資
料
編
1.成田市環境基本条例
○成田市環境基本条例
平成9年3月31日
条例第17号
第1章
総則
(目的)
第1条
この条例は,環境の保全及び創造について,基本理念を定め,並びに市,事業者及び市民の責
務を明らかにするとともに,環境の保全及び創造に関する施策の基本的な事項を定めることにより,
環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進し,もって現在及び将来の市民の健康で
文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
(用語の意義)
第2条
この条例において,
次の各号に掲げる用語の意義は,
それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)
環境への負荷
人の活動により環境に加えられる影響であって,環境の保全上の支障の原因と
なるおそれのあるものをいう。
(2)
地球環境保全
人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行,海洋の汚染,野
生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境
の保全であって,人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するもの
をいう。
(3)
公害
環境の保全上の支障のうち,事業活動その他の人の活動に伴って生ずる大気の汚染,水
質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。
),
土壌の汚染,
騒音,
振動,
地下水位の著しい低下,地盤の沈下(鉱物の採掘のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭
によって,人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係
のある動植物及びその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。
(基本理念)
第3条
環境の保全及び創造は,現在及び将来の市民が健全で良好な環境の恵みを受けられ,その環境
が将来にわたって維持されるよう適切に行われなければならない。
2
環境の保全及び創造は,社会経済活動その他の活動による環境への負荷をできる限り低減すること
その他の環境の保全及び創造に関する行動がすべての者の公平な役割分担のもとに自主的かつ積極
的に行われるようになることによって,健全で恵み豊かな環境を維持しつつ,持続的に発展すること
ができる社会の構築を旨とし,環境の保全上の支障を未然に防止するよう行われなければならない。
3
環境の保全及び創造は,
環境の自然的構成要素が良好な状態に保持され,
生物の多様性が確保され,
及び人と自然が共生できるよう多様な自然環境が体系的に保全されることにより,
地域の自然,
文化,
産業等の調和のとれた快適な環境を実現していくよう行われなければならない。
4
地球環境保全は,
地域の特性を活かして,
国際協力の見地から積極的に推進されなければならない。
(市の責務)
第4条
市は,環境の保全及び創造を図るため,地域の自然的社会的条件に応じた施策を策定し,及び
実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第5条
事業者は,事業活動を行うに当たっては,これに伴って生ずる公害を防止し,環境への負荷の
低減に努め,又は自然環境を適正に保全するため,その責任において必要な措置を講ずる責務を有す
2
事業者は,環境の保全上の支障を防止するため,物の製造,加工又は販売その他の事業活動を行う
に当たって,その事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処理が図られる
こととなるように必要な情報の提供その他の措置を講ずる責務を有する。
3
前2項に定めるもののほか,事業者は,環境の保全上の支障を防止するため,物の製造,加工又は販
売その他の事業活動を行うに当たって,その事業活動に係る製品その他の物が使用され,又は廃棄さ
れることによる環境への負荷の低減に資するために必要な措置を講ずるよう努めるとともに,その事
業活動において,再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料,役務等を利用するように努
めなければならない。
4
前3項に定めるもののほか,事業者は,その事業活動に関し,環境の保全及び創造に自ら努めるとと
もに,市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。
(市民の責務)
第6条
市民は,環境の保全上の支障を防止するため,その日常生活において,環境への負荷の低減に
配慮し,公害の防止及び自然環境の適正な保全に努めなければならない。
2
前項に定めるもののほか,市民は,市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務
を有し,地域の環境保全活動に積極的に参加するように努めるものとする。
(環境白書)
第7条
市長は,環境の状況,環境の保全及び創造に関する施策の実施状況等を明らかにするため,成
田市環境白書を定期的に作成し,公表するものとする。
第2章
環境の保全及び創造に関する基本的施策等
(環境基本計画の策定)
第8条
市長は,環境の保全及び創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため,成田市環境
基本計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。
2
環境基本計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。
(1)
環境の保全及び創造に関する長期的な目標
(2)
環境の保全及び創造に関する施策の方向
(3)
前2号に掲げるもののほか,環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するた
めに必要な事項
3
市長は,環境基本計画を定めるに当たっては,あらかじめ成田市環境審議会の意見を聴かなければ
ならない。
4
市長は,環境基本計画を定めたときは,遅滞なく,これを公表しなければならない。
5
前2項の規定は,環境基本計画の変更について準用する。
(市の施策の策定等に当たっての配慮)
第9条
市は,施策に関する計画の策定及び施策の実施に当たっては,環境の保全及び創造に十分配慮
しなければならない。
(規制の措置)
第10条
市は,公害を防止するため,公害の原因となる行為に関し,必要な規制の措置を講ずるものと
する。
2
市は,
自然環境の保全を図るため,
自然環境の適正な保全に支障を及ぼすおそれがある行為に関し,
必要な規制の措置を講ずるものとする。
よう努めるものとする。
(環境の保全及び創造に関する協定の締結)
第11条
市は,環境の保全上の支障を防止するため,事業者等と環境の保全及び創造に関する必要な協
定を締結するように努めるものとする。
(環境の保全上の支障を防止するための助成措置)
第12条
市は,事業者又は市民が自ら環境への負荷を低減するための施設の整備その他の適切な措置を
執るように誘導することにより環境の保全上の支障を防止するため,必要かつ適正な助成措置を講ず
るものとする。
(施設の整備その他の事業の推進)
第13条
