72
(PHILPUS MEDICAL SYSTEMS 小野寺利之)
生理検査係 赤 川 倫 子
病理係 土 橋 求
生化学検査係 河原林 治 朗
アボットジャパン株式会社 木 津 恵美子
微生物検査係 松 田 啓 子
外部講師(PHILPUS MEDICAL SYSTEMS 小野寺利之氏)
生理検査係 赤 川 倫 子
頚動脈エコー検査は血管超音波検査の一つで、主に頚 動脈硬化を調べる検査法である。動脈の超音波検査が有 効な部位は頚部頚動脈、椎骨動脈のほか上肢下肢血管な どの、表在血管と胸腹部大動脈の一部である。このうち 頚部動脈病変は評価が容易で、動脈硬化性疾患のうち脳 血管障害と直接的に関係することや、冠動脈疾患と関係 が深いことなどから、動脈硬化診断として最も汎用され ている。今回 PHILPUS MEDICAL SYSTEMS の小野寺利 之先生に頚動脈の解剖からはじまり、頚動脈エコーの臨 床的意義や、使用装置の把握、具体的な適切な検査主技 について懇切な講義をしていただいた。
輸血・血清検査係 小 泉 依 子
臨床工学係 阿 部 直 之
生理検査係 山 田 哲 也
血液検査係 野 作 信 幸
生化学検査係 長 谷 芳 則 河原林 治 朗
病理係 土 橋 求
大細胞神経内分泌癌は、1999年の新WHO分類におい て大細胞癌の一亜型として導入された概念で、日本では 2003年の肺癌取り扱い規約第6版で新WHO分類に準拠 する形で導入された。その定義は、類器官構造、索状、
ロゼット様、柵状配列など、神経内分泌分化を示唆する 組織学的な特徴を持つ大細胞癌である。その分化は、免 疫組織化学的染色あるいは電子顕微鏡的観察で確認され る。今回60代男性の肺腫瘍性病変において、大細胞神経 内分泌癌と診断された症例を経験したのでその免疫組織 化学的染色結果と合わせて報告する。更にその他の神経 内分泌分化を示す腫瘍病変と合わせて、肺の神経内分泌 市立室蘭医誌(第31巻 第1号 平成18年12月)
臨床検査科 研修会記録 2005年
2月16日
◆頚動脈エコーのアプローチと意義について
3月16日
◆大細胞神経内分泌癌の一症例
4月20日
◆当院採用の自己血糖測定器における検討データ報告
◆糖尿病と自己血糖管理について
5月17日
◆最近の耐性菌ー最近の大腸菌について
2月16日
◆頚動脈エコーのアプローチと意義について
6月16日
◆血液製剤(MAP・FFP・PC)について
◆7月19日
保存期腎不全患者データ管理システムの現状
9月14日
◆心筋梗塞について
10月5日
◆フィブリンモノマー複合体について
12月7日
◆時間外緊急検査オーダリング化から1年、総括と復習、
追加事項
3月16日
◆大細胞神経内分泌癌
(Large Cell Neuroendocrine Carcinoma)の一症例
73 腫瘍としてまとめたTravisの分類を紹介する。
また、最近は肺以外の臓器でも神経内分泌腫瘍を経験す ることが多くなっており、そのような症例から症例1:
直腸粘膜下のカルチノイド、症例2:胃原発の小細胞癌、
症例3:膣原発の小細胞癌を紹介した。
生化学検査係 河原林 治 朗
アボットジャパン株式会社 木 津 恵美子
糖尿病患者の平均寿命はそうでない人に比べ15年は短 いといわれている。適切な自己血糖管理により日常的な 血糖コントロールが求められてきた。幾つかの簡易血糖 測定器が実際使用されてきたが、マルトースを含む輸液 の投与で偽高値を示し医療事故につながった事例が複数 報告されるようになった。当院においては注意文書の添 付をしてきたが、この2月に厚生労働省から全面禁止通 達が出され、これを受け新しいタイプの簡易血糖測定器 に変更することにした。
新機種への移行にあたり基礎的検討をしたのでその結 果成績を報告したい。また合わせてアボットジャパン株 式会社 木津 恵美子氏を講師にお願いして糖尿病の状 態について講演していただいた。
微生物検査係 松 田 啓 子
