乱 比
率 (
RR
)
及
び
変 間
隔
(
VI
)食 餌 強 化
スケ
ジ
ュー
ルの
下
で
の ハト
の
タ
イ
ム アウ ト
行 動
1)望
月
要
21慶應 義塾人 学
Timeout
from
Random
−
ratio andVariable
−
interval
Schedules
ofFood
Reinforcement
Kaname
MOCHIzuKI
JCeio University*
Four hQming pigeons were trained to peck a response key to obtain food oll several
random
・
ratio and variable・
interval scheduIes.
A peck oll another key(timeout key)produceda20
・
second timeout period accompanying a visual stimulus change.
As
the variable−
interval schedule was increased Iogarithmica11y through 且ve values
from
60 to960
sec ,fre・
quency of timeout responses
increased
monotonicaly in twD pigeons.
In random−
ratio schedule,
no bird showed systematic change in the frequency of tinleout responses when theschedule value was
increased
in
successive stagesfrom
50
to300.
No
bitenic
relationshipwas obtained between the schedule value and the frequency of timeout responses
.
The
timeout responses
during
bQth
schedules were found to be distributed throughout the interreinforcement
interval
.
The
results suggest that theinterpretation
of timeoutbehavior
in
terms of schedule
−induced
or adlunctive behavioris
open to coIlsiderable question.
Key
words : adjunctivebehavior,
schedule・
induced
timeout,
escapevariable
・
interval
schedule,
random・
ratio schedule ,key
peck, pigeonsfromreinforcement
,
強 化ス ケ ジュー
ル は強 化 予が随 伴さ れた行 動の 生 起 頻 度を強力に制 御 する(Ferster
&Skinner,
1957)が,
同 時に直接強化 子 が 随伴さ れ て はい ない行 動の生起頻 度に 対し て も大 きな影 響を及ぼす.
間 欠 強 化スケ ジュー
ル の 下におかれ たラ ッ トが,
通常の数 倍量 もの水を摂 取 するス ケジュ
ー
ル 誘 発 性 多飲 (schedule−induced
polydip.
sia)や (Falk,
1966),
同 じく間 欠 強 化ス ケ ジュー
ル 下のハ トが 他個 体に対し て攻 撃 的な行動を示 すス ケ ジ
ュー
ル 誘 発 姓 攻 撃 (schedule
−induced
attack )は (Azrin,
Hutchinson & Hake
,
1966},
その代表的 な 現 象 と して* Department of Psychology
,
Keio university 2−
15−
45Mita Minato
・
kuTokyo
1081) 本研 究の
一
部は 日本 動 物心 理学 会 第52
回 大 会(1992慶 應 義 塾 大 学 〉に肺い て ポス タ
ー
発 表 された,
2) 本 論 文執 笨にあた り御 指 導 戴 きま し た慶 應 義 塾 大 学 佐 藤 方 哉 先 生に感 謝 致し ます,
広 く知られてい る.
こ の ように,
その 行動自体に は強 化 子 が随 伴しない に も拘わ らず,
個 体が食餌 強 化ス ケ ジュ
ー
ル の下に お かれるこ とに よ り,
著 しく出 現頻度 が 高ま る行動は, ス ケジュー
ル誘発性 行動 (schedule・
inducedbehavior) あ るい は adjunctive behavior と 呼ばれ
,
水 飲み と攻撃の他にもラ ッ ト の輪回 し行 動 (King,
1974)P
サ ル の異食症 (Feed
&Hymowitz ,1969
)な ど が報 告 さ れてい る,
正の強 化ス ケジュー
ルを 弁 別 刺 激の変 化を伴っ て一
時 的に消去に変え る手続は タ イム ア ウ ト(timeout )と呼 ば れ,…
般 的に は個 体に対して嫌 悪的な事態と し て機 能す る (Ferster,1958).
し か し被験体自ら が,
強 化ス ケジュ
ー
ル を一
時的に消去に変え ることが可能な状 況では,ハ
トやラ ッ トは,
しばしば食餌強 化ス ケ ジ=一
ル か らタ イ ム アウ トする反 応 を示 す.
Azrin (1961)はハ ト に 2つ の 反 応キー
を提 示し,一
.
・
一
方のキー
へ の反 応に は FR スケジ10 基 礎 心 理 学 研 究 第
12
巻 第 1 号ユー
ル に従っ
て餌 を 提 示し た.
も う一
方のキー
はタイム ア ウ ト・
キー
で,
ハ トが こ のキー
を1回つ つ く毎に食 餌 強化ス ケ ジュー
ルが,
定比率 (fixed・
ratio :FR
)か ら消去 へ,
消 去からFR
へ と変 化し た,
こ の よ う な条 件の下で 食 餌強化ス ケ ジ L一
ル をFR65
か らFR200
まで 4段階 に変 化させ たところ,
ハ トがス ケジュー
ルからタイムア ウ トし ている時 間は FR 値が増 える に従っ て増 加した,
この結 果はハ i・
を被験体とし た幾つ か の 研 究 (Appel,
1963;Thomas & Scherman
,
1965;Thompson,
1965)に よ り確 認 され
,
更に水を強化 子 とし た ラ ッ トの 実験 (Thompson,
1964)で も 同様の 結 果が得ら れ た.
