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S a m at ha de v aの 倶 舎 論 註 U p a y ik a n a m a A b h id h a r m a k o s a ti k a に つ い て は、 先 に 山 口 博 士 ら に よ つ て 紹 介 さ れ て を り、 そ の 依 用 す る 中 阿 含 に つ い て は 近 頃 拙 論 を 試 み た ( 山 口 博 士 還 暦 記 念 論 丈 集)。 著 者 シ ャ マ タ デー プ に つ い て は 何 ら 知 る と こ ろ が な い。 著 書 も こ の 倶 舎 繹 以 外 に 傳 へ ら れ て ゐ な い。 繹 論 中 に 用 ひ ら れ た 倶 舎 本 論 は、 チ ベ ッ ト 藏 経 中 に 存 す る 他 の 倶 舎 繹 諸 論 に お け る と 同 檬 に、 殆 ど 全 く チ ベ ッ ト 繹 倶 舎 本 論 に 合 致 す る。 依 用 す る 阻 含 は、 種 々 の 黙 か ら 見 て、 読 一 切 有 部 所 傳 の も の な る こ と は 確 實 で、 殊 に そ の 中 阿 含 は、 有 部 所 傳 に 蹄 せ ら れ て ゐ る 漢 課 中 阿 含 と 極 め て 近 似 す る。 雑 阿 含 も、 同 じ く 有 部 所 傳 と せ ら れ る 漢 澤 雑 阿 含 に 近 い。 そ の 内 容 は、 倶 舎 本 論 中 の 契 経 よ り の 引 文 と 考 へ ら れ る 箇 慮 に つ い て、 一 一 そ の 所 引 の 契 経 の 文 を 墨 示 す る も の で あ る が、 時 に は そ の 文 ・ 句 が 直 接 契 経 よ り 引 か れ た も の で な く て も、 契 経 中 に 重 要 な 用 例 が あ る 場 合 そ れ を 示 す こ と も あ り、 ま た、 論 よ り の 引 文 で あ つ て も そ れ に 關 読 す る こ と も あ る。 契 経 の 文 を 墨 示 す る 仕 方 は、 時 に は 経 の 全 文 を、 時 に は 経 の 一 分 ( m d o sde h i d d m b u)、 す な は ち 關 係 の 箇 慮 の み を 塞 げ る。 経 名 の 示 し 方 は 甚 だ 匿 々 で、 箪 に ﹁ 長 阿 含 中 に ﹂ と し た り、 ﹁比 丘 尼 法 施 経 中 に ﹂ と 経 名 を 墾 げ た り、 ﹁ 中 阿 含 七 法 品 の 第 一 掻 偶 の 第 八 経 ﹂ と 示 し た り、 全 く 経 名 を 示 さ ず s ra v a s th y am n id a n a m な ど の 語 で 経 文 が 始 ま つ て ゐ た り す る。 こ の 繹 書 を 槍 討 す る こ と に よ つ て、(1) 倶 舎 論 所 引 の 契 経 の 出 典 を よ り 明 確 に し 得 る。(2) 四 阿 含 の 各 垂 の 組 織 に つ い て 考 察 す る 上 に、 現 存 漢 巴 爾 阿 含 に 更 に 一 つ の 新 し い 資 料 を 加 へ 得 る。(3) こ の 繹 書 に 用 ひ ら れ た 阿 含 の 内 容 に は、 か な り 有 部 的 な 攣 容 や 増 廣 の 跡 が 見 出 さ れ る か ら、 有 部 教 義 の 形 成 過 程 を 考 へ る 場 合、 注 目 す べ き 志 の が あ る、 な ど の 諸 黙 が 考 へ ら れ る。 