新保護貿易主義の水準 と特色
‑ i nvent or ya ppr oach
に よる ‑佐 竹 正 夫
1
.は じ め に1970
年代の中頃か ら,保護貿易主義的な傾 向を懸念 す る声が大 き くなってき た。197 4
年 の1
月 にローマで開かれたI MF
の理事 による2 0
ヶ国委員会 は,質 易 と為替 に対 する制限措置 の拡大 を阻止す ることが重要 であるという声 明を発 表 した。1)同 じ年の5月 には, OECDが,各国の保護貿易的な傾 向に警告 を与 え,それは毎年繰返 されることになった。公的な文書 で保護主義 に注意 を払 っ たの は,1975
年 のI MF
の為替制限 に関す る年次報告書 がは じめてであった。GATTが この傾 向 に注 目 しは じめたの は
,1977
年 くらいか らで, この年 の9
月 に提出 され た事務局 の報告書 は,保護主義の拡 が りが,現在 の国際貿易秩序を脅 かす ようを ところまで きて いる と指摘 して いる.同 、じ年 に, UNCTAD も先進国の輸入制 限の ような措置 は, GATTの下 で進 め られている自由貿易 政策 を相殺す るほどの効果 を持 ち,発展途上国の輸出に打撃 を与 えていると述
i
べている。
1
1月 には,世界貿易の3‑ 5
%,アメ リカ ・ドルで300‑5 00
億 ドル が,先進 国の輸入制限的措置 によって影響 をうけているという, GATT事務 局 の推計が示 され た。それ以降,毎年 の ように, GATTの ような国際機関 だ けでな く,各国の政府 や民 間の調査報告書 までが,保護貿易主義 の復活 と拡大*本研究 は昭和
6 1
年度教育研究学 内特別経費 「公共政策 と産業構造の変化 に関する理論 的 な らびに実証的研究」 の筆者担当分の成果の一部である。土曜研究会 (小樽商大 ) で報告 を行 った際に出席者の方 々か ら多 くの コメン トを頂 いた。また清水章雄助教授 に̲はUNCTAD等の資料 の面でお世話 になった。あわせて感謝 したい0
1
)保護貿易主義 に対 す る1 9 7 0
年代 の国際機 関 の動 きにつ いて は,Nowz ad ( 1 9 8 2) pp・ 2‑4
,Pa ge ( 1 9 7 9) pp ・1 6 4‑5
′によった。〔59 〕
6( )
商 学 討 究 第3 8
巻 第1
号を懸念 しそれ に反対の意 を表 するようになっている。
戦後 の世界経済 が,
GATT
とI MF
とい う二つの柱 を中心 に して,貿易 と 為替の 自由化 を進 め,それに大 きな成功 を収 めた ことは,広 く認 め られている ことであlる。特 に,ケネデ ィ ・ラウン ドと東京 ラウン ドによる関税 の一括引下 げ交渉 によって,先進諸国の平均関税率 は歴史的 にみても, きわめて低 い水準 になってきた。東京 ラウン ドによる関税引 き下 げが完 了す る19 89
年 には,工業 品の関税率 は単純平均 で6. 5%
,輸入割合 をウエ イ トと したものでは,4. 9%
になるといわれ る。
2)
ところが,関税率 が低下 し残存輸入制限が撤廃 される一方で,アメ リカや ヨー ロ ッパ で,輸出 自主規制 を日本 や発展途上国 に要請 した り,
GATT19
条 のセー フガ‑ ト措置 を発動 した り, ダンピング防止税 や相殺関税 を実施 した りす るこ とが, 目立つ ようになってきた。セーフガ‑ ドや ダンピング防止税 を,保護貿 易主義的 とにわかに断定する ことはできないが,それ らが濫用 され ると,不確 実性 を与 えることによって,貿易 を阻害す る効果 を持つ ことは明 らかで ある。これ らの関税以外 の貿易制限措置 ‑ 非関税 障壁 (
灯onTa r i f fBa r r i er s
,以 下 で はNTBs
と呼ぶ) ‑ の適用がふえていることが先 にあげた保護貿易主 義 に対 する懸念 を呼 びお こ しているので ある。NTBs
による保護貿易主義 は, 関税 による (旧)保護貿易主義 に対 して,新保護貿易主義 と呼 ばれることが多 い。3)
また最近 では,管理貿易 という言葉 が使 われ ることも多い。しか し,言葉 はど うであれ,
NTBs
による保護的 な政策 が実 際 にどの程度 適用 され,どれだけ貿易 を阻害 しているかを知 ることは重要 であろう。さらに,2) qr e e na wa y ( 19 83) t a bl e 5.2
,p. 9 4
の数字 だが これ はGATT
の計算 による。GATT
,Th eTo k y oRo un do fMul t i l a t e r alTr a d eNe go t i at i o n s ,Re por tb yt heI ) i r e c ‑ t orGe ne r a l ,1 97 9.
