青森県産業用無人ヘリコプター飛行技術研修会資料
ヤマハスカイテック(株)
武 内 真 一
ヤマハスカイテック(株)
武 内 真
Ⅰ.はじめに
2012年度 無人ヘリ散布状況(暫定)
120 延実績面積(万ha) 全国延散布面積推移 ( 全作物・水稲 ) 7 9 9 8 6 .6 9 0 .6 9 2 .5 9 6 .3 9 6 .8 9 7 .1 100 延実績面積(万ha) 6 6 .3 7 1 .0 7 9 .9 80 5 6 .3 60 40 0 20 0 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年度 2012年度 2Ⅰ.はじめに
事故件数と事故率の推移
23.5
事故件数 事故率14 9
15.4
17.1
16.1
18.8
9.9
10 2
12.2
13.9
14.9
10.2
年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年Ⅱ.農業界における事故
参考
毎年400人近い仲間が亡くなっています。
農作業事故による死亡者数は、昭和46年を100 として、平成21年の408人、112.1%と 毎年400人前後でほとんど減少していない。 一方、労働災害は同じ46年を100%として現在 は平成21年度には19.4%にまで減少している。 とくに危険業種といわれる建設業では、く 危険業種 われる建設業 、 昭和46年の2,323人から平成21年には371人と 16.0%まで減少している。 この違いは 労働災害の場合 雇用労働が中心 この違いは、労働災害の場合、雇用労働が中心 であり、法的な規制の対象となっており、労災の 発生件数はもちろんのこと、原因の究明、個別 の改善勧告、さらには同じ業種に対する法的な改善 、 種 す 法 網で一斉に規制され、徹底して事業主責任が追 及され、各事業所において労働安全運動が組織 的に行われている。 4Ⅱ.農業界における事故
参考
Ⅱ.農業界における事故
参考
人間環境や機械整備で、事故の多くの発生原因を取り除く事ができる
現実には、購入して40年以上も経過したトラクターが安全性に問題があるとしても現役の機械 として稼働していたり、40年以上前の規格の道路等が存在し、現在の大型機械に適合しない 環境下での農作業をせざるを得ないのが、今の日本の農業の現状。 さまざまな課題のある環境や機械である事を正しく認識して、人間側が使用手順や使用方法 を考えながら作業せざるを得ない。 耕起、播種、施肥、農薬散布、収穫等どれをとっても、時期が早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ。“あせり“を生む構造業種の農業とは生き物相手の産業であるから
耕 、播種、 、農薬散 、 穫 、 期 す 、 す 計画的に作業計画を立てたとしても、作物の生育速度や気象条件により、作業が集中し、短 時間に終了せざるを得ない。 「余裕ある」計画を立てても、作物の生長に追われ、常にせき立てられる状況下に置かれる。 日本の産業の中で最も「焦り」を生み出す業種である事を認識し、他産業以上に大量の安全 知識が必要となる業種でもある。 事故を起こして失う時間の事を思えば、今一歩、「急がば回れ」で安全管理に配慮したいもの である である。 6Ⅱ.農業界における事故
参考
事例から見えてきた問題
コミュニケーション(意思疎通)
① 相方との連係や声かけがなく起こった事例 一緒に仕事をしていて、コミュニケーションが取られずに起こった事故 ・杭を打っていて 終わったと思っていたら 相方が「もう一丁」と思ってカケヤを振り下ろし杭を打っていて、終わったと思っていたら、相方が「もう 丁」と思ってカケヤを振り下ろし、 杭を持っていた人の手を砕いた ・軽トラの上で荷下ろしが終わり、荷台から降りようとした時、まだ降りきっていないのに、 運転手が車を発進させ 荷台から投げ出され 頭部を打ち けた 運転手が車を発進させ、荷台から投げ出され、頭部を打ちつけた 相方がいたり何人かで作業をしている場合は、次の動作が相手に予測されない場合に限ら ず、予測される場合でも、次の動作をする場合かならず「……しますよう」と相手に伝える、 ず、予測される場合でも、次の動作をする場合かならず しますよう」と相手に伝える、 基本的コミュニケーションが必要である。 ② 貸し借りした機械のコミュニケーション ③ 「ちょっとの間」であっても危険は「ちょっと」ではない ④ 「今まで大丈夫だったから」は、「今回もこれからも安全」を保証していない ⑤ 大丈夫「だろう」は、事故発生の危険信号Ⅲ.合図マンの重要性について
検証
自社事故分析より ◆ 接触事故内容からの読み取りⅢ.合図マンの重要性について
