第1学年1組 道徳学習指導案
指導者 ○○ ○○ 1 題 材 名 豊かな人間関係を築く「自分を振り返るー剣道を通じて学んだことー」(自作資料) 2 内容項目 2-(6)感謝・貢献 3 題材設定の理由 (1)ねらいとする価値について 人間は,互いに助け合い,協力し合って生きている。この互いの助け合いや協力を根底で支えてい るのは,互いの感謝の心である。「感謝」とは,他人が自分のためにしてくれた好意や親切に対して おのずからわいてくる心情や,その心情を表現する行為のことである。昨今,長所をほめて伸ばす, 自尊感情を高める指導が教育界では主流である。しかし,ややもすると生徒自身,ほめられるに値す ることをしなくても,「ほめられて当然」という意識が強い。ましてや「叱られる」ことへの反発は 驚くほど大きい場合もあり,逆恨みされることさえある。特に,近年では親が子の生活態度等に対し て叱る,注意したことが発端で事件に発展したケースも多く見られる。このようなことが繰り返され ないためにも,「叱る」ことに対する意味を道徳の時間でも扱っていく必要がある。 そこで,本主題を設定し,「叱る」と「怒る」の違いを明らかにするとともに,「叱る」ことに込 められた愛情や,叱る方の気持ちをくみ取ることができる生徒を育成する。 そのために,日常生活において「叱られた」ことを想起させたうえで,「叱る」と「怒る」の定義 を確かめ,「叱った人」の気持ちや日常生活における自他の様子を振り返ることができれば,互いの 助け合いや協力を根底で支えているのは互いの感謝の心であることや,その心は,他の人が自分のこ とを大切に思ってくれていることの表れであることを理解する上でも意義深いと考える。 (2)価値に関わる生徒の実態について 本学級の生徒は,中学校に進級するときに,うまく人間関 係を築くことができるか不安に感じている生徒も多くいた。 また,学校生活における係活動や集団行動がきちんとできて いない者に対し必要以上に叱責したり,安易な言動によって, 相手を傷つけたりするなど人間関係における課題が見られ た。5月に実施した生活アンケート「クラスに,仲間はずれ やメールや掲示板で悪口を言われている人がいますか。」と いう問いに対する結果【図1】からも理解できる。その一方, 小学校からの人間関係からか,あの子はこんな子と割り切っ ている面もあり,関わりを避けようとする姿も見られる。そ のため,人間関係についても表面的には仲良くしていても, 真の信頼関係がうまく築けていない生徒もいる。しかし,学校生活に慣れていく中で学年・学校行 事では励まし合ったり,互いに助け合ったり協力し合う場面が少しずつではあるが見られるように なっている。これらのことは,良好な人間関係を築く上で,他人が自分のためにしてくれた好意や 親切に対してありがたいと感謝することの大切さに十分気付いていないためだと考える。そこで, 人間は互いに助け合い協力し合って生き,その根底を支えているのが互いの感謝の気持ちであり, それらが潤いのある人間関係を築く上で大切だということを理解するうえで本主題は意義深い。 (3)資料について 日常生活における「叱る」「叱られる」という事象を通して,「叱ることの意味」をとらえていく ことで叱ってくれることの愛情を知り,感謝する心を持つことができるようにすることをねらいとし ている。本時の指導においては,導入段階では,自己の立場から叱られた体験を語らせる。次に,展 開前段では,子どもの思考を刺激するために「叱る」と「怒る」の意味の違いについて考えさせ,そ の違いについての共有化を図る。その上で,他者の立場から「叱った人」の心情をとらえさせる。ま た,展開後段では,自作資料を用いて日常生活において「叱った人」がいつも叱ってばかりだったか を振り返ることで「叱る」ことに込められた愛情や叱る方の気持ちをくみ取る場を設定する。さらに, 終末段階では道徳的価値である「感謝」に対する考えを整理し,実践への意欲化を図ることができる ように,自己の思いをまとめさせることとする。 4 はい 3 少し 2あまり 1 まったく 男子 82.4 17.6 0.0 0.0 女子 58.8 29.4 11.8 0.0 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男子 女子 クラス に、仲間はずれやメールや掲示板で悪口を言われて いる人がいますか。 ( 21 ) 1 まったく 2 あまり 3 少し 4 はい 【図1】
