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LEED for Homesにみる地域プロバイダーの役割 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)LEED TM for Homes にみる地域プロバイダーの役割. 松岡. 由香里. 1.はじめに. ている。パイロットプロジェクト終了後に、その結果を検.  近年の地球環境問題に対して建築物の環境性能評価の構. 証し、プログラムの見直しが行われ、2007 年からの本格的. 築は、重要な社会的課題である。アメリカ合衆国の非営利. な運用を目指している。. 団体であるU.S Green Building Council(USGBC)によって.  LEEDTM-Hの運用主体は、表2に示す6つの役割に区分され. 開発された Leadership in Energy and Environmental. る。実際に評価と認証を行うのはプロバイダーとレイター. Design(LEEDTM)は1998年に最初のツールである新築版が発. であり、レイターはプロバイダーから委託され、クレジッ. 表され、現在は6つのツールが準備されている(表1)。こ. ト別の性能評価を行う。プロバイダーは最終的な総合評価. の内、住宅を対象としたツールは 2005 年に発表されてい. と、認証審査を行っている。プロバイダーへの調査によっ. る。. て、パイロットプロジェクトの段階では、プロジェクトに.  本研究では、住宅の環境性能の評価ツールである LEEDTM. 専任のレビューアーを中心とした評価チームを組織して総. for Homes(以下、LEED -H)の運用方法に注目する。LEED -. 合的な評価を行っていることが分かった。一方、LEEDTM-H. Hでは、USGBCが一括して運用するこれまでのツールと異な. 専門家は住宅の施主とビルダーに対してLEEDTM-Hの認証取. り、地域別に選出されたプロバイダーが運用の中心となっ. 得のための助言を行う個人である。パイロットプロジェク. ている。そこで、USGBC によって公表されている LEEDTM-H. トの現段階では、まだ、LEEDTM-H 専門家は確立しておらず、. の評価内容と運用手法に関する資料を分析するとともに、. プロバイダーが同じ役割を担っている。また、プロバイ. パイロットプロジェクトにおけるLEEDTM-Hの運用のために. ダーはビルダーに対してLEEDTM-Hの情報提供やトレーニン. 地域ごとに選任されたプロバイダーに対してインタビュー. グなどのサービスを提供している。このように地域ごとに. 調査を実施し、住宅性能評価における地域プロバイダーの. 選任されたプロバイダーがサービスプログラムを独自に展. 役割を明らかにする。. 開できる構造となっており、地域の実情にあった運用を可. 2.LEEDTM-H の運用体制. 能としている(図1)。.  LEED -H のプログラムの運用は、各地域に選任されたプ. 3.評価と認証のプロセス. ロバイダーの主体的な判断によって行われている点が特徴. 3‐1 評価カテゴリーと格付けの設定. である。現在、LEED -H はパイロットプロジェクトを進行.  LEEDTM-H は 8 つの評価カテゴリーに区分され、全体で 46. しており、12の地域に対してプロバイダーが選出されてい. のクレジットで構成されている。評価カテゴリーは、 「配置. る。実施期間は 2005 年 8 月から 2006 年秋までが予定され. とリンケージ」、 「持続可能な敷地」 、 「水効率」、 「室内環境. TM. TM. TM. TM. の質」 「材料と資源」、 「エネルギーと大気」、 「住宅の所有者. 表1 L E E D T M の運用状況 評価対象 L E E D fo r N e w C o n s tru c tio n (LEED− NC). 意識」 、 「革新的なデザインプロセス」であり、LEEDTM-NC に. 現 在 の運 用 状 況. 商 業 用 新 築 と大 規 模 改 修 Ver si on2.1(現 在 2.2開 発 中 ). L E E D fo r E x is tin g B u ild in g s  (LEED− EB). 既 存 の建 築 物. L E E D R a tin g S ys te m fo r C o m m e rc ia l In te rio rs  (LEED− CI ) L E E D R a tin g S ys te m fo r C o re & S h e ll (LEED− CS) L E E D R a tin g S ys te m fo r H o m e s  (LEED− H) L E E D fo r N e ig h b o rh o o d D e v e lo p m e n t (LEED− ND). 