こ の ようなタ イ ム ア ウ ト反 応をAzrin
(1961)は, 嫌 悪 事 態か らの逃 避に よ り説明し た,
す なわ ち個 体に とっ て 問 欠強化ス ケジェー
ル は嫌 悪 的な側 面をもち,
タ イ ム ア ウ ト反 応は,
その嫌 悪 的事態か ら一
時的に逃 避できる こ とで維 持 さ れ る 行動であると考え た.
また ス ケ ジュー
ルの反 応 要 求 数の増 加につ れて タイムア ウ トが増加 す る こ とは,
ス ケ ジュー
ル の 嫌 悪 性の増加を反映し た もの と解 釈されてい る (Thompson , 1965).
し か し ながら, ス ケジュー
ル値が増加し てもタイム ア ウ ト反 応の頻 度が直 線 的な増 加を示さ なか っ た研 究 例 も 存 在 する.
Brown & Flory (1972
)は食 餌 強 化ス ケ ジュ
ー
ル に定 間 隔 (fixed・
interval:FI
)ス ケ ジュー
ル を 用 い,
その値を 30秒か ら 960秒まで 5段階に変えて タ イ ムア ウ ト反 応の頻 度を調べ た.
その結 果,4
羽のハ
トの うち 2羽は,
FI 30 秒か らFI
240 秒まではス ケ ジa一
ル 値の増加に伴っ て タイム ア ウ ト反 応 も増 加し たが, FI 240 秒を越 える とタ イム ア ウ ト反 応は減少し,
ス ケジュ
ー
ル 値とタイム ア ウ ト反 応の頻 度は逆 U 字 型の関 係を 示し た.
残 り2
羽は,
いずれ も FI60
秒と240
秒の と きに タ イム ア ウ トの頻 度が高い二峰 性の関 係を示し,
直 線 関 係は認められなか っ た.
これ と同様の結果はZim −
merman & Fersier (1964
)やThomas
&Sherman
(1965》の 3羽中 1 羽の被験体について も報 告さ れて い る
.
タイムア ウ bの程 度が強 化ス ケ ジュー
ル の 嫌 悪 性に比 例 する とい う仮 説に従え ば,
この逆U
字型の結果は,
ス ケ ジュー
ル の 食餌 提示 間隔 あるいは反応要 求数がある一
定 値を 越 えて大 き く なると,
寧ろス ケ ジ:
.
一
ル の嫌 悪 性が減少し ているこ とを 示し ていることに な る.
ス ケジ ュー
ル の 嫌 悪 性をタイム ア ウ トと独 立に適 切に評 価 する ことは難しい が, ス ケ ジュー
ル 値が大 きくな る と嫌悪性 が減少す る とい うことは常識的に は受け 入 れ難く, ま た ス ケ ジュー
ル の反 応 要 求 数の増加を阻止 する反 応 が維持 されること 〔Findley,
1958) と も矛 盾 する よ うに思わ れ る.一
方ラ ッ トの ス ケ ジュー
ル 誘発 性 多飲(Falk,1966) やハ トの ス ケ ジ ュー
ル 誘 発 性 攻 撃 (Flory,
1969>では,
食 餌強化ス ケ ジュー
ル の 値と 水飲みや攻 撃の 頻度が逆u 字型の関係を 示 すこ とが 知ら れ て お り,
こ の類 似 性を も とにハ ト の タイム ア ウ ト反応が,
攻 撃 行 動やラ ッ ト の水 飲み行 勁 と同じ ように , 食 餌 強 化 ス ケ ジュー
ル に よ り 誘発さ れ た行 動である と見なすこ と もで きる (Falk,
1971).
この よ うに ハ トが間 欠 強 化ス ケ ジ:
L一
一
ル の 下で示 すタ イム ア ウト反 応につ い て,
そ れをス ケ ジュー
ル 誘 発 性 行 動の一
種と見なす 説と,
ス ケ ジ=一
ル か らの 逃避に よ り 維持されてい るオペ ラン ト行動で ある と す る説の2
つが 提 出されて い る,
し か し こ の 2つ の仮 説を巡っ て行われ た先 行 研 究 を 比 較 すると実 験 手 続に細かな違いがあり,
これ らの結 果を単 純に比 較して論 じることに は問 題 が あ る,
Table
1は現 在 迄に 行わ れ た 主要な研 究の手 続と結 果 を ま と め た もの である,
これを み る とス ケジ ュー
ル値と タ イム ア ウトの問に明らかな逆U字 型の関 係が示さ れ た 実験 (Brown
&Flory
,1972)は, 食餌強化ス ケ ジュー
ル に FI を用い た唯一
の もの である の に対し,
両 者の 間 に単調 増 加の関 係を見 出し た研 究はすべ てFR
ス ケ ジ ュー
ル を使っ て行わ れてい るこ と がわ か る.
