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Taro-第255号

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Academic year: 2021

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企業・産業動向レポート

= 2015年11月1日~30日の報道内容 =

Ⅰ.各分会所属企業、関連企業・関連地域の状況

◎函館ドック労連関連 ◆名村造船/3.8万立方㍍型LPG船受注 名村造船所はこのほど、3万8,000立方㍍型LPG船を新たに開発し、1隻を受 注した。伊万里事業所で建造し、2019年に引き渡す予定とみられる。LPG船の建造は竣工ベースで約10年ぶりになる。バ ルカーやタンカーに加え、LPG船を中長期的な戦略船種と位置づけて取り組んでいく方針だ。今回受注したLPG船はフ ルレフ(完全冷凍式)になる。LPG船の建造実績は2万2,500立方㍍型4隻、8,700立方㍍型1隻があるが、いずれもセミレ フ(半冷凍半加圧式)だった。LPG船市場に参入した当初からフルレフ仕様の建造も視野に入れていたものの、2008年に アルジェリア炭化水素公社ソナトラックの海運子会社ヒプロックに2万2,500立方㍍型を引き渡して以降、しばらくLPG船 の受注が途絶えていた。ヒプロックのほかには、ギリシャ船主ナフトマールやスイスのジオガス向けに建造している。1万 2,000立方㍍以下のLPG船は日本でも手掛けている造船所が複数あるものの、2万~4万立方㍍型のLPG船は日本での建 造実績が少ない。2000年以降では、名村造船のほかに三菱重工業と三井造船がそれぞれ1隻を引き渡したのみとなっ ている。2万~4万立方㍍型のLPG船市場はここ数年、韓国の現代尾浦造船の寡占となっている。 ◆決算、名村造船/受注はタンカーなど12隻 ≪4-9月期、予想上回るも経常益7割減≫名村造船所が10月30日発表し た2015年4-9月期の連結経常利益は前年同期比71%減の37億円だった。厳しい船価での受注船の建造が中心だった ことや、新船型の受注に伴う工事損失引当金の計上により、減益となった。ただ、円安や新造船契約解約益などで従来 予想よりも業績は大幅に上振れした。また、新造船は開発を進めていた中型LPG船1隻の受注を明らかにしたほか、4-9 月にタンカーなど12隻を受注した。新造船は大型バルカー3隻、中型タンカー7隻、ハンディサイズ・バルカー2隻を受注 した。9月末時点での受注残高は前年同期比24%増の3,190億円で、約3年分の手持ち工事量を確保している。売上高は 19%増の710億円、営業利益は70%減の37億円、純利益は50%減の41億円だった。中型バルカー4隻とハンディサイズ・ バルカー11隻を引き渡した。セグメント別にみると、新造船事業は売上高が前年同期比16%増の558億円、セグメント利 益が70%減の37億円。修繕事業は売上高が46%増の60億円、セグメント利益が27%減の3億7,000万円だった。佐世保 重工の子会社化で売上高は増加した。通期業績は従来予想どおりで、売上高が6%増の1,440億円、経常利益が83%減 の38億円を見込む。為替は前提よりも円安で推移しているものの、新造船の受注環境やLPG船や新船型の受注を踏ま えた工事損失引当金を想定し、予想を据え置いた。 ◆名村造船所/アフラ15隻受注 ≪海外船主から獲得 今年、世界首位≫名村造船所(名村建介社長)は、2015年のア フラマックスタンカー受注がグループで15隻に達した模様だ。今年7月の新たな国際ルール適用を前に、この規則適用 回避を狙った新造船駆け込み発注を海外船主から獲得した。この結果、同社伊万里事業所、子会社・佐世保重工の船台 を18年末まで埋めた。アフラマックス15隻受注は今年、世界首位となる。マーケット筋の話を総合すると、名村造船所は 今年に入り、アフラマックス15隻を受注した。堅調なタンカー市況を背景に、15隻全船を海外船主から受注した。15隻の うち、8隻を伊万里事業所、7隻を子会社の佐世保重工でそれぞれ建造する模様。15年7月1日からは、タンカーとバルカ ーの契約船に新たな国際ルール「H-CSR(調和共通構造規則)」が適用された。このルールでは、建造船の鋼材重量が 増加するため、建造コストアップ、燃費性能低下を余儀なくされる。そのため、ルール適用回避を狙った新造船駆け込み 契約が今年前半に発生。名村造船所が受注したアフラマックス15隻も6月までに契約されたものとみられる。名村造船 所はアフラマックス15隻を受注した結果、同社伊万里事業所、子会社・佐世保重工の船台を18年末まで埋めたものとみ られる。伊万里事業所は一部受注案件で19年船台に突入した模様。15年のアフラマックス新造発注は、堅調なタンカー 市況を背景に、国際規則改正に伴う駆け込み契約もあり、11月6日現在、全世界で80隻に達している。本紙が集計した造 船所別の受注隻数は、住友車機械工業13隻、サムスン重工14隻を上回り、15隻の名村造船所が世界トップ。サムスンはH -CSR適用のAET(シンガポール)の4隻を含め14隻となっているため、年内のアフラマックス新造商談はほぼ決着したも のとみられる。 ◎いすゞ自動車 ◆いすゞ一転最高益に/今期最終1,200億円、円安・コスト削減 いすゞ自動車は6日、2016年3月期の連結純利益が前 期比3%増の1,200億円になるとの見通しを発表した。従来の減益予想(6%減の1,100億円)から一転して最高益となる。 東南アジア不振で世界販売の計画は引き下げたが、円安効果やコスト削減額が想定より膨らむ。売上高は4%増の1兆9, 600億円。インドネシアやタイでのピックアップトラック苦戦を受けて今期の世界販売計画を2%増の52万台から1%減の 50万6,000台に下方修正した。為替前提を1㌦=115円から120円(前期は107円)に見直し、円安効果がこれまでの60億円 から80億円に拡大する。鋼材など原材料安も追い風で、コスト削減効果も年200億円と従来より50億円増える。営業利 益は従来予想を80億円上方修正し、7%増の1,830億円を見込む。同日発表した15年4~9月期の連結決算は純利益が7 %増の530億円だった。