大腸菌は細菌検査ではもっともポピュラーな菌である が、臨床においては重症感染症の主役となる病原性をも った細菌である。①腸管感染症の原因菌(腸管出血性大 腸菌)、②腸管外感染症(異所性感染)、③薬剤感受性の 耐性化、の3つについてまとめた。特に③については NQ剤の耐性化が全国調査で明らかになり当院の検査成 績の集計でもそれを追従していた。当院では多剤耐性の ESBL産生の大腸菌の出現もあり院内感染対策上監視を 強めていることを述べた。
輸血・血清検査係 小 泉 依 子
当直業務で払い出しを行っている血液製剤MAP、FFP、
PCについて、それぞれの作成法や性状を知ってもらい、
製剤の取り扱いかたについて再認識をしてもらう。また、
輸血の効果、適正な使われ方について説明し、輸血は補 充療法であり、効果と危険性の比較のもとにおこなわな ければならないことを啓蒙した。
臨床工学係 阿 部 直 之
当係では保存期腎不全(CRF)患者情報を当院オリジ ナルシステムで管理している。慢性腎不全患者の腎機能 状態を管理することにより透析開始時期の遅延や、やむ を得ず透析に向かう場合においても限られた透析ベット を有効的に活用する計画的な導入を図ることを目的とし て始めた。98年よりデータ収集、99年4月にはシステム 本稼働。2005年には登録数は約500名、年々増加している。
CRF検索のフローチャート、症例分類、緊急HD施行率 など現状について6年間の実績をまとめて報告した。
生理検査係 山 田 哲 也
生理検査係において特に重要な疾患である急性心筋梗 塞について学ぶためスライドを作成した。心筋梗塞とは、
心筋梗塞の原因、心筋梗塞の症状、心筋梗塞のタイプ、
心筋梗塞と心不全、心筋梗塞の検査、心筋梗塞の治療法
①②③、①カテーテルを用いた治療法、②薬物療法、③ 手術による治療法、動脈硬化の危険因子と危険率、日常 生活での注意点、急性心筋梗塞の心電図変化、心筋梗塞 の部位診断、実際の心電図(発症前、発症時、発症後)。
血液検査係 野 作 信 幸
血液凝固検査で血栓・塞栓症の診断・検査として、近 年新たに開発されたフィブリンモノマー複合体について
( fibrin monomer complex,FMC )の抗体を使用した検 査試薬について注目されており、各種学会などにおいて、
基礎的検討、症例報告がされている。
FMCは活性化されたトロンビンの作用により血管内凝 固の初期に出現する分子マーカーとして、DICの早期発見、
血栓症の診断、モニタリングに有用であると報告がある。
FMC測定試薬オートLIA FM(ロシュ・ダイアグノステ イックス製)を使用して基礎的検討を試みた。
同時再現性では低濃度で若干のバラツキを認めたがメ ーカーが示している性能のC.V値10%以内であった。
4月20日
◆当院採用の自己血糖測定器における検討データ報告
◆糖尿病と自己血糖管理について
5月17日
◆最近の耐性菌ー最近の大腸菌について
6月16日
◆血液製剤(MAP・FFP・PC)について
◆7月19日
保存期腎不全患者データ管理システムの現状
9月14日
◆心筋梗塞について
10月5日
◆フィブリンモノマー複合体について
74 日差再現性では低濃度C.V値4.0%、高濃度C.V値4.6%で あり、ほぼ満足のいく結果であった。また、細菌感染に よるDIC、APL発症患者のDICでの実例を示した。
生化学検査係 長 谷 芳 則 河原林 治 朗
時間外緊急検査オーダリング化から1年がたち、今ま で起きた偶発的なミス、うまく運用されていない部分、
追加項目など総括し、復習と再確認をした。
科内でのトラブル回避にはフィブリン検出の確認、溶 血・乳びの確認を忘れずに実施すること、結果取り込み 時もデータの再確認が大事である。
臨床側のトラブルでは検体取り違いがあげられる。当 直時間帯ではそれを見抜くことはきわめて困難であるが、
検査前と検査後の2パターンの対処がある。
24時間オーダリング化を実現することにより、臨床側 への協力はもちろんのこと、効率的な当直業務ができる ようになった。しかし、しばしば見られる人為的なミス や装置のトラブルは否めず、より一層の当直者研修、装 置の点検に努め、スムーズな当直業務を実現することを 目指したい。
12月7日
◆時間外緊急検査オーダリング化から1年、総括と復習、
追加事項