1.出発前の準備について
ビザの種類
■有 ☐無
種類(留学ビザ)
ビザ申請先
■国内 ☐現地
場所(福岡市の中国総領事館)
必要書類、手続き
手続きに要した期間
中国の留学ビザは X2 ビザ(180 日以内)、X1 ビザ(180 日以上)の二つが
あります。必要な書類は、①パスポート、②証明書に添付する写真 1 枚、
③留学先の入学許可書(原本とコピー1 枚)、④記入済みのビザ申請表(総
領事 HP で DL 可能)。以上の書類を持参して最寄りの領事館に行き(確か
郵送することも可能だが少し時間がかかる)、手続きに要する期間は最短
でも 3 週間ほどだと思うので早めに申請を済ませておくことが大事です。
(ただし、以上の書類の中でも③が一番入手に手間取るので、もし急を
要するのであれば留学先受け入れ機関に許可書の催促をしなければなら
ない)
ビザ申請以外で
必要な事前手続き
中国では日本で使っている SNS(Twitter、Facebook、LINE など)は基本
的に使えません。なので日本にいるときに VPN というソフトを契約する
か(現在は中国内での取り締まりが厳しくなっているため無料のではな
く、有料の信頼性が高いものをダウンロードすることをお勧めします)、
現地で SIM を購入して装着するために、自分の携帯電話の SIM ロック解
除をあらかじめしておくことを推奨します。
留学に向けて
取り組んだ語学
☐ 英語 ☐ 独語 ☐ 仏語 ■ 中国語
☐ 韓国語 ☐ その他( 語)
勉強方法
私の場合、留学先では語学の授業しか取っていなかったのでそれを真面
目に受けることが第一の勉強法でした。しかし、それだけでは当然成長
の限界にぶち当たるので、授業以外の場を自分で探し(例えば、クラブ活
動、個人的に友達を見つける、学部の授業に潜り込んでみる等)、日常的
に外国語に触れることが大事です。
留学先の手続き
(必要書類、大変だっ
たこと、どのように取
り組んだか等)
基本的に留学先機関が留学生をまとめて手続きを行ってくれます(私の
場合、事前に用意した書類の確認→健康診断→正式ビザの申請という流
れだったと思います)。なので、友達などがいれば一緒についていけば問
題ないと思います。
事前の必要経費
(留学前に必要な
支払い費用)
※概算費用
☐ 授業料 円 ■ 寮費 円
☐ 語学研修費 円 ☐ 教材費 円
■ ビザ申請 8400 円
渡航費(☐片道 ■往復) 30000 円
海外旅行保険料 90000 円
☐ その他( ) 円
2.渡航~到着時の生活について
利用航空会社
香港エクスプレス
手配
香港エクスプレス HP
※利用したサイト、旅行会社等
移動経路
※往路のみ
福岡→香港→深セン
到着
時刻
【※移動時間(約 時間)】
大学(寮)への
移動手段
☐大学手配の出迎え ☐知人の出迎え ☐タクシー
■公共交通機関(☐バス ■電車) ☐その他( )
空 港 か ら 移 動 す る
際の注意点
行き方、料金等
香港国際空港から深セン大学までは直通の電車で行きます。ただ、香港か
ら深センに入る前に税関(ぽいもの)を通らなければならないので注意が
必要です(パスポートがあれば OK)。その後は深センの電車に乗り換えて
大学前まで行けば目の前です。それと、香港と深センでは通貨が違うので
香港空港に着いたらすぐに必要な分だけ香港ドルを入手しなければなり
ません(深センに着いたら人民元も必要)。もし香港ドルが余ってしまっ
ても、どうせ深センにいる間に何度も香港に行くと思うので多めに両替
(引き落と)しておいてもいいと思います。
住居のタイプ
■寮 ☐アパート
その他( )
住居
手配
■大学の斡旋 ☐自分で
その他( )
部屋の種類
■一人部屋
☐二人部屋
その他( )
ル ー ム
メイト
☐日本人学生
☐他国からの学生
その他( )
住居の申込手順
交換留学生は基本的に入寮できます。留学が許可された時点で部屋が確
保されていると思うので、寮に着いたら、まず管理人室に行って入寮の旨
を伝え、デポジットを払えばすぐにカギを渡されます。これで入寮完了で
す。
住居でのトラブル
および解決方法
寮は日本人だけに限らず、各国の学生が暮らしています。なので色々とカ
ルチャーギャップに苦しむこともあるかもしれませんが、私は基本的に
気になりませんでした。ただ、周りにはどうしても同居人と肌が合わず部
屋を変える人もいたので、遠慮せず管理人に申し出てもいいと思います。
大学への交通手段
(※費用がかかれば費用も)
寮が大学に併設されていました。
生活費および内訳
(概算を円換算)
生活費計 4~5 万円/月
(生活費内訳)
