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平成 29 年度 外航クルーズ船誘致促進事業 報告書 平成 30 年 2 月 東北運輸局観光部

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平成

29 年度

外航クルーズ船誘致促進事業

報告書

平成

30 年 2 月

東北運輸局 観光部

(2)

目次

1.事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2.事業行程内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

3.事業アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

4.情報発信(雑誌、新聞、TV メディア)・・・・・・・・・・ 32

5.成果結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

6.まとめと今後の展開について・・・・・・・・・・・・・・・ 38

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1 1.事業概要 <1>事業名称 外航クルーズ船誘致促進事業 <2>事業目的 観光庁では、「観光ビジョン実現プログラム2017」に掲げたインバウンド観光促進のた めの多様な魅力の対外発信強化に係るビジットジャパン事業を展開していくこととしてお り、この一環として、東北運輸局においては東北地域の関係者と連携した、東北地域への 外国人旅行者を誘致するためのビジットジャパン地方連携事業を実施しているところであ る。 東北地域においては、東北の観光復興に向け、2020 年に外国人宿泊数 150 万人泊とする 目標の中、宿泊旅行統計調査(観光庁)によると平成 28 年は 64.8 万人泊に達し、さらな る外国人宿泊者数の高みを目指し、官民、観光関係者、地域住民が一丸となり、東北地域 の観光振興に取り組んでいく必要がある。 今般、クルーズ船を所有する欧米の船会社のキーパーソンを招請し、宮古港、大船渡港、 青森港、秋田港の各港湾機能や背後観光地における自然・伝統芸能・文化・食等の魅力を 紹介することにより、クルーズ客船の寄港回数の増加と東北の各主要港湾をめぐる外航ク ルーズの商品の造成促進を目的とする。 <3>実施主体 国土交通省東北運輸局、一般社団法人東北経済連合会、一般社団法人東北観光推進機構 <4>実施期間 平成29 年 10 月 23 日(月)~30 日(月) <5>事業内容 (1)クルーズ船所有の船会社幹部の招請・視察 (2)被招請者に対するアンケート調査の実施・集計・分析 (3)被招請者に対する事業実施後のフォロー(船会社における商品造成の把握・報告) 2.事業行程内容 <1>船社・コース選定理由 ヨットスタイル・クルージングで有名である同社は以前より東南アジア地域には寄港を していたが、同社が保有するパワーヨット型の「スター・レジェンド」(総トン数9,975t・ 乗客定員212 人)が 2018 年に初めて日本寄港をすることを発表。3 月から日本発着を含む アジアクルーズを行う。日本発着クルーズでは、横浜、清水、新宮、鹿児島、長崎、博多、

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2 広島、大阪に寄港する予定。日本市場に対する人気が高いため、2019 年にも引き続き日本 寄港を検討している。今回の視察では寄港地の魅力を十分にアピールすることにより、今 後も引き続き寄港を継続する可能性がある。 コースついて、欧米小型船の寄港地先として、宮古港・大船渡港・青森港・秋田港の連 携ルート、組み合わせは絶好のセールス素材である。乗客の知的好奇心を刺激するに十分 な「東北ゴールデン・ルート」の一つと位置付け、船社に寄港を促すことが可能である。 今回の視察において各港の魅力を存分にPRすることにより船社への訴求、成果は大いに 期待できる。 <2>被招請者 <3>被招請者概要 ■被招請会社の概要 ウインドスター・クルーズ(本社: シアトル/米国)は、1984 年に前身となる「ウイ ンドスター・セイル・クルーズ」として設立された。1988 年、ホーランド・アメリカ・ラ イン(HAL)が子会社化。1987 年にカーニバル・コーポレーション& plc が HAL を傘 下にし、ウインドスター・クルーズもカーニバル・グループの一員となった。帆船タイプ の客船でラグジュアリー・クルーズを提供する。 ■日本への寄港実績 ウインドスター・クルーズの「スター・レジェンド」が2018 年に初めて日本に寄港し、 3 月から日本発着を含むアジアクルーズを行う。日本発着クルーズでは、横浜、清水、新宮、 鹿児島、長崎、博多、広島、大阪に寄港する予定。 ■被招請者の略歴 2001 年に英国・キュナード・ライン社に入社。その後、チーフ・オフィサーとして「ク イーン・エリザベス」「クイーン・メリー2」に乗船し、約 10 年間の海上勤務に従事した。 2010 年にリンド・ブラッド・エクスペディション社へ移籍。「ナショナル・ジオグラフ ィック・オリオン」「ナショナル・ジオグラフィック・エクスプローラー」の船長として 約4 年間海上勤務を務めた。 2014 年にウインドスター・クルーズ社へ移籍。「ウインド・スピリット」の船長を務め、 現在は「スター・レジェンド」の船長として従事しているほか、新寄港地の開拓や寄港地 への配船計画を立案するための重要な役職を担う。 会社名 役職 氏名 WINDSTAR CRUISES ウインドスター・クルーズ Expedition Captain 船長

