無実の死刑囚・元プロボクサー 袴田 巌さんを救い出そう!
2014 年 6 月 29 日
於:清水テルサ 6階 研修室
主催:袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会
集会 予定 13:30~ 開会・・・・・司会・進行:事務局 報 告:楳田民夫 (代表) 歴史に残る再審開始決定と拘置の停止 13:40~14:00 袴田巖さん、ひで子さんから 14:00~14:50 弁護団報告:-再審開始決定のポイントと即時抗告審の状況 間 光 洋 弁護士(袴田事件弁護団) 14:50~15:00 訴 え:三鷹バスえん罪事件被害者 津山 正義 さん 15:10~16:00 講 演:えん罪と法のありかた(仮題) 笹沼 弘志 さん (静岡大学教授) 16:00~16:30 支援メッセージと事務局からのお願い 16:30 閉会 後かたづけ 懇親会 「ビスタカフェ」(ホテルビスタ清水 1F) (24 ページの地図をご覧下さい) 17:00~ 参加費:3,000 円程度 (予約が必要です、受付まで)資料集
1.第二次再審請求の経過
2008 年 3 月 24 日 最高裁特別抗告棄却
4 月 24 日 第二次再審請求申立 申立人は姉・袴田ひで子さん
味噌漬け実験報告書提出
申立人の適否をめぐり、協議が進まず
2009 年 3 月 2 日 東京家裁 ひで子さんの保佐開始決定
東京家裁
2008 年(平成 20 年) 6 月 27 日に 成年後見申立を却下
弁護団 7 月 10 日 東京高裁へ即時抗告
東京高裁
12 月 19 日 東京家裁に差し戻しを決定
2009 年
7 月 24 日 第 1 回 三者協議 弁護団 3 人の証人尋問請求
12 月 14 日 第 2 回 三者協議
長期間味噌漬け実験報告書提出
警察官(共布発見者)の証人尋問請求
12 月 16 日 狭山事件 門野裁判長の証拠開示勧告
2010 年
4 月 22 日 袴田巖死刑囚救援議員連盟発足
5 月 28 日 第 3 回三者協議
裁判長が長谷川裁判長から原田裁判長に代わる
裁判長 “できるだけ証拠開示を”と検察に促す
8 月 24 日 袴田巖死刑囚救援議員連盟 牧野聖修会長 巌さんと面会
認知症の発症が明らかになる
同日千葉景子法務大臣に死刑執行停止の申し入れ
2010 年
9 月 13 日 第 4 回三者協議 初の証拠開示
緑色ブリーフ 発見時の写真で 血液が赤い
12 月 6 日 第 5 回三者協議
再現味噌漬け実験報告書提出
5 点の衣類発見時のカラー写真が開示される
2011 年
2月 25 日 第 6 回三者協議
味噌漬けズボンの記号Bが色を表す記号であることが判明
3 月 25 日 第 7 回三者協議
ズボンのサイズ直しをした関係者の供述調書開示
5月
13 日 第 8 回三者協議
3 冊の写真帳開示
7 月 1 日 第 9 回三者協議
ズボンの寸法札のサンプル、緑色ブリーフのサンプルを開
示。 また、DNA再鑑定を協議。
8 月 29 日 第 10 回三者協議
DNA再鑑定決定 同時に試料採取
また、裁判長は証拠開示に関して検察側に
① 弁護団が開示を求めている、未開示証拠が存在するのか
どうか
② 未開示証拠が存在するなら、なぜ開示しないのか、その
理由を明らかにすること
③ 未開示証拠が存在するのか、存在しないのか も含めて、
回答そのものができないのかどうか
明らかにするように求めた。
11 月 16 日
地検が袴田さんの自白を録音したテープの存在を認める。
11 月 21 日 第 11 回三者協議
弁護団は録音テープを含め袴田さんの新たな供述調書を
明らかにするよう求める
11 月 22 日
検察官が「ズボンの“B”は色を表している」と、当初よ
り述べている、ズボンの製造元関係者を極秘に聴取しよう
と画策していたことが判明
この関係者は弁護団は証人申請しているが、検察官は拒
否している
直ちに静岡地検に抗議。
2011 年
12 月 5 日
静岡地裁は 11 月 21 日の三者協議で明らかになったあら
たな証拠などを開示するように地検に勧告
静岡地検はその勧告を受け入れる
12 月 12 日
録音テープなど 176 点の証拠が開示される
12 月 15 日
静岡地検が弁護団の再審請求の主張に対する反論の意見
書を静岡地裁に提出
12 月 22 日
DNA再鑑定の結果が明らかになる
弁護側推薦の鑑定人は、5 点の衣類に付着している血液は
被害者の血液とは一致しないと結論
検察側推薦の鑑定人は被害者の血液と一致する可能性を
排除できないと結論
2011 年
12 月 26 日
