平成 22 年 10 月 4 日 京丹後市子ども未来まちづくり審議会資料
京丹後市立保育所施設の耐震化方針(案)
平成22年9月
1 保育所施設の耐震化について
保育所施設は、多くの乳幼児等が一日の大半を過ごす生活等の場であり、地震や災害 等の発生時には地域住民の福祉避難所(一部の保育所施設を除く)としての役割も担っ ています。 また、災害発生時においては、乳幼児の人命を守るとともに、被災後の保育の早期再 開を可能とするため、施設や設備の損傷を最小限にとどめることなど、耐震性が確保さ れた保育所づくりに取り組む必要があります。 このため、耐震化に対する国・府の動向や財政措置の状況を的確にとらえつつ、本市 における保育所施設の耐震化を可能な限り早く、計画的に進めていくことを目的に、保 育所施設の管理計画となる「京丹後市保育所再編等推進計画」に保育所施設耐震化方針 を盛込むこととします。2 保育所施設の現状と耐震診断の状況
(1)保育所施設の現状 現在、市内には、木造保育所11箇所と非木造保育所16箇所の27箇所の保育所施 設があり、このうち昭和56年以前の旧耐震基準による設計で建築された木造保育所が 6箇所、非木造保育所が7箇所となっています。 (2)耐震診断の状況 保育所の耐震診断については、平成20年2月に厚生労働省から「児童福祉施設等を 利用する児童等の安全確保の観点から、早急に耐震診断等の実施が図られるよう積極的 な取組を進めていただき児童福祉施設等の耐震化の推進に努める」旨の通知があったも のであり、本通知等を踏まえ、建築物の耐震改修の促進に関する法律(以下「法」とい う。)に基づいて、別表「建築物の耐震改修の促進に関する法律の概要表」に示す耐震 診断・改修の努力義務が課せられる施設から順次、診断を実施してきました。 このような中、平成21年度以降、学校施設について全市的に耐震診断を行うことと した機会と軌を一にし、保育所施設についても全市的に耐震診断を実施したところです。 なお、旧耐震基準による設計で建築された保育所施設のうち、久美浜保育所は、平成 18年策定の「京丹後市保育所再編等推進計画」のもとで、平成22年度施工の久美浜 保育所改修工事において耐震補強工事を合わせて実施しています。また、大宮町の河辺、 善王寺の2保育所については、平成24年4月から口大野保育所をあわせて、(仮称) 大宮北保育所として統合新設する予定であることから、耐震診断を行なわないこととし ました。3 耐震診断結果を踏まえた耐震化の方針
耐震診断結果に基づく保育所施設の耐震化を早期に達成するため、次のとおり進める こととします。 (1)耐震化の基本的な考え方と保育所再編等推進計画との関係 大規模地震発生時における保育所施設の危険性を回避するため、安全性の確保を最優 先に、保育所の適正配置のための統廃合等にも考慮しつつ総合的に判断し、非木造の構 造耐震指標 Is 値(以下「Is 値」という。)もしくは木造の上部構造評点(以下「評点」 という。)を基に、以下のとおり対策を講じることとします。 -1-① Is 値が 0.3 未満もしくは評点が 0.7 未満と診断された保育所施設 原則、平成23年度中に通所替え又は代替施設の準備を行います。そのうえで 保育所の耐震補強については、学校の場合と異なり、夏期休業等に限定して行う ことが困難なため、補強工事は平成23年度に行う通所替え又は代替施設の準備 を終えた後に行うこととします。 (ア) 耐震補強工事により、耐震強度が確保できると診断された場合 保育所再編等推進計画において、引き続き保育所施設として活用する場合 は、原則、平成24年度中に耐震補強工事を実施することとします。一方、 統廃合により用途廃止とする保育所施設については、統廃合が相当期間、後 年となる場合を除き補強工事は実施しないこととします。 (イ) 耐震補強工事ができないと診断された場合 保育所再編等推進計画において、引き続き保育所施設として活用する場合 は、原則、平成24年度以降に改修工事又は新築工事をできるだけ早期に実 施することとします。 ② Is 値が 0.3 以上 0.7 未満もしくは評点が 0.7 以上 1.0 未満と診断された 保育所施設 原則、平成23年度以降できるだけ早期に通所替え又は代替施設の準備を行 います。そのうえで保育所の耐震補強については、①と同様の事情により、保育 所再編等推進計画において、引き続き保育所施設として活用する場合は、原則、 平成24年度以降に改修工事又は新築工事をできるだけ早期に実施することと します。一方、統廃合により用途廃止とする保育所施設については、統廃合が相 当期間、後年となる場合を除き補強工事は実施しないこととします。 (2)耐震化事業の実施について 「(1)耐震化の基本的な考え方と保育所再編等推進計画との関係」により講じる対策に 基づき、保育所施設の耐震化事業の推進に努めることとします。 (3)耐震が確保されるまでの対応 保育所運営において、保育所危機管理対応マニュアル等を基本に入所児童の安全面を 最優先に、日頃から避難訓練等を繰り返し実施するなど、できる限りの対策を講じ、児 童の安全性を確保することとします。 (4)事業の実施に伴う財源確保 耐震化事業の実施に際しては、国の補助制度の創設要望を行なうとともに、有利な地 方債等を活用して、一般財源の単年度負担や後年度負担を極力縮減できる事業実施に努 めます。 -2-
