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CAP 治療効果予測因子としての温感の意義に関する研究   

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Academic year: 2021

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厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業  難治性炎症性腸管障害に関する調査研究  分担研究報告書(平成 26 年度〜平成 28 年度) 

 

CAP 治療効果予測因子としての温感の意義に関する研究   

研究協力者    飯塚政弘    秋田赤十字病院附属あきた健康管理センター    所長   

研究要旨:潰瘍性大腸炎(UC)難治例を対象に、血球成分除去療法(CAP)治療効果予測因子として温感の 有用性について検討した。その結果、CAP 施行中に温感が認められた場合の寛解率は 82%で温感が認め られない場合の寛解率(41.4%)に比べて有意に高値で(p<0.01)、CAP 施行時の温感の有無は CAP 治療効 果予測因子として有用と考えられた。CAP 有効例では CAP 施行後皮膚温とともに皮膚灌流圧が上昇して おり、温感・皮膚温の上昇に局所の血流量の増加が関与している可能性が示唆された。また、皮膚灌流 圧の上昇は CAP の新たな可能性を示唆するものと考えられた。今後、本研究を多施設共同研究として行 うべきか検討中である。 

 

共同研究者 

衛藤  武(秋田赤十字病院消化器内科) 

相良志穂(秋田赤十字病院附属あきた健康管理セ ンター) 

熊谷  誠(秋田赤十字病院臨床工学課) 

 

A. 研究目的 

本研究の目的は、潰瘍性大腸炎(UC)難治例に対す る血球成分除去療法(CAP)の治療効果予測因子と して CAP 治療時の温感の有用性を検証し、そのメ カニズムを解析することである。 

B. 研究方法 

2002 年6月〜2016 年 12 月に CAP 治療を施行した UC 難治例のうち 48 例(90 回)において CAP 施行時 の温感(手、足、腹部など)の有無による寛解率 を検討した。また、このうち 11 例(15 回)にレー ザー血流計(SensiLase(TM) PAD3000, カネカメデ ィックス )で足背部の皮膚灌流圧を測定した。ま た、対照として透析患者 11 例、LDL‑apheresis 施 行例1例に対しても同様に皮膚灌流圧を測定し た。 

(倫理面への配慮) 

本研究は当院倫理委員会で承認され、インフォ ームドコンセントの下に行った。 

C. 研究結果 

①CAP 施行中、手、腹部、足などに温感が認め  られた症例の寛解率は 82%で、温感が認められな かった症例の寛解率(41.4%)に比べて有意に高 値を示した(p<0.01)。 

②足背皮膚灌流圧は、CAP 施行前(54.3mmHg)に比 べ CAP 開始後上昇を示し、終了時には有意な上昇 (73.5mmHg)を示した(p<0.01)。また、CAP 有効例 は無効例に比べ、灌流圧は上昇傾向を示した。一 方、透析患者では透析開始前に比べて透析後足背 皮膚灌流圧は低下を示し(p<0.01)、LDL‑ 

apheresis 施行例では LDL‑C の低下に伴い皮膚灌 流圧の上昇を認めた。 

D. 考察 

CAP 施行時に温感を認めた症例の CAP 治療効果は、

温感を認めなかった症例に比べて有意に優れて おり、これまでの検討にて実際に皮膚温の上昇も 確認された。皮膚灌流圧は糖尿病や末梢血管障害 患者の微小循環の指標に用いられており、今回 CAP 治療時の皮膚血流量の評価も皮膚灌流圧で行 った。症例を追加した今回の検討でも CAP 施行後 皮膚灌流圧が上昇を示したことより、CAP 施行時 の温感や皮膚温上昇が生じる機序として局所の 血流量増加が関与している可能性が示唆された。

(2)

248 また、CAP による皮膚灌流圧(血流量)の上昇は、

動脈硬化性疾患への治療応用など、CAP の新たな 可能性を示唆するものとも考えられた。今後の課 題として、①本研究を多施設共同研究として行う べきか、②CAP による皮膚温、皮膚潅流圧の上昇 についてはコントロールを用いた検討を行うべ きかについて検討中である。 

E. 結論 

CAP 施行時の温感の有無は治療効果予測因子とし て有用と考えられた。温感・皮膚温の上昇が生じ る機序として局所の血流量増加が関与している 可能性が示唆された。 

F. 健康危険情報  なし 

G. 研究発表  1.論文発表 

  なし  2.学会発表 

1. 飯塚  政弘、衛藤  武、相良  志穂、石井  透、

相良  八木澤  仁. 潰瘍性大腸炎ステロイド依 存例に対する Long‑Interval CAP の治療効果の検 討―長期治療成績も含めてー. 第 23 回日本消化 器関連学会週間. 東京(グランドプリンスホテル 新高輪)、平成 27 年 10 月 10 日.  

2. 飯塚  政弘、衛藤  武、相良  志穂. 潰瘍性 大腸炎ステロイド依存例に対する CAP 治療方法 に関する検討. 第 56 回日本消化器病学会大会. 

神戸(神戸国際展示場)、平成 26 年 10 月 23 日. 

3. 飯塚  政弘、相良  志穂、衛藤  武. 潰瘍性 大腸炎に対する血球成分除去療法治療効果予測 因子としての温感の意義とメカニズムについて の検討. 第 55 回日本消化器病学会大会. 東京(品 川プリンスホテル).平成 25 年 10 月 10 日.  

4. 飯塚  政弘、衛藤  武、相良  志穂. 潰瘍性 大 腸 炎 ス テ ロ イ ド 依 存 難 治 例 に 対 す る Long‑Interval CAP の治療効果に関する検討. 第 99 回日本消化器病学会総会. 鹿児島(鹿児島県民 交流センター)、平成 25 年 3 月 22 日.  

         H. 知的財産権の出願・登録状況 

(予定を含む) 

1.特許取得 

なし 

2.実用新案登録  なし 

3.その他  なし① 

参照

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