従っ て先 行 研究 間の比較だ けで は,
逆U
字 型と単 調 増 加の違いが 食餌 強 化スケジュー
ル の違い に よ り生 じてい る叮能 性 を 否 定で きない.
タ イム ア ウ トが終っ て冉 びス ケ ジュー
ル が有 効に な る 際の手 続も実 験に よ り違いが あ り,
(1)タイム ア ウ ト反 応 か ら一
定時 間経過す る とタ イムア ウ トが終 了 する形式 と, (2)タイム ア ウ ト中に も う一
度タイム ア ウ ト。
キー
に 反 応 する とタイ ムア ウ トが終わ る形 式の 2通 りがあ る、
こ の うち (2)は Azrin (1961>以来 用い ら れて い る が,
この方 法にはタイム ア ウ ト反 応 が 偶 数回連続的に生 じ た場 合,
事実上タ イム ア ウ ト期 間が生 じない場 合があ る (Zimmerman
&Ferster,
1964)とい う問 題 点 が 指 摘 されてい る,
ま たこ の 方法では,
同じ キー
へ の反 応IC対 してあ る時にはタ イム ア ウ トが生 じ,
別の機会には強 化 ス ヶ ジュー
ルが再び提 示される とい う,
2つ の異 なる結 果が 随伴されて お り,
タ イム ア ウ ト・
キー
へ の反 応が ど ち らの結果に よ り維 持されてい るのか区別 ができない.
タイムア ウ ト反 応の維 持 に は外 的 刺 激の変 化が重 要 な役割を果た し てい ること が示 唆さ れて い る (Appel, 1963) に も拘わ らず,
実 験箱内の照 明 や キー
の色の変 化1 特に食餌 強 化 子 提示中の状態に つ い て 記述が不 十分 な研究が多い.一
般 的なオペ ラ ン ト実 験の手 続で は強 化
.
二 縛 二Vj
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艇 駅 応 碧 細 輯Q
駅 塔 亠 も ト く ¥ 無 塹 駅 隲 ミ ー 司 へ 姑 K 々 州.
祠 o お 而 卜12
基 礎 心 理 学 研 究 第 12巻 第 1号 子 提示中は室 内灯とキー
の照 明は消灯される.
のが普 通で あ る か ら,
その手 法に従っ てい る と仮 定 すると,
殆どの 研 究で強 化子提示中の実 験 箱内の刺 激 状況 とタイム ア ウ ト中の刺 激 状 況が全 く同じ, 或い は類 似して い ることに なる.
タイムア ウ ト反 応がス ケジ=一
ルか らの逃 避に よ り維持さ れて い る可能性があるな ら ぽ,
食餌強 化 子提 示 と結 びつ い た外 的 刺 激が条 件 性 強 化 刺 激とし て機 能し, そ れがタイムア ウト反 応を強化してい る 可能 性 も考 え ら れ なけれ ぽ な ら ない.
従っ て タ イ ム ア ウ ト反応 が嫌 悪 事 態からの逃避に よ り強 化さ れ てい る行動なのか,
ス ケ ジュー
ル に よ り誘 発さ れる行動な
の か を論 ずるに は,
タイ ム ア ウ ト反 応に随 伴して生じ る刺激変化が 正の条 件 性 強 化子として機 能 する叮能 性 を 予め取 り除いて おく必要が ある.
以 ヒの ような問 題 点を踏まえて ,本 研 究で は (1)食餌 強 化ス ケ ジ ュー
ル に 今迄 用い ら れて い なか っ た乱 比 率(random
・
ratio :RR )と変 時 隔 (variable−
interva1:VI
)を用い
,
そ れ らの下で もタイム ア ウト反応が 生じ るこ と を確認 し,
(2)タ イム ア ウ ト反 応とス ケジュー
ル値の 関 係につ い て RR とVI の比較を試み,
比 率ス ケジュ
一
一
ル と時 闘ス ケジ=一
ル の違いがス ケ ジュー
ル 値とタ イム ア ウ トの 関 係に及 ぼす 効 果を確 認する.
そ れに際して,
タ イムア ウ ト反 応 が 正の条 件 性 強 化に よ り維 持 される可 能.
性 を 避けるた め,
被 験 体に とっ て強 化 事 態にな りうる と 考えられる食餌 強 化 子 提 示と実 験 終了時の刺 激状況を,
タ イ ム ア ウ ト中の刺 激 状 況と異な る よ うに統 制 した、
方 法 Table 2.
本研究に お け るセ ッ シ ョ ン巾のキー
照 明 と室 内 灯の変化督 溜
タ蔭
室 内灯 強 化ス ケ ジュ
ー
ル 中 赤色 タイム ア ウト中 緑色 強 化 提 示 中 消 灯 実 験 終 了後 消灯 色 色 灯 灯 橙 緑 消 消 色 色 灯 色 白 白 消 青被験 体 4羽の デン シ ョバ ト(
UK
27, NL 58, XA OI,
EE 58),
こ の うち UK 27 は以前に色弁別実験の 被験 体 と して使わ れ た経験がある が,
残り3羽に は実 験歴は な い.
