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自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察

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(1)Title. 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. Author(s). 淺木, 洋祐. Citation. 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編, 67(1): 129-139. Issue Date. 2016-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/8042. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(人文科学・社会科学編)第67巻 第1号 Journal of Hokkaido University of Education(Humanities and Social Sciences)Vol. 67, No.1. 平 成 28 年 8 月 August, 2016. 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察 淺 木 洋 祐 北海道教育大学 環境経済学研究室. . A Preliminary Study on Design for Environment in End of Life Vehicle Recycling Law ASAKI Yosuke Department of Environmental Economics, Hakodate Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 2005年に施行された自動車リサイクル法は,高いリサイクル率の達成や,制度の安定的な運 用などで良好な評価を得ている。同法はEPRに基づく政策であり,EPRに期待される政策効果 の一つとしてDfEがある。しかしながら,本稿の検討によって,同法の成果にDfEが十分な貢 献をしなかった可能性が明らかになった。その原因として,同法の目的や制度設計,自動車の 耐久消費財としての性格などが指摘できる。また,今後DfEについての研究を進める際の論点 として,同法の制度設計,ライフサイクル全体の環境負荷との関係,輸出の問題などを取り上 げて検討した。. 1.はじめに. 自動車は生産から廃棄まで10年以上使用される財 であるため,DfEが施され,その効果を踏まえた. 本稿では,自動車リサイクル法(使用済自動車. 分析に時間を要する。2002年に制定され,2005年. の再資源化等に関する法律)における環境配慮設. に完全施行された自動車リサイクル法は,施行後. 計(Design for Environment,以下DfE)につい. 10年以上が経過した。今後自動車リサイクル法施. て取り上げる。DfEは, 拡大生産者責任(Extended. 行以降に生産された自動車が,処理・リサイクル. Producer Responsibility,以下EPR)政策の実施. されることとなり,DfEとその効果に関する研究. にともなって最も期待される政策効果の一つであ. が進展することが期待される1。. り,EPRを実施する,すなわち生産者に物理的・. 今後のDfE研究のためには,自動車リサイクル. 財政的責任を課す際の理論的根拠の中心的なもの. 法における現時点でのDfEに関する論点を検討・. で あ る(OECD 2001, 植 田・ 山 川 2010)。EPR. 整理することは欠かせない。本稿では,まず自動. 政策の実施にともなうDfEの効果を実証的に分析. 車リサイクル法の制定背景,制度設計及びその評. するためには,DfEが施された製品が廃棄段階に. 価を概観して,同法におけるDfEが現時点でどの. 至り, 実際に処理・リサイクルされる必要がある。. ような評価・位置づけをされているのかを分析す. 129.

(3) 淺 木 洋 祐. る。その上で, 外川・木村(2008),永田他(2013). イクル法におけるリサイクル率の目標は,欧州. などの先駆的研究を踏まえて,同法の制度設計を. ELV指令と同じ数値となっているなど影響がう. 中心にDfEについて検討し,論点の整理と分析を. かがえる。しかしながら,欧州ELV指令と日本. 試みる。. の自動車リサイクル法では,その制度設計が大き く異なっている。すなわち欧州ELV指令は,使 用済自動車そのものを生産者が無償で引き取るこ. 2.自動車リサイクル法. ととなっているのである7。このような相違が生. 自動車リサイクル法の制度設計は,自動車ユー. じた要因の一つは,既に述べたように日本の自動. ザーによる費用負担に基づく,自動車メーカーな. 車リサイクル法が,逆有償問題などの解消を目的. どによる自動車破砕残渣(Automobile shredder. としたことにあるといってよいだろう。. 2. residue,以下ASR )などの三品目の引き取りと. 2000年は,循環型社会形成推進基本法および建. 再資源化を中心とした特徴的なものとなってい. 設リサイクル法(建設工事に関する資材の再資源. る。