• 検索結果がありません。

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

東京医療保健大学看護学部看護学科(Department of Nursing, Tokyo Healthcare University)

2013年10月15日受付 2014年8月11日採用

原  著

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ

支援プログラムの開発と評価

Development and process evaluation of partnership support

program for couples undergoing fertility treatment

朝 澤 恭 子(Kyoko ASAZAWA)

* 抄  録 目 的  生殖補助医療を用いた治療を予定する一般不妊治療中のカップルに対して,パートナーシップ向上, QOL維持,および精神的苦悩軽減のために,少人数参加型のパートナーシップ支援プログラムを開発し, アウトカム評価とプロセス評価によるプログラム評価を行う。 対象と方法  パートナーシップ支援プログラムは先行研究を基盤に目的と構成を考案し,専門家による内容妥当性 を検討する手順で開発した。関東圏において不妊治療中のカップルに対してパートナーシップ支援プロ グラムを実施した。一群事前事後テストデザインの準実験研究において介入前後の自己記入式質問紙調 査により,パートナーシップ,QOL,精神的苦悩,関係満足度の記述統計を前後評価し,プロセス評 価および自由記載の内容分析でプログラムを評価した。 結 果  不妊治療中のカップル18組36名がプログラムに参加し,25名(男性12名,女性13名)の有効回答を得た。 アウトカム評価として介入前後を比較し,対象者のうち女性群はプログラムによるパートナーシップと QOLの尺度得点が増加傾向にあり,Distress得点が有意に減少した(p=0.021)。男性群は尺度得点の有 意な増加がなかった。女性のパートナーシップ尺度得点が平均値未満のサブグループでは,介入前後で パートナーシップ尺度得点が有意に増加した(p=0.028)。プロセス評価では,対象者の72%が情報獲 得を認識し,90%がパートナーとのコミュニケーションの深まりを感じた。対象者の90%はレクチャー の満足度が高かった。プログラムに対して4カテゴリの評価内容が分類された。①〈理解の深まり〉,② 〈安心感〉,③〈コミュニケーションに役立つ〉,④〈情報獲得〉。 結 論  パートナーシップ支援プログラムはカップルにとって情報獲得と満足度が高かった。男性への影響は 少ないが,女性にはパートナーシップの向上とQOLの維持に影響し,精神的苦悩の緩和に有用である ことが示唆された。 キーワード:不妊,パートナーシップ,QOL,精神的苦悩,プログラム

(2)

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価

Abstract Aim

To assess the program by outcome evaluation and process evaluation of providing developed the partnership support program to increased partnership, decreased psychological distress, and maintain Quality of Life (QOL) for couples in the process of fertility treatment including the possibility of using assisted reproductive technology. Methods

A quasi-experimental one-group pretest-posttest design was used to evaluate before and after scores in psy-chological distress and QOL. The partnership support program was implemented with 36 consenting patients (18 couples) in various phases of fertility treatment from one fertility clinic in Kanto region of Japan. The main outcome measures were partnership, QOL, relationship satisfaction with partners and psychological distress. Participants completed self-administered valid and reliable questionnaires, developed by the authors. A content analysis themat-ic approach was applied to the qualitative evaluation comments.

Results

Valid responses were obtained from 25 program participants (12 men, 13women). In comparison of before and after of program intervention, female group participants increased their QOL score and Partnership score. Their psychological Distress scores were significantly reduced by program participation (p=0.021). In the male group, there was no significant change in scale scores.

Those male and female participants who scored lower on the Partnership scale and QOL were analyzed as subgroups. The males' group Partnership and QOL scale score averages improved from pre to post test, but not sig-nificantly. However, the females' Partnership scale score averages significantly increased after intervention (p=0.028) but their QOL scores, while improved, did not reach significance.

The content analysis of the evaluation yielded four categories: (1) deepening of understanding, (2) relief, (3) useful for communicating and (4) information gain. In the evaluation process, 72% of the participants were aware of their information gain; 90% felt the deepening of communication with their partners. The majority (90%) of partici-pants indicated high satisfaction with the program and 77% evaluated amount of content and length of time was ap-propriate.

Conclusion

The partnership support program had great utilization and satisfaction for couples. This program was useful in order to maintain QOL, improve the partnership, and reduce psychological distress for women, however it had less impact for the men. Implementation of a program for the prevention of increasing psychological distress in patients undergoing fertility treatment, in clinics is highly recommended. Even so there are many aspects to understanding what could provide more individual support to men, to women, and to both as a couple. Researchers and clinicians are encouraged to explore these possibilities.