商 業 用 建 築 の内 部 空 間 Ver si on2.0 コアとシェル. パイロットプロジェクト進 行 中. 住宅. パイロットプロジェクト進 行 中. 地域開発. 比べて、独自の評価カテゴリーとして、「配置とリンケー ジ」、 「住宅所有者の意識」の 2 つが加えられている。住宅. Ver si on2.0. の最終的な格付けは、46 のクレジットの評価項目別に 110 ポイントを配分し、取得ポイントに応じて 4 つの認証段階. 開発中. に区分されている。. 表2 L E E D T M − H の運用主体 LEED for Homes (LEED-H) 1、 USGBC のLEED-H部門. USGBCと契約下にある個人/団体に対してトレーニングの提供とLEED−H専門家、プロバイダー、レイターのプログラムを開発する。. 2、 LEED-H Professional (LEED−H専門家). ビルダーにデザインコンサルタントをおこなう個人。. 3、 Provider (プロバイダー). USGBCと契約している組織(現在12の地域で、企業、大学、行政など12の組織がプロバーイダーに選出されている)であり、認証取得まで のサービスをビルダーに対して提供する。プロバイダーはレイターを雇用して、住宅に要求された性能が取り入れられているかを調査し、住 宅の質を保証し、証明を発行する。(詳細は以下) ・ビルダーに対してLEED−Hをはじめるオリエンテーションを行う。 ・ビルダーに環境配慮型住宅の調査結果を提供する。 ・ビルダーに対して、トレーニングなどのサービスの提供と、レイターの評価を監督。 ・完了したLEED−Hの証明をUSGBCに報告して、プロジェクトの情報を維持管理する。. 4、 Reviewer (レビューアー). プロバイダーに所属する個人で、プロジェクトを担当し、ドキュメンテーションの確認・評価などを行う. 5、 Rater (レイター:評価者). プロバイダーのために、フィールド調査、分析と性能テストをする個人であり、環境住宅の講座を受講し、エネルギーの評価において経験を もつなどの資格が必要とされている。. 6、 Builder(ビルダー:建設業者)LEED−Hに登録を行い実際に住宅の建設を行う。. 30-1.

(2)  性能証明の方法は USGBC によってクレジット別に詳細に 規定されており、その条件を再整理した結果、6つの方法 に分類することができた(表3)。この内、 「性能テスト」は 機器を用いて性能を測定するもので、専門性を有するレイ ターが担当し、 その確認作業をレビューアーが行っている。 また、定量的評価が難しい性能については、専門家が発行 する「アカンタビリティ・フォーム」をレビューアーが確 認し、クレジットの取得を判断している。このように LEEDTM-H ではクレジットの内容によって性能評価の方法を 設定し、複数の専門家が個別に評価を行っている。これを レビューアーが取りまとめ、プロバイダーが最終的な審査 をしており、明確な役割分担によって短期間で適正な認証. 図1 L E E D T M − H の運用主体の関係. を可能としている。これはLEEDTM-NCにおけるUSGBCの一括. ※USGBCの公表資料を基に著者が作成. した評価認証と大きく異なる点である。 3‐2 認証までの評価プロセス. 3‐4 評価カテゴリー別の性能評価の特徴.  LEEDTM-Hの評価は予備評価と最終評価の二段階で行われ.  6つの性能証明の方法について評価カテゴリー別の特徴. る(図2)。予備評価はデザイン段階で実施され、その評価. を考察する(表4、表5)。まず、 「性能テスト」を要求す. 結果に基づいてデザインが再検討される評価プロセスと. る評価カテゴリーは、 「エネルギーと大気」と「室内環境の. なっている。また、最終評価は施工中から竣工後までの期. 質」の2つである。この2つのクレジットではさらに、 「視. 間で性能証明の方法に応じて継続的に実施されている。こ. 覚的点検」がクレジットの半数以上で要求されており、テ. のようにデザインから竣工までの各段階で情報提供と性能. ストによる定量的評価と専門家による現場での定性的評価. 評価が行われる点は注目される。. の2つの性能証明が併用されている。一方「資料・文献の. 3‐3 性能証明の方法. 確認と調査」による性能証明は、 「持続可能な敷地」と「材.  予備評価及び最終評価の認証はプロバイダーによって行. 料と資源」の評価カテゴリーで多くなっている。