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3 <3>事業行程

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5 <4>各視察・取材状況 ■視察港 秋田港(秋田県)、青森港(青森県)、宮古港(岩手県)、大船渡港(岩手県) ■同行者 ※敬称略 東北経済連合会 常務理事 東北経済連合会 部長 国土交通省東北運輸局秋田運輸支局 首席運輸企画専門官 国土交通省東北運輸局観光部国際観光課 課長補佐 英語通訳案内士 ■事務局 株式会社海事プレス社 客船誘致推進部長 株式会社海事プレス社 出版事業局クルーズ編集部 (1)秋田港・周辺観光地視察 被招請者は10 月 24 日に秋田港と周辺観光地を視察。25 日に男鹿市内を視察した。 ■受入担当者 ※敬称略 秋田県副知事 秋田県建設部港湾空港課 課長 秋田県建設部港湾空港課 政策監 秋田県建設部港湾空港課 副主幹(兼)班長 秋田県建設部港湾空港課 副主幹 秋田県建設部港湾空港課 主任 秋田県建設部港湾空港課 主査 秋田県建設部 港湾技監 仙北市長 秋田県仙北市観光商工部国際推進室 室長 男鹿市観光協会 会長 男鹿市産業建設部観光商工課 主幹 男鹿市産業建設部観光商工課 主査

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6 ■視察地(以下、◎被招請者のコメント) ①千秋公園 ②武家屋敷通り・武家屋敷 、 ◎四季が感じられてよい ③樺細工伝承館 ③樺細工伝承館 ④昼食(場所:庵/農家民宿) ◎伝統工芸が間近に見られてよい ◎静かでとてもよい ⑤抱き返り渓谷 ⑥金峰神社 ◎紅葉がすばらしい ◎人が少なくてとてもよい ◎シャトルバスの乗降場所からも近く、坂 があまりなくてよい

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7 ⑦なまはげ館・男鹿真山伝承館 ◎実演は驚いたが、なまはげの歴史を体感できてよかった。 ⑧秋田港 <秋田港の概要> 秋田港はロシアの対岸に位置し、ウインドスター・クルーズの船はどれも着岸可能。客 船の寄港回数は外航、内航ともに半々。男鹿市に近い船川港に今年 5 月、初めて外国客船 「ブレーメン」が入港した。能代港は白神山地に近い。秋田港は港も大きく、寄港回数も 一番多い。 来年 3 月までに商業施設と一体化させた客船ターミナルを整備し、下船してからターミ ナルまで屋根付きの通路で移動できる。 今年8 月に初めて実施したクルーズ列車は 4 両編成で、最大 450 人乗車可能。2018 年か ら秋田港駅にホームを常設して運行できるよう進めている。岸壁から秋田港駅まではバス で移動でき、徒歩でも移動可能。 【被招請者からの質問】 Q.船からの排水や給水はできるか A.今までにそういった事例がない。給水は 2 カ所で可能

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8 Q.水先案内人は必ず必要なのか A.安全な接岸のために、水先案内人を乗せた船が 1 隻は必要 Q 他国からのファーストポート(外国から最初に日本国内に入港する港)は可能か A.ファースポート、ラストポート(外国に向けて最後に日本国内を出港する港)ともに経 験あり。税関などの設備も整っており、スムーズに出入国手続きが可能 Q.おもてなし行事は出港時にもあるか。 A.出港時もダンスやブラスバンドの演奏、旗を振っての見送りや花火も打ち上げる ⑨仙北市長との懇談会(場所:樺細工伝承館) (仙北市長) 秋田は積雪があるので、12 月後半から 3 月後半ごろまでスキーが楽しめる。春は桜、秋 は紅葉が楽しめ、桜の時期は10 日間で約 100 万人の観光客が訪れる。武家屋敷もそうだが、 春はピンク色に染まる町なので、ぜひその季節に訪れていただきたい。 (被招請者) 2019~20 年の 3~5 月に日本各地に寄港することを考えている。今は紅葉がすばらしいが、 桜が満開になる季節にもぜひ訪れたい。

