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惑星光の直接観測に向けた光渦マスクによる高強度光の除去

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Academic year: 2021

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高知工科大学システム工学群電子・光工学専攻 学士論文要旨 2019 年 2 月 14 日

惑星光の直接観測に向けた光渦マスクによる高強度光の除去

Removal of High Intensity Light by Optical Vortex Mask for direct observation of Planetary Light 1190056 河邉 智弘 (光制御・ネットワーク研究室)

(指導教員 小林 弘和 准教授)

1.研究背景・目的

恒星の周りを公転する新たな惑星の発見は、主にトランジ ット法やドップラー法などの間接的に光を検出することで達 成されてきたが惑星自身の詳細な分析は難しい。惑星からの 反射光を直接的に検出することができれば、反射スペクトル などを用いて生命の有無や大気成分など詳細な分析が可能と なる。しかし、恒星の光強度は惑星からの反射光強度のおよ そ107倍もあるため、図 1 に示すように惑星光は恒星光に隠 れ観測できない。本研究ではこの問題を解決する方法として ステラーコロナグラフの一つである光渦コロナグラフ[1,2]を 用いて、高強度の恒星光を取り除き、弱光強度の惑星光を観 測することを目的とする。

2. 光渦コロナグラフ

通常のステラーコロナグラフは望遠鏡の焦点面に光を遮る マスクを置き、回折光、散乱光を遮るためにしぼりを置くこ とで恒星光を減光するが、完全に除去することはできない。

光渦コロナグラフは、図2に示すようにマスク部分を光渦マ スクに変更することで、方位角に沿っての位相差を光波に 与える。恒星光が光渦マスクの中心を通れば干渉による打ち 消し合いが起こることで中心強度が0となる。その中心強度 0 の部分に惑星光を通過させることで恒星光を除去し、惑星 光を観測することができる。

3.実験構成・結果

3に光渦コロナグラフの実験系を示す。高強度の恒星光 を波長 λ=636.5nmの赤色 LD1、弱強度の惑星光を波長 λ=

635nmの赤色LD2とし、赤色LD2の光は微小角度をつける。

偏光ビームスプリッタの異なる方向からそれぞれの光波を入 射し、レンズ1で平行光として偏光板を通過させることで強 度差をつけた。光渦リターダ(対応波長λ=633nm)をマスク として用いて赤色LD1の光渦を生成し、赤色LD1の除去を 行った。このとき赤色LD2は微小角度をつけ入射しているた め、光渦マスク上での距離差となり光渦マスクの影響をほと んど受けない。生成した光渦の光強度が0となる部分のみし ぼり2で抽出し、赤色LD2を通過させイメージセンサで観測 した。

4に実験結果を示す。光渦リターダを外して観測すると 図4(a),(b)に示すように赤色LD1の強度𝐼1と赤色LD2の強度 𝐼2の比が𝐼2/𝐼1= 0.017と赤色LD2を観測することができない。

しかし、リターダを挿入すると図 4(c),(d)に示すように赤色 LD1の光強度が弱くなり特に弱くなった部分では、𝐼2/𝐼1= 2.6 となり赤色LD2を観測することができた。

4.まとめと今後の予定

赤色LD1をリターダに通過させることで部分的に弱めるこ とができ、赤色LD2を観測できた。部分的でしか除去できな かった理由として、しぼりで抽出する大きさよりも、リター ダ通過後の光強度0の部分の直径が小さかったためと考えら れる。今後の予定として、実際の恒星光、惑星光はLD のよ うな光ではないため、光源をLEDに変えるなどして高強度の 光の除去および弱強度の観測を行う。

5.参考文献

[1] 村上尚史. "「第二の地球」 発見を目指す光渦コロナグラ フ (特 集 広 が り を 見 せ る 光 渦)." O plus E: OpticsElectronics 37.4 (2015): 289-293.

[2] Lee, Jae Hoon, et al. "Experimental verification of an optical vortex coronagraph." Physical review letters 97.5 (2006): 053901.

1. 恒星光に隠れる惑星光

2. 光渦マスク

3. 実験系 (PBS:偏光ビームスプリッタ)

4. 結果(a),(b)リターダなし (c),(d)リターダあり

図 3.  実験系  (PBS:偏光ビームスプリッタ)

参照

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