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◆三菱重工/営業益1・9%減 ≪蒸気タービン 不具合対策費計上、4-9月期≫三菱重工業の2015年4-9月期は営業利 益が前年同期比1・9%減となった。「エネルギー・環境」セグメントにおいて、関西電力姫路第2火力発電所に納入済み蒸 気タービンの不具合対策費用などを計上したことが影響した。また、同期中に客船事業で追加損失309億円を特別損 益に計上した。ただし、当初から全社で通期500億円の特損を織り込んでおり16年3月期の業績予想は売上高、各利益 項目ともに据え置いた。客船の追加損失について「シートライアル(海上試運転)で微妙な問題が生じた」(宮永俊一社 長)が「最後まで完璧なスペックで全うすることがブランドを守る上で必要」とし、2番船の建造に生かす。 ◆三菱重工/交通・輸送営業益330億円 三菱重工が10月30日発表した2015年4-9月期連結決算は、船舶海洋事業 を含む交通・輸送ドメインの営業利益が前年同期比6倍の330億円となった。民間航空機のコスト改善や円安効果が主 因。売上高は15%増の2,800億円。新造船は前年同期比1隻多い商船5隻を引き渡した。受注高は、前年同期に大型受注 があった航空機MRJ、交通システムが減少し、22%減の2,923億円だった。新造船は、LNG(液化天然ガス)船4隻、潜水艦1 隻など計7隻を受注した。9月末現在の新造船受注残は、商船37隻(前年同期43隻)艦艇5隻(同3隻)計42隻(同46隻)16 年3月期通期の交通・輸送ドメインの連結業績予想は、営業利益が前期比92%増の450億円、売上高は22%増の6,500 億円と前回予想を変更していない。受注高は30%減の7,000億円を見込む。全社ベースの15年4-9月期連結決算は、売 上高が前年同期比7%増の1兆8,820億円、営業利益は2%減の1,159億円、経常利益は12%減の1,118億円、純利益は14 %増の433億円だった。16年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比5%増の4兆2,000億円、営業利益は8%増 の3,200億円、経常利益は9%増の3,000億円、純利益は17%増の1,300億円と従来予想を変更していない。為替の前提 レートは1㌦=115円。 ◆決算/客船で損失310億円を追加計上 ≪三菱重工、累積1,646億円に≫三菱重工業は10月30日に発表した2015年 4-9月期決算の中で、客船事業関連損失として310億円を特別損失に追加計上したことを明らかにした。前年度までに 計1,337億円の損失を計上しており、今年5月時点では「建造に集中できるよう、必要な損失引当処理は全て終わらせ た」としていたが、その後に引き渡し時期を3カ月延期したことで、これに伴う各種費用などを新たに織り込み損失が 膨らんだ。これで客船の累積損失は1,646億円となった。アイーダ向け客船は1番船の納期を今年9月から12月に延期し ていた。船内工事で、工事終盤に至っても詳細部での設計変更が発生して艤装工事と内装工事の工程に影響を及ぼし たほか、各種機器の調整やコミッショニング時に不具合が発生したことが背景にあった。現状では12月の引き渡しに向 けて、海上試運転など各種機能確認試験を行うと同時に、内装工事の最終仕上げに注力しているが、不具合への対応 費用や納期延期に伴う追加コストが発生する見通しとなり、追加損失予想額を計上した。宮永俊一社長は、3カ月の納 期延期などの背景について「試運転で微妙な問題が出てきた。従来の客船にはない最新技術をいくつか導入する中 で、その影響を測りきれていなかった。三菱重工の名誉にかけて徹底的に回収すべきと判断した」と説明した。また、今 回計上した追加損失は1番船の関連費用。2番船については「1番船の課題を踏まえ、従来の引き当ての中で十分遂行で きると考えている」(小口正範CFO)という。また、来年3月という2番船の納期については「現在顧客と交渉している」 (同)とした。商船事業が属する交通・輸送ドメインの4-9月期の売上高は前年同期比15%増の2,800億円、営業利益は6 倍の330億円だった。商船の受注は、LNG船4隻など6隻。受注残は37隻で、竣工ベースで2年程度の手持ち工事を確保し た。 ◆三菱重工、F35工場稼働/来月、最終組み立て・検査 三菱重工業は小牧南工場(愛知県豊山町)内に建設を進めて きた、最新鋭戦闘機「F35」機体の最終組み立て・検査工場(FACO)を12月に稼働する方針を明らかにした。日本企業が 製造に参画することでわが国防衛産業における技術基盤の維持・育成、国際競争力の強化に貢献するとの期待が大き い、最新鋭戦闘機の国内製造が動きだす。F35は米ロッキード・マーチンを主体に世界9カ国の政府・企業が共同開発す る最新鋭ステルス戦闘機。防衛省は「F4」戦闘機の後継機として42機を取得し、一部完成機輸入を除き、国内企業が参 画することを決めた。米政府との調整を踏まえ、機体最終組立てやターボファンエンジン製造、レーダー部品の製造に 一部参画することになった。三菱重工は防衛省が調達するF35の最終組み立てと機能確認をロッキード・マーチンから 請け負う形で行う。F35をめぐり、IHIも現在、瑞穂工場(東京都瑞穂町)にF135ターボファンエンジンの組立工場を新設し ており、完成後は米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)の協力生産として参画することになる。

Ⅱ.国内造船・造機関係の動向

◆10月の受注量/349万㌧と高水準 ≪輸組統計、NOx前駆け込み続く≫日本船舶輸出組合(輸組)がまとめた10月の 輸出船契約実績は47隻・349万総㌧で、総㌧ベースで前年同期の2.9倍だった。メガコンテナ船の受注があったとみら れることや、来年1月の起工船から適用される窒素酸化物(NOx)3次規制の回避を前提とした駆け込み契約などで受注 量は今年6月に次ぐ高水準となった。1-10月累計の輸出船契約実績は332隻・1,886万総㌧で、年間2,000万総㌧を超え る可能性もありそうだ。2,000万総㌧を超えれば、造船ブーム最終年の2008年の水準を上回ることになる。今年は7月 の新共通構造規則(調和化船体構造規則:H-CSR)適用を受けて、6月に駆け込み契約が相次いだ。7月以降もNOx3次規 制適用を回避するため、内定案件を中心に駆け込み契約が続いており、6カ月連続で前年同月を上回った。また、ドライ バルク市況の低迷を受けて、コンテナ船のほか、タンカーやガス船などバルカー以外の船種の受注も例年に比べて多 くなっている。10月の契約船の内訳はコンテナ船10隻、バルカー28隻(ハンディ10隻、ハンディマックス11隻、ポストパナ マックス2隻、鉄鉱石運搬船4隻、木材運搬船1隻)、タンカー9隻(スエズマックス2隻、LNG船1隻、LPG船4隻、ケミカル船2

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隻)となっている。47隻のうち純輸出船は8隻で、邦船系向けの案件が中心だった。10月の受注船の契約態様は、㌧数 ベースで円建て契約4.7%、円・外貨ミックス9.8%、外貨建て85.5%だった。現金払い契約は100%、商社契約は8.3%。 納期別では2016年度もの11.0%、17年度もの17.8%、18年度もの40.2%、19年度もの27.5%、20年度もの3.5%だった。 竣工量に相当する通関実績は、前年同月比51%減の22隻・71万総㌧だった。 ◆輸出船契約/10月2.9倍349万3,949総㌧、6カ月連続プラス 日本船舶輸出組合(JSEA)が16日発表した10月の輸出 船契約実績(一般鋼船)は、前年同月比2.9倍の349万3,949総㌧となり、6カ月連続のプラスとなった。隻数は47隻(前年 同月17隻)。2016年1月から施行される窒素酸化物(NOx)3次規制前の駆け込み需要が継続している模様で、前月に続 いて大幅増となった。船種別内訳はコンテナ船10隻、ハンディ型ばら積み運搬船10隻、ハンディマックス型ばら積み船11 隻、ポストパナマックス型ばら積み船2隻、鉄鉱石運搬船4隻、木材運搬船1席、スエズマックス型油送船2隻、液化天然ガ ス(LNG)運搬船1隻、液化石油ガス(LPG)運搬船4隻、ケミカル油送船2隻。納期別内訳は16年度11.0%、17年度17.8%、18 年度40.2%、19年度27.5%、20年度3.5%。通関実績は22隻、同50.8%減の70万9,089総㌧。10月末時点の手持ち工事量 は734隻、3,656万688総㌧なった。 ◆10月受注2.9倍349万総㌧/コンテナ船・タンカー増、規制回避の動きも 日本船舶輸出組合が16日発表した10月の輸 出船契約(受注)実績は、349万総㌧(150万CGT=標準貨物船換算トン)となり、前年同月実績の2.9倍(CGTベースで3倍) に膨らんだ。船型がバルカ一に加え、コンテナ船、タンカー、ガス船など多分野に拡大。このうちコンテナ船は超大型船 で、総トン数を押し上げた。前年同期実績を大きく上回った理由は明らかでないが、NOx(窒素酸化物)3次規制の適用を 回避する発注の動きも反映しているとみられる。2015年度の実績は4~10月期累計ですでに1,553万総㌧となり、14年度 (4~3月)の1,288万総㌧を超えた。15年10月の契約隻数は30隻増の47隻で、このうち海外船主向けの純輸出船は8隻だ った。47隻の船種別内訳は、コンテナ船10隻▽ハンディサイズバルカー10隻▽ハンディマックスバルカー11隻▽ポストパ ナマックスバルカー2隻▽鉄鉱石運搬船4隻▽木材運搬船1隻▽スエズマックスタンカー2隻▽LNG(液化天然ガス)船1隻 ▽LPG(液化石油ガス)船4隻▽ケミカル船2隻。契約は全て現金払いで、トン数ベースの契約形態別内訳(シェア)は円 建て5%、円・外貨ミックス10%、外貨建て86%となった。商社契約は8%だった。納期別内訳は16年度11%、17年度18%、 18年度40%、19年度28%、20年度4%。輸出船の竣工量を示す通関実績は10月が71万総㌧(36万CGT)と51%減(CGTベ ースで44%減)で、通関隻数は5隻減の22隻となった。15年10月末の輸出船手持ち工事量は734隻、3,656万総㌧(1,764 万CGT)で、前年10月末の661隻、2,768万総㌧(1,332万CGT)を上回った。 ◆手持ち工事量/3,656万㌧に増加 日本船舶輸出組合がまとめた今年10月末時点の手持ち工事量は734隻・3,656 万総㌧(1,764万CGT)で、総㌧ベースで9月末時点から282万総㌧増加した。納期別の内訳は、2015年度引き渡し分137 隻・570万総㌧、16年度242隻・1,090万総㌧、17年度184隻・949万総㌧、18年度119隻・693万総㌧、19年度以降52隻・355万 総㌧だった。 ◆9月の造船統計、竣工32隻 国土交通省がまとめた2015年9月の造船主要53工場の鋼船受注・建造実績は、起工2 8隻・128万4,000総㌧、竣工32隻・99万3,000総㌧、竣工船価1,036億円だった。竣工船のうち国内船は6隻・3万4,000総 ㌧で、一般貨物船2隻、セメント専用船2隻、自動車航送船1隻、その他船舶1隻。輸出船は26隻・95万9,000総㌧で、内訳は 貨物船21隻(一般貨物船1隻、ばら積み船8隻、鉱石兼ばら積み船9隻、木材兼ばら積み船3隻)、油送船4隻(一般油送船、 LPG船各1隻、化学薬品船2隻)、その他船舶1隻。鋼船修繕実績は112隻で、工事金額は56億円だった。 ◎国土交通省(海事局) ◆国交省/船台過剰問題を共有/日中造船課長会議、3年9カ月ぶり実現 国土交通省は4日、先月26日に中国・北京で 行った日中造船課長会議の結果を発表した。2001年以降毎年開いていた同会議は、尖閣諸島の国有化に伴う日中関係 の悪化で12年1月を最後に中断。3年9カ月ぶりの会議は中国の過剰建造能力に懸念を持っていた日本政府の呼び掛け を契機に実現し、両国が船腹・船台の2つの過剰への対策の必要性を共有した。会合では、日本側が船腹と建造能力が 過剰である現状について説明し、積極的な対策の必要性を主張。これに対し、中国側は建造能力の適正化は重要との 認識を示しつつ、具体策として、先進技術の導入状況などを評価項目とした優良事業者リスト(ホワイトリスト)の公表な どを通じて選別が進む環境づくりに努めていることを紹介した。会議では、日本側が最大の造船国・中国の不在が懸案 となっているOECD(経済協力開発機構)造船部会にも言及し、中国の参加を呼び掛けた。中国側は内部で検討する必 要があるとしつつ、参加形態についてOECD事務局に照会していることを明かすなど、参加に一定の関心を持っている ことを表明したという。OECD造船部会は、造船分野で唯一の多国政府間の枠組み。造船市場の健全化に向けた政策協 調は同部会の主要テーマの一つで、中国政府との間での過剰建造能力の分析などは行われているものの、同国の正 式参加は実現していない。 ◆解撤国の改善/ロンドンで発信 ≪坂下海事局長≫国土交通省の坂下広朗海事局長は20日、記者団と懇談し、IMO (国際海事機関)のシップリサイクル条約の発効に向けて、解撤国のリサイクルヤードの改善に国際的な認知向上が不 可欠となっていることを踏まえ、来年2月に海事局が主催するセミナーを英国・ロンドンで開催する計画であることを明 らかにした。坂下局長の発言要旨は次のとおり。≪2016年度予算要求の進捗≫◇ 要求した予算がつくよう、理解を得 るべくやっている。18日に公明党の国土交通部会、海事振興連盟の総会、19日は自民党の国土交通部会がそれぞれ開