実 験中は 自 由摂 食 時 体 重の 約80
% の 体 重を維 持 し た.
装 置 2つ の反 応キー
を取 り付 けた標 準 的オベ ラソ トR
験 箱 (30cmx30cmx30cm )を使用し た.
2つの キー
は止 面の壁に水 平に 並 ん で 設け,
床 面か ら キー
中 心 迄の高さ は 20cm,
両 キー
の間 隔は中 心 間で6cm
で あ っ た,
被 験 体か ら見て右 側のキー
へ の反 応に は食餌 強 化 が随伴し,
左 側のキー
へ の反 応は タイムア ウ トを 生 む.
2つ の キー
か ら15cm
下に食 餌 強 化 子 提 示 用の關凵部 がある.
正 面 壁の天 井 付 近に は2灯の室 内灯 があ り,
実 験 中は 白色,
実 験 終 了後は青色に点 灯し た.
反 応キー,
室 内 灯,
強 化子提 示 用 開口部の照 明は何れも直 流 12V の白 熱 電 球に よ り行っ た.
実験箱は簡 易 防音 箱に収め,
実 験中はテ レ ビの局聞ノイズを流し た.
手 続 き まず右 側の反 応キー
だ け を赤色に点 灯し,
反 応形成と強化ス ケ ジュー
ル の訓 練を行 なっ た.
実 験歴 の ある UK 27について はス ケ ジュー
ル 訓練だけを行っ た.
右 側キー
(オ ペ ラン ト・
キー
)へ の反応には4
秒 間の混 合飼 料 提 示 が随 伴し た.
餌提示中は反応キー
と室 内 灯は 消え,
給 餌 器 開口部の ラ ンプだ け が点 灯し た.
訓練 は UK 27 と XAO1
はVI
で,
NL
58
とEE 58 は RR で行っ た.
RR , VI と もス ケジュー
ル 値を徐々 に増 加し なが ら訓 練を行い RR 50或い は VI 60 秒の一
ドで反 応 率 が安 定 し た後,
左 側キー
(タイムア ウ ト。
キー
) を導入 し た,
左側キ
ー
は橙色に照 明 され,
被 験 体が こ の キー
に反 応 する と強化ス ケ ジュー
ル は消 去に変 り,
タイムア ウ トと なっ た.
タ イムア ウ ト中 は 左 右 両 方の キー
は 緑色に 変 り,
室 内灯は白色に点 灯し た.
タイ ム ア ウト中の両ij
一
へ の反 応に は,
い か なる事象も実験的に は随 伴されてい ないが,
反 応の記 録は行な わ れ た.
タ イム ア ウ トは 20 秒 続い た後,
キー
の色,
強 化ス ケジュー
ルは 自動 的に元の 状 態に戻っ た,
タ イム ア ウ ト の終 ゴ と餌提 示の間に 5秒 間のCOD
を設 定し,
こ の間は反応ボス ケジュー
ル の 要 求を満た して も餌は提 示しなか っ た,
尚 VI ス ケジュー
ル では,
タイム ア ウ ト中はVI
タ イ マー
を停止し た.
1
セ ッ シ ョ ン は 50 回の強 化 チ 提示,
或い は実験開始 90分 後 (どちらか先に起こっ た方 〉で終 了し た.
実験 が 終る と両 方の反応 キー
は消 灯し,
室 内灯は 白色か ら青 色 に変 り, その下に最低 15 分間は被 験体を放 置 した.
尚, 青 色室 内灯は実 験 箱か ら被 験 体を取り出すまで点灯し続 け た.
実験箱 内の刺 激 変 化の詳 細を Table 2 に ま とめ て示し た,
強 化子 提示ri’
:と実験 終了 後の実験 刺 激が,
タ イ ム ア ウ ト中の刺 激 状 況と異な る よ うに した.
最 初に行 っ た反 応 形 成 と訓 練の間 も, 左 側キー
以外は同様に変化 した.
タ イム ア ウ ト・キー
を導入 した後,
食 餌強化ス ケ ジュー
ル を変 化させ た,
UK 27 と XA O1 はVI
60秒から 始め てVI
120
秒,240
秒,
480 秒,
960 秒ま で変化さ せ た後,
次に RR 50か ら50 刻みで 300 まで変 化させ た.
NL
58 とEE
58
はRR
50
か ら始めてRR
の値を 50刻みで 300 まで増 加した後, 次に VI 60 秒, 120 秒, 240 秒
,
480 秒,96
秒と変 化させた,
各ス ケジ=・一
一
ル 値は 5セ ッ シ ョ ンずつ 行っ て次の値に移 行し た.
但し各 値の最終3
セ ッ シ ョ ンで, 両 キー
へ の反 応 数 が連 続し て 増加 あるい は減 少を示した易合に は,
その傾向 が停止す るまで実 験を続 けた後,
次の値に移 行したd 以k
のス ケ ジュー
ル値を一
通 り行っ た後,
最もタイム ア ウ ト反 応の 頻度が高か っ たス ケ ジュー
ル を再び導入 し た.