このよう. われるが、クレジット別の性能証明はレビューアーとレイ. な関連資料に基づく性能評価の判断は、パイロットプロ. ターが担当する。レイターは性能試験専門の技術者であ. ジェクトではレビューアーが担当している。そのため、レ. り、一つのプロジェクトに対して専門分野に応じて複数の. ビューアーは地域適合性の判断や総合的な知識が求められ. レイターが性能評価に関わっている。. る。前節で考察した「アカンタビリティ・フォーム」は各 カテゴリーで用いられ性能証明の主要な方法となっている。 加えて、 「性能証明のコピー」は「エネルギーと大気」に特 化して用いられており、主に設備性能の証明書が求められ ている。 4.地域プロバイダーによるパイロットプロジェクトの運 用実態  現在、LEEDTM-H のパイロットプロジェクトは 12 の地域で 実施され、 それぞれの地域プロバイダーが選出されている。 USGBC が公表している地域プロバイダーをみると、民間企 業、行政、大学といった性格の異なる機関が選出されてい るのが分かる。本研究では、カリフォルニアとアリゾナの 2つの地域プロバイダーに対してインタビュー調査を実施 し、パイロットプロジェクトの運用実態を把握した。両地 域ともに現在はパイロットプロジェクトの選出が終了し、 性能評価を実施する段階で、今後、約1年をかけて本格的. 図2 住宅の建設フローと評価認証の関係. な性能と認証審査が行われる。地域プロバイダーは、カリ. ※USGBCの公表資料を基に著者が作成. 表3 性能証明の6つの方法 レビューアーとレイターによる性能証明 ① チェックリスト. 提出するドキュメンテーションファイルの中のリストに実行したCreditをチェックする. ② 視覚的点検. 実際に住宅に行き、Creditの必要条件が実行されているかを視覚的に点検する. ③ 性能テスト. 実際に住宅に行き、要求されている性能がみたされているかをテストする. ④ アカンタビリティフォーム. 専門的な知識が必要なCreditにおいて専門家に検査、判断してもらいCreditの要求を満たしていることを証明する書類を作成する. ⑤性能の証明書のコピー. 性能が満たされていることを公式な証明書にて証明する必要があり、コピーを手に入れる. ⑥ 資料・文献の確認. 性能の証明を専門的な資料や文献によって確認する. 30-2.

(3) 表4 クレジットと性能証明の方法の関係 レビューアーとレイターによる 確認/提出 カテゴ クレジッ 降水 ポイン 最大ポイ リー選 ト選択条 条件 ト ント チェック 視覚的 性能テ アカンタビリ 性能の証明書 資料・文献の 件 択条件 リスト 点検 スト ティフォーム のコピー 確認・調査 Location and Linkages (配置とリンケージ) Credit 1 LEED−NDの近隣であるか Credit 2 敷地選択 Credit 3.1 インフラストラクチャー  Credit 3.2 Credit 4.1 コミュニティ資源 Credit 4.2 Credit 4.3 Credit 5.1 コンパクトな開発 Credit 5.2 Credit 5.3 Sustainable Sites  (持続可能な敷地) Prereq 1.1 敷地管理 Prereq 1.2 Prereq 2.1 Credit 2.2 ランドスケープ ○ Credit 2.3 ○ Credit 2.4 Credit 3 ハードスケープの微妙な変化 Prereq 4.1 ○ 表面水の管理 Credit 4.2 ○ Credit 4.3 Credit 5 非毒性ペストコントロール Water Efficiency (水効率) Credit1.1 水再利用 Credit 1.2 ○ Prereq 2.1 ○ 灌漑システム Credit 2.2 Credit 2.3 Credit 3.1 屋内の水使用 Credit 3.2 Indoor Environmental Quality (室内環境の質) Credit 1 Energy Starの屋内の空気パッケージ Prereq 2.1 燃焼ガスの漏出 Prereq 2.2 Credit 3 湿度調節 Prereq 4.1 外気による換気 Credit 4.2 Credit 4.3 Prereq 5.1 ローカルの排気管 Credit 5.2 Credit 5.3 Prereq 6.1 供給空気の配布 Credit 6.2 Prereq 7.1 Credit 7.2 濾過されている空気を供給する Credit 7.3 Prereq 8.1 Credit 8.2 Credit 8.3 Prereq 9.1 Credit 9.2 Prereq 10. Prereq 10. Credit 10.. 