その 2倍以上の約 50%であった. 舌苔は「なし」が約半 数,「少量付着」は約 40%で,「多量付着」していた人が 2 名いた.口臭は「なし」が約 70%,「少しあり」が約 20% 表1 対象者の基本属性 (n=34) 項目 平 値 (標準偏差) n % 性別 女性 24 70.6 男性 10 29.4 年齢 (歳) 全体 79.7 (8.9) 女性 82.1 (8.6) 男性 73.9 (7.1) 服薬 あり 32 94.1 なし 2 5.9 介護度 要支援 2 10 29.5 介護 1 8 23.5 介護 2 8 23.5 介護 3 7 20.6 介護 4 1 2.9 ADL スコア (90点満点) 78.5(12.4)
で,「強くあり」の人が 4名いた.唾液 1 ml中のカンジダ 菌数は約 40%の人が 10 CFU (colony forming unit) 未 満であった一方, 約 20%の人は 10 CFU 以上であった. カンジダ検出率は約 84%であった. 歯磨き回数は 1日平 1.79 回であり, 約 60%の人が 1日 2回以上磨いてい たが, 歯磨きをほとんどしない人も 4名いた. 4.口腔機能の状況 (表 4) 唾液湿潤度は柿木 の基準を参 に 10秒法で評価し た. 5 mm以上 (豊富) の人が 60%以上であったが, 3 mm 表2 口腔内の状況 (n=34) 項目 n % 現在歯数 20本以上 6 17.6 (平 10.9±8.9 本) 1∼19 本 19 55.9 0本 9 26.5 残根 の数 0本 29 85.3 1∼ 5本 4 11.8 6本 1 2.9 義歯の有無 なし 6 17.6 あり 28 82.4 上下 義歯 8 23.5 組み合せ 20 58.9 (内訳) 上顎 義歯・下顎部 義歯 4 上顎部 義歯・下顎 義歯 1 上下部 義歯 11 上顎のみ 義歯 2 下顎のみ部 義歯 2 口腔粘膜の異常 なし 21 61.8 あり 13 38.2 (内訳) 重度の歯周炎 4 残根周囲の炎症 4 義歯不適合 3 歯槽骨不正 1 口腔カンジダ症 1 歯科治療の必要性 なし 18 52.9 治療中 1 2.9 あり 15 44.1 * 1: 根面処理をしてないもの. * 2: このうち 5名は現在歯が 20本以上であるが, 1名は 8本である. * 3: このうち 4名は, 義歯を所有しているが 用していない. 表3 口腔衛生の状況 (n=34) 項目 スコア n % 口腔清掃状態 良好 (3) 10 29.4 まずまず良好 (2) 12 35.3 不良 (1) 12 35.3 義歯清掃状態 良好 (3) 6 21.4 まずまず良好 (2) 9 32.1 不良 (1) 13 46.5 舌苔の有無 なし (3) 19 55.9 少量付着 (2) 13 38.2 多量に付着 (1) 2 5.9 口臭の有無 なし (3) 23 67.6 少しあり (2) 7 20.6 強くあり (1) 4 11.8 カンジダ菌数 (CFU/ml) 0∼10 未満 (3) 13 43.4 (カンジダ検出率 83.8%) 10 ∼10 未満 (2) 10 33.3 10 以上 (1) 7 23.3 1日の歯磨き回数 2回以上 (3) 22 64.7 (平 値 1.79 回) 1回 (2) 8 23.5 0回 (1) 4 11.8
未満 (低下, 乾燥) の人も約 20%いた. 開口量は正常 と される 40mm以上の人がほとんどであった. 口唇閉鎖力 は 1.0kg 未満の人が約 60%であった. 頰の動きは「両頰 同時」が良好な人は約 55%であったが,「右頰のみ」では 50%,「左頰のみ」では約 40%と減少した. 舌の動きは 「下」,「右」,「左」が良好な人は 80%∼90%であったが, 「上」が良好な人は約 25%しかいなかった. 天然歯同士 の咬合がある場合の高齢者の咬合力は 30∼50kgf であ るといわれているが, 今回の調査では咬合力が 30kgf以 上 の 人 は 3名 (8.8%) で, 約 50%の 人 が 10kgf未 満 で あった. 5.各指標の関連性 口腔衛生の各調査項目の結果を良好な状態を 3点とし て 1∼ 3点で点数化した. 口腔機能に関しても高橋らの 論文 に示したとおり, 1∼ 3点で点数化した. 口腔清掃のスコアと, その他の項目のスコアとの順位 相関を検討したところ, 口腔衛生項目では義歯清掃, 舌 苔の有無, 口臭の有無, カンジダ菌数, 歯磨き回数のスコ アと有意な関連が見られ, 口腔機能の項目では, 口唇閉 鎖力, 頰の動きのスコアと有意な関連がみられた (表 5). また, 現在歯数は, 咬合力と関連していた (図 1). 