C O N T E N T S
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館長からのメッセージ
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Library Annual ReportLibrary
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Annual Report
図書館長
深澤 良彰
『 どこで もド ア』を 知 って い ま す か? 藤 子・F・不 二 雄 の 名 作 漫 画『 ド ラえも ん 』に 登 場 する 秘 密 の 道 具で あ る。 行 きた い 先 を、
頭 の 中 の イメー ジとして 設 定し、 扉 を 開くと、 ド ア を 開 け た そ の 先 が 目 的 地 に なるという『 ドラえもん 』ならで は の 夢 が あ る 道 具で あ る。 ド アのノブ に 意 志 読 取りセ ン サ ーが 組 み 込 まれて おり、 場 所 の 指 定 は「 い つ も の 原っぱ 」と か、「 しず か ちゃん の い るところ」
とかという曖 昧 な 指 定も可 能となってい る。
古くから 図 書 館 に は 、 立 派 な「 館 」が あり、 この「 館 」ま で 利 用 者 が 行くということを 前 提として い た 。 図 書 館 職 員 は、 この「 館 」 に、 どのような 本 や 雑 誌 を 入れる べき か につ いて、 主 に 頭 を 絞 っ てきた 。
この 概 念 を 大 きく破 った の が、 電 子 ジ ャ ー ナル、 電 子 ブッ ク、
オンライン・デ ー タベースなど である。P C 、タブレット 等からネッ トワ ー ク 経 由 で、 これらが 蓄 積 さ れて い る 場 所 にアク セ スするこ とで 実 現 され た 。 この 仕 組 み を前 提 にす れ ば、 蓄 積 されてい る 場 所 は、 必ずし も 図 書 館 で あ る 必 然 性 は なくなった が、 利 用 者 は、
図 書 館 の We b 等 を 経 由 する ことに より、 あ た か も 図 書 館 にそ れ が 蓄 積 さ れて おり、 そ れを 利 用して い るか の ような 印 象を 受 ける こととなってい る。
これ は 、ネットワー クに接 続され たP C 等が『ド ア』であり、そ の
『 ド ア』を 開 け たところが、 図 書 館となって い る。 つまり、『 どこで も図 書 館 』が 実 現されてい る。
しかし、 従 来 の 書 籍 や 雑 誌 な ど、「 紙 」の 資 料 を 対 象 とすると、
こうは い かな い 。 相 変 わらず、 図 書 館 ま で 足 を 運 び、 書 棚 から 書 籍 や 雑 誌 を手 に 取り、 そ の 必 要 性 を 確 認し、 必 要 性 の 有 無によっ て借り出したり、 コピーをしたりすることとなる。 では、 このよう な 紙 媒 体 に 対して、『 どこで も 図 書 館 』を 実 現 するには、 どのよう に す れ ば よ い の で あ ろうか? 「 紙 」に は「 紙 」の 良さ が あり、「 紙 媒 体 が 完 全 に なくなるま で 待 って い れ ば 良 い 」という議 論 は 乱 暴 すぎるであろう。
例 として、 一 番 問 題 が 多 そうな 図 書 に つ いて 考 えてみよう。 図 書 に は 、 貸 出 と 返 却 が あ る 。 効 率 的 な『 どこで も 返 却 』は、 返 却 箇 所 を 増 や せ ば よ い 。 たと え ば、 各 学 部 、 大 学 院 の 事 務 所 で も 返 却 可 能 に す れ ば よ い 。 学 内 の い ろ い ろ な 場 所 に、 自 動 返 却 機 を 設 置 するという手 段 もあろう。
問 題 は 、 貸 出 で あ る 。W I N E を 使 え ば、 そ の 所 蔵 の 有 無、 利 用 可 能 かどうかな どは 、 図 書 館 ま で い かなくても 利 用 者 が 知 るこ
『どこでも図書館』の実現にむけて
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LibraryAnnual Report
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と が で きる 。 雑 誌 の 中 の1記 事 なら、 スキ ャンして、p d f 化して、
メ ー ル に 添 付して 送 付 するというサ ー ビ ス は どうで あ ろうか?も ちろん 、 著 作 権 等 の 権 利 関 係 に 対して見 識 をもって い る人を 新た に 雇 い 入 れる 必 要 は あ ろう。 本 の 場 合 に は、 こうは い か な い が、
デリバリーサービ スは で きな いであ ろうか? 研 究 室 までとは 言 わ な い 。 各 建 屋 の 予 め 決 めら れ た 数 か 所 に、 自転 車 で届 けるサービ スである。場 所 が あるのなら、ロッカー のようなも の を 設 置して、
そ の 中に 本 を 入れ、 暗 証 番 号を 知ってい る 利 用 者だけ が そ の 本 を 取り出 すこと が で きる な ど も 可 能 で あ ろう。 もち ろん、 この た め の人手 は別に 用 意 するという前 提 は 必 要 であろう。
この 他 の 図 書 館 サービ スはどうであろうか?