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9 ⑩秋田県副知事との情報交換会(場所:秋田キャッスルホテル) 被招請者は24 日、秋田県副知事との情報交換会に参加した。 (秋田県副知事) 東京や京都などイメージが出来上がった観光地とはまた違って、秋田は田舎の原風景を 感じられる。全国で初めてクルーズ列車を実現し、今まで課題となっていた大量輸送を可 能とした。秋田は全国的に人気がある乳頭温泉がある。今日見ていただいた場所だけでな く、秋田にはもっとよいところがたくさんあるので、いろいろな形で協力させていただき たい。 (被招請者) 秋田はとても印象に残った。特に角館の武家屋敷がよかった。皆さんとても親切で、港 もよく整備されていた。客船ターミナルを整備する計画があり、客船寄港の需要が高まっ ている証拠だろう。クルーズ列車や新幹線と組み合わせたツアー構成などもとても興味深 く、観光の選択肢もたくさんあるのは魅力的だ。日本をめぐるコースは人気が高く、すで に完売したものもある。2019~20 年にも日本をめぐるコースを考えており、秋田港にもぜ ひ寄港したい。 (2)青森港・周辺観光地視察 被招請者は10 月 25 日に弘前市内を視察。26 日に青森港と周辺観光地を視察した。 ■受入担当者 ※敬称略 青森県 副知事 青森県県土整備部港湾空港課 課長 青森県県土整備部港湾空港課 総括主幹 青森県誘客交流課 課長

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10 青森市 副市長 青森市経済部理事次長事務取扱 青森市経済部交流推進課 主査 青森市経済部交流推進課 主査 青森市経済部交流推進課 主査 青森市国際交流員 通訳 弘前市観光振興部 理事 弘前市観光振興部国際広域観光課 青森商工会議所地域振興部 部長 青森商工会議所地域振興部観光推進課 主事 国土交通省 東北地方整備局青森港湾事務所 課長 ■視察地 ①弘前公園 ◎VR 体験は分かりやすい。菊、紅葉ともに美しい。歴史的に価値のある石垣修理の様子が 見られてよかった。りんごを使った日本画のアートもすばらしい ②川崎染め工場(藍染体験) ③津軽藩ねぷた村 ◎このような体験は乗客も喜ぶだろう ◎津軽三味線の生演奏もすばらしい

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11 ④古川市場 ◎ここにシェフを連れてきたい。シェフは日本円を持っているので、支払いについては問 題ない ⑤奥入瀬渓流(雲井の滝、銚子大滝など散策) ◎ここの紅葉は色がさまざまで、ニューイングランドよりも美しく感じる。観光客が多く て驚いている。散策ができてとても気持ちがよい ⑥昼食(場所:八甲田山ホテル/ステーキ) ⑦八甲田山(山頂散策) ◎自然に囲まれ、静かでよい場所だ ◎眺めがすばらしい

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12 ⑧ねぶたの家ワ・ラッセ/A-FACTORY ⑨八甲田丸 ◎迫力があって、趣深い ◎展示物が多く、とても興味深い ⑩青森港 <青森港の概要> 新中央ふ頭は岸壁延伸の工事を行っており、13 万トンクラスの大型客船の入港が可能と なる。2018 年の春には工事が終わる予定。岸壁から市街地までの距離が近く、徒歩圏内に 多くの観光スポットが点在している。港近くのアスパムでは買い物や食事が可能。

