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土石流 流木対策の事例 ( 佐賀県楠地区 ) 保安林種 : 水源涵養保安林 土砂流出防備保安林 山地災害危険地区 : 山腹崩壊危険地区 2 箇所 崩壊土砂流出危険地区 6 箇所 保全対象 : 人家 83 戸 消防署 1 箇所 鉄道 500m 国県道 :700m 田畑 :10.4ha 一級河川厳木川

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Academic year: 2021

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(1)

○ 保 安 林 種 :土砂流出防備保安林 ○山地災害危険地区:崩壊土砂流出危険地区 ○ 保 全 対 象 :人家34戸、県道800m、市道1,500m、田1.4ha ○ 既 存 施 設 :谷止工2基 ○森林の現況:主要樹種(スギ、広葉樹)、林齢(42~63年)、 人天比率(人14%、天86%)、粗密度(中) ○ 荒 廃 状 況 :昭和42年8月、羽越水害により、板入沢において土石流が発生し、 家屋37戸の倒壊等被害が発生。 ○治山事業の概要 ・全体計画額:1.1億円 ・ 計 画 期 間 :平成26年 ・ 施 設 計 画 :谷止工嵩上げ1基(嵩上げ高1.5m) ・土石流・流木への対応:施工後、上流部の山腹の崩壊によって発生した不安定土砂 が渓床内に堆積。この堆積した不安定土砂が下流へ土石流となって流出するおそれ があったため、既設谷止工を嵩上げ・増厚。 ・関連するソフト施策:工事説明会時に山地災害危険地区について周知し、防災意識 の向上を図った。

土石流・流木対策の事例(新潟県

胎内市鼓岡地区)

既設治山 ダム工 既設治山ダム 工(増厚嵩上) 被害想定区域 増厚・嵩上げ施工状況(※施工中) 既設治山ダム(S42~S43施工) 既設治山ダムから下流側 保全対象を望む

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(2)

○保安林種:水源涵養保安林、土砂流出防備保安林 ○山地災害危険地区:山腹崩壊危険地区2箇所、崩壊土砂流出危険地区6箇所 ○保全対象:人家83戸、消防署1箇所、鉄道500m、国県道:700m、田畑:10.4ha、 一級河川厳木川、楠川、給水施設1箇所 ○既存施設:谷止工16基、砂防ダム1基 ○森林の現況:主要樹種:スギ、ヒノキ、林齢:8~67年生、人天比率:9:1、 粗密度等:中 ○荒廃状況:平成21年7月、豪雨により渓岸浸食が進行し多量の不安定土石や倒木 が堆積。 ○治山事業の概要 ・全体計画額:6.1億円 ・計画期間:平成25年~平成29年 ・施設計画:谷止工(コンクリート)10基、谷止工(スリット)5基、床固工11基、流路工 243m、本数調整伐39.6ha ・土石流・流木への対応:流域内の森林は、手入れ不足から過密化した状態にあ り、荒廃も進んでいることから、倒木が多数発生しているため、流木対策とし てスリットダムを5基計画。

土石流・流木対策の事例(佐賀県

楠地区)

床固工施行状況

←本数調整伐実施状

施工前 施行状況

渓流内荒廃状況

施工後 施工前

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(3)

災害日時:平成24年7月12日(梅雨前線豪雨災) あそし いちのみやまち さかなし 災害場所:熊本県 阿蘇市 一の宮町 坂梨 地内 気象状況:最大24時間雨量 414㎜(7/11 10時 ~ 7/12 10時) 最大1時間雨量 91㎜(7/12 6時 ~ 7時) 保全対象:人家435戸、国道10,500mほか 事業効果:平成24年7月の梅雨前線に伴う豪雨で山腹崩壊等により生産された大量の土砂や倒木等が流出したが、既設治山ダム群の渓床勾配緩和効果によ り土砂等の流出が抑制され、人家や国道への被害が未然に防止された。また、治山ダムの堆砂区域においては、山脚固定効果により渓流の縦横侵食や山 腹崩壊は発生しなかった。 土砂等の流出抑制状況 土砂等の流出抑制状況 治山ダム

階段状の治山ダム群の整備による土石流の抑制(熊本県

阿蘇市)