4 内容項目に関する他教科等との関連(事前事後の指導について) 日常生活において,自分自身が落ち込んでいるときに励ましてくれた友人の一言。本気で叱ってく れた親。黙って最後まで話を聞いてくれた先生。感謝の気持ちはあるけれども,「ありがとう」とい う一言がなかなか言えない子どもの姿がある。 国語科では,自分を支えてくれる多くの人々への感謝の気持ちを俳句形式で表し,教室や廊下に掲 示する。また,総合的な学習の時間では,活動のまとめの段階においてお世話になった方々への感謝 の気持ちを礼状にしたためる取組なども必要である。 5 主 眼 叱ってくれることの愛情を知り,感謝する心を持つことができるようにする。 6 本 時 平成21年10月21日(水)第5校時 場所 第1学年1組教室 7 準 備 ワークシート,資料,ホワイトボード 8 展 開 段 階 学習活動・内容・発問 (主な活動と予想される生徒の反応) 指導上の留意点 評価の観点 配 時 形態 導 入 ( 気 づ く ) 1 ワークシートに生徒自身の体験を書かせ, それを聞く。 [生徒の反応] ・親からテストの成績のことで。 ・親から言葉遣いのことで。 ・先生から係活動や授業態度のことで。 ・部活の先輩から練習態度のことで。 ○生徒に自分の体験を書 かせ,発表させる。 ○叱られたときのことを 振り返ることで,周りに も共感させながら学習 を進める。 ○「叱られた」内容につい て,整理する。 10 一 斉 ・ 個 別 展 開 ( と ら え る ) 2 ワークシートに自分の考えを書かせ,それ を発表し合う。 [生徒の反応] ・よくわからない。 ・同じじゃないか。 ・理由まではわからないが違うのでは。 ・違う。理由は・・・。 ○友達の意見に共感させ ながら進めるとともに、 2つの意味を提示する。 10 個 別 ・ 学 級 集 団 ( 深 め る ) [生徒の反応] ・成績が上がってほしいから。 ・立派な人になってほしいから。 ・他人に迷惑をかけないでほしいから。 ○「叱った人」の立場から, その時の気持ちについ て考えさせ,班単位で整 理する。 ○私たちに対する期待や 願いがあることに気づ かせる。 10 個 別 ・ 小 集 団 ( 見 つ め る ) 3 自分の思いを書かせ,発表し合う。 [生徒の反応] ・話を聞いてくれる。 ・心配してくれる。 ・相談にのってくれる。 ・励ましてくれる。 ・いろんなことを教えてくれる。 ○資料を用いて,発問3に 対する意識の高揚を図 る。 ○日常生活の中で,「叱っ た人」たちは,実は自分 たちのことをいつも考 えてくれたことに気づ かせる。 ◇叱ることに込 められた愛情 や叱った人の 気持ちを受け 止めることが できたか。 15 個 別 ・ 学 級 集 団 ( あ た た め る ) ま と め 4 今日の授業を振り返る。 [生徒の反応] ・自分のことを心配してくれてありがとう。 ・応援してくれてありがとう。 ○「叱った人」に対する自 分の思いを書かせる。 ◇自分の考えを 書くことがで きているか。 5 個 別 ・ 一 斉 その人たちへの自分の思いを書こう。 【発問3】日常生活の中で,あなたを叱って ばかりでしたか。振り返ってみよう。 【補助発問】なぜ,このようなことを叱った のだろうか。「叱った人」の気持ちになっ て,班で話し合ってみよう。 【発問1】あなたは最近,叱られたことがあ りますか。(だれから,どんなことで) 【発問2】あなたにとって「叱る」と「怒る」 は同じことか,違うことか。なぜそう思うか, 理由も書いてみよう。 「叱る」…目下の者の言動でよくない点などを 指摘して,強く心を痛める。 「怒る」…不満・不快なことがあって,がまん できない気持ちを表す。腹を立てる。
平成 年 月 日( ) 1年 組 番 氏名