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13 ⑪青森県副知事、青森市副市長との情報交換会(場所:ホテル青森) 被招請者は26 日、青森県副知事、青森市副市長との情報交換会に参加した。 (青森県副知事) 青森県には豊かな自然や日本を代表するねぶた祭りなど世界に誇る観光資源の数々や、 県産のりんごをはじめとする豊かな大地の恵みの産物などさまざまな魅力にあふれる県だ。 本県は四季がはっきりとしており、どの季節にお越しいただいても四季折々の魅力を楽 しんでいただけると確信している。青森港は市街地にも近く、多くの船にリピートしてい ただいており、東北では第 1 位の寄港数を誇るクルーズ船の寄港地として注目を集めてい るところだ。ぜひウインドスター・クルーズ社の客船にも寄港していただきたい。 (青森市副市長) 青森は奥入瀬渓流、八甲田山、白神山地など自然に恵まれている。5000 年前の集落跡で ある三内丸山遺跡や築城400 年の弘前城、郷土芸能の津軽三味線など歴史と文化の薫りが 漂う都市だ。 クルーズ船が寄港する新中央ふ頭は街中と隣接しており、ねぶたの家ワ・ラッセや八甲 田丸、A-FACTORY など歩いて行ける距離に多くの観光施設がある。青森にぜひ寄港して いただけるよう協力したい。 (被招請者) 乗客たちは日本といえば東京などをイメージすると思うが、こういった自然に恵まれた 土地を訪れ、歴史や文化に触れることができるのはとてもよいことだ。2018 年の 3 月に初 めて日本に寄港するが、2019~20 年にも日本に寄港することを考えている。温かい歓迎を 受け、とてもうれしく思う。

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14 (3)宮古港・周辺観光地視察 被招請者は27 日に宮古市内を視察。28 日に宮古港と周辺観光地を視察した。 ■受入担当者 ※敬称略 岩手県県土整備部港湾課 担当課長 岩手県県土整備部港湾課 主事 岩手県商工労働観光部観光課 主任 宮古市 市長 宮古市産業振興部観光港湾課 課長 宮古市産業振興部観光港湾課港湾振興室 室長 宮古市産業振興部観光港湾課港湾振興室 主査 宮古市国際交流協会 宮古港湾運送 取締役本部長 宮古港湾運送 課長 ■視察地 ①龍泉洞 ②北山崎 ◎リアス式海岸の景色が美しい ◎水位が高く入ることができないのは残念 だが、魅力的なスポットだ

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15 ③たろう観光ホテル(学ぶ防災ガイド体験) ④三王岩 ⑤臼木山 ◎壮観な出で立ちがすばらしい ◎ゆったり散策できてよい ⑥岩手県立水産科学館 ⑦魚彩市場 ◎魚の種類が多くて見応えがある ◎広くてよい ◎津波のビデオが撮影された場所で、同じ景色を見ながら思いを馳せることができるのはすばら しいことだ。乗客も当時の様子をリアルに知ることができるだろう

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16 ⑧浄土ヶ浜(遊覧船乗船、餌やり体験、青の洞窟、人力車で散策) ◎餌やり体験、ボート乗船、人力車での散策などアクティビティーが多く、乗客も楽しめ るだろう。どこから見ても眺望がすばらしい ⑨宮古港 ⑪ <宮古港の概要> 本州最東端の重茂半島が天然の防波堤となり、外海からの荒波を遮る宮古港は古くから 天然の良港として栄えた。総トン数14 万 t 級の大型客船が入港できる。三陸復興国立公園 や三陸ジオパークのほぼ中央に位置する宮古は三陸観光の海の玄関口である。

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17 ⑩宮古市長との情報交換会(場所:若尾寿司) 被招請者は27 日、宮古市長との情報交換会に参加した。 (被招請者) 今日拝見した「たろう観光ホテル」は、悲しい出来事ではあるが津波の被害を受けた場 所で当時の映像が見られるのはとてもよいことだと思う。乗客も興味深く拝見するだろう。 日本といえば工業化された都市をイメージする人が多いと思うが、こういった港町を訪れ て新しい日本の一面を知ることができてとてもよいと思う。 (宮古市長) 宮古は海からの景色もよいが、本日は陸からの景色も楽しんでいただけたのではないだ ろうか。「たろう観光ホテル」はオーナーが撮影した当時のビデオを、同じ場所で見られ るというのは津波の被害を伝えるにはとてもよいと思う。宮古は食材も豊富なので、乗客 の方にも楽しんでいただけるだろう。宮古では「恵比寿舞」という大漁を祈願する祭りが あり、寄港時に岸壁で披露することもできる。これからお互いに情報を交換しながら、最 善のプランを練っていきたい。来年 5 月に予定している「スター・レジェンド」の宮古へ の寄港を楽しみにしている。