図 書 館 にお ける重 要 な サ ー ビ スの 一つ にレファレン スサ ー ビ ス が ある。レファレンスサービ スとは 、ウィキ ペディアによれ ば、「 図 書 館 利 用 者 が 学 習・研 究・調 査 を目 的として必 要 な 情 報・資 料 な どを求めた 際 に、 図 書 館 員 が 情 報 そ の も のあるいはそ のために 必 要 とさ れる資 料 を 検 索・提 供・回 答 することに よってこれを 助 け る 業 務 であ る。 また、 需 要 の 多 い 質 問 に 対して予 め、 書 誌・索 引 な どの 必 要 な 資 料 を準 備・作 成 する 作 業 もこれ に付 随した 作 業 で あ ると言 える」となって い る。 現 時 点 で は、 早 稲 田 大 学 に 数 多く あ る 図 書 館 の な かで、 レファレン スサ ー ビ スを 受 けること が で き る 場 所 はごく限ら れて い る。 これ は 、 図 書 館 職 員の人 数、 人材 不 足 によるも の が 主 たる 要 因 で あ ろうが、 利 用 者 の 真 のニーズ が 掘 り起こされてい な い可 能 性 もある。
で は 、『 どこで もレファレン スサ ー ビ ス 』を 実 現 するに は どうす れ ば 良 い の で あ ろうか?この 答 も 簡 単 で あ る 。 電 子 会 議 シ ス テ ム あ る い は もっと 簡 単 に は P C に 附 属して い るカ メラを 利 用した S k y p e を 使 えば 良 い 。 い わ ば、 バー チャル・レファレンスサービ スであ る。 うまくい け ば、『 どこで もド ア』が もって い る「 曖 昧 な 指 定 」が 可 能 となるか もし れ な い 。 た だし、 近 年「 他 人 に 聞くこと 」 を 苦 手 として い る 学 生 も 多 い 。 このような 学 生 には、 直 接 に、 レ ファレンスサービ スを 受 けるより、 ネットワー ク 経 由 でレファレン スサ ービ スを 受 ける方 が 心 理 的 な バリアが 高 い か もしれ な い 。 こ れに 対 する対 策 が 必 要 であろう。
図 書 館 が 所 蔵 する資 料 は 、 年 々そ の 性 質 が 変 わってきて い る。
利 用 者 で あ る 教 職 員 や 学 生 のメン タリティも 変 わって きて い る 。 そ の 中 で、 図 書 館 の 機 能 も 変 わら な け れ ば なら な い 。 もち ろん、
そ の 機 能 を 遂 行 する 図 書 館 職 員 の 仕 事 も 変 わら な け れ ば なら な い 。 先 輩 から 伝 承 さ れ た 仕 事 を、 そ の ままこな すので は 明らか に 不十 分であ る。 図 書 館 職 員 全 員で、 新しい 図 書 館 の 姿 を 考える時 が きてい る。このメッセージ が そ の 一 助とな れ ば、幸 いである。