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高速増殖炉及び新型転換炉の最近の動向と日立の役割

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Academic year: 2021

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高速増殖炉及び新型転換炉の最近の動向と日立の投書

Current

Status

of

DeveIopment

Program

for

Fast

Breeder

Reactor

and

Advanced

Therma】Reactor

inJapan

and

Hitachi′s

Role

次世代の原子炉として,我が国が現在開発中の原子炉の中から動力炉・核燃料開 発事業団を中心に,国家70ロジュクトとして進行している高速実験炉「常陽+,高速 増殖原型炉「もんじゅ+,高速増殖実証炉,新型転換炉横型炉「ふげん+及び新型転 換炉実証炉を取り上げ,これら開発炉に関する最近の動向を説明するとともに,各 開発炉の設計・建設に果たしている日立製作所の主要な役割,具体的活動状況及び 成果について紹介する。 n 緒 言 核燃料資源の有効利用の立場から,動力炉・核燃料開発事 業団(以下,動燃事業団と略す)を中心に,現二在国家プロジェ クトとして開発中の原子炉に,高速増殖炉及び新型転換炉が ある。1985年以降の実用化を目指す高速増殖炉は,U-238の 利用によるウラン資源の有効利用を主目的としており,新型 転換炉はできるだけ現在の技術を利用し,原子炉及び核燃料 の多様化を図るとともに,本格的に高速炉が;導入されるまで ウラン資源を節約することを主目的としている。 本稿は,日立製作所ほか国内原子力メーカーが共同して進 めている高速増殖炉・新型転換炉の開発状亨兄,及びこれらの 開発に当たり日立製作所が果たしている役割・活垂わ状i兄につ いて述べる。 日

高速増殖炉

液体ナトリウムを冷却材とする高速増殖炉の開発は,動燃 事業団を中心に着々と進められつつある。

我が国初の高速炉である高速実験炉「常陽+(最大熱出力:

目標100・MW,非発電)は,昭和45年,茨城県大洗で建設着 手され,据付・機能言式験を経て昭和52年4月24日に臨界に達 した。それ以降,低出力試験が行なわれているが,昭和53年 春には50MWtまでの出力上昇試験に移行する予定である。 高速増殖原型炉「もんじゅ+(電気出力:約300MW)は,設置 許可申請書の提出,更には項童設着手に向けて,設計が進めら れている。 高速増殖実証炉は動燃事業団,束京電力株式会社及び各原 子力メーカーで現在予備設計が進められているが,次年度よ りは概念設計が始められる予定である。 上記プラントに加え,現在,主として「もんじゅ+のための研 究開発(R&D)も鋭意進められつつあr),高速増殖炉は夢 の原子炉から着実に日本独自の手で現実のものとなりつつある。 更に,開発体制としても日立製作所を含む重電機メーカー 4社は,高速炉プロジェクト・エンジニアリングを一体化し 強化を図るため,また高速炉開発をよりし、っそう効率的に進 めるために,昭和52年8月,FI】Rエンジニアリング事務所 を発足させ国家プロジェクトへの協力体制わ充実を図った。こ れにより,我が国の技術開発レベルだけでなく,開発体制で も欧米▼各国のそれに近づくことになる。

八巻秀雄*

托mα見ょ仇deo 次に上記高速炉開発の活動の中で,日立製作所が果たして いる主要な役割について述べる。「常陽+では,-一次冷却系の システム・エンジニアリング及び原了一炉容器,安全容器, 中間熱交換器,機械式ナトリウム・ボン70,電磁ポンプ,配 管・弁,電気・計装品等々の設計・製作・据付を行なうとと もに,昭和50年から昭和52年にかけては,総合機能試験を成 功裏に完了した。現在,日立製作所からの納入システム及び 機器は,臨界・低出力試験の期間中,良好に作動している。 また,「もんじゅ+及び「実証炉+では,炉心設計・安全設計を 他メーカーとともに担い -一i欠冷却系及び蒸気発生器回りに つきシステム設計・機器設計を担当した。更に,R&Dとし ても,ナトリウム試験設備の設計・製作・据付をはじめ,高 温構造強度にかかわる各種材料試験,インサービス・インス ペクション用機器の開発,中間熱交換器管一管板の新溶接法の 開発,中間熱交換器の水流動試験・熟衝撃試験,機械式ナト リウム・ポンプのモックアップ試作試験,50MW蒸気発生器 の製作・据付・試験,空気冷却器特性試験,ナトリウム・リ ークデテクタの開発,炉心監視システムの開発,MOZART 炉心実験解析,燃料ピンバンドルーラッパ管相互作用試験, 炉心仮想事故模擬試験など数多くの重要なテーマを実施し, 技祢テの開発と蓄積に努めてきた。 なお,上記開発炉につながる様々な設計・製作・検養・据付 をはじめ試験・運転などは,社内開発研究及び試作・試験, 軽水炉の建設・運転に関する経験の反映及び動燃事業団一米 国DOE(Department of Energy:エネルギー省)協定などに 基づく海外技術情報の有効活用などがその強力な基盤となっ ている。 図1に,海外の・状況と比較しながら我が国の高速増殖炉の 開発計画を示した。 田