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18 (4)大船渡港・周辺観光地視察 被招請者は29 日に大船渡港と周辺観光地を視察。30 日に一ノ関市内を視察した。 ■受入担当者 ※敬称略 岩手県 副知事 岩手県商工労働観光部 部長 岩手県商工労働観光部観光課 総括部長 岩手県県土整備部 河川港湾担当技監 岩手県県土整備部港湾課 担当課長 岩手県県土整備部港湾課 主事 岩手県商工労働観光部観光課 主任 岩手県商工労働観光部観光課 主査 大船渡市 市長 大船渡市商工港湾部 部長 大船渡市商工港湾部観光推進室 室長 大船渡市商工港湾部観光推進室 主幹 大船渡市商工港湾部観光推進室 係長 大船渡市商工港湾部観光推進室 主任 国土交通省東北地方整備局釜石港湾事務所 企画調整課長 国土交通省東北地方整備局釜石港湾事務所 所長 国土交通省東北地方整備局釜石港湾事務所 所長 ■視察地 ①大船渡港

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19 <大船渡港の概要> 大船渡市街の目の前に広がる大船渡港は、湾口までおよそ 6 キロある天然の良港。岩手 県内でも屈指の海運・漁業の重要拠点となっている。震災前の漁獲高は岩手県第 2 位。津 波では港の多くの施設が被災・流失したが、特に西側の漁港地区では復興が進んでおり、 現在は魚市場も稼動している。 ②市場・食堂 ③大船渡温泉 ◎地元ならではの食材があって面白い ◎欧米人は温泉を好まないだろう ④穴通磯 ⑤碁石海岸 ◎眺めがよい ◎晴天ならよりよい景色が望めるだろう ⑥シボタ商店(ホタテ貝むき体験) ⑦気仙大工左官伝承館 ◎新鮮な魚介類をすぐに食べられてよい ◎昔ながらの日本が感じられる

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20 ⑧中尊寺金色堂 ⑨京屋染物店(藍染体験) ◎歴史が感じられる貴重なスポットだ ◎デザイン性の高いものもあってよい ⑩南部鉄器 ⑪猊鼻渓(入口) ◎日本ならではでとてもよい(鉄瓶購入) ◎乗船できれば、紅葉が美しいだろう ⑫昼食(場所:ひがしやま観光ホテル) ◎どれもおいしくて満足だ

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21 ⑬大船渡市長との情報交換会(場所:うら嶋) 被招請者は28 日、大船渡市長との情報交換会に参加した。 (大船渡市長) 大船渡港は邦船が毎年寄港している。2011 年 3 月の東日本大震災では大船渡市も大きな 被害を受けたが、あれから6 年 7 カ月が経過した。国内だけでなく海外からも温かいご支 援をいただき、大船渡市一丸となって復興に取り組んできた。住まいの再建、産業の再生、 これを最優先とし、8 割ほど進んでいる。短い期間ではあるが、大船渡市の滞在を楽しんで いただきたい。 (被招請者) 本日は温かいもてなしの数々に感謝申し上げる。わが社の船が2018 年に岩手県(宮古港) に初めて寄港する。2011 年の東日本大震災以降、宮古港に外国客船が入港するのは初めて と伺っている。復興の進み具合がとても早いことに驚いている。2018 年、世界中から新た な港を100 港選定することになっている。2018~19 年に大船渡港に寄港したいと思う。 ⑭岩手県副知事との情報交換会(場所:せきのいち) 被招請者は29 日、岩手県副知事との情報交換会に参加した。

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22 (岩手県副知事) 2011 年の東日本大震災から 6 年 7 カ月が経過した。2019 年に日本で行われるラグビー ワールドカップの会場に釜石市が選ばれ、岩手県全体で復興に向けて取り組んでいる。2020 年の東京オリンピック・パラリンピックの開催など、さまざまなイベントを通して日本を 訪れる海外の皆さまには震災から復興が進んだ東北、岩手の姿をぜひ見ていただきたい。 (被招請者) 新たに寄港する港を100 港選定しているところだ。わが社の船が 2018 年 5 月に岩手県の 宮古港を訪れるのをとても楽しみにしている。今回、さまざまな史跡や景勝地を視察して きたが、2011 年の津波の震災から復興した姿を拝見しとても感動している。津波はとても 悲しい出来事ではあるが、一方で全世界によく知られている災害でもある。この復興した 姿を見られるのは乗客もとても喜ぶだろう。2018~19 年に寄港する港にぜひこの地域を推 薦したいと思う。