3) Ba l a s s a ( 197 8)
は,新保護貿易主義 はNTBs
の適用 と国内産業 に対 す る政府援 助 に特色があると述べ,関税 中心 の旧保護主義 と区別 している。Gr e e na wa y ( 1 9 83)
も同 じ立場 をとっている。渡辺
( 1 9 84)
は近年の保護主義 の程度 は19 3 0
年代 のそれ に比べ ると低 いものなので,新保護貿易主義 という言葉 を用 いることには反対 して いる。 ただGr e e na wa y
等 は必 ず しも1 93 0
年代 と比べているので はな く,保護政策 手段の変化 に力点 を置 いて,新保護貿易主義 と呼んでいるようにみえる。新保護貿易主義の水準と特色
61
一般 に懸念 されてい る ように,保護貿易主義 的 な傾 向が,強 くな ってい るとい え るの か どうか を確 か め る こと も重 要 で あ る。 また,
NTBs
に よって保 轟 さ れて い るの は どの ような産業 か, あ るいはどの国が最 も保 護貿易主義的 で ある か とい う問 い も, これ に関連 して生 じる問題 で あ る。 これ らの質 問 に答 えるた め には,NTBs
を定量 的 に把 え る ことが必 要 で ある。 しか し,NTBs
には関 税 率 の よ うな, 目 に見 え る水準 は存在 しない。 その ため に,NTBs
の程 度 を 正確 に知 る ことは難 しい。4)
0この ような困難 に もかか わ らず,
NTBs
を量 的 に測定 しよ うとす る試 み は, 今 まで二 通 りの方 法 で行 わ れ て きた。一 つ は,NTBs
が あ る産 業 で どの程 度 使 われ て い るか を調 べ る方 法 で あ る。
これ は は じめ にNTBs
を定 義 し, それ が適用 されて いる商品 の数 , あるい はその商 品の輸入額 が,産業 の中で どれ く .6いの割合 を占め るか に よって,NTBs
の程度 を数量化 す る方法 で あ り,i n‑
vent or yappr oach
と呼 ばれて いる。
第二 の方法 は,
NTBs
その もので はな く,NTBs
が国 内価格 や貿易量 に与 え る効 果 を測 定 す る ことに よって,NTBs
の程度 を知 る方法 で あ る。NTBs
は関税 と同様 そこ,国内価格 を世界価格 か ら切 り離 し,貿易 を阻害 す る働 きをも つ 。国内価格 が世界価格 か らどれだ け布離 してい るか を調 べ る ことは,保護貿 易政策 の程度 を知 る伝統 的 な方法 で ある。 この方 法 は,最 近農業 の保養水準 の 国際比較 の ため に使 われて い るが,5)
工 業 品 を含 め たNTBs
の水 準 の計測 には あま り用 い られて いない。6)
4) Tu ml i r ( 1979)
はNTBs
の数量的な評価を行 うことが困難な理由として,(1) 刺 限的な措置 を完全に知 ることができないこと,(2)商品に影響を与えることはわ かっても,その商品の貿易量の統計が存在 していないこと,の二つを調査を実施す る上での問題点としている。数量化そのものの概念上の問題点としては,( 1 )
影響 をうけた貿易の割合は制限の程度を示さないこと,( 2 )
ダンピング防止税や相殺関 税は本来は保護主義的ではないが,保護目的のために濫用されること,( 3)
保護措 置や政治的圧力は不確実性を増 し,それは長期的に貿易を阻害すること,の3
点をあげている
。 p.239
,注2.
5、 )
たとえばHonmaa ndHa yami( 1986)
を参照。6) Roni ngenandYeat s ( 1976)
は一つの試みである。6 2
商 学 討 究 第38
巻 第1
号理論 的 には,完全競争 を仮定 すれ ば,
NTBs
の水準 が高 けれ ば高 いほど, 国内価格 は世界価格か ら引 き離 され,貿易 は縮小する。 したがって,二つのア プローチ は代替的であると考 え られ る。しか しこれは,i nve nt or ya ppr oa c h
が,NTBs
の水準 を正確 に把握で きるとい う前提 に基づ いた議論 である。以下 でみるように,
i nvent or ya ppr oa c h
が示 す もの は,限 られた もので しかないや そ れゆえ,i nvent or ya ppr oa c h
だけで は不十分 で,他 の方法 と補完 的 に用 い ら れ る必要 があ る。 しか し、他 の方法 はまだ十分 に活用 されてお らず、i nve n‑
t or ya ppr oa c h
が第一次的 な接近法 と して多 く用 い られている。本稿 で も
i nve nt or ya ppr oa c h
に焦 点 を絞 って, この ア プ ローチ に よってNTBs
による保護貿易 の程度 につ いて どれほどの ことがいえるのか を考 えてみ たい。以下 で はまずi nve nt or ya ppr oac h
の方法論上 の問題 を検討 し,次 に こ のアプローチによる研究 を展望 して,それ らの結果か ら最近 の保護貿易主義の 傾 向と特色 を考察 してみる占2.l n v en t oⅣAppr oa c h
i nve nt or ya ppr oa ch
で は じめに生 じる厄介 な問題 は,NTBs
の中 に何 を入 れ何 を除 くか を決定 す ることである。NTBs
の範囲 につ いては,必 ず しも意 見 が一致 しているわけではない。● 特 にダンピング防止税 と相殺関税 につ いては, 意見が分 れている。しか しあとでみるように,i nvent or ya ppr oa c h
にとっては,NTBs
の中 に何 を含 むか よ りも, どれだ け含 むかの方 が重要 な問題 にな る。NTBs