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催され、税制に関しても要望にかかわる動きが順次出てきている。要望事項の実現に向けて全力を尽くす。≪COP≫◇ (今月末に予定されている気候変動枠組条約締約国会議について)われわれが主張するポイントは2つ。海運は途上 国、先進国を問わず国際的に統一されたルールで対応する枠組を確保することと、気候変動資金の財源として海運が 過重な負担を強いられることにならないようにすること。期間中の交渉に関係国とも連携しながら対応する。≪東洋ゴ ムの試験不正問題≫◇ 10月30日に国交省としても発表を行っているが、その後はデータに不正があった製品につい て、再現試験が第三者機関により実施されている。われわれとしてもその内容を確認し、結果、どういう結論が出てく るかを受け、エンドユーザーが取るべき対応を国交省として示していく。≪シップリサイクル≫◇ 先般、日印政策対話を 実施したが、インドでは2013年に船舶解撤め法律が整備され、設備を改善した事業者が出てきているのは良い流れ。改 善の流れが全てのヤードに回っていくよう、今後もサポートしていく。9月にはNKが南アジアで初のシップリサイクル条 約への適合証明を、インドの解撤ヤードに対し行った。これまでは解撤国の施設を懸念する空気が強かったが、認証が 行われたことで、きちんと対応して条約に合ったものにできることが公た示された。◇ 条約が発効するためのカギは、 解撤国の批准。リサイクル施設の改善をサポートし、批准ができるようにしていきたい。同時に改善をPRしていくことが 重要。2月にロンドンでシップリサイクルに関するセミナーを開催し、インドの当局にも参加頂く予定だ。解撤ヤードの施 設を一番懸念している欧州の海事の中心地でセミナーを開いて、理解を深めていく。≪ASEF立ち上げ≫◇ 造船産業 の国際団体「ASEF」立ち上げの運びとなった。助走期間は長かったが、世界の9割の船を造る主要造船国の団体ができ る。IMOのオブザーバーステータス取得を目指す。国際的な場に造船セクターの声を届ける体制が整うのは良いこと。 日韓中は造船市場で競争もしているが、同じ目的意識を持ってやろうという体制ができたのは大きな進展。安全でクリ ーン、効率的な海上輸送サービスが実現できるハードを提供していけるのは造船業界があってこそであり、その業界が 海事社会が抱えている課題に対して前向きなアクションを取っていけることを期待している。≪ものづくり日本大賞≫◇ ものづくり日本大賞をジャパンマリンユナイテッド(JMU)とナカシマプロペラが授賞した。匠の技と、イノベーションの 両面で評価されたのは喜ばしいこと。授賞式会場では模型を見た総理がメーカー担当者に声をかける場面もあった。 今後の人材育成や、海事産業の認知向上につなげる意味でも良い材料であり、PRに取り組んでいただければと思う。 ◆海事局長会見要旨 〈COP21(国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議)を控え〉(交渉のたたき台となる)テ キストには、国際海運の温暖化対策についてはIMO(国際海事機関)で取り組むと整理されたものと、ノーテキスト(記述 しない)の2つの選択肢が盛り込まれている。海運は国際統一ルールで温暖化対策に取り組むという原則が確保される 枠組みとする、それから気候変動基金にまつわる海運の過重負担を避けるという2点に集約した方針で、交渉に当たる ことになる。〈インドでのシップリサイクル環境の改善〉解撒事業者2社に対して、香港条約に基づく日本海事協会(NKの 認証が実現しており、インドの解撒環境を疑問視する見方を払拭する意義があった。非常にいい流れにあるが、まだす べてが改善に向かっているとは限らず、インド政府と対話しながらサポートと助言を続けていく。同条約は、インドのよ うな解撤国が批准しなければ発効しない仕組み。日本として支援し、インドが批准できる環境を整えたいと思っており、 先般行った日印政策対話でもそのような話をしている。欧州を中心とする国際社会への広報も重要で、来年2月に英ロ ンドンでセミナーを開催することを予定している。インドの海事当局にも登壇してもらい、海運の本拠地でインドの解撒 業への理解を深めたい〈新たな内航海運政策策定に向けたヒアリング作業〉内航海運の活性化に向けた今後の方向性 の検討に当たり、関係者との意見交換を開始した。すでに18日に日本鉄鋼連盟と意見交換しており、年度内にかけて内 航事業者はもちろん荷主や金融機関、造船業、シンクタンクなど幅広い方面から意見を頂戴していく。意見交換を基に、 2016年度には海事局として議論のたたき台を示した上で、議論する場を設けたい。 ◆海事局長/ASEF設立を歓迎 ≪「造船の一丁目一番地が一つに」≫国土交通省の坂下広朗海事局長は20日に行っ た記者会見で、日本主導の世界的造船産業界団価ASEFが来月設立されるとの公式発表を受け、「ついに(参加国の造 船業が)世界のシェア9割を占める団体ができた。(中核となる日中韓3国は)造船業の一丁目一番地であり、それが一 つになってIMO(国際海事機関)のオブザーバーステータス(諮問的地位)を得ることになれば、国際的な場に造船セク ターの声を届けられるいい形ができる」と歓迎の意向を表明した。坂下氏は一部報道で、シェアを争う日中韓の3国で 歩調が合うかを疑問視する指摘があることについて「まずは呉越同舟。小異を捨てて大同に就くことで、海運業に対 して安全でクリーンなツールを提供するという造船業の役割のために前向きなアクションができることにつなげていく ことだ」とコメントした。ASEFは、日本財団の助成を受けた日本船舶技術研究協会が日本造船工業会と連携して2007年 から設立作業を主導。IMOの重要課題に関する議論の場に参加するため、本部の設置国を含めた事務局体制が固まる3 年後をめどにオブザーバーステータス取得を申請する運び。 ◎日本造船事業者団体連合会(日造協) ◆外国人労働者への安全対策強化/日造協、協力工育成への協力提案へ 日本造船協力事業者団体連合会の山口 謙吉会長は12日会見し、造船協力業の現状や同会としての事業方針を説明した。造船現場で外国人労働者が増えてい ることを背景に、外国人向けの安全教育を強化する方針。教材の製作・配布などを行う。また、今後協力業で未熟練技 能者が増えることが日本造船業全体の課題となることから、人材の確保・育成に向けて国土交通省や元請け造船所な どにも協力を求めていく考えを示した。会見には宮村弘明専務理事や金井広和常務理事らが同席し、補足した。協力会 社の課題の1つが、外国人の安全。今年度から造船業を対象に、期限付きで外国人受入枠が拡大している。他産業のよ うな事故がないよう、安全対策を強化する考えだ。各地で実施している労働災害の体験教育事業では、外国人が参加 する場面が増えているが、これに加えて今後は外国人向けの安全教材を会員に配布する計画。以前作成した中国語や ベトナム語など5カ国語の安全衛生教育読本を増刷・CD化して配布するほか、対応言語も増やす方向。また、体験教育 を映像化し、外国語字幕を入れて配布する予定だ。熟練技能工の高齢化に伴う技能伝承も課題だ。協力業者は中小企 業が多く、独自に技能を伝える制度が整っていない。因島や今治などでは協力会社も参加できる地域の新人研修セン ターがあるが、遠隔地の中小業者にとっては参加が困難という課題がある。元請け造船所でも人手不足で本工を十分 に配置できなくなり、協力工だけで構成される部署もあるため、工程・品質を守るためには協力工育成が業界全体の

