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法 律 ウ オ ッ チ ャ ー

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SCAS NEWS 2013 -Ⅰ14

日本農林規格(JAS 規格)と粗たん白質

全窒素分測定における燃焼法について

大阪事業所 工藤 和広

1 はじめに

 近年,消費者の食品の安全性や品質へ の関心がますます高まってきています。

これらに対応する指標の一つとして,

「農林物資の規格化及び品質表示の適正 化に関する法律(昭和25年法律第175 号)(JAS法)」があります。JAS法は 農林物資の①品質の改善②生産の合理化

③取引の単純公正化④使用又は消費の合 理化を図るため,農林水産大臣が制定し た日本農林規格(JAS規格)による検査 に合格した製品にJASマークを付けるこ とを認める「JAS規格制度」と,一般消 費者の選択に資するために農林水産大臣 が制定した品質表示基準に従った表示を 全ての製造業者又は販売業者に義務付け る「品質表示基準制度」の2つから成っ ています。

 JAS規格は①適用の範囲②用語の定 義③品質の基準④測定方法から構成さ れており,平成24年3月現在,65品目 213規格が定められています。その測定 方法において,粗たん白質・全窒素分の 項目では燃焼法(一般的には改良デュマ 法)が規格化されており,当社のスミグ ラフ®NC-220Fはこの燃焼法に適合

した装置として,食品業界に広くご活用い ただきお客様から高い評価を得ています。

2 JAS法制改定までの流れ  社会ニーズの変化に対応させ,また,

必要性の乏しくなった規格を整理する ため,平成12年度から,既存のJAS規 格について少なくとも5年以内に見直し を行うことがJAS法に規定されました。

その見直しの際には,生産・取引・使用 又は消費の現況や将来の見通しに加え,

国際的な規格(コーデックス規格※等)

の動向を考慮することとなり,さらに近 年,分析方法の妥当性確認が求められる ようになってきました。具体的には,国 際機関が合意した共同試験プロトコルを 用いて試験室間共同試験を行い,測定値 のばらつきの程度を併行精度や室間再現 精度などを用いて統計的に評価していま す。当社は燃焼法についての共同試験に 全て参加しています。

 JAS規格の制定・改正にあたっては,

消費者への説明会,関係事業者と消費 者の意見交換会が開催されるほか,パブ リックコメントの募集,世界貿易機関

(WTO)への通報が行われ,広範な意

見を踏まえた上で,JAS調査会で議決 されます。さらに,JAS調査会は公開で あって,総会の議事録は農林水産省の ホームページ上に掲載されます。

(※:国連食糧農業機関(FAO)と世界 保健機構(WHO)により合同で設置さ れたコーデックス委員会において制定さ れた国際規格)

3 燃焼法について

 燃焼法は,分析法としての妥当性が認 められ,2008年度以降JAS規格の複数 の品目について認証されています。燃焼 法ではサンプル中の窒素量を定量するこ とを目的とし,その窒素量にたん白質換 算係数を乗じることで,粗たん白質量を 計算します。たん白質換算係数は,食品 成分中のアミノ酸構成比率から一定の割 合で窒素を含有すること,あわせて,た ん白質以外の食品構成成分は窒素を含ま ないことから,食品の品目別に得られた 係数です。

 燃焼法の認証状況を表1に示しまし た。また,参考として,他の公定法の認 証状況も合わせて示しました。今後も燃 焼法の公定法認証は拡大するものと考え られます。 

4 おわりに

 JAS法,食品衛生法,健康増進法につ いて,食品表示の関係法令の統一的な解 釈・運用を行うため,消費者庁が中心と なって,2011年度から「食品表示一元 化検討会」を開催し,食品表示の一元化 に向けた検討を開始しています。

工藤 和広

(くどう かずひろ)

大阪事業所 参考資料

農林水産省・消費者庁ホームページ http://www.maff.go.jp/

http://www.caa.go.jp/

表 1 燃焼法公定法一覧(認証予定含む)

市場 規格及び基準 カテゴリ 備考 所管省庁

食品 国内

日本農林規格(JAS)

穀物製品(マカロニ類)の日本農林規格 農水省告示第 864 号(2008.6.3)

農水省 加工食品(乾燥スープ)の日本農林規格 農水省告示第 128 号(2009.1.29)

調味料(醸造酢)の日本農林規格 農水省告示第 1506 号(2008.10.16)

食肉加工食品(ハム類)の日本農林規格 農水省告示第 926 号(2009.7.13)

食肉加工食品(ベーコン類)の日本農林規格 農水省告示第 925 号(2009.7.13)

食肉加工食品(熟成ハム類)の特定日本農林規格 農水省告示第 930 号(2009.7.13)

食肉加工食品(ベーコン類)の特定日本農林規格 農水省告示第 932 号(2009.7.13)

調味料(しょうゆ)の日本農林規格 農水省告示第 1218 号(2009.8.31)

風味調味料の日本農林規格 2012 年度内認証見込み

(ビール)国際技術委員会

BCOJ ビール分析法 2012 年度内認証見込み

五訂 日本食品標準成分表

分析マニュアルの解説 たんぱく質の測定法 追加分析法記載(P271)

海外

食品安全国家標準

GB5009.5-2010 食品中たんぱく質の測定 2010 2010.6 認証済 ISO/TC34 16634-1 SC2(油糧種子及び飼料) 認証済 ISO/TC34 16634-2 SC4(穀物,豆類及び粉砕穀物) 認証済 ISO1/4891; 2002 SC5(乳及び乳製品) 認証済 AOAC international 穀粒,油糧種子及び肉・肉製品のたんぱく質測定 認証済

国内 衛生検査指針 食品全般一般法 2012 年予定 厚労省

飼料

国内 飼料分析基準 飼料中の粗たん白質の定量法 農水省 17 消安第 12543 号

海外 農水省

ISO/TC34 16634-1 SC2(油糧種子及び飼料) 認証済 GB/T24318-2009 デュマ燃焼法による飼料原料中の全窒素含量

及び粗たんぱく質の計算 2009.12 認証済(推奨法)

土壌 国内 土壌養分分析法 土壌中の炭素・窒素;乾式燃焼法 認証済

肥料 肥料等試験法 2009 汚泥肥料の窒素測定法 2010 年度認証済

石炭 国内 JIS 規格 JIS M8819 石炭類及びコークス類 

機器分析装置による元素分析方法 経済産業省 JIS - M8819H.9.11.20 ゴム 国内 ISO/24698-1 NBR の結合アクリロニトリルの定量 認証済 経産省

計量法 海外 ISO/TC17 穀物たんぱく質計(国際計量法) 認証遅延

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