静岡地裁に対して、DNA鑑定の結果基づいて直ちに再審
開始決定を申し入れ
静岡地検に対しては、死刑執行停止、身柄の解放を要請
12 月 27 日
袴田巖死刑囚救援議連、ひで子さん、弁護団が法務大臣と
面談 刑の執行停止と釈放を要請
2012 年
2 月 3 日
第
14 回三者協議、袴田巖さん本人の血液型・DNA 型鑑定
実施が決定
3 月 14 日 東京拘置所において、本人の血液採取
4 月 13 日及び 16 日 弁護側推薦、検察側推薦の両鑑定人とも、
本人
DNA 型と半袖シャツの DNA 型が不一致との鑑定結果が明ら
かになる。
9 月 25 日 2011 年 12 月 12 日に証拠開示された録音テープの
分析鑑定書 提出
録音テープの供述分析
開示された、昭和 41 年(1966 年)9 月 21 日の警察官取り調べ時の録音テープにつ
いては、弁護団は奈良女子大学の浜田寿美男教授に依頼した。
その鑑定では、肉声の袴田さんの供述内容には、犯行を体験していないための逆
行性構成の痕が随所に見られ無実の証拠である、と考えた方が合理的であるとの結
論であった。
2012 年 11 月 2 日 弁護側鑑定人への主尋問実施
DNA型鑑定で、衣類から被害者及び袴田さんのいずれの型も検
出できずとの尋問内容であった
11 月 19 日 検察側鑑定人の主尋問を実施
試料が古く、弁護側鑑定人も私の鑑定も、その信頼性は低いと証言。
12 月 26 日 弁護側鑑定人への反対尋問実施
検察側は、鑑定の再現性がないことと、独自の鑑定を批判。
2013 年 1 月 28 日 検察側鑑定人の反対尋問を実施
11 月の主尋問で述べた弁護側鑑定人の鑑定結果は信頼性が低いと
言ったことは言い過ぎであり撤回する、と発言。
3 月 1 日 三者協議
検察側は事件発生時(1966 年)に関係者 15 人の調書があることを
明らかにした(開示は拒否)。
また、味噌漬け実験を行った支援者の尋問を行うことを決定。
2013 年 3 月 29 日 弁護団、検察側双方が、DNA鑑定結果についての意見書
を提出。
4 月 19 日 検察側 未開示 証拠 67 通のリストを提出
1966 年 7 月 8 月の消防団員らの供述証拠があることが明らか
になった。
5 月 19 日 ボクシングの日 後楽園ホールに袴田巖シート設置
5 月 21 日 東京家裁、成年後見申請を却下
却下理由は、袴田さんの面会拒否が続き、東京家裁が派遣した
医師が袴田さんと会うことが出来ず、「精神鑑定が出来ないため」
5 月 24 日 味噌漬け実験報告書に関して、証人尋問を実施
2013 年 7 月 5 日 証拠開示勧告
7 月 26 日 ズボンのサイズに関する証人尋問実施
検察官証拠開示 火災発生時、袴田さんが部屋で寝ていた
供述など
2013 年 9 月 30 日 検察官証拠開示 ズボンのサイズに関する供述調書など
12 月 2 日 弁護団、検察官 最終意見書提出
3 人の裁判官が東京拘置所に袴田さんの意見聴取に出向く
(12 月 16 日に判明、ただし、本人の面会拒否)
12 月 16 日 袴田ひで子さん、弁護団の意見陳述
2014 年 2 月 7 日 弁護団 刑の執行停止・拘置の停止を求める申立書提出
3 月 20 日 決定日時を 3 月 27 日 午前 10 時 と告知
3 月 27 日 午前 10 時 再審開始決定、拘置の停止決定
検察官が拘置の停止を取り消すことを求める抗告を東京高裁に提出
静岡地裁は、職権で検察官の抗告を棄却
午後
5 時過ぎ 巖さん 47 年 7 ヶ月ぶりに死刑台からの生還
3 月 31 日 検察官 東京高裁の即時抗告
2.再審開始決定以降の経過
2014 年 3 月 28 日 東京高検要請行動 31 日も
10 時~司法記者クラブにて会見
袴田さんは病院へ入院 よみうりテレビ 山崎、輪島さんと生出演
腰塚さん 支援者として初めて東京高検検事に要請
東京高検へ要請に行く
袴田巖さんを救援する清水・静岡市民の会
腰 塚 雅 代
待望の再審開始がせっかく出たのだから早く無罪になるように、まず検察の即時
抗告を何とか食い止めなければとの一心で、再審開始発表の翌日3月28日、私は
東京高検へ要請に行った。
48年間、死の恐怖で凍り付いた袴田さんの心は、釈放されただけでは解くこと
はできない。1日も早く無罪判決を出し、袴田さんを安心させてやることが1番大
事。
要請の内容は新幹線の中で考えメモしただけだった。まさかその時、私ひとりで
要請にいくことになるとは思いもよらない。霞が関の弁護士会館に支援者が6人集