Key words: infertility, partnership, QOL, psychological distress, program

Ⅰ.研究の背景

 国内外で急増する不妊治療は,対象者の身体的負担 だけでなく,治療の不確実性や複雑性から精神的苦悩 が懸念されている。不妊治療中のカップルは多くの不 安やストレスを抱え(Boivin & Schmidt, 2005, p.1749), QOLが低下する(Drosdzol & Skrzypulec, 2008, p.275)。 このストレス増加やQOL低下は有意に性差があり, 男性より女性は社会的ストレス,性的ストレスなど 全体的にストレスが高い(Peterson, Newton, Rosen, et al., 2006, p.2445)。特に,高次に治療段階が進んだ生 殖補助医療(以下,ART)による治療中は男女ともに 精神症状,気分障害,抑うつ,不安障害がある(Volg-sten, Skoog Svanberg , Ekselius et al., 2008, p.2060)。

中山・小泉・上澤他(2005, p.1386)は,ART中の女性 は一般不妊治療中の女性と比較して社会関係領域にお けるQOLが有意に低いことを報告している。したが って,ストレス,QOLともに社会的な問題を解決す ることにより変化すると予測され,対象者へのART の前段階におけるQOL低下や精神的苦悩増加に対す る予防的サポートが必要である。その社会的な問題の 一つとしてパートナーとの関係性がある。  北村(2001, p.22)によると,夫との関係に悩みを持 つ不妊女性は20%であり,白井(2007, p.30)は不妊女 性の悩みとして「夫の消極性,期待通りでない行動」 を報告している。  秋月(2009, p.274)は不妊治療中女性における夫の 支援的・協力的側面の認識として,夫の治療への身体

(3)

al.(2004, p.399)によると,不妊女性におけるパート ナーのサポートの少なさは,不安と抑うつに関連があ る。一方,朝澤(2012, p.8)は,不妊治療中男性へのイ ンタビュー結果から,男性は治療協力の負担感,治療 熱意の温度差,挙児希望の価値観の相違を感じている ことを抽出した。不妊治療中の男女がお互いに理解と 協力し合うパートナーシップが治療継続に重要である といえる。  不妊治療中のカップルを対象とした介入研究で, Schmidt, Tjørnhøj-Thomsen, Boivin, et al. (2005, pp. 255-259)によると,情報提供のプログラムはコミュニ ケーションと夫婦関係が良好となる。しかし,不妊治 療中のカップルへの関係構築に関する介入研究は十分 に評価されていない現状がある。  以上の現状を踏まえて,研究者は今後ARTによる 治療を受ける対象者におけるQOL維持および精神的 苦悩の予防が必要であり,そのためにはカップルの パートナーシップ支援の構築が有用であると考えた。 一般不妊治療の段階でのパートナーシップ支援による 精神的苦悩の予防により,今後のART開始後におけ る精神的苦悩増加の予防が期待できる。そこで,医療 サポートとしてパートナーシップ支援プログラムを開 発し,介入前後の調査によりプログラムを評価した。

Ⅱ.研 究 目 的

 本研究の目的は,ARTを予定し一般不妊治療を受け るカップルに対してパートナーシップ支援開始時点に おけるパートナーシップ向上,QOL維持,精神的苦 悩軽減を目指すプログラムを開発,実施し,アウトカ ム評価とプロセス評価から,プログラムを評価するこ とである。本研究の意義は,開発されたプログラムを 用いてARTを予定する現段階においてカップルのパー トナーシップ向上を図ることにより,QOL維持と精 神的苦悩の緩和を目指し,今後の対象者における精神 的苦悩の悪化予防に貢献することである。

Ⅲ.研 究 方 法

1.本研究の概念枠組み(図1)  研究デザインは1群事前事後テストデザインの準実 験研究である。Asazawa & Mori(2014, accepted)が構

築した不妊医療におけるカップルのパートナーシップ 因果モデルを基盤に,概念枠組みを作成した。カップ ルのパートナーシップは医療者のサポートから有意に 影響を受け,パートナーシップはQOLと関係満足度 に影響し,QOLは精神的苦悩に負の影響があること が検証されている。そこで,医療サポートとしてパー トナーシップ支援プログラムを開発し,介入のアウト カム評価とプロセス評価を行う。 2.用語の定義 1 ) パートナーシップ:パートナーへの感情を基盤に お互いに理解と協力をしながら考えや感情を共有す る状態。 2 ) 精神的苦悩:不妊治療による身体的・精神的・経 済的負担。 3 ) 関係満足度:パートナーに対する関係満足の度合 い。 3.調査対象者  関東地方の不妊治療専門施設1施設に通院中で次の 条件を満たすカップルとした。①一般不妊治療中。② ARTを予定し研究協力施設のART勉強会に参加。③ 日本語のコミュニケーションが可能。④研究参加を担 当医が許可。⑤カップルで研究参加の同意が得られる。 この選定理由は,ARTによる対象者のQOL低下や精 神的苦悩を予防するために,ARTの前段階である一般 不妊治療中で,今後ARTを予定するカップルが適切 なためである。除外条件は精神疾患や重度の既往疾 患がある場合とした。サンプルサイズはCohen(1992, p.158)が開発した慣例に則り,介入効果を有意水準α =0.05で効果量0.80,検出力0.80と推定した場合に必 要な標本は25名,脱落率を30%と想定し,18組36名 と算出した。 アウトカム評価 パートナーシップ 支援 QOL 精神的苦悩 プロセス評価 情報獲得 満足度 コミュニケーション 関係満足度 パートナーシップ 図1 本研究の概念枠組み

(4)