汚染物質の管理. ① ② ②. ②. ②. 4.1と4.2 は どちらか 一つ 5.1 ま たは5.2 または 53. 10 2 1 1 2 2 1 1 2 3 0 0 0 1 0∼5 0∼3 1 0 0∼5 1∼3 0.5∼2. 1 1 0 1∼5 1 3.1また 1∼3 は3.2 2∼6 ① ② ② ②. ②. ②. ②. ②. ラドン保護. ②. 溶媒排出の保護. ②. 7.2また は7.3. 10 0 0 1 0 2 1 0 1 1 0 2 0 1 2 0 1 1 0 1 0 0 1. 10 2. ○ ○. 2. ○. 3. ○. 3. ○. 0. ○. Materials and Resources  (材料と資源) Prereq 1 住宅の規模 Prereq 2.1 材料効果的なフレーミング Credit 2.2 Credit 3 地域の材料 Prereq 4.1 耐久性計画 Credit 4.2 Prereq 5.1 環境的に好ましい製品 Credit 5.2 Prereq 6.1 廃棄物管理 Credit 6.2 Energy and Atmosphere (エネルギーと大気) Prereq 1.1 Energy Starラベルをうけた住宅 Credit 1.2. ○ ○ ○. ○. ○. ○. ○. 1. ○. 5. ○. 2. ○. 2. ○. 5. ○. ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○. ○ ○ ○ ○. 6. ○. ○. 10. ○. ○. 0. ○. ○. 1. ○. ○. ○ ○. 3. ○. ○. 2. ○. ○. 2. ○. 2. ○. ○. 2. ○. ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○. ○. 1. ○. ○. ※カテゴリー選択条件 ①または②. ○. ○. ○. フォルニアがエネルギーコンサルタントの民間会社で、ア. ○. ○. ○. ○. ○ ○. ○. ○. ○ ○. ○ ○. 16. ○. 1. ○. 2. ○. 2. ○. 2. ○. 3. ○. ○. ○. ○ ○. ○ ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. 6. ○. ○. 3. ○. ○. 3. ○. ○. 6 1. ○ ○. ○ ○. 1. ○. ○. ○. 4. ○. ○. ○. 合計 110. 92. ※降水条件   乾燥(< 20 インチ / 年)  標準(20-40 インチ / 年)  湿潤(> 40 インチ / 年). ○ 1. 0∼10 10 0 2 0.5∼2 0.5∼3 3 1または 0 3 1,3,5 または5 0 4 0.5∼4 0 2 0.5∼2. 0 ① 2∼16 0 Prereq 2.1 2.2また 1 ② 絶縁 Credit 2.2 は2.3 1 Credit 2.3 0 Prereq 3.1 3.2また 1 ② 空気の浸入 Credit 3.2 は3.3 2 Credit 3.3 0 Prereq 4.1 4.2また 1 ② 窓 Credit 4.2 は4.3 2 Credit 4.3 0 Prereq 5.1 5.2また 1 ② Credit 5.2 ダクトの張り は5.3 2 Credit 5.3 0 Prereq 6.1 6.2また 1 ∼2 ② 空間の冷暖房 Credit 6.2 は6.3 1∼3 Credit 6.3 ① 1∼3 Credit 7.1 温水 ② 3 Credit 7.2 1∼3 Credit 8.1 ①② .1または8. 照明 3 Credit 8.2 0.5∼2 Credit 9.1 ①② 装置 1 Credit 9.2 ①② 1∼6 Credit 10 再生可能エネルギー ①② 1 Credit 11 住居の冷蔵庫管理 Homeowner Awareness (住宅所有者の意識) Prereq 1.1 0 住宅の所有者の教育 Credit 1.2 1 Innovation and Design Process  (革新的なデザインプロセス) Credit 1.1 1 Credit 1.2 1 革新的なデザイン Credit 1.3 1 1 Credit 1.4. ○ ○. 5. レビューアーとレイターによる 確認/提出 カテゴ クレジッ 降水 ポイン 最大ポイ リー選 ト選択条 条件 ト ント チェック 視覚的 性能テ アカンタビリ 性能の証明書 資料・文献の 択条件 件 リスト 点検 スト ティフォーム のコピー 確認・調査. 36. ○. 15. 33. 9. 34. ※評価項目数で合計を集計. 表5 カテゴリー別性能証明のクレジット数に対する割合 プロバイダーとレイターによる 確認/提出. リゾナが行政機関であるスコッツデール市であり、2つの. Credit数. 