合する。丁度その時、弁護団の西嶋さん、笹森さん、小川秀世さん、岡島さんと秀
子さんたちが入ってきて「今から記者会見をする」というので、急遽、支援者の私
たちも、記者会見の後、弁護団と一緒に要請にいくことにした。ところが待ってい
る間、それぞれみんな電話がかかってきて用事ができ、一人減り二人減りといなく
なり、最後に弁護団は西嶋さん一人になり、支援者は一人だけ許可するということ
で残っていた私がいくことになってしまう。
私は以前、最高裁と法務省へ要請に行ったことがあるが、高検は初めて。法務省
に行くとき、検察庁の前を通る。建物の前に長い棒を持った大勢の警察官がずらり
と立っていて、横断幕を持った私たちの集団がちょっとでも歩道からはみ出すと、
すっ飛んできて「こっちへ入るな」と注意をしに何回もきてびっくり。ものものし
い雰囲気で驚く。そのことを思い出し「えっ!あそこ?ちょっといや、困る」とド
キドキしながら弁護団長の西嶋さんの後について行った。
高検に入り、身体や手荷物のチェックをした後、受付で手続きを済ませるとロビ
ーの前の小さな部屋に案内される。応対してくれた公判部長さんは思ったより穏や
かそうな人で、少しほっとする。
以下要請文
袴田さんは即日釈放されたけれど、失われた48年間の人生はもう戻ってこない。
ここで検察が即時抗告をして、死刑台に送るというならば、野蛮な殺人者と同じで
ある。
袴田さんの無実は5点の衣類の DNA 鑑定とズボンのサイズの警察のウソによって
捏造であることがはっきり証明された。初めから血も付いていないパジャマを犯行
着衣といって逮捕し、拷問によってウソの自白を強要する。あげくのはて血が付い
ていないパジャマでは証拠不十分のため、警察は5点の衣類を捏造し犯行着衣をす
り替えた。正義に反して許されない行為だ。誰がみたって非常識極まりない。警察
の初動捜査のウソとでたらめ、怠慢が招いた冤罪だ。4人の被害者だって本当の真
犯人を捕まえてもらわなければ、うれしくない。
それにしても、捏造のやり方は卑劣で残酷この上ない。はなはだしい人権侵害だ。
昔の特高警察が頭を過る。警察、検察は気づかないのか、あまりに鈍感な。井の中
の蛙。
冤罪は絶対あってはならない。社会を歪め、日本の将来に悪影響を及ぼす。取り
返しはつかない。国民は皆気づいている。警察、検察の汚いやり方を!
袴田事件は日本のみならず、世界の人たちが注目している事件です。日本の恥に
ならないように、良心と誠意を持って、絶対即時抗告をしないで下さい。よろしく
お願いいたします。
2014年 3月 28日
袴田巖さんを救援する清水・静岡市民の会 腰塚 雅代
以上、高検要請では語尾を「ですます調」に変え、「井の中の蛙」はきついので省
略した。
2014 年 3 月 28 日 後楽園ホールにて ボクシングファンに報告
3 月 30 日 静岡駅地下で報告情宣 その後 報告集会
あいにくの雨の中だったが、150 名以上の参加
集会資料 メールで送ることができます。
2014 年 3 月 31 日 静岡地検、東京高検要請行動
即時抗告が判明
弁護団 緊急記者会見・支援者緊急行動
4 月 6 日 世界戦において、WBC(世界ボクシング評議会)より
名誉チャンピオンベルト贈呈
4 月 9 日 外国特派員協会での記者会見
救援議連へ報告、また、清水袴田巖さんを救援する清水・静岡
市民の会(略称:清水袴田救援会)としての生活保障に関する要請書を
提出。(以下、要請書参照)
平成26年4月9日
袴田巖死刑囚救援議員連盟御中
袴田巖さんの救援活動にご協力頂き感謝しております。
静岡地方裁判所は3月27日、歴史に残る画期的な、そしてすばらしい決定
を行い、袴田巖さんは実に47年7ヶ月ぶりに、この社会に戻ってきました。
そして、日本の捜査機関が罪のない人間を、想像を絶する極めて長期間そ
れも確定死刑囚として独房に閉じ込めていた。という事実は、衝撃的なニュ
ースとして、世界中を駆け巡りました。
私たちは、この決定はみなさまをはじめ、多くの方々のご支援の成果だと
感謝しております。 現在、袴田巖さんは、社会復帰に向け病院での病気治
療と心の回復を関係者の協力のもとに取り組まれております。
さて、本日お願いしたいことは、袴田巖さんの今後の生活のことです。 す
でに、健康保険は住民票が残っている清水区役所において発行されました。
しかし、無収入なため、生活費は全くありません。 健康の維持と生活の維持
は、今後の再審公判のためには絶対に必要なことです。 そこで、貴議員連盟
に於いて、袴田巖さんが年金の給付を受けられるような法的根拠を考えて頂
けないか、というお願いをしたいと思います。
