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1971年 夏 季 の大 村 湾 海 水 に よる赤 潮 プ ラ ン ク トン Gymnodinium '65年 型 種 の培 養

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(1)

1971年 夏 季 の大 村 湾 海 水 に よる赤 潮 プ ラ ン ク トン Gymnodinium  '65年 型 種 の培 養

次 ・飯 二 ・米 司 

On Culture of Gymnodinium type-'65 in the Sea Water Sampled in Omura Bay During Summer 1971

Kazutsugu HIRAYAMA, Shoji IIZUKA and Takashi YONEJI

IIZUKA and IRIE1) suggested from their detailed observation that the red tide in Omura Bay owing to the bloom of a species of Gymnodinium (referred to as

Gymnodinium type-'65) was closely connected to the anoxic bottom water and that the growth of this plankton might be accelerated in the environment con- taining general nutrients and some unknown stimulants supplied from the bottom mud under the anoxic or nearly anoxic status.

In the present study, Gymnodinium type-'65 was cultured in the sea water collected at several intervals during summer 1971 from the central part of Omura Bay (Fig. 1, st. 4, 10m deep) where the red tide occurred frequently. From the process of the growth of this plankton, the causes of the outbreak of the red tide in Omura Bay were estimated experimentally.

Results obtained are as follows.

1) Gymnodinium type-'65 could not grow in the sea water sampled in early July before the development of anoxic condition in the bottom water, and added

with no inorganic nutrients. On the other hand, in the sea water collected

during the season from late July to late August when the bottom water became

nearly anoxic, this plankton could grow to some extent (Figs. 2 and 3).

2) When inorganic nutrients were added to the sea water of any sampling

season, Gymnodinium type-'65 could grow much better than it did in the sea water without any enrichment. The growth was available even in the sea

water collected in early July in which this plankton could not grow if

inorganic nutrients were not added (Fig. 2).

*1971年 度 長 崎 県依 託 研 究 費 の補 助 に よる

(2)

2

長崎大学水産学部研究報告 第33号(1972)

3) ln the sea water collected in August while nearly anoxic status in the bottom   water was developing, Gymnoainium type一 65 at the early stage after inocula−

  tion could grow better than the one in the control medium which was   prepared from the sea water collected at the shore facing open sea (Fig. 4).

  These results mentioned above suggest that the supply of inorganic nutrients into the sea water is essential to the outbreak of red tide by Gymnoainium type一 65 in Omura Bay and that the sea water sampled in the season of frequent occurrence of the red tide may contain the growth promoting substance which is not included in the composition of WILSON−COLLIER medium.

 大村湾に発生する Gymnodimum 65年目趣く仮称)による赤潮については,飯塚・入 江1)により詳細な観測がなされており,その結果,本県の赤潮発生と海底水の無酸素化と の間に密接な関係があることが推察されている。さらに,原因プランクトンの増殖が海底水 の無酸素化,あるいは,それに近い状況下で海底泥から供給される一般栄養素及び未知では あるが増殖刺激物質を含む環境水の中で促進されることが推定されている。.

 本研究は1971年夏季,大村湾の海水を定期的に採取して, 一般海況調査を行なうt.とともに,

その海水を用いてGツmnodinium 65年二種を培養し,増殖の経過を求めたものである。そ の結果,海水の採取時期によって異なる増殖の経過を,一般海況調査結果と対比して検討し,

大村湾における赤潮プランクトンの増殖制限要因を求め,大村湾にGymnodinium 65年型 種の赤潮を発生させる誘因を実験的に探策することを目的とした。

1971年夏季の海況と供試海水の採取

 一般海況調査は大村湾南部水域の5定点(Fig.1)で行なった。そのうち本試験に供した 海水は赤潮多発水域と認定されているst.4(水深約18m)の10m層のもので,7月5日か

ら9月8日に至る期間中8回の供試海水を採:取し培養実験を行なった。採水点における水温,

塩素量および溶存酸素量はTable 1に示した。この年は,7,月20日〜25日に延べ475mm*の 豪雨があり,また8月5日には台風19号が接近したため,若水は希釈境面されたが1その影 響は表層水にとどまり,採水層までは及ばなかった。一方7月中旬の日照は海象を安定させ,