評価項目数. Location and Linkages. 機関は独自の運用を行っていることが明らかになった。. 5. 4‐1 カリフォルニアにおける LEEDTM-H の運用. 10. 視覚的 点検. 性能テスト. アカンタビリティ フォーム. 10 100.0%. 2 20.0%. 0 0.0%. 4 40.0%. 1 10.0%. 3 30.0%. 11 100.0%. 3 27.3%. 0 0.0%. 3 27.3%. 0 0.0%. 5 45.5%. 7 100.0%. 2 28.6%. 0 0.0%. 3 42.9%. 0 0.0%. 2 28.6%. 23 100.0%. 13 56.6%. 4 17.4%. 6 26.1%. 0 0.0%. 1 4.3%. 10 100.0%. 2 20.0%. 0 0.0%. 2 20.0%. 0 0.0%. 8 80.0%. 14 56.0%. 11 44.0%. 9 36.0%. 8 32.0%. 6 24.0%. 0 0.0%. 0 0.0%. 2 100.0%. 0 0.0%. 2 100.0%. チェックリスト. 性能の証明書の 資料・文献の確 コピー 認・調査. (配置とリンケージ) カテゴリー内での割合. Sustainable Sites  (持続可能な敷地). 5.  民間エネルギーコンサルタントであるデイビスエネル. 11. カテゴリー内での割合. Water Efficiency (水効率). ギーグループは総合的なコンサルタントを行う建築部門と. 3. 専門分野に特化した技術部門で構成されている。この民間 会社はレイターとして「Home Energy Rater」と契約して. 7. カテゴリー内での割合. Indoor Environmental Quality (室内環境の質). 10. 23. カテゴリー内での割合. Materials and Resources. 6. いる。これはエネルギー性能の評価を専門とする個人及び. 10.  (材料と資源). カテゴリー内での割合. Energy and Atmosphere (エネルギーと大気). 会社で、カリフォルニアではエネルギー問題に関心が高い. 11. 25. カテゴリー内での割合. 25 100.0%. Homeowner Awareness (住宅の所有者の意識). ため既に職域として確立している。. 1. 2. カテゴリー内での割合. 2 100.0%. Innovation and Design Process  (革新的なデザインプロセス).  次に、パイロットプロジェクトの選出方法をみると、域. 1. 4. 46. 92. 内の 300 社のビルダーに対して LEED -H のパイロットプロ TM. ジェクトを募集しており、 回答のあったビルダーを審査し、. カテゴリー内での割合. 4 100.0%. 0 0.0%. 0 0.0%. 4 100.0%. 0 0.0%. 4 100.0%. 全体での割合. 92 100.0%. 36 31.9%. 15 16.3%. 33 35.9%. 9 9.8%. 34 37.0%. 最終的に 8 件のパイロットプロジェクトを選出している。. は市のグリーンビルディング部門に所属する3名が中心で. LEEDTM-H の運用は社内全体で行っており、各プロジェクト. ある。行政機関であるため、スコッツデール市外での活動. にレビューアーを選任し、レビューアーの評価結果と、プ. が制限されており、市外での活動のために「ソノラン. ロジェクト担当外の複数のレビューアーでクロスチェック. LEEDTM-H」という LEEDTM-H 専門の組織を新たに設立してい. するという独自の運用手順を確立している。性能評価はレ. る。また、レイターは市独自のグリーンプログラムに関. ビューアーと、レイターによる評価チームが実施しており、. わった専門家を起用している。. レビューアーが書類と試験結果の審査を担当し、レイター.  パイロットプロジェクトの選出は、ビルダーではなく、. が専門試験を担当している。. 個人の住宅所有者から 10 件を直接選出している。これは、. 4‐2 アリゾナにおける LEEDTM-H の運用. 先行した市独自の住宅性能評価の実施によって所有者個人.  アリゾナ州スコッツデール市では、LEEDTM-H の発表以前. の環境に対する認識が高く、LEEDTM-H の公表後に所有者が. に独自の住宅性能評価システムを構築しており、約30%の. 直接パイロットプロジェクトの採用を希望したためであ. 住宅が既に評価を受けている。地域プロバイダーの担当者. る。性能評価の実施方法はレイターがエネルギー性能試験 30-3.