すでに再審無罪となった免田事件の免田栄さんに対しては、平成25年9
月特例が出され、それに基づき免田さんに年金が給付されています。しかし
その特例には、「死刑再審無罪者」という制限があり、現在の袴田巖さんに
は適用されません。そこで、緊急避難的な救済措置を立法府のお立場として
考えて頂けないかと、この書面をもって要請する次第です。
私たちは事件発生現場の清水市(現在は静岡市清水区)で、長年袴田巖さん
の救援に取り組んできました。その活動は、再審無罪を勝ち取るばかりでは
なく、その後の生活の安定につながる支援まで取り組まなくてはならないと
考えております。私たちの願いを受け止めて頂ければ幸甚です。
袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会
代表 楳 田 民 夫
添付:厚生労働省令第 108 号(平成25年9月20日)
2014 年 4 月 9 日 東京高検へ要請書提出 輪島さん、桜井さん、杉山さん参加
以下要請書 全文
要 請 書
東京高等検察庁御中
2014 年 4 月 9 日「なくせ冤罪!市民評議会
」 私たちは、「袴田事件」「布川事件」「東電女性社員殺害事件」「大崎事件」「足利事件」 等、さまざまな冤罪事件の支援に関わってきた諸個人が集まり、冤罪をなくすことを目的に、 昨年6月に結成した市民団体です。 すべての冤罪には、共通して内在する司法制度の本質的な欠陥が横たわっています。私たち は、この欠陥を克服し、安心して司法の判断に信頼を寄せることのできる社会を作るために、 専門家、政治家と連携し、多面的な改革を行うための活動をしています。 ご承知のとおり、さる 3 月 27 日、静岡地方裁判所が「袴田事件」の死刑囚、袴田巖さんに対 する再審開始を決定しました。その決定内容は、私たちが痛感している司法の欠陥をするどく 批判するものであり、無実の死刑囚を解放するだけでなく、日本の司法制度をあるべき姿に取 り戻したいとする、裁判官の誠実で真摯な正義への希求を強く感じさせるものです。幅広い世 論も、これを心から歓迎していることは、マスコミ報道等に目を通せば、一目瞭然に理解して いただけると思います。 ところが、検察はこの決定を不服とし、さる 3 月 31 日に即時抗告を行いました。原審でもっ とも有力な有罪証拠とされた「5点の衣類」が、捜査当局によるねつ造であると指弾されたこ とが、承服しかねることのようです。しかし、到底承服しがたいのは、冤罪によって 48 年間も人生を奪われ、死刑執行の恐怖を味 わい続けてきた袴田巖さんであり、彼を支え続けることに生涯を捧げている姉の袴田ひで子さ んです。 裁判官がいくら合理的疑いを指摘しても、ひたすら自分たちへの批判に反発するだけの態度 は、子どもの駄々以下です。始末に悪いのは、このだだっ子が、人を死刑にするほどの権力を 握っているということです。そうしたあなた方は、外形だけ人間で、中身は魂のない六法全書 の形式的ロジックだけを組み込まれたアンドロイドに等しいものとして見えてしまうことに気 づいていただきたいものです。 法律家である前に、人間として軽蔑される存在に成り下がっては、法律家としての権威など、 誰も認めてはくれません。それこそ、検察の権威を失墜させ、ひいては法の支配を揺るがす原 因であることに、いまだに気づかないのですか?間違いを認めることは、間違いを正す唯一の 入り口です。 合理的思考、常識的思考に立ち戻って、過ちを正しなさい。静岡地裁の再審開始決定こそ、 そうした合理的、常識的思考の見本です。そこから少しは学びなさい。 ただちに即時抗告を取り下げ、すみやかな再審開始に協力するとともに、再審公判の場では、 破綻しきった有罪説を潔く捨てるのは当然のこととして、警察の証拠ねつ造にのっかり、47 年 間を通じてただの一度も真実に向き合うことができなかった自己の、組織として、そして検察 官一人ひとりの人間としての存在意義を問い直し、ねつ造の真相も含めて徹底して暴き出す勇 気をお持ち下さい。そうでなければ、見捨てられるのは、無実の死刑囚ではなく、不条理で固 陋な組織論理に自縄自縛となった検察の方です。
なくせ冤罪!市民評議会
http://www.snow.jca.apc.org 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場 1-26-12 高田馬場ビル 505 号室(櫻井司法研究所内) TEL:080-6550-4669 FAX:03-6278-97982014 年 4 月 9 日
弁護団、東京高裁に意見
書提出
4 月 14 日