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価 4.介入内容 1 ) プログラムの目的と構成  プログラムは生殖医療におけるカップルのパート ナーシップ(朝澤, 2013a, p.5)を基盤とし,相互理解, 相互協力,考えと感情の共有の向上を目指した。プロ グラムの目標は3点である。(1)ARTによる治療中の男 女の心理状態を知る。(2)ARTによる治療中の具体的 な協力内容を知る。(3)治療や子どもに関する考えと 感情の共有ができる。構成は(1)体外受精中の各段階 における心理状態の情報提供,(2)具体的な協力内容 の情報提供,(3)カップルのコミュニケーションの促 進,の3要素とした。 2 ) プログラムの開発過程  対象者の支援ニーズは次の3文献から抽出した。(1) 男性への情報提供および男性との乖離を女性が理解 する必要性(朝澤, 2012, p.8),(2)女性のサポートニー ズを男性が理解する必要性(秋月, 2009, p.274),(3)女 性のストレス変化への男性によるサポートの必要性 (Matsubayashi, Hosaka, Izumi et al.,2004, p.399)。

 プログラム原案は次の4文献を参考に内容を考案 した。(1)治療中の心理状態の情報提供および (2)治 療中の協力内容の情報提供(朝澤, 2012, p.7;Domar, Clapp, Slawsby, et al.,2000, p.570),(3)コ ミ ュ ニ ケ ー ションの促進(Schmidt, Tjørnhøj-Thomsen, Boivin, et al, 2005, p.254),(4)ピアエンパワメント効果(安梅, 2004, pp.4-25)。抽出したニーズに対応するように(1) ∼(4)の内容をレクチャーによる情報提供および参 加型演習の形式で習得できるように表1の通りに構 成した。ART中は現段階までとは違う心理状態であ り,あらたな協力内容が生じるため,その情報を付与 し,さらなるコミュニケーションを促進することによ り,パートナーシップの向上を図るプログラムを開発 した。参加型演習の意義はコミュニケーションの促進 であり,安梅(2004)の理論を用いて,当事者の参加 を促し当事者が解決策を考える,ピアエンパワメント の効果を期待した。カップルごとのディスカッション と他のカップルの意見を取り入れ,カップルがお互い の考えと気持ちの一致と相違を理解することを目指し た。プログラムの内容妥当性は母性看護・不妊症看護 の専門家および不妊症看護認定看護師5名,ART経験 患者5名の計10名に検討を依頼し加筆修正した。最終 的に不妊症看護の専門家と不妊症看護認定看護師およ び不妊治療専門医,計3名にプログラム内容および媒 体の監修を受け,介入目的と内容の整合性が得られた。 3 ) パートナーシップ支援プログラムの展開(表1)  プログラムはレクチャーと参加型演習で構成した。 研究協力施設主催のART勉強会の後に実施したため, 勉強会への影響はなかった。  レクチャーはスライドとDVDを使用した小集団指 導を研究者が4∼10名/回の対象者に行い,小冊子「二 人で治療をすすめるためのガイドブック」を提供した。 小冊子の内容はプログラムと同様であり,ARTの準備, ART中のストレスと男女差,ART中の男女別の気持ち, 治療段階ごとのカップルの協力,妊娠判定後の情報と カップルの協力の5項目であった。DVDは不妊治療中 のカップルに対するコミュニケーション促進方法の内 容であり,俳優の演技および心理学者の説明で構成さ れている。作成者である日本放送協会(NHK)関連事 業部の使用許可を得た。  参加型演習は「コミュニケーションシート」を使用 し,会場で各自の記入後にカップル毎にシートを交換 しディスカッションを促した。ディスカッションの テーマは,子どもを望む気持ち,治療に臨む気持ち, 治療継続について,治療に取り組む回数・期間,治療 費の準備,仕事や家事の調整,治療過程でのパート ナーへの接し方の7項目であり,順番に沿って進めた。 その後,参加者全体でカップルごとの考えの一致・不 一致について意見交換した。今後も自宅でシートを活 用し,治療中の考えや感情を話し合うように促した。 5.調査内容  調査のうち,アウトカム評価は下記2)∼5)の測定 用具を使用し,調査時期は介入事前と介入4週間後の 計2回であった。プロセス評価は6)のプログラムに対 する評価および自由記述を求め,調査時期は介入直後 表1 パートナーシップ支援プログラムの展開 内  容 時間 〈レクチャー〉 1 ARTの準備 5 2 ART中のストレスと男女差 5 3 ART中の男女別の気持ち 5 4 治療段階ごとのカップルの協力 5 5 妊娠判定後の情報とカップルの協力 5 6 DVD視聴 「夫婦で向き合う不妊治療 夫婦のコミュニケーション術」 5 〈参加型演習〉 7 エクササイズとディスカッション 治療中の考えと気持ちの確認 参加者の意見交換 30

(5)

どもの有無,不妊原因,治療内容,転院経験,既往 疾患を介入前に1回,回答を求めた。 2 ) 不妊治療を受けるカップルのパートナーシップ尺 度:先行研究(朝澤, 2013b, p.19)で信頼性・妥当性 検証済みの不妊治療を受けるカップルのパートナー シップ尺度(以下,パートナーシップ)を使用した。 下位尺度は「精神的サポート」「負担の理解」「治療上 の協力」で構成され,尺度全体の信頼性係数は開発 者により尺度全体で0.89,下位尺度で0.71∼0.90で ある。5件法で回答を求め,高得点ほどパートナー シップの認識が高いことを示す。