市は,緩衝緑地その他の環境の保全上の支障を防止するための施設及び下水道その他の環境の
保全上の支障の防止に資する施設の整備その他環境の保全及び創造に関する事業を推進するため,必
要な措置を講ずるものとする。
2
市は,公園,緑地その他の公共的施設の整備その他の自然環境の適正な整備及び健全な利用のため
の事業を推進するため,必要な措置を講ずるものとする。
(環境への負荷の低減に資する製品等の利用の促進等)
第14条
市は,環境への負荷の低減を図るため,市民及び事業者とともに,資源の循環的な利用,エネ
ルギーの有効利用及び廃棄物の減量が促進されるように努めるものとする。
2
市は,再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料,製品,役務等の利用が促進されるよ
うに努めるものとする。
(市民等の意見の反映)
第15条
市は,環境の保全及び創造についての施策に,市民等の意見を反映することができるよう必要
な措置を講ずるものとする。
(環境の保全及び創造に関する学習の推進)
第16条
市は,市民及び事業者が環境の保全及び創造への理解を深めるとともに,これらの者の環境の
保全及び創造に関する活動を行う意欲が増進されるようにするため,環境の保全及び創造に関する学
習の機会の提供,広報活動の充実その他必要な措置を講じ,環境の保全及び創造に関する学習の推進
を図るものとする。
(自発的な活動を促進するための措置)
第17条
市は,市民,事業者又はこれらの者の構成する民間の団体が自発的に行う緑化活動,再生資源
に係る回収活動その他の環境の保全及び創造に関する活動を促進するため,必要な支援措置を講ずる
ものとする。
(情報の提供)
第18条
市は,市民に対して環境の状況その他の環境の保全及び創造に関する必要な情報を適切に提供
するように努めるものとする。
(調査の実施)
第19条
市は,環境の状況の把握又は今後の環境の変化の予測に関する調査その他環境を保全及び創造
するための施策の策定に必要な調査を実施するものとする。
(監視等の実施)
第20条
市は,環境の状況を把握し,環境の保全及び創造に関する施策を適正に実施するため,必要な
第3章
地球環境保全の推進等
(地球環境保全の推進)
第21条
市は,地球環境保全に資する施策を積極的に推進するものとする。
第4章
環境の保全及び創造の推進体制等
(環境の保全及び創造の推進体制の整備)
第22条
市は,市,事業者及び市民との協力により,環境の保全及び創造を推進するための体制を整備
するものとする。
(他の地方公共団体との協力)
第23条
市は,広域的な取組が必要とされる環境の保全及び創造に関する施策について,県及び他の市
町村と協力して,その推進を図るものとする。
附
則
環境用語解説
〔環境一般〕
環境基準
人の健 康を 保護し 、生活 環境 を保
全 するう えで 維持さ れるこ とが 望ま
し い基準 をい います 。現在 、大 気汚
染 、水質 汚濁 、土壌 汚染、 騒音 、航
空 機騒音 及び 新幹線 騒音に 係る 環境
基準が定められています。
また、平成 11 年 7 月に公布された、
「ダイ オキシン 類対策 特別措置 法」に
基づき、ダイオキシン類についても、
大 気、水 質、 土壌の 環境基 準が 定め
られました。
環境基本法
環境基 本法 は、地 球的規 模の 環境
対 策につ いて 、新た な枠組 みを 示す
基 本的な法 律とし て制定さ れま した。
環 境の保 全に 関する 基本理 念( 環境
を なぜ、 どの ように 守って いく のか
という行動原理)を明らかにし、国、
地 方公共 団体 、事業 者及び 国民 の責
務 、また 国及 び地方 公共団 体の 環境
保 全に関 する 基本的 施策を 定め たも
のです。
エコマーク
環境へ の負 荷が少 ないな ど、 環境
保 全に役 立つ と認め られる 商品 に付
けられるマークです。
アールマーク
印刷物 など に再生 紙を使 用し てい
る 場合に 付け られる マーク です 。古
紙 が具体 的に どのく らいの 割合 で含
ま れてい るか を数字 (古紙 配合 率)
で 表して いま す。さ らに、 紙の 白さ
の 程度( 白色 度)を 表示す る場 合も
あります。
ソイシール
大豆油 イン キを使 用した 印刷 物で
あ ること を表 示する 世界共 通の マー
クです。7%以上の大豆油が含まれて
い ること を大 豆油イ ンキの 基準 とし
て います 。大 豆油イ ンキは 生分 解性
に 優れて いる ので、 廃棄処 分し た場
合 の土中 分解 が早く 、さら に大 気汚
染の原因となるVOCs(揮発性有機化
合物)の発生を減らします。
グリーンマーク
古紙を 利用 した紙 製品に 表示 され
て おり、 古紙 の再生 利用促 進を 通じ
て 省資源 、省 エネル ギー、 地球 環境
保 全など に役 立つ意 義を国 民に 認識
し てもらう ことを 目的とし ています。
グリーン購入
製品や サー ビスを 購入す る際 に、
環境を考慮して、必要性をよく考え、
環 境への 負荷 ができ るだけ 少な いも
のを選んで購入することです。
消費生 活な ど購入 者自身 の活 動を
環 境にや さし いもの にする だけ でな
く 、供給 側の 企業に 環境負 荷の 少な
い 製品の 開発 を促す ことで 、経 済活
動 全体を 変え ていく 可能性 を持 って
います。
オゾン層の破壊
地球を 取り 巻くオ ゾン層 は、 太陽
光 に含ま れる 紫外線 のうち 、有 害な
も のの大 部分 を吸収 してい ます が、
特 定フロ ン等 の物質 により 破壊 され
る ことに より 地上に 到達す る有 害紫
外 線の量 が増 加し、 人の健 康や 生態
系 などに 悪影 響が生 じるお それ があ
るとされています。
地球温暖化
地球は 温室 効果ガ スが大 気中 に存
在することで地表の気温が平均15℃
程 度に保 たれ ていま す。こ の温 室効
果ガスの増加により、地球全体が「温
室 」の中 のよ うに気 温が上 昇す る現
象が地球温暖化です。
京都議 定書 では、 温室効 果ガ スの
う ち二酸 化炭 素、メ タン、 亜酸 化窒
素 、 ハ イ ド ロ フ ル オ ロ カ ー ボ ン
( HFC ) 、 パ ー フ ル オ ロ カ ー ボ ン
( PFC ) 、 六 ふ っ 化 硫 黄 ( SF
6
) の 6
種類が削減の対象になっています。
上乗せ基準
大気汚染防止法第4条第1項及び
水質汚濁防止法第3条第3項に基づ
き 、都道 府県 が国の 定める 一律 の排
出 (水) 基準 にかえ て適用 する もの
で 、政令 で定 める排 出(水 )基 準よ
り厳しい基準をいいます。
環境影響評価(環境アセスメント)
事業の 実施 等が環 境に及 ぼす 影響
の 程度と 範囲 、その 防止策 等に つい
て 事前に 調査 ・予測 ・評価 する こと
をいいます。
総量規制
環境基 準を 達成す るため の容 量以
内 で、そ の地 域にあ る工場 等の 排出
源 に排出 量等 を割り 当て、 工場 等を
単位として規制することです。現在、
大 気汚染 防止 法(硫 黄酸化 物と 窒素
酸化物)と水質汚濁防止法(COD)に
基づく総量規制があります。
ppm
partsper million の略。100 万分
の1を表す単位で、濃度や含有率を
示す容量比、重量比のことです。1ppm
と は、大 気汚 染物質 の濃度 表示 では
大気1m
3
の中にその物質が 1cm
3
含ま
れ ている こと です。 また水 質汚 濁物
質の濃度表示では水1kgの中にその