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課題となる。今後、国交省や造船所などと協力して、育成策を模索する考えだ。その他、会見の要旨は次のとおり。〈景 況感〉▽協力業は当面の仕事量を確保しているが、人手不足による人材確保と賃金上昇で採算は厳しく、工程維持も 課題。人手不足は落ち着いた造船現場と、苦労している現場がある。今後は仕事増加に伴う下請け比率の増大と、現場 高齢化や未熟練技能者対策が課題。国交省や元請け造船所などと協力して人材確保・育成対策が必要。▽造船所の労 働災害は、高操業に加えて未熟練技能者が増えていることも影響してか、業界全体としては厳しいレベル。今年はこれ まで9件の死亡災害が起きている。安全教育などをさらに強力に推し進めていく。〈今年度と来年度の事業〉▽今年度 は日本財団からの助成と、国交省・厚生労働省の後援を受けて、「安全衛生アドバイザー相談会」と「出張型労働災害リ アル体験教育」を実施したほか、独自の労災補償共済制度を運営した。体験教育は従来の手法の良い点を合わせ、造船 業に最適な形に内容を一新して実施している。トラックに教育設備を積み、全国で計20回を予定している。また12月に 施行されるストレスチェック制度に向けて会員企業を対象に講習会を予定している。▽来年度は「アドバイザー相談会」 「体験教育」の2事業を継続事業とし、内容を充実させて行う予定。日本財団に申請した。〈会員数〉▽今年10月時点で は会員数48(前年48)、所属企業数1,750社(同1,717社)、人員4万6,162人(同4万4,516人)。仕事量増加に比例して人員 が若干増えている。また未加入の協同組合や協力会に入会の勧誘を行っている。 ◆下請け率上昇・高齢化が課題/人材確保業界と協力へ 日本造船協力事業者団体連合会の山口謙吉会長は12日、 東京都内の事務所で会見し、造船協力業での課題として「下請け比率の増大と、現場の高齢化、未熟練技能者対策」を 挙げた。人材育成が必要となっているものの、下請け事業者では対応が難しい点を強調。造船業界などと協力した人材 確保・育成の取り組みが必要なことを指摘した。このほか日造協では、安全を最優先課題としていることをあらためて 紹介。日本財団の助成による「安全管理者に対する危険排除のノウハウ等伝承」(安全衛生アドバイザー相談会)と「出 張型労働災害リアル体験教育」を、内容を充実させ進めていくことを強調した。山口会長は会見で、日本の造船業では 受注量拡大や、高操業が継続しており、造船協力業でも仕事量は十分確保されているとの見方を示した。事業環境に ついては、人手不足による人材確保と賃金上昇、工程の維持に向けて取り組んでおり、採算的には厳しい状況が続いて いることなどを紹介した。今後の見通しとして、下請け比率の増大と、現場の高齢化や未熟練技能者対策が課題となる ことを指摘。会社規模が小さいことなどにより、下請け事業者では対応が難しいため、国土交通省、元請け造船所など と協力し、人材の確保・育成に取り組む必要があることを強調した。人材確保の観点では、今年度から造船と建設業に 限り、外国人労働者の活用(期限付きの「外国人造船就労者受入事業」)を実施。安全対策として、過去に作成した安全 衛生教育読本の外国語版の増刷・CD化などを行っていることを説明した。日本財団の助成事業となる「出張型労働災 害リアル体験教育」は今年度から開始。2009~11年度実施の「出張型災害疑似体験教育」、12~14年度の「出張型災害再 現実験教育」双方を融合し、内容拡充、受講者の利便性向上を図っている。 ◎新造船 ◆バルカーの船価下落で受注手控え バルカーの新造船価が低迷している。ドライバルク市況の低迷や新規制に伴 う建造コストのアップにより、船主と造船所が提示する船価には大きな乖離が出ており、バルカーの新造船には値が付 かない状況だ。他の船型に比べれば引き合いのあるハンディサイズでも、船価指標を下回る案件がほとんど。国内の ハンディサイズ建造ヤードは、少なくとも18年初めから半ばまでの手持ち工事にめどを付けていることから、無理にハ ンディサイズで受注を進めずに、内航船へのシフトや他の船種の受注を模索しながら、次の受注機会を待つ方針を取る ようだ。「現在は商談を進められる状況にはない。案件はあってもこの船価ではとても受注できない」「もう少し先まで ハンディサイズで埋める計画だったが、しばらく様子を見ざるを得ない」。複数の造船所の関係者はそうこぼす。バル カーの船価水準は、昨年半ば以降じり安基調となっており、足元ではその傾向が強くなっている。クラークソンの新造船 価指標では、ケープサイズからハンディサイズまで昨年のピークと比較して15~17%下落しているが、「成約がないため 指標は踏みとどまっているが、水面下の商談で提示される船価はもっと安い」(市場関係者)と指摘する声もある。プレ イヤーが多いことから、他の船型に比べれば引き合いがあるハンディサイズでも、指標では3万5,000重量㌧型で2,00 0万㌦だが、足元の商談では指標を下回るオファーがほとんどだという。造船所にとっては、今後進める商談では窒素 酸化物(NOx)3次規制などへの対応でコストアップが不可避なため、現在の船価水準での受注はリスクも大きい。国内 の造船所は一定の手持ち工事を確保したことから、受注環境の悪化を受けて、しばらくバルカーの受注を手控える動き も広がっている。内海造船や四国ドック、神田造船所などのハンディサイズを主力製品として建造する造船所でも、無理 にハンディサイズを受注せず、内航船などの受注にシフトする動きや、バルカー以外の船種の受注を模索しながら、次 の受注機会を見定める動きがでている。ハンディサイズ・バルカーの大半は、国際船級協会連合(IACS)の新共通構造 規則(調和化船体構造規則:H-CSR)の対象外になり、新規制が適用された7月以降でも商談を進めやすいはずだった。 また、来年の起工船から対象になる窒素酸化物(NOx)3次規制への対応へのコスト面でのインパクトも船型が小さい分 大きく、小型船型を主力とする造船所でも船表を18年いっぱいまで進める方針を採っていた造船所も少なくなかった。 だが、「建造隻数が少ないと、1隻が全体の採算に与える影響が大きい。この局面では慎重にならざるを得ない」(造船 所関係者)と話す。国内の造船所で近年ハンディサイズ・バルカーを手掛けているのは、今治造船グループ、名村造船 所グループ、新来島どっくグループ、尾道造船グループ、常石造船、大島造船所、内海造船、四国ドック、神田造船所の9 社グループ。今治造船や名村造船、新来島どっくグループのハンディサイズ建造工場は少なくとも18年いっぱいまで は線表を確定しており、内海造船や四国ドック、神田造船は、18年初め~半ばまでの手持ち工事に概ねめどを付けてい る。また、ハンディマックス・バルカーとMR型プロダクト船で受注を進めた尾道造船はグループの佐伯重工業とともに2 0~21年まで線表を進めているほか、中型バルカー中心の大島造船は19年前半まで、中型バルカーやアフラマックス・タ ンカーで受注を進める常石造船は海外工場を含めて18年半ばまで確定している。ハンディサイズをはじめとしたバル