3 ) FertiQoL尺度日本語版:Boivin, Takefman, & Bra-verman(2011, p.2089)により開発,信頼性・妥当性 検証済みのFertiQoL尺度(以下,QOL)を使用した。 生殖に問題を持つ人のQOL測定尺度である。下位 尺度は「感情」「精神と身体」「関係」「社会」「治療環 境」「治療耐性」であり,5件法で回答を求めた。日 本語版は開発者により翻訳・公表されており,日 本語版における尺度全体の信頼性係数は0.93,下位 尺度は0.75∼0.88であり(Asazawa & Mori, 2014, ac-cepted),高得点ほどQOLが高いことを示す。 4 ) Distress尺度:Asazawa & Mori(2014)が開発し,

信頼性・妥当性検証済みのDistress尺度を使用し た(以下,Distress)。不妊治療によるストレス,不 安,抑うつの3項目で構成され,5件法で回答を求め た。尺度全体の信頼性係数は開発者により0.89であ り,高得点ほど精神的苦悩が強いことを示す。 5 ) パートナーとの関係満足度:関係満足度はパート ナーシップが影響する関連要因であると仮説を立て たため,研究者が「パートナーとの関係に満足して いますか」の質問項目を作成し,5件法で回答を求め た。高得点ほど関係満足度が高いことを示す。 6 ) プロセス評価:情報獲得,満足度などを示す7項 目を研究者が作成し, 5件法で回答を求めた。高得 点ほど情報獲得,満足度が高いことを示す。さらに, プログラムに対する意見を求めて自由記述データと した。 6.調査手順 1 ) リクルート方法  研究の趣旨に同意した関東地方の不妊治療専門施設 1施設で実施した。ARTによる治療を予定する一般不 一致するかを確認した。研究者が研究協力候補者に口 頭と文書で研究の趣旨を紹介し,研究協力を依頼した。 研究協力の承諾が得られた時点で同意書に署名を得て, 対象者とした。同時に研究参加断り書を渡し,研究参 加を中止する場合は返信用封筒で研究者宛てに郵送す ることを説明した。 2 ) データ収集方法  自己記入式質問紙調査を個別郵送法または留め置 き法で回収した。研究者が質問紙と返信用封筒をカ ップル単位に配布し,男女個別に厳封の上で回収し た。データ収集期間は2012年10月∼2013年1月であ った。介入後調査を4週間後と設定した理由は次の3 点である。(1)長期におよぶ調査は妊娠による脱落を 予測。(2)治療により妊娠しなかった場合の心理的影 響である交絡因子を予測。(3) 4週間以内には治療が 進み,治療中のパートナーシップを生かす機会を予測。 7.分析方法 1 ) 量的分析:統計ソフトSPSS 19.0 J for Windowsを 使用し,統計学の専門家のスーパーバイズを受け, 有意水準5%で次の分析を行った。 (1)測定変数の男女比較を行うために,Mann-Whit-neyのU検定を行った。 (2)アウトカム評価のために測定変数の介入前後比 較を男女別にWilcoxonの符号付順位和検定を用 いて行った。 (3)介入前のパートナーシップ尺度得点を高低群に 分けたサブグループで介入前後比較を行った。 (4)プロセス評価の7項目5件法は度数分布表から統 計量を得た。 2 ) 質的分析:プログラムに対する自由記載の意見を 萱間(2007, pp28-63)の分析方法を参考に質的に分析 した。記載の文脈に留意し,類似性と相違性を考え, 比較検討しながらコーディングした。コーディング の抽象度レベルを上げ,意味を適切に表現するカテ ゴリを生成し,カテゴリのネーミングの適切性を検 討した。不妊看護の専門家によるスーパーバイズを 受け,再検討後に加筆修正した。 8.倫理的配慮  対象者に研究の趣旨,研究協力の自由意思,協力し ない場合に不利益を受けない,参加中断の自由,匿名

(6)

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価 性の保持,データの厳重保管と公表後の適切な処理を, 文書と口頭で事前に説明し,同意書に署名を得た。聖 路加看護大学研究倫理審査委員会の承認(承認番号12-046)を得て実施した。