物質が 1mg 含まれていることです。
〔大気〕
硫黄酸化物(SOx)
石油な どの 硫黄分 を含ん だ燃 料が
燃 焼して 生じ る汚染 物質で す。 一般
的 に燃焼 過程 で発生 するの は大 部分
が二酸化硫黄(SO
2
:亜硫酸ガス)で
あり、無水硫酸(SO
3
)が若干混じっ
て います 。環 境基準 は、二 酸化 硫黄
に ついて 定め られて います 。硫 黄酸
化 物は、 人の 呼吸器 に影響 を与 えた
り、植物を枯らしたりします。
窒素酸化物(NOx)
石油、 ガス 等燃料 の燃焼 に伴 って
発生し、その発生源は工場、自動車、
家 庭の厨 房施 設等、 多種多 様で す。
燃 焼の過 程で は、一 酸化窒 素( NO)
と して排 出さ れます が、こ れが 徐々
に 大気中 の酸 素と結 びつい て二 酸化
窒素(NO
2
)となります。環境基準は
二 酸化窒 素に ついて 定めら れて いま
す 。窒素 酸化 物は人 の呼吸 器に 影響
を 与える だけ でなく 、光化 学ス モッ
グの原因物質の一つとなります。
光化学オキシダント(Ox)
大気中 の窒 素酸化 物や炭 化水 素が
太 陽の紫 外線 を受け て光化 学反 応を
起 こして発 生する 第二次汚 染物 質で、
オゾン、PAN(Peroxy-acetylnitrate
( パ ー オ キ シ ア セ チ ル ナ イ ト レ ー
ト )) 等の強酸 化性物 質の総称 です。
こ のオキ シダ ントが 原因で 起こ るい
わ ゆる光 化学 スモッ グは、 日差 しの
強 い夏季 に多 く発生 し、目 をチ カチ
カ させた り、 胸苦し くさせ たり する
ことがあります。
一酸化炭素(CO)
炭素を 含む 燃料が 不完全 燃焼 する
際 に発生 し、 主な発 生源は 自動 車で
す 。一酸 化炭 素が体 内に吸 収さ れる
と 、血液 中の ヘモグ ロビン と結 合し
て 酸素の 補給 を妨げ 貧血を 起こ した
り、中枢神経を麻痺させたりします。
オゾン(O3)
強力な 酸化 力をも つ酸素 の同 素体
で 、大気 中に は通常 でも微 量の オゾ
ン が含ま れて います が、光 化学 反応
シ ダント の最 も重要 な汚染 物質 とな
ります。
オゾン は、 濃度が 高くな ると 臭気
を 感じ、 粘膜 を刺激 したり 、植 物に
被 害を及 ぼし たりす るほか 、ゴ ムに
亀裂を生じさせます。
浮 遊 粒 子 状 物 質 (SPM:Suspended
Particulate Matter)
大気中 に気 体のよ うに長 時間 浮遊
し ている ばい じん、 粉じん 等の 微粒
子のうち、粒径が10 ミクロン(1cm
の 1,000 分の 1)以下のものをいいま
す。
降下ばいじん
大気中 の汚 染物質 のうち 自己 の重
量 により 、ま たは雨 滴に含 まれ て地
上 に落下 する ばい煙 、粉じ ん等 をい
います。
炭化水素(HC)
塗料・ 印刷 工場・ ガソリ ン等 の貯
蔵 タンク 、自 動車等 から主 に発 生し
ま す。窒 素酸 化物と ともに 光化 学オ
キシダントの原因物質の一つです。
酸性雨
石炭や 石油 等の化 石燃料 の燃 焼な
ど に伴っ て発 生する 硫黄酸 化物 や窒
素 酸化物 は、 大気中 へ放出 され て最
終 的には 硫酸 イオン や硝酸 イオ ンな
ど に変化 しま す。こ のイオ ンを 含ん
だ 強い酸 性の 降雨を 酸性雨 とい いま
す 。雨水 は、 もとも と大気 中の 炭酸
ガスが溶け込んでおり、pHは 5.6 で
あることから、一般的にはpH が5.6
以 下の雨水 が酸性 雨とされ ています。
自動車排出ガス
自動車 の排 出ガス は排気 管か らの
排 気ガス 、ク ランク ケース から のブ
ロ ーバイ ガス (ピス トンリ ング から
の 漏洩ガ ス) 及び燃 料供給 系統 から
の 蒸発ガ スで すが、 問題と なる のは
排 気ガス 及び ブロー バイガ スで す。
こ れらの 排出 ガス中 には、 燃料 の不
完 全燃焼に よって 生ずる一 酸化 炭素、
未 燃焼燃 料で ある炭 化水素 及び その
酸 化生成 物( アルデ ヒド等 )、 空気
中 の窒素 が酸 化され て生じ る窒 素酸
化 物が含 まれ ていま す。ま た、 これ
ら の排出 濃度 は、機 関の種 類( ガソ
リ ン機関 、デ ィーゼ ル機関 等) 、使
用 燃料、 走行 条件、 整備状 況等 によ
っ て大幅 に異 なりま すが、 一般 に一
酸 化炭素 及び 炭化水 素はア イド リン
グ 、減速 時に 、窒素 酸化物 は加 速、
低速時に多く排出されます。
ロ ー ボ リ ュ ー ム エ ア ー サ ン プ ラ ー
(LVS)
大気中 の浮 遊粉じ ん重量 濃度 を測
定 する装 置で 、浮遊 粒子状 物質 を補
集 するよ う作 られて おり、 一般 に長
期 間の平 均濃 度の測 定に用 いら れる
ことが多いです。
m3N/h(ノルマル立方メートル毎時)
温度が 0℃、圧力が 1 気圧の状態に
換 算した 時間 当たり の気体 の排 出量
などを表す単位です。
K値規制
施設ご とに 煙突の 高さに 応じ た硫
黄 酸化物 許容 排出量 を求め る際 に使
用 する大 気汚 染防止 法で定 めら れた
定 数です 。K 値は地 域ごと に定 めら
れ ており 、施 設が集 合して 設置 され
て いる地 域ほ ど規制 が厳し く、 その
値も小さくなっています。
PAN( パーオキシ アセチルナイトレ
ート RCO3NO2)
光化学 オキ シダン トを形 成す る成
分の1つで、光化学オキシダント中
に 占める 割合は 2~ 10%と いわ れて
い ます。 物理 化学的 な性状 はあ まり
明 白にな って いませ んが、 人間 の眼
や ノドに 刺激 を与え 植物に も有 害で
す。
日平均値の年間98%値
98%値は、1 年間に測定されたすべ
て の日平 均値 を、日 平均値 の低 い方
か ら高い 方に 順に並 べたと き、 低い
方から数えて98%目に該当する日平
均値です。
〔水質〕
健康項目
カドミ ウム 、全シ アン、 鉛、 六価
ク ロム、 ヒ素 、総水 銀、ア ルキ ル水
銀、PCB、ジクロロメタン、四塩化炭
素 、1,2- ジク ロロ エタ ン、 1,1-ジ
クロロエチレン、シス-1,2-ジクロ
ロエチレン、1,1,1-トリクロロエタ
ン、1,1,2-トリクロロエタン、トリ
ク ロロエ チレ ン、テ トラク ロロ エチ
レン、1,3-ジクロロプロペン、チウ
ラ ム、シ マジ ン、チ オベン カル ブ、
ベンゼン、セレン、ふっ素、ほう素、
硝 酸性窒 素及 び亜硝 酸性窒 素を 示し
ます。
カドミウム(Cd)
柔らか くて 延性、 展性に 富む 青み
を 帯びた 銀白 色の金 属で、 主に 、鉱
山 、メッ キ工 場、光 学ガラ スの 製造
等 の企業 の排 水中に 含まれ るこ とが
多 いです 。体 内に摂 取され ると 、腎
臓 の機能 障害 があら われ、 つい で体
内 カルシ ウム の不均 衡によ る骨 軟化
症を起こします。
シアン(CN)
化合物 とし てシア ン化水 素、 シア
ン 化ナト リウ ム、シ アン化 カリ ウム
等 をつく りま すが、 これら の化 合物
は 一般に きわ めて強 い毒性 をも ち、
人 体への 影響 も速や かで、 数秒 ない
し 数分程 度で 中毒症 状があ らわ れ、
頭 痛、め まい 、意識 障害、 まひ 等を
起こして死亡します。
鉛(Pb)
化学的 に耐 久性が 大きく 、細 工が
