広帯域・マルチバンド非線形補償技術
電気通信大学
先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター
山尾 泰
2018.11.29 MWE TH6B 基礎講座 「5Gに向けた増幅回路技術」目次
1.5Gにおける無線回路の課題
2.非線形補償の基礎
3. 非線形補償の広帯域化技術
4. 同時送信マルチバンド非線形補償技術
5.むすび
11. Gにおける無線回路の課題
5 の目標
超高速ブロードバンドモバイルサービス(
enhanced Mobile
Broadband; eMBB)
超高信頼・低遅延通信(
Ultra Reliable and Low Latency
Communication; URLLC)
大規模マシンタイプ通信(
massive Machine Type
Communications; mMTC)
3 現在の100倍の伝送速度(下り20Gbps, 上り10Gbps、 一定の条件下において) 1km2あたり100万台のデバイスの収容 無線区間での片道遅延を従来の1/10以下の1ms程度に5 無線回路への課題
4(1)
SHF帯
、
ミリ波帯
等
高周波
への対応
→
増幅器の利得と電力効率性能
(2)
無線帯域幅の拡幅
と
同時マルチバンドアクセス
→
増幅器と
歪補償技術
への影響(今回の内容)
(3)
信号精度の向上
(主に
EVM
)
→
主に
歪補償技術
への影響
(今回の内容)
(4) ビームフォーミングアンテナ(BFA)への対応
→
増幅器と
歪補償技術
への影響
送信非線形補償
ディジタル・プリディストーション(
Digital Predistortion; DPD)
5 1.非線形補償回路と送信増幅器を分離 増幅器設計に自由度 f 3BW ~ 5BW f BW f BW x: 変調信号 v: PD出力 y: yRFの等価低域信号 vRF: v のRF信号 yRF:PA出力 fS: 標本化周波数 fC: 搬送波周波数 PD: プリディストータ ディジタル 信号処理 PA DAC ADC Inverse Estimation PA Modeling PDv
fCx
v
RFy
RFy
fS 2.非線形補償はディジタル信号処理 設計が容易でFPGAで容易に実現の課題1
非線形補償信号処理の所要帯域幅は源信号帯域幅の
3倍以上
(実際には
5倍程度)
800 MHz ×5 =4 GHz !
6 f 3BW ~ 5BW f BW f BW x: 変調信号 v: PD出力 y: yRFの等価低域信号 vRF: v のRF信号 yRF:PA出力 fS: 標本化周波数 fC: 搬送波周波数 PD: プリディストータ ディジタル 信号処理 PA DAC ADC Inverse Estimation PA Modeling PDv
fCx
v
RFy
RFy
fS 源信号 PA 入力 PA 出力の課題2
同時マルチバンドアクセスへの対応
7 PD1 PD2 Up Converter Up Converter Down Converter Down Converter PD Parameter Estimator fL1 fL2x
1x
2v
1v
2 y1 y2 Coupler Nonlinear Device DAC DAC ADC ADC f1 f2 回路規模が増大しコストアップ 帯域非連続デュアルバンドDPDの基本構成の課題3
信号精度の向上(
256QAM, NOMA*
1, ・・・・・?)