Ⅳ.結   果

 条件の合う27組に研究を依頼し,18組(66.7%)が研 究参加に同意した。研究参加者18組36名に,介入前 の質問紙36部配布36部回収(回収率100%),介入直後 は36部配布32部回収(88.9%),介入4週間後は36部配 布28部回収であった(77.8%)。3回とも回収できた28 部のうち有効回答である25部を分析データとして用 いた(有効回答率89.3%)。脱落者8名(22.2%)の理由 は「返却なし」であった。カップル双方が共に回答さ れたケースは11組であった。 1.対象者の属性(表2)  対象者25名は男性12名(48.0%),女性13名(52.0%) であり,平均年齢は男性39.4 SD3.9才,女性38.1 SD2.6才であった。不妊原因は原因不明が36.0%で最 も多く,治療内容は人工授精が72.0%で最も多かった。 対象者の背景に性差はなかった。 2.介入前における測定変数の男女別2群比較(表3)  介入前の測定変数の男女差を検討するために,比 較の分析はMann-WhitneyのU検定を行った。男女別 グループの中央値平均ランクに有意差が認められた 測定変数は,介入前のFertiQoLとDistressであった。 FertiQoL中央値平均ランクは女性群より男性群が有 意に高く(p=0.006),Distress中央値平均ランクは女 性群が男性群より有意に高かった(p=0.012)。 3.アウトカム評価 1 ) 測定変数の男女別介入前後比較  介入による変化を検討するために,男女別に各測 定変数であるパートナーシップ,FertiQoL,Distress, 関係満足度をWilcoxonの符号付順位和検定で前後比 較した。女性群における事後のDistress中央値平均ラ ンクは有意に減少した(p=0.021)。女性群のパート ナーシップは平均値が56.6から63.4と増加傾向にあっ たが有意差はなかった(p=0.086)。男性群の変数は すべて有意差がなかった。なお,変数は平均値および 中央値を算出して概観したが,母集団の分布が正規分 布に従わなかったため,ノンパラメトリック検定を実 施した。 表2 対象者の属性(n=25) 項  目 対象者(n=25) 男性(n=12) 女性(n=13) 年齢 平均年齢(範囲) (34∼45才)38.7才 3.3 (34∼45才)39.4才 3.9 (34∼42才)38.1才 2.6 不妊期間 平均期間(範囲) (4か月∼17年5か月)4年 (6か月∼17年)4年3か月 (4か月∼17年5か月)3年9か月 不妊治療期間 平均期間(範囲) (1か月未満∼4年)1年6か月 (1か月未満∼4年)1年6か月 (1か月未満∼4年)1年5か月 n n n 子ども あり 0 0.0 0 0.0 0 0.0 なし 25 100.0 12 100.0 13 100.0 既往疾患 あり 4 16.0 1 8.3 3 23.1 なし 21 84.0 11 91.7 10 76.9 不妊原因 原因不明 9 36.0 5 41.7 4 30.8 男性因子 4 16.0 2 16.7 2 15.4 女性因子 6 24.0 2 16.7 4 30.8 男女両方の因子 3 12.0 1 8.3 2 15.4 知らない 3 12.0 2 16.7 1 7.7 治療内容 検査中または未定 3 12.0 1 8.3 2 15.4 タイミング療法 4 16.0 2 16.7 2 15.4 排卵誘発剤使用の 一般治療 0 0.0 0 0.0 0 0.0 人工授精 18 72.0 9 75.0 9 69.2 転院経験 あり 14 56.0 8 66.7 6 46.2 なし 11 44.0 4 33.3 7 53.8

(7)

2 ) パートナーシップ尺度得点高低2群間別の介入前 後比較(表4)  対象者のパートナーシップ尺度得点の高低が,介 入により尺度得点変化にどのように影響するかを検 討するために,サブグループ分析を行った。介入前 におけるパートナーシップ尺度得点を平均値(男性= 68.3,女性=68.9)で高低の2群に分けて,平均値以上 を高スコア群,平均値未満を低スコア群とした。男女 別に群内における各尺度得点変化をWilcoxonの符号 付順位和検定で検討した。その結果,男性群は群内に おける有意な前後差はなかった。一方,女性の低スコ ア群(n=7)は介入前後におけるパートナーシップ尺 度得点が平均値61.4から70.3に有意に増加した(p= 0.028)。女性の高スコア群(n=6)は介入前後におけ るDistress尺度得点が12.0から8.2に有意に減少した(p =0.027)。 4.プロセス評価 1 ) プログラムに対するプロセス評価(図2)  介入直後にプログラムに対する情報獲得,コミュニ ケーションの深まり,満足度,ボリューム評価の7項 目5件法で調査し,度数分布表から統計量を得た。そ の結果,ART治療による心理的変化の情報獲得には 対象者の72.8%が,パートナーとの関わりに関する 情報獲得は86.3%が得られたと評価した。対象者の 90.9%はパートナーとコミュニケーションの深まりを 感じた。また,プログラムのレクチャーには対象者の 90.9%,演習参加には63.2%,小冊子には73.7%は満 足度が高いと評価した。対象者の77.3%が時間とボリ ュームが適切であったと評価した。 2 ) プログラムに対する意見(表5)  肯定的意見として「パートナーの気持ちと負担を理 解」という〈理解の深まり〉,「不安感が和らいだ」とい

mean SD median (range) mean SD median (range)

男性群 パートナーシップ 68.3 12.5 70.5(39-86) 69.3 12.0 70.0(47-89) 0.783 FertiQoL 68.5 9.6 69.2(54-85) 68.1 14.0 68.8(46-96) 0.723 Distress 8.3 3.4 8.5( 3-15) 8.0 3.5 8.5( 3-12) 0.905 関係満足度 4.8 0.5 5.0( 4- 5) 4.7 0.5 5.0( 4- 5) 0.564 女性群 パートナーシップ 68.9 9.9 67.0(55-89) 73.4 8.2 73.0(60-87) 0.086 FertiQoL 56.6 10.2 55.9(38-71) 63.4 8.5 63.2(51-83) 0.209 Distress 11.5 2.3 12.0( 8-15) 9.7 3.2 12.0( 5-14) 0.021 関係満足度 4.8 0.4 5.0( 4- 5) 4.8 0.4 5.0( 4- 5) 0.317 **p<0.01,*p<0.05, 男女別比較はMann-WhitneyのU検定,前後比較はWilcoxonの符号付順位和検定 ** * * * 図2 プログラムに対するプロセス評価(n=25) 表4 男女別パートナーシップ尺度得点高低2群間別の介入前後比較(n=25) 男性低スコア群(n=5) 男性高スコア群(n=7) 女性低スコア群(n=7) 女性高スコア群(n=6) 介入前 介入後 介入前 介入後 介入前 介入後 介入前 介入後 mean SD mean SD mean SD mean SD mean SD mean SD mean SD mean SD