左 に、 こ の 繹 書 ( S) の 塁 げ る 経 と 倶 舎 論 稽 古 ( 法 瞳)・ 冠 導 倶 舎 論 傍 註 ( 旭 雅)・ 佛 課 倶 舎 ( P)論 及 び 國 課 一 切 経 倶 舎 論 脚 註 ( 西) な ど に 墨 げ る と こ ろ と を 勢 比 し て、 こ の 繹 書 の 内 容 の 一 斑 を 示 さ う。 (紙 藪 の 關 係 で、 玄 奨 課 巻 一 に 相 當 す る 部 分 の み に 留 め る。) 1 滅 無 同 類 (一・四a・五)法 憧 ・旭 雅 は 中 二 一 〇 法 樂 比 丘 尼 経 を 示 す。 S も 同 じ。 そ の 引 用 は 略 ゝ 漢 課 に 合 し、 構 友 繹 (p.1 6) に 引 く 経 文 と も 合 す る。 西、 こ の 文 見 當 ら ず と す る は 誤 り。 2 世 路 ( 一 ・ 四 b・ 六) Sは 経 名 を 示 さ ず、 ﹁ 比 丘 ら よ、 世 a d h v a n に 三 種 あ り、 三 と は 何 ぞ、 過 去 ・ 未 來 ・ 現 在 な り ﹂、 と い ふ 文 を 墨 げ る。 It. p. 5 3. に 同 じ 文 が あ る。 3 言 依 ( 一 ・ 四 b・ 六) Sは 経 名 を 示 さ ず、 ﹁ 比 丘 ら よ、 言 依 は 三 な り、 第 四 な く 第 五 な し ⋮⋮﹂と い ふ 文 を 墨 げ る。 構 友 繹 ( p. 2 1) に 引 く 文 と 同 じ。 Pの 示 す A. I,p.197や、 D.III, p. 2 2 0の 文 と は 同 一 で は な い。 4 有 離 ( 一 ・ 四 b・ 七) Sは 経 名 を 示 さ ず、 ﹁ 出 離 は 三 な り、 欲 よ り の 出 離、 色 ⋮⋮、 無 色 ⋮⋮、 ﹂ と い ふ 文 を 塁 げ る。 通 常 は、 三 出 離 界 を 説 く 場 合、 欲 ・ 色 ・ あ ら ゆ る 存 在 す る も の 造 ら れ た る も の シ ャ マ タ デ ー ブ の 倶 舎 論 註 に つ い て ( 櫻 部) 一 五 五-462-シ ャ マ タ デ ー ブ の 倶 舎 論 註 に つ い て ( 櫻 部) 一 五 六 の 縁 に よ つ て 生 じ た る も の、 の 三 よ り の 出 離 が 基 げ ら れ る の で あ る。 5 諸 佛 出 現 樂 ⋮⋮(一・ 八 a・ 一)法 瞳・ 旭 雅・ 西 は 新 歳 経 ( 大・ 一・ 八 六 〇 c) を 示 し、 P は D h. 1 9 4, U d a n a v a rg a X X X, 2 3 を 墨 げ る。 S は 何 も 示 さ ぬ。 6 云 何 名 風 界 ⋮⋮(一・ 九 b・ 五)旭 雅・ 西・ P は 薙 二 七 三 を 示 し、 法 瞳 は 中 三 〇 象 跡 喩 経 を 墨 げ、 P は 又 M.III, p. 2 3 9 を 纂 げ る。 S の 示 す 経 は 経 名 ( la g p a b r d a b s p a h i d p e h i m do = 手 聲 喩) も 内 容 も 難 二 七 三 に 合 す る。 7 趣 求 諸 欲 人 ⋮⋮(一・ 一 〇 a・ 八)何 れ も 一 致 し て 示 す 如 く、 義 足 経 上・ 桀 王 経 第 二 の 最 後 に 掲 げ る 六 偶 ( = s n. 7 6 6 -7 7 1) の 中 の 第 二 偶。 Sの 示 す 六 偶 は 略 垂 漢 課 に 合 す る が、 そ の 前 に 出 す 因 縁 談 は 義 足 経 の も の と は 異 る。 S の 學 げ る 経 名 は ﹁ K su d ra k a の A rt h a v a rg a -s u tr a ﹂ で あ る。 