第81巻 第3号 2008年12月 3‑57
フランスにおける経営教育に関する研究
植 木 英
︑>J ム口I. は じ め に
フランスは国内総生産 (GDP)で見ると世界第5位の経済大国で, EUの中 核をなし,政治的 文化的にも柑界に大きな影響を及ぽしている国の一つであ る。日本との関係は歴史的,,経済的・文化的にも深く,現在でも保険会社のア クサや自動車会社のルノーなと日本への直接投資は,アメリカに次いで第2拉 の位置を占めている。超高速鉄道のTGV,航空機のエアバス,宇宙ロケ;;ト のアリアンなと ,科学技術の分野でも世界の最先端にいることは良く知られて いる事実である。こうした文化,,経済・,技術等の隆盛は,優れた研究教育シス テムが確立され,機能してはしめて実現し,維持されることであり,フランス における教育システム確立の発端は, 12世紀のパリ大学創立に遡ることがで きる。これに対して経営教育は,フランス資本主義経済の発展および大企業の 出現とに密接に関係しており, 1819年パリに経営者養成期間として商工専門
(!)
学校 (EcoleSpeciale de Commerce et d'Industrie)が設立されたことに始まる。
こ の 経 営 に 関 す る 高 等 教 育 機 関 は , 日 本 の 経 営 学 会 で も ひ ろ く 知 ら れ て い る ド イ ツ に お け る 最 初 の 経 営 教 育 機 関 で あ る ラ イ プ ツ ィ ; ; ヒ 商 科 大 学 (Handelshochschule Leipzig)の創立より 80年も遡り,現在もフランスを代表す る商科系グランゼコールの一つEcoleSuperieure de Commerce de Paris : ESCP‑
EAPと し て 知 ら れ , 経 営 教 育 で は 世 界 で 最 も 古 い 歴 史 を も っ て い る 。 続 い て, 1871年 にESCRouen, 1872年 にESCLyon, 1874年 に はESCBordeaux (1) Alfred Renouard, Histoire de !'ECOLE SUPERIEURE DE COMMERCE de Paris (1820‑
1920), troisieme edition 1920, pp 1‑17
等々がつぎつぎと開設され,フランスにおける高等教育機関による経営教育が 本格化している。フランスの経営教育の特色は,後で詳しく考察するので,こ こでは言及するだけにとどめておくが,それを特徴づける要因の一つはフラン スにおける高等教育で,哲学,古典文学,歴史学,医学などの学術研究に比重 をおく大学 (universite) と,近代の科学・技術の発展や社会制度の高度化にと もない専門家を養成するという必要性から設けられたグランゼコール (grandes ecoles)という 2種類の教育機関が並立していること (dualite)にもとづいて いる。日本では,近年,経営教育といえばほとんどアメリカ式のMBA教育し か取り上げられず,最近の日本のいわゆる専門職大学院は日米の企業文化や社 会制度の相違をあまり考慮せずに,アメリカ式のそれをほとんど直輸入で導入 したり,研究・教育業績のまったくない実務家をそのまま専任教授として受け 入れたりしてきている。経営研究や経営教育で長い伝統を持つヨーロソパ,特 にフランスやドイツにおける経営教育は,各国の伝統や什組みを尊重しつつ,
アングロサクソンにおける経営教育で優れていると思われる点を選択して取り 入れるようにしている。日本では,このようなヨーロソパの経営教育システム に関して,言語土の問題や情報不足もあってほとんど顧みられることがなかっ た。われわれは,こうした情況の中で,ヨーロソパにおける経営教育システム の特色を調査,,検討することによって,最終的に日本に適合した経営教育シス テムを構築する方向を見出そうとするものである。したがって,本稿で取り上 げたフランスの経営教育システムの研究は,以前に取り上げたドイツに関する
(2)
研究と,次回取り上げる予定のイギリスに関する研究と並んで,ヨーロソパの 経営教育システム研究の三つの主要な構成部分の一つとなるものである。
I I
. フ ラ ン ス の 高 等 教 育 制 度
フランスは資格社会であり,資格 (qualification)がその人の社会的地位と 収入を決める,としばしばいわれる。資格が同一であれば,賃金も全国同一 (2) 植木英治「ドイツにおける経営教育に関する研究」『香川大学経済論叢』 76巻 2号,
2003年7月, pp5‑51
で,企業別賃金は原則存在しない。この資格制度がフランス社会をエリート主 義社会にしている。資格社会は教育制度と深く結びついている。その意味で学 校はフランスでは資格取得のための準備機関であるといえるかもしれない。基 本的には,学校で行う資格試験に合格すると,退学して社会に出,逆に試験に 2度続けて失敗すると進路変更 (reorientation)をしないと学校には在学でき ない仕組みになっている。フランス語でいう「試験」には資格試験 (examen)