パートナーシップ 57.4 10.7 59.8 8.9 76.0 6.3 76.0 9.1 61.4 5.0 70.3 6.1 77.7 5.8 77.0 9.6 FertiQoL 70.8 9.6 73.4 18.8 66.8 10.0 64.4 9.3 57.9 12.0 61.4 7.0 55.0 8.5 65.6 11.2 Distress 5.8 2.8 6.4 3.0 10.0 2.8 9.1 3.6 11.1 1.5 11.0 1.9 12.0 3.1 8.2 3.8 関係満足度 4.6 0.5 4.6 0.5 4.9 0.4 4.7 0.5 4.7 0.5 4.7 1.1 5.0 0.0 4.8 0.0 *p<0.05,Wilcoxonの符号付順位和検定 * *

(8)

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価 う〈安心感〉,話し合いのきっかけとなり〈コミュニ ケーションに役立つ〉,「web情報より安心」という〈情 報獲得〉が抽出された。課題として「妊娠判定の話は いらない」という内容改善および進行改善の意見があ った。

Ⅴ.考   察

 ARTによる治療を予定する一般不妊治療中のカップ ルが参加したパートナーシップ支援プログラムは,プ ロセス評価の情報獲得の結果およびプログラムに対す る意見から,本プログラムが目指す「相互理解,相互 協力,考えと感情の共有の向上」がほぼ達成できたと 考えられる。開発過程において,抽出された支援ニー ズを基盤にプログラムの目標を設定したが,結果のプ ログラムに対する意見から,情報獲得,パートナー の理解といったニーズの充足が確認された。よって, ニーズを基盤に目標設定し,内容を考案し,専門家の 監修により整合性を確認した開発過程が妥当であった といえる。アウトカム評価は男性群に有意な変化が見 られないものの,女性群には有意な精神的苦悩の減少 という結果が得られた。 1.パートナーシップ支援の実用性  本研究は不妊治療を受けるカップルに対するパート ナーシップ支援の評価である。プロセス評価は男女と もに,〈理解の深まり〉〈安心感〉〈コミュニケーション に役立つ〉〈情報獲得〉の観点から,改善の必要性はあ るものの,総じてニーズに合った評価が得られ,対 象者の情報獲得および満足度の高いプログラムであ ると評価された。対象者のニーズは「男性への情報提 供,男性との乖離を女性が理解する必要性」「女性の サポートニーズを男性が理解する必要性」「女性のス トレス変化への男性によるサポートの必要性」であり, 抽出されたカテゴリおよびコードからその充足が認 容された。パートナーシップ尺度の前後変化は,平均 値の増加傾向に留まったが,女性の低スコア群では有 意に得点増加が認められた。特に女性におけるパート ナーシップ低スコア群は,パートナーとの治療に対す る理解と協力が少なく,パートナーシップを高める情 報獲得が必要である。したがって,特に治療への理解 と協力の認識が低い対象者において「相互理解,相互 協力,考えと感情の共有の向上」に効果のあるプログ ラムと考えられた。

 Pasch, Dunkel-Schetter & Christensen (2002, p.1247) は,男性が子どもに関心を持ち不妊治療に積極的に関 与することは,カップル間のコミュニケーションおよ び良好な結婚生活に関連する,と述べている。プロセ ス評価の結果からは,パートナーとの治療に関する考 えや気持ちを話し合っておらず,不妊治療に対する考 えや気持ちの共有を模索中の対象者にとって,ニーズ を満たす内容のプログラムが行き届いたと考えられる。 また,パートナーへの治療参加および子どもや治療へ の関心の不足を感じている対象者にも,治療の協力を 喚起する意味でタイムリーな情報提供であったと推測 表5 プログラムに対する意見(n=25) カテゴリ コード 件数 肯 定 的 意 見 理解の深まり 男性の気持ちと負担がよく理解できた(4)女性の気持ちと負担がよく理解できた(3) 8 全体的に分かりやすかった(1) 安心感 不安感が和らいだ(2) 7 前向きな気持ちで取り組もうと思えた(2) 二人一緒に聞いて同じ気持ちになれた(2) 同様の悩みを持つ人と共感し気持ちが楽になった(1) コミュニケーションに役立つ お互いの話し合いのきっかけになる(コミュニケーションシートが役立った(2)2) 4 情報獲得 web情報より安心して聞けた(2)夫への説明をカバーしてもらえた(1) 4 対処法をイメージできた(1) 課 題 内容の改善 男女間の気持ちにギャップが生まれそう(1)主人は協力的なため新たな情報は多くない(1) 3 授からないこともあるため妊娠判定の内容はいらない(1) 進行の改善 予定時間が超過した(2)もう少しスリムだとよい(1) 4 DVDの音が小さい(1)

(9)