(4) 図3 スコッツデールの独自の評価認証プロセス. のみを担当し、その他のクレジットの証明は全てプロバイ. ダーで、大規模なビルダーの参加は難しいという共通の認. ダーであるスコッツデール市が行っている。既に性能評価. 識を持っていた。地域に根付いたビルダーはマーケット. の実績があるため、スコッツデール市がプロバイダーとレ. ツールとして LEEDTM の認証を位置づけており、グローバル. イターの役割を果たしていると言える。また、スコッツ. な評価認証の取得による業務範囲の拡大が意図されている。. デール市では、図3に示す独自の評価認証プロセスを考案. 一方、既に信頼性を獲得している大規模ビルダーにとって、. しており、デザイン前に住宅所有者と建築家を対象とした. 住宅個別に評価認証を受ける LEEDTM-H はコストと時間の両. レビューを設けている。これは、デザイン段階ではビル. 面で書類作成と認証取得の負担が大きいと考えられている。. ダーよりも住宅所有者と建築家への情報提供が有効である. プロバイダー自身も評価認証までの労力と時間の課題を強. というこれまでの経験に基づいている。このように住宅の. く認識しており、大きな課題となっている。また、表4の. 建設プロセスに対応したプログラムサービスを行ってい. 「降水条件」に示されるように、 「持続可能な敷地」 、「水効. る。. 率」、「材料と資源」の 7 つの評価項目で地域の降水特性を. 4‐3 パイロットプロジェクトの運用の特徴と課題. 「乾燥・標準・湿潤」の 3 つの条件に分類し、ポイントの重.  2つの地域プロバイダーともに、先行するプログラムや. み付けが設定されている。しかし、砂漠気候を含むアリゾ. 住宅業界の地域的特性に応じた運用体制を確立しており. ナではさらに厳しい降水条件であり、また降水以外にも日. (図4)、USGBC は地域プロバイダーによる柔軟な運用を許. 射条件などの他の地域条件が住宅デザインに大きく影響す. 容している。これは、LEEDTM-H の運用方法そのものをパイ. るため、クレジットの見直しを希望している。. ロットプロジェクトで得られた知識と経験に基づいて再検. 5.まとめ. 討し、2007年からの本格運用に活用することが意図されて.  住宅の環境性能評価ツールである LEEDTM-H は、アメリカ. いるためである。2つの地域プロバイダーでは、LEED -H. 合衆国における基準となる評価ツールを指向しているが、. に対する関心が高いのは、個別の住宅所有者と小規模ビル. 評価認証の運用は地域から選出されたプロバイダーが行っ. TM. ており、地域条件と施工数の多い住宅認証への対応が意図 されている。また、性能評価は 6 つの方法が示され、評価項 目によって詳細に規定されており、その実施体制は総合判 断を行うプロバイダーと専門的な個別評価を行うレイター に役割が分担されている。このような評価実施体制も地域 によって独自の評価と運用の方法が考案されており、柔軟 な運用が行われている。一方でパイロットプロジェクトに よって、 LEEDTM-Hの運用主体であるプロバイダーと評価申請 書類を作成するビルダーの負担に関する課題と、より詳細 な地域の条件に特化したクレジットの必要性が認識されて いる。 参考文献. 図4 2つのプロバイダーの L E E D T M - H の運用方法. 1) Rating System For Pilot Documentation of LEED for Homes Program  2) USGBC web site(http://www.usgbc.org/) 3) Davis Energy Group web site   (http://www.davisenergy.com/) 4) City of Scottsdale web site  (http://www.ci.scottsdale.az.us/) 5 ) 日本建築学会学術講演梗概集  グリーンビルディング理論に関する研究その1∼その8                         2001.9 ∼ 2004.8. 30-4.

(5)

表 4   ク レ ジ ッ ト と 性 能 証 明 の 方 法 の 関 係 ※評価項目数で合計を集計 表 5   カ テ ゴ リ ー 別 性 能 証 明 の ク レ ジ ッ ト 数 に 対 す る 割 合 フォルニアがエネルギーコンサルタントの民間会社で、ア リゾナが行政機関であるスコッツデール市であり、2つの 機関は独自の運用を行っていることが明らかになった。 4‐1 カリフォルニアにおける LEED TM -H の運用  民間エネルギーコンサルタントであるデイビスエネル ギーグループは総合的なコンサルタ
図 3   ス コ ッ ツ デ ー ル の 独 自 の 評 価 認 証 プ ロ セ ス

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