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カーは、国内外の造船所がひしめき合う市場だけに、船価の下落圧力も強い。また、船主側にも新造船でなくとも市場 から中古買船や用船を通じて新鋭船を安値で調達できるとの見方が広がっている。国内の造船所は消耗戦を避けて、 受注を手控える傾向も強くなってきそうだ。 ◆新造船価/下落圧力強まる/タンカー・バルカー、他船種も軟化の可能性 新造船マーケットで、新造船価の下落圧力 が強まっている。ドライ市況低迷によりバルカーの新造船価がじり安基調で推移していることに加え、年前半のマーケ ットをけん引したタンカーの発注がピークアウトし、これまで横ばいで推移してきた中型タンカーの新造船価が反落し た。大型コンテナ船、ガス船、自動車船はこの秋が新造船駆け込み発注のピークとなるため、足元は横ばいを維持して いるものの、目先は反動減により軟化する可能性がある。マーケット筋によると、タンカーの足元の新造船価レベルは、V LCC(大型原油タンカー)9,500万㌦(32万重量㌧型)、スエズマックス6,350万㌦(15万7,000重量㌧型)、アフラマックス5, 230万㌦(11万5,000重量㌧型)、MR(ミディアムレンジ)型プロダクト(石油製品)タンカー3,550万㌦(5万1,000重量㌧ 型)。スエズマックス、アフラマックスは夏場以降、やや弱含みながら横ばいを維持してきたが、先週までにそれぞれ50 万㌦、20万㌦下落した。バルカーほどではないにせよ、下落圧力が徐々に強まっている。国際規則改正に伴う年前半の 新造船駆け込み発注の反動が主因とみられる。バルカーは、ケープサイズ4,700万㌦(18万重量㌧型)、パナマックス2,6 00万㌦(7万6,000重量㌧型)、ハンディマックス2,450万㌦(6万2,000重量㌧型)、ハンディサイズ2,050万㌦(3万5,000 重量㌧型)。バルカーを得意とする日本の主要造船各社の船台が一定程度埋まっているため、成約がないとはいえ新 造船価は下げ渋っているが、ドライ市況が再び低迷色を強めている影響もあり、船価の下落圧力も強まっている。ガス 船は横ばいで推移している。足元はLNG(液化天然ガス)船が2億㌦(16万立方㍍型)、大型LPG(液化石油ガス)船VLGC は7,700万㌦(8万2,000立方㍍型)。ただ、目先はエネルギー価格下落の影響、国際規則改正に伴う今秋の新造船駆け 込み発注の反動が懸念される。コンテナ船は、1万3,000TEU型が横ばいの1億1,600万㌦、2,750TEU型フィーダーは弱含 み横ばいの2,950万㌦。自動車船は6,000台積みが5,950万㌦と小じっかりとした展開となっている。 ◆新造船価相場/弱含み横ばい続く、バルカー下落圧力強まる 新造船価相場は、弱含み横ばい基調が続いている。 ただ、運賃市況が好調なタンカーに比べドライ市況低迷が続くバルカーでは、下落圧力が強まっている。マーケット筋 によると、バルカーの足元の新造船価レベルは、ケープサイズ4,700万㌦(18万重量㌧型)、パナマックス2,600万㌦(7万 6,000重量㌧型)、ハンディマックス2,450万㌦(6万2,000重量㌧型)、ハンディサイズ2,050万㌦(3万5,000重量㌧型)。 ケープ、ハンディ両サイズの下落圧力が比較的強く、目先はじり安の展開が予想される。タンカーの足元の新造船価水 準は、運賃市況が好調なものの、年前半の新造船駆け込み発注の反動で発注自体が世界的に一般しているため、横ば いながら若干弱含み。VLCC(大型原油タンカー)9,500万㌦(32万重量㌧型)、スエズマックス6,350万㌦(15万7,000重量 ㌧型)、アフラマックス5,230万㌦(11万5,000重量㌧)、MR(ミディアムレンジ)型プロダクト(石油製品)タンカー3,550万 ㌦(5万1,000重量㌧型)となっている。ガス船は横ばい。LNG(液化天然ガス)船は2億㌦(16万立方㍍型)、大型LPG(液化 石油ガス)船VLGCは7,700万㌦。コンテナ船は、1万3,000TEU型が横ばいの1億1,600万㌦、2,750TEU型フィーダーが弱 含み横ばいの2,950万㌦。自動車船(PCTC)は、6,000台積みが5,950万㌦。横ばいながら、小じっかりとした基調となっ ている。 ◆大・中型BC小幅続落 ≪新造船価 ほぼ直近底値状態に≫新造船マーケットで、バルカーの新造船価レベルが小幅 続落した。中型バルカーのパナマックス、ハンディマックスの足元の船価レベルは直近の底値だった2012年と並び、大型 バルカーのケープサイズは12年の底値が目前に迫っている。マーケット筋によると、バルカーの足元の新造船価レベル は、直近と比べケープサイズが50万㌦安の4,650万㌦(18万重量㌧型)、パナマックスは20万㌦安の2,580万㌦(7万6,0 00重量㌧型)、ハンディマックスは20万㌦安の2430万㌦(6万2000重量㌦型)、ハンディサイズは弱含み横ばいの2,050 万 ㌦。直近底値の12年は、ケープサイズ4,600万㌦、パナマックス2,580万㌦、ハンディマックス2,430万㌦。ハンディサ イズは2,100万㌦だったので、すでに12年レベルを下回っている。タンカーの足元の新造船価レベルは、VLCC(大型原油 タンカー)が横ばいの9,500万㌦(32万重量㌧型)、スエズマックスは横ばいの6,350万㌦(15万7,000重量㌧型)、アフラ マックスは30万㌦安の5,200万㌦(11万5,000重量㌧型)、MR(ミディアムレンジ)型プロダクト(石油製品)タンカーは横 ばいの3,550万㌦(5万1,000重量㌧型)。 ◎中古船 ◆中古船価/バルカ一続落 ≪タンカーは全船型で上昇≫英国ボルチック・エクスチェンジの2日付の中古船価インデッ クス(船齢5年)はバルカーが全船型で続落した一方、タンカーは全船型で上昇した。タンカーのアフラマックス、MR型は 5週連続の上昇。スクラップ船価は全船型で続落した。直近のマーケットレポートなどで報告されたバルカーの売買成約 は、ケープサイズで17万9,362重量㌧型”churchill Bulker”(2011年現代重工業建造)をダイアナ・シッビングが2,850万㌦ で買船。ポストパナマックスで8万8,300重量㌧型“PineWave”(2006年今治造船建造)が890万㌦で、パナマックスでは7 万6,600重量㌧型“Red Lily”(04年今治造船所建造)が850万㌦でそれぞれギリシャバイヤーに売船された。ハンディマ ックスでは4万6,600重量㌧型“Dubai Fortune”(95年三井造船建造)を中国バイヤーが260万㌦で買船した。ハンディサ イズでは3万2,100重量㌧型“Green Island”(09年函館どつく建造)をスイス船社ノヴァ・マリン・キャリアーズが1,020万㌦ で買船したほか、1万8,300重量㌧型“SirHenry”と“Sir Walter”(四国ドックで97年、96年建造)をトルコバイヤーがそれぞ れ320万㌦、280万㌦で買船した。タンカーの売買成約は、VLCCで30万5,800重量㌧型“GC Guang-zhou”(99年サムス ン重工業建造)をギリシャのニューシッビングが3,000万㌦で買船。アフラマックスでは11万4,900重量㌧型“MinervaAtlan tica”と11万4,800重量㌧型“Minerva Antarctica”(ともに06年サムスン重工業建造)が買主不明で各2,800万㌦で買船 された。MR型では、4万7,000重量㌧型“Ma-hanadi Spirit”(00年尾道造船建造)が買主不明で1,180万㌦で買船された ほか、4万6,000重量㌧型“seven Express”(07年新来島どつく建造)をシンガポールバイヤーが2,200万㌦で買船した。 ◆中古船価/バルカー続落 ≪ケープ5年物3,000万㌦割る≫英国ボルチック・エクスチェンジの9日付の中古船価イン デックス(船齢5年)はバルカー・タンカーともに全船型で下落した。バルカーの下落はケープサイズ、パナマックスで7週 連続、ハンディマックスで4週連続。ケープサイズは3,000万㌦を割り込んだ。スクラップ船価はインド亜大陸解撤の全船