2.精神的苦悩の軽減

 Matsubayashi, Hosaka, Izumi, et al. (2001, p.968) は, 不妊症女性には抑うつ,不妊や治療によるストレスが 生じることを述べ,小泉・中山・上澤他(2005,p.1381) は,女性はパートナーとの関係,パートナーの親との 関係にもストレスを感じる,と指摘している。本研究 において,カップル対象にパートナーシップ支援プロ グラムを試みたところ,特に,パートナーシップ尺度 の高スコア群に属する女性のDistress得点平均値は介 入後に有意に減少していた。この結果から,プログラ ムは女性にとって,精神的苦悩の緩和に影響すると考 えられる。Domar, Clapp, Slawsby, et al.(2000, p.571) のmind/bodyプログラムは不妊女性に対して,不安 と抑うつの減少に対して効果が認められている。プロ グラムの内容や時間に相違はあるが,本プログラムも 同様に不安や抑うつなどの精神的苦悩に対して反応が あるといえる。

 Brucker & McKenry(2004, p.600)は,看護師や医 療従事者からの支援は不妊のカップルの関係性におい て,精神的苦悩を軽減させるためにより深い理解を提 供する,と述べている。このプログラムは,お互いの 理解と協力がスムーズにできるための具体例を紹介し ている。レクチャーおよび小冊子の内容は,ARTによ る治療中の心理状態および協力内容の情報提供に主眼 を置いている。カップルに対して治療中の負担をどの ように感じているか,何をお互いサポートしたらパー トナーの負担が減るのかを,具体例を基に分かり易く 提示した。参加型演習ではその場で提示し話し合う機 会を導入している。つまり,子どもを望む気持ち,治 療に臨む気持ち,治療継続などをお互いに話し合い, 歩み寄るための看護師によるサポートである。 3.支援効果の男女差  本研究において介入後の男性群は情報獲得や満足度 も高く,自由記載で好意的な意見もあったが,主要変 数の介入前後変化が見られなかった。このプログラム は女性には有用であるが,男性にはパートナーシップ の向上,QOL向上,精神的苦悩の軽減,パートナー との関係満足に対して影響が少ないと考えられた。こ れは,Schmidt, Tjørnhøj-Thomsen, Boivin, et al. (2005, p.259) の不妊治療者への情報提供を中心としたプロ グラムの結果とほぼ同様である。このプログラムでは,

効であり,男性には効果がみられなかった。これは, Monga, Alexandrescu, Katz, et.al.(2004, p.127)による, 男性は女性よりも有意にQOLと夫婦満足度が高い結 果を反映しているものと考えられる。本研究の対象者 も介入前データにおいて,男性群は女性群と比較して QOLが高く,精神的苦悩も低かった.このため,治 療に関する理解と協力であるパートナーシップの介入 効果が得難いと考えられる。 4.研究の限界および今後の課題  本研究の有効回答は25部であり,サンプルサイズ の小ささは否定できず,本研究結果を一般化して解釈 することは難しい。本研究の研究デザインは一群事前 事後デザインであるため,研究の限界として介入効果 の内的妥当性の弱さが挙げられる。アウトカム評価は プログラムの男性に対する影響が少なく,女性の精 神的苦悩には有用という結果であり,プロセス評価は 男女ともに情報獲得と満足度が高く肯定的意見が多か った.有用性の評価はできたがプログラム効果を判定 するための調査はなされていない.今後は効果を判断 する根拠を得るために,プログラムを受けない比較群 をおいた二群比較検証を大規模に行うことが必要であ ると考える。不妊治療にはカップルの十分な理解と話 し合いが必須であり,医療者のサポートとしてパート ナーシップ支援の普及が必要である。このプログラム は受療者の精神的苦悩軽減のために実用化が望まれる。

Ⅵ.結   論

 ARTを予定する一般不妊治療中のカップルを対象に パートナーシップ支援プログラムを実施し,前後評価 から実用性を検討した。プログラムはARTを予定す るカップルにとって情報獲得と満足度が大きく,プロ グラムに対する肯定的意見から,相互理解,相互協力, 考えと感情の共有の向上に役立つと評価された。アウ トカム評価は男性群に大きな変化はなかったが,女性 群には有意に精神的苦悩が減少することが明らかにな った。プログラムは男女の意見から〈理解の深まり〉 〈安心感〉〈コミュニケーションに役立つ〉〈情報獲得〉 という利点が抽出された。参加者の情報獲得と満足度 が高く,精神的苦悩の緩和の観点から実用可能性のあ るプログラムであることが示唆された。

(10)

不妊治療を受けるカップルへのパートナーシップ支援プログラムの開発と評価 謝 辞  本研究にご協力くださいました皆様,施設の施設長 および看護スタッフの皆様に心より感謝を申し上げま す。研究の全過程においてご指導くださいました聖路 加国際大学 森明子教授,柳井晴夫教授に心より感謝 を申し上げます。  本研究の一部は第28回日本助産学会学術集会にお いて発表した。 引用文献 秋月百合(2009).夫の支援的・協力的側面に関する不妊 女性の認識.日本助産学会誌,23(2),271-279. 安梅勅江(2004).エンパワメントのケア科学:当事者主体 チームワーク・ケアの技法.4-25,東京:医歯薬出版. 朝澤恭子(2012).夫婦で不妊治療を受ける男性の体験. 日本生殖看護学会誌,9(1),5-13. 朝澤恭子(2013a).生殖医療におけるカップルのpartner-ship:概念分析.聖路加看護学会誌,17(1),1-8. 朝澤恭子(2013b).不妊治療を受けるカップルのパート ナーシップ尺度の開発̶信頼性と妥当性の検討.日本 看護科学学会誌,33(3),14-22.