再 導入し たス ケ ジュー
ルにつ い て は最 低15
セ ッ シ ョ ンを行い,
その後タ イム ア ウ ト・
キー
を無 効に し た,
タ イムア ウ ト・
キー
無 効 条 件は,
タイムア ウ ト・
キー
に対 する反 応 が,
強 化ス ケ ジュー
ル の一
時 的 中 断に よ り 維 持されて い る ことを確 認する た め に行っ た もの で,
こ の条 件では,
タイムア ウ ト・
キー
(左 側キー
)は点 灯 す るが,
こ のキー
へ の反 応に対 する実 験 的随伴 性をすべ て 取 り除いた.
タイム ア ウ ト・
キー
に反応して も, 両キー
の色は変らず, 才ペ ラン ト・
キー
(右 側キー
)の強化ス ケ ジュー
ル も中 断さ れる こ とはない.
こ の条件は タ イム ア ウ ト。
キー
へ の反 応が 15 セ ッ シ ョ ン続 けて生じ なく なる迄続け た,
結 果 実 験の全セ ッ シ ョ ンの う ち,
1回 以上の タ イム ア ウ ト 反 応が 生 じたセ ッ シ ョ ン の割 合は,UK
27 が 22.
5
%,
NL
58 が 37.
5% sXA
OI
が 68.
5%,
EE
58
が22.
5
% で,
4羽平 均では 37.
2% の セ ッ シ ョ ンでタ イ ム ァ ゥ ト 反応が 生じ た,
ス ケ ジュー
ル 別 に 見る と,
VI で タイ ムア ウト反応 が生じ たセ ッ シ ョ ソは 38.
1%,
RR で は 36.
1% (何れも4羽 平 均 )で あり,
スケ ジ ュー
ル に よ る 差は僅か である.
し か し UK 27 とXA
O1 ではVI ,
NL
58
とEE
58
で はRR
の方がよ り多 くの セ ヅ シ ョ ン で タ イ ムア ウ ト反 応が生じ て お り, 先に実施 したス ケ ジュー
ル で よ り多 くの タイム ア ウ ト反 応 が 生じてい る.
尚 1セ ッ シ ョ ソにおける累積タ イム ア ウ ト時間は4
羽平均 で 45,
8 秒で あっ た.
所 定のス ケジュー
ル 値を一
通り実 験し た後で,
タ イ ム ア ウ ト反 応の頻 度が最 も高か っ た ス ケ ジ=
.一
ルを再び実 施 し た.
再 導 入し た ス ケ ジュー
ル は,UK
27が VI 960 秒,NL
58
がVI
60
秒,XA
O1
がVI
960
秒,
EE
58 が RR 150 とVI
960 秒で あっ た.
4羽 と も 再導入時の タイ ム ア ウト反 応 数は初 回に比べ て少 な く , 特に EE 58 は RR 150 と VI 960 秒を各 15 セ ッ シ ョ ン続 けた がタイムア ウ ト反 応は 1回 も生 じ なか っ た.
再導入 でタイ ムア ウ ト反応が生じたUK
27,
NL
58,
XAO1 の 3個体につい て は,
その スケ ジ ュー
ル の ドで か遥
α4
。 ω$ 0.
30c9
0.
20
$
e 輔O,
10 膩0.
00
亠 心 ト く へ0.
40 汁0
,
30Q
怠020
捻0
.
10
撃 慧O.
00
一RR
_
宦
一
Q←−
−
UK27
NL58
+XAOI
−一
トEE58
■・
.
,
・
渦 丶馬
! ρ ρ陶噂
軸
● ’ρ
50
100
150
200
250
300
RR
スケ ジュー
ル の値60120240
480
960
W
スケジュー
ルの値 (秒 } Figure 1,
RR・
VI ス ケ ジz一
ル の値 と1強 化 あた りの タイム ア ウ ト頻 度の 関係 図は 1 強化 (1 試行 ) あた りの タイム アウ ト 反 応の頻 度とス ケ ジュー
ル値の関係を 示し て い る.
デー
タは何れも各ス ケ ジュー
ル値で の最 終 5 セ ッ シ ョ ンの平均 値である.
線で結 ば れてい ない 点は, すべ ての ス ケ ジュー
ル を行っ た後, 最 もタ イム ア ウ ト反応の 頻 度が高か っ たス ケ ジ コー
ル を再び導入 し た 際の反応 数を 示 して い る.
再 導 入したスケ ジ、
.一
ル は, UK 27 が VI 960 秒, NL 58 が VI 60 秒, XA O1 が VI 960 秒で, EE58
に は RR 150 とVI
960
秒の2
つをこの順序で再 導入 し た.
タ イ ムア ウ ト反 応の消 去を行っ た.
15セ ヅ シ ョ ン連 読し て タイム ア ウト反 応が 生 じ な く なる迄を消 去の基 準 と し,
消 去 基 準 達 成まで に要し たセ ッ シ ョ ソ数は,UK
27 が 16,NL
58が 38, XA OI が 32 セ ッ シ ョ ンであっ た.
