国土交通省
国土地理院 2015年1月発行 第559号
C O NTENTS
南極観測船「しらせ」の砕氷跡とアデリーペンギン
1.新年のご挨拶 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
2.ISPRS第8部会2014年中間シンポジウムがインドで開催
―国土地理院研究官が口頭発表部門で準優秀賞を受賞― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
3.西之島周辺の空中写真撮影を実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
4.平成27年測量士・測量士補試験のご案内 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
5.企画展「第18回全国児童生徒地図優秀作品展」の開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
6.12月の報道発表・2月の主な行事予定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
表紙写真 第56次日本南極地域観測隊 国土地理院 吉田隊員提供
遠くに海と定着氷の境界が見られます。数日でこの距離しか進めません。
そんな「しらせ」を眺めに興味津々で現れたアデリーペンギンたちです。
この後、「しらせ」はペンギンにあっという間に追い抜かれてしまいました。
新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。本年が
皆様にとって明るく良い年となることを心からお
祈り申し上げます。
昨年は、風水害、火山噴火、地震といった自然
災害に日本列島は見舞われました。犠牲となった
方々への御冥福を祈るとともに、防災・減災を通
じた安全・安心な国土の整備と維持が国家の最重
要課題の一つであるという思いを強くしました。
国土地理院は、災害対策基本法に基づく指定行
政機関として、災害事象や被害の把握、復旧、復
興に資する地理空間情報を関係機関や国民の皆さ
まに素早く提供しています。昨年の 8 月豪雨、御
嶽山噴火、長野県北部を震源とする地震では、よ
り迅速な被害状況の把握のため、同日や翌日には
斜め写真を撮影して公開したほか、3D 地形模型
や 5 月に打ち上げた「だいち 2 号」からの SAR 画
像を用いた地殻 ・ 地盤変動の検出等、新たな取り
組みも実施しました。これらの成果は、すぐに政
府の非常災害現地対策本部や関係機関に提供し、
かつ地理院地図からも閲覧できるようにすること
により、多くの方々に活用していただきました。
国土地理院では、昨年 4 月に二つの大きな計画
を策定しました。一つは、国土地理院の今後の
10 年間の目標となる「基本測量に関する長期計画」
(以下「長期計画」という。)です。もう一つは、
研究・開発での今後の 5 年間の目標となる「国土
地理院研究開発基本計画」(以下「研究開発計画」
という。)です。
長期計画では、地理空間情報の活用について従
来の紙媒体での刊行物等の利用からインターネッ
ト上の地図等のデジタルデータでの利用に急速に
軸足を移してきていることや東日本大震災の発生
を踏まえ、国土地理院が主体となって行うべき施
策を明らかにすることを目的にしています。具体
的には、「防災分野を足掛かりとして、地理空間
情報の整備力・活用力の向上の全国レベルでの推
進」と「新産業の創成や国民の利便性向上等のた
めの行政機関等が保有する地理空間情報の流通・
活用の促進」の二つを重点戦略としたものです。
地理空間情報の整備力・活用力の向上としては、
昨年、北方四島全域の 2 万 5 千分1地形図データ
を整備し、全国土の基本図が揃った電子国土基本
図の整備が完了しました。また、測地測量の分野
では、衛星測位の精度向上等に寄与する次世代型
VLBI アンテナを有した観測施設を石岡市に設置
し試験観測を開始しました。地理空間情報の流通・
活用の促進としては、誰でも・簡単に・日本全
国どこでも 3 次元で見ることが出来る地理院地図
3D の公開やスマートフォン等で利用できる災害
時の避難誘導等を行うための防災アプリケーショ
ンの公募・検証等の施策を実施しました。
研究開発計画では、長期計画の着実な推進と研
究開発に関する基本的な方向を示す基本的課題を
設定しています。地理空間情報の整備力・活用力
や防災・減災等の基本的課題を受けて、場所情報
コードの位置情報サービスでの活用としての屋内
外ナビゲーション等に関する研究や津波予測支援
のための GPS 情報提供システムの開発等を実施
しています。
本年は、更なる地理空間情報の整備力・活用力
