心理学履修前の大学生の心に対するイメージについ て
著者 平山 祐一郎
雑誌名 東京家政大学研究紀要 1 人文社会科学
巻 43
ページ 71‑77
発行年 2003
出版者 東京家政大学
URL http://id.nii.ac.jp/1653/00009119/
心理学履修前の大学生の心に対するイメージについて
平山 祐一郎1)
(平成14年10月3日受理)
The Image of the Mind of University Students before Learning Psychology
HIRAYAMA, Yuichiro
(Received on October 3,2002)
キーワード:心の機能,検証的因子分析,心理学教育
Key words:functions of mind, confirmatory factor analysis, teaching psychology
調査の目的
本研究の目的は,大学に入学し,初めて心理学を学ぶ 学生が「心」に対して,どのようなイメージを持ってい
るかを探ることにある.
大学で心理学を学ぶ学生は,たいてい初学者である.
なぜなら大学に入学する以前,すなわち中学校や高等学 校では,授業科目としての心理学がないからである.
しかし,「心」に関して全く知識が無い,というわけ ではない.中学校や高等学校の図書館には,心理学ある いはそれに関連する書籍が配架されているし,日常生活 の中で,心理学の話題を取り込んだテレビ番組や雑誌の 記事を目にする機会は数多いだろう.
そのたあ,彼ら,彼女らが心理学の扱う「心」に対し て,漠然としているであろうが,何らかのイメージを持っ ていることは確かである.しかし,問題はそのイメージ そのものである.
心理学は日常生活で使用されている言葉を学術用語と している場合がかなり多い.そのため心理学の専門教育 を受けていない人でも,心理学の話を聴いたり,本を読 んだりすると,何となく意味がわかったような気がして しまう.ただし,こうして理解されたものは,心理学で 求あられるものの見方や考え方とずれていたり,まった
く間違っている場合がある.
心理学をこれから学ぼうとする学生が,心に関してす でに有しているイメージを,授業をする側が予め把握し
ておけば,それを利用して,知識を適切に,効率良く提 供できるし,誤り易い知識を慎重に提示することができ
るだろう.
そこで,本調査では,心理学の教育を受ける前の大学 生が有する,ある種素朴に形成された「心」のイメージ を調査することにする.
1) 教育心理学研究室
調査の方法 調査対象
関東圏の女子大学生1年生475名 調査時期
2002年4月 質問紙
心のイメージを把握するために作成された50項目から なる質問紙で,回答方法は6段階評定を採用した.
質問項目の準備
この調査の実施前に,大学生に対して自由記述方式の 予備的な調査を行った.自由記述方式ではあるが,なる べく箇条書きにするよう指示した上で,「心がないとで きないことは何だと思いますか?」「心がなくてもでき ることは何だと思いますか?」という2っの問いを提示 した.こうして得られた回答を参照しながら,予あ調査 者が用意した質問項目に修正や削除追加を行い,50個 の質問項目を準備した.
手続き
質問紙の配布・実施・回収などの全ての手続きを調査 者が行った.なお,教示は「人が何か行動をするとき,
必ず何らかの心のはたらきが関与しています.これから
心理学履修前の大学生の心に対するイメージについて
読み上げるような行動をするとき,心のはたらきはどれ くらい重要でしょうか?あるいは心の存在はどれくらい 必要でしょうか?必ず1っの項目にっき,1っの回答を
してください.」とした.質問項目は印刷せず,調査者 が1問1問読み上げた.
この教示文から明らかであるように,本研究は「心」
のイメージの調査を目的としているが,直接に「心をど のようにイメージしていますか?」と問うことはしない.
人間がある行為・行動を起こす時,あるいは行っている ときに,そのためにどの程度,心のはたらきが重要なの か,あるいは必要なのか,を問うている.
っまり,今回の調査での「心」のイメージとは「心の はたらき」のイメージである.以降「心(のはたらき)
のイメージ」と表記する.
結果と考察
各質問項目に対し,「かなり重要,あるいは必要」を 6,「まったく重要でない,あるいは必要でない」を1 として得点化した.
心のはたらきの重要(必要)度の順位
回答によって得られた数値を「心のはたらきの重要
(必要)度」と呼ぶことにする.
6段階評定の回答であったので,最小値は1,最大値 は6となる.50項目それぞれの平均値を求め,高評価順 に並べ,質問項目,平均値,最小値,最大値をリストし たものが,表1である.
上位を見てみると,「人を好きになること」「感動する こと」が,平均値(SD)が5.95(.24)で,ほぼほとんど の回答者が心のはたらきがかなり重要(必要)な行為で あるとしている.これらは確かに心の躍動を感じさせる ものであるので当然の結果と言えよう.平均値が5を超 えた26位までの質問項目を見ても,その評定はほぼ妥当 だと思われる.