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型で上昇した。直近のマーケットレポートなどで報告されたバルカーの中古船売買は、ハンディマックスで5万8,100重量 ㌧型“Geraldine Manx”(2010年常石集団<舟山>建造)が1,350万㌦、4万9,016重量㌧型“pa-cific Emerald”(96年大島 造船所建造)が370万㌦で買船されたほか、4万6,600重量㌧型“Expander”(00年三井造船建造)を韓国バイヤーが550 万㌦で買船。4万2,584重量㌧型“Mosor”(01年ブロドスプリット造船建造)が500万㌦で買船された。ハンディサイズでは 2万7,300重量㌧型“HanjinBrisbane”(97年韓進重工建造)が280万㌦で買船された。タンカーの中古売買成約は、スエ ズマックスで15万重量㌧型“Mindanao”(98年大宇造船海洋建造)を極東バイヤーが2,100万㌦で買船。14万9,258重量㌧ 型“AIMubarakah”(94年イタリアのフィンカンティエリ建造)をインドバイヤーが1,375万㌦で買船した。ケミカル船では1 万8,000重量㌧型“Besiktas Scotland”(07年トルコのDeniz Endustrisi建造)をドイツのカール・F・ピーターズが1,630万 ㌦で買船したほか、1万6,500重量㌧型“Golden Tiffany”(98年栗之浦ドック建造)を韓国バイヤーが800万㌦買船。1万2, 300重量㌧型“Golden Top”(04年伯方造船建造)が買主不明で1,200万㌦で売船された。 ◆中古船価/大・中型バルカー続落、ケープ下げ幅拡大 中古船マーケットで、大・中型バルカーの中古船価が続落し た。特にケープサイズの下げ幅が大きく、船齢5年物、10年物は直近と比べ350万~400万㌦下落。これまでと比べ、下げ 幅が拡大した。タンカーではVLCC(大型原油タンカー)、スエズマックスが一部で下落した。マーケット筋によると、バル カーの足元の中古船価レベルは、ケープサイズが、新造リセールは弱含み横ばいの4,400万㌦、船齢5年物は350万㌦ 安の2,850万㌦、船齢10年物は400万㌦安の1,600万㌦、船齢15年物は150万㌦安の900万㌦に値を下げた。パナマック スは、新造リセールが50万㌦安の2,750万㌦、船齢5年物は100万㌦安の1,600万㌦、船齢10年物は100万㌦安の950万㌦ となった。ハンディマックスは、新造リセールが100万㌦安の2,450万㌦、船齢5年物は50万㌦安の1,500万㌦、船齢10年 物は弱含み横ばいの900万㌦で推移している。ハンディサイズは全般的に弱含み横ばい。新造リセールは2,100万㌦、 船齢5年物1,150万㌦、船齢10年物850万㌦、船齢15年物500万㌦となっている。タンカーの足元の中古船価レベルは、VL CCが新造リセールは弱含み横ばいの1億㌦、船齢5年物は100万㌦安の7,900万㌦、船齢10年物、15年物はそれぞれ弱 含み横ばいで、5,500万㌦、3,800万㌦となっている。スエズマックスは、新造リセールが100万㌦安の6,900万㌦、船齢5 年物は100万㌦安の5,900万㌦、船齢10年物は横ばいの4,200万㌦。アフラマックスは全般的にやや弱含みながら横ば い。新造リセール5,600万㌦、船齢5年物4,600万㌦、船齢10年物3,100万㌦となっている。 ◆中古船価相場/大・中型BC小幅続落 ≪ケープ・パナマ型 50-100万㌦安≫中古船マーケットで大・中型バルカーの 中古船価相場が小幅続落した。大型バルカーのケープサイズ、中型バルカーのパナマックスが直近と比べそれぞれ50 万-100万㌦安となり、2週連続で値を下げた。タンカーの中古船価レベルは全般的に横ばいで推移している。マーケット 筋によると、バルカーの足元の中古船価レベルは、ケープサイズが、新造リセールは100万㌦安の4,300万㌦、船齢5年 物は50万㌦安の2,800万㌦、船齢10年物は50万㌦安の1,550万㌦、船齢15年物は弱含み横ばいの900万㌦。パナマック スは、新造リセール、船齢5年物、10年物が50万㌦安で、それぞれ2,700万㌦、1,550万㌦、900万㌦となっている。船齢15 年物は弱含み横ばいの600万㌦。ハンディマックスは新造リセール、船齢5年物が50万㌦安となり、それぞれ2,400万 ㌦、1,、450万㌦で推移している。船齢10年物、15年物は弱含み横ばいで、それぞれ900万㌦、550万㌦となっている。ハ ンディサイズは、新造リセールが横ばいの2,100万㌦。船齢5年物、10年物は弱含み横ばいで、それぞれ1,150万㌦、850 万㌦。船齢15年物は強含み横ばいの500万㌦で推移している。タンカーの足元の中古船価レベルは横ばい基調で、VLC C(大型原油タンカー)が新造リセール1億㌦、船齢5年物7,900万㌦、船齢10年物5,500万㌦、船齢15年物3,800万㌦。スエ ズマックスは、新造リセール、船齢5年物が100万㌦高となり、それぞれ7,000万㌦、6,000万㌦に値を戻した。船齢10年物 は横ばいの4,200万㌦。アフラマックスは、新造リセール5,600万㌦、船齢5年物4,600万㌦、船齢10年物3,100万㌦。 ◆中古船価/全船型で続落 ≪ケープサイズは前週比80万㌦安≫英国ボルチック・エクスチェンジの16日付の中古船 価インデックス(船齢5年)は、バルカー・タンカーの全船型で続落した。バルカーの下落はケープサイズ、パナマックスで 8週連続、ハンディマックスで5週連続。ケープサイズは先週から約80万㌦の大幅な下落となった。タンカーは2週続落し た。スクラップ船価は中国解撤の全船型で上昇した一方、インド亜大陸解撤の全船型で反落した。直近のマーケットレポ ートで報告されたバルカーの中古船売買は、ケープサイズで18万274重量㌧型“Aurora Venus”(2009年旧幸陽船渠建 造)が2,500万㌦で買船されたほか、17方2,517重量㌧型“Nisshin Trader”(01年NKK建造)をトルコのカラデニズが930 万㌦で買船。海外紙によると、カラデニズは同船を発電船に改造すると伝えられている。パナマックスでは7万5,940重 量㌧型“Brunhilde Salamon”(01年カナサシ重工建造)を中国バイヤーが510万㌦で買船したほか、8万3,688重量㌧型“T iare”(09年サノヤス造船建造)をギリシャバイヤーが1,480万㌦で買船した。ノルウェー船主トルバルド・クラブネスがカ ナダ船社アルゴマ・セントラルとCSLグループにセルフ・アンローダー付きバルカ一計5隻を合計1億9,000万㌦で売船。5 隻は7万重量㌧型3隻と4万重量㌧型2隻で、うち日本建造船は7万5,569重量㌧型“Baldock”(81年三井造船建造)と4万 9,463重量㌧型“Barkald”と4万8,184重量㌧型“Balder”(ともに02年大島造船所建造)の3隻。アルゴマとCSLが2隻ずつ 保有し、残る1隻は両社の合弁会社マルバルクが保有する。タンカーの中古売買では、4万7,221重量㌧型“Rainbow Ques t”(99年尾道造船建造)をギリシャバイヤ-が1,000万㌦で買船。ケミカル船では10万5,715重量㌧型“Explorer”(99年 名村造船所建造)が1,575万㌦で売船されたほか、3万7,383重量㌧型“Elbtank Denmark”(02年現代尾浦建造)をインド ネシアバイヤーが1,200万㌦で買船。1万7,589重量㌧型“Ardmore Calypso”と1万7,567重量㌧型“Ardmore Ca-pella”(い ずれも10年現代三湖建造)をBTSタンカーズが各1,925万㌦で買船したほか、1万800重量㌧型“Mutiara Perak”と“Imbak ”(07年、08年韓国のノクボン造船建造)がそれぞれ520万㌦、480万㌦で買船された。 ◆バルカー・タンカー続落 ≪中古船価、ケープ63万㌦安≫英国ボルチック・エクスチェンジの23日付の中古船価イン デックス(船齢5年)は、バルカーの全船型と、アフラマックスを除くタンカーで続落した。バルカーの下落はケープサイ ズ、パナマックスで9週連続、ハンディマックスで6週連続。ケープサイズとパナマックスのは先週比約63万㌦、41万㌦ 安、タンカーのMR型は37万㌦安と大幅な下落となった。スクラップ船価は中国解撤の全船型で反落した一方、インド亜 大陸解撤船ではダーティータンカーを除いて続落した。直近のマーケットレポートで報告されたバルカーの中古船売買 は、ハンディサイズで2万9,900重量㌧型“Eco Vanquish”(2002年四国ドック建造)をベトナムバイヤーが560万㌦で買船