の種類が多 くなればなるほど,保護の程度 は高 くなるか らである。
NTBs
の種類 を確定 すれば,その適用 をうける商品が産業 ない し経済の中で どの くらいの割合 を占めて い るか を計算 す る ことがで きる。 この比率 がi n‑
ve nt or ya ppr oa ch
に よる保護主義 の水準 を示 す指数 になる。最 も単純 な指数 はNTBs
の適用 をうける商品の数 を数えあげて,それが全体 の商品数の何パ ー セ ン トになるか を示す ものである。 これ は頻度比率 (Fr eque nc yRa t i o,FR )
と呼 ばれ,次の ように定義 される。
N r
FR
j‑官 町×1 00 ( 1 )
新保護貿易主義の水準 と特色
6 3
ここで,Nr
はj
産業 (たとえばSI TC
の3
桁 の商品 )に含 まれるサ ブグル‑プの商品 (たと えば
SI TC 5
桁 の商品 )で,NTBs
の措置 をうけているもの の数 である.∑Nj
はサ ブ ・グループの商品の総 数で ある。
そ こで たとえば,FRj ‑1 00
であれ ばj
産業 に属 す る商品 はすべ てNTB
の適用 をうけているこ とにな る。逆 にFRj ‑ 0
であれ ば, j産業 はNTBs
をまった くうけていない ことになる。 それ ゆえFR
が高 い ことはNTBs
が適用 されている範囲が広 い ことを意味する。FR
か らは適用 の範囲以上 の ことは何 もいえない。 どの ような種額 のNTBs
が多 く適用 されているとか, あるいはそれ らがどの程度厳 しいものであるかに つ いての情報 を,
FR
に期待 す る ことは無理 で ある。前者 はともか く,後者 の制限 の強 さ (t i g h t n e s so fc o n t r o l)
につ いて,FR
が何 ら有益 な情報 を与 えることができないの は保護主義の程度 を測 る上 での この指数の限界 を示す も のである。FR
の もう一つの問題点 は,それが商品の重要性 に注意 を払 ってお らず,ど の商品 にも同 じウェイ トがつ けられていることである。 この点 を改 めて,輸入 構成比 をウェイ トと したものが,次の輸入比率 (I mp o r tRa t i o , I R
)である。I Rj
‑晋×1 00
(2)ここで
Mr
はj
産業 の中でNTBs
の適 用 を うけて い る商 品 の輸入額 で,∑Mr
はその合計,他方Mj
はj
産業 の輸入総額 である。そ こでNTBs
の対象 と なっている商品の数が少 な くて も,その商品の輸入割合が高 ければ,I Rj
は必 ず しも低 くはな らない。NTBs
が適用 され る商 品の輸入構成比 が相対的 に高ければ,
I Rj
はFRj
よりも大 きな値 をとるであろう。しか し輸入 をウエ イ トとす る場合 には,次の ような問題 が生 じる。 それ は
NTBs
の制限の程度が強 くなればなるほど,当該商品の輸入 が減少 して,輸入 構成比が変化 して しまうことである。
極端 な例 を考えてみ よう。いまある産業に属するい くつかの商品の輸入 が完全 に禁止 されたとする。 これ以外 に
NTBs
の対象 となる商 品 はないもの とすれ ば, この産業 の輸入比率 は,
NTBs
の強6 4
商 学 討 究 第3 8
巻 第1
号 い適用 にもかかわ らず にゼロになって しまうのである。NTBs
か貿易量 にそれほど強 い影響 を与 えなければ,I R
は商品の重要性 を 反映 した形 で,NTBs
が どの程度広 く適用 されてい るか につ いて適切 な情報 を与 えて くれ る。 この点ではI R
はFR
よ りも優 れた指数で あるといえる。 し か し実 際 にはNTBs
は貿易量 に影響 を与 えると考 え られ るので,対象 とす る 商品 は同 じで もNTBs
の種類 や内容 が変化すれば,I R
の値 は変 って くるので ある。 これを避 けるために,たとえば異時点間の比較 を行 う場合 には,通常 は 基準年 の輸入構成比 を他 の時点 に も用 いてい る。 しか し基準年 自体 の輸入 はNTBs
か ら影響 をうけるので,基準のI R
には歪 みが残 ることになる.この ことは
I R
を用 いて産業 間や国際間の比較 を行 う場合 に注意 しなければ な らない点である。たとえば, フランスは日本か らの 自動車輸入 を国内販売台 数の3%に制限 しているが, 日永の対米輸出 自主規制 による輸出はアメ リカ市 場 で25%
の シェアを占めている。同 じ自動車 に対する規制 といって も, フラン スに比べ るとアメ リカの方がず っと軽 い規制 である。 しか しこの場合 自動車部 門のI R
は,規制の緩 やかなアメ リカの方 が高 くなるのである。7)
I R
の この欠点 を回避 す る一つの方法 は,当該国の輸入 デー タで はな く,辛 均的 なデータを用 いることである。今 までの研究 では,OECD
や世界 の輸入 データが ウェイ トと して用 い られてきた。他方、指数 の上 で輸入 に対する歪 み を和 らげるためには,輸入 ではな く消費 を用 いる方法 がある。具体的な指数 と しては,輸入消費比率 (I CR
)と消費比率 (CR)
がある。前者 は当該産業 の総消費額 に対 してNTBs
の対象 となる商品 の輸入額 の比率 ,後者 は総消費 額 に対す るNTBs
の対象 となる商品の消費額 の比率 である。規制が厳 しくなって も,消費 は輸入 ほどには影響 をうけないので,指数 の変動 は小 さくなる。
3
.今 までの研 究i nve nt or ya ppr oa c h
によるNTBs
の定量 的 な研 究 は,GATT
やUNCTAD
7) Ba l a s s aa n dBa l a s s a ( 1 9 8 4) p. 1 8 6 .