と選抜試験 (concours)があり,前者は合格者数とは関係なく特定の能力があ るかとうかを調べるのに対して,後者は定数を決めて能力について順位づけを
水 準
I , II
表1 教 育 資 格 水 準 表 (diplomes nationaux) 賽 格 内 容
学 士 号 (Licence),グ ラ ン ゼ コ ー ル 修 了 証 (Dipl6me),小 学 校 教 員 蓑 成 所 修 了 証 (dipl6med'ecole normale d'institutem)
と同等水準以上の教育水準を要求する職業に従事する者
I I I
w
中級技術者免状 (BTS: Brevet de Technicien Superieur), 技 術 短 期 大 学 卒 業 証 (OUT: Diplome Universitaire de Iechnologie), 大 学 一 般 課 程 修 了 証 (DEUG: Diplome d'Etudes Universitaires G蝉 ales),大 学 科 学 , 技 術 課 程 修 了 証 (DEUST:Diplome d'Etudes Universitaires Scientifiques et Techniques)の水準の教育を要求する職業に従事する者 バカロレア (Baccalaureat),技 術 者 免 状 (BI: Brevet de Technicien)と 同 等 水 準 の 教 育 を 要 求 す る 職 業 に 従 事 す る 者
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V'
VI
職 業 適 格 証 (CAP: Certificat d'Aptitude Professionnelle), 職 業 課 程 免 状 (BEP:Brevet d'Etudes Professionnells)と同 等水準の教育を必要とする職業に従事する者
職 業 教 育 証 (CEP: Certificat d'Education Professionnelle)ま たは最大1年以内の短期教育を必要とする職業に従事する 者
義務教育修了後,何の教育も必要としていない職業に従事 する者
職 階 レ ベ ル 上級幹部職員 専 門 職
中級幹部職員
事務職員 職 長
自営業者
熟練労働者
半熟練労働者
単純肉体労働者
して選抜するものである。具体的には,後で触れるリセ (lycee)の終わりに 受けるハカロレア (Bae: baccalaureat)試験は,この意味で大学 (universites)
に入学するための資格試験であり,後に取り上げるグランゼコール (grandes ecoles)はバカロレア取得者 (bachelier)から選抜試験をして入学者を決定す
るという相違である。授与されたバカロレア資格は同じ水準の評価で,どの大 学やどの学校であろうと同等であり,表1のような公平の原則が確立されると する。
さて,フランスの高等教育の特徴の一つは,上述のように大学 (universites) とグランゼコール (grandesecoles)という二つの主要な機関を中心に形づくら れている点にある。大学が, 1180年にパリ司教座教会の中で,もともとキリ スト教の聖職者養成と神学研究の場として設立された付属学校に始まるのに対 して,グランゼコールは産業革命の発生とともに1747年の土木学校(Ecoledes Ponts et Chaussees)の創設に端を発し, 1783年には鉱山学校 (EcoleSuperieure de Mines), 1792年には技芸学校 (Ecolede Superieure d'Arts et Metiers), 1794 年には理工科学校 (EcolePolytechnique)と,技術系,農業系,教育系など社会
(3)
発展を担う専門家養成の高等職業教育機関として設立された。後期中等教育の 普及と無選抜入学制により,大学は 1968年まで23校であったのが, 2006年現
(4)
在国立大学81校,私立大学 (InstitutCatholique) 4校の85校に,学生数は20 万人であったのが131万人程に爆発的に膨張 (massification) している。これ に対してグランゼコールも急増しており,国立,私立,商工会議所立(consulaire) 等823校余りで, 29万人ほどの学生が学ぶようになっている。このため,近 年,グランゼコールは少数の名門エリート校と多数の専門家養成校に二極分化 しており,大学に比べ規模はかなり小さく,少数精鋭主義でバカロレア取得者 の約4.5%だけしか入学していない。就中,名門エリート校の水準は極めて高 く,ナポレオンが創設しフランス最高のエリート養成校として有名な上述の国 (3) Vincent Marie, Les Grandes Ecoles, MILAN, 1996, pp 30‑31