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したほか、2万8,700重量㌧型“Katherine”(97年カナサシ重工建造)を極東バイヤーが270万㌦で買船した。タンカーの 売買成約ではスエズマックスで15万2,900重量㌧型“DHT Trader”(00年現代重工建造)をギリシャバイヤーが2,700万 ㌦で買船したほか、14万6,600重量㌧型(98年三星重工業建造)をインドのセブン・アイランズ・シッビングが2,275万㌦で 買船。アフラマックスでは11万3,300重量㌧型“pacific London”(99年三星重工業建造)をバクリ・ナビゲーションが1,550 万㌦で、l0万5,300重量㌧型“Aegean Leg-end”(00年三星重工業建造)をインドネシアバイヤーが1,850万㌦で買船し た。MR型では5万1,300重量㌧型“Hellas Explorer”と5万1,200重量㌧型“Hellas En-terprise”(ともに08年STX造船建 造)をギリシャのエンパイア・ナビゲーションが各2,600万㌦で買船した。 ◆中古船価相場、バルカー小幅続落 ≪ケープ5年物2,700万㌦≫中古船マーケットで、バルカーの中古船価が小幅続 落した。ドライ市況の低迷を反映し、全船型で値を下げた。中でもケープサイズは幅広い船齢で値を下げ、船齢5年物は 2,700万㌦となっている。タンカーの中古船価レベルは全般的にやや弱含みながら横ばい。マーケット筋によると、バル カーの足元の中古船価レベルは、ケープサイズが新造リセールは100万㌦安の4,200万㌦、船齢5年物は100万㌦安の2, 700万㌦、船齢10年物は50万㌦安の1,500万㌦、船齢15年物は弱含み横ばいの900万㌦で推移している。パナマックス は、新造リセールが50万㌦安の2,650万㌦、船齢5年物は50万㌦安の1,500万㌦。船齢10年物、15年物は弱含み横ばい で、それぞれ900万㌦、600万㌦。ハンディマックスは、新造リセールが50万㌦安の2,350万㌦、船齢5年物は横ばいの1,4 50万㌦、船齢10年物は50万㌦安の850万㌦、船齢15年物は弱含み横ばいの550万㌦となっている。ハンディサイズは、 新造リセールが100万㌦安の2,000万㌦。船齢5年物、10年物はそれぞれ弱含み横ばいで、1,150万㌦、850万㌦。船齢15 年物は横ばいの500万㌦で推移している。タンカーの足元の中古船価レベルは、VLCC(大型原油タンカー)が新造リセ ール1億㌦、船齢5年物7,900万㌦、船齢10年物5,500万㌦、船齢15年物3,800万㌦。スエズマックスは、新造リセール7,00 0万㌦、船齢5年物6,000万㌦、船齢10年物4,200万㌦。アブラマックスは、新造リセール5,600万㌦、船齢5年物4,600万 ㌦、船齢10年物3,100万㌦。 ◆中堅造船3社/名村・サノヤス減益 ≪低船価船建造など響く、新造受注は全社確保≫上場している中堅造船3社の2 015年4-9月期連結業績は、営業利益段階で名村造船所、サノヤスホールディングス(HD)が、低船価船の建造などによ り減益だった。名村では、受注した新開発の中型低温式LPG(液化石油ガス)船1隻などで、工事損失引当金を計上した ことも収益に響いた。内海造船は、建造船種の違いなどで1隻当たりの売り上げが拡大し、増益だった。新造船は3社と も複数隻受注した。≪4-9月期≫期間中の名村の連結営業利益は36億円で前年同期比70%減だった。船価が暴落した リーマン・ショック後に受注した船舶の建造が中心だったことなどが響いた。14年10月に佐世保重工業を完全子会社化 したことなどで、連結売上高は19%増の709億円に膨らんだ。新造船事業では、大型バルカー3隻、中型油送船7隻、ハ ンディサイズバルカー2隻の計12隻を成約。同受注高は38%増の744億円となった。9月末の同受注残高は、前年9月末 比24%増の3,189億円となった。手持ち工事量は約3年分を確保している。名村の16年3月期連結業績予想は、5月発表 の前回予想を変更していない。売上高1,440億円(前期比6%増)、営業利益43億円(同80%限、経常利益38億円(同83 %減)、純利益37億円(同75%減)を見込む。配当は年20円配(中間、期末各10円)を予定する。サノヤスHDの4-9月期連 結営業利益は、前年同期比9%減の18億円だった。建造した新造船の中に低船価船が含まれていたことなどが影響し た。連結売上高は12%増の255億円。期間中の新造船受注は82型、60型バルカ一計6隻だった。新造船に、改修船・修繕 船、プラント事業を加えた造船事業の受注高は39%増の252億円となった。9月末の同受注残高(新造船は工事進行基 準)は前年9月末比25%増の854億円となった。受注残隻数は、引き渡しベースで27隻、このほか改修船事業で作業船1 隻。手持ち工事は約3年分を維持している。サノヤスの16年3月期連結業績予想は、売上高518億円(前期比6%増)、営 業利益12億円(同47%減)、経常利益10億円(同54%減)、純利益5億円(同71%減)と、5月発表の前回予想を変更して いない。配当は年5円配(期末5円)を継続する。内海造船の期間中の連結営業利益は1億2,300万円で、前年同期実績の 3・5倍に膨らんだ。新造船工事で、前年同期と比べ売り上げ対象船が2隻減少。一方、バルカーと比べ金額が高い自動車 船などの引き渡しがあり、1隻当たりの売り上げが増加したことなどが収益に反映した。連結売上高は16%増の139億円 だった。改修船工事を含む船舶事業の期間中の受注高は26%増の218億円に膨らんだ。新造船では、貨物船、フェリー、 自動車道搬船など計6隻を成約した。9月末の同事業受注残高は、前年9月末比14%増の544億円新造船受注残、隻数 は19隻となっている。内海の16年3月期連結業績予想は、5月発表の前回予想を変更していない。売上高295億円(前期 比14%増)、営業利益2億5,000万円(同85%増)、経常利益2億円(同68%増)、純利益2億円(同50%増)を見込む。配当 は年2円配(期末2円)を継続する。 ◆造船決算/海洋が足かぜに ≪IHI・三井・川重が営業赤字に≫国内造船所の決算でも、海洋開発関連の事業が足か せとなってきた。三井造船と川崎重工業、IHIが船舶海洋部門の2016年3月期の業績予想を下方修正し、営業損益がそろ って赤字になる見通しとなった。いずれも海洋関連の工事での工程遅れや採算悪化が響いた。三菱重工業の客船の混 乱や、韓国造船所の海洋の赤字による経営危機も含めて、造船各社が将来の成長マーケットとして挑んだ高付加価値 市場でそろって困難に直面している格好だ。総合重工各社で相次いだ業績予想の下方修正。その要因はいずれも海洋 だ。IHIは今期は海洋部門で310億円の赤字に陥る見通しとなった。シンガポール向けドリルシップ船体工事の相次ぐ図面 改正が引き金となり、後続のFPSO(浮体式原油生産積出設備)船体工事も遅れ、愛知工場の海洋事業が混乱に陥って いる。三井造船は、船舶海洋部門の営業損益が、10億円の赤字に転落する見通しとなった。従来予想は30億円の黒字 だったが、連結子会社の新潟造船が建造中のAHTS(アンカー・ハンドリング・タグ・サプライ船)4隻で、工期遅延による損 失が広がっている。川崎重工業も船舶海洋部門の今期の営業損益を、従来予想の30億円の黒字から、30億円の赤字へ と下方修正した。トップホール・ドリリング船と呼ばれる特殊なオフショア支援船と、ドリルシップ船体部の納期延期など に伴い、費用が増加した。海洋を手掛けていない造船所は今期は黒字を維持する見通しだが、不採算船の建造で減益