50項目中,下位を見てみると,「物を見ること」,「手 触りを感じること」,「味を感じること」,「音を聴くこと」
がほぼ同じ平均値で並んでおり,順位は32位から35位ま でつながっていることが興味深い.人間の五感は,「心
(のはたらき)のイメージ」において,ある一定のまと まりを持って,素朴に位置づけられていると見られる.
ただし,同じ五感の1っでも,「匂いをかぐこと」が46 位と低く位置づけられており,しかも平均値が1ポイン トも下回っているのは興味深い.これは「匂いをかぐ」
という行為に動物的な印象があるからであろうか.
最下位は「計算すること」であり,心のはたらきの重 要(必要)度が非常に低く評価されている.最下位付近 を見てみると,45位「物を壊すこと」,47位「好き勝手 な行動をすること」,48位「暴力をふるうこと」などが あり,それらよりも,心のはたらきの重要(必要)度が 低く評価されているのは,大変意外な結果であった.こ れに関しては,次のように考えることができる.子ども は(あるいは素朴な思考レベルでは大人も),人間の精 神の知性的側面を「頭のはたらき」として理解し,その 存在を頭,すなわち脳に位置づけるが,感情的側面は
「心のはたらき」として理解し,その存在を胸部,すな わち心臓に位置づける傾向がある.すなわち「心のはた らき」と問われても,知性的な活動は思いっかないので あろう.確かに,上位26位までを見ても,知性的な行為 に関する質問項目は,23位の「あれこれ想像すること」
と26位の「新しいものを創り出すこと」だけである.し かも,この両者は知性的な側面の中でも,拡散的思考に 属するものである.拡散的思考とは,創造性の発揮や問 題の解決といった知的活動において必要とされる心のは たらきで,集中的思考と対比的に用いられる語である.
一方,集中的思考とは,定まった(ひとっの)解にたど り着くような知的活動において必要とされる心のはたら きである.その集中的思考に関連する「計算すること」
が最下位になるのは,拡散的思考が非凡な結果を生みう るある種「目立つ」ものであり,集中的思考が日常よく ある「目立たない」ものであることから,素朴な評価の 結果と言えよう.
検証的因子分析の実施
50の質問項目の中からいくっかを用いて,「心(のは たらき)のイメージ」を反映する因子の構造を予想した.
それは6っの因子からなっている.
まず,「知」「情」「意」の3っの因子である.これら は,古典的分類であるが,その説明力は現在も有効と言 えるだろう.藤永(1998)によれば,「能力心理学は十八 世紀にテーテンスによって集大成され,いわゆる知・情・
意三分説となり,十九世紀初頭にはヨーロッパ正統思想 の地位を獲得(p.33−34)した」という.その他に「知覚」
「対人」「粗暴」の3つの因子を加えた.これらは厳密に 言えば,知・情・意の三分説に組み込むことが可能であ るが,日常的なレベルでは,固有なまとまりを示すであ ろうと判断した.
表1心のはたらきの重要(必要)度評定(6段階評定・高評価順)
順 質問
位 番号
質 問 項 目
平均(SD) 最小値最大値1234567891011121314151617181920212223242526272829303132333435363738394041424344454647484950
とこる とこるとかこわうとなとがあこ と とにこちしる こ こ る え 考と れこと こるこ れえると とあ考すこ こててにるととついい切 と こ る す ルと一こ口すト出ン と こ と す こ 出 る り すとと創とと像ここをここ想るるのく と こ る すとグ とこると と こ ると すこ と とにるとことこうと すこうこるよこ
と 一﹂ る と す こ をとると動こすととじこととをとす使るするるとこ行うをここンとこ感るここ事こかをめをれ見こぐなる事るきる持解じとつとるとけここ持つつ大とをコとるれすなも聴とむピこるをじくる仕る動イじきわをすか手ふ仕す好す気理信こ持こばこ助むむをににをこ気をこすこをにいをこ読ツる見り感聴すなすをタい書言ビ壊を勝をなをを動のとをぶをうんむをしし信分来分くる分る慢れ話人し楽ぶをヨレを触をを憶雑強体一をみにレをいき力調算人感人人人喜夢笑が悩人悲楽自自将自泣や自怒我あ会大新音遊本シキ物手味音記複勉身ケ人読人テ物匂好暴単計﹈﹈︼1﹂﹈﹈﹈−﹂﹈−﹂﹈﹈−﹂﹈﹈﹈1﹂﹈﹈﹈−﹂﹈﹈﹈﹈﹈−﹂﹈﹈﹈﹈﹈−﹂﹈﹈1﹂﹈−﹂﹈﹈−﹂1﹂−﹂﹈﹈﹈﹈﹈﹈﹈34 S1
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5.95( .24)
5.95( .24)
5.88( .38)
5.87( .38)
5.83( .48)
5.74( .53)
5.73( .55)
5.67( .66)
5.67( .59)
5.67( .61)