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23 <5>商談会 商談会には以下の2 港が参加し、船社に対してプレゼンテーションと質疑応答を行った。 ■商談会参加者 ※敬称略 ①酒田港 山形県観光文化スポーツ部インバウンド・国際交流推進課 主査 山形県県土整備部空港港湾課 主査 酒田市商工観光部商工港湾課 港湾空港交通主幹 ②石巻港 石巻市建設部 次長 石巻市建設部 参事兼河川港湾室長 石巻市建設部 河川港湾グループ主事 (同席者) 国土交通省東北地方整備局港湾空港部 クルーズ振興係長 国土交通省東北整備局港湾空港部 計画企画官 ■商談会タイムスケジュール 順番 時間 商談者 1 15:00~15:40 酒田港 2 15:40~16:20 石巻港 ■主なプレゼンテーションと質疑応答 ①酒田港 (山形県・酒田市担当者) 山形県はインバウンドの取り組みとしてクルーズ船の誘致に力を入れており、県・市が 一体となって進めている。今年の4 月から最大 16 万トンクラスの客船が着岸できるよう港 を整備した。今年8 月に初めて外国客船「コスタ ネオロマンチカ」(5 万 6769 トン)が 入港した。酒田港は今回視察された秋田港のやや南側に位置している。東京発着として10 日間ほどで日本を周遊した場合、寄港するのにちょうどよい場所にある。 古湊ふ頭は第1~3 号岸壁まであり、クルーズ客船が着岸するのは第 1 号岸壁で延長 270 メートル、水深13 メートル。通常、岸壁は制限エリアになっているが、クルーズ客船が入 港する際は開放して、歓迎イベントなどのもてなしをする。係船柱は 150 トンのものがあ り、防舷も強度の高いものを設置している。

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24 (被招請者) 2019 年春のクルーズの寄港地を探しているところで、この 3 カ月以内にパンフレットを 作成する予定。港のスペック上の問題は全くない。訪問したことはないが、周辺観光地も とても魅力があると思う。他の港と組み合わせて、寄港可能かこれから検討したい。乗客 の国籍はほとんどが米国、8 割はオプショナルツアーで観光するだろう。午前はオプショナ ルツアー、午後は個人で観光するパターンもあるだろう。ツアーの造成は 6 種類くらいを 考えている。日本ではディスティネーションアジアというランドオペレーターと組んで造 成する。 【質疑応答】 Q.10 分圏内で行ける観光地まではシャトルバスは出るのか A.シャトルバスは酒田市が手配する。シャトルバス降車場所に観光案内所を設置する Q.岸壁近くに商業施設はあるのか A.徒歩圏内にはない Q.日本船が寄港したことはあるか A.現在運航している 3 船「飛鳥Ⅱ」「にっぽん丸」「ぱしふぃっく びいなす」全て寄港 したことがある Q.市の人口はどのくらいか A.10 万 5000 人 Q.真水や燃料の補給は可能か A.真水の補給は可能だが、燃料はできない Q.CIQ(税関・出入国管理・検疫)はどこでやるのか A.船内での実施は可能

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25 ②石巻港 (石巻市担当者) 石巻市は東北地方の太平洋側に位置し、宮城県の第2 の都市として人口 15 万人の水産都 市である。石巻港は今年で開港50 周年。岸壁は長く 520 メートル、水深が 13 メートル、 大型客船も十分に寄港可能。東日本大震災以降、クルーズ客船が数多く寄港するようにな り、クルーズ客船の寄港が町の復興にも大きく寄与している。2018 年には「ダイヤモンド・ プリンセス」の初入港など、10 万トンを超える客船の入港が決定している。 石巻市の特徴は水産都市として、魚が美味しい。そういった食文化と漫画の文化が特徴。 2020 年度には復興が完了する予定で、町づくりの再生に取り組んでいる。石巻市は船に興 味のある地元民が多く、入港時には大漁旗を振っての出迎え、ゆるキャラ、郷土芸能、地 元の海産ブースなどでもてなしをする。出港時には花火の打ち上げも実施する。 【質疑応答】 Q.港に市場はあるのか A.石巻漁港魚市場が港から車で 15~20 分くらいのところにある。市場の長さが 1,200 メー トルで、アジア一の長さ Q.シェフが下船して市場で地元の食材を買い付けて、船内で調理することを考えているが、 そういったことは可能か A.市場で買って食べたりすることは可能。新しく出来たばかりの市場なので、今後そうい ったこともできるよう検討したい