容 易であ るの で、水 道管等 に広 く用
い られて いま す。ま た、一 酸化 鉛、
四 酸化三 鉛等 の化合 物は、 顔料 、サ
ビ 止めペ イン ト、鉛 ガラス の製 造、
レ ンズの 研磨 材、蓄 電池の 電極 等に
利 用され てい ます。 鉛中毒 の多 くは
慢 性中毒 で、 少量の 鉛を長 期間 持続
的 に摂取 する ことに よって 起こ りま
す。
ヒ素(As)
銅、鉛 、亜 鉛等の 精錬の 際、 副産
物 として 得ら れ、常 温では 安全 です
が 、熱す ると 多くの 金属と 反応 して
ヒ 素化合 物を 生じま す。ヒ 素及 びヒ
素 化合物 は強 い毒性 をもち 、殺 虫、
駆除剤等に用いられています。
クロム(Cr)
耐触性 に富 み、メ ッキや ステ ンレ
ス 原料とし て用い られる重 金属 です。
クロムはふつう 2 価、3 価、6 価の化
合物をつくりますが、とくに6価の
クロムを含むクロム酸、重クロム酸、
お よびこ れら の塩類 が有害 で、 これ
ら の化合 物は 強力な 酸化性 をも ち、
皮 膚、粘 膜に 炎症、 潰瘍を つく る性
質があります。
水銀(Hg)
常温で 唯一 の液体 金属で 、室 温で
容 易に蒸 発し 毒性を 発揮し ます 。水
銀の用途は、食塩電解苛性ソーダ用、
ア セチレ ン法 塩化ビ ニール 合成 触媒
用 、医薬 品用 が主体 で、こ のほ かに
各 種計測 、電 気器具 等に用 いら れて
い ます。 この 物質は 、神経 系を おか
し 、手足 の震 えをお こした り、 言語
障 害、食 欲不 振、聴 力、視 力の 減退
を ひきお こし ます。 水俣湾 沿岸 及び
阿 賀野川 流域 におけ る有機 水銀 中毒
( 水俣病 )の 原因物 質はメ チル 水銀
アルキル水銀(R-Hg)
メチル 水銀 、エチ ル水銀 など 、ア
ル キル基 と水 銀が結 合した 有機 水銀
化 合物の 総称 です。 吸収さ れや すく
排 せつさ れに くいと いう性 質か ら、
高 度な生 物濃 縮が起 こり、 水中 の濃
度 はわず かで あって も魚介 類の 中に
高 濃度に 蓄積 されて 毒性を 発揮 する
可能性があります。
ポリ塩化ビフェニル(PCB)
ベンゼ ンを 脱水素 縮合し て製 造さ
れ るビフ ェニ ルに塩 素を付 加さ せて
製造される無色液状の物質です。PCB
は 不燃性 で、 水に不 溶、絶 縁性 がよ
い といっ た性 質をも ち、化 学的 にも
安 定度が 高く 、きわ めて分 解さ れに
くいものです。このため用途は広く、
ト ランス の冷 却剤、 コンデ ンサ ーの
絶 縁剤、 各種 化学機 器の熱 媒体 等に
利 用され てい ました 。一度 体内 に入
る と、き わめ て分解 、排泄 され にく
く 、蓄毒 性が 高いこ とがわ かっ てお
り 人体に とっ て危険 度が高 いと され
ています。
現在、PCB の製造、輸入は原則的に
禁止され、保管するPCBの廃棄処分
が決められています。
亜鉛(Zn)
人間に とっ ては不 可欠な 金属 であ
り、1 日10~15 ㎎摂取していますが、
多 量に摂 取す ると、 粘膜刺 激、 嘔吐
等の被害がでます。
銅(Cu)
亜鉛と 同様 、人間 にとっ て不 可欠
な金属で、血液中に60~100㎎含ま
れ、1 日に 2 ㎎は摂取しなければなら
な いとい われ ていま す。重 金属 で、
メ ッキ工 場や 電線工 場など に多 く使
用 されま す。 中毒症 状とし て、 緑色
又 は青色 の吐 物を出 し、皮 膚は 青色
を おび、 血圧 降下、 虚脱な どの 症状
を呈します。
鉄(Fe)
鉄自身 の毒 性はほ とんど あり ませ
ん が、微 粉塵 は呼吸 器に機 械的 刺激
や 被害を おこ し、酸 化鉄粉 はじ ん肺
を おこし ます 。鉄は 、胃お よび 十二
指 腸の上 部に おいて イオン の形 で吸
収 されま すが 、第二 鉄より 第一 鉄の
方 が吸収さ れやす い傾向に あります。
マンガン(Mn)
金属マ ンガ ンは微 紅色を 帯び た灰
色 光沢を 有し 、粉末 は自然 発火 を起
こ します 。中 毒例は 比較的 少な いで
す が、筋 神経 系を冒 し、言 語障 害、
顔 面硬直 、歩 行不随 などを おこ す強
い毒性を有します。
有機塩素化合物
一般に 炭素 と塩素 が直接 結合 した
有 機化合 物の ことを いい、 一般 的に
は 生物分 解が 困難で あり、 水に あま
り 溶けず 、油 に溶け やすい ため 、動
植 物の生 体内 に蓄積 されや すい こと
が知られています。
健康項 目の うち、 トリク ロロ エチ
レン、テトラクロロエチレン、1,1,1
-トリクロロエタン、1,1,2-トリク
ロ ロエタ ン、 四塩化 炭素、 ジク ロロ
メ タン 、1,2- ジク ロロ エタン 、1,1
-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジ
ク ロロエチ レンが これに含 まれます。
トリクロロエチレン(C2HCl3)
有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体 です。 主な 用途と しては 、金 属機
械 部品等 の脱 油洗浄 、溶剤 等が あり
ま す。人 体へ の影響 として は、 肝障
害 、腎障 害、 中枢神 経障害 があ り、
発がん性物質といわれています。
テトラクロロエチレン(C2Cl4)
有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体 です。 主な 用途と しては 、ド ライ
ク リーニ ング 、溶剤 等があ りま す。
人 体への 影響 として は、肝 障害 、腎
障 害、中 枢神 経障害 があり 、発 がん
性物質といわれています。
1,1,1-トリクロロエタン(C2H3Cl3) 有機塩 素化 合物で 、甘い 臭い を持
つ 無色透 明の 液体で す。主 な用 途と
し ては、 金属 洗浄、 ドライ クリ ーニ
ン グがあ りま す。人 体への 影響 とし
て は、中 枢神 経障害 があり ます 。オ
ゾ ン層破 壊物 質とし てモン トリ オー
ル 議定書 にリ ストア ップさ れて いま
す。
1,1,2-トリクロロエタン(C2H3Cl3) 有機塩 素化 合物で 、甘い 臭い を持
つ 無色透 明の 液体で す。主 な用 途と
しては、油脂、ワックス、溶剤、
1,1-ジ クロロ エチ レンを 製造す る原 料と
し て使用 され ていま す。人 体へ の影
響 として は、 中枢神 経症害 と肝 障害
があります。
四塩化炭素(CCl4)
有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体で不燃性です。主な用途としては、
不 燃性の 溶剤 、ドラ イクリ ーニ ング
用 等があ りま す。人 体への 影響 とし
て は、肝 障害 、腎障 害、中 枢神 経障
害 があり ます 。オゾ ン層破 壊物 質と
し てモン トリ オール 議定書 にリ スト
アップされています。
ジクロロメタン(CH2Cl2)
有機塩 素化 合物で 、甘い 臭い をも
つ 無色透 明の 液体で 、水に 溶け やす
い 性質が あり ます。 主な用 途と して
は 、塗料 の剥 離剤、 プリン ト基 板洗
浄 剤、溶 剤等 があり ます。 人体 への
影 響とし ては 、麻酔 作用や 中枢 神経
障 害があ り、 発がん 性物質 とい われ
ています。