このような制度設計は,法制定当時の自動車. 化に関する法律) ,食品リサイクル法(食品循環資. リサイクルシステムで発生した逆有償問題など,. 源の再生利用等の促進に関する法律)などの制定・. 当時の自動車のリサイクル問題をとりまく状況を. 改正が行われ,循環型社会元年ともいわれる8。. 反映したものだといってよいだろう。以下では,. 2000年以前にも,1995年に制定された容器包装リ. 同法の制定背景と制度設計を概観する。. サイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品. ⑴ 制定背景. 化の促進等に関する法律),1998年の家電リサイ. 自動車リサイクル法の制定背景については,大 3. クル法(特定家庭用機器再商品化法)といった,. きく以下の3点が指摘できる 。第一に使用済自. EPRに基づく循環型社会を目指す法制度が制定さ. 動車の逆有償問題であり,第二に欧州ELV指令. れた。自動車リサイクルについては,1997年に通. の制定・発効,第三に循環型社会の形成にむけた. 商産業省(現経済産業省)によって使用済み自動. 政策動向である。. 車リサイクル・イニシアティブが発表された。自. 使用済自動車は,もともと自動車解体業者や. 動車リサイクル法は,こうした循環型社会を目指. シュレッダー業者といった民間のリサイクル業者. す一連の政策動向の中に位置づけられるといって. によるリサイクルシステムによって有価で取引さ. よいだろう。. 4. れて,処理・リサイクルが行われていた 。しか. ⑵ 制度設計の概要. しながら,鉄スクラップ価格の下落や,ASRの処. EPRは,生産者の責任を廃棄段階にまで拡大す. 5. 理費用の高騰 などによって,それまで有価で引. るものであり,廃棄段階にいたった製品を処理・. き取られていた使用済自動車が逆有償,すなわち,. リサイクルする物理的責任と,その費用を負担す. 引き取りに際して逆に処理費用を要求されるよう. る 財 政 的 責 任 を 配 分 す る も の で あ る。 さ ら に. になる。逆有償の発生は,使用済自動車の不法投. OECD(2001)では,EPRの手法として,大きく製. 6. 棄や,不適正処理などの諸問題を引き起こす 。. 品回収要求,経済的手法(デポジット・リファン. この逆有償問題とそれにともなうリサイクルシス. ド制度,前払い処分料金,原材料課税など),規. テムの機能不全の解決が,自動車リサイクル法の. 格の3つが分類されている。実際のEPR政策は,. 最大の目的といってよいであろう。. 関係主体間における各責任の配分の仕方や,上記. 欧州ELV指令は,2000年に制定・発効された。. 手法の組み合わせ方,生産者責任機構(Producer. 自動車は国際的に取引される財であり,EUの環. Responsibility Organization,以下PRO)の設立. 境規制の動向が日本の自動車リサイクル法の制定. などによって,多様な制度設計となる。. の引き金になったといえる。例えば,自動車リサ. 自動車リサイクル法の制度設計を具体的に検討. 130.

(4) 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. する。自動車メーカーと輸入業者にASR,エア. 表1 リサイクル率の目標と実績. バッグ類,フロン類の三品目を引き取りと再資源. リサイクル率(%). 化等という,いわゆる物理的責任を義務付けた。. シュレッダーダスト. その費用は,再資源化預託金として自動車ユー. 70(平成27年~). ザーが新車購入時(既販車は車検時)に支払うこ. 目標. ととなっている。すなわち,三品目の物理的責任 を実施するための財政的責任を消費者に課したと いえる。使用済自動車の引き取り業者,フロン類 回収業者,解体業者,破砕業者のそれぞれを都道 府県知事による登録・許可制としている。自動車. エアバッグ類. 50(平成22年~). 85. 30(平成17年~) H20年度. 72.4~80.5. 94.1~94.9. H19年度. 64.2~78.0. 92.0~94.7. 出所)2010年 『評価・検討に関する報告書』 より転載。. リサイクル法は,基本的に既存のリサイクルシス. に基づき検討する。自動車リサイクル法は施行後. テムを活用するという考え方を採用しており,許. 5年ごとに見直すことが法で定められており,こ. 可制を通して既存の事業者が事業を継続できるよ. れらはその報告書である。. うにした。また,公益財団法人自動車リサイクル. 2010年の『評価・検討に関する報告書』では,. 促進センターが設置され,再資源化預託金の管理,. 自動車リサイクル法の成果として8つの項目が取. リサイクルの実施に関する情報の電子管理,不法. り上げられている。2015年の『評価・検討に関す. 投棄の解消・支援などを実施している。また,. る報告書』では,8つの項目に分けての評価は行. ASRの再資源化に際して,日産自動車やマツダ. われていないが,基本的にはこれらの成果を引き. などを中心としたARTチームと,トヨタ自動車. 継ぎつつ,不法投棄・不適正保管台数やリサイク. やホンダを中心としたTHチームという,いわゆ. ル率の推移といったその後の進展状況について検. るPROを設立して対応している9。フロン類とエ. 討しているといってよいだろう。以下では,2010. アバッグ類については,国内自動車メーカー12社. 