日弁連報告集会
巖さん 保釈後初
めて公の場へ
2014 年 4 月 20 日 ハリケーンカーターさん逝去
2014 年 4 月 22 日 法制審議会 新時代の刑事司法制度特別部会へ
要請書提出
2014 年 5 月 10 日 ハワイ大学 ジョンソン先生 事件現場へ
2014 年 5 月 12 日 三者協議 弁護団開催申入れ書提出
5 月 19 日 ボクシングの日 巖さんリングへ
3.巖さんの様子
(浜松の支援者報告から)
面会記録票
《報告者 安間 》
面会日時
2014年6月26(木) : ~ :
面会者名前ひで子、安間
面会の
様子
病院に着いて巌さんに「何処か行きたい所ありますか」と聞くと 「岩水寺に行くことになっているようです」と言われました。 秀子さんが「昨日、姉を50年ぶりに訪ねたから、色々と故郷の思い出が戻って来 ているのかもしれないね」と言われ、岩水寺に行く事にしました。 着いてから、ジュースの自販機の前で、「何か飲みますか」と言うと 「小便ばかりでるから、コーヒー位でいいか」と缶コーヒーを飲み、「少し散歩し ましょうか」と促し、50m位歩くと寺の中には入らず、「そろそろ戻りますか。 あまり歩くと疲れてしまうから。」と車に戻り始めました。 秀子さんが「毎日リハビリ始めたからあまり歩かなくてもいいと思うよ」と言っ ていました。車に乗り込むと「公民館に行くのを忘れたから、公民館に行ってもら えますか」とはっきり、本人の意向を話されました。 「公民館の隣に、靖国神社がありますから」と話し始められました。 秀子さんが「確かに近くに神社があった。中瀬の小学校の近く。姉に 会ったから、 色々思い出していると思う。」と言われ、行ってみました。 神社に着き巌さんに「思い出しましたか」と尋ねると「建物も変わっている」と 言われ神社の前で柏手を打って拝礼していました。 「故郷に帰ってきた報告ができましたね」と言うと「やっと故郷の土を踏む事が できました」と満足そうでした。 秀子さんが「もう家はないけど甥が住んでる家があるから、ここまで来たら行っ てみます」と話され、突然ですが寄る事になりました。奥さんがいて家にあげて頂 きました。 ご両親の写真の前に秀子さんが連れて行って見せましたが、それほど反応しませ んでした。仏壇の前に案内されると柏手を打って「○○の旅人、ここに帰って来ま した。」とはっきり言われ、報告していました。 奥さんがお茶を出してくれると「小便ばかり出てしまう」と、ひとくち口にする と、5分も経っていないと思う中「もう帰りますか」と席を立ち始めました。 慌ててお茶を頂きました。奥さんは、「伯父さん又来て下さい」と言うと「あり がとうございました」と反応していました。 帰りの車の中で秀子さんが「天竜川に行ってみる」と聞かれ「危ない」とあまり 気が進まない様子なのでそのまま帰る事にしました。数分走ると「後で天竜川に行 けば良かったと後悔してもいけない」と言い出し、川に行ってみることにしました。 川筋が少ししか見えない位置でしたが車から降りると、散歩していた婦人が「い つもテレビで見ています。本当に良かったですね」と秀子さんに話しかけて来まし た。一緒に写真を撮ってもらい、早々に病院に戻って来ました。 車を降りる時は、「ありがとうございました」とお礼を言ってくれました。 図らずも意図されていた故郷コースをたどった時となりましたが、感動的な瞬間 でした。4.弁護団報告:間 光洋 弁護士(袴田事件弁護団)
2014年6月29日
袴田弁護団報告-再審開始決定のポイントと即時抗告審の状況-
静岡県弁護士会 弁護士 間 光 洋 第1 再審開始決定のポイント(資料:決定要旨参照) 1 袴田さんを有罪とした理由(有罪の証拠構造) (1) 5点の衣類→犯行着衣/袴田さんの着衣 ・犯行着衣 発見場所はみそ工場内のみそタンク/大量の血痕(被害者の血液型と一致)が付着 ・袴田さんの着衣 鉄紺色ズボン:切断面の一致する端布が袴田さんの荷物から発見された 緑色パンツ:袴田さんは緑色パンツを所持していた 白色半そでシャツ:右肩に袴田さんと同じ血液型の血痕があり、袴田さんは右肩を 怪我していた (2) その他の状況証拠 ・袴田さんのパジャマに袴田さん以外の人物の血痕と混合油が付着 ・袴田さんが左中指と右肩を負傷していた ・清水郵便局で、「イワオ」と記載され、一部焼損しているお札が発見された ←袴田さんが知人に渡した被害品と認定 ・凶器はくり小刀であり、同種の刃物を扱っている店の店員が、袴田さんを見たと供述 ・犯人はみそ工場の関係者と認定(工場内の混合油が放火に利用/従業員の雨合羽のポケ ット内にくり小刀の鞘が入っていたなど) (3) 