8
ACLR
*
2に加えて,
EVM
*
3が重要な性能指標に
*1 NOMA; Non-Orthogonal Multiple Access(非直交多重伝送)
*2 ACLR; Adjacent Channel Leakage Power Ratio(隣接チャネル電力比)
*3 EVM; Error Vector Magnitude(変調精度)
例)
256QAMでの送信EVM要求値; 3.5% 以下
(PAのみならず変調器,ミクサ,発振器位相雑音含む) Q I (%) 100 ) ( ' ) ( ' ) ( ' 1 0 2 1 0 2
N N R R Z EVM Z’及びR’は,信号を識別するタイミングにおける 実際の送信波ベクトル及び理想的な変調ベクトル.非線形補償の基礎
の入出力関数
10V
gs;
大
V
dsI
dsV
gs;
小
V
ds にもtanh
関数で依存カーティス・エテンベルグモデルにおける
I
I
dsdsは以下の形で表される
増幅器の非線形特性
11FET増幅器の非線形性はゲート電圧対ドレーン電流の関数に依存
例)
カーティス・エテンベルグモデル
における
I
dsは
V
gsの3次多項式
V
gsV
ds)
tanh(
)
(
0 1 gs 2 gs2 3 gs3 ds dsA
A
V
A
V
A
V
V
I
ゲート
ドレーン
ソース
周波数領域での相互変調歪の観測
122トーンキャリア入力信号
v t
in
( )
A
cos
a
t B
cos
b
t
3 3 2 2 1(
)
(
)
(
)
)
(
t
a
v
t
a
v
t
a
v
t
v
out
in
in
in
2 2 2 2 2 2 2 1 3 1 3 2 2 3 3 3 2 2 2 3 3( )
2
4
3 (
2
)
4
3 (
2
)
cos
cos
4
4
cos 2
cos 2
cos 3
cos 3
2
4
cos(
)
cos(
)
3
cos(2
)
cos(2
)
4
3
out a b a b a b a b a b a b b aa
v
t
A
B
a
a A
B
a
a B
A
A
t
B
t
a
a
A
t B
t
A
t B
t
a
A B
t a
A B
t
a
A B
A
t B
t
a
A B
cos(2
)
cos(2
)
4
A
a
bt B
b
at
和周波数と差周波数 IM3 基本波 高調波周波数領域での歪スペクトル
132トーンキャリア入力時の非線形出力
0 f1-f2 2f1-f2 f1 f2 f1-2f2 2f1 f1+f2 2f2 和周波数 IM3 基本波 高調波 差周波数 IM 3 高調波 0 f1-f2 2f1-f2 f1 f2 f1-2f2 2f1 f1+f2 2f2 和周波数 IM3 基本波 高調波 差周波数 IM 3 高調波 トーン間隔が狭い場合 トーン間隔が広い場合増幅器の入出力特性(フェーザ表示)
14全ての増幅器は入力電力が大きくなると
振幅が飽和
AM-AM特性
位相が飽和
AM-PM特性
同相(I)軸 (a)線形領域における信号空間配置 出力バックオフ = 15dB 同相(I)軸 直交(Q)軸 直交(Q)軸 (b)非線形領域における信号空間配置 出力バックオフ = 3dB いずれも信号伝送特性を劣化増幅器の入出力特性(
)
15 50 動作点 入力電力(dBm) 出 力 電 力 (dB m ) 1dB利得圧縮点 飽和出力 インターセプト点(IP3) 45 40 0 5 10 15 a b a; (P1dB - 動作点)dB b; (飽和出力 - 動作点) dB 1dB 出力バックオフ全ての増幅器はいずれ飽和する
.
基本非線形モデル
16非線形入出力関数は一般に
級数展開
できる
入力信号が無線信号のような帯域信号(Bandpass Signal)の時
フェーザ表現を用いて
等価低域系
で入出力関数を表せる
さらに等価低域系では偶数次の 非線形は,多くの場合周波数が 離れているので,省略されること が多い. 時間領域の波形をTaylor級数展開 は実数の時間関数x, y
は複素数の時間関数N
は最大非線形次数性能評価用の基本非線形モデル(
1)
17Saleh model
Input Amplitude |x| 正規化入力振幅 正規化出力振幅 出力位相シ フ ト (deg) AM-AM 特性 AM-PM 特性 AM-AM, AM-PM共に表現できるが, 強い(ハードな)非線形を表すことは できない , ,性能評価用の基本非線形モデル(
2)
18
Rapp model(
AM-AM 特性のみ)
p