住居費: 円/光熱費: 0 円/通学費: 0 円
食費: 1~1.5 万円/通信費: 0 円/書籍代: 4000 円
その他:
( ) 円
※学費・寮費以外に留学先大学へ納入するもの: 円
(徴収された費用の名目: )
その他生活で必要な
手続き、アドバイス
(口座開設、保険、
携帯電話、荷物、
支払い方法など)
銀行口座も大学に着いてすぐにまとめて手続きしてくれます(チュータ
ーに付いていけば OK)。中国では今急速にキャッシュレス化が進んでいる
ので口座を開設しておくと電子マネーや通販などが使えて非常に便利な
ので必須です。荷物は大きめのものは郵送で送るという方法もあります。
私は現地で剣道をしたかったので防具を国際郵便で送りました(しめて 1
万円だったと思います)。竹刀は形状的に送れないので現地調達しました
(なんの参考にもならないと思いますが...)。
3.留学先の大学について
授業(カリキュラム)
の概要について
中国語の授業は週 5 日の午前中(8 時半~12 時)に、1 日 4 コマある
(下記のスケジュール表も参照)。授業は听力(リスニング)、读写(ラ
イティング)、综合(リーディング)の 3 科目があり、1 日これらのうち
の 2 科目を 2 コマずつ受ける。授業クラスは入門→初級→中級→高級→
ビジネスクラスの順にレベルが高くなり、各クラスの中でも C→B→A の
順にランク付けされており、私は中級 B クラスに属していた。中級 B は
「HSK」という中国政府公認の中国語検定で 4 級(1~6 級まであり、6
級が一番上)を取得できるレベルである。
履修登録の時期
登録方法
☐渡航前 ■渡航後 ⇒ ( 9 月頃)
☐オンラインで登録 ☐志願書類の提出
☐その他( )
留学生特例措置
(履修制限、優先措置、
留学生専用のオリエ
ンテーション、チュー
ター制度等)
■有り(具体的には以下のとおり)
・留学生のオリエンテーション
・チューター制度
☐無し
留学先大学でのサポ
ート体制について
(語学面/学校生活/
住居・日常生活等)
学校生活・住居・日常生活の面では特に不自由はしなかったです。語学面
では留学生向けに開講する授業をもう少し増やしてほしかったです。
留学開始後に行った
留学先大学の手続き
(学生証、履修登録、
大学 ID の設定等)
学期開始後すぐに学生証の作成、クラス分け(履修登録)、教科書の購入
などを行います。すべて留学先機関とチューターが一括で行ってくれる
ので指示に従っていれば問題ないです。学生証の発効とともに、大学側
の学生の登録完了なので、それ以降学食や Wi-Fi など各種大学施設内の
機能が使えるようになります(それまでは Wi-Fi とか使えないので注意
してください)。
授業外活動について
(サークル、部活、イ
ンターン、フィールド
ワーク等)
※どうやって探したか、
どのような活動か、入る
きっかけなども具体的に
私は剣道部だったので中国でも剣道をしようと思っていました。ただ剣
道は日本以外では大学内で正式の部活としてやっているところは稀なの
で、大学外の剣道クラブがないか探しました。私の場合は、大学の近くの
日本料理店の求人情報誌で近くの剣道クラブが紹介されていたのをたま
たま見たのがきっかけで電話してみました。私の周りの日本人は大学内
の部活に入っている人はあまりいませんでした。むしろ、大学外の駐在
の日本人グループなどが中心のサッカーやバスケクラブに所属している
人が多かったです。
4.一週間のスケジュールについて
(授業時間、課外活動、勉強時間等、毎日の生活について記入してください)
月
火
水
木
金
土
日
7:00
起床・支度 起床・支度 起床・支度 起床・支度 起床・支度
自由時間
観光(香港行ったり)、買い
物、友人と遊ぶ、など
8:00
中国語 中国語 中国語 中国語 中国語
9:00
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
10:00
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
11:00
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
12:00
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
13:00
昼食 昼食 昼食 昼食 昼食
14:00
勉強時間 or
友人と遊ぶ
勉強時間 or
友人と遊ぶ
勉強時間 or
友人と遊ぶ
広東語授業
勉強時間 or
友人と遊ぶ
15:00
↓
16:00