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26 3.事業アンケート調査 (1)アンケート内容・結果 設問1 今回の視察旅行の満足度について教えて下さい 視察内容: ■非常に満足 □満足 □普通 □不満 □非常に不満 設問2 今回視察した港湾施設等の印象について教えて下さい ( 秋田港 ) □非常に満足 ■満足 □普通 □不満 □非常に不満 ( 青森港 ) ■非常に満足 □満足 □普通 □不満 □非常に不満 ( 宮古港 ) □非常に満足 ■満足 □普通 □不満 □非常に不満 ( 大船渡港 ) □非常に満足 ■満足 □普通 □不満 □非常に不満 設問3 今回視察して良かった観光施設等について教えて下さい (角館武家屋敷 ) ■非常に満足 □満足 □普通 □不満 □非常に不満 (弘前公園 ) ■非常に満足 □満足 □普通 □不満 □非常に不満 (八甲田山 ) □非常に満足 ■満足 □普通 □不満 □非常に不満 (つなみ防潮堤 ) ■非常に満足 □満足 □普通 □不満 □非常に不満 設問4 今回特に印象に残った視察地があれば教えて下さい 視察地名:( たろう観光ホテルでのビデオ映像 ) 理由:( 乗船客にとって津波の恐ろしさとその破壊力を初めて知ることができる機会で あると感じた。) 設問5 寄港地決定のため港湾に求めるものを教えて下さい (複数回答可) ■ターミナル □観光バス駐車場 □タクシー駐車場 □観光案内所 □両替所 □宅急便サービス ■Wi-Fi 環境 ■無料シャトルバス ■歓迎セレモニー □CIQの簡素化 □空港・駅に便利 □ボランティアガイド ■入港料等の減免措置 ■キオスク □物品販売 ■バリアフリー

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27 設問6 寄港地決定のため観光地に求めるものを教えて下さい(複数回答可) □自然・スポーツ ■世界自然遺産 ■国立公園 □登山 □ハイキング □マリンスポー ツ ■歴史・文化 ■寺社仏閣 ■日本庭園 □伝統芸能 □特産工芸品 ■伝統料理 □買物 □テーマパーク □温泉入浴 ■体験型ツアー 設問7 国・自治体にも求める対応・対策を教えて下さい ( 今回の視察に係っていただいた全ての関係者の方には、とてもすばらしい視察の機会 をご提供いただき感謝申し上げる。客船誘致については多くの事項がありなかなか難し いが、例えばシートレードコンベンション等に参加して、各港の特徴をアピールして継 続して誘致活動を実施し、またクルーズ船受け入れとなる基盤の整備等が重要である。 ) 設問8 ロシア・韓国・中国・日本を結ぶクルーズの可能性を教えて下さい ( 今後、可能性がある。 ) 設問9 今回視察した港を今後(未発表)の寄港地に組込む可能性があれば教えて下さい ( 2018 年までは既に配船計画が決定しているので、2019 年以降の寄港を検討したい) (2)アンケート分析 今回の視察旅行の満足度は、全般的に「非常に満足」であるとの回答であった。視察終 了後の被招請者からの御礼メールには、視察内容については今後のクルーズプログラムを 検討する上でとても有意義であり、また全行程楽しく視察ができたとの大変好評なコメン トであった。 今回視察した港湾について特に青森港が「非常に満足」と評価されたが、港湾設備が整 っているのは無論だが、やはり岸壁から市街地まで徒歩圏内で移動できることが船会社が 寄港地を決定する上で、重要なポイント(売り)の一つであろう。

