職業教育における質保証に関する事例報告
2021年6月29日
学校法人 小山学園
専門学校 東京テクニカルカレッジ
校長 白井雅哲
専修学校の質の保証・向上に関する調査研究者会議
(
第22回
)
資料1-2
はじめに
フェーズ(レイヤ)合わせ
職業教育における質保証のフェーズ(レイヤ)
1. 教学マネージメント「職業教育マネージメント」における質保証
①学修目標の設定 ②学修成果の把握・可視化 ③PDCAの確立
2. 職業実践専門課程における質保証
企業連携による ①教育課程編成 ②演習・実習の実施 ③教員研修
3. 校としての質保証:独自の教学マネージメント「ステップクリア授業」の取り組み
⓪ 5期制 ⇒ 短い学修期間で学修成果を確認。学修の積上げを確かなものにする
① ディプロマポリシー ⇒ 卒業時の到達目標(学修成果)を提示する
② 履修科目表 ⇒ DP実現に向けて、必要な科目を過不足なく準備する
③ カリキュラムフロー ⇒ DP実現へ、科目相互の関係性を確認し、体系化する
④ シラバス ⇒ 各科目の学修成果「わかる目標・できる目標」を提示する
⑤ コマシラバス ⇒ 各科目の「わかる目標・できる目標」達成へ、プロセス設計を行う
⑥ 授業シート ⇒ 90分ごとの学修目標を提示する
⑦ 授業カルテ ⇒ 90分ごとの学修目標の達成度を確認する
⑧ 授業評価 ⇒ 11の評価基準で90分ごとの授業を数値化して評価する
⑨ 履修判定試験 ⇒ 各科目ごとに「わかる目標・できる目標」の達成度を確認する
⑩ チェックバック手法の開発 ⇒ 履修判定試験等の結果から問題点を発見する
はじめに
学校紹介・目次
学校法人小山学園
東京工科自動車大学校3校と
東京テクニカルカレッジの4校を運営する学校法人
1. 独自の学び「ステップクリア授業」
2. 独自の問題解決型授業「RJP」
3. 学びを深める「企業連携授業」
4. 学びの蓄積「eポートフォリオ」
5. 企業に学ぶ「専門人材未来会議」
6. 企業と共同で創る「新学科」
7. まとめ、3つのPDCAと企業連携
専門学校東京テクニカルカレッジ
建築・IT・バイオ環境3分野に11学科を擁する工業
分野の専門学校(新学科を除き職業実践専門課程)
日々の授業は、実務家教員(常勤教員)と
企業講師(非常勤講師)が5:5の割合で担当
1においては当校の教学マネージメントを、2~6に
おいて企業連携による様々な取組みをご紹介します。
例:建築科
0)5期制 ⇒ 短い学修期間で学修成果を確認。学修の積上げを確かなものにする。
①また、科目を細分化することで、科目相互の関連付けを容易にする。(3.カリキュラムフローの項参照)
②そこで、期ごとに学習テーマを設け、関連事項を同時に学ぶことで、学生の総合的な理解を促す。
例:建築科1年3期は「住宅設計」をテーマに設け、計画・法規・構造・施工等において同時に住宅
関連事項を取り上げ、総合的な理解を促す。
1.独自の教学マネージメント
ステップクリア授業
7週間ごとに履修判定試験を実施
⇒ 短い期間で学修成果を確認する
期首履修ガイダンスで各科目の「わかる目標・できる目標」を提示
⇒ 目的をもって学修に向かうことで、学修成果を向上させる
例:バイオテクノロジー科
1)デイプロマポリシー(DP) ⇒ 卒業時の到達目標(学修成果)を提示する。
(1)1~3・4項目の各専門分野の技術カテゴリーのもとに、①~⑩の到達目標を提示する。
(2)末尾を「~ができる」と表現。何を教えるかというアウトプットではなく、学修者が何ができるようになるか、
ラーニングアウトカムズ(学修成果)を記載することが、職業教育の場合、特に重要だと考える。
1.独自の教学マネージメント
ステップクリア授業
「~ができる」と表現
学修者が何ができるように
なるのか、ラーニングアウト
カムズが重要
例:情報処理科
大
中
1期
2期
3期
4期
5期
1期
2期
3期
4期
5期
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