強 化1回 あた りの タイム ア ウト反 応 数 とス ケ ジュー
ル 値の関 係を Figure 1 に示 し た.
スケ ジ L一
ル 値が大 き くなる と 90 分 以 内に 50 試 行を完了するこ と は稀にな り,
1セ ッ シ ョ ン の強 化回数は減 少 する.
従っ てス ケジ=
。
一
ル 誘発行 動の よ うに強 化 子提 示 が 行動 発現の機 会と なっ てい る現 象では, 強 化 数が少ないセ ヅ シ ョ ン で は タ イ ム ア ウ ト反 応 が 過 小 評 価される こ と に な る.
これ を補 正する た め に 1強 化 あた りの平 均タ イム アウ ト反応 数を 指 標 として採 用した.
グラ フは,
各ス ケ ジュー
ル ド最 終 5セ ッ シ ョ ンでのデー
タを も とに 1強 化あ た りの タ イ ム14
基 礎 心 理 学 研 究 第 12 巻 第 1 号ハ
邑 40 鞍30e
擡20
亠 心 100
ヤ へFigure
2.
強 化 間 間 隔に お け るタ イム アウ ト反 応 の分布 タイムア ウ ト反 応が強 化 間 間 隔の どの部 分で 生 じて いる か を 示 す た めに,
タイム ア ウ ト反 応 が生 じたすべ ての強化間 間隔を等 分に10
個の プロ ヅ クに分 割し, 各ブ ロ ッ クで生 じたタイム ア ウ ト反 応の梠対 頻 度 を示 した.
RR とVI,
お よび ス ケ ジュー
ル値の 違い に よ る差が認められ な かっ た た め,
図で はすべ ての条 件の デー
タを 総合した ものを示して い る,
ア ウ ト反応 数の平 均を示して いる.VI
下の XA O1 は ス ヶ ジ ュー
ル値の上 昇につ れて,
タイムア ウ ト反 応数が 増加 した,
UK27
はVI
960 秒の下で タ イム ア ウ ト反 応 が増加 したが,VI
60 秒か らVI
480
秒の間で は変 化が 見 ら れ な か っ た.
NL 58 とEE
58 は,
どの ス ケジュー
ル値で もタイム ア ウ ト反 応の頻 度 が 極め て低 く,
ス ケ ジ=一
ル 値との 間に明瞭な関 係は認め ら れ な かo た.RR
ス ケジュー
ル で は,
NL 58 がRR
250 とRR
300
の.
ド で,
他のス ケ ジュー
ル値よ りや や高い タイム ア ウ ト反応 頻度を示し た.
XA
O1
はRR
300
の下で僅かにタ イ ム ァ ウ ト反 応が 増加 し たが,
RR 50 か らRR
250
の間で は反 応は極め て低 頻 度であっ た.
EE 58 はRR
150
で タ イ ム ア ウ ト反 応の頻 度が僅か に高くなっ たが,
そ れ 以 外 の ス ケ ジュー
ル値の下で は タイム ア ウト反 応 は極めて 低 頻 度で あり,RR
150 を再 導入 した際に は全 くタイムア ウ ト反応を 示 さ な かっ た.
UK
27
は,
どの RR ス ケジー
=一
ル の ドで もタ イム ア ウ ト反 応の頻 度は極め て低 かっ た。 Figure 2 は,
強 化間 間隔にお け るタイム ア ウ ト反応 の 生 起 分 布を示したものである.
VI ス ケ ジ ュー
ル とRR ス ケ ジュー
ル で 反 応の 分 布に差が認められ な かっ た た め,
図には VI とRR
両者の下での分 布を示 し た.
VI
お よびRR
ス ヶ ジュー
ル では強化 間 間隔は1
試 行 毎に 変 動 するの で,
タイ ム ア ウ ト反 応の生 じた試 行につ い て そ れぞ れ の 強 化 子提示 間隔を 10 個の ブ卩 ヅ ク に等 分 し,
各ブ ロ ッ クでのタ イム ア ウ ト反 応の相 対 生 起 頻度 を 示 し た.
タ イ ム ア ウ ト反 応の生起 頻 度 が 最も高い のは,
XA OI では強化 直 後であり,
EE 58 で は逆に次 回 強 化 に最 も近い ブ P ヅ ク,
そ してUK
27 とNL
58
では強 化 間 間隔半ばの ブ Ptヅ クであっ た.
ま たUK
27 以 外で は 強 化直 後の他に,
強 化 子 提 示 間 隔の後半に も う1
箇所,
タイム ア ウ ト反応の頻度が高 くな る部 分がみ ら れる.
考 察 今同の研 究で は RR とVI
z ケジ=一
ルを用い て,
ス ケ ジュー
ル 誘発性タイム ア ウト反応の頻 度とス ケ ジュー
ルf
直の関 係を検 討し た,
タ イ ム ア ウト反 応が 1回以 上 生 じ たセ ッ シ ョ ンが 全体の 37.