○福岡県八女市の事例

同豪雨により福岡県八女市でも山地災害が相次いだが、計画的な治山施設の設置を実 施した箇所は、土石や流木を捕捉し、下流への被害を軽減。 (治山施設設置箇所) 治山えん堤により土石等を補足し、 下流の被害の防止 (治山施設未設置箇所) 下流の農地に土石流が流入し被害を及 ぼした 治山ダム群による崩壊発生の抑制

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(4)

○保安林種:土砂流出防備保安林 ○山地災害危険地区:山腹崩壊危険地区 ○保全対象:人家43戸、小学校1、病院1、消防施設1、福祉施設1 ○森林の現況:主要樹種 広葉樹、林齢 20~50、人天比率 0:1、粗密度 中 ○荒廃状況:現況踏査において断続的ではあるが地すべり変状と解される現象及び降 雨時の多量の湧水が確認された。さらに簡易観入試験の結果、不安定な土砂(1.7mの 層厚)が確認され、崩壊が拡大する可能性が高い。 ○治山事業の概要 ・全体計画額:3.9億円 ・計画期間:平成23年~平成28年 ・施設計画:地山補強土工6,790㎡、ボーリング暗渠工595m、水路工60m、レキ暗 渠工105m、アンカー工76m (高島全島が西海国立公園に指定されているため、既存木を極力残存できる工法と して地山補強土工を選定)

斜面崩壊対策の事例(長崎県高島地区)

全景 荒廃状況 荒廃状況 完成状況 完成状況

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(5)

○ 広島県豪雨災害においては、土石流により流下する石礫が立木により捕捉され、下流への石礫の流下が

減少するなど、森林が被害の拡大を抑制している事例が確認された。

谷部を流下した巨礫が、スギやその樹間に止まった流木等により捕捉されている。 土石流が発生した渓流部からの石礫の拡散をスギの 立木が防止している。 地表侵食や土石流が地表を流下した痕跡がある箇所。 土砂や流木が捕捉されている。また、樹幹には2mを 超える場所まで土砂が付着しており、流下する土砂 の減衰効果があったと考えられる。

災害緩衝林としての森林造成

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(6)

自然の回復力を活用した崩壊地の復旧事例

○ 人家、道路等の保全対象が周辺にない場合で、再度災害の発生の可能性が低い場合には、荒廃地の復旧

方法として自然復旧を活用する方法を採用することで、治山事業のトータルコストの縮減にも貢献。

・場所:長野県安曇野市明科

・概要:平成16年の台風により崩壊し、平成21年度に山腹工

により復旧を図る予定であったが、年度途中から自然

復旧が進み始め、ほぼ全面に草本・灌木が繁茂。

計画時

(平成20年)

自然復旧

(平成21年8月)

自然復旧

(平成21年10月)

草本類が崩壊地内を覆い始め 灌木類の樹高が2~3mに達した

・場所:石川県七尾市多根町地内

・概要:平成22年7月の集中豪雨により、熊渕川支流沿いの

山腹表土が崩壊。人家、道路等への影響はなく、周辺

にクラック等も見られず、自然復旧に委ねたもの。

被災時

2級河川 熊渕川支流

現況

近景

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(7)

コストの縮減や自然環境への配慮の取組事例

○ 既存施設を有効活用し機能強化を図る工法、地山補強土工法の活用、転石等の現地発生資材の活用、施

工地周辺の自然植生を活かした緑化工の採用等によりコストを縮減。

・治山ダム工(間詰工)

従来工法

(練積コンクリートブロック)

現地発生資材の活用

・緑化工

緑化の基盤となるシート

のみを施工

周辺の樹木等の種子の飛来・

活着による植生の回復状況

・機能強化(嵩上げ)

従来工法

(新設ダムの設置)

既設治山ダムを活用した

嵩上工

・地山補強土工

従来工法(法枠工)

地山補強土工の活用により

現況の景観・環境の維持

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(8)