を変えることで,実際の特性のフィッティングが 可能で,弱い(ソフトな)非線形から,強い(ハード な)非線形まで表すことができる Rapp model
に
AM-PM 特性を
加えたモデル
p =1.8 α = 0.06 β =0.085
メモリ非線形モデル
19入出力整合回路は一般に周波数特性を有する
増幅器の増幅素子は高い周波数で利得が徐々に低下
Wiener-Hammerstein モデル
・
非線形関数 (メモリレスモデル ) FIR フィルタ FIR フィルタ Hammerstein モデル
・
非線形関数 (メモリレスモデル ) FIR フィルタ周波数特性はインパルスレスポンスを乱れさせ波形歪を引き起こす
非線形補償の広帯域化技術
フォワードパスとフィードバックパス
21 x: 送信信号 v: PD出力 y: yRFの低域等価信号 vRF: v のRF信号 yRF: PA出力 fs: 標本化周波数 fc: 搬送波周波数 PD: プリディストータ PA DAC ADC Inverse Estimation PA Modeling PD DSPv
fcx
v
RFy
RFy
fsフォワードパス
フィードバックパス
Buffer Memory以下では2つのパスのそれぞれについて対応法を考える
フォワードパスの広帯域化技術
帯域分割並列信号処理
DPD
[7]
23 等価低域入力信号
x
を2つの帯域成分に分割
x
x
x
x
x
x
を2つの帯域成分の和で表現 低域成分 高域成分x
x
x : x の等価低域信号 x : x の等価低域信号 中心周波数シフト量BW
: 入力信号x
の帯域幅 正規化周波数 BW = 1 0x
Lx
H帯域分割時の非線形出力
24
OFDM信号等の送信に使われる準線形増幅器では3次の非線形項が主成分 → N = 3 で式を展開
スペクトル成分の和による非線形出力信号表現
25PA出力 を4つのスペクトル成分
の和で表現
低域成分 高域成分 低域相互変調成分 高域相互変調成分 BW=1 0 正規化周波数3BW
3/2BW
3/2BW
非線形出力信号の基底ベクトル表現
26 4つのスペクトル成分を,非線形多項式の基底と係数ベクトルを
用いて表現
(i = L, H, IL, IH)非線形多項式の基底
4成分の和でPA出力を表現
(i = L, H, IL, IH)非線形多項式係数ベクトル
スペクトル分解
DPDにおける逆特性係数の決定
27 PD入出力特性の等価低域系多項式モデル
v
M : 逆特性多項式の最大次数 : 逆特性の複素係数 PD出力 v をスペクトル成分の和で表現
最小二乗法によって係数 , を決定
: vLの離散時間ベクトル表現 y: yの離散時間ベクトル表現 (i = L, H, IL, IH)逆特性係数ベクトル
v
v
v
v
v
スペクトル
4分解DPD
28 4つのスペクトル成分毎に,並列してDPD信号処理を実行
• 4つのプリディストーションパスが必要
v
PA DAC PDIHx
v
PDH PDL PDIL DAC DAC DAC Band Splitter 3f0 -3f0v
ILv
IHv
Lv
Hx
Lx
H - f0 f0 フィードバック回路 逆特性係数v
RF fcy
RFスペクトル
2分解DPD
29 低域側と高域側でスペクトル成分をそれぞれグループ化
• 2つのプリディストーションパスに削減可能
• 各パスの所要帯域幅は,従来の2/3に狭帯域化
PAx
v
PDH,IH PDL,IL DAC DAC Band Splitter 2f0 - 2f0v
x
Lx
Hv
v
RFy
RF fc 逆特性係数 フィードバック回路v
v
v
所要標本化周波数と
DAC数
30 非線形補償法 スペクトル4分解 DPD スペクトル2分解 DPD 従来のDPD (帯域分割無し) 所要標本化 周波数1.5BW
2BW
3BW
所要 DAC 数4
2
1
BW: 源信号の帯域幅 BW=1 0 正規化周波数メモリ効果を考慮したスペクトル分解
DPD
31 vIL,mem PA DAC PDIH x PDH PDL PDIL DAC DAC DAC Band Splitter xL xH フィードバック回路 vRF fc yRF vL,mem vH,mem vIH,mem vmem 非線形 モデルv
IL,mem xL xv
PD出力
3L次元逆特性係数ベクトル
: 3次元係数ベクトル (i = L, H, IL, IH)計算機シミュレーションによる補償効果の評価