新保護貿易主義の水準 と特色
6 5
の ような国際機関で行 われたもの を除いた個人 の研究 では,Wa l t e r ( 1 9 7 2)
,Wa l t e ra ndChung
(1 9 7 2)
,Ga r da ndRi e de l( 1 9 8 0)
,Pa ge ( 1 9 7 9)
(1 9 8
1),Cl i ne
(1 9 8 4)
,Ba l a s s aa ndBa l a s s a
(1 9 8 4)
等 が あ る。 この 中 でWa l t e r a ndChung
は,NTBs
と関税 が代替的 に用 い られ るかご あるいは補完的 に使われているか を検討 した研究 であ り,
Ga r da ndRi e de l
はセーフガー ドの効果 に絞 った論文 である。それ以外 は, いずれ も全般的 なNTBs
の水準 を問題 と している。 ここで は全般的 なNTBs
の数量 的 な評価 を行 うので,第1
表 でま とめた研究 を中J亡Mこしてい く。Wa l t e r
の 目的 は,先進 国のNTBs
による保護の水準 と特徴 を明 らか にする ことである。各 国並 びに各産業別 にFR
,I R
,及 びOECD
の輸入 を ウェイ トとす るI R
が計算 されている。Wa l t e r
のNTBs
の定義 は最 も包括的 で, こ れ以外 に もタイプⅢと して, 「保護 を目的 とす ることが明 白でない もの」 が挙 げられている。 しか しこれは指数 の計算 には含 まれていない。Pa ge
の問題 は他 の研究 と多少異 な っていて,世界貿易 が関税以外の手段 で どの程度 「管理 され てい るか」 とい う点 にあ る。Pa ge
のNTBs
は特定産業 に対す る価格規制や補助金,特許法,安全 ・健康規準 や技術規格等 は含 まず,Wa l t e r
に比べ ると狭 い。しか し,石油の ように国際 カルテルの下 にある商品 は, 指数 を計算す る際 には,輸入国でNTBs
の対象 にな るもの と して扱 われ る。それゆえ
Pa ge
の指数 は,各 国の保護貿易政策 の程度 を示す もの とは必ず しも いえない。む しろPa ge
自身の使 う 「管理貿易」 という言葉 が適切 である。Cl i ne
とBa l a s s aa ndBa l a s s a
は, ほぼ同 じ時期 の欧 ・米 ・目の工業製 品の 保護水準 を調査 した もので ある。NTBs
の内容 も輸入割当 や輸 出 自主規制 の ように,直接 貿易 を制 限す るような 「明 白な」 NTBs
に限 ってお り,両者 を 比較 しやすい形 に している。ただ し,両者 では工業品の定義が異 っている。第 1表 に示 されているように,Cl i ne
は国際標準産業分類 (I SI C
)の工業 品 を 用 い て お り, この 中 に はBa l a s s aa ndBa l a s s a
が用 い る標 準 国 際 貿 易 分 類(SI TC
)の工業 品( 6 8
の非鉄金属 を除 く5‑ 8
額 )には入 らない加工食 品 が含 まれている。̲加工食品 は,肉,乳製品,貯蔵果物 ・野菜,砂糖 ,菓子類,6 6
商 学 討 究 第3 8巻
第1
号魚類缶詰,穀物製品, タバ コ等である。対象 とす る商品のちがいは,指数 をめ ぐって両者の闇に対立 をひきおこす ことになるが, これについては次節で述べ る
。
第
1
表I n v en t oW a pp r oa c h
による研究 とその概要研 究者 N T B s の 内 容 国 商
品 .指 数
Wa i t e r タイプ Ⅰ且 :保護が主要 な目的. ‑先進工業国 1 4 ヶ国 S ⅠTC 2 桁 FR
( 1 97 2) タイプ Ⅱ b :保護 は副次的 な 56 品 目 ⅠR ( 1 96 7 年の輸入構
目的 ( ( 0‑4 5‑ 8 28 28 品 目) 品 目) ⅠR , を用 いろ) (OE CDの輸入 成比 をウエイ ト とする)
Pa ge
(1)国際協定 (カルテル\先進 世 界 1 2 2 ヶ国 OECD 諸国につ ⅠR
の み( 1 97 9) 国の農業政策、市場協定 ) EC( 9) いては S ⅠTC の 1 97 4、1 9 79、1 9 80 につ ( 1 9 81) ( 2) 国家管理 ( 輸入割当、 ダン OE. CD( 1 4) 3 ないし 4 桁 、他 いて ( 輸入 は 1 97 4 年の
ビング防止税 、許可糾 、原産 地 証 明、ノ 価 格 規 制、政 府 調
逮 ) 他の先進国 石油輸出国 非石油途上国( ( ( 3) 15) 8 1)
は2‑ 3 桁 データが使 われ る)
CI i ne 輸入割当、輸出自主規制 7ヶ国 画際標準産業分類 ⅠR、CR
( 1 98 4) 市場秩序維持協定 、輸入許可、 (日 本、 ア メ リ (ⅠS ⅠC) の工 ① ⅣTBs
は19 70 年 トリガープライス、国家貿易\ カ、 カナ ダヾ フラ 業品 代後半 か ら 1 9 81 年 ま 最低価格 ンス. 、西 ドイツ、 ( 3 11か ら 390 . 、た でに適用 されたもの イギリ ス、 イ夕リ だ し 3 53 の石油精 ( 参 1 97 8 年の輸入 デー
ア) 製 を除 く) 夕