自白調書(45通のうち採用したのは検察官調書1通のみ) ・パジャマを着て殺害行為を行ったという点は虚偽だが、その余は大筋で信用できる 2 再審開始決定のポイント (1) 死刑の執行停止及び拘置の執行停止 ・拘置の執行停止は死刑再審事件の開始決定で初めて ・決定要旨 ・検察官の対応:決定日当日、東京高等裁判所に抗告申立静岡地裁に執行停止の職権発動を求める申立 →静岡地裁は職権発動をしない旨を直ちに判断→決定日当日の釈放! ・東京高等裁判所は決定日の翌日に検察官の抗告を棄却 (2) 無罪を言い渡すべき明らかな証拠 ① 5点の衣類等のDNA鑑定関係の証拠 ・白半袖シャツ右肩から検出されたDNA型の一部が袴田さんのものと一致しない ・袴田さんのものでも被害者家族のものでもないDNA型が検出された →袴田さんのものでも、被害者のものでもない血液が付着していた可能性が相当に ある ② 5点の衣類の色に関する証拠 ・みそ漬け実験→5点の衣類の着色は薄すぎるし、血痕の色が鮮やかな赤色すぎる ③ ねつ造の認定とその他の間接事実の評価への波及 ・ねつ造の認定:「確定判決のうち袴田が本件の犯人であるとする最も有力な証拠が、 袴田の着用していたものでもなく、犯行に供された着衣でもなく、事件から相当期間 経過した後、みそ漬けにされた可能性がある」(決定49、50頁) 「このような証拠が、事件と関係なく事後に作成されたとすれば、証拠が後日ねつ造 されたと考えるのが最も合理的であり、現実的には他に考えようがない。そして、こ のような証拠をねつ造する必要と能力を有するのは、おそらく捜査機関(警察)をお いて他にないと思われる」(決定50頁) ・ねつ造認定の他の間接事実への波及(決定要旨3、4頁) (3) 証拠開示による新証拠に基づく認定 ・5点の衣類のカラー写真:より鮮やかな色調が確認できる ・鉄紺色ズボンのサイズに関する新証拠:サイズの表示とされてきた「B」は色の表示 第2 即時抗告審の状況 3月27日 再審開始決定 3月31日 検察官:即時抗告申立←何ら新たな目新しい主張なし 4月10日 弁護団:速やかな棄却を求める意見書を提出 裁判所:検察官の補充書提出を受け入れる方針を示す 5月12日 弁護団:三者協議申入書を提出 6月11日 検察官:意見書(証拠開示)を提出 6月25日 弁護団:意見書を提出
次ページ以降
3.27 決定要旨(略)
※ WEB 上では裁判記録を参照してください。
5.訴え:
津山 正義 さん
三鷹・バス痴漢冤罪事件被害者
資料
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6.ゲスト:静岡大学教授 笹沼弘志さん 講演
無実の袴田さんに無罪判決を6・29清水集会 2014.6.29/清水テルサ えん罪と法の支配 笹沼 弘志(静岡大学) 1.えん罪 —— 憲法違反の無法者による攻撃 袴田事件地裁判決言い渡し(1968 年9月11日) 「本件捜査は被告人に対して連日10時間から14時間の長時間にわたって執ように自供を迫 り、物的証拠に対する捜査をおろそかにした結果1年以上もあとに重大な証拠が発見された、 こうした捜査方法は法の精神にもとり憲法38条違反の疑いもあり無法者同士の争いとして大 いに批判され反省されるべきである」(袴田事件東京高判1976 年 5 月 18 日、弁護人訴訟趣意 第1 点の引用) 再審開始静岡地裁決定(2014.3.27)における拘置執行停止理由 第2 の理由は、Z1が極めて長期間死刑の恐怖の下で身柄を拘束されてきたことである。Z 1は,昭和43年確定1審で死刑判決を受けて以来45年以上身柄を拘束され続けた。控訴, 上告をするもいずれも棄却され,昭和55年に死刑判決が確定して以来,33年以上も死刑執 行の恐怖にさらされながら施設内生活を続けてきた。既に78歳と相当高齢で精神状態も万全 ではない。無罪の蓋然性が認められるのに,このような過酷な状況に置かれてきたことは,こ れ以上の身柄拘束を正当化できなくさせる事情である。 第3の理由は,本件では,5点の衣類という最も重要な証拠が捜査機関によってねつ造され た疑いが相当程度あり,その他にも自白調書のほとんどが任意性を否定されたり,α郵便局で 発見された紙幣入りの封筒もねつ造の疑いを払拭できないなど,捜査機関の違法,不当な捜査 が存在し,又は疑われる。国家機関が無実の個人を陥れ,45年以上にわたり身体を拘束し続 けたことになり,刑事司法の理念からは到底耐え難いことといわなければならない。