5.65( .66)
5.62( .72)
5。62( .74)
5.62( .62)
.74)
5.54( .67)
5.51( .72)
5.48( .76)
5.46( .68)
5.45( .86)
5.27( .90)
5.25( .85)
5.24( .87)
5.22( .82)
5.18(1.00)
5.09( .89)
4.64(1.08)
4.60(1.06)
4。45( .99)
4.25(1.09)
4.23(1.50)
4.13(1.23)
4.11(1.28)
4.11(1.35)
4.08(1.35)
4.04(1.29)
3.96(1.18)
3.85(1.16)
3.69(1,35)
3.50(1.31>
3.34(1.65)
3.30(1.35)
3.28(1。25)
3.26(1.17)
3.14(1.42)
3.03(1.22)
3.03(1.44)
2.99(1,56)
2.67(1.13)
2.46(1.19)
0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000
44231332231111乞乞2︒L翫LL1︒L2︒L乞1.LL1︐LLLLLLL1.LLLLLLLLLLLL0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000
66εεε6︑61ε巳6︐6︒εεε6.εεεε⑥εεε色ε6︐εεε位εεεεεεε6︒色εεεεεε色色εεε心理学履修前の大学生の心に対するイメージについて
項目9←臼 E2 E3 E4
:勉強すること
:記憶すること
:読み書きすること
:計算をすること
丁青
項目33
項目41﹇U4U71000σ﹁﹇r﹇﹁﹇﹁﹇r﹇
:悲しむこと
:楽しむこと
:怒ること
:喜ぶこと
感動すること
E10:やる気を出すこと El 1 自信を持つこと
E12:将来について考えること
E13 El4 Els
El 6 El 7
:物を見ること
:匂いをかぐこと
:手触りを感じること
:音を聴くこと
:味を感じること
El 8:人を信じること El 9:人を助けること
E20:人の気持ちがわかること
E21 キレること E22:物を壊すこと
E23:好き勝手な行動をすること E24:暴力をふるうこと
E25:人をいじめること
図1検証的因子分析による6っの因子とそれらを構成する質問項目(因子間相関は表2)
表2 6っの因子の相関
情 意 知覚 対人 粗暴
知
情 意
知覚 対人
一.06 .31*
.61‡
.73*
.13*
.28*
一.12
.56*
.68*
一.05
一.23
.28*
.15 一.15零
.11
*P<.05
検証的因子分析の結果は,図1に示した.また,本来 は因子間の相関も,図1に双方向の矢印とともに提示す べきであるが,図の見易さを考慮して記入しなかった.
因子間の相関係数は,表2に示した.図1の単方向の矢 印の数値は標準化された因果係数(以後,因果係数と表 記)である.Eは測定方程式の誤差変数を表している.
この検証的因子分析の適合度指標は.86,修正適合度 指標は.83であった.モデルの受容に十分な大きさとは 言い難いが,試験的な取り組みとしては十分考察可能な 結果であろう.
それぞれの因子にっいて考察を加えたい(図1).
まず「知」である.4つの質問項目とも,高い因果係 数を示している.しかし,読み書きが.83とかなり高い のに比べて,心理学の重要なテーマである「記憶するこ と」の因果係数が.63と低い.こうしたところに,心理 学という学問の研究領域上の力点と一般的な「心(のは たらき)のイメージ」とのずれが表れているようである.
次に「情」であるが,喜怒哀楽の4項目に加えて,
「感動すること」を加えた5っの質問項目で構成されて いる.因果係数は,「怒ること」を除いてほぼ。6に近い 数値となっている.「悲しむこと」「楽しむこと」「喜ぶ こと」「感動すること」に比べて,「怒ること」はそれが 実際に起きた場合,他者への影響が大きく,また収拾の 問題もあるため,他の4項目とは異なった評定となった のであろう.
続いて「意」である.質問項目の内容とそれらの因果 係数に問題はないと思われるが,今後,このモデルで検 討を深めて行く場合には,より数を増やし,内容のヴァ
リエーションのある項目構成が必要になると考えられる.
「知覚」であるが,これらを構成する質問項目は,視 覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚に対応している.それぞれ の因果係数も低くはなく,問題はないと言える.
「対人」も「意」の因子と同様に,質問項目の内容と それらの因果係数に問題はないと思われるが,今後,こ のモデルで検討を深めて行く場合には,よりヴァリエー
ションのある項目構成が必要になると考えられる.