【耐震診断結果及び概算改修費等の状況】 木 造 定員 入所児童数 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 棟区分 Is値 CT×SD値(q値) 構造評点 150 78 105 92 108 103 100 新耐震基準 90 44 55 62 52 48 36 旧耐震基準 全体棟 0.08 (0.35) ◎ 58,000 60 47 27 26 25 24 26 新耐震基準 60 46 42 36 34 39 34 旧耐震基準 全体棟 0.29 (1.19) ◎ 58,000 100 92 90 92 87 84 70 管理室棟 0.004 (0.01) ◎ 保育室棟 0.51 0.36 ○ 60 28 29 29 23 20 15 旧耐震基準 全体棟 0.01 (0.08) ◎ 58,000 大宮南保育所 230 175 164 157 146 138 125 新耐震基準 口大野保育所 120 59 新耐震基準 河辺保育所 90 48 旧耐震基準 善王寺保育所 90 57 旧耐震基準 網野保育所 90 88 81 74 61 54 53 新耐震基準 網野みなみ保育所 150 100 105 93 87 78 85 新耐震基準 浅茂川保育所 60 36 38 36 39 38 36 新耐震基準 島津保育所 100 48 48 42 40 37 27 旧耐震基準 全体棟 0.30 ◎ 34,800 64,000 たちばな保育所 120 71 65 63 55 57 51 新耐震基準 丹後保育所 120 100 105 116 123 115 108 新耐震基準 H20年度 新築 宇川保育所 80 32 32 38 32 33 33 新耐震基準 H21年度 増改築 和田野保育所 45 20 25 25 21 17 17 旧耐震基準 全体棟 0.35 ◎ 53,000 58,000 鳥取保育所 45 25 25 20 18 18 17 新耐震基準 黒部保育所 45 19 23 23 27 21 24 新耐震基準 溝谷保育所 110 77 61 65 60 69 67 新耐震基準 吉野保育所 45 19 23 22 28 22 26 旧耐震基準 全体棟 0.22 ◎ 25,800 58,000 久美浜保育所 120 71 77 74 69 67 60 旧耐震基準 全体棟 0.56 0.30 ○ 100,000 湊保育所 45 27 31 22 23 22 24 旧耐震基準 全体棟 0.17 ◎ 15,200 58,000 神野保育所 60 33 32 29 30 33 33 旧耐震基準 全体棟 0.36 ◎ 25,800 58,000 田村保育所 45 19 23 24 23 19 17 保育棟 0.29 ◎ 遊戯室棟 0.41 (1.27) ○ こうりゅう保育所 120 99 98 91 89 91 89 新耐震基準 【耐震性能判定表】 区分 ○ ◎ -3-181 204 211 H24年度 (仮称)大宮北保育所開設 1.0以上 0.7以上1.0未満 耐震性能 203 概算改修費 (千円) 旧耐震基準 耐震診断結果 定員・入所児童数 (H22.4.1) 今後5年間の想定入所児数 非木造 耐震基準別 丹波保育所 保育所名 五箇保育所 204 峰山保育所 新山保育所 吉原保育所 長岡保育所 0.7未満 旧耐震基準 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危険性がある。 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危険性が高い。 0.3以上0.7未満 0.3未満 非木造(Is値) 0.7以上 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危険性が低い。現在の基準同等の耐震性能があると考えられています。 木造(上部構造評点) 73,300 64,000 144,600 区分 代替施設(仮設 園舎)経費 (千円) 58,000