2% で あっ た とい う結果は,
先 行 研 究,
例 えぽZimmerman
& Ferster (1964)と比 較 すると,
かな り低い もの である.
し か しZimmerman ら はタイム ァ ゥ ト が 自動的に終了 す る 乎 続で は,
タ イム ア ウ ト反 応の出 現 率が少 な くなる こ とを指摘して お り,
事実こ の手 続を用い たZimmerman
らの 予 備 実 験で は1
羽の被 験 体は 81%,
も う1羽の被験体は 68% のセ ッ シ ョ ソ で タイム ア ウ ト反応を示し てい ない.
次に強 化子 提 示1回あた りのタ イ ムア ウ ト反 応 数につ い て み る と,
本 研 究ではUK
27 のV
正960 秒 とXA
OI
の VI 480 秒,
960 秒の場 合を除 けぽ,
どれ も0.
1
回 以 下で あっ た.
これ はタイム ア ウ ト・キー
に再反 応 するこ とに よ りタ イ ム ア ウy
が 終 了 す る乎 続を 用 い た Brown &Flory
(1972)や Thompson (1964)の結果 と 比べ る と著しく 低い反 応数である.
し か しタイム ア ウ トが 自動的に終わ る手 続 を 用いた Ator (1980
)や Thomas &Sherman
(1965)の 実 験で は
,
今回の結 果と同じ程 度の タイムア ウ }・
反応 数が報告されて い る.
以 上の比 較よ り,
本 研 究 で得られたタイム ア ウ 1・
反 応 数は,
同 様の手 続を用いた 先 行 研 究 とほ ぼ 同 程 度であ り,
従・
)てRR ,
VI 両ス ケ ジー
=
・
一
ル の 下で も低 頻 度で はある がタイ ム ア ウ ト反 応が生 じ ること が確 認さ れ た.
尚,
今 回 用いた 20 秒の タ イム ア ウ ト時 間は,
先行 研 究で用い られてい た 30 秒よ り短 か っ た.
Dardano (1973)は,
1回の反 応に よ り生じ る タイム ア ウ ト時 間 が 短い 方がタイ ム ア ウ ト反 応の 頻 度が 高 くなる ことを指摘して い るが,
今回の実 験で は,
その 効 果は確 認 され なか っ た.
ス ケ ジュー
ル 値とタイ ム ア ウ ト反 応の頻 度の関 係 を見 る と, 中 程 度のス ケジュー
ル値で タイム ア ウ ト反 応の頻 度が高 くな る,
いわ ゆる逆 U 宇型の関 係は,RR ,
VI
ど ち らのス ケ ジュー
ル で も 認め られ なか っ た.
EE 58はRR
lo
「o
において,
僅かに タイ ムア ウ ト反 応が増 加し た が,
他のス ク’
ジー
z一
ル 値の下 で の 反応 頻 度が極め て低く
,
ス ケ ジュー
ル値とタ イム アウ ト反 応の関係は明 確で は ない,一
方 XA G1は,
VI の 下でス ケ ジュー
ル値上 昇 に 伴い タイ ム ア ウ ト反 応 も増 加 する傾 向 を 示し, UK 27 もVI
960
秒に お いて,
そ れよ り短い 強 化 子 提 示 間 隔の 場 合 よ り も高頻 度のタイム ア ウ ト反応を 示 し た.
VI 下 のハ
トの ス ケ ジュー
ル 誘 発性行動で は,
ス ケ ジ=
.
一
ル 値 が 600 以上に な る と誘発行動の 頻度 が 低 下 することが知 ら れ てい る (Dove
,
Rashotte,
& Katz,
1974).
今一
回,
被 験 体4
羽 中2
羽ではあるが,
強 化 子 提 示 間 隔 とタイム ア ウ ト反 応の 頻度の 間に,
直線的 あるいはそ れに類 似し た 関 係が認め ら れた ことは,
タ イ ム ア ウ ト反 応をス ケジ ゴー
ル 誘 発 性行動と 見 な すこ と に疑問を 投げか け る もの で ある.
タイム ア ウ ト反応の時 間 分布につ い て見る と, 今 回の 実 験で は, NL 58 と XAO1 の 2羽は強 化 直 後と強 化 間 間 隔後半の 2 箇所で反 応 頻 度 が高く,
UK 27 は強 化問 間 隔の半ばで最 も反 応 頻 度が高か っ た.
EE58
は強 化 間 間 隔 最 後 部の10
番 目の ブロ ッ ク で最 大の頻 度を示し た.
これは,EE
58 は オペ ラ ン ト・
キー
に対 する反 応 率が 比 較的 低く,
強 化 間 間 隔が他の個体に比べ て長く なっ てい た ことが 影 響 し て い る の か も知 れ ない.