(4) Ministere de !'Education nationale, de l'Enseignement superieur et de la Recherche, Reperes et references statistiques sur Jes enseignements, la formation et la recherche, edition 2008, p 33
防省立の理工科学校や,グラン,,コール (grandscorps)と呼ばれる公務員な どの高級官僚のほとんとを送り出している首相府管轄の国立行政学院 (ENA:
Ecole Nationale d'Administration), フランスのハーヴァード・ビジ不ス,,スク ールとよばれる高等商業学校 (HEC: Ecole des Haute Etudes Commerciales), ベルグソン (HL Bergson)やサルトル (JP Sartre)などの著名な学者を多数 蟄出している高等師範学校 (ENS: Ecole Normale Superieure), さらにフラン
ソワ ミソテラン,ジャソク・シラク,ニコラ・サルコジなど歴代の大統領を 出しているパリ政治学院 (SciencesPo : Institut d'Etudes Politiques de Paris)等々 と,フランス社会をリードする人材の養成という点では大学をはるかに凌駕し ている。大学は,専攻に対応するバカロレアを持っていれぱ大都市の大学を除
(5)
いて原則としてとこでも自由に入学できるが(開放入学制),グランゼコール の入学試験は難関で,リセでの成績や取得したバカロレアの種類および評点 (12点以上)の審査はもちろん, リセに設けられている「グランゼコール入学 準備学級 (Prepas)
」
(CPGE: Classe Preparatoire aux Grandes Ecoles)で通常2 年間の水準の高い高等教育が行われ,その後厳しい選抜試験(このため多くの 準備学級生はグランゼコールのすべり止めとして大学にも学籍登録し,二重在 籍となっている)に合格した後,専攻にもよるが卒業までに一般に3年間修学 しなければならない。ただし,地方の新設のグランゼコールの中で,入学準備 学級から受験者が少ない上に合格者の歩留まりも低いエコールは,大学の一般 課程修了証 (DEUG)や技術短期大学の卒業証 (DUT)や中級技術者養成課程 の 中 級 技 術 者 免 状 (BTS)などBac+2の 資 格 を 持 つ 者 を 対 象 に 並 行 入 試16)
(Admission parallele)を実施している。フランスの大学では,中世以来近年ま で理学部,文学部,法学部,神学部,医学部の 5学部を構成していたが,その
(5) ただし,日本人の場合は, フランス大使館に大学予備登録 (preinscription)をした上 で,日本の大学の在学(卒業)証明苫と成績証明杏,およびフランス語賽格試験(DELF・ DALF)あるいはフランス語能力試験 (ICF)の成紹などによって判断される。 Dipl6me d'Etudes en Langue Frangaise (DELF), Dipl6me Approfondie de Langue Frangaise (DALF), Test de Connaissance du Frangais (ICF)
(6) Collectif, Les Ecoles de Commerce, ONISEP 2007, p 50 ff
後ストラスブール大学 (Universitede Strasbourg)を除いて神学部は廃止され,
薬学部が加わった。国立大学は授業料が原則無料で,教師,研究者,弁護士,
医師,薬剤師等々の養成をめざし,純粋科学や理論的研究の教育に重点を置い てきた。これに対して,グランゼコールは政界,官界,財界などと密接な関係 をもち,商工会議所立の商科系グランゼコールでは授業料として約25,000 50,000ユーロが必要である。グランゼコールは主に実務に直接役立つ実学教 育をめざし,分野としては工学や経営学など応用科学的分野の教育が中心で,
入学後も厳しい試験が課される。大学では,教育方法も教授 (professeur)ま たは准教授 (maitrede conference)が多数の学生を教室に集めて講義をする大 請義 (coursmagistraux)方式が主流であるが,グランゼコールでは少人数のゼ ミナール (seminares)や研究指導 (travauxdiriges)と企業や官庁などでの研修 (stage)が組み込まれ,経営教育ではケース・メソッドを用いて問題解決能力 の涵養を計っている。従来から授与されている学位は,大学では大学一般課程 修了証 (DEUG),大学科学・技術課程修了証 (DEUST),学士号 (Licence), メトリーズ(MaJtrise),マジステール(Magistere),高等専門課程修了証(DESS:
Diplome d'Etudes Superieurs Specialisees) , 技術研究修了証 (DRT:Diplome de Recherche Technologique), 研究深化課程修了証 (DEA: Diplome d'Etudes Approfondies), 博士号 (Doctorat)等々,修学年限と専攻によって非常に多様