海底水酸素量は減少しはじめ,この傾向は7月下旬に顕著となり,8月下旬には一部海底水 は無酸素の状態になった。海底水のこのような低酸素化傾向は採水層にも反映し,7月26日 から8月23日まで酸素量はいずれも4 m2/2以下となった(Table 1)。その後8月末には台 風23号が接近し,強風が8,月28日から31日に至る4日間連続吹送したため湾水は強く境伴さ れ,それまでの成層状態と海底水無酸素化現象は1時的に解消された(9月2日)。また9月 上旬には94mmの降雨があり,その影響は採水層の塩素量を17%以下にまで低下させた(9 月13日目。 これらの海象をうけて期間中2回の小規模赤潮が発生した。その発生時期,発生 域等についてはTable 2に略記した。第1回赤潮はGPtmnoainium多種混合型赤潮であり,

第2回赤潮はCeratium fuerca単種型赤潮である。発生時期の海況から推測すると前者は海

*降雨量についてはすべて長崎海洋気象台の資料によった。

(3)

SASEBO ///////////REGION OF ORIGINAL OcCuRREN6E    OF Gymnodinium TYPE 65 RED TIDE

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Fig. 1. Map of Omura Bay.

       Sample water was collected at the depth of 10m at station 4.

Table 1. Water temperature, cblorinity and oxygen content in situ sea        water sampled at the 10m depth layer of st. 4 (Omura Bay,

       1971).

Sampling   day

Water temper−

ature (OC) Chlorinity Oxygen content   (%)   (m2/の

Degree of oxygen deficiency in bottom water Jul. 5

Jul. 12 Jul. 19 Jul. 26 Aug. 9 Aug. 16*

Aug. 23 Sep. 2

24 5 25.2 25.4

17.88 17.84 17.79

4.0 4.0 4.2

Slight,

25.9 26,2 27.0 27.3

17.75 17.62 17.49 17.44

3.5 3.6 3.7 3.5

Conspicuous

26.7 17.30 4,8 Disappeared

Sep. 8 Sep. 13*

26.1 26.2

17.05 16.85

4.5 5,5

Conspicuous again

* Bioassay was not performed.

(4)

14 長崎大学水産学部研究報告 第33号(1972)

Table 2. Features of red tide occurred in 1971 (Omura Bay).

Classification

Type of red tide

Occurrence period Causative species

Maximum concentration recorded

Occurrence locality

lst red tide 2nd red tide

Polyspecies red tide of

Cymnodinium

Aug. 9一一14

0ヅmn・dini脇A3,σヅ脇・dinium Ai and others

About 2,000 cells/m2

Muramatsu Bay, Togitsu Bay and vicinity of st. 6

Monospecies red tide of

 Ceratium

Sep. 8一一14 Ceratium furca

About 5,000 cells/m 2

Southern part of the bay,

including mainly st. 3, 4, 6 and Nagayo−Ura

底水の低酸素水浮揚の関連で発生した可能性が強く,また後者は降雨性赤潮である可能性が 強い。なお,この年は本試験の対象生物であるGymnoainium 65年型種の出現はほとんど

なかった。

実  験  方  法

 海水は採取後,直ちに定性用濾紙No.101(東洋濾紙K.K:.)で濾過後,実験開始まで凍 結(一20℃)保存した。

 この海水にWILSON−CcLLIERの培養液に添加されるすべての栄養塩:,有機物などを添加 した培養液2)*,そのうちのNH4C1, KH2PO4の無機栄養塩のみを添加した培養液を作成 し**,さらに栄養塩などを全く添加していない大村湾海水だけのものの3種の培養液を各々 用意した。また,7,月26日以降の5回の実験では,対照として,大村湾外の外洋に面した海 岸で採取し貯蔵しておいた海水を用いて作成したWILsON−CoLLIER培養液も用意した***。