32 *CFR: ピーク対平均電力の低減処理 **PAPR: ピーク対平均電力比 非線形補償法 4分解DPD 2分解DPD 従来のDPD 送信信号 2CC-LTE信号 (20MHz×2) RF信号帯域幅 18 MHz ×2 変調方式 256QAM CFR* ピーク打消し法 PAPR** 7.7 dB DACの 標本化周波数 61 MHz 82 MHz 123 MHz RF中心周波数 2.0 GHz PA非線形モデル Wiener-Hammerstein モデル 出力バックオフ 11 dB 多項式最大次数 3 メモリの深さ 3 シミュレーション諸元
33
基本非線形モデル
Saleh model
AM-AM 特性 AM-PM 特性 , , 設定パラメータ Input Amplitude |x| 正規化入力振幅 正規化出力振幅 出力位相シ フ ト (deg)34
メモリ非線形モデル
Wiener-Hammerstein モデル
・
非線形関数 (Salehモデル ) FIR フィルタ FIR フィルタ 解析で用いたメモリ特性 振 幅 (d B ) BW 振 幅 (d B ) BW35
非線形補償前の
PA出力スペクトル (スペクトル4分解)
PA出力信号の帯域幅は
入力信号の約3倍
スペクトル分解前の PA出力スペクトル スペクトル4分解後の PA出力スペクトル各成分の帯域幅は
入力信号の約1
.5倍
正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z) 正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z)36
非線形補償前の
PA出力スペクトル (スペクトル2分解)
PA出力信号の帯域幅は
入力信号の約3倍
スペクトル分解前の PA出力スペクトル スペクトル2分解後の PA出力スペクトル各成分の帯域幅は
入力信号の約2倍
正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z) 正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z)37
計算機シミュレーション結果(スペクトル
, ACLR*, EVM**)
*ACLR: 隣接チャネル漏洩電力比 **EVM: 変調誤差
ACLR (dB) Next ACLR (dB) EVM (%)
lower upper lower upper lower upper
PA入力 -57.9 -57.9 -59.1 -59.2 2.13 2.11 補償前のPA出力 -28.9 -31.0 -37.4 -40.8 5.87 5.29 スペクトル4分解DPD -47.9 -48.9 -51.5 -52.2 2.26 2.22 スペクトル2分解DPD -47.3 -48.2 -52.3 -53.0 2.26 2.23 従来のDPD (分解無し) -46.0 -48.0 -51.7 -53.8 2.32 2.24 正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z) 非線形補償前 スペクトル4分解 DPD 従来のDPD 正規化周波数 電 力 ス ペク ト ル 密 度 (d B /H z) 非線形補償前 スペクトル2分解 DPD 従来のDPD
フィードバックパスの広帯域化技術
フィードバックパスの狭帯域化
39 フィードバック経路は増幅器の出力を等価低域系でA-D変換し、源信号と の誤差を求め、この誤差をある長さに渡って累積する。非線形補償係数 はこの累積誤差を最小化するようにLS(Least Square)法を用いて決定 誤差を最小化するために信号帯域外の歪みを含む全帯域幅の信号を フィードバックする必要があるか? OFDM信号のように送信信号スペクトルが広い帯域に渡って連続して 平坦な特性を有する場合には、残留歪みが特定の周波数帯域のみに 発生することはまれ 非線形歪みの発生は相互変調というメカニズムに基づいており、入力信 号が広帯域のスペクトルを有する場合には、その中に含まれるすべての 周波数成分の組合せで相互変調成分が広帯域に渡って発生 帯域内と帯域外の歪みのレベルには強い相関があるので、信号帯域 内のみをフィードバックして源信号との誤差を求め、これを最小化する 補償係数を求めれば、帯域外の歪みも同時に補償されるスペクトル外挿狭帯域フィードバック
DPD
[9]40
Spectrum Extrapolation Narrowband Feedback(SE-NF) DPD
A-D変換器入力に狭帯域フィルタで帯域制限し,非線形モデル同定に