1,2-ジクロロエタン(C2H4Cl2) 有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体 です。 クロ ロホル ムに似 た匂 いを
持 ち、可 燃性 です。 主な用 途と して
は 、塩化 ビニ ル等樹 脂の原 料、 フィ
ル ム洗浄 剤、 溶剤等 があり ます 。人
体 への影 響と しては 、肝障 害、 腎障
害 があり 、発 がん性 物質と いわ れて
います。
1,1-ジクロロエチレン(C2H2Cl2) 有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体 です。 主な 用途と しては 、家 庭用
ラップ、食品用フィルムなどの原料、
フ ィルム 洗浄 剤等が ありま す。 人体
へ の影響 とし ては、 麻酔作 用が あり
ます。
シス-1,2-ジクロロエチレン (C2H2Cl2)
有機塩 素化 合物で 、無色 透明 の液
体 です。 主な 用途と しては 、合 成樹
脂の原料、溶剤等があります。また、
シス-1,2-ジクロロエチレンは、環境
中 におい てト リクロ ロエチ レン 、テ
ト ラクロ ロエ チレン 等の有 機塩 素化
合 物から 脱塩 素化に より生 成さ れま
す 。人体 への 影響と しては 、麻 酔作
用があります。
ベンゼン(C6H6)
芳香族 炭化 水素で 各種化 学製 品の
基 礎物質 の原 料とな ってい ます 。こ
れ により 、合 成樹脂 、合成 繊維 、可
塑 剤、染 料、 合成洗 剤、合 成ゴ ム、
殺 虫剤、 爆薬 、医薬 品など が誘 導さ
れます。
神経毒 性の ほかに 肝腎を 冒す ばか
りでなく造血組織を阻害します。
ふっ素(F)
常温で は淡 黄色、 特異臭 のあ る気
体 で天然に は単体 としては 産出 せず、
螢 石、氷 晶石 などの ふっ化 物と して
存 在しま す。 土壌、 水、空 気、 更に
動 植物体 内の ほとん ど全て に含 まれ
に 効果が あり ますが 、高濃 度で あれ
ば 有毒で 、体 重減少 、嘔吐 、便 秘、
骨の形成障害がおこります。
ほう素(B)
自然界 にお いてさ まざま の化 合物
の 形で存 在し ます。 主要鉱 物は ほう
砂 、カー ン石 などで 、動植 物に とっ
て 不可欠 な元 素です 。人の 健康 への
影 響とし て、 高濃度 の摂取 では 、嘔
吐 、腹痛 、下 痢及び 吐き気 など の中
枢神経障害が報告されています。
硝 酸 性 窒 素 (NO3-N) 及 び 亜 硝 酸 性 窒素(NO2-N)
硝酸塩 に含 まれる 窒素量 及び 亜硝
酸 塩に含 まれ る窒素 量のこ とで 、水
や 土壌中 の有 機物の 分解に より 生成
し たアン モニ ウム塩 が酸化 され てで
きます。乳児(6 ヶ月未満)が高濃度
の 水を摂 取す るとメ トヘモ グロ ビン
血 症をお こし 、呼吸 作用を 阻害 しま
す。
農薬
農地や ゴル フ場、 公園等 の維 持管
理 のため 利用 されて おり、 健康 項目
の うち 殺虫 剤の 1,3- ジク ロロ プロ
ペ ン、ア セフ ェート 、殺菌 剤の チウ
ラ ム、除 草剤 のアシ ュラム 、シ マジ
ン 、チオ ベン カルブ 、メコ プロ ップ
がこれに含まれます。
1,3-ジクロロプロペン(C3H4Cl2) 有機塩 素系 の農薬 で刺激 臭の ある
無 色から 淡黄 色の液 体です 。土 壌線
虫 の殺虫 剤に 使用さ れてい ます 。人
体 への影 響と しては 、呼吸 困難 、咳
があります。
アセフェート(C4H10NO3PS) 有機リ ン系 の農薬 で白色 の固 体で
す 。水に 溶け やすく 、殺虫 剤と して
主に各種野菜などに使用されます。
チウラム(C6H12N2S4)
農薬で 白色 の結晶 体です 。殺 菌剤
と して使 用さ れます 。人体 への 影響
と しては 、催 奇形性 がある ほか 、咽
頭 痛、痰 、皮 膚の発 疹、結 膜炎 、腎
障害があります。
アシュラム(C8H10N2O4S)
酸アミ ド系 農薬で 無色の 結晶 体で
す 。除草 剤と して主 に畑作 地、 公園
などに使用されます。
シマジン(C7H12ClN5)
農薬で 白色 の結晶 体です 。除 草剤
と して使 用さ れます 。水に も有 機溶
媒 にも溶 けに くく、 自然環 境中 で比
較 的安定 し、 検出頻 度も高 いも ので
す。
メコプロップ(MCPP、C10H11ClO3) フェノ キシ 系農薬 で無色 の結 晶体
で す。除 草剤 として 主に芝 生に 使用
されます。
チオベンカルブ(C12H16ClNOS) 農薬で無 色から 淡黄色の 液体 です。
主 に水田 の除 草剤と して使 用さ れて
い ます。 水に 難溶で すが、 多く の有
機 溶媒に 溶け ます。 土壌に 吸着 され
や すく、 塩素 により 容易に 分解 され
ま す。ま た、 揮散し やすく 、大 気中
で 太陽光に より速 やかに分 解します。
セレン(Se)
主に硫 黄、 硫化物 に伴っ て産 出す
る 物質で 、整 流器、 光電管 、カ メラ
の 露出計 、乾 式X線 撮影に 利用 され
て いるほ か、 ガラス 、陶磁 器、 塗料
等の着色に用いられています。
生活環境項目
pH、 DO、 BOD、COD、 SS、 n-ヘ キサ
ン 抽出物 質、 大腸菌 群数、 全窒 素、
全リンを示します。
mg/ℓ
水1ℓ の中にその物質が1mg含ま
れていること。ppm とほぼ同じ値を示
します。
pH(水素イオン濃度)
PotentialofHydrogen の略。水素
イオン濃度を示す指数で、pH7 が中性
で、これが7よりも小さくなれば酸
性 が強く なり 、大き くなれ ばア ルカ
リ性が強くなります。
BOD(生物化学的酸素要求量)
Biochemical OxygenDemand の略。
河 川水、 廃水 、下水 などの 汚濁 の程
度 を示す もの で、有 機物が 微生 物に
よ って酸 化さ れる際 に消費 する 酸素
量 をいい ます 。数値 が大き くな る程
汚濁が著しくなります。
COD(化学的酸素要求量)
Chemical Oxygen Demandの略。水
質 汚濁の 指標 であり 、主と して 水中
の 有機物 が化 学的に 酸化さ れる 際に
消 費する 酸素 量をい います 。数 値が
大 きくなる 程汚濁 が著しく なります。
DO(溶存酸素)
Dissolved Oxygenの略。水中に溶
存 してい る酸 素を示 します 。溶 存酸
素 が不足 する と、水 は嫌気 性状 態と
な り、嫌 気性 細菌に より硫 化水 素、
メ タン等 が発 生し、 悪臭の 原因 とな
ることがあります。
SS(浮遊物質量)
Suspended Solid の略。水中の懸濁
し ている不 溶性物 質の量を いいます。
大腸菌群数
水中に 含ま れる大 腸菌群 の数 をい
い 、人畜 の体 内の大 腸菌が し尿 に混
入 して流 れ込 み汚染 するも ので 、菌
の 有無、 また は多少 によっ て、 その
衛 生学的安 全性を 確認する 指標です。
MPN
Most Probable Number ( 最 確 数 )
の 略で、 確率 論的に 細菌の 数を 表し
たものをいいます。
窒素(N)
形態に より 、有機 性窒素 、ア ンモ
ニア性窒素(NH
3
-N)・亜硝酸性窒素
(NO
2
-N)・硝酸性窒素(NO
3
-N)に大別
されます。また、有機性窒素と NH
3
-N
をケルダール窒素(K-N)、すべての
項目を含めたものを全窒素(T-N)と
称 します 。水 中の微 生物の 作用 によ