年の『評価・検討に関する報告書』の8項目を基. と日本自動車輸入組合によって自動車再資源化協. 本としつつ,リサイクル率の向上などを必要に応. 力機構が設立され,リサイクル等を行っている。. じて2015年の『評価・検討に関する報告書』から 引用しながら同法の成果を概観する。. 3.自動車リサイクル法の評価. ①使用済自動車のトレーサビリティ 自動車リサイクル法施行以前は,使用済自動車. ⑴ 評価の概要. の処理・リサイクルについては,十分に把握され. 自動車リサイクル法の施行後の評価は,おおむ. ていたとはいい難かった。しかしながら,同法の. ね高いものといってよいだろう。以下では,産業. 施行にともなって電子マニュフェスト制度や改正. 構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会. 道路運送車両法の導入によって,使用済自動車の. 自動車リサイクルワーキンググループ 中央環境. 発生および処理・リサイクルの各段階が捕捉さ. 審議会廃棄物・リサイクル部会自動車リサイクル. れ,トレーサビリティが確保された。. 専門委員会 合同会議による2010年の,そして,. ②自動車製造業者等による再資源化の進展. 産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサ. 自動車製造業者等に義務付けられているエアバ. イクル小委員会自動車リサイクルワーキンググ. ッグ類およびASRの再資源化は,表1に示すよ. ループ 中央環境審議会循環型社会部会自動車リ. うに,設定されたリサイクルの数値目標を早い段. サイクル専門委員会 合同会議による2015年の『自. 階で達成している。図1に示すようにASRにつ. 動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関. いては,継続的にリサイクル率が向上しており,. する報告書』 (以下, 『評価・検討に関する報告書』). ASRの最終処分量は,2005年の6.4万トン(一台. 131.

(5) 淺 木 洋 祐. (%) 100 80. 93.3. 61.8. 69.3. 73.4. 77.8. 80.9. 95.1. 96.6. 97.1 (千t/年) 70. 83.8. 60 50. 60 40. 40. 64. 51. 30. 46. 20. 39. 35. 20. 27. 0 2005. 2006. 2007. 2008. 2009. 最終処分量. 2010. 12. 9. 6. 5. 2011. 2012. 2013. 2014. 10 0. ASRリサイクル率. 図1 ASRの最終処分量とリサイクル率の推移 出所)2015年『評価・検討に関する報告書』及び経済産業省・環境省資料に基づき筆者作成。. 当 た り156kg) か ら,2014年 の0.5万 ト ン( 同. きく減少している。2003年度末に不法投棄・不適. 17kg)まで減少している。. 正保管が全国で約21.8万台であったが,2014年度. ③関連事業者の役割の明確化. 末には同約0.7万台と約3.2%にまで減少した。. 自動車リサイクル法に基づき,引き取り業者及. ⑦違法行為に対する毅然とした対応. びフロン類回収業者は地方公共団体の登録と,解. 同法の施行によって,地方公共団体による定期. 体業者および破砕業者については地方公共団体の. 的な立ち入り検査の実施などによって,違法行為. 許可を受ける必要がある。自動車リサイクル法施. や不適正行為などに対し,毅然とした対応が行わ. 行以前と比較して,各事業者の状況がより正確に. れている。. 把握されるようになった。. ⑧国民による自動車リサイクルに対する一定の理. ④預託されたリサイクル料金の適正な運用. 解. リサイクル料金は,原則として新車購入時の前. 法施行以前より,政府および関係各者を挙げて. 払い(既販車は車検時支払い)とされており,. 制度の周知を図った結果,法の存在の認知や,リ. 2014年度で約95%と高い預託率を達成している。. サイクル料金の預託についての理解が進んでいる. これらは,厳格な運用方針に基づいて,法で定め. としている。ただし,法の細部についての理解は. られた資金管理法人(財団法人自動車リサイクル. 十分ではないとしている。. センター)に預託され,資金管理業務諮問委員会. 他方で課題については,2010年の『評価・検討. によって運用されている。. に関する報告書』では,以下の4つの項目が挙げ. ⑤自動車リサイクルシステムの安定稼働. られている。. 電子マニュフェストシステムをはじめとする自. ①中古車と使用済自動車の取り扱いの明確化. 動車リサイクルシステムにより,すべての使用済. 本来使用済自動車とされるべき車両が,オート. 自動車の工程が厳格に管理されている。関連事業. オークション会場などで中古車として流通する. 者による遅延報告も低いレベルにとどまってお. ケースがある。この場合,リサイクル料金の負担. り, 大きなトラブルもなく安定的に稼働している。. が自動車ディーラーや解体業者の負担になるなど. ⑥不法投棄・不適正保管等の減少. の問題が生じている。この問題に対処するため,. 不法投棄・不適正保管された使用済自動車は,. ガイドラインの設定や,引き取り業者の役割分担. 図2に示すように,同法の施行以前と比較して大. の徹底などが指摘されている。. 132.