01
◎ C言語1
1
30
〇
◎
02
◎ C言語2
2
60
◎
03
◎ C言語3
2
60
◎
04
◎ アルゴリズム
1
30
〇
〇
〇
05
◎ Java入門
1
30
◎
06
◎ Java基本文法1
1
30
◎
07
◎ Java基本文法2
1
30
◎
08
◎ Java基本文法3
1
30
◎
09
◎ Java基本文法4
1
30
◎
10
◎ Java基本文法5
2
60
◎
◎
◎
11
◎ Java基本文法6
1
30
◎
◎
◎
12
◎ Java基本文法7
1
30
◎
◎
◎
13
◎ Javaクラスライブラリ1
1
30
◎
14
◎ Javaクラスライブラリ2
1
30
◎
15
◎ OracleDB入門
1
30
◎
16
◎ OracleDB1
1
30
◎
17
◎ OracleDB2
2
60
◎
18
◎ OracleDB3
1
30
◎
19
◎ Excel活用
1
30
20
1
◎ オブジェクト指向プログラミング1
1
30
◎
2
◎ オブジェクト指向プログラミング2
1
30
◎
3
◎ オブジェクト指向プログラミング3
1
30
◎
4
◎ ソフトウェアパターン1
1
30
◎
5
◎ ソフトウェアパターン2
1
30
◎
6
◎ JavaScript入門
1
30
7
◎ C#_Windowsプログラミング
1
30
8
◎ Javaデータベースプログラミング
1
30
◎
◎
9
◎ Java&OracleDB
1
30
◎
10
◎ JavaScript技術
1
30
11
◎ JavaEE1
1
30
◎
12
◎ JavaEE2
1
30
◎
13
◎ JavaEE3
1
30
◎
14
◎ フレームワーク
1
30
◎
15
◎ JavaScript応用
1
30
16
◎ OracleDB5
1
30
◎
17
◎ OracleDB6
1
30
◎
18
◎ XML応用
1
30
19
◎ Windows技術
1
30
◎
20
◎ WindowsServer実習
1
30
◎
21
◎ LinuxServer実習
2
60
◎
22
2年次
番号
必修
選択
教育科目名
単
位
数
1年次
DP項目
実
習
・
実
験
科
目
基
礎
実
習
・
実
験
応
用
実
習
・
実
験
分類
DP項目
2)履修科目表 ⇒ DP実現に向け、必要な科目を過不足なく準備する。
DP実現へ、 各科目とDPとの関係を精査する。
どの科目が、DPのどの到達目標を下支えするのか、各科目とDPとの関係を明確にする。
DPとの関係を精査
1.独自の教学マネージメント
ステップクリア授業
建築科 カリキュラムチャート(平成30年度入学生用(案)) 平成29年11月07日(Ver0.2) 学年 期 1期 2期 3期 4期 5期 1期 2期 3期 4期 5期 木造80㎡ 木造100㎡ 木造210㎡ 木造住宅確認申請書 RC500㎡+RC1000㎡ RC2000㎡ S3000㎡ 複合5000㎡ 専門導入1 PC導入 15 専門導入2 Office 30 15 (指)建築製図実習1 CAD基本→木造平面図 小規模の木造住宅80㎡(指)建築製図実習2 中規模の木造住宅100㎡(指)建築製図実習3 (指)建築製図実習4併用住宅210㎡ 確認申請図面木造100㎡(指)建築製図実習5 60 60 60 45 45 (指)建築製図実習6 RCアパート+集合住宅 (指)建築製図実習7RC公共建築 (指)建築製図実習8S商業施設 複合建築(卒業設計)(指)建築製図実習9 複合建築(卒業設計)(指)建築製図実習10 60 60 45 30 30 建築立体造形実習1 図学、手描き製図基礎 建築立体造形実習2 SketchUp基礎~小部屋作成 建築立体造形演習3 小規模木造住宅、内観・外観 建築立体造形演習4 中規模木造住宅、内観・外観 建築立体造形演習5 併用住宅、内観・外観 