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学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 桑 山    豊

     学位論文題名

    Recovery of Burnable rvIaterials and   Metals from Crushed Automobile Shredded     Residue using Wet Gravity Separation

(湿式比重選別を用いた自動車シュレッダーダスト破砕産物からの      可燃物・金属の回収)

学位論文内容の要旨

  廃 棄 物として毎年大量に排出さ れている自動車シュレッダ ーダスト(ASR)は、その嵩体 積の大 きさ の ため、埋立て処分場の残余 容量を減少させる主顔要因 のひとっとをっている。ASRは可燃 分を 多 く含み、熱量も高いので、 熱源としての利用が期待さ れる。その利用に際しては、ASRに 含ま れ ている土砂、ガラス、金属 などの不燃分とPVCをどの塩 素含有樹脂をどを予め除く 必要が あり、これらの選 別には、少をい手間とェネルギーで適用可能を物理選別が有用と考えられる。効 率的な物理選別は 、選別対象物を構成している主要物質が単体分離しているときに可能とをるが、

ASRの場合、ウレ タン類にハーネスをどが絡み ついていることや、繊維状、綿状の物質に土砂、ガ ラス、金属などが 絡みついているのが認められる。これらを単体分離し剥離するためには、破砕処 理や 分 級処理が必要であるが、ASRの破砕・分級プロセスにお ける挙動について調べた研 究例は を く 、 不 明 教 点が 多い 。ASR中 のPVCは 他の プ ラス チッ クに 比べ て 比重 が大 きい ので 、ASRを 破砕後、水中で浮 沈分離あるいは網下気室型 湿式比重選sIJ機(TACUBジグ)でジグ選別することに より、PVC、土砂 、ガラス類を除去し、低灰分 、低塩素分の可燃物を回収するとともに、金属類も 回収 す ることが可能と考えられる 。このようを背景の下に、 本研究では、始めにASR破砕 産物に ついてキャラクタ リゼーションを行い、粒子混入率、再結合割合、解砕度を求める方法を提案し、

これ ら を用 いて 種々 のASR破 砕産 物を評価した。次に、種々 の溶液や界面活性剤溶液によ るASR 破砕産物の濡れ性 の制御について調ベ、水を用いた浮沈分離を行った。さらに、種々の比重液を用 いて浮沈試験を行 い、本試験結果を基に新可選曲線を考案し、この曲線から比重選別により得られ る産物の歩留まり 、灰分、塩素分を予測できること、この予測結果はジグ試験結果とよくー致する ことを確かめた。 本論文はこれらの研究結果 をまとめたものであり、以下のように6章から構成さ れる。

  第1章では、本 研究の背景と目的、既往の研 究と当面する課題、本論文の構成について述べた。

  第2章 では、本研究で用いた実 験試料とそのキャラクタリゼ ーションの結果を述べた。 即ち、

ASR試料 を採取した自動車リサイ クル工場の処理フロー、試料 採取点、およびターポミル による ASR破砕 試験 と 破砕 産物 の性 状( 粒度分布、構成物質、XRF分 析結果をど)について報告 した。

  第3章 では 、ASR破 砕 産物 につ いて繰り返し飾い分け試験を 行うことで、粒子混入率、 再結合

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割合、解砕 度を求める方法を考案し、こ れらを用いてASR破砕産物の 破砕・分級プロセスにおけ る挙動を把 握した結果を報告した。各粒 度区分の産物について手選により構成割合を調べたとこ ろ 、5.6mm以上 の粒度区 分に繊維類と発泡ウレタン が多く存在し、5.6mm以下で は多くが粒子状 物 質と ウレ タン で あっ た。 再結 合 割合 は、 粒径19mm付 近で 最大 にをり、16mm以下では低い値 で あっ た。 また 、粒子 混入率と解砕度を8種類のASR粉砕産物について評価した ところ、両者の 値はASRの採 取箇所と粉砕条件により異 をった。また、粒子混入率が高くをると解砕度は低下し、