(6) 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. ②使用済自動車の循環的な利用の高度化. これらの課題は,2015年の『評価・検討に関す. リユース部品の利用の促進は,廃棄物のみなら. る報告書』においても,その後の取組とともに引. ずCO2の発生抑制などの効果が期待される一方. き続き検討課題として取り上げられている。興味. で,十分にリユース部品市場が拡大していないこ. 深い点として,2015年の『評価・検討に関する報. とが課題としている。また,発煙筒,タイヤ,鉛. 告書』では,自動車リサイクル制度の「あるべき. 蓄電池の収集・処理体制の構築が求められている. 姿」を検討し,今後の方向性を検証している。こ. ことの他,レアメタルや,材料リサイクル,有害. の点については,DfEとともに次章で検討する。. 物質の削減などに着目した自動車リサイクルの高. 自動車リサイクル法は,さまざまな課題を残し. 度化が中長期的課題だと指摘する。. つつも,自動車リサイクルシステムにおける逆有. ③自動車リサイクル制度の安定的な運用. 償問題の解決や,それに起因する不法投棄や不適. 不適正処理対策をより推進するために,使用済. 正処理の大幅な減少,ASRなどの高いリサイク. 自動車か否かの判断基準の設定が必要である。ま. ル率と最終処分量の大幅な削減などを達成した。. た,エアバッグの不正流通や不適正処理,解体自. また自動車リサイクル法のシステム自体が,大き. 動車の不正輸出の問題に加えて,不法投棄事案に. な問題を生じさせず実施されているといってよい. 対する対策支援事業の見直し,指定法人業務及び. だろう10。 . シュレッダーダスト再資源化体制の更なる効率化. このような成果が達成できた要因としては,第. が必要だと指摘している。. 一に自動車メーカーをはじめとした多くの関係者. ④中長期的な変化に対する自動車リサイクル制度. による多大な努力があり,第二に鉄スクラップ等 の金属素材の高騰という自動車リサイクルの推進. の対応 DfEの推進については,各自動車メーカーに. に好ましい状況,第三に循環型社会の形成に向け. よってさまざまな取組が講じられてきており,そ. た各種法制度の整備などの社会経済的情勢が指摘. の効果が期待されている。また,ハイブリッド車. できるであろう。. や電気自動車などの次世代自動車等の普及によっ. ⑵ DfEの位置づけ. て,その処理・リサイクルについて,関係事業者. おおむね良好と評価できる自動車リサイクル法. 間での協力体制が必要だと指摘している。. においてDfEがどのような役割を果たしたのか,. 䠄༓ྎ䠅 250 200. 22. ୙ἲᢞᲠ ୙㐺ṇಖ⟶. 150 100. 18 196 123. 50. 13 44. 0 2003. 2004. 2005. 8. 6. 27. 16. 4 11. 3 8. 2006. 2007. 2008. 2009. 3 7 2010. 2 6 2011. 2 5 2012. 2 5 2013. 図2 不法投棄・不適正保管の推移 出所)2015年『評価・検討に関する報告書』より一部修正。. 133.