・・・・ 以上によれば,本件が4名の尊い命を奪うなどした極めて重大な事案であり,Z1に対して 死刑判決が確定していることを考慮しても,Z1に対する拘置をこれ以上継続することは,耐 え難いほど正義に反する状況にあると言わざるを得ない。一刻も早くZ1の身柄を解放すべき である。 憲法とは 一人ひとりの人権をみんな(協力の形が国家)で守るという約束人権が目的、国家は手段。だから憲法は国家を縛るルールとなる。 一人ひとりの人権を守るために国会が刑法を制定し、捜査機関が捜査し、裁判所が適用す る。 刑罰権とは 自然状態では、各人が、何が法なのかを認識・判断し、犯罪を裁き、刑罰を下す権利=自然 権を有していた。だから戦争状態に発展しかねない危険があった。(西部劇の世界) しかし、各人が安心して自由に生きられるようにするため、裁判権と刑罰を執行する権利を 国家に委ねた。 政府が刑罰権の目的である人権を侵害し、憲法に反する場合、それはただの盗賊集団と同じ。 各人は裁判権と執行権を取り戻す。人民は盗賊集団となった政府を排除する権利と義務を有す る。 えん罪 国家が憲法を破り、社会契約を反故にして戦争状態を引き起こしかねない重大な犯罪 行為。 2.なぜえん罪が生みだされるのか? 憲法、刑事訴訟法の根本原則からの逸脱 自由心証主義 ← 警察・検察への配慮、警察発表の垂れ流し報道… 捜査における拷問 客観的真実、正義の追究(?)による無法 静岡地判 1968 年9月11日 本件司法警察員の被告人に対する九月六日、被告人が自白をするまでの取調は、――外 部と 遮断された密室での取調自体のもつ雰囲気の特殊性をもあわせて考慮すると――被告人の自由 な意思決定に対して強制的・威圧的な影響を与える性質のものであるといわざるをえない. し たがって、このよう取調の結果なされた自白およびこのような取調の影響の下になされた自白 は、何れも「自由で合理的な選択」にもとづく自白と認めるのは困難といわざるをえず、従っ て、刑事訴訟法第三一九条第一項の「任意にされたものでない疑いのある自白」に該当し、証 拠とすることができないものと認める。・・・ (付 言)すでに述べたように、本件の捜査に当って、捜査官は、被告人を逮捕して以来、専 ら被告人から自白を得ようと、極めて長時間に亘り被告に人を取調べ、自白の獲得に汲々とし て、物的証拠に関する捜査を怠ったため、結局は、「犯行時着用していた衣類」という犯罪に関 する重要な部分について、被告人から虚偽の自白を得、これを基にした公訴の提起がなされ、 その後、公判の途中、犯罪後一年余も経て、「犯行時着用していた衣類」が、捜査当時発布され ていた捜索令状に記載されていた「捜索場所」から、しかも、捜査官の捜査活動とは全く無関 係に発見されるという事態を招来したのであった。 このような本件捜査のあり方は、「実体真 実の発見」という見地からはむろん、「適正手続の保障」という見地からも、厳しく批判され、
反省されなければならない。本件のごとき事態が二度とくり返されないことを希念する余り敢 えてここに付言する。 静岡地裁 20140327 再審決定 (3)5点の衣類に関する新証拠の総合評価 5点の衣類は,DNA鑑定という科学的な証拠によって,Z1の着衣でない蓋然性が高く, 犯行着衣でもない可能性が十分あることが判明した。・・・端的に言えば,確定判決のうちZ1 が本件の犯人であるとする最も有力な証拠が,Z1の着用していたものでもなく,犯行に供さ れた着衣でもなく,事件から相当期間経過した後,味噌漬けにされた可能性があるということ である。 ・・・このような証拠が,事件と関係なく事後に作成されたとすれば,証拠が後日ねつ造され たと考えるのが最も合理的であり,現実的には他に考えようがない。そして,このような証拠 をねつ造する必要と能力を有するのは,おそらく捜査機関(警察)をおいて外にないと思われ る。警察は,Z1を逮捕した後,連日,深夜にまで及ぶ長期間にわたる取調べを行って自白を 獲得しており(Z34・確6冊2301丁以下),その捜査手法は,Z1を有罪と認定した確定 判決すら,「適正手続の保障という見地からも,厳しく批判され,反省されなければならない」 と評価するほどである(確定判決11丁以下)。そこには,人権を顧みることなく,Z1を犯人 として厳しく追及する姿勢が顕著であるから,5点の衣類のねつ造が行われたとしても,特段 不自然とはいえない。公判においてZ1が否認に転じたことを受けて,新たに証拠を作り上げ たとしても,全く想像できないことではなく,もはや可能性としては否定できないものといえ る。 → 静岡地裁判決における警察批判、人権無視の姿勢が「ねつ造」という判断を下す際の有力 な根拠の一つとされた。 