Ba l a s s a 輸入割当、輸入許可 、セーフガ ̲ 2ヶ国 (日本 とア SⅠT C の 工 業品 ⅠR 、 ⅠCR 、C R
a )輸入 (出)割当、輸入 ( 班 )許可、輸出自主規制、輸入 ( 班 )禁止、政府調達、国家貿易、国内品使用 規定 、輸入課徴金 、輸入前払金 、ダンピング防止税、相殺関税 、輸入信用規制 、輸入競争産業 と輸出産業
さ て対 する補助金 、輸入競争産業 に対す る税制優遇、輸出税 、国際商品協定 と市場秩序維持協定等
ら)宣 伝とマーケテ イングの量的規制 、包装 ・ラベル規制 、健康 ・衛生 ・品質規準 、安全 ・工業規格 、国境
税#J 整、税関手続 き、関税評価 、為替管理 、行政指導、政府企業等
新保 護貿易主義 の水 準 と特 色
67
4
.新保護貿易主義の水準 と特色本
節では第1表
の研究やそれ以外の研究 ・調査の結果を参照して,NTBs
に基づ く保護貿
易主義 (新保護貿易主義)の水準と変化,ならびに特色 を考察 する。(1) 保護貿易主義の傾向 は強 くなっているといえるのか。
すで にみ た ように
i n ve nt or ya pp r oa c h
で はこの問 いは次の ような形 で しか㌔ 答 え ることができない。「NTBsの適用範囲 は拡 がっそいるのか?」
である。第
2
表 はPa ge ( 1 9 7 9) ( 1 9 8
1)の表 か ら地域別 の輸入額 と全商 品及 び工業品 の管理貿易の比率 (輸入比率 )を抜粋 したものである。一次産品 につ いては, それ らのデー タか ら計算 を行 って新 たにつ け加 えた。1 9 7 4
年 には全商品 に関 して世界貿易 の4 0%
が,Pa ge
のいう管理 された状態 にあったが, それは1 9 8 0
年 になると4 8%
近 くまで上昇 している。 これ は世界質 易の中で輸出にせ よ輸入 にせ よ,何 らかの形 で規制 をうけているものの割合 が,この期間
8%
近 く拡 がったことを意味 してい る。 この増加 はOECD諸 国の伸 びに よってほとん ど説 明 され る。 この伸 びに対 す るOECDの寄与率 を計算す ると9 2%
に達 す るJ。8)
す なわち, この期 間先進工業 国でNTBs
a)適用が拡 った8
)寄 与 率 は次 の よ うに して求 め た。簡 単化 の た め に世 界 をOECD
と非OECD
に分けると次表 が で きる。
輸入額
NTBs
輸入額 指数OECD
非
OECD
世 界1 2
g
∬ ∬ ー n Hut
It■11Hu1I川HIHl1
2∫
∫∫/
′//12lJlJlJ(
′.̲.\′̲1ヽ1 2 乃 乃 乃
ここで
NTBs
輸入額 とあるの は,NTBs
の適用 を うけて いる商 品 の輸入額 で ある。
I ‑ x l + x 2
,丘‑ 丘 1 + 丘 2
だか ら,n
‑ ヱ ‑旦 ・旦
一十 旦 ・旦‑ w ln
l+ W 2n 2 X I Xl .
r屯
が成 立 す る
. α′l
(i
‑ 1, 2)は各 国 の輸 入 シェア (ウェ イ ト)で あ る。比較年 をプ ライム をつ けて区別 す る と・′n ′二 n ‑ wl ( n'1 ‑ n l) + W2 ( n ′2‑ n2)
が 成立 す るO これか らwl崇 L. W
2慧 ‑ 1とな 。,各項 が寄与率で あるo6 8
商 学 討 究 第3 8巻
第1
号 ことが,世界貿易 の規制拡大の原因であるといえる。他方,工業品の管理貿易比率 は13%か ら23%まで増加 し,全商品の伸 びを大 き く上 回 っている。 この増加 も全商 品の場合 と同様,
OECD
諸 国が工業品 に 対 して規制 を拡大 したためである。全商品の規制 の伸 びの うち,78%は工業品 に対する規制 の伸 びで説 明 され,残 りの22%は一次産品に対する規制拡大で説 明 される。第 2表 の一次産品の管理貿易比率 は輸入額 と全商品及 び工業品の指 数 を使 って計算 した。9)
表 か ら明 らか な よ うに,一 次産 品 に対 す るNTBs
は第2表 管理貿易の割合
1 9 7 ( 4 1 年輸入額 0 億 ドル ) 全 管 商 理 品 貿 工 易 業 の 品 比 一 次 産 品 率 ( %)
全商品 工業品 1 97 4 1 9 7 9 1 9 8 0 1 9 7 4 19 7 9 19 80 19 7 4 19 79 19 80
EEC ( 9) 29 1. 2 1 5 9. 1 3 5. 8 4 4. 5 4 4. 8‑ 0. 1 1 5. 7 16 .1 78.6 79.1 79 . 2
OECD ( 22) a 5 8 0. 5 31 6 . 6 3 6. 3 43 . 8 4 4. 3 4. 0 16 .8 1 7. 4 75.1 7 6. 2 76 .6 他 の先進 国 ( 3) l l . 2 9. 3 9 7. 5 9 7. p 9 9 7. 9 9 7. 7 9 7. 8 9 7. 8 9 6.良 9 8 .4 98. 4 右 油輸 出国 ( 5) 3 5. 5 2 6. 0 5 4. 0 6 5. 3 6 5. 3 45. 8 59. 8 59. 8 3 0.6 20 .6 20 . ̲ 6 非石油途上 国 ( 81) 1 0 6. 9 6 0. 3 4 9. 8 4 6. 8 4 6. 9 2 5. 0 2 2.7 2 2. 8 81 .9「7 8. 0 78 .1