であるのに対して,グランゼコールでは通常3年間の修学で伝統的なデイプロ ーム (Diplomede grande ecole)が与えられ,グランゼコール協議会 (Conference des Grandes Ecoles)に所属するエコールでは専攻によって3 4年間の修学で マステール (Masterespecialise)が授与された。フランスでは,高級官僚や大 企業の役員になるにはグランゼコールの修了者でなくてはほぼ不可能で,特に 官庁の場合,就職はもっぱらグランゼコールにおける成績の順番で上位から決 まっている。しかし,こうした大学とグランゼコールの二重構造は,近年,大 学の方では教育の職業化 (professionalization)にもとづく変化によって,グラ
ンゼコールの方では最近の30年で4倍というエコール学生の急増にもとづく 質の低下によって,さらに両者の提携・資格認定や相互交流,同時在籍,編入
などによって特徴に修正が起ってきている。これら以外の高等教育機関として は,下記のような機関がある。
(1) 技術短期大学 (IUT:lnstitut Universitaire de Technologie)
これは,大学当局が長い伝統から理論研究に傾きすぎて工学部を設けなかっ た反省をもとに,高度経済成長期の1966年に職場で即戦力となる技能を持つ 中堅幹部を大学の中で 2年間で養成する機関として設置したもので,土木工 学,電気工学,機械工学,情報科学,企業実務,商品化技術等々の学科を擁し ている。バカロレアとリセの成績をもとに書類選考を行っており,学習の半分 は応用科学や実務技術で,研究所や職場でのグループ実習もあって,教育内容 や方法もグランゼコールを模倣している。ここを卒業すると,技術短期大学卒
(7)
業証 (DUT: Diplome Universitaire de Technologie)が授与される。また, 1994 年より第3学年の課程が創設され,専門技術国家証 (DNTS: Diplome National de Technologie Specialisee)が修了者に授与されるようになった。
(2) 中級技術者養成課程 (STS:Section de Techniciens Superieurs) 技術短大と比較して,より細分化された2年制の専門分野の職業教育を行う 機関で, 1年目から各産業での職場実習を課しており, IUTより実務訓練の比 重が大きい。リセの中に専攻科として付設され,グランゼコール入学準備学級 としているものと,私学で単独にBTSコースを設置している独立の機関とが ある。金属,機械,電気,電子,観光・サーヴィス,秘書,経理,医療補助等々,
主に第 2 次• 第3次産業分野の実務教育が行われている。ここを修了すると中 級技術者免状 (BTS: Brevet de Technicien Superieur)が授与される。
(3) 専門学校 (ecolesspecialisees)
専門学校はコレージュ (colleges)を卒業して入学する学校と,リセを卒業
(7) Collectif, Le Guide des Etudes Superieures 2008, L'Etudiant 2008, p 66
した者が入学する学校の2種類がある。ここでは後者の学校を意味し,看護 士,助産士, X線技師なとの医療専門家,保母や心理療法士などの社会福祉専 門家,公証人や裁判所書記なとの法律専門家,パイロソト,音楽家,通訳,バ レリーナ,写真家,芸術家等々の実務家の養成を目的とした職業教育学校であ る。専門学校を卒業すると第皿資格水準に概当する資格である専門学校卒業証 (diplome ecole specialisee)が授与される。
III . フランスの大学教育課程
カトリック系私立大学を除くと,すべてが国立大学で原則無選抜のいわゆる 開放入学制を採り,年間登録料 (droitd'inscription) 162ユーロ以外に授業料 は無料である。教育課程は3期から構成されており,それぞれが独立してお り,従来は下記のような各資格と結びついた。したがって,各課程修了侮に大 学間を移動しようとする場合は,転学先の大学の簡単な書類審査を通じて承認 を受ければ可能となる。なお,医学,歯学,薬学の専攻は,第1期課程1年修 了時に選抜が行われ,合格者のみ第2期課程に進めるが,第1期課程を修了し ても下記のDEUGは授与されず,特殊な専攻課程を構成している。なお,こ の専攻課程は,次ページ図 lのフランス教育制度の中では省略している。
(1) 第1期課程 (lepremier cycle) (Bae+ 2)