これら4種の培養液はいずれも塩素量は約15%,pHは7.8に調整した3)。

 これら4種の培養液をIOOm旦丸型平底フラスコ各3本に50m 2ずつ分注し,あらかじめ 培養しておいた対数期にあるGymvaoaininm 65年型種を,初期濃度が4種の培養液とも同 一になるように接種した。各実験ごとの初期濃度はほぼ40〜60cells/m2である6植物育成 用螢光灯(照度約5001ux)により連続照明し,水温を約25℃に保ち,静置培養した。そし て,接種後4日目,15日目,30日目の増殖濃度を測定した。増殖濃度の測定方法は前報と同 様に行ない,同一種類の培養液による3本のフラスコについての平均値を増殖濃度とした。

 *海水180 2,蒸留水20m2, NH4CI O.2mg, KH2PO40.1mg, MgC12・6H20   0.04mg, NaHCO3 O.2mg, Na2S.9H20 O.2mg, V.Bi2 O.2ptg, V.Bi.HCI 2.Omg,

  ビオチン0.1mg,土壌抽出液1.Om2,トリス緩衝剤100mg.

**海水180m2,蒸留水20m2,NH4CI O.2mg, KH2PO40.1mg.

***5回とも同一の貯蔵海水を使用した。

(5)

  各採水時期のGymnoainium 65年型種の全培養結果はとりまとめて, Fig・2に示した。

図には,初期濃度に対する増殖濃度の比を求め,それを増殖率として示してある。またその 採水期間中の海象についても簡単に併示した。

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0 4 ,15

Jul.20−25 Heavy rain ( 475mm at Nagasaki)

Fig. 2.

Aug.5 Typhoon No.. 19 Aug.9一ユ4 Red tide owing to

many species of G),mnodinium

Aug.28−31

含コ Sep:2

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Sep.8−IL(一t Red tide owing to          Ceratittm fu? cct

Di.sappearance of  nearly anoxic status  in tlie bottom water

Process of growth of Cymnodiniu7n type一 65 in sea water sampled in Omura Bay during summer 1971.

Growth rate represents the ratio of plankton density at a given period of culture to the density at inoculation.

Storm by typhoon No.23stirred sea water up and down

medium prepared from

A : Sea water in Omura Bay supplied with no enrichment.

一 : Sea water in Omura Bay supplied with inorganic nutrients.

e : Sea water in Omura Bay supplied with all inorganic and    organic nutrients included in the composition of    WILSON−COLLIER medium.

(A×v):WILsoN−CoLLIER medium (control) prepared from sea    water collected from the shore facing open sea.

(6)

16 長崎大学水産学部研究報告 第33号(1972)

 栄養塩などをまったく添加していない大村湾の海水のみを用いてGymnoainium?65年型 種を培養した場合については,その採水時期による増殖濃度の違いを,接種後4日目,15日

目,および30日目ごとにまとめてFig.3に示した。

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Fig. 3. Growth rates of GynznodiniuTn type一 65 in sea water collected in     Omura Bay on various samPling days and added with no enrichment.

 Fig.2およびFig.3からわかるように,赤潮が発生せず,海底水の低酸素化現象も進 行していない7月5日,7月12日,7月19日の海水だけでは,本種は初期濃度以上にはほと んど増殖しなかった。しかし大村湾海底水の溶存酸素量が低下しはじめた7月26日の海水で は,一応の増殖を示すようになり,Gymnoainium多種混合型の赤潮の発生した8,月9日の 海水では,培養終期の30日目には,増殖率は7.50,濃度は347cellS/m2まで増殖した。8月 23日海水でも一応の増殖を示したが,海底水の溶存酸素が再び増加しはじめた9月2日の海 水では,培養開始後15日目には増殖率で1.41まで増殖したが,それ以後増殖せず,30日目に は増殖率0.67と初期濃度よりも低くなった。

 なお9月8日のCeratium furcaの単三型赤潮の発生した時期の海水を用いての培養結果 は事故のためえられなかった。

 大村湾の海水に栄養塩のみを添加した培養液を用いた場合は,全実験を通じて一応の増殖 がみられた。栄養塩を全く添加しない場合には増殖しなかった7月初旬の海水でも,7,月19 日には培養30日目には,Fig.2に示したように増殖率43.6,濃度2,424cells/m2となり,

かなりよく増殖している。しかし,7,月5日,7月12日の海水では一応の増殖はしたが,30 日目でも増殖率はそれぞれ6.74および12.13にすぎず,増殖濃度も500cells/m2以上に はならなかった。