検証
事故内容 事故内容 小屋接触 無線が途切れ、OP判断でターンし電線接触 電柱接触、OPと合図マン連携ミス 電話線を通過見誤り、機体あげて接触 圃場引き込み線に気づかず接触 支線接触 ポンプ小屋引き込み線に接触 電線の下を通過できると判断したが、間に合わず電線接触 小屋引き込み線接触 オーバーラン 目測誤り 電線接触 高度読み違い 連携ミス 手前支線に気づかず、支線に接触 オーバランして電線接触 家引き込み線に接触 電線接触 家引き込み線に接触 電線接触 遠目からだけの確認で、支線に接触 支線接触 雲と同化して見えなかった 連携ミスもあり 電線へ接近しすぎで、接触 圃場エンド付近に電柱がり、その支線にローターが接触 電話線接触 電話線あるのはわかっていたが 接触 ○ 上記事故の真の要因は? 電話線接触 電話線あるのはわかっていたが、接触 ・ 事前の確認不足と連携ミスが原因 ・ オーバーラン支線接触は、必ずしもOPだけの責任ではない 8Ⅲ 合図マンの重要性について
Ⅲ.合図マンの重要性について
Ⅲ.合図マンの役割
合図マンは散布業務の指揮者です。
指揮者がきちんと主導権(イニシアチブ)を持つことで良い演奏(散布作業)に繋がります。
指揮者に年齢や先輩後輩は関係ありません。演奏者が弾き易いような的確な指示が
大切です
大切です。
10Ⅲ.合図マンの役割
オペレーターは散布業務の演奏者です。
オペレーターは演奏者です。指揮者の指示に従って動かなくては良い音楽(飛行)は
出来ません 指揮者の合図を理解し 狂いのない演奏が最高の音楽(飛行)を生みます
出来ません。指揮者の合図を理解し、狂いのない演奏が最高の音楽(飛行)を生みます。
合図マン同様、年齢や先輩後輩は関係有りません。
Ⅲ.合図マンの重要性について
安全な散布飛行と散布作業の効果を充分に確保するため、ほ場の反対側で オペレ タ に正確な情報を連絡し 周辺の安全確保を担う補助員 ◆ 合図マンの定義Ⅲ.合図マンの重要性について
オペレーターに正確な情報を連絡し、周辺の安全確保を担う補助員合図マンは
散布の指揮者合図マンは
散布の指揮者合図マンは
散布作業の 管理者合図マンは
安全の案内人合図マンは
安全の案内人合図マンは
OPの第二の目合図マンは
OPの第二の目 管理者 ※ 事故防止のため、合図マンの責任は重要です。 12Ⅲ.合図マンの重要性について
役割
散布作業現場における役割の一事例Ⅲ.合図マンの重要性について
役割
オペレーター 合図マン 作業員A 作業員B ヘリの操作◎
散布状態の確認◎
◎
散布状態の確認◎
◎
散布量の調整・確認◎
◎
薬剤の調合◎
◎
◎
◎
散布の有無・圃場の指示◎
◎
オペレーターのガード◎
◎
薬剤と燃料の補充○
◎
燃料の残量確認◎
◎
○
○
車の移動○
◎
車の移動○
◎
燃料の準備◎
無人ヘリによる散布活動はチームで行います。分担が欠けることは非常に危険です。散布現場の合図マンの指揮者としての業務は結構あります!
Ⅲ.合図マンの重要性について
役割の実情
① オペレーターの役割Ⅲ.合図マンの重要性について
役割の実情
・ 機体の点検 ・ 散布計画、農薬の使用方法、散布区域の障害物及び他作物や有機農産物の生産圃場の確認 ・ 風速、風向から判断し、危被害防止措置の確認 ・ 散布中の機体管理散布中の機体管理 ・ 無事故で高品質の散布② 合図マンの役割
農薬 使用方法 散布区域 障害物及び他作物や有機農産物 生産圃場 確認 ・ 農薬の使用方法、散布区域の障害物及び他作物や有機農産物の生産圃場の確認 ・ オペレーターへ散布圃場の障害物や散布方法の情報連絡 ・ 通行人や車の接近をオペレーターに知らせ、無人ヘリを近づけないようにする③ 作業者の役割
・ 機体の積み込み ・ 薬剤の調合と積み込み薬剤の調合 積み込み ・ 離着陸時に通行人や車がこないか安全の確保 ・ オペレーターに通行人や車が接近しないように誘導Ⅲ.合図マンの重要性について
具体的アクション
散布作業において、オペレーターと合図マン間の意思疎通は、
Ⅲ.合図マンの重要性について
具体的アクション
散布作業
、
合
間
疎通
、
双方が理解できる方法で行います。
● 常に、オペレータ側から見た方向を基準に伝達
障害
⇒ 障害物等の位置や距離は、オペレータを基準にする
● オペレーターが要望する状況を理解し、実情を正確に報告
● オ レ タ が要望する状況を理解し、実情を正確に報告
⇒ オペレータからの応答が無い場合、繰り返し伝達する
基本的に双方向無線を使用して、手信号等のアクション動作も併用します。 16指示出しする方向 ①:機体挙動 ・前後 ・左右 ・上下 ・機首 ・傾き 指示出しする方向 ②:対象物 ・前後 ・左右 ・上下 ・距離 ・数 ・サイズ ・距離 ・数 ・サイズ