FR ス ヶ ジ ュー
ルや FI ス ヶ ジュー
ル を用い た先 行 研 究で は,
タイム ア ウ ト反 応は強 化 直 後に集 中 する傾 向を示 す こ とが 多 く (Appel,
1963;Brown
&Flory,
1972;Thomps
n,
1965), 強 化 後 反 応 休止期 (post
・
reinforcement pause:PRP )の後 半 あるい は
PRP
が終わ っ た後に生じた例はThomas
&Sherman
(1965)の 1個体とAtor
(1980)だけであっ た (Table
1
参 照 ).
ス ケ ジュー
ル 誘発性 行 動では
,
ス ケ ジ=一
ル の種 類に関わ りなく誘発行動は,
食餌 強 化 直 後 に 集 中して生 じ ること が知ら れ てお り (Doveet al
.
,
1974;Webb
, DeWeese,
&Malagodi,1974
),
この分 布の類似性 が
,
タイム ア ウ ト反応をス ケ ジュー
ル誘 発 性 行 動と見 な す 根 拠に なっ て いる,一
方タイム ア ウ ト 反 応を逃 避 行 動 とする立 場か ら は,
強 化間 間隔での タイ ム ア ウ ト反 応の 分 布 は,
強 化 間 間隔で の 局所 的 な強 化 確 率の変 動を反 映 した結 果である と解 釈 されて い る.
すな わ ち間欠 強 化ス ケ ジ ュー
ル の嫌 悪 性は強化 確 率の低い箇 所で高まる た め,
FR や FI ス ク.
ジュ_
ル では最も 強 化確率が 低い強 化 直 後に タイム ア ウ ト反 応 が 集 中 す る (Appel,
1963;Thompson,
1965) と 説 明 さ れ る.
事実,
多元 (multiple )ス ケ ジュー
ル の下では, 強 化 密 度が低 い成 分ス ケ ジ.
.一
ル で タイム ア ウト反応 が 生じ るこ と が報告さ れ てい る (Rilling
,
Askew,
Ahlskog,
&Kramer
1969)
.
今回 用いた RR ,VI
両ス ケ ジz一
ル で は,
強 化 直 後に強 化確率が 極 端に低 下 す ること は な く,
強 化 確 率は 強 化問間 隔を通し てほぼ一
定である.
従っ て今回 RR,
VI 両ス ケ ジュー
ル の下で,
タイム ア ウト反応 が強 化 直 後に 集 中し な かっ た とい う事 実は,
タイム ア ウ ト反 応 を 逃避 行 動とする仮 説に よっ て,
よ りよく説明 されるもの で ある.
今回の実験では, タ イム ア ウ ト時の実 験 箱内の刺激 状 況と強 化 子提 示 中,
或い は実 験 終 了時の刺 激 状 況との間 に違い を 設 け, タイム ア ウ ト反 応に随 伴 する刺 激 変 化 が,
餌 提 示 あるいは実 験 終 了と結びつ いた条 件 性 強 化 子 の機能をもたない よ う統 制を試みた.
こ の よ うな実 験 条 件の下で も先 行研究 と同程 度の タイ ム ア ウ ト反 応 が 生じ たことか ら,
タイム ア ウ ト反 応がこ の よ うな条 件 性 強 化 子に よ り維 持さ れてい る口∫能性は低い と 考 え ら れ る.
し か し今回の手 続は,
食 餌 強 化や実験 終了 と 同時に提示 さ れる特 定の照明光が,
タ イム ア ウ ト反 応に随伴し て提示 さ れ るこ と が ない,
とい うだけであ り,
従っ て照 明 光の 色 や明る さ が何 等かの変 化 を 示 すこと が条 件 性 強 化 子 あ る い は感 {生強 化了・
(sensory reinforcer )とし て1
幾能し て い る可能 性 (Kish,
1966)を否 定 するこ とは で きない.
本研究の結果,
ス ケ ジ=一
ル値とタイ ムア ウ ト反応の 頻度の関 係,
及び強化間 間 隔に おけ るタイム ア ウ ト反応 の分布の2
つ の点に おい てス ケ ジ a一
ル 誘 発 性 行 動との 類 似 性は認められ ず,
むし ろタイムア ウト反 応 がス ケ ジ ュー
ルか らの逃避に よ り強 化・
維 持さ れて い るオペ ラ ン ト行 動である可 能 性が示 唆 された.
しか しな がらタイム ア ウト反 応が逃 避オ ペ ラン ト であるこ とを確 実に結 論づ けるた め に は,Thompson
(1965)も指 摘してい るよ う に,
ス ケ ジ ュー
ル の嫌悪 性をタイム ア ウ ト反応と は独立 に評価する適切 な指 標 が必要で あろ う,
更に タイム ア ウ ト反 応の分 布が, 強 化 間 間 隔に おける局 所 的 な強 化 確 率 の低 下 を反 映したものであると結 論 するには,
局 所 的 な 強 化 確 率の変 化がハ
トの行 動の弁別 刺 激 と な り う るこ と を示 す必要 が ある.
その前 段階と し てt 局 所的強化 確率 が変動す る固定 強 化ス ケジュー
ル と,
常に強 化 確 率が一
定 で ある RR ス ケ ジュー
ル の効 果の違い を 同一
個体内 で検 討 する 必要があるであろ う.
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