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小学校国語科における身体的アプローチの研究 ~竹内敏晴の理論と実践に基づいて~

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Academic year: 2021

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小学校国語科における身体的アプローチの研究

一竹内敏晴の理論と実践に基づいてー

専 攻 教科・領域教育専攻 コース 言語系コース(国語) 氏名 鋳 形 美 絵 1. 研 究 の 目 的 本研究は、竹内敏晴氏の理論と実践が、小学校 国語科において、どのような有効性を持つのかを 明らかにするとともに、具体的な授業構想、を提案 するものである。 2. 論 文 構 成 序 章 研究の目的と方法 第 1章 教 育 の 場 に お け る か ら だ と こ と ば の 問 題 第 2章 からだとことばをひらく竹内敏晴の理 論 第3章 竹 内 敏 晴 の 「 か ら だ と こ と ば の レ ッ ス ンJ 第4章 からだとことばをひらく小学校国語教 室 絵 本 の 読 み 聞 か せ を 通 し て 第5章 からだとことばをひらく小学校国語科 授 業 の 提 案 第6章 からだとことばをひらく小学校国語科 授 業 実 践 の 試 み 徳島県阿南市立津乃 峰 小 学 校1年生詩の授業「あめふりくま のこJの 実 践 結 章 研究のまとめと今後の課題 3. 研 究 の 内 容 助 教 育 の 場 に お け る か ら だ と こ と ば の 問 題 教育の場では、教師は、整列や三角座りなどを 無意識に行う内に、子どもたちのからだを「物」 として扱い、人間としての存在を忘れているとい う問題や、決まりきったパターン化した授業によ 指導教員 余 郷 裕 次 って、子どもたちの声を閉じ込めているという問 題が起こっている。また、教師も、子どもたちを 取り巻く様々な問題の対応に追われ、自分のから だを「物」として扱うことしかできなくなってい る。まずは、教師自身がこれまでの生活の仕方や 姿勢を変え、深く息を吐き切り、力を抜いて、感 じるままに動くからだを持たなければならない。 つまり、教師が子どもたちのモデルとなること で、子どもたちは、からだとことばで表現する楽 しさや喜びを味わうことができると考えた。 (2) 竹内敏晴の理論と実践 竹内敏晴氏は、自分のからだの存在を感じ、内 にある思いが無意識に表れること(

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表出J)と それが相手に伝わり、相手と自分がつながること

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表 現J)の努力によって、感動と喜びを味わ うことこそがことばの

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動きであるとしている。ま た、安らぎと集中、笑いのある場でこそからだと ことばがひらかれると主張している。小学校国語 科において、 「表出Jから「表現」へどのような 道筋を辿っていけばよいかについて、考察を深め た結果、ことばで呼びかける授業を目指さなけれ ばならないとの結論を得た。ことばで呼びかける とは、自分の内に生まれる発見や感動を、声にし て相手に届かせ、相手と共有する世界を存在させ るということである。竹内敏晴氏は、歌や詩のこ とばで呼びかけるレッスンを行っており、この方 法を小学校国語科授業に取り入れたいと考えた。 (3) か ら だ と こ と ば を ひ ら く 小 学 校 国 語 教 室 -201一

(2)

作り 絵本の読み聞かせを通して 竹内敏晴氏の理論と実践に基づき、小学校国語 科における学びの場を構築するために、余郷裕次 氏とジム・トレリース氏の理論から、絵本の読み 聞かせがもたらす効果に、その可能性を見出すこ とができた。絵本に集中し、浸っている時間には、 子どもたちと教師、子どもたち相互の呼吸が合 い、心地よさや安らぎを感じることができる。所 属校での絵本の読み聞かせの実践を重ねる中で も、実感として確かめることができた。 (4) からだとことばをひらく小学校国語科授業 の提案 発達段階に応じた「小学校国語科におけるから だとことばをひらくレッスンの目標Jを設定し た。授業では、音読や動作化、劇化の活動を積み 重ねていくことで、子どもたちは、息を吐き切り、 からだの余分な力を抜いて、声を発する心地よさ や喜びを味わうことができると考えた。また、声 を相手に届けたり、相手の声を聞いたりする中 で、お互いを認め合う人間関係、が結ぼれると考え られた。ことばの教育が、自己の存在を尊重し、 人とつながる幸福感を味わうことができるもの であることを確信する。 小学校国語科におけるからだとことばをひらくレッスンの目標 l年生 みんなと一緒に、息を吐き切り、音読 表 したり、動作化したりする楽しさを知る。 出 2年生 相手と一緒に、息を吐き切り、音読し たり、動作化したりする楽しさを知る。 架 3年生 声を相手に届ける喜びを知る。 橋 4年生 声を相手と響き合わせる喜びを知る。 表 5年生 自己の内面を、声に発する喜びを味わ 現 フ。 6年生 声によって、相手とつながり、自己を尊 重する喜びを味わう。 (5) 1年生詩の授業「あめふりくまのこjの実践 所属校にて授業実践行い、竹内敏晴氏の理論と 実践に基づいた小学校国語科授業が、どのような 有効性を持つのかについて検証した。導入段階で は、絵本の読み聞かせを行い、教師と子どもたち の息が吐き切られ、呼吸の合った安心感のある学 ひ'の場を作った。また、歌で呼びかける活動を取 り入れたため、子どもたちのからだは、ことばの リズムを感じて自在に動き、笑顔で声を発するこ とができた。詩のことばやリズムが自分のからだ に取り込まれると、次第に個性が輝き出し、自分 の歌や踊りとなって生き生きとからだが動き出 した姿が確認できた。そして、まず、教師が、歌 い踊ることを楽しみ、ひらかれたからだとことば を持つことが、 l年生の子どもたちのことばの「表 出」を助ける最大の指導、支援となるということ を実感して理解できた。 4. 研究のまとめ からだとことばをひらく授業によって、子ども たちは、息を吐き切る心地よさや安らぎ、また、 声で相手とつながる喜びを感じることができる ということが確認できた。子どもたちはいつも教 師を見ている。だからこそ、教師としてすべき第 一のことは、子どもたちをよく見て、子どもたち の声、ことばをよく聞き、よく知ることである。 子どもたちが、自分のことばで安心して表現し、 自分は大切な存在であるという尊い価値を実感 できる学びの場を構築できるよう、これからも研 究を重ねていきたい。 5. 参考文献 竹内敏晴(1988) Wことばが境かれるとき』筑摩 房 書 竹内敏晴(1999) W教師のためのからだとことば 考』筑摩書房 つ 山 口 り つ 山

参照

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