a) EEC ( ベ ルギー/ ル クセ ンブル グ、 デ ンマ ー ク、 フラ ンス、西 ドイツ、 ア イル ラン ド、 イ タ リア、 オ ラ ンダ、 イギ リス )にオース トラ リア、 オース トリア、 カナ ダ、 フ ィンラン ド、ギ リシ ャ、 アイス ラ ン ド、 日本 、 ノル ウェー、ポ) I ,トガ) L , 、 スペ イン、 スエ ーデ ン、 ス イス、 トル コ、
アメ リカを加 えた諸 国
出所 : Pa ge ( 1979)Ta bl e7. 5( pp. 1 72‑ 3) ,Pa ge ( 1981 )Ta bl e1( p. 29) か ら作 成 した。
9
)注8
)で OECD を工業 品,非OECD
を一次産品,世界 を全商 品 にかえ ると,求 めるものはn2
である。ゑ‑bl +i : 2
を考慮 するとi t 2 Z r l
n2 = 言 = n 'L こ ち ‑ n l●言
が得 られる
。 1974
年 の世界貿易 における一次産品の比率 を求 めるためには,第2
表 か ら3‑7 4 1 . 6
,x1 ‑41 7 . 0
,32 ‑ 3‑ X1 ‑3 2 4, 6
を求 めて,n ‑ 40.1
,n 1 ‑
12.9
を使 って計算すればよい。他 の数値 につ いて も同様 に して求めた。新保護貿易主義の水準 と特色
69 1 97 4
年 にすで に7 0%
を こえてお り,その拡 が りは工業品 に比 べ ると小 さい。す なわ ち,1 9 70
年代 に先進 国 で工業 品 に対 す るNTBs
が急速 に拡 が り,それが 世界貿易 における管理貿易 の割合 を引上 げた ということができる。1 96 0
年代 につ いて は,Wa l t e r ( 19 72)
が先進 国 につ いて計算 して いるだ け である。Wal t er
は5 6
品 目の商品 を各 国別 に求 め,それ を単純平均 す ることに よって,各品 目と先進 国の指数 を得 ている。 これ をPa ge
のそれ と比較 す るこ とはで きないが,先進1 4
ヶ国の指数 を参 考 まで にあ げてお くと,FR ‑1 6
,I R ‑1 8
,I R
(OECD輸入 壷ウェイ トと した)‑29
で ある。1 98 0
年代 の推移 は,Ba l as s aa ndBa l a s s a
(第7
表 )か らみ る こともで きる が,1 9 81
年 を基 準 と して1 9 86
年 まで の先 進1 8
ヶ国 の指 数 が与 え られ て い るUNCTAD ( 1 9 8
7)が有益 である。第3
表 は原表 をい くぷ ん簡 略化 した ものだ が,10)
最近 の保護主義 の傾 向 を読 み とる ことがで きる。全商 品のFR
は198 1
年 か ら19 86
年 まで に, わずかで はあるが増加 してい る。 しか しI R
の方 は低 下 し ている。 この理 由 は19 8 4
年 に大幅な低下( 28. 2%
か ら19. 6%
)がみ られたため であるが, これ は鉱物性燃料 の急激 な指数の低下( 42. 4%
か ら15. 5%
)によっ て説 明 で きる。燃料 を除 いた全商品 のI R
は, この期 間,FR
と同様微増 して いるか らである。11)
(2) どの産業 が最 も保養 されているか。
第
2
表 は19 7 0
年代 に一次産 品が7 0%
以上 の規制 をうけて いるの に対 し,工業 品が2 0%
にす ぎない ことを教 えて いるが,SI TC
の2
桁 レベ ルの商品 で,I R
が比較 的高 い もの を集 めたのが第4
表 で ある。指数 は OECD の19 6 7
年 と1 97 0
年 の輸入額 をウエ イ トとす る輸入比率 である。輸入比率の高 いもの は食料 品が多いが,一部 の工業品,衣料 やはき物 ,繊維 の ような労働集約財 と電気機器,
1 0)
原表 (Ta bl e 1.1
)ではFRは各年次について示 されているが,ここでは 1 9 8 2
年 か ら8 5
年までを省略 した。l l)
燃料の指数が1 9 8 4
年に急速に低下 した理由は,アメリカが国内石油価格の規制緩和 に伴って,1 9 8 3
年に燃料輸入の自動承認制度を停止 したことによる。アメリカの燃 料輸入額は先進諸国の総輸入額の1 0%
を占めるために,この政策変更の影響はきわめて大きいものとなった。
UNCTAD ( 1 9 8 6)p. 1 5
070
商 学 討 究 第3 8
巻 第1号鉄鋼
,l
航空機 ・船舶等 の重化学工業品 も顔 を出 しているoそ して1967
年 と1 97 0
年 を比べてみやと,工業品の地位 は197 0
年 の方が相対的 に高 い。同 じような傾 向 は,
Pa ge
(1 9 79)か らとった第 5
表か らも読 み とることが で きる。197 4
年 には低 い値 しか とっていなか った絹繊維 や鉄鋼,航空機,船舶, 衣類,はき物等 が著 しい伸 びをみせているのに対 して,農産物,食料の比率 はそれほど変 っていない。ところが,第
3
表 をみると1 9 8 0
年代 に入 って工業品のNTBs
の伸 びが鈍化 していることがわかる。 しか も1 9 7 0
年代 には急速 にNTBs