新型車云換炉

重水減速・沸騰軽水J令却型の新型転換炉の開発は,動燃事 業団を中心に,日立製作所を含む原子力5グループの協力に より着々と進められつつある。 我が国初の新型転換炉である原型炉「ふげん+(電気出力:

165MW)は,昭和45年福井県敦賀市で建設に着手し,昭和52

年6月に機器据付が完了して総合機能試験に入った。格納答 * 日立製作所日立工場 65

(2)

146 日立評論 VO+.60 No.2(19了8-6) 年 度 昭和 30∼35 36∼40 41∼45 46∼50 51∼55 56-80 61、∼$5 西暦 55ん60 61-85 86∼70 71-75 76∼畠0 81-85 86∼90 日 本 lr言説 L._...._.._

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証炉(∼1,000e) 「常陽+(100g) 米′ 国 lEBR-ⅠⅠ(20e)l FFTF(400り l

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図2 「ふげん+現地全景 新型転換炉原型炉「ふげん+は.現在福井県敦 賀市に建設中である。 器最終漏洩率試験,重水中試験,燃料装荷を経て,昭和53年3月 に初期臨界に達したうえ起動試験に引き継がれる子宝である。

また,新型転換炉実証炉(電気出力:約600MW)は,昭和

50年度に実証炉構想の確二立を目的とした基本構想の取りまとめ 〔STEP-1〕を,昭和51年度に原子炉本体及び炉心設計を主 としたプラントの基本計画設定のための概念設計〔STEP-2〕 を,昭和53年1月にプラントの概念設計〔STEP-3〕をそれ ぞれ完了し,引き続き概念設計〔STEP-4〕を実施する予定 になっている。実証炉概念設計では,系統・機器の信頼性の 向上,保守性の改良などに重点を置き,「ふげん+の設計,製 作,据付上などの経験に基づく改善が行なわれている。 図2に「ふげん+の現地全景を,図3に新型転換炉の開発 計画を示す。 次に,上記新型転換炉開発の中で日立製作所が果たしてい る主要な役割について述べる。「ふげん+では,日立製作所は プラントの全体的観点から系統間又は各社間のシステム,計 測制御・配置の調整を行なう主務会社業務を実施し,プルト ニウム燃料を使用した炉心設計,動特性解析,事故解析・災 害評価を含む安全評価などのソフト・エンジニアリングを担当 している。設備としては,原子炉本体,入口管・上昇管,制御 棒・駆動装置,電気設備,原子炉制御装置,原子炉保護装置 などの設計・製作・据付を終了し,機能試験を実施中である。 「実証炉+では,〔STEP-1,2〕の概念設計を日立製作所 単独で実施してプラント基本計画を固め,また〔STEP-3〕で 66 注: ()内のりま熱出力(MWt)を, eは電気出力(MWe)を示す。

[コは実験炉

[二二]は原型炉

[エコは実証炉

図l 高速増殖炉 の開発計画 世界 の高速増殖炉開発に関 する実績及び計画大工 程を示す。 プラント 年度 50 51 52 53 54 ら5

t

60 61 「ふけん+ l 製作・据付 t 模範喜 臨界 動芸噛 実証試験運転 平

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軍空車

「実証炉+ 基本構窄まとめ l (STEP【1)概 念設計 安今審査

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詳細設計 設計 製作・ ▽ 運転 開始 付 土 t (STEP-2・3・4) 1 実三試験 l 1 t 注二出典 鵜木;「ふげん+から「実証炉+へ,原子力学会誌,t9,9,568(1977) 図3 新型転換炉の開発計画 新型転換炉開発のための計画大工程を示す。 は国内J京子カメーカーがそれぞれ分担して概念設計を実施中 であるが,日立製作所は主契約会社として各社間の相互調 整,炉心設計,動特性解析,安全評価などのソフト・エンジニ アリングと,原子炉本体,固体制御棒に替わる液体制御棒系, 換気設備,希ガスホールドアップ0装置,電気計測制御設備など の概念設計を担当した。引き続き〔STEP-4〕として概念設 計のまとめが実施され,詳細設計に引き継がれる予定である。 なお,動燃事業団からの委託研究及び社内研究試作・試験 などにより,新型転換炉特有技術の開発研究を行なっている。 【l

言 開発炉として高速増殖炉及び新型転換炉を取り上げ,動燃 事業団を中心としたその開発動向と,日立製作所での活動状 況の概要について報告した。 開発炉といえども,そのシステム及び機器は高い信頼性と 安全性が要求され,商用炉への道はなお前途多難であるが,こ れを克服してこそ日本の自主開発の道も開けるものと考える。 終わりに,日ごろ御指導,御協力をいただいている動燃事 業団をはじめとする関係各位に対し深謝の意を表わすととも に,今後ともいっそうの御理解と御協力を得たく,お囁い申 し上げる)欠第である。

参照

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