大村湾の海水に,WILSON−COLLIER培養液に含まれる栄養塩,有機物などのすべてを添 加した場合は,栄養塩のみを添加した前述の培養液を用いた場合と,ほぼ同様な増殖の経過 を示した。しかし,培養終期の30日目の増殖率は,7月5日の海水を用いた場合を除いて,

(7)

いずれも,V.B1, V.B12,ビォチソ,土壌抽出液などの有機物まで添加した培養液を用い た方が,栄養塩のみを添加した培養液を用いた場合より,良好であった。その傾向はGym−

noaininm多種混合型の赤潮の発生した8月9日の海水で最も著るしく,有機物まですべて を添加した培養液では,培養30日目の増殖率は73・8と最高値を示したのに対して,栄養塩の みを添加した培養液では33.3であった。

 さらに培養初期の誘導期が採水時期によってどのように異なるかを検討するため,外洋に 面した海岸で採取した海水で作成したWILSON−COLLIER培養液(対照実験)での培養4日

目の増殖濃度を1として,各種培養液での4日目の増殖濃度㊧比を求めた。その値の採水時 期による違いはFig.4に示した。図にみられるように,7月26日の海水に栄養塩等を添加

したものを除いては,いずれも大村湾海水で作成した培養液の方が増殖濃度が大きくなって いる。すなわち,赤潮の発生する時期の大村湾海水を用いて培養した方が対照として用いた 外洋水による場合よりも,三種の誘導期が短くなる傾向があることがわかる。

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Aug.

9 Aug. Sep. Sep.

23 2 8

Fig. 4. Proportion of growth rate on the 4th day after inoculation in various     media prepared from the sea water collected in Omura Bay at various     sampling dates to that in WiLSON−COLLIER medium (control) prepared     from sea water at the shore facing open sea.

Z : Sea water supplied with no enrichment.

A: Sea water supplied with inorganic nutrients. fi

e : Sea water supplied with all inorganic and organic nutrients

  included in the composition of WILsoN−COLLIER medium.

(8)

8

長崎大学水産学部研究報告 第33号(1972)

考察および結論

 7,月26日から8月23日までの海水では何も添加しないでもGymnoainium 65年型種は一 応の増殖を示したのに反し,7月19日までの海水と,9,月2日の海水では本種は増殖しなか

った。このことは,まず第1にこの時期の大村湾海水には四種の増殖にとって必要な栄養塩 が不足していたためであると考えられる。

 ただ,1971年はGymnoainium 65年型種による赤潮は発生しなかった。そして小規模で はあるが,本町以外のGymnodiniumによる混合型赤潮と CerαtiMm furcaの単種型赤潮 がみられた。すなわち,1971年夏季の海況はGymnoainUtm 65年型種以外のこれら赤潮プ ランクトンの増殖により好適であったと考えられる。

 大村湾海水の栄養塩等については,1970年は6,月25日から10,月20日まで,週1回の採水を 行ない調査した。Fig.1に示したst.4の各層より採取して,栄養平等の変動を求めた結果 はFig.5に示した。1970年も大村湾海底水は完全に嫌気状態になることなく,いわゆる低 酸素平年であった。又赤潮も大規模には発生せず,7,月28日の調査においてGymnoainium

65年物種による小型赤潮(5,000cells/mのが時津,堂崎沖に発生したのがみられたのみで ある。

 Fig.5からわかるように,大村湾は周年を通じてみると,栄養塩の少ない貧栄養の状態 にあることがわかる。ただ,7,月28日のGツmnoainium 65年罪種の赤潮が発生した時には,

底層において急激な肝管酸素の減少がみられ,それと同時に各種栄養塩,特に燐酸態燐,ア ンモニア態窒素の底層での増加がみられた。

 本実験期間中の海況も,7,月26日から8.月23日までは海底水の溶存酸素量は低下し,その 影響はTable.1に示したように,採水層にまで及び,その溶存酸素量は4ma/2以下にと

どまった。したがって,この期間,大村湾海水のみでも,Gymnoainium 65年型種が一応 の増殖を示したのは,海底から幾分かの栄養塩の供給があったためかも知れない。

