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Tetsuya MATSUMOTO東京医科大学微生物学講座

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Academic year: 2021

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一 594 一

東医大誌 64(6):594−595,2006

    第15回医科学フォーラム

The 15th Medical Science Forum (MSF)

  松 本 哲 哉

Tetsuya MATSUMOTO

東京医科大学微生物学講座

開催報告

 第15回東京医科大学医科学セミナーは平成18年6 月19日に東京医科大学病院臨床講堂において開催さ れた。まず形成外科の松村 一一助教授の司会により臨 床検査医学の腰原公人先生が「東京医科大学病院でみ られる耐性菌感染症一MRSA, VRE, MDRPなどを中 心に一」というタイトルで講演をされた。腰原先生よ り臨床分離菌サーベイランスによる東京医大病院の 耐性菌分離の状況や、院内で起こったMRSA感染に よる死亡例とその後の感染源の調査結果が報告され た。さらに現時点ではまだ珍しいVREやMDRP感染 例についてもその臨床経過や対応について解説がな

された。腰原先生は感染制御の立場で日々院内におけ るさまざまな事例にかかわってこられ、保健所や東京 都など外部との連絡役も担っておられるので、自らの 経験を基にした1つ1つの言葉に重みのある講演で

あった。

 続いて整形外科の山本謙吾主任教授の司会により 私が「変わりゆく感染症とその対策」というタイトル で講演を行った。感染症は新型インフルエンザの出現 などその姿を変えて未だに我々の脅威となっている。

日常の診療の場においては、新たな耐生菌の出現や増 加、宿主側の防御能が低下することによる日和見感染 症の増加など特に院内感染において治療が困難な状 況に陥っている。そこで我々は抗菌薬療法以外のさま ざまなアプローチを模索することが重要と考え、1)

生体反応修飾物質(BRM)、2)ワクチン、3)プロバ イオテ・イクス、4)ファージ療法、5)ビタミンB2に ついて、これまでの検討によって我々が得たデータを 含めて感染症への応用について解説を行った。

 セミナー当日は月曜日で各教室のカンファ等のス ケジュールと重なっていたにもかかわらず、予想以上 に多くの方々にご出席いただいた。質疑応答について も、基礎的な研究成果の臨床応用について、その可能 性を含めて積極的に質問がなされた。実際に救命医学

(1)

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2006年ll月 松本:第15回医科学フォーラム 一 595 一

講座の新井隆男助手、および行岡哲男主任教授との 共同研究で救命センター内の症例を対象としてプロ バイオティクスによる感染防御効果を示す結果が得 られている点や、ファージ療法を実際の臨床にどのよ うに利用できるかという点については、高い関心が寄 せられた。

 私は基礎の立場から今回さまざまな研究テーマを

提案させていただいたが、感染症はどの臨床科におい ても避けることができない共通の課題である。この医 科学セミナーが重視している、 基礎と臨床の協力体 制の構築 に向けて、今回の講演が本学におけるトラ ンスレーショナル・リサーチの1つのきっかけとなる ことを願っている。

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