30 30 30 30 30 建築立体造形演習6 RCアパートorRC集合住宅 建築立体造形演習7 RC住居+公共建築 705 30 30 設計製図演習1 展開図・柱/梁・伏図 矩計図・軸組み計算設計製図演習2 木拾い・軸組み模型設計製図演習3 設計製図演習4二級建築士製図 30 30 15 15 設計製図演習5 住戸計画と平面詳細図 設計製図演習6 BIM基礎(Revit1) 設計製図演習7 BIM活用(Revit2) 135 15 15 15 (指)建築概論 建築士の仕事 モジュール・住居(指)建築計画1 (指)建築計画2福祉・医療 商業施設・公共施設(指)建築計画3 15 15 15 15 (指)建築史1 建築史と様式の基礎全般 古代~近世、日本の住宅(指)建築史2 (指)建築史3近代~現代 105 15 15 15 (指)環境工学1 日照・日射環境、光環境、色彩 環境、音環境 (指)環境工学2 空気環境,熱環境,湿気環境,温熱環 境,都市環境・地球環境 15 15 (指)建築設備1 給排水衛生設備 (指)建築設備2空気調和設備 電気設備、設備図(指)建築設備3 90 15 15 30 建築法規 法令集、用語の定義、集団規定(指)建築法規1 (道路、用途地域) (指)建築法規2 集団規定(面積、高さ) (指)建築法規3 集団規定(防火)、単体規定(小規模 に係る規定,採光,防火,化学物質) (指)建築法規4 単体規定(構造耐力、区画) 建築法規5 確認申請、検査、関連法規 75 15 15 15 15 15 (指)構造力学1 力とモーメント (指)構造力学2 静定構造物の反力と応力 (指)構造力学3 応力とトラス構造 (指)構造力学4 断面と座屈 (指)構造力学5 不静定・地震・振動 15 15 15 15 15 (指)建築一般構造1 木造 (指)建築一般構造2RC1 (指)建築一般構造3RC2 (指)建築一般構造4S+その他 15 15 15 15 (指)建築材料1 木造 (指)建築材料2 RC (指)建築材料3 S+その他 180 15 15 15 (指)建築施工1 木造 現場代理人入門(指)生産管理 (指)建築施工2RC S+仕上げ+新工法(指)建築施工3 (指)建築積算 15 15 15 15 30 (指)測量実習1 平板・レベル (指)建築測量2 トランシット 150 30 30 建築施工4 建築士総合講座2計画・法規 90 30 建築士総合講座1 法規・構造 建築士総合講座3 構造・施工 30 30 建築士総合講座4 設計・製図 450 30 RJP1 +GIMP +InkscapeRJP2 +地域調査RJP3 RJP4 RJP5 RJP6 RJP7 RJP8 240 30 30 30 30 30 30 30 30 教科数 5教科/期 9教科/期 9教科/期 9教科/期 8教科/期 7教科/期 8教科/期 9教科/期 5教科/期 6教科/期 週コマ数 135コマ/週 240コマ/週 225コマ/週 195コマ/週 180コマ/週 150コマ/週 210コマ/週 210コマ/週 195コマ/週 180コマ/週 975 945 期 1期 2期 3期 4期 5期 1期 2期 3期 4期 5期 学年 注)本表は建築科の学習の流れを模式的に示したものであり、科目名や実施時期等の細部は変更される場合があります。 リアル・ジョブ・プロ ジェクト 1年 2年 製図演習 建築計画 環境工学 建築設備 構造力学 建築一般構造 建築材料 建築施工 測量 積算 資格対策 設計製図 立体造形 木造住宅の 確認申請図面一式揃える RCアパート(1K+大家)RC集合住宅(10世帯) 一般教養 1年 2年 備考 教育内容 導入 木造戸建て住宅 二級建築士レベル 木造併用住宅 S造商業施設 卒業設計:進路を意識した、設計課題を各自で選定 木造住宅~複合施設まで RC公共建築(保育園、高齢 者施設) 産学連携/問題発見・解決/プロジェクト・マネジメント/先端技術