の向上や流通・活用の促進を目指して、研究開発
を実施しつつ、迅速更新等による電子国土基本図
の着実な更新や老朽化した電子基準点等の観測機
器の更新等による GNSS 連続観測システムデータ
のより安定的な提供を実施していきます。また、
行政機関の保有する地理空間情報の統合的な検
索・閲覧・入手を可能とする地理空間情報ライブ
ラリーの機能強化や電子基準点等のすぐれた測量
技術の海外展開支援も推進していきます。
国土地理院としては、研究開発計画で達成され
る成果を踏まえつつ、長期計画に示された戦略を
軸に、防災・減災分野を先陣に様々な分野での地
理空間情報の整備・提供と流通・活用により社会
に新たな価値をもたらすべく、職員一丸となって
努力してまいります。どうぞ引き続きのご支援を
心よりお願い申しあげます。
国土地理院長 小池 剛
ISPRS第8部会2014年中間シンポジウムがインドで開催
- 国土地理院研究官が口頭発表部門で準優秀賞を受賞 -
ISPRSは、写真測量、リモートセンシング及び
地理情報システム(GIS)の技術向上を目的とし
た国際学会です。ISPRSの総会は 4年に 1度開催
されますが、その中間の年に「中間シンポジウム」
が開かれます。今回はインドでの開催となりま
した。テーマ別に 8つの部会で構成され、第 8部
会は「リモートセンシングの応用とポリシー」を
担当しており、衛星リモートセンシングデータと
GISを利用した研究を主とした発表が行われまし
た。日本からは 2名が参加し、国土地理院から地
理情報解析研究室中埜(なかの)研究官が発表し
ました。
発表会場の様子
発表は口頭発表 239件、ポスター発表 100件、
対話型発表 191件で、総発表数は 530件でした。
12のセッションからなり、「地理空間情報データ
ベースと位置情報サービス」、「森林、自然エコシ
ステム」、「天候、大気と気候」、「エネルギーと地
質」等について、それぞれのテーマで発表が行わ
れました。
インドでの開催ということもあり、インド地球
観測衛星「CARTOSAT」シリーズのデータを利
用した発表が多い中、干渉 SARの研究では日本
の ALOSデータを利用した発表もありました。中
埜研究官は「災害とリスク軽減」のセッションで、
「無人航空機(UAV)を用いた西之島の地形モニ
タリング」について発表しました。このセッショ
ンでは、衛星データと GISを利用したリスクマネ
ジメントやアセスメント、脆弱性マップの作成等
の研究が多く、干渉 SAR等の測地学的な研究も
見られ、水害、地すべり、海岸浸食等、インドで
の災害の傾向が伺えました。
中埜研究官は、閉会式で 3つの発表部門のうち、
口頭発表部門で、2nd Best paper presentation in
Oral category(準優秀賞)を受賞しました。賞は
3つの部門にそれぞれ 3名程度と若手研究者数名
に贈られました。
受賞者の中埜研究官(右)
賞状と楯
会場の展示ブースでは、衛星データや各種装置、
GISソフトウェア等を扱っている企業の展示が行
われ、各国からの見学者で賑わっていました。
ISPRS総会は 2016年 7月にチェコ共和国で開催
される予定です。
(地理地殻活動研究センター)
12 月 9 日から 12 日まで、国際写真測量・リモートセンシング学会(ISPRS : International
Society for Photogrammetry and Remote Sensing)第 8 部会による中間シンポジウムが、インド国
ハイデラバードで開催されました。
西之島周辺の空中写真撮影を実施
国土地理院は、測量用航空機「くにかぜⅢ」を
東京都小笠原村硫黄島から飛行させ西之島周辺の
空中写真を撮影しました。
今回の撮影は、防衛省の協力を得て、小笠原
諸島を対象に 12 月上旬に実施したもので、西之
島周辺は、12 月 4 日と 10 日に撮影しました。国
土地理院による西之島周辺の撮影は、7 月 4 日に
UAV(無人航空機)による撮影を行って以来と
なります。
撮影した西之島周辺の空中写真を解析したとこ
ろ、
◦ 面積は約 2.27 平方キロメートル(12 月 4 日)、2.29
平方キロメートル(12 月 10 日)でした。これ
は 2013 年 12 月 17 日に「くにかぜⅢ」で撮影
した当時の値 0.097 平方キロメートル(新島部
分のみ)の約 23 倍にあたります。
◦ 最も高い地点の標高は約 110 メートル(参考値:
12 月 4 日時点)でした。
2013 年 12 月 17 日「くにかぜⅢ」で撮影した
当時の最高標高は約 39 メートルでした。
◦ 新たに噴出した溶岩等の海面上の体積は、約
4,970 万立方メートルでした。(12 月 4 日時点)
これは 2013 年 12 月 17 日の約 80 万立方メート