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28 観光地についても「非常に満足」または「満足である」との回答であった。これは従来 の西日本地域やゴールデンルート等の主たる地域のメジャーな観光地とは異なり、角館武 家屋敷、弘前公園等に代表される東北地域特有の武家文化・歴史・遺産物、八甲田山の雄 大なスケールを誇る豊かな自然環境、そして津波防波堤に代表されるような他地域では知 ることのできない貴重な体験等が、ウインドスター・クルーズの米国人富裕層を満足させ るほどの、魅力ある観光スポットであることを意味している。 同社では2019 年春期までは既に寄港が決定しているが、日本市場は非常に人気が高いた め、2019 年秋期~翌年も引き続き寄港を検討している。今後、富裕層がメインの欧米小型 船のさらなる寄港を目指すには、リピーターが多く通常のツアーにはすでに飽き足らない 乗客を満足させる必要がある。そのためには、東北らしさをアピールし、東北地方ならで はの特有なツアー企画を立案することで、他地域との差別化を鮮明に打ち出すことが重要 であろう。

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29 (3)アンケートの実施言語版

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32 4.成果結果 ■目標 【アウトプット】 招請人数:1 人 【アウトカム】 造成ツアー本数:1 本 造成ツアー送客数:1,000 人 ■成果 【アウトプット】 招請人数:1 人 【アウトカム】 ツアーの造成については今後行われるものであり、造成ツアー本数、造成ツアー送客数に ついては現時点での成果結果は分からない ※備考 2018 年 9 月 24 日(月) 宮古寄港決定(スター・レジェンド 12:00/18:00) 6.まとめと今後の展開について 今回の招請について、被招請者は視察時等におけるコメントやアンケート回答からも分 かるように、どの視察地も興味深く視察しており、限られた時間内でこれだけの視察地を 訪れることができたこと、そのためのアポイントメントや人員配置にも満足している様子 だった。ウインドスター・クルーズの乗客は8~9 割が北米人、旅慣れたリピーターが多く、 体験型ツアーを好むことから、日本らしい景色や体験のできるスポットについては特に興 味を持っていた。 欧米小型船の乗客の多くは富裕層で占められており、いわばクルーズの上級者リピータ ーであるため、通常知られているような代表的な観光地については飽きられている。一方、 船社においてもリピーター客獲得のため、富裕層の乗客の要望を満たすような新市場の開 拓が急務となっている。近年、このニーズに合わせて船社はコース、寄港地の多様化を始 めている。クルーズ日数を延ばし、東北地域の太平洋側および日本海側沿岸地域へも展開 することが検討されつつある。 欧米人乗客は主に歴史・文化との出会いや触れ合いを求める傾向にあり、日本の美しい 景観や自然探訪を楽しみにやってくる欧米人訪日客は決して少なくない。自然、歴史、文 化、食文化、特異な体験など、個性的な寄港地を複数組み合わせ、ストーリー性を持たせ てドラマチックに演出する。そこで初めて魅力的なクルーズは成立する。港という点では

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33 なく、港と港を結ぶ線と面(エリア)の魅力を提案していくことが最も重要なポイントで ある。 近年、海外に向けた官民挙げての東北復興キャンペーンが奏功し、外国クルーズ船社も 東北太平洋沿岸および日本海側のクルーズ港に目を向け始めている。2018 年にも日本発着 クルーズを通年運航するプリンセス・クルーズは「ダイヤモンド・プリンセス」を石巻・ 秋田・青森・酒田の各港に配船、2019 年には新潟・宮古の各港に初入港予定など新たな動 きが出ている。東北エリアは今、飛躍のチャンスを迎えている。 このような状況下、今後のクルーズ誘致に向けて目指す方向性として以下のとおり考えら れる。 ① 地域連携を含めて新たなクルーズ・ゾーンの創造を目指す ② 東北各港のキャパシティー、背後地の観光資源やアクセス情報、さらにクルーズ船社の 特徴、志向、運航コースなどを検討してターゲット船社に対してセールス活動を展開す る ③ 招請にあたっては、本事業における過去の招請実績やクルーズ船社の希望などを十分考 慮し、具体的なターゲットを絞り込む ④ Wi-Fi 設備や多言語による情報・資料を充実させることにより、乗客の利便性を目指し、 顧客満足度を高めていく 以上を基本コンセプトに、東北日本海側のクルーズ港の誘致促進をさらに強化するとと もに、太平洋沿岸のクルーズ港の振興を進めることが重要である。 本招請後、2018年9月に宮古港への寄港が追加決定した。2019~20年の新たな寄港地を 100港選定している最中での視察ということもあり、青森、秋田、大船渡にも今後寄港する 可能性は十分にあると考えられる。

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34 事業受託者 株式会社 海事プレス社

参照

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