(7) 淺 木 洋 祐. 2010年と2015年の『評価・検討に関する報告書』. ように定義している。. から検討する。. . 2010年の『評価・検討に関する報告書』では,. 自動車リサイクル制度全体のあるべき姿として,使用. 使用済自動車一台あたりのASRの最終処分量を. 済自動車の発生が抑制(リデュース)され,全ての使用. 減少させた取組の一つとしてDfEをあげている。. 済自動車に含まれる部品や素材が可能な限り環境負荷が. その具体的な内容について下記のように述べてい. 少ない方法でリユース・リサイクルされ,持続可能な形. る。. で資源の有効利用が行われ,リユース・リサイクルに関. . する社会コストが最小化され,自動車が使用済みとなっ. 自動車リサイクル法においては,自動車製造業者等に. た場合でも市場価値を有し経済的な理由からの不法投棄. 対して環境配慮設計,情報提供の努力義務が課されてい. の恐れがないシステムを,中長期的に実現していくこと. る。自動車製造業者等は,従来より,防錆鋼板の使用に. が求められている。(2015年『評価・検討に関する報告. よる自動車の長寿命化,軽金属や樹脂使用による軽量化. 書』 ,28ページ). に取り組んできた。また,銅部品の回収を容易にするワ. . イヤーハーネス,解体性向上マークの採用,リサイクル. さらに,このあるべき姿を実現するために,以. 容易な熱可塑性樹脂材料への統合等によりリサイクル容. 下の3つの基本的方向性をあげている。. 易性を向上するとともに,自らのリサイクルの取組とし. ①自動車における3Rの推進・質の向上. て,リユース部品,リビルト部品等の再生やバンパーな. ②より安定的かつ効率的な自動車リサイクル制度 への発展. どの自動車部品の回収と自動車への再利用等を行ってい る。(2010年『評価・検討に関する報告書』,9ページ). ③自動車リサイクルの変化への対応と国際展開. . 特に①では,「⑴環境配慮設計の推進とその活. 課題「④中長期的な変化に対する自動車リサイ. 用」との項目を設定して,DfEの推進の必要性を. クル制度の対応」では, 「環境配慮設計の推進と. 考察している。そこでは以下のような興味深い記. その活用」という項目を設けて下記のように述べ. 述がある。. ている。. . . 現状では,自動車製造業者等は,法第3条の責務規定. 自動車の環境配慮設計については,各自動車製造業者. 等に基づき環境配慮設計に努めることとされているが,. 等において,これまでもさまざまな取組が講じられてき. その定量化は困難であるため,十分な評価はなされてい. た。今後,このような環境配慮設計が講じられた自動車. ない。また,自動車製造業者による環境配慮設計が進む. が増加するとともに,関係主体における情報の共有が進. ためには,ユーザーが環境配慮設計の進んだ車を優先し. めば,リサイクルの効率化が進み,新たなリサイクル手. て選択することも重要であるが,環境配慮設計に関して. 法の開発・普及,ユーザーの自動車の選好の変化につな. ユーザーが自動車の購入時に考慮する情報は限られてい. がるとも期待される。(同上書26ページ). る。 (同上書,28ページ). す な わ ち,ASRの リ サ イ ク ル な ど に 一 定 程. すなわち,自動車リサイクル法においては,. 度,DfEの効果を認めつつ,さらに今後の可能性. DfEに一定程度の効果を推測し,また期待しつつ. を期待しているといってよいだろう。. も,現状では,その定量的な把握が困難であり,. 2015年の同書では,「自動車リサイクル制度の. また,制度的にDfEを推進するようにはなってい. 「あるべき姿」の実現に向けた課題と具体的な取. ないという指摘である。この問題に対して,同書. 組」として,今後の方向性を検討する中でDfEに. ではDfEが施された部品・素材の取り外しをリサ. ついて取り上げている。 「あるべき姿」を下記の. イクル料金に反映することや,ユーザーに対する. 134.