の適用 をうけて きた繊維 や衣類 ,あるいははき物 のような労働集的財 の伸 びは, 止 って しまったかのようにす らみえる。(3) どの国が最 も保護主義的か ‑ 欧 ・米 ・日の比較
ここで は
Cl i ne
(1 9 8 4)と Bal a s s aa ndBa l a s s a
(1 9 84)の研究 か ら,欧 ・
米 ・日のNTBs
に よる保 護主義 の程度 を検討 す る。
,第6
表 はCl i ne
の推計 である。
Cl i ne
の場合I R
はほとんどの国で25‑45%に連 してお り,NTBs
を狭 く定義 したに もかかわ らず この値 は高 いといえる。Ba l a s s aa ndBa l a s s a
の結 果 は第7
表 に示 されるが,1981,82,8 3
年 の数字 は,それぞれの年 に新 たにとられ た
NTBs
の数 値 で あって,19 81
年 の 時点 の指数 が欲 しいの で あれ ば,1 9 8 0
年 に19 81
年 の数値 を加 えればよい。第7
表 ではアメ リカが1981
年 に大 きく 変化 したことが示 されているが, これは日本 が対米向 け自動車 の輸 出 自主規制を行 ったためである。 しか しそれを考慮 に入 れて も,
Ba l a s s aa ndBal as s a
の 指数 はCl i ne
に比べ ると全体 的に低 い。両者 の数値 の ちがいは,一つ にはすでに指摘 した ことだが,工業 品の定義が 異 なることによる。
Cl i ne
の推計 には加工食品が含 まれてお り, たとえばアメ リカの場合 には,肉,乳製品,砂糖,菓子類 がNTBs
(輸入枠 )の対象 になっ ている。 しか し第 2節 で指摘 したように,指数の絶対的な大 きさを比較 す るこ とは, あま り意味のあることではない。両者の研究 に共通 していることは, 日本の比率が三国の中や最 も低 い点であ る。国際間の輸入比率 の比較 があてにな らない とはいえ,明 白な
NTBs
に関 する限 り, 日本が工業品 を三国の中では最 も制限 していないことは反論 の余地新保護貿易主義の水準 と特色
第3表 先進国
a
のNTB sb
の割合7 1
商 品 (SⅠTC コー ド) 1 FR (%) 9 81 1 9 86 ( 1 ( 輸 入 額 9 1 8 0 1) 億 ドル) ・ 1 9 81 19 8 Ⅰ 2 19 83 1 R 9 8 4 19 (%) 85 1 9 8 6
全 商 品 1 5 . 8 1 7 . 5 89 1 . 3 2 7 . 3. 27 . 8 2 8. 2 1 9 . 6 20. 2 2 0. 3
全食料品 食料品及 び生 きている動物 ( 0十 1+2 2+4) (o) 42 45 . .9 42 2 46 . . . 8 7 8 6 6 9. . 6 2 4 47 0. . 8 1 41 47 . . 2 5 41 47 . . 4 8 43. 49 , 3 7 43. 5 0. 8 2 4 4 2. 8. 5 9
採油用の種及 びナ ッツ ( 2 2)
動物性及 び植物性の油脂 (4) 2 1 0. 3. 6 2 1 1 7 3 . . 8 1 6. 3 ‑ . 0 8 7 9 . . 5 1 7 9 . . 5 1 7 9 . .1 7. 5 9 .1 6. 5 9 .1 9 l 1 l. 2. 0 5
農業原料 ( 2‑2 2‑2 7‑2 8)
鉱石及 び金属 ( 2 7+2 8十6 7+6 8) l l l l . . 5 8 1 1 2. 7 . 2 0 3 6 6. 7. 5 . 7 1 2 2. . 8 7 7 1 5. . 8 5 1 7 4. . 8 7 3 2 0̲ . 5 3 3 2 3 . .1 8. 7 2 4. 4 7 鉄 鋼 ( 6 7) 22 . 3 3 3 . 7 2 1. 5 29 . 0 3 8. 3 3 2 . 9 5 0. 6 59 . 5 6 4. 2
非鉄金属 ( 6 8)
鉱物性燃料 、 潤滑油及 び関連品 (3) 2 2 4. . 8 5 3 . 1 9 . . 7 3 29 2 2. 8. 7 7 42. 3 . 8 4 p 42. 3 . 8 4 42 6 . . 5 4 1 6 5 . . 3 5 6 1 5 . . 3 5 6. 1 5. 4 5
衣 類 ( 8 4) 1 5 5. 7 5 4. 5 2 2. 4 6 7 . 3 6 7 . 8 6 7 . 8 6 8. 1 67 . 6 6 7. 4
a )オース トラリア、カナ ダ 、EEC( 1 0) 、フ ィンラン ド、 日本、ニュージー ラン ド、 ノルウェイ、
スイス、アメ リカ
b)NTB Sは季節関税 ・課徴金 を含 む擬似 関税 、価格監視 と価格協定の ような価格規制 、割当 ・承認 ・ 禁止等の数量規制の三つの手段か らなる。
出所 : UNCTAD( 19 87) Ta bl e
,1,17 2
商 学 討 究 第3 8
巻 第1
号第 4 表 主要品目の輸入比率 ( 1 )
S ⅠTC
コー ド 商品 1 96 Ⅰ 7b 1 Ra 9 7 0 C
ll
飲 .料6 9 7 9
01
肉 ‑及 び そ の 調 整 品7 5 7 9 1 2
た ば こ 及 び そ の 調 整 品4 2 7 4
‑84
衣 料1 9 6 9
0 5
果 実 及 び 野 菜4 6 5 6
72 電 気 機 器
1 4 5 4
09.