「粗暴」については,最近の社会や教育現場で問題に なっている感情コントロールカの低下に関連して,想定 した因子である.知・情・意三分説の「情」あるいは
「意」に含まれると考えることもできるが,主に情・意 のマイナスな側面,しかも極端な側面に集中しているの で,1っの別因子とした.しかし,因果係数の大きさに ややばらっきが見られるので,今後の検討次第では概念 的な整理が必要になる因子かもしれない.
では,6つの因子の相関について見てみたい(表2).
6っの因子間には15の相関があるが,その内,12個の 相関が有意であった.これは6っの因子は完全に独立し たものというより,それぞれの因子が深く関連を持って いることを示している.
ここでまず,有意な相関でなかったものに着目したい.
有意でなかったものは,知一情,知覚一対人,対人一粗 暴の3つの間であった.知覚と対人の因子が相関しない ことは,それらを構成する質問項目から見て明らかであ る.しかし,対人と粗暴の因子が負の相関をしないこと は,このモデル構成上の問題であるのか,質問項目の問 題であるのか,検討が必要になるであろう.
「智に働けば角が立っ.情に樟させば流される.」とい う漱石の名句*1があるように,知と情に関しては強い負
心理学履修前の大学生の心に対するイメージについて
の相関を予想していた.しかしこの結果を見ると,この 2っの因子は全く逆方向を持ったものではなく,全く別 個の因子である,と位置づけられていることがわかる.
既に述べたが,子どもは,人間の精神の知性的側面を
「頭のはたらき」として理解し,その存在を頭,すなわ ち脳に位置づけるが,感情的側面は「心のはたらき」と して理解し,その存在を胸部,すなわち心臓に位置づけ る傾向がある.このような二元的観点がここに反映して いると見られる.
次に,強い相関に着目したい.まず,知一知覚である.
これは,因子構成上予想しにくい相関であった.心理学 的には,感覚・知覚・認知という関連があるので,学問 上は常識的な相関であるが,人間の日常文脈では,感覚 は感情や感性と結びっきやすい.しかし,この結果をみ ると,情一知覚は非常に弱い相関である.このことから,
素朴に形成されている「心(のはたらき)のイメージ」
においても,知覚は知の因子に関連が深い因子であるこ とが明らかとなった.
また,情と意もやや強い相関があった.藤永(1998)
によれば,「意志は,生得的・動物的・反社会的な衝動 の産物としての感情(というよりは,術語でいえば情動)
を抑えるための後天的に発達する機能一その意味では,
人間の道徳性や倫理性の担い手一とみなされるため,
情と意は切り離し難いものとなり,一口に情意機能と総 称される(p.34)」という.そのように考えれば,この 相関の強さは当然である.そして,情と意の両因子が,
対人の因子とも強い相関を持っていることも,その傍証 と言えよう.
今後の課題
6っの因子それぞれが考察される中で,また因子間相 関が分析される中で,いくっかの因子に,概念的な整理 や質問項目の改善(追加あるいは削除など)が必要であ ることが示された.
ここでは,今回の研究結果を今後にどう活用するかを 考えたい.
検証的因子分析の結果を見ると,心理学を履修する前 の学生でも,ほぼ心理学的なレベルでの「心(のはたら き)のイメージ」を持っていることがわかった.
しかし,心のはたらきの重要(必要)度評定を見ると,
心理学的レベルではなく,日常的なレベルの判断が表れ ていた.すなわち,心のはたらきは主に情意的側面を指 しているということである.確かに心理学においても
「認知が先か,感情が先か」という議論がある.けれど も心理学では,知的な行為にも情意の行為にも,そこに は等しく心理的プロセスの存在を仮定している.よって,
知的側面が下位に,情意的側面が上位に偏って評価され ることは,心理学的なものの見方,考え方が修得された 場合,ありえにくいことである.
心理学を学ぶにつれて,知的行為にも情意の行為にも,
その背後には一連の心理過程があること,っまり心のは たらきが重要(必要)であることを学生が認識するよう になることが,心理学を履修した大きな成果の1っなの で,この重要(必要)度評定を,心理学の履修の成果を 捉える1っの指標として利用することを今後の課題とし たい.そのためにも,その変化をより鋭敏に捉えるよう な質問構成を考案していかなければならない.
引用文献
藤永 保 1998 知性の型分け(心理学と現代社会⑦)
書斎の窓(有斐閣),1998年9月号,33−37.
注
*1夏目漱石(著)「草枕」 新潮文庫
Summary
The purpose bf this study was to comprehend the image of the mind of university students befbre leaming psychology.475 female university stUdents answered a questionnaire that was composed of 50 questions with regard to human behaviour of daily life. Each of them was rated according to the necessity fbr the fUnctions of the mind. Most of highly rated items were about the behavior of emotion or wi亘1 , but items about intellect were alomost rated low. It was fbund that begimers of psychology had not got the wel1−ballanced image about the負mctions of the mind.