(8) 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. 効果的な情報発信など,DfEの評価・活用方法に. ASR料金の関係を分析している。結論として,. ついて検討を進めるべきだとしている。. リサイクル設計は,必ずしもASR料金を低減さ せるわけではないとしている。その理由として,. 4.自動車リサイクル法におけるDfE. 自動車メーカーが静脈部門を中途半端にしか制御 できないことと,中古部品などのリサイクル市場. ⑴ EPRに関する先行研究. が十分に形成されていないことの二つを指摘す. 以下では,OECDのEPRと自動車リサイクル法. る。また,興味深い指摘として,詳細なヒアリン. のDfEを取り上げた上で,外川・木村(2008)や,. グ調査に基づき自動車メーカーが実施するリサイ. 永田他(2013) ,宇津木・永田他(2013)などに. クル設計が,自動車の解体現場で用いられる技術. 11. ついて検討する 。. などの問題から有効とは限らないとする。これら. OECD(2001)では,EPRのDfEについて下記. の指摘は,自動車リサイクル法における物理的責. のように述べている。. 任と財政的責任の配分を中心とした制度設計にお. . ける論点を的確に捉えている。. 拡大生産者責任(EPR:Extended Producer Responsibility). 宇津木・永田他(2013)は,自動車の解体性と. とは,使用済み製品の処理または処分に関して,生産者. リサイクル部品の利用による環境負荷削減効果に. が(財政的および(または)物理的な)相当程度の責任. ついて定量的に評価した研究である。分析の結果,. を受け入れるという政策アプローチである。このような. 年式が新しくなるほど部品の解体性が高まってい. 責任を課すことにより,発生源で廃棄物を抑制し,環境. ること,部品重量が減少して製造時排出CO2が減. 適合型製品の設計を促進し,一般のリサイクル・資源管. 少していることなどが明らかにされた。また永田. 理目標の達成を促進する。…(略)… OECD ではEPR. 他(2013)では,DfEについて軽量化や,マテリ. を, 「製品に対する生産者責任を製品のライフサイクルの. アルリサイクル可能分,燃費(1万km走行時),. 使用後段階にまで拡大すること」と定義している。EPR. ASR発生量などの7つの項目から独自に開発し. 政策には以下の二つの関連する特徴がある。⑴(物理的. た統合化指標ELPを用いて評価している。その結. および(もしくは)財政的な又は全面的もしくは部分的な). 果,車両の年式が新しくなるほど,DfEが向上し. 責任を地方自治体から上流部門の生産者へと移すこと,. ていることが確認された。. そして⑵製品設計の際環境に配慮するよう生産者に動機. ⑵ 自動車リサイクル法の成果とDfE. を与えることである。(OECD 2001,1ページ). 以上を踏まえて,あらためて自動車リサイクル. . 法の成果とDfEの位置づけを検討する。『評価・. 自動車リサイクル法では,第3条に自動車製造. 検討に関する報告書』や先行研究などから指摘で. 業者等の努力義務として,情報提供の義務ととも. きることは,DfEは推進されているであろうが,. にDfEについて下記のように定めている。. それが実際のリサイクルに貢献できているかは, 十分に確認できていない。その理由は第一にDfE. 自動車製造業者等は,自動車の設計及びその部品又は. の効果を定量的に把握することが困難であるこ. 原材料の種類を工夫することにより,自動車が長期間使. と,第二に自動車リサイクル法の制度設計上の問. 用されることを促進するとともに,使用済自動車の再資. 題である。. 源化等を容易にし,及び使用済自動車の再資源化等に要. これらに加えて本稿では,時間的な側面から検. する費用を低減するよう努めなければならない。. 討を試みる。冒頭で述べたように,自動車の平均 使用年数は,自動車リサイクル法が施行された. 外川・木村(2008)は,自動車リサイクル法の 12. 制度設計を検討し,リサイクル設計 の推進と. 2005年には12.0年であり,その後延び続けて2014 年には14.6年である13。自動車リサイクル法施行. 135.