おいて広帯域信号を復元
フィードバック帯域幅と補償誤差および
隣接チャネル漏洩電力の関係
41 -55 -50 -45 -40 -35 10 15 20 25 30 35 A C LR N M SE Aquisition Bandwidth (MHz) ACLR (Lower) ACLR (Upper) NMSE (d B ) 20MHzキャリアのLTE信号のフィードバックパスの帯域幅を変えて ACLRとMMSEを測定SE-NFによる320MHz帯域幅信号の補償実験結果
[11]42
20MHzキャリア間隔のLTE信号16キャリアをアグリゲーションした合計320 MHz 幅のRF信号の補償を320MHzのフィードバック帯域幅で実現
同時送信マルチバンド非線形補償技術
フォワードパスのマルチバンド化
帯域非連続デュアルバンド
DPD
45 PD1 PD2 Up Converter Up Converter Down Converter Down Converter PD Parameter Estimator fL1 fL2x
1x
2v
1v
2 y1 y2 Coupler Nonlinear Device DAC DAC ADC ADC f1 f2基本的な考え方は
帯域分割広帯域
DPD
と同じであるが,
2つのバンドが離れているため,奇数次の非線形に加えて,
偶数次の非線形についても考慮が必要
偶数次の非線形による歪の発生
46 PA 2 1 f f 1 2 f 1f
f
2 1 2 3 f f 2 1 2 f 2 f 1f
2f
input output特に2つのバンドが倍数関係に近いときには,
偶数次項を非線
形モデルに組み込む
必要がある.
PA Dual-band PD Up-Conversion & DAC 1 f f2 90 90 1 x 2 x ADC & Digital Down-Conversion & Low-Pass Filtering Harmonic cell Carrier cell 2 Carrier cell 1 Beat cell Inter-band cell 2 Inter-band cell 1偶数次歪を考慮したデュアルバンド
DPD
47
4次の非線形項までを考慮
f1=700 MHz
デュアルバンド
DPDの補償実験結果
48 f1=700 MHz f
2=1350 MHz
フィードバックパスのマルチバンド化
スペクトル折返しフィードバック
DPD
[16]
50複数のバンドを,
スペクトル折返しダウンコンバータ
を用い、異
なる帯域の信号を共通の中間周波数
(IF)帯域に重畳して変換
これによりフィードバック回路を簡略化可能
ADC PD Parameter Estimator fL1 fL2 x1 x2 v1 v2 y1 Coupler y2 Nonlinear Device Up Converter Up Converter Down Converter DAC DAC Post Processing & PA Modeling ( PD1 PD2 f1 f2 1)SFFB ダウンコンバータ 2)PDパラメータ決定回路 2 2 1 f f flo 1.75GHz 2.75GHz 0.5 GHz f1 f2 frequency B1 B2 0 f1 f2 B1 B2 frequency 0 2 1 2 f f max{B1 , B2} 2 1 2 f f frequency frequency多段スペクトル折返しダウンコンバータ
51スペクトル折返しダウンコンバータを多段化することで,
ADCの数を
減らすことが可能
2 2 1 1 f f flo 2 1 3 2 f f flo 2 2 3 f f f1, f2, f3, f1 f2 frequency 0 f 3 0 3 2 frequency 2 f f frequency 0 2 1 2 f f 1 lo f 2 lo f 1 l o f52 5Gに向けた広帯域・マルチバンド化に対応するための非線形補償技術と してDPDをとりあげ、最近の技術内容を解説した。 DPDはプリディストータとDACを含む順方向経路と、増幅器の出力周波数 をA-D変換してフィードバックする経路の2経路から成る。このそれぞれに 対して、広帯域化・マルチバンド化の観点からどのような技術が適用可能 かを、筆者の研究室で検討・開発した要素技術を例にとって概説した。 これらの技術は互いに組合せが可能であり、組合せることでさらなる性能 向上が可能と考えられる。
むすび
53