り、有機性窒素は NH
3
-N や NO
2
-N を経
て NO
3
-N に変化し、一部分は NH
3
-N や
NO
3
-N の形で植物に吸収されます。一
般に生活系からの排水にはK-N の割
合 が高く 、リ ンとと もに富 栄養 化の
起因物質です。
リン(P)
リンは 自然 界にお いては リン 酸態
の ような 化合 物とし て存在 し、 通常
全リン(T-P)が水質汚濁の指標とし
て 利用さ れま す。窒 素とと もに 水生
生 物の環 境に おいて は重要 な栄 養源
の 役割を 果た します 。水中 でリ ンが
過 剰にな ると アオコ の大量 発生 等の
現象が起こります。
濁度
濁度と は、 水の濁 りの程 度を 示す
ものです。濁度1度とは、水1リッ
トルに対し不純物が1ミリグラム混
じ った状 態で す。土 壌その 他浮 遊物
質 の混入 、溶 剤物質 の化学 変化 など
に より、 地表 水にお いては 、降 水の
状況などによって変動を示します。
n-ヘキサン抽出物質(ノルマルヘキ
サン抽出物質)
炭化水 素で あるノ ルマル ヘキ サン
に より抽 出さ れる物 質の含 有量 を示
す もので す。 抽出さ れる物 質は 主と
し て油性 物質 である ので「 油分 等」
動 植物に 対す る呼吸 阻害や 異臭 の原
因になります。
電気伝導率(EC)
電気の流 れやす さを示す もの です。
純 水は電 気を 通さず 、水に 電気 を流
す 物質( イオ ン)が 溶け込 む事 で電
気 が流れ ます 。イオ ンが多 いと いう
こ とは不 純物 が多い 、すな わち 水が
汚 れてい ると いうこ とにな りま す。
単 位 は mS/m(ミ リ ジ ーメ ンスパ ー メ
ートル)。断面積 1cm
2
、長さ1cm の溶
液の抵抗の逆数で表します。
MBAS(メチレンブルー活性物質)
Methylen Blue Active Substance
の 略。メ チレ ンブル ーと反 応し て青
色 を示す 物質 です。 陰イオ ン界 面活
性 剤は代 表的 なメチ レンブ ルー 活性
物 質であ るた め、主 に洗剤 の量 を知
るうえで利用されています。
塩素イオン(Cl
-)
ほとん どの 自然水 に含ま れて いま
す が、し 尿、 下水、 海水、 工場 排水
の 混入に よっ ては増 加する ので 、こ
れらによる汚染の指標となります。
栄養塩類
植物プ ラン クトン や藻類 の増 殖の
要 因とな って いる窒 素、リ ン等 を含
む塩等の総称です。
富栄養化
閉鎖性 水域 におい て、河 川等 から
窒 素、リ ン等 の栄養 塩類が 運び 込ま
れ て豊富 に存 在する ように なり 、生
物 生産が盛 んにな ることを いいます。
アオコ(青粉)
富栄養 化現 象の一 つとし て、 湖沼
面 が緑色 ある いは青 色に変 わる 現象
で 、原因 は藻 類の異 常増殖 です 。春
先 から夏 にか けて発 生する こと が多
く 、腐敗 する と悪臭 を放っ たり 、水
産業に多大な影響を与えます。
一次汚濁
水域に 直接 流入す る汚濁 物質 によ
る 汚濁を いい ます。 汚濁物 質と して
は、BOD やCOD の主成分である有機物、
SS、有害物質などがあげられます。
二次汚濁
一次汚 濁物 質中に 含まれ るリ ンや
窒 素など が栄 養源と なり、 光合 成に
よ り発生 、増 殖する プラン クト ンに
起因する汚濁をいいます。
赤潮
富栄養 化現 象の一 つとし て、 海面
が 赤色か 赤褐 色に変 わる現 象で 、原
因 はプラ ンク トンの 大量発 生で す。
こ れは夏 期に 多発し 、魚介 類の エラ
を つまら せた り、酸 素欠乏 状態 をつ
くり悪影響を及ぼします。
青潮
海岸か ら沖 合へ酸 素をほ とん ど含
ま ない青白 い水面 が広がる 現象です。
そ の原因 は、 海底に 沈んだ プラ ンク
ト ンの死 骸が 分解す るとき 水中 の酸
素 が消費 され 、酸欠 状態と なっ た海
水 が沖に 向か って吹 く北東 の風 によ
り 、沿岸 表層 に沸き 上がる こと によ
る といわ れて おり、 春から 秋に かけ
て 発生す るこ とが多 いとさ れて いま
す。
汚濁負荷量
河川水 を汚 濁する 物質量 をい い、
主として「BOD(t/日)」、「COD(t/
日)」、「SS(t/日)」で表されます。
こ れは都 市下 水およ び工場 排水 など
の 「汚濁 源」 より排 出され る放 流量
と その水 質濃 度によ って計 算さ れま
す 。した がっ て、汚 濁負荷 量は 水質
の みでは なく 水量に も関係 しま すの
で 、汚濁 が進 行すれ ば放流 河川 の水
域 の状況 によ っては 水質規 制だ けで
は不十分です。
自浄作用
河川水 が汚 濁を受 けた場 合に 、河
川 自体、 時間 ととも にこの 汚濁 を次
第 に減ら す機 能をも ってお り、 これ
を 河川の 自浄 作用と 言いま す。 その
作 用の主 なも のは希 釈作用 、沈 澱作
用、水中の溶存酸素による酸化作用、
日 光中の 紫外 線によ る殺菌 作用 およ
び微生物の生存競争などです。
公共用水域
河川、 湖沼 、海域 等その 地域 の多
く の人々 に益 する水 域をい いま す。
広義には、市町村の下水道、用水路、
側溝等もこれに含まれます。
閉鎖性水域
地形等 によ り水の 出入り が悪 い内
湾 、湖沼 等の 水域を いいま す。 千葉
県 におい ては 、東京 湾、印 旛沼 、手
賀沼等がこれに該当します。
直接浄化施設
排水路 や河 川の水 を直接 浄化 する
ための施設です。
排水路 等に 敷きつ めたプ ラス チッ
ク や礫等 の接 触ろ材 を利用 し浄 化を
す るもの で、 都市排 水路浄 化施 設、
簡 易接触 酸化 処理施 設及び 礫間 接触
酸化処理施設等があります。
特定事業場
水質汚 濁防 止法で は、生 産施 設等
の うち汚 水又 は廃液 を排出 する 施設
を 特定施 設と して定 めてお り、 この
特 定施設 を有 する工 場、事 業場 を特
定事業場といいます。
指定地域内事業場
総量規 制基 準が適 用され る指 定地
域 内(千 葉県 では、 東京湾 に流 入す
る 河川流 域) の特定 事業場 で、 日平
均排水量が50m
3
以上のものをいいま
す。
75%水質値
年 間 の 全 測 定 デ ー タ ( 日 間 平 均
値 )を小 さい 方から 順に数 えて 全体
の 75%に該当する値をいいます。BOD
(河川)、COD(海域、湖沼)の環境
基準の評価はこの値で行います。
湖沼特定事業場
湖沼水 質保 全特別 措置法 の指 定地
域 内の工 場、 事業場 のうち 湖沼 特定
施 設を設 置し 、一日 当たり の排 水量
が50m
3
以上の工場、事業場をいいま
す 。湖沼 法の 規制基 準が適 用さ れま
す。
浄化槽
水洗し 尿を 沈殿分 離ある いは 微生
物 の作用 によ る腐敗 又は酸 化分 解等
の方法によって処理し、それを消毒、
放 流する 装置 をいい ます。 水洗 し尿
の みを処 理す る施設 を単独 浄化 槽、
水洗し尿及び生活雑排水(厨房排水、
洗 たく排 水等 )を一 緒に処 理す る施
設 を合併 処理 浄化槽 といい ます 。本
市 では、 生活 排水に よる水 質汚 濁を
防 ぐため 、補 助制度 により 公共 下水
道 の無い 地域 などで の合併 処理 浄化
槽の設置を推進しています。
〔騒音・振動〕
騒音レベル
計量法第 71 条の条件に合格した騒