Asazawa K, & Mori A. (2014 accepted). Development of a partnership causal model for couples undergoing fertility treatment. Journal of Japan Academy of Nursing Science. Boivin, J., Takefman, J., & Braverman, A. (2011). The

fertil-ity qualfertil-ity of life (FertiQoL) tool: Development and general psychometric properties. Human Reproduction, 26(8), 2084-2091.

Boivin J, Schmidt L. (2005). Infertility-related stress in men and women predicts treatment outcome 1 year later.

Fertility and Sterility, 83(6), 1745-52.

Brucker PS, & McKenry PC. (2004). Support from health care providers and the psychological adjustment of individuals experiencing infertility. Journal of Obstetric,

Gynecologic, & Neonatal Nursing, 33(5), 597-603.

Cohen, J (1992). A power primer, Psychological Bulletin. 112(1), 155-159.

Domar AD, Clapp D, Slawsby E, Kessel B, Orav J, & Freiz-inger M. (2000). The impact of group psychological interventions on distress in infertile women. Health

Psy-chology: Official Journal of the Division of Health Psychol-ogy, American Psychological Association, 19(6), 568-575.

Drosdzol A, Skrzypulec V. (2008). Quality of life and sexual functioning of Polish infertile couples. The European

Journal of Contraception and Reproductive Health Care,

13(3), 271-281. 萱間真美(2007).質的研究実践ノート―研究プロセスを 進めるclueとポイント.28-63,医学書院. 北村邦夫(2001).「不妊ホットライン」から見た不妊の当事 者の悩みと医療への提言.日本不妊学会雑誌,46(1), 19-24. 小泉智恵,中山美由紀,上澤悦子他(2005).周産期の医療・ 看護と生殖補助医療 不妊検査・治療における女性の ストレス.周産期医学,35(10), 1377-1383.

Matsubayashi H, Hosaka T, Izumi S, Suzuki T, Kondo A, & Makino T. (2004). Increased depression and anxiety in infertile Japanese women resulting from lack of hus-band's support and feelings of stress. General Hospital

Psychiatry, 26(5), 398-404.

Matsubayashi H, Hosaka T, Izumi S, Suzuki T, & Makino T. (2001). Emotional distress of infertile women in Japan.

Human Reproduction, 16(5), 966-969.

Monga M, Alexandrescu B, Katz SE, Stein M, & Ganiats T. (2004). Impact of infertility on quality of life, marital ad-justment, and sexual function. Urology, 63(1), 126-130. 中山美由紀,小泉智恵,上澤悦子,遊佐浩子,中村水緒

(2005).不妊治療を受けている女性のQOL.周産期 医学,35(10),1384-1388.

Pasch, L.A., Dunkel-Schetter, C., & Christensen, A. (2002). Differences between husbands' and wives' approach to infertility affect marital communication and adjustment.

Fertility and Sterility, 77(6), 1241-1247.

Peterson BD, Newton CR, Rosen KH, & Skaggs GE. (2006). Gender differences in how men and women who are referred for IVF cope with infertility stress. Human

Re-production. 21(9), 2443-2449.

Schmidt, L, Tjornhoj-Thomsen, T., Boivin,J. et al. (2005). Evaluation of a communication and stress management training programme for infertile couples. Patient

Educa-tion and Counseling, 59(3), 252-262.

白井千晶(2007).不妊当事者の人間関係 夫婦関係を中 心に.保健医療社会学論集,18(1),25-37.

Volgsten H, Skoog Svanberg A, Ekselius L, Lundkvist O, Sundström & Poromaa I. (2008). Prevalence of psychi-atric disorders in infertile women and men undergoing in vitro fertilization treatment. Human Reproduction, 23(9), 2056-2063.

参照

関連したドキュメント

I give a proof of the theorem over any separably closed field F using ℓ-adic perverse sheaves.. My proof is different from the one of Mirkovi´c

Keywords: continuous time random walk, Brownian motion, collision time, skew Young tableaux, tandem queue.. AMS 2000 Subject Classification: Primary:

This paper presents an investigation into the mechanics of this specific problem and develops an analytical approach that accounts for the effects of geometrical and material data on

The object of this paper is the uniqueness for a d -dimensional Fokker-Planck type equation with inhomogeneous (possibly degenerated) measurable not necessarily bounded

Using the batch Markovian arrival process, the formulas for the average number of losses in a finite time interval and the stationary loss ratio are shown.. In addition,

While conducting an experiment regarding fetal move- ments as a result of Pulsed Wave Doppler (PWD) ultrasound, [8] we encountered the severe artifacts in the acquired image2.

Wro ´nski’s construction replaced by phase semantic completion. ASubL3, Crakow 06/11/06

So, it appears that extending the skew Howe duality phenomenon to the affine case by evaluation representation gives a coherent process, but is too weak to recover the skein module