 本実験は,1971年7月5日から9月8日までの大村湾海水を用いて,GOrmnoainium 65 年四種を培養したのであるが,9月8日以後の培養は行なわれなかった。また生物試験と併 行して大村湾海水の栄養塩の調査が行なわれなかった等,いくつかの不備な点はあるが,

1971年の大村湾海水を用いての実験結果と1970年の栄養等等の観測結果とをあわせて考える と,大村湾では本種の増殖にとって栄養塩の供給は不可欠であり,したがって,大村湾海水 に栄養塩が供給されることが,赤潮発生の1つの大きな誘因になっていることが推察される。

 さらに,Fig.4に示したように,赤潮発生期である8Eの海水では,培養初期の4日目 の増殖が対照とした外洋水により作成したWILSoN−CoLLIER培養液と比較してより促進 されること,すなわち,大村湾海水を用いた方が, Gツmnoainium 65年型種にとって誘導 期が短いという事実は,この時期には,大村湾の海水にWILSON−COLLIER培養液に添加 される栄養塩,有機物以外の増殖促進物質が供給される可能性も考えられる。

(9)

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(10)

20 長 崎大 学 水 産 学 部 研 究 報 告  第33号(1972)

1971年 夏 季,大 村 湾 海 水 を 定 期 的 に1定 点(Fig.1のst.4の10m層)で 採 取 し,こ の海 水 を 用 い て  Gymnodinium  '65年 型 種 を培 養 し,そ の 増 殖 の様 子 を 比 較 して,本 種 赤 潮 の 発 生 要 因 を 実 験 的 に 探 索 した。

1) 

大 村 湾 海 水 に栄 養 塩 等 を全 く添 加 しな い場 合 に は,海 底 水無 酸 素 化 の 傾 向 が あ ま りみ られ な い7月 初 旬 は  Gymnoainium  '65年 型 種 は 増 殖 しえ なか った が,海 底 水 の 溶 存 酸 素 量 が 低 下 した8月 の海 水 で は 一 応 の増 殖 が み られ た 。

2)  大 村 湾 海 水 に栄 養 塩 を添 加 した場 合 に は 全 調 査 期 間 を通 じて  Gymnodinium'65年 種 は無 添 加 の場 合 よ りも よ り増 殖 した 。 ま た,無 添 加 の場 合 に は 増 殖 しな か った7月19日 で お よび9月2日 の海 水 で も一・応 の 増 殖 を 示 した 。

3)  大 村 湾 海 水 で 作成 した 培 養 液 で のGymnodinium  '65年 型 種 の増 殖 と,外 洋 水 で の そ れ(対 照)と を 比 較 す る と,前 者 の方 が 本種 の誘 導 期 が 短 い こ とが わ か った 。

4)  以 上 の事 実 と1970年 の大 村 湾 栄 養 塩 等 の調 査 結 果 よ り,大 村 湾 に お け るGymnodinium '65年 型 種 の 赤 潮 発 生 に は,栄 養 塩 の 供 給 が不 可 欠 で あ る こ と,赤 潮 発 生 時 の 海 水 に は WILSON‑COLLIERの 培 養 液 の処 方 に は含 まれ て い な い 増 殖 促 進 物 質 が存 在 す る 可 能 性 の あ

る こ とが わ か った。

本 研 究 の機 会 を与 え られ,御 助 言,御 鞭 達 を賜 わ った 本 学 入江 春 彦 教 授,岡 正 雄 教 授 に深 く感 謝 致 します 。

1)飯 塚 昭 二 ・入 江 春 彦:大 村 湾 に お け る Gymnoainium赤 潮 発 生 と海 底 水 無 酸 素 化 現 象 と の 関 連, 日本 プ 学 会 報,16(2),99‑115(1969)

2)WILsoN,W.B.andA.CoLLIER:PreliminarynotesontheculturingofGymnodinium brevisDavis.,Sclence,121,394‑395(1955)

3)沼 口 克 之 ・平 山 和 次:大 村 湾 赤 潮 原 因 種Cymnodinium'65年 型 種 の 培 養 に 好 適 なpHと 塩 分 に つ い て,本 誌,33,7‑10(1972)

参照

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