現在 歯数および義歯の種類と歯科治療の必要性とについて検 討したところ, 現在歯数が 1∼19 本の群と, 義歯が組み 合わせの群で歯科治療の必要性がもっとも高い傾向で あった (図 2). ADL スコアを 90点以上, 70∼85点, 50 ∼65点に けて, 各群の人数と歯科治療の必要性とを検 討したところ, ADL の点数が低い群ほど歯科治療の必 要性が高い傾向が見られた (図 2). 察 1.口腔衛生について 今回の調査では, 口腔清掃が自立している対象者を選 択したが, 対象者の口腔清掃や義歯清掃は十 できてい るとはいえなかった. 舌苔が多い人や口臭が強い人も少 数ながら見られた. カンジダ菌の検出率 84%に関して も, 橋本ら の介護が不要の高齢者の検出率 73%より高 率であった. 表4 口腔機能の状況 (n=34) 項目 スコア n % 唾液湿潤度 5.0mm以上 (3) 21 61.8 3.0∼4.9mm (2) 6 17.6 2.9mm以下 (1) 7 20.6 開口量 40mm以上 (3) 33 97.1 30∼39mm (2) 0 0 29mm以下 (1) 1 2.9 口唇閉鎖力 1.5kg 以上 (3) 2 5.9 1.0∼1.4kg (2) 12 35.3 0.9kg 以下 (1) 20 58.8 頰の動き 両頰同時 良好 (3) 19 55.9 まずまず良好 (2) 9 26.5 不良 (1) 6 17.6 右頰のみ 良好 (3) 17 50 まずまず良好 (2) 4 11.8 不良 (1) 13 38.2 左頰のみ 良好 (3) 14 41.2 まずまず良好 (2) 7 20.6 不良 (1) 13 38.2 舌の動き 上 良好 (3) 9 26.5 まずまず良好 (2) 12 35.3 不良 (1) 13 38.2 下 良好 (3) 31 91.2 まずまず良好 (2) 3 8.8 不良 (1) 0 0 右 良好 (3) 29 85.3 まずまず良好 (2) 4 11.8 不良 (1) 1 2.9 左 良好 (3) 27 79.4 まずまず良好 (2) 5 14.7 不良 (1) 2 5.9 咬合力 30kgf以上 (3) 3 8.8 10∼29kgf (2) 14 41.2 9kgf以下 (1) 17 50 表5 口腔清掃のスコアと各調査項目のスコアとの関連 項目 Spearman の順位相関係数 義歯清掃 0.692 舌苔 0.446 口臭 0.457 カンジダ菌数 0.495 歯磨き回数 0.448 唾液湿潤度 0.049 開口量 0.195 口唇閉鎖力 0.480 頰の動き 0.439 舌の動き 0.089 咬合力 0.205 : p<0.001, : p<0.01, : p<0.05 図1 現在歯数と咬合力 (p<0.001)
口腔清掃のスコアは舌苔, 口臭, カンジダ菌数および 歯磨き回数のスコアと関連していた. 口腔清掃が良好で あれば, 舌苔や口臭, そして日和見感染症などの原因と なる口腔内のカンジダ菌が減少すること, そのためには 歯磨きが大切であることを対象者に教育する必要がある と える. また口腔清掃が良好な人は義歯清掃も良好で あった. これらが上手にできるかどうかは, 対象者の身 体機能とも関連するので, 一人ひとりの身体機能に適し た指導が必要と思われる. 介護通所施設での昼食後の歯 磨きは, 習慣を定着させたり, 適切な歯磨き (義歯磨き) 方法を習得させたりするためのよい機会である. 2.口腔機能について 口唇閉鎖力に関して, 大岡ら は福祉施設入所高齢者 を対象とした介入研究における事前調査では, 平 値が 1.2kg であったと報告しているが, 今回の調査ではそれ より低い人が多かった. また頰の動きでは両頰を同時に 膨らませることはできても片頰のみを膨らませることが うまくできない人が約半数いた. 口腔周囲には口裂を閉 じるときに緊張する口輪筋の他, 口角を後方や上方に引 く頰筋や大頰骨筋, 小頰骨筋, 口角挙筋, 口角を下方に引 く口角下制筋など多くの筋があり, これらが協働して 口唇の開閉や頰の膨らましに関わっている. 口唇閉鎖機 能は日常的な訓練によって向上する可能性がある た め, 今後, 通所施設においても効果的な訓練を日常的に 行うことが必要であると えられた. また, 口唇閉鎖力, 頰の動きは口腔清掃と関連があっ た. 口唇や頰が良好に動くことにより, 口腔内の食物残 が少なくなり, 口腔内清掃状態が良好になると えら れる. 口唇や頰の動きを良好にする口腔機能訓練は口腔 を清潔に保つためにも必要である. 3.歯科治療の必要性と今後の対策 今回の調査で咬合力は低い人が多かったが, 現在歯数 が多くなればなるほど咬合力は有意に高くなった. 