憲法 38 条 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。 2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、 これを証拠とすることができない。 刑事訴訟法の根本原則 自由心証主義 自白がないと有罪にできない法定証拠主義と拷問の否定 317 条 事実の認定は、証拠による。 318 条 証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる。 319 条 強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その 他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。 ○2 被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益 な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
○3 前二項の自白には、起訴された犯罪について有罪であることを自認する場合を含 む。 「疑わしきは被告人の利益に」の原則 検察官が立証責任を負う —— 有罪を証拠によって証明できなければ無罪 真偽不明の場合には、「疑わしきは被告人の利益に」の原則に則って無罪判決を言い渡さね ばならない。 刑事訴訟法435条 再審の請求は、左の場合において、有罪の言渡をした確定判決に対して、 その言渡を受けた者の利益のために、これをすることができる。 6号 無罪を言い渡(す)・・・ べき明らかな証拠をあらたに発見したとき 白鳥事件最高裁決定 1975 年 5 月 20 日 (刑事訴訟)法四三五条六号にいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」とは、確定判決にお ける事実認定につき合理的な疑いをいだかせ、その認定を覆すに足りる蓋然性のある証拠をい うものと解すべきであるが、右の明らかな証拠であるかどうかは、もし当の証拠が確定判決を 下した裁判所の審理中に提出されていたとするならば、はたしてその確定判決においてなされ たような事実認定に到達したであろうかどうかという観点から、当の証拠と他の全証拠と総合 的に評価して判断すべきであり、この判断に際しても、再審開始のためには確定判決における 事実認定につき合理的な疑いを生ぜしめれば足りるという意味において、「疑わしいときは被告 人の利益に」という刑事裁判における鉄則が適用されるものと解すべきである。 袴田事件控訴審裁判長 横川敏雄の裁判観 『ジャスティス』(日本評論社、1980 年) 客観的正義の発見、実現論 「裁判は、正義の実現といえるが、この正義は、できるだけ客観的なものであることを要求さ れる。・・・・裁判の実体は、『事実も、これを支える論理も、正しいものは一つだけ』という 命題によって、初めて把握される」i-ii 頁。 「裁判長がまず心がけるべきことは、立場も利害も異なる多数の関係者がジャスティスの実現 という一つの共通の目標にむかって、それぞれの義務を完遂するようにリードするにある」24 頁。 合理的疑い
「わたしは、地裁の裁判長時代に一回、強盗殺人、死体遺棄等の罪で死刑の宣告をしたことが あるほか、高裁の裁判長のときに一回、控訴棄却という形で、強盗殺人、放火等の罪による死 刑判決を支持したことがある。いずれの場合も、証拠調を尽くし、有罪の確信をもっていた・・・」 72 頁。 3.えん罪と闘い法の支配を回復するために 死刑再審事件 免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件、そして袴田事件 ねつ造——無法者による攻撃といかに闘うか 国家賠償法 第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又 は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償 する責に任ずる。 第二条 刑事補償法 第一条 刑事訴訟法 (昭和二十三年法律第百三十一号)による通常手続又は再 審若しくは非常上告の手続において無罪の裁判を受けた者が同法 、少年法 (昭和二十三年法 律第百六十八号)又は経済調査庁法(昭和二十三年法律第二百六号)によつて未決の抑留又は 拘禁を受けた場合には、その者は、国に対して、抑留又は拘禁による補償を請求することがで きる。