音 計 で 測 定 し て 得 ら れ る デ シ ベ ル
( dB)数 であ り、騒 音の大 きさ を表
す もので す。 一般に は騒音 計の 周波
数 補正回 路A 特性で 測定し た値 をデ
シベル(dB 又はdB(A))で表します。
等価騒音レベル
変動す る騒 音レベ ルのエ ネル ギー
的 な平均 値で あり、 音響エ ネル ギー
の 総暴露 量を 時間平 均した 物理 的な
環 境基準 の改 定によ り、道 路交 通騒
音 を含む 環境 騒音は 等価騒 音レ ベル
(L
eq
)により評価されることとなり
ました。
WECPNL(加重等価平均感覚騒音レ
ベル)
Weighted Equivalent Continuous
PerceivedNoiseLevel の略。航空機
騒 音測定 、評 価のた めに考 案さ れた
も ので航 空機 騒音の 特異性 、継 続時
間 の効果 、昼 夜の別 等も加 味し た騒
音のうるささの単位です。
中央値
全測定 値を 大小順 に並べ たと き、
全個数の50%目に相当する値が中央
値であり、L50 と表したりします。
80%上端値(L10)
測定値の最高値から10%、最低値
か ら 10 % 分 を 差 し 引 い た レ ン ジ
(80%レンジ)の上端の数値です。
暗騒音
ある場 所に おいて 特定の 音を 対象
と する場 合、 対象の 音のな いと きに
そ の場所 に存 在する 音を、 対象 の音
に対して暗騒音といいます。
振動レベル
振動の 加速 度レベ ルに振 動感 覚補
正 を加え たも ので、 単位と して は、
デ シベ ル(dB)が用 いら れま す。 通常
振 動感覚 補正 回路を もつ公 害用 振動
計により測定した値です。
低周波空気振動
低周波 空気 振動は 、一般 に人 間の
耳 で聞き とる ことが できる 範囲 以下
の 低い周 波数 の空気 振動で 、単 位と
し てはデ シベ ル(dB)が 用いられ ます。
窓ガラ ス等 を振動 させて 二次 的騒
音 を発生 させ たりす るほか 、そ のレ
ベ ルによ って は生理 的影響 が考 えら
れています。
要請限度
自動車 交通 騒音・ 振動の 測定 結果
を 基に、 法律 により 公安委 員会 等に
措 置を要 請等 するこ とがで きる 数値
です。
市町村 長は 指定地 域内で 測定 を行
っ た結果 、自 動車騒 音また は振 動が
総 理府令 で定 めた要 請限度 を超 え、
道 路周辺 の生 活環境 が著し く損 なわ
れ ると認 めら れた場 合、県 公安 委員
会 に対し 道路 交通法 による 措置 をと
る べきこ とを 要請し 、騒音 につ いて
は 道路管 理者 、関係 行政機 関の 長に
対 し防止 に資 する事 項に関 し意 見を
述 べ、振 動に ついて は道路 管理 者に
防 止のた めの 措置を とるべ きこ とを
要請できるとされています。
面的評価
交通量 や道 路構造 条件( 透水 性舗
装 、遮音 壁等 )が等 しい評 価区 間内
の 騒音測 定結 果をも とに、 道路 端か
ら50m の範囲内に位置する住宅の騒
音 レベル を推 計し、 個々の 住宅 にお
け る環境 基準 の達成 状況を 把握 し、
当 該評価 区間 の環境 基準達 成率 (達
成戸数/全戸数)として算定するもの
です。
点評価
騒音測 定地 点の測 定結果 から 騒音
測 定地点 にお ける環 境基準 の達 成状
況 を把握 する もので す。背 後に ある
個 別の住 宅の 環境基 準達成 状況 を把
握するものではありません。
〔悪臭〕
三点比較式臭袋法
悪臭を人 の鼻 (嗅覚 )で 測定す るい
わ ゆる官 能法 の一種 で、悪 臭を 含む
空 気だけ が入 ってい る袋一 つと 、無
臭 の空気 だけ が入っ ている 袋二 つと
の 三つの 袋の 中から 試験者 に悪 臭の
入 ってい る袋 を当て てもら う方 法で
す。六人以上の試験者によって行い、
悪 臭を次 第に 薄めな がら不 明又 は不
正 解になる までこ れを繰り 返します。
その結 果を 統計的 に処理 して 何倍
に 薄めれ ば区 別がつ かなく なる かと
の 値を出 し、 その値 を臭気 濃度 とい
います。
アンモニア(NH3)
皮膚、 粘膜 への刺 激性の 強い し尿
のような臭いのガスで、畜産事業場、
化 製場、 し尿 処理場 等から 多く 発生
します。
メチルメルカプタン(CH4S)
腐った 玉ね ぎ、ニ ラ、ニ ンニ クの
よ うな悪 臭が あり、 低濃度 でも 不快
に なりま す。 クラフ トパル プ工 場等
の悪臭の主成分です。
硫化メチル(C2H6S)
腐ったキ ャベツ のような にお いで、
発 生源とし てはク ラフトパ ルプ 工場、
し尿処理場等があります。
硫化水素(H2S)
腐った 卵の ような におい で、 畜産
事 業場、 クラ フトパ ルプ工 場、 し尿
処理場等で多く発生します。
一般に 中毒 症状は 急性で あり 蓄積
性 はあり ませ ん。高 濃度の ガス は、
中 枢神経 を麻 ひさせ るため 、呼 吸停
止 や失神 をお こし、 さらに 高濃 度に
なると死に至ります。
二硫化メチル(C2H6S2)
腐った キャ ベツの ような にお いで
硫 化水素 、硫 化メチ ルと同 様、 クラ
フ トパル プ工 場、し 尿処理 場等 が主
な発生源です。
トリメチルアミン(C3H9N)
腐った 魚の ような におい で皮 膚、
粘 膜の刺 激性 があり 、液体 の付 着に
よ って皮 膚炎 、眼炎 を招き ます 。畜
産 事業場 、化 製場等 が主な 発生 源で
す。
アセトアルデヒド(C2H4O)
青くさ い刺 激臭を 有する 無色 の液
体 で、化 学工 場やタ バコ工 場等 が主
な発生源です。
スチレン(C8H8)
都市ガ スの ような におい を有 する
無 色の液 体で 、コー ルター ル中 に少
量 含まれ てい ます。 主な発 生源 は、
化 学工場 、プ ラスチ ック製 造工 場等
です。
プロピオン酸(C3H6O2)
刺激的 な酸 っぱい におい を有 する
油 状の液 体で す。主 な発生 源は 畜産
事 業場、 化製 場、で んぷん 工場 等で
す。
ノルマル酪酸(n-酪酸、C4H8O2) 汗くさ い不 快臭の ある液 体で 、グ
リ セリン エス テルと してバ ター その
他 の油脂 中に 存在し 、毒性 は低 いと
さ れてい ます 。主な 発生源 は畜 産事
業場、化製場、でんぷん工場等です。
ノルマル吉草酸(n-吉草酸、C5H10O2) むれた 靴下 のよう な不快 臭の ある
無 色の液 体で 、腐食 性を有 し、 香料
の 合成原料 として 利用され てい ます。
主 な発生 源は 畜産事 業場、 化製 場、
でんぷん工場等です。
イソ吉草酸(C5H10O2)
むれた 靴下 のよう な不快 臭の ある
無 色酸味 のあ る液体 で、主 な発 生源
は 畜産事 業場 、化製 場、で んぷ ん工
場等です。
有機溶剤臭物質
悪臭防 止法 では、 ガソリ ンの よう
な に お い を 有 す る ト ル エ ン (C
7
H
8
) と
キ シ レ ン (C
8
H
10
の ような にお いを有 する酢 酸エ チル (C 4 H 8 O 2
) と メ チ ル イ ソ ブ チ ル ケ ト ン
(C
6
H
12
O) 及 び 刺 激 的 な 発 酵 し た に お
い を 有 す る イ ソ ブ タ ノ ー ル (C
4
H
10
O)
の 五物質 が特 定悪臭 物質に 指定 され
て います 。主 な発生 源は塗 装工 場、