両者の問に は負の相関が認められた。以 上の結果から、ASR粉砕産物 から有価物を回収するプロ セスとして 、まず5.6mmで篩い分けた後 、網上産物は水によく濡らして解砕した後に浮沈分離し、

一方、網下 産物はジグ選別で処理するこ とが考えられる。

  第4章では 、ASR粉砕産物の網上産物( 十5.6mm)に対して、種々の有機溶液や界面活性剤水溶 液を用いて 濡れ性を制御することを検討 した。本試料の主を構成物質のひとっはウレタン類であ り、これに 金属や粒子状物質が絡みこまれているので、溶液に浸漬し膨潤させると、金属や粒子は 剥離する。 しかし、ウレタン類は疎水性であるため水に浸漬しないが、工タノール―水混合溶液や エアロゾルOT水溶液、およびドデシル硫 酸ナトリウム水溶液を用いると、速やかに浸漬した。こ の結果を基 に、バケツスケールの装置を試作し、湿式解砕処理と浮沈分離処理を行い、浮揚産物の 灰分低下と 沈降産物への銅回収が可能を ことを示した。

  第5章で は、ASR粉砕 産物の網下産物(0.425―5.6mm)に対して種々の比重液を 用いて浮沈試験 を行い、こ の結果を基に、新たに提案した可選曲線を作成すると、比重選別により得られる産物の 歩留まり、 灰分、塩素分を予測できることを述べた。この予測結果は、ジグ試験の結果とよく一致 し た。 また 、第3章から 第5章までに述べた成果と知 見に基づき、試料を採取し た自動車リサイ クル工場に おけるASR破砕産物から、可 燃物および金属を回収するた めの総合処理フローを提案 した。

  第6章は結 言であり、本研究で得られ た主を知見をまとめた。

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学位論文審査の要旨

     学位論文題名

    Recovery of Burnable h/Iaterials and Metals from Crushed Automobile Shredded     Residue using Wet Gravity Separation

(湿式比重選別を用いた自動車シュレッダーダスト破砕産物からの      可燃物・金属の回収)

  廃棄物として毎年大量に排出されている自動車シュレッダーダスト(ASR)は、その嵩体積の大 きさのため、埋立て処分場の残余容量を減少させる主教要因のひとっとをっている。ASRは可燃 分を多く含み、熱量も高いので、熱源としての利用が期待されるが、その際には、ASRに含まれて いる土砂、ガラス、金属教どの不燃分とPVCたどの塩素含有樹脂教どを予め除く必要がある。こ れらの選別には、少顔い手間とエネルギーで適用可能を物理選別が有用と考えられる。効率的ぬ物 理選別は、選別対象物を構成している主要物質が単体分離しているときに可能と教るが、ASRの場 合、ウレタン類にハーネス教どが絡みついていることや、繊維状、綿状の物質に土砂、ガラス、金 属顔どが絡みついているのが認められる。これらを単体分離し剥離するためには、破砕処理や分級 処理が必要であるが、ASRの破砕・分級プロセスにおける挙動について調べた研究例はをく、不明 放点が多い。ASR中のPVCは他のプラスチックに比べて比重が大きいので、ASRを破砕後、水中 で浮沈分離あるいは網下気室型湿式比重選別機(TACUBジグ)でジグ選別することにより、PVC、 土砂、ガラス類を除去し、低灰分、低塩素分の可燃物を回収するとともに、金属類も回収するてと が可能と考えられる。このよう教背景の下に、本研究では、始めにASR破砕産物についてキャラ クタリゼーションを行い、粒子混入率、再結合割合、解砕度を求める方法を提案し、これらを用い て種々のASR破砕産物を評価した。次に、種々の溶液や界面活性剤溶液によるASR破砕産物の 濡れ性の制御について調ベ、水を用いた浮沈分離を行っている。さらに、種々の比重液を用いて浮 沈試験を行い、本試験結果を基に新可選曲線を考案し、この曲線から比重選別により得られる産物 の歩留まり、灰分、塩素分を予測できること、この予測結果はジグ試験結果とよく一致することを 確かめている。本論文はこれらの研究結果をまとめたものであり、以下のように6章から構成され ている。