歯を 多く残すことは咬合力を維持することになり, 口腔から の食事摂取を容易にすると えられる. しかしながら, 歯科治療の必要性が最も多かったのは無歯顎の人や上下 義歯の人ではなく, 現在歯が 1∼19 本ある人や, 部 義歯などを組み合わせて 用している人であった. つま り, 歯が残っていても, その歯に何らかのトラブルがあ る, あるいは作成した部 義歯のメインテナンスが十 でない, ということである. しかも, ADL の低い人ほど 歯科治療が十 に行われていないということもわかっ た. 介護通所施設を利用する高齢者は何らかの身体的不 自由を抱えているために, 自 一人で歯科医院へ行くこ とができない場合が多く, 治療を受けたくても受けられ ない高齢者が数多く存在することが えられる. 治療が 必要な歯を放置しないようにする対策と, 治療が必要な 歯を発見するための定期的な検診が必要である. 現在, 多くの先進国で高齢者の口腔ケア対策が問題と なっている. 世界に先駆けて高齢社会を達成した日 本において, 高齢者の口腔内の状態を良好にし, いつま でも口腔から食物を摂取できるようにするために, 今後 介護通所施設利用者を対象とした口腔衛生指導, 口腔機 能向上訓練, 歯科治療体制の整備などのさらなる取り組 みが望まれる. 謝 辞 本研究にご協力いただいた介護通所施設の利用者およ び職員の皆様に深く感謝いたします. なお, この研究は 社団法人至誠会岡本糸枝学術助成金の援助を受けて実施 しました. 図2 現在歯数, 義歯の種類, ADL スコアと歯科治療の必要性
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Effect of the Oral Functional Exercise
in Day-Care Center Users (2)
Baseline Study on Oral Status, Hygiene, and Function
Yuriko Hashimoto
and Misako Takahashi
1 School of Social Welfare, Tokyo University of Social Welfare 2 School of Health Care, Kiryu University
Purpose: We studied the effect of the exercise on improving oral function in elderly day-care center users. This is a baseline study on oral status,hygiene,and function. M ethods: Participants were 34 day-care center users (average age: 79.7 (±8.9) years old) able to brush their own teeth. We examined number of teeth,denture wearing,oral disease,oral hygiene,and oral function. Result : They averaged 10.9 (± 9.8) teeth. Some 80% wore dentures. Some 45% were diagnosed as in need of dental treatment, including denture adjustment. Oral cleaning status was related to that of denture cleaning,frequency of daily oral cleaning, the number of candida spp in saliva, and lip-closure ability. Although tooth number was related to biting force,the elderly having 1 to 19 teeth were more in need of dental treatment than those without any teeth. The tooth number was also related to the ADL score. Conclusions: To maintain oral health among elderly day-care center users,they should be instructed in oral cleaning and exercises to improve oral function,and regular dental treatment should be arranged for them.(Kitakanto Med J 2010;60:9∼15)