用 語 解 説 ① 新耐震基準 昭和56年の建築基準法(施行令)の改正により、現行の新耐震基準が施行されました。 新耐震基準の建物は震度6強程度の地震でも建物が倒壊しない耐震性能となっています。 昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた建物に対して新耐震基準が適用されていま す。 ② 耐震診断 耐震診断は、新耐震基準施行以前の建物について、地震に対する安全性を構造力学上診 断するものです。診断の結果は、非木造の場合は Is 値で、木造の場合は上部構造評点で 示され、Is 値が0.6未満又は上部構造評点が1.0未満の場合は、「地震の震動及び衝 撃に対して倒壊又は崩壊する危険性がある」(平成18年国土交通省告示第184号)と されています。 ③ Is 値と上部構造評点 構造耐震指標(Is 値と上部構造評点)とは、耐震診断により、非木造あるいは木造に おける建物の耐震性能を示す指標で、非木造で Is 値 0.6 以上、木造で上部構造評点 1.0 以上で耐震性能を満たすとされていますが、非木造の場合は学校の場合と同様に Is 値 0.7 以上の指標とします。Is 値 0.3 未満もしくは上部構造評点 0.7 未満の場合は大規模な地 震(一般的に震度6強程度)により倒壊の危険性が高い建物とされています。なお、構造 耐震指標に対応する耐震性能については、次のように判断します。 【耐震性能判定表】 耐 震 性 能 非木造(Is 値) 木造(上部構造評点) 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危 険性が低い。現在の基準同等の耐震 性能があると考えられています。 0.7以上 1.0以上 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危 険性がある。 0.3以上0.7未満 0.7以上1.0未満 大地震時に倒壊し、又は崩壊する危 険性が高い。 0.3未満 0.7未満 ④ CT×SD 値 CT×SD 値とは、建物にある程度の強度を確保することを目的とした建物の形状(SD)や累 積強度(CT)の指標に関する判定基準です。Is 値が基準を満たしていても、この値が低い場 合は安全としない目安となります。具体的には、Is 値が 0.7 以上で基準を満たしている場 合でも、CT×SD 値が 0.3 以下の場合、その建物は安全とは判断されません。 ⑤ q値 q値とは、地震による水平外力に対して建物が対応する強さを表す指標で、主に鉄骨造 の場合の指標に関する判定基準です。Is 値 0.3 未満の場合にq値 0.5 未満の場合、大地 震で倒壊、又は崩壊する危険性が高くなります。 -4-
【別表】建築物の耐震改修の促進に関する法律概要表 建築物の規模など 該当保育所 階数3以上かつ延べ床面積 1000㎡以上 延べ床面積1000㎡以上 階数2以上かつ延べ床面積 500㎡以上 【峰山】新山保育所 階数2以上かつ延べ床面積 1000㎡以上 指定容量以上の保管施設 府耐震改修促進計画に記載さ れた道路に面するもの 特定建築物のうち 延べ床面積750㎡以上 【網野】島津保育所 【久美浜】久美浜保育所 特定建築物のうち 延べ床面積1500㎡以上 特定建築物のうち 延べ床面積500㎡以上 特定建築物のうち 延べ床面積2000㎡以上 ※ ① 「建築物の耐震改修の促進に関する法律」により、建築基準法に基づき耐震診断・耐震改修の努力義務が課せられる施設。 ② 「建築物の耐震改修の促進に関する法律」により、所管行政庁からの耐震診断・耐震改修の指示対象施設。 ③ 「建築物の耐震改修の促進に関する法律」により、設置主体の判断に基づき、施設の重要度を考えて耐震診断・耐震改修を進める施設。 -5- その他 ③施設の重要度を考え て耐震改修を進めるべ き施設 上記以外の施設 【峰山】吉原保育所、長岡保育所、丹波保育所 【大宮】河辺保育所、善王寺保育所 【弥栄】和田野保育所、吉野保育所 【久美浜】湊保育所、神野保育所、田村保育所 耐震診断・改修不要 体育館 幼稚園 保育所 小学校等 老人ホーム等 危険物の貯蔵等(法6-2) 多数の者の避難を困難とする恐れがあるもの (法:6-3) ②所管行政庁の指示対 象施設 (法7-2) 幼稚園 保育所 小学校等 老人ホーム等 特定建築物のうち危険物の貯蔵等の建築物 ① 耐 震 診 断 ・ 改 修 の 努 力 義 務 が 課 せ ら れ る 施 設 特 定 建 築 物 多 数 が 利 用 す る 用 途 の 建 物 官 公 署 建 築 物 ( 法 6 -1) 病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨 店、事務所、ボーリング場等の運動施設・診 療所・映画館・公会堂・卸売市場・マーケッ ト等の物品販売店舗・ホテル・共同賃貸住 宅・老人福祉センター・博物館・遊技場・公 衆浴場・飲食店・理髪店等のサービス業を営 む店舗・工場・交通ターミナル・自動車車 庫・官公署の建築物 S56.5.31 建築基準法/建築物の耐震改修の 促進に関する法律 旧耐震基準 新耐震基準 建築物の用途など