印刷工場等です。
低級脂肪族アルデヒド
悪臭防 止法 では、 甘酸っ ぱい 焦げ
た におい を有 するプ ロピオ ンア ルデ
ヒド(C
3
H
6
O)、ノルマルブチルアルデ
ヒド(C
4
H
8
O)、イソブチルアルデヒド
(C
4
H
8
O)、ノルマルバレルアルデヒド
(C
5
H
10
O) 及 び イ ソ バ レ ル ア ル デ ヒ ド
(C
5
H
10
O) の 五 物 質 が 特 定 悪 臭 物 質 に
指 定され てい ます。 主な発 生源 は焼
付け工程を有する事業場等です。
閾値
いきち
生理化 学用 語で、 感覚器 官が 感知
し うる最 小の 刺激量 をいい ます 。に
お いの認 知閾 値とは 、にお いを 何の
に おいか 判別 できる 一番う すい 濃度
をいいます。
〔地盤沈下〕
T.P.(東京湾平均海面)
Tokyo Peilの略。我が国の標高の
基準をなす基準面であり、明治6年
から明治 12 年に東京湾霊岩島で測定
し た潮位 値か ら、そ の満干 潮位 を平
均して求められました。
水準点
土地の 標高 を表す 標石で 、水 準測
量 の基準 とし て用い られて いま す。
地 盤の変 動状 況を測 定する には 、こ
の 水準点 を用 い、標 高の変 化を 精密
水 準測量 によ って測 り変動 を出 しま
す。
精密水準測量
最も精 度の 高い水 準測量 で、 地盤
沈 下や地 殻変 動等の 調査の ため に実
施 されま す。 精密レ ベルと 精密 標尺
を 用い、 誤差 ができ るだけ 消去 され
る ような 、ま た最も 小さく なる よう
な測定方法がとられています。
地盤沈下観測井
地盤沈 下が 地下の どの地 層で 生じ
て いるか を調 べるた めの施 設で す。
通 常二重 管構 造の井 戸を設 置し 、内
管 の抜け 上が り量に よって 沈下 量を
測定します。
揚水施設
千葉県環境保全条例(平成 7年千
葉県条例第 3 号)の第 38 条第 1 項第
3 号によると「揚水施設は、動力を用
い 地下水 を採 取する ための 施設 であ
っ て、揚 水機 の吐出 口(以 下「 吐出
口」という。)の断面積(吐出口が 2
以 上 あ る と き は 、 そ の 断 面 積 の 合
計)が6cm
2
を超えるものをいう。」
と定めています。
沖積層
1 万年 前か ら現在 に至る まで 堆積
し てきた 地層 で、河 川の流 域や 海岸
沿 い の 低 地 に 分 布 し て い ま す 。 粘
土・シルト等で構成されています。
自然圧密
堆積年 代の 新しい 沖積層 や盛 土部
分 で生じ る沈 下現象 です。 土粒 子自
体 の重量 によ り自然 に圧密 が進 行し
ます。
天然ガスかん水
天然ガ スを 溶存し ている 塩分 の濃
い 地下水 で、 太古の 海水が 陸封 され
たものです。ヨウ素の含有量も多く、
本 県下一 帯の 第三紀 層中に 存在 して
います。
〔土壌汚染〕
地質汚染
地質環 境は 、固体 ・液体 ・気 体か
ら なって いま す。固 体の部 分は 地表
面 近くで 雨、 風や太 陽光線 によ って
物 理的作 用を 受け生 物活動 の場 とな
っ ている 地層 が一般 的に土 壌と いわ
れています。
一方、 液体 として は固体 間の 隙間
を 埋めて いる 地下水 などが あり 、気
体も固体間の隙間を埋めています。
これら 、地 層、地 下水、 地下 空気
の 汚染を 総称 して地 質汚染 と呼 んで
います。
重金属
比重 の大 きい 金属 で、 比重 4.0~
5.0 以上の金属をさす場合が多く、金、
銀 、銅、 鉄、 亜鉛、 クロム 、バ ナジ
ウ ム、カ ドミ ウム、 水銀等 があ りま
す。
土壌汚 染問 題の場 合は、 ヒ素 、ア
ンチモンなども含めています。
これら の中 には土 壌汚染 の原 因と
なるものが多くあります。
重金属 は、 通常の 土壌中 にも 含有
さ れてい ます が高濃 度にな ると 農作
物 等の生 育を 阻害し たり、 人畜 に有
害 な農畜 産物 が生産 される など の土
壌汚染問題を生じます。
〔ダイオキシン類〕
ダイオキシン類
廃棄物 等の 焼却の 過程で 非意 図的
に生成される化学物質で、「ダイオキ
シ ン 類 対 策 特 別 措 置 法 」 で は ポ リ 塩
化 ジ ベ ン ゾ - パ ラ - ジ オ キ シ ン
( PCDD) とポ リ塩 化ジ ベン ゾフ ラン
( PCDF) にコ プラ ナー ポリ 塩化 ビフ
ェニル(コプラナーPCB)を含めてダ
イ オキシ ン類 と定義 してい ます 。分
解 しにく い性 質を持 つこと から 、微
量 ではあ りま すが環 境中に 広く 存在
し 、脂肪 など に溶け やすい ため 人体
や 野生動 物な どに悪 影響を 及ぼ すこ
とが懸念されています。
Pg(ピコグラム)
10
-12
g(1兆分の1グラム)。およそ
東 京ドー ムに 相当す る体積 の入 れ物
に水(10
12
g)を満たして角砂糖1個
(1g)を溶かし、その水1ccに含まれ
る砂糖が1pgになります。
〔自然環境〕
自然環境保全地域等
優れた 自然 環境及 び身近 にあ る貴
重 な自然 環境 を将来 に継承 して いく
た め、「 千葉 県自然 環境保 全条 例」
に基づき指定される地域です。
自然環 境保 全地域 、郷土 環境 保全
地 域、緑 地環 境保全 地域の 3種 類が
あ り、指 定地 域内で は、自 然環 境の
保 全に影 響を 及ぼす おそれ のあ る開
発行為などが規制されます。
気候帯
気温、 降水 量、日 照時間 、湿 度な
ど の気候 の特 徴を基 準とし て、 地球
を いくつ かの 地帯に 区分し たも のを
いいます。
森林植生帯
植生の 区分 を、自 然植生 の構 成種
の 名をと って 、高山 帯域( 高山 草原
と ハイマ ツ帯 )、コ ケモモ -ト ウヒ
ク ラス域 (亜 高山針 葉樹林 域) 、ブ
ナ クラス 域( 落葉広 葉樹林 域) 、ヤ
ブ ツ バ キ ク ラ ス 域 ( 常 緑 広 葉 樹 林
域 )の各 クラ ス域に 大別し たも のを
いいます。
注目種(希少種)
一般的 には 、数が 少なく 簡単 に見
る ことが 出来 ないよ うな( まれ にし
か 見るこ とが 出来な い)種 をい いま
す。
本書で は、 環境省 レッド デー タブ
ッ ドリス トの 最重要 保護生 物な どを
総称して注目種と表現しています。
外来種(外来生物、移入種)
一般的 に、 人為的 に自然 分布 域の
外から持ち込まれた種をいいます。
海外か ら日 本国内 に持ち 込ま れ、
在 来の生 物種 や生態 系に様 々な 影響
を及ぼすことがあります。
特定外来生物
外来生 物で あり、 生態系 、人 の生
命 ・身体 、農 林水産 業へ被 害を 及ぼ
す もの、 又は 及ぼす おそれ があ るも
のの中から指定されます。
特定外 来生 物に指 定され ると 、ペ
ッ トも含 めて 飼育、 栽培、 保管 又は
運 搬、譲 渡、 輸入、 野外へ の放 出な
どが禁止されます。
〔廃棄物〕
最終処分場
一般廃 棄物 及び産 業廃棄 物を 埋め
立 て処分 する のに必 要な場 所及 び施
設 ・設備 をい います 。産業 廃棄 物最
終処分場には、安定型(建設廃材等)、
管 理型( 汚泥 等)、 遮断型 (有 害物
質 を 埋 め 立 て 基 準 以 上 に 含 む 廃 棄
物)があります。
中間処理施設
廃棄物 の無 害化・ 減量化 ・再 資源
化・安定化を図るため、焼却、脱水、
破 砕、溶 融等 を行う 施設で 、ご み処