勉強時間 or
友人と遊ぶ
17:00
18:00
19:00
夕食 剣道 夕食 剣道 夕食 剣道
20:00
勉強時間 or
友人と遊ぶ
↓
勉強時間 or
友人と遊ぶ
↓
勉強時間 or
友人と遊ぶ
↓
21:00
↓ ↓ ↓
22:00
夕食 夕食 夕食
23:00
勉強時間 or
友人と遊ぶ
勉強時間 or
友人と遊ぶ
勉強時間 or
友人と遊ぶ
24:00
(注 1)語学授業だけしか取っていない場合、自由時間が比較的多い。その間に、例えば留学生向けの広東
語、習字、中国茶の授業なども取れる。また、語学以外の授業を履修することも可能だが(私も最初にフラっ
と行ってみた)、中級 B レベルでは中国人の学部生と一緒に授業を受けるのはあまりにもハードルが高すぎる
ため、あまりオススメしない。高級かビジネスクラスレベルの語学力を身に着けてから学部生の授業を受けた
ほうが良いだろう。
5.留学成果とアドバイス
留学によって得られた成果(語学に関すること、ものの考え方や取り組み方、
コミュニケーション能力など自由に記載してください)
語学レベルは日本にいるときよりも格段に上達したと思います。留学当初はやはり右も左も分か
らないため、授業にも友達との会話にも付いていくのがやっとです。しかし物怖じせず、図々しく
色んな人に話しかけ、会話に入っていく中で、2~3 ヵ月くらい過ぎたころから突然先生が言って
いる事が聞き取れるようになったり、現地の友達との会話に難なく入っていけるようになったり
します。最初はそういうものだと割り切るのが大事だと思います。
それと留学を通して分かったのは、「結局自分がその言語を学んで何をしたいか」が明確に決まっ
ている人のほうが語学上達のスピードは格段に速いということです。語学はそれを専門に勉強し
ている人(言語学専攻とか)は別として、やはり意思伝達の「ツール」でしかないので、語学の先
の目標を定めることが何よりも語学上達の近道だということを知りました。留学中に「語学以外
の何か」を見つけられるかが大事だと思います(留学前にすでに決まっている人は良いのですが)。
同じ大学へ留学を希望する人へのアドバイス(留学先大学、プログラムに関すること、
生活全般に関することなど自由に記載してください)
深セン大学は人文社会科学系の学科はあまり充実していないですが、工学系のものは多くありま
す。なので、理系でがっつり専門分野含めて勉強したい学生にはかなりオススメだと思いました。
それと、日本ではそれほど話題になっていませんが、深センは今中国で一二を争うイノベーショ
ン都市に成長しており、世界中の技術系オタク(ギーク)が集う場所です(「第二のシリコンバレ
ー」とも呼ばれています)。私の周りでも大学に籍を置きつつ、大学外の人と一緒にドローン開発
にいそしむ日本人学生などがいました。また、毎年数回日本人の方が主催している「メイカーズフ
ェア」というイベントも開催されています。これは、主にアジア各地のギークたちが集まって自分
が開発した機器(ドローン、VR など)を披露するイベントなのですが、その熱気には圧倒されま
す。もし、私が理系でそういったものに精通していれば天国みたいな場所だと思います。ぜひ、理
系学生の方に深セン大学への留学をお勧めします。あと、ほとんど香港の真上なので一年中非常
に過ごしやすい気候です(冬は 2 週間ぐらいしかありませんでした)。しかも北部(北京、上海な
ど)と比べて空気もかなりきれいで、ご飯もそれほど辛くないので心配ご無用です。
留学を通しての感想
留学中に最も心に残っているのは、剣道の道場に参加したことです。「中国で剣道?」と訝しがる
人も多いでしょう。当然レベルはそれほど高くないです。しかし、10 年以上剣道をやっている私
から見ても、中国人剣士たちの剣道へのはまり具合は日本にいる剣士たちにも決して劣っていま
せんでした。私も中国語がそれほど話せるわけではありませんが、一緒に稽古をしているときは
不思議と「語り合っている」ような感覚がありました。まさに文化が言語の壁を超えた瞬間だった
と思います。
しかも、道場の誘いを受けて全国大会にも出場させていただきました。結果は団体優勝。しかし、
結果以上にうれしかったのは、試合をしていく中で徐々に自分もその道場の一員として認められ
ていったことでした。今でもその道場の人たちとは連絡を取り合っています。留学での最大の収
穫は、このように外国にも自分の「居場所」を得られたことかもしれません。私の場合、留学の目
的は「語学上達」でしたが、やはり留学で一番大事なのは上記のような「言語を超えたところでつ
ながっている」という実感を得ることだと思います。