(9) 淺 木 洋 祐. 後にDfEが施された自動車は,上記平均使用年数. 今後実証的な研究を進めていく必要があるが,同. を考慮すれば,これまでそれほど廃棄されていな. 法におけるDfEに関する一つの論点といってよい. い,すなわち,まだリサイクルされていないはず. だろう。. である。したがって,自動車リサイクル法の成果. この論点と関連して指摘しておくべきは,上記. の一つである高いリサイクル率とそれにともなう. のようなリサイクル目標の設定や自動車リサイク. ASRの最終処分量の大幅な減少といった環境面. ル法の制度設計は,DfEよりも,むしろ発生した. における成果は,DfEが効果を十分に発揮する前. ASRのリサイクルを推進するという,一種のエ. に達成されたと考えるのが妥当であろう。もちろ. ンド・オブ・パイプ型のリサイクル技術を促進し. ん,事故車などの一部の車両が処理リサイクルさ. た可能性である。この点についても,今後の検討. れることはあるし,平均使用年数に達する以前に. 課題であるが,DfEの代替となるような技術革新. 廃棄される車両も存在する。これらの点について. を促進した可能性を分析することは,EPRの制度. の詳細な検討は今後の課題であるが,それらは全. 設計に興味深い示唆を与える可能性がある14。今. 体から見た場合,リサイクル率などに大きな影響. 後の研究課題の一つといってよいだろう。. を与えたとは考えにくい。. . この問題に関連して,自動車リサイクル法のリ サイクル率の段階的な目標設定が指摘できる(前. 5.DfEの調査・研究における論点の整理. 掲表1参照) 。すなわち,2010年から50%,2015. 今後,DfEの実証的な研究を進める際に,まず. 年から70%のリサイクル目標値である。平均使用. 各自動車メーカーによって実施されているDfEを. 年数から逆算すれば,これらの目標値は自動車リ. 把握する必要がある。次いで,それらが実際にど. サイクル法施行後にDfEが施された車両が廃棄段. の程度,リサイクルに貢献しているのかを評価す. 階にいたる前に達成しなければならなくなる。法. る必要がある。しかしながら,『評価・検討に関. の目標設定に,そもそもDfEの効果に期待するこ. する報告書』で指摘されたように,定量的な把握. とが難しい時間的な制約が課せられていたといっ. は容易ではない。解体業者などに対するヒアリン. てよい。. グ調査や,アンケート調査などから把握するのが. このような目標設定は,当時の自動車リサイク. 一つの方法として考えられる。. ルを取り巻く状況と,それに対する自動車リサイ. 以下では,DfE研究を進める際に,筆者が重要. クル法の制定目的から考慮すれば問題があったと. と考える論点をいくつか取り上げて検討する。. はいい難く,むしろ早急に解決すべき問題があっ. ⑴ 三品目引き取りとDfE. たことを考慮すれば適切な設定であったともいえ. 自動車リサイクル法における生産者に課された. る。最終処分場の枯渇と,それにともなうASR. 責任は,三品目に対する物理的責任のみである。. の埋め立て処理費用の高騰が自動車リサイクル法. これは,三品目以外に関するDfEの推進,あるい. の背景であり,この問題を早急に解決する必要が. は実効性を弱くする危険性がある15。この点につ. あったのはすでに述べたとおりである。. いては,すでに述べたように中古部品の取り外し. ただし,自動車メーカーが自動車リサイクル法. の容易性などの実効性の問題や,リサイクル料金. の施行前に,すなわち,2005年より以前にすでに. についてのインセンティブ構造の問題が指摘され. DfEに取り組んでいた場合は,この限りではない。. ている。これらが,実際にどのようにDfEに影響. しかし,その場合でも,2010年の目標を達成にそ. を与えるのか検討する必要がある。. の効果を活用しようとすれば,1997年の使用済み. DfEの推進という側面から検討した場合,自動. 自動車リサイクル・イニシアティブの頃からDfE. 車そのものを生産者引き取りにした方が,DfEは. を実施する必要がある。これらの点については,. 効果的になっていた可能性がある。ただし,自動. 136.