この課程は,最初の 2年間で基礎的な学問分野の知識を修得させ,これを深 化・多様化させるとともに,学問の方法を修得させて研究の一端に触れさせる ことを目的としている。これまで専攻毎の最低修学時間と必要修得科目が修了 し,試験に受かると,第2期課程専門教育に向けた準備の「大学一般課程修 了証」 (DEUG), または原則第1期課程のみで修了する職業教育的な「大学科 学・技術課程修了証」 (DEUST)が授与されていた。不合格者は 1年間だけ留 年 (redoublement)が認められる。この課程は基礎的学問の修得と深化が目的 であるが,バカロレア取得者は近年同年齢の60%強にも達しており,彼らが 無 試 験 で 多 数 入 学 す る た め , 法 文 経 の 学 部 を 中 心 に 半 数 以 上 が 落 第 , 中
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Ecotes spなialisees SeciIOn de Techmc1ens Superieurs (STS)
lnsutut d'Etuctes Politiques
Classes Preparatoires aux Granctes Ecol es (CPGE)
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Lycees Centre de Formatwn d'Apprenttce(CFA)
Colleges
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cours moyen
cours elementa1re
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・・・ ・ ・concours T・・・・・・Termmale CP・ …・ ・Cours Preparatotre図1 フランスの教育制度 (Organisationde l'enseignement en France)
出典:CNOUS, Je va1s en France 2007, 2007, p. 132, p. 158. ONISEP, Les Prmc1paux Itineraires cte Formation, 2002.
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退 進 路 変 更 (reorientation)をしていたことから,大学における学生の質の
(8)
低さがしばしば問題となっている。なお,経営関連教育を受けた者には,「経 済と経営 (economieet gestion)」専攻DEUGや 社 会 科 学 用 応 用 数 学 (MASS:
Mathematiques Appliquees aux Sciences Sociales) DEUGなどが授与された。
(2) 第2期課程 (ledeuxieme cycle)
この課程は, DEUG取得後,哲学,歴史,古典文学,物理学,経済学などを 1年間 (Bae+3) 学んで修了した者には学士号 (Licence)が与えられ,続く 1年間 (Bae+4)に所定の単拉を修得し,メトリーズ論文 (memoire)を提 出 し , そ れ が 認 め ら れ た 場 合 に は メ ト リ ー ズ (M頌trise)が授けられ,また DEUG取得後選抜試験に合格して3年間 (Bae+5)の課程を履修し修了した 場合は,マジステール (Magistもre)が授与される三つの課程からなっていた。
この課程では,学士号を前提とする公務員や中等教育教員などをめざす職業教 育と,第3期課程に進学し,大学教員や研究者の準備をめざす一般教育という
2種の教育目標がある。 2年制のコースとして科学・技術メトリーズ (MST:
Ma1trise de Sciences et Techniques), 経営研究に関していえば経営学メトリーズ (MSG : Mrutrise de Sciences de Gestion)や経営情報工学メトリーズ (MIAGE:
Ma1trise d'Informatique Appliquee
a
la Gestion des Entreprises)などのコースがあ り,前者は企業経営に焦点を合わせて教育するコースで,第1課程で経営学,経済学,会計学,社会科学のための基礎数学の修得が求められ, CPEG(Certificat Preparatoire aux Etudes de Gestion)と呼ばれる試験に合格している必要がある。
後者は,企業における情報システムを専門的に教えるコースで,数学,情報工 学,社会科学のための基礎教育が要求される。書類審査および面接試験を行 い,グランゼコールと同しく企業研修を取り入れたり,企業幹部を講師に招い たりして実践的教育をしている点に特徴がある。かつて,学士号取得後は退学 する者が大半であったが,近年,約3分の2の学生がメトリーズ取得をめざし (8) Nathalie Guibert, Dix ans apres Jeur creation, Jes universites nouvelles restent fragiles, Le
Monde, 5 octobre 2001, p 13