防災・減災に資するグリーンインフラとしての治山対策

○ 治山施設が渓床の侵食防止、渓床の安定、山脚の固定等を図り、森林の再生基盤を確保するとともに、樹

木の根系が表層土を斜面につなぎとめることによって表層崩壊を防止するなど、森林の山地災害防止機能を

高める治山対策は、防災・減災に資するグリーンインフラとして活用することにより、生活環境や生物多様性の

保全、地球温暖化の防止等も含めた多面的な効果の発現が期待できるとともに、維持管理に要する費用の低

減も期待され、人口減少社会を迎える中で効果的に推進していくことが重要。

◇ 国土強靱化基本計画(抜粋)(平成26年6月3日閣議決定)

第3章 国土強靱化の推進方針

2 施策分野ごとの国土強靱化の推進方針

(個別施策分野の推進方針)

(9) 農林水産

○ 地域コミュニティ等との連携を図りつつ、地域に根ざした植生の活用など、自然との共生の視点も含めた、農山漁

村における農業・林業等の生産活動を持続し、6次産業化等により地域資源の活用を図り、農地・森林等を適切に

保全管理することを通じて、農地・森林等の荒廃を防ぎ、国土保全機能を適切に発揮させる。

(10) 国土保全

○ 地震・津波、洪水・高潮、火山・土砂災害等の自然災害に対して、河川管理施設、海岸保全施設、土砂災害危険

箇所等における砂防設備や治山施設の整備等のハード対策を進めるとともに、土地利用と一体となった減災対策、

ハザードマップの作成推進及び周知徹底、災害発生時の的確な情報伝達、警戒避難体制整備等のソフト対策を効

率的・効果的に組み合わせた総合的な対策を、地方公共団体を適切に支援しつつ、強力に実施する。

(11) 環境

○ 海岸林、湿地等の自然生態系が有する非常時(防災・減災)及び平時の機能を評価し、各地域の特性に応じて、

自然生態系を積極的に活用した防災・減災対策を推進する。

20

(9)

地球温暖化適応計画の策定

○ IPCCの報告では、気候システムの温暖化は疑う余地がないとされ、この避けられない温暖化に備えるには、

技術開発や各種施策の転換などを計画的に進める必要。

○ これらの状況を踏まえ、各分野の適応計画を組み込んだ政府全体の適応計画を平成27年度夏までに策定す

ることとし、環境省等を中心に関係府省が連携して検討を行っているところ。

◇ 政府全体の適応計画策定に向けたスケジュール

○ 平成24年3月

・ 気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポートの

作成・公表

○ 平成25年7月

・ 中央環境審議会地球環境部会の下に、気候変動影響

評価等小委員会を設置

既存の気候変動予測及び影響・リスク評価の知見の

整理等を実施

○ 平成26年4月

・ 農林水産省気候変動適応計画推進本部設置

○ 平成27年2月頃

・ 気候変動影響評価等小委員会において、「日本に

おける気候変動による影響の評価に関する報告と

今後の課題について(意見具申)(仮)」を取りまとめ

予定

○ 平成27年7月頃

・ 農林水産業の気候変動適応計画(仮)を決定予定

○ 平成27年夏頃

・ 政府全体の適応計画を閣議決定

21

(10)

林野庁インフラ長寿命化行動計画の概要(治山施設関連)

○ 林野庁が管理・所管する治山施設及び林道施設の維持管理・更新等を着実に推進するための中期的な取組

の方向性を明らかにする計画として、「林野庁インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定。将来にわたってイン