  第1章では、本研究の背景と目的、既往の研究と当面する課題、本論文の構成について述べて いる。

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樹 彦

直 敏

吉 藤

廣 松

授 授

教 教

査 査

主 副

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  第2章で は、本研究で用いた実験試料 とそのキャラクタリゼーシ ョンの結果を述べいる。即ち、

ASR試料を 採取した自動車リサイクル工 場の処理フロー、試料採取 点、,およびターポミルによる ASR破砕試 験と破砕産物の性状(粒度分 布、構成物質、XRF分析結果をど)について記載している。

  第3章で は、ASR破砕産物について繰 り返し飾い分け試験を行うこ とで、粒子混入率、再結合割 合 、解 砕度 を 求め る方 法を考案し、これらを用いてASR破砕産物の破砕・分級プ ロセスにおける 挙動を把握 した結果を報告している。 各粒度区分の産物について手選により構成割合を調べたとこ ろ 、5.6mm以上 の粒 度区 分 に繊 維類 と発 泡 ウレタン が多く存在し、5.6mm以下で は多くが粒子状 物 質 とウ レタ ンで あっ た 。再 結合 割合 は、 粒 径19mm付 近で 最 大に をり 、16mm以 下 では 低い 値 で あっ た。 ま た、 粒子 混入 率と 解 砕度 を8種類のASR粉砕産物について評価した ところ、両者の 値はASRの 採取箇所と粉砕条件により異 教った。また、粒子混入率 が高くをると解砕度は低下し、

両 者の 間に は 負の 相関 が認められた。以上の結果か ら、ASR粉砕産物から有価物 を回収するプロ セ スと し、 ま ず5.6mmで 飾い分けた後、網上産物は 水によく濡らして解砕した後 に浮沈分離し、

網下産物は ジグ選別で処理する方法を 提案している。

  第4章で は、ASR粉砕産物の網上産物 (十5.6mm)の処理法につい て検討している。本試料の主 教構成物質 のひとっはウレタン類であ り、これに金属や粒子状物質が絡みこまれている。ウレタン 類は疎水性 であるため水に浸漬しをぃ が、エタノール―水混合溶液 やエアロゾルOT水溶液、およ びドデシル 硫酸ナトリウム水溶液には 速やかに浸涜し、膨潤して、 金属や粒子が剥離することを ビーカー試 験で見出している。ての結 果を基に、スケールアップした装置を試作し、湿式解砕処理 と浮沈分離 処理を行い、浮揚産物の灰 分低下と沈降産物への銅回収 が可能をことを示している。

  第5章で は、ASR粉砕 産物 の網 下 産物(0.425‑5.6mm)の 処理 法 につ いて検討し ている。まず、

本試料に対 して種々の比重液を用いて 浮沈試験を行い、この結果を基に、比重選別により得られる 産物の歩留 まり、灰分、塩素分を予測 する新しい方法を提案している。また、この予測結果がジグ 試験の結果 とよく一致することを明ら かにしている。さらに、第3章から第5章までに述べた成果 と 知見 に基 づ き、 試料 を採取した自動車リサイクル 工場におけるASR破砕産物か ら、可燃物およ び金属を回 収するための総合処理フロ ーを提案している。

  第6章は 結言であり、本研究で得られ た主を知見をまとめている 。

  これを要 するに、著者は、湿式比重 選別教どを用いて、自動車シュレッダーダスト破砕産物から 可燃物・金 属誼どを選別回収する新し い方法を見出しており、資源工学、資源リサイクル工学の発 展に寄与す るところ大教るものがある 。よって著者は、北海道大学博士(工学)の学位を授与され る資格ある ものと認める。

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参照

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