8 読 六 思 身 爲 行 藩 ( 一・ 一 一 b・ 八)法 憧 も 旭 雅 も 難 六 一 ( パ ー リ 文 に 相 窓 経 な し) を 蟹 げ る。 S は 経 名 を 示 さ ぬ が 内 容 は 概 ね そ れ に 合 す る。 P は S.III, p. 6 0 を 参 見 せ よ と 示 す が、 そ の 内 容 は 全 膿 と し て は 合 は ぬ。 9 諸 所 有 色 若 過 去 ⋮⋮(一・ 一 四 b・ 三)法 憧・ 旭 雅 共 に 薙 五 五 を 墨 げ る。 P・ 西 が 雑 巻 二 五 の 五 丁 と す る は 巻 二 の 二 五 丁 の 誤 植 で あ ら う。 S は 本 論 一・ 五 a・ 入 ﹁有 漏 名 取 纏 ﹂ の 文 に 關 し て こ の 経 を 暴 げ、 こ こ で は ﹁ 先 に 読 け る 経 の 如 く 知 ら る べ し ﹂ と し て ゐ る。 10 八 萬 法 薙 ( 一・ 二 〇 b・ 三)法 瞳 の み が 薩 婆 多 砒 尼 砒 婆 沙 な ど の 経 論 を 引 い て 論 じ て ゐ る が、 適 確 に 阿 含 中 の 経 文 を 指 示 し て ゐ な い。 S は、 構 友 繹 に 引 く ﹁ 八 萬 の 法 纏 及 び そ れ 以 上 を 云 々 ﹂ と い ふ 文 を 含 め た、 長 い 経 文 を 引 用 す る。 経 名 は 示 さ れ て ゐ な い。 中 三 三 侍 者 経 に ﹁ 八 萬 法 聚 ﹂ を 読 く 文 と 略 ゝ 相 慮 し て ゐ る が 一 致 は し な い。 11 飴 義 慈 ( 一・ 二 〇 b・ 九), Sの 示 す 経 典 の 内 容 は 法 憧・ 旭 雅 の 示 す 雑 一 一 四 五、 P の 示 す S.I, p. 9 9 と 一 致 す る。 経 名 は 漢 繹 に も パ ー リ 文 に も 合 は な い。 12 十 遍 庭 ( 一・ 二 一 a・ 一)法 瞳 の み が 中 二 一 五 第 一 得 経 を 示 す。 S の 墾 げ る 経 文 は そ れ と 殆 ど 一 致 す る が、 経 名 を 示 し て ゐ な い。 12 擾 八 勝 慮 ( 一・ 二 一 a・ 三)法 憧 は 中 二 一 五 と 長 九 十 上 経 と を 墨 げ る が、 S の 示 す 経 文 は 中 二 一 五 に 合 す る。 13 五 解 脱 庭 ( 一・ 二 一 a・ 四)法 瞳 は 中 八 六 読 庭 経・ 長 九 衆 集 経 を 示 し、 P は D.III, p. 2 4 1, A III, p. 2 1 を 参 照 せ よ と す る。 S は 経 名 を 示 さ ず、 中 八 六 に 相 當 す る 文 を 掲 げ る。 構 友 繹 ( p p. 54, 5 5) に 引 く 文 と 合 致 す る。 14 復 有 二 庭 ( 一・ 二 一 a・ 六)法 憧 の み 中 九 七 大 因 経 を 示 す。 S の 墨 げ る 経 は ﹁P a ry a y a -v y ak h y a n aの 第 二 擾 偶 の 第 一 経 ﹂ で あ り、 そ の 内 容 は 中 九 七 に 相 慮 し、 構 友 繹 (p. 5 5) に 引 く 文 を 含 む。 15 読 界 差 別 有 六 十 二 ( 一・ 二 一 a・ 八)Sの 示 す 文 は 中 一 八 一 に 極 め て 近 く、 M. 1 1 5. B a h u d h a tU k a -s u tt aと は か な り 相 違 す る。 構 友 繹 ( p p. 5 5, 5 6)に 引 く 経 文 と は 全 く 合 致 す る。