フラが求められる機能を適切に発揮し続けるための長寿命化対策の充実を図る。

現状と課題 必要施策に係る取組の方向性 点検・診断、補修・更新等 ・施設の整備時期や周辺環境に応じた特性の考慮・地球温暖化等に伴う災害の発生リスクの高まりへの対応 ・点検・診断の着実な実施と、その結果に基づく必要な対策の適時適切な実施等 による「メンテナンスサイクル」の構築 ・周辺環境や社会情勢等の変化に応じた戦略的な取組の推進 基準類の整備 ・メンテナンスサイクル実施に係る基準類の体系的な整備 ・施設の重要度や維持管理の効率性等を踏まえた点検・診断の頻度や内容及び 補修・更新等に関する基準について設定した長寿命化対策ガイドライン(マニュア ル)(仮称)を作成 情報基盤の整備と活用 ・施設の各種諸元の効率的な収集と活用 ・「メンテナンスサイクル」の実施を通じた施設の劣化・損傷の状況等の情報の収集、蓄 積 ・施設の位置情報も含めた各種諸元の電子化(GIS化等) 個別施設計画の策定 ・個別施設計画の策定とこれに基づく取組の計画的な実施 ・個別施設計画の策定が着実に進むよう、個別施設計画策定ガイドライン(マ ニュアル)(仮称)の作成等による支援 新技術の開発・導入 ・新技術の導入による効率的な維持管理・更新等 ・現場のニーズを踏まえつつ、新技術の積極的な導入や優良事例の周知を推 予算管理 ・厳しい財政状況下における維持管理・更新等の的確な実施 ・維持管理、更新等に係るトータルコストの縮減、予算支出の平準化 体制の構築 ・メンテナンスサイクルの実施に必要な体制の構築 ・人材、体制の確保、研修の充実等・維持管理に当たって、一定の能力を有するボランティア等との連携の推進 法令等の整備等 ・社会情勢の変化に応じた維持管理・更新等の確実な実施 ・所管する法令等について、引き続き適切に運用するとともに、必要に応じ各種通知類を整備 ・対象施設:治山施設及び林道施設 ・計画期間:平成26~32年度(2014~2020年度) ・本行動計画を継続し発展させるため、「3.必要施策に係る取組の方向性」を充実・深化させるとともに、必要に応じて行動計画 を改定。 ・必要な情報(各インフラの管理者が策定する個別施設計画に記載される対策費用等)を把握した上で推定

.計画の範囲

.中長期的なコストの見通し

.必要施策に係る取組の方向性

.フォローアップ計画

治山施設の現状

現在(H24年度末) 10年後 20年後

55,600基

15%

30%

49%

都道府県

380,000基

15%

32%

51%

施設後50年以上経過する施設の割合 施設 管理者 施設数

治山ダム

22

(11)

-11- 5.今後の治山事業による整備の考え方について (1)災害に強い森林づくりに向けた治山事業による整備の考え方ついて これまでの調査結果・検討結果を踏まえ、災害に強い森林づくりに向けた治山事業による整備の考え方について表 5.1 のように整理した。 表 5.1 災害に強い森林づくりに向けた治山事業による整備の考え方

(未定稿)

(参考資料)

(12)

-12- 表 5.1 で示した治山事業による整備の考え方に基づく山腹工及び渓間工(治山ダム工)の整備の考え方について以下に示す。 (2)山腹工の整備の考え方 2.2 章の山地災害の発生機構において示したように、当災害は単成の崩壊-土石流を単元とする土石流が主体となっていることから、発生源対策としての山腹工は重要な位置付けを有 する。 調査対象地の山腹工の整備の考え方は、災害後の斜面の現況から今後想定される斜面変動形態によって、侵食型(Ⅰ、Ⅱ型)及び崩壊・崩落型(Ⅲ型)に大別され、これらの区分に対 応する今後の山腹工の基本方針について表 5.2 に示す。 実施に当たっては、現地の施工条件等も踏まえ、自然復旧の推移を見つつ、山腹工と治山ダム工との組み合わせを検討することとする。また、今回の調査において確認されたような地 下水の湧出点が把握できる場合は排水工の設置等を検討するなどの配慮も必要である。 なお、広島市内の森林においてはシカの個体数増加及び食害が顕在化していることから、植栽木の健全な生育を目的として侵入防護柵等の獣害防止対策を行うことが望ましい。 表 5.2 山腹崩壊地の現況斜面区分と山腹工の整備の考え方

(未定稿)

(参考資料)

(13)

-13- (3)渓間工(治山ダム工)の整備の考え方 土石流対策を中心とした整備として、山腹工とともに渓間工(治山ダム工)による山脚固定、渓流の縦横侵食の防止、渓流内に堆積する不安定土砂の固定など発生源対策を重点的に実 施することを検討するとともに、流下する土石流に対しては透過型治山ダムの設置も検討し、渓岸侵食の防止、土石や流木の捕捉に努めることとする。応急対策、恒久対策別に、渓間工 (治山ダム工)の整備の考え方について表 5.3 に示す。 表 5.3 渓間工(治山ダム工)の整備の考え方

(未定稿)

(参考資料)

参照

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