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は免れない。ジャパンマリンユナイテッドが4-9月期に経常利益が前年同期比91%と大幅減益となったほか、名村造船 所も通期の経常利益が前期比83%減、サノヤスホールディングスも54%減を見込むなど、利益水準が大きく後退する 見通しとなった。 ◆決算、造船・重機5社/増収もリスク顕在化 ≪4-9月期 大型プロ管理が課題≫造船・重機5社の2015年4-9月期は全 社増収ながら、個別プロジェクトの採算悪化や新興国経済の減速が利益を押し下げるなどリスクも顕在化した。当期損 益が赤字に転落したIHIをはじめ川崎重工業、三井造船が海洋開発案件の納期延期などが響いた。三菱重工業は蒸気タ ービンの不具合対策費用や客船事業で追加損失を計上した。住友重機械工業は中国での建設機械販売が落ち込んだ。 15年4-9月期業績を4日発表したIHIは赤字主因の海洋構造物について、独自のアルミ製のガス貯蔵タンク「SPB」を軸と した事業体制に移行、ドリルシップなど鋼製大型工事の受注を手控え、事業を大幅縮小する方針を示した。「(愛知工場 の)設備が一部余剰になる可能性がある」(斎藤保社長)とし、人員対策を含めて事業モデルの再構築を検討する。各 社とも総じて民間航空機やエネルギー事業などを中心に成長基調は続くが、大型プロジェクトの採算管理などが共通 課題になりそうだ。また「米ゼネラル・エレクトリック(GE)によるアルストムの事業買収が終わり、エネルギー・環境業界は 新しい戦いのフェーズに入る。事業構造をもう一段強くする」(宮永俊一三菱重工社長)など、グローバル競争環境の変 化も注視する必要がある。 ◆決算、船大手5社船舶部門/4-9月期、不採算船建造が業績直撃 ≪営業黒字はJMUl社≫造船大手5社船舶部門の2 015年4-9月期連結決算が4日出そろい、営業黒字はジャパンマリンユナイテッド(JMU1社)だけとなった(交通・輸送ドメ インで業績開示の三菱重工を除く)。12年末まで4年にわたり続いた海運・造船不況、超円高の局面で受注せざるを得な かった採算の悪い新造船の建造が直撃した。原油価格下落の影響でオフショア(海洋)関連でも逆風が吹いた。16年3月 期通期の連結営業損益は、予想数値の公表を見合わせたJMUを除き、黒字予想は住友重機械工業1社。新造発注ブーム の反動と海運市況低迷の影響により、来年には新造発注激減も予想される。造船各社は足元のコスト削減と新造船受 注確保の両面で対応を迫られそうだ。JMUが4日発表した15年4-9月期連結決算は、営業利益が11億円と前年同期比89 %の大幅減益となった。コストダウンによる収益改善に努めたものの、採算の厳しい新造船の売り上げ計上が響いた。 売上高は22%増の1,604億円。経常利益は91%減の7億円、最終利益は91%減の5億円だった。この結果、営業黒字を確 保したのはJMUだけ。住重はトントンだった。川崎重工、三井造船はそれぞれ31億円、89億円の営業赤字だった。オフショ ア関連でそれぞれ採算が悪化した。16年3月期通期の連結営業損益は、川重が30億円の赤字、三井造船が10億円の赤 字を見込む。住重は5億円の黒字予想を変更していない。JMUは「外国為替相場、マーケット動向による相当の影響が想 定される」ことを理由に、見通しの公表を見合わせた。各社とも新造船の引き渡しは下期に偏るため、収益改善に向け、 これからが正念場となる。下期の為替の前提レートは、川重、住重が1㌦=120円、三井造船、三菱重工が115円。新造船 マーケットは、13年の超円高是正による発注ブーム、14-15年の国際ルール改正に伴う駆け込み発注の反動により、来年 は閑散商状を予想する向きが強い。日本勢が得意とするバルカーの新造発注は今年半ば以降、ドライ市況低迷の影響 により全世界的に激減している。その影響で、新造船価相場は気配値先行で続落。足元のケープサイズバルカーの新 造船価レベルは4,700万㌦(18万重量㌧型)と近年の底値となった12年の4,600万㌦に迫っている。16-17年に引き渡す 新造船は、船価が多少上昇した13-14年に受注したものであるため、為替が安定すれば業績は若干回復する見通し。一 方、造船各社の船台は18年末までほぼ埋まり、3年強の仕事を確保しているものの、新造発注の反動減が長引けば、受 注確保で一段の苦戦を強いられるシナリオもあり得る。 ◆大手船舶部門業績/不採算船建造で悪化 〈デスク〉造船大手船舶部門の2015年4~9月期連結決算からいこうか。 〈A〉営業黒字は、交通・輸送ドメインで業績開示の三菱重工を除き、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)だけとなりました。 12年末まで4年にわたり続いた海運・造船不況、超円高の局面で受注せざるを得なかった低船価船の建造が直撃しまし た。〈B〉原油価格下落の影響でオフショア(海洋)関連でも逆風が吹きました。〈C〉JMUの営業利益11億円を計上しました が、前年同期と比べ89%の大幅減益です。売上高は1,604億円で22%の増収だったので、いかに建造船の採算が厳し いかがわかります。〈A〉住友重機械工業はトントン。川崎重工、三井造船はそれぞれ31億円、89億円の営業赤字でした。 オフショア関連でそれぞれ採算が悪化しました。〈デスク〉16年3月期通期の連結営業損益の予想はどうなっているか。 〈A〉川重は30億円の赤字、三井造船は10億円の赤字です。住重は5億円の黒字予想を変更していません。〈B〉JMUは外 国為替相場、マーケット動向による相当の影響が想定されるとして、予想の公表を見合わせました。何とか通期でも営 業黒字を確保してほしいものです。〈C〉各社とも新造船の引き渡しは下期に偏るため、収益改善に向け、これからが正 念場です。〈デスク〉下期の為替の前提レートは?〈A〉川重、住重が1㌦=120円、三井造船、三菱重工が115円です。〈デス ク〉来期以降の見通しはどうか。〈A〉16~17年に引き渡す新造船は、船価が多少上昇した13~14年に受注したものである ため、為替が安定すれば業績は若干回復するとみられています。〈B〉造船各社の業績は16~17年度と多少上向くものと みられますが、一方で、新造発注の反動減が長引けば、受注確保で一段の苦戦を強いられる可能性があります。〈C〉日 本勢が得意とするバルカーの新造発注は今年半ば以降、ドライ市況低迷の影響により全世界的に激減しています。ドラ イ市況が低迷のトンネルからいつ抜け出すのかはまったく見えません。〈デスク〉この1カ月は、名村造船所が初のフルレ フ(冷凍式)タイプのLPG(液化石油ガス)船をくみあい船舶から受注したという話題や、内海造船が某邦船社から20年 ぶりに自動車船(PCTC)を受注したという話題もあった。来年は新造発注そのものが限定的となるだろうが、そうした ときこそ新たな動きが出てくるぞ。〈デスク〉さて、中堅造船の4~9月期連結決算が出そろったね。〈A〉リーマン・ショック 以後に受注した比較的船価の低い船舶の建造などがあり、営業利益段階では名村造船所は前年同期比70%減の36億 円、サノヤスホールディングスが9%減の18億円と、それぞれ減益でした。〈B〉内海造船は、売り上げ対象船が2隻減の1 0隻にとどまりましたが、船種が前年同期のバルカーから金額の高い自動車船などに変わったこともあり、1隻当たりの 売り上げが増加しました。それにより営業利益は、前年同期の3,500万円から1億2,300万円に増えました。〈C〉名村で は、環境負荷やシェールガス革命など将来的なエネルギー構造の変化をにらみ、開発を進めてきた中型低温式LPG(液 化石油ガス)船1隻を受注しました。同船などをはじめとする案件について、工事引当金を計上したことも業績に響きま

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