ルの約 62 倍に増加していました。
なお、12 月 10 日は、雲が多く複数の写真によ
る立体的な観測をすることが困難で、標高及び体
積が計測できませんでした。
撮影した空中写真など、西之島に関連した各種
情報は、以下の国土地理院ホームページで公開し
ています。
西之島周辺の噴火活動関連情報の URL
(基本図情報部)
噴煙を上げる西之島(2014.12.4)
現火口付近最高点での断面図比較
(2013.12.4 ~ 2014.12.4)
海岸線の変遷(2013.12.4 ~ 2014.12.4)
平成27年測量士・測量士補試験のご案内
平成 27 年の測量士・測量士補試験を次のとお
り実施します。
1 試験日時及び試験地
(1) 試験日時
①測量士試験
平成 27 年 5 月 17 日(日)
午前 10 時から午後 4 時まで
②測量士補試験
平成 27 年 5 月 17 日(日)
午後 1 時 30 分から午後 4 時 30 分まで
(2) 試験地
北海道、宮城県、秋田県、東京都、
新潟県、富山県、愛知県、大阪府、
島根県、広島県、香川県、福岡県、
鹿児島県、沖縄県
2 受験手続
(1) 受験願書受付場所
国土地理院総務部総務課
(〒 305-0811 茨城県つくば市北郷1番)
(2) 受験願書受付期間及び時間
①受付期間
平成 27 年 1 月 6 日(火)から
同年 1 月 30 日(金)まで
②受付時間
午 前 8 時 30 分 か ら 午 後 5 時 15 分 ま で
なお、受験願書を郵送する場合は、平成 27
年 1 月 30 日(金)までの日付の消印がある
ものに限り受け付けます。
(3) 受験願書用紙等の交付
受験願書用紙及び受験案内は、平成 27
年 1 月 6 日(火)から、次の場所において
交付します。
郵送により請求する場合は、封筒の表に
「願書請求○部」と朱書きし、あて先明記の
返信用封筒(角形2号以上)に必ず所要の
切手を貼ったものを同封してください。
ただし、都道府県の土木関係部局の主務
課では郵送の取扱いはしません。
◎国土地理院
(〒 305-0811 茨城県つくば市北郷 1 番)
及び各地方測量部等
◎各都道府県の土木関係部局の主務課
◎公益社団法人日本測量協会
(〒 112-0002 東京都文京区小石川 1 丁目
3 番 4 号測量会館)及び各地方支部
3 合格発表及び通知
平成 27 年 7 月 7 日(火)に国土地理院、国
土地理院各地方測量部等において合格者の受験
番号及び氏名を公告するほか、全受験者あてに
試験の結果(合否)を通知します。また、国土
地理院のホームページ上に合格者の受験番号を
掲載します。
4 試験問題等の公表
国土地理院のホームページ上において、試験
問題については試験実施後速やかに、標準的な
解答については合格発表日に掲載します。
5 その他
(1 ) 試験場については、受験票を送付する際に
通知します。
(2 ) 受験願書の受付期間終了後における受験地
の変更については、平成 27 年 3 月 27 日(金)
までに必着するよう文書で受験願書受付場所
に届け出たものに限り認めます。
6 試験に関する照会先等
国土地理院総務部総務課試験登録係
(〒 305-0811 茨城県つくば市北郷1番)
電話番号 029(864)8214、8248
(総務部)
企画展「第18回全国児童生徒地図優秀作品展」の開催
12月の報道発表
2月の主な行事予定
8 日 平成 26年 11月の地殻変動について
19 日 西之島の空中写真を撮影しました
測地観測センター、
地理地殻活動研究センター
基本図情報部
応用地理部
をご覧ください。
国土地理院広報は、
地震予知連絡会
火山噴火予知連絡会
16 日
24 日
第 18 回全国児童生徒地図優秀作品展
地震調査委員会
1/10 ~ 2/22
10 日
国土地理院では、企画展「第 18 回全国児童生
徒地図優秀作品展」を開催しています。
この企画展は、毎年、全国児童生徒地図作品展
連絡協議会と連携して、全国の各団体から推薦さ
れた優秀な作品を一堂に集め、地図を使った教育
や児童生徒の地図についての取組などを広く紹介
し、地図の普及啓発をより一層促進することを目
的に開催しています。
今回、国土交通大臣賞を受賞した作品「羆出没
注意 ! ! 札幌~私の学区を中心とした目撃地点か
ら共存するための柵設置を考える~」はじめ、集
められた作品は、以下の会場にて展示しています。
○ 国土地理院「地図と測量の科学館」
茨城県つくば市 1/10 から 2/22 まで
○国土交通省1階展示コーナー
東京都千代田区 1/14 から 1/23 まで
○ NHK ふれあいホールギャラリー
東京都渋谷区 1/26 から 2/1 まで
全国から選ばれた児童生徒の素晴らしい作品を
是非ご覧ください。
(総務部)