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大阪府立産業技術総合研究所 No.

OSAKA OSAKA OSAKA OSAKA OSAKA

レーザクラッディング、肉盛、炭酸ガスレーザ、耐摩耗性、表面改質

01013 01013 01013 01013 01013

レーザクラッディングによる金属の表面改質

        機器紹介 機器紹介機器紹介 機器紹介 機器紹介

概要 概要概要 概要 概要

材料表面に耐摩耗性や耐食性などの機能を持 つ層を形成し,母材の特性を向上させる表面改 質には様々な手法があります。その中でレーザ を用いた手法は他の手法と比べ,大気中におい て比較的厚い改質層を高速に形成することが可 能であり,また必要な領域のみ形成できるとい う特徴があります。しかし,均一な厚さの改質 層を幅広い範囲にわたって得ることは困難で す。そこで本研究ではレーザ光を照射する際に ビームスキャニング法を用い,同時に粉末供給 装置により粉末を供給して,レーザクラッディ ング(肉盛加工)を行い,比較的均一な厚さの 肉盛層を 10mm 程度の幅で形成しました。

粉末には耐摩耗性に優れた材料であるCo基合 金(ステライト),母材にはステンレス鋼SUS304 を用いました。また,加工条件による肉盛層の 特性の変化と耐摩耗性について検討を行いまし た。

実験方法 実験方法実験方法 実験方法実験方法

加工実験には最大定格 出力5kWの炭酸ガスレーザ を用いました。また,試料 をレーザビームの焦点位 置で往復運動させながら ビームを照射するビーム スキャニング法を行いま した。図1に実験装置を示 します。粉末にはステライ ト(粒径 63 〜 150mm)を用 い,超音波モータ式フィー ダによってレーザ照射部 に粉末を一定の割合で供 給しました。

得られた肉盛層の評価 には表面外観および横断 面のマクロ観察を行いま した。また,走査型電子顕

微鏡(SEM)による観察,エネルギー分散型X線解 析装置(EDX)による元素分析,ビッカース硬さ測 定を行いました。さらに往復摺動摩耗試験によ り耐摩耗性について調べました。

粉 末 供 給 装 置

レ ー ザ ノ ズ ル

試 料

ス ラ イ ド テ ー ブ ル モ ー タ

図1 レーザ表面改質用実験装置 図1 レーザ表面改質用実験装置図1 レーザ表面改質用実験装置 図1 レーザ表面改質用実験装置 図1 レーザ表面改質用実験装置

図2 処理層の表面外観および横断面写真 図2 処理層の表面外観および横断面写真 図2 処理層の表面外観および横断面写真 図2 処理層の表面外観および横断面写真 図2 処理層の表面外観および横断面写真       

      

      レーザパワー:Wb=2KW,加工速度:Vb=5mm/s スキャニング周波数:fx=5Hz

(2)

 作成者  生産技術部 レーザ加工グループ 萩野 秀樹   作成者  生産技術部 レーザ加工グループ 萩野 秀樹  作成者  生産技術部 レーザ加工グループ 萩野 秀樹   作成者  生産技術部 レーザ加工グループ 萩野 秀樹 

 作成者  生産技術部 レーザ加工グループ 萩野 秀樹 Phone:0725‑51‑2558Phone:0725‑51‑2558Phone:0725‑51‑2558Phone:0725‑51‑2558Phone:0725‑51‑2558       野口 修一 

      野口 修一       野口 修一        野口 修一 

      野口 修一 Phone:0725‑51‑2556Phone:0725‑51‑2556Phone:0725‑51‑2556Phone:0725‑51‑2556Phone:0725‑51‑2556  発行日  

 発行日   発行日    発行日  

 発行日  20012001200120012001 年年年年年 1111111111 月月月月月 2626262626 日日日日日 結果と考察

結果と考察結果と考察 結果と考察 結果と考察

レーザパワー Wb=2kW,加工速度Vb=5mm/s,ス キャニング周波数fx=5Hzを一定にし,粉末供給 量を変えて得られた処理層の表面外観および横 断面を図2に示します。上段の写真は処理層の 表面外観,下段は横断面です。粉末供給を行わ ない場合,ビームは母材の表面で反射され,照 射部中央はほとんど溶融していません。粉末供 給量を増加させると,粉末によりビームの吸収 率が上昇するので粉末が溶融し,母材表面に肉 盛層が形成されています。肉盛層の硬さは 300

〜500HV程度で,母材の200HVと比べて硬くなっ ていました。また,処理層断面において母材溶 融の割合が減少するにつれて硬さが上昇する傾 向が見られました。

良好な倦状の処理層が得られた試料(粉末供 給量 0.45g/s)について SEM で観察するととも に EDX を用いて元素の分析を行いました。分析 結果を表1に示します。ステライト粉末の成分 割合に対し,肉盛層では Fe,Ni の量が増加して おり,逆に Co の割合が減少しています。これは 溶融した母材により,ステライトの成分が希釈 されたためだと思われます。また,母材と肉盛 層の境界近傍の観察および分析を行った結果を 図3に示します。境界部において母材のみが溶 融したと思われる層 A が存在しています。

得られた肉盛層の耐摩耗性を評価するために 摩耗試験を行いました。試験は,SUJ2 の鋼球を 荷重 1.96N で試料に押しつけ,周期 2Hz で 60 分 間往復運動させました。図4に摩耗痕の断面形 状を示します。肉盛層の耐摩耗性が母材と比べ 大幅に向上しています。

まとめ まとめまとめ まとめまとめ

レーザを用いてステンレス鋼表面にCo基合金 を肉盛した結果,母材上で広い幅にわたり比較 的均ーな厚さの肉盛層を得ることができまし た。得られた肉盛層は母材に比べ,硬く,耐摩 耗性に優れていました。

0 1 00 2 00 3 00 4 00 5 00 6 00 7 00

0 3 7. 22 7 4. 45 1 11 .6 7

μ m

Count

W M

αααα

Fe K

αααα

Co K

αααα

10 µ m

Co W

Fe

In te n s ity (a. u. )

母 材

肉 盛 層

図3  図3 図3 

図3 図3 EDXEDXEDXEDXEDX による境界部分の分析結果による境界部分の分析結果による境界部分の分析結果による境界部分の分析結果による境界部分の分析結果    

           

   Wb=2KW,Vb=5mm/s,fx=5Hz

•²––‹Ÿ‹‹—Ê 0.45g/s

S U S 3 0 4  

( 母 材 ) レ ー ザ 表 面 改 質 層

W b= 2kW , V b= 5m m / s, f x =5 Hz,

ス テ ラ イ ト :

0. 31 g/ s

図4 摩耗痕の断面形状 図4 摩耗痕の断面形状 図4 摩耗痕の断面形状 図4 摩耗痕の断面形状 図4 摩耗痕の断面形状

参照

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