そ の 他 の 調 整 食 料 品5 9 4 7 06
糖 類、は
ちみ
つ5 4 1 4 4 06
魚 及 び そ の 調 整 品1 6 4 0
5 4
医 薬 品2 3 3 9
3 3
石 油 及 び そ の 調 整 品1 8 3 4
7 3
車 両、 航 空 機 及 び ‑船 舶4 2 3 3
85 は
き 物2 2 ̲ 2 9
07
フ‑ ヒ‑、 茶、 コ コ ア、 香 辛 料21 2 8 6 5
織物用繊維の糸、織物及び繊維製品2 2 2 6 5 9
そ の 他 の 化 学 工 業 生 産 品1 5 2 3
6 7‑
鉄 鋼1 0 2 3
a oECD
輸入 をウェイ トする輸入比率b Wa i t er ( 1972)Tabl e4( pp. 347‑8)より。
c wa l t e ra ndChum g( 1 972 )Tabl e1( pp. 1 2 7‑ 8
)より。第 6 表 主要国の工業 品NTB S比率
ⅠR CR
U S 45. 1 3 4.1
西 ド イ ツ27. 5 1 9. 5
フ ラ ン ス36. 5 2 7. 2
イ タ リ ア .3 2. 4 3 3.7 U K 25. 7 2 2. 1
出所
rCl i ne ( 1 984)Tabl e2‑ 3( p. 60)
第 5 表 主要品目の輪入比率 ( 2)
1 97 4 1 9 7 9
動物 (生 きているb'の)
6 4 ‑6 4
魚 及 び そ の 調 整 品3 0 31
簸 類 及 び そ の 調 整 品7 6 76
果 実 及 び 野 菜70 7 8
菓 子 L'1‑額43 43
コ コ ア
56 5 6
チ
ョ
コ レー ト62 62 、
慕
66 6 4
飼 料
69 69
そ の 他 の 食 料 品
49 48
非 ア ル コー ル 飲 料57 5 8
絹 耕 推
6
71織 物
21 35
石 灰 と セ メ ン ト
32 35
鉄 鋼
1 6 66
航 空 梯
1 2 83
船 舶
1 8. 82
衣 類
2 0 ‑ 48
は き 物
1 32̲
出所 :
Pa ge ( 1 979)Ta bl e7, 6( p. 176)
第 7 表 欧 ・米 ・日の NTBs 比率
US EC
日 本ⅠR 1 98 0 6 . 2 0 1 0. 80 7 . 20 1 981 5 . 5 ‑ 3 1. 38 ‑ 1 98 2 0. 69 0. 1 8 ‑ 1 9 8 3 0.3 0 2. 5 0 ‑ 1 9 81 ‑ 8 3 6 . 5 2 4. 08 ‑
ⅠCR 1 9 8 0 0.5 6 1. 30 0. 33 1 9 81 0 . 49 0. 16 ‑ 1 9 82 0. 06 0. 02 ‑ 1 98 3 0. 0 3 0. 25 ‑ 1 9 81 ‑ 83 0. 5 8 0. 43 ‑
CR 1 98 0 2 0. 3 23.7 1 5 .7
・1 9 81 1 2. 4 2. 3 ‑ 1 9 8 2 2. 1 0. 3 1 9 83 0. 2 2.1 1 9 81 ‑ 8 3 1 4. 7 4.7
出所 :Bal a s s aa ndBal a s s a( 1984)
Tabl e4( p. 1 87)
新保護貿易主義の水準 と特色
7 3
がないところであろう。
加工食品 を除 けば,輸入制限 されている工業品 は,辛 及 び革製 はきものだけである (しか しそれとて も1986
年4
月か らは関税割当制 に移行 した)0 Ber gt s ena ndCl i ne
(1985)
はBal as s aandBa l a s s a
が指摘 し た12)
通信機器 と医薬 品の 自由裁量的 ライセ シングと自動車 の製 品検査基準 をNTB
Sとみな して,広義 のI R指数 を計算 しているが, それで もアメ リカとの
関係 が逆転 するにはいたっていない。1 3)
ア メ リカ と
EC
につ い て は両 者 の 間 で議 論 の応 酬 が あ り微 妙 で あ る。Ba l as s aa ndBa l as s a
はCl i ne
がEC
の共通農業政策 に考慮 を払 っていないと 批判 しているが,Cl i neは反論 をよせている。 1 4)
最後 にUNCTAD
(1987)の
資料 によれ ば, アメ リカは燃料 を入 れた全商品では,I R
は1981
年か ら86
年 に か けて大 幅 に低下 して いるが,燃料 を除 くと平均以上 に増加 している。EC
も平均以上 に増加 し, これ らの国の保護主義的な傾 向は80年代 に入 って も変化 していない。
5
.お わ り に
i nvent or yappr oa chは GATT
やUNCTAD
でNTBs
の数量化 を行 う際 に最 も多 く用 い られて いる方法 で ある。本稿 で はi nvent or yappr oa chの方法上 の
問題点の指摘 と,それに基づ く今 までの研究 の展望,そ してそれ らの研究結果 か ら,最近の保護貿易主義 の水準 と特色 について若干の考察 を行 った。i nvent or yappr oa chは NTBs
が拡 が ってい るか どうか につ いて は有益 な情 報 を与 えて くれるが,制限の強 さにつ いては明 らかにできない。異時点間の比 較 を行 う場合 には,輸入額 を基準年 に合 せ る ことによって,NTBs
の拡大 の1 2) Ba l a s s aa ndBa l a s s a ( 1 9 8 4) p. 1 8 6.
1 3) I R
は3 3. 5%
,CR
は2 1. 8%
になる。Be r gs t e na ndCl i ne ( 1 9 85) p. 5 6.
1 4) Cl i ne
の表 で はア メ リカが最 も保護主義 的 になるが,Ba l a s s aa ndBa l a s s a
で はEC
が最 も保護主義的である。 もっともCl i ne
は日本の 自動車 の輸 出 自主規制 を含 ん だ1 9 81
年 の数字 で は,Ba l a s s aa ndBa l a S S a
の表 で もアメ リカの方 が保護的 に なっていると注意 を促 している。またCl i ne
は食料,飲料, タバ コを除いて計算 し て も結果 は変 らないと指摘 している。Cl i ne ( 1 9 8 4) pp. 6 0‑6 1
,注( 1 9) .
7 4
商 学 討 究 第3 8巻
第1
号程 度 だ けをと り出 す ことはで きる。 しか し,国 と国 あ るい は産業 間 で
NTBs
の適用範 囲 を比較 す るため には,NTBs
の種類 や制 限の強 さにつ いての知識 が必要で,指数 だけか ら単純 に比較 す ることはできない。新保護 貿易主義
は1970
年代 に先進 国の工業 品 に対 す るNTBs
の急速 な拡大 に よって注 目 を集 め たが,最近 のUNCTAD
甲資料 に よれ ば, 1980
年 代 には い ってか らは,拡大の傾 向 は変 らないが,その勢 いは鈍化 している ようにみえ る。 しか も伝統 的 な商品 に対す る保護 が拡 が っていないの は注 目に値 す る。 こ の観察 が正 しいのか どうか は今後 の検討課題 である。 \(おわ り) 参 考 文 献
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新保葦貿易主義 の水準 と特色
7 5
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渡辺太郎