(10) 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. 車の引き取りとされている欧州では,ASRの処. ⑷ PRO. 理技術が注目されていることは,興味深い論点と. PROは,規模の経済性が期待できることや,. 16. いってよいだろう 。. 輸入業者などへの対応が可能になるという利点が. ⑵ ライフサイクル全体の環境負荷. あり,容器包装リサイクル法など,他のEPR政策. 自動車リサイクル法施行以降,使用済自動車一. でも実施されることが多い。しかしながら,個別. 台あたりのASRの発生量は,2005年の177kg か. メーカーのDfEが,PROの存在のため廃棄段階に. ら2014年の185kgに増大している17。このことは. おけるリサイクル等に対して十分な効果を持ちに. 廃棄物処理の優先順位,すなわち発生抑制の観点. くくなる危険性がある。自動車リサイクル法は,. からみれば好ましくない。しかしながら,その原. ARTとTHチームに分かれており,このことが. 因が樹脂類の使用量の増大であり,それが自動車. DfEの取組にどのような影響を与えているのか検. の燃費の改善のためという側面があることに留意. 討する必要がある。. が必要である。すなわち,軽量な樹脂は使用段階. ⑸ 輸出の問題. のCO2削減に効果的である。このような環境面で. 自動車リサイクル法における輸出の問題は,そ. のトレードオフの存在は,検討課題の一つである。. の量的な大きさからも一つの課題といってよい18。. すなわち,DfEを検討する際には,廃棄段階を中. DfEが輸出先でどのような効果をあげるのかは,. 心としつつも,生産・消費・廃棄の各段階におけ. 別途検討していく必要があるだろう。輸出先でも. る環境負荷を考慮に入れる必要があり,ライフサ. 十分機能するような,いわばグローバルなDfEが. イクル全体の環境負荷の観点から,いかなる判断. EPRにおける今後の課題の一つといえるかもしれ. が行われたのかを検討・評価する必要がある。. ない。. また,DfEを考慮する際,環境面以外のトレー. また,今後輸出がさらに拡大した場合,国内の. ドオフも検討する必要があるだろう。すなわち,. 自動車リサイクルシステムの縮小を引き起こす懸. 自動車に求められるのは,安全性や走行性能,デ. 念がある。このことは容器包装リサイクル法にお. ザインなど多岐にわたる。これらとDfEとの関係. けるペットボトルの輸出の問題と同じ問題構造と. が,自動車メーカーや消費者からみた場合の優先. いってよく,今後輸出が減少し,国内での処理量. 順位や,トレードオフの有無といった問題も検討. が増大した場合,縮小した国内のリサイクルシス. していく必要がある。このような分析は容易では. テムだけでは対応できなくなる危険性がある19。. ないが,DfEの推進をより正確に把握するために. ⑹ 法制度の目的とそれ以前の取組. は欠かせない論点といえる。. 自動車リサイクル法以前にも,例えば,1997年. ⑶ 長期間使用される財としての自動車. の使用済み自動車リサイクル・イニシアティブの. DfEを推進する場合の問題点の一つとして,既. 存在がある。すなわち,自動車リサイクル法の. に述べたように自動車が長期間使用される耐久消. EPRに基づいて実施されたDfEであるのか,それ. 費財だということである。すなわち,自動車の. 以前からの取組であるのかを検討することは,. DfEは10年以上先に,実際に廃棄される時期を予. EPRによるDfEの進展についての興味深い含意が. 測して実施する必要がある。このことは多くの不. 引き出せると考えられる。この点については,例. 確実性が存在するといってよい。. えば宇津木・永田他(2013)では,1992年の自動. また,すでに自動車リサイクル法の目的が達成. 車と比較して2000年,2005年,2006年のそれは,. されている点を考慮する必要がある。このことが. よりDfEが進んでいるという結果を引き出してい. 例えば,DfEに対して消極的になるなど,自動車. る。このことは,自動車リサイクル法以前から. メーカーの取組に影響を与える可能性があり,そ. DfEが進められていることを示している。. れを分析する必要がある。. 137.

(11) 淺 木 洋 祐. 処分場に義務付けられた。この規制の強化と最終処分. 6.おわりに. 場のひっ迫によって,埋め立て処分費用は高騰した。. 自動車リサイクル法は,高いリサイクル率など おおむね良好な評価を得ているが,それらに対し てDfEは十分な貢献をしていないと推測できる。 その原因は同法の制度設計やリサイクル目標の設 定,耐久消費財としての自動車の特性などに依存. 6 静脈市場についての理論的な分析については,細田 (2012)を参照。 7 欧州ELV指令と日本の自動車リサイクル法の比較に ついては,最近の研究に今田(2015)がある。 8 循環型社会については, 植田・喜多川(2001)を参照。 9 自動車破砕残さリサイクル促進チーム(Automobile shredder residue Recycling promotion Team,ART). しているといってよい。. は,いすゞ自動車株式会社,自動車リサイクル促進セ. しかしながら,『評価・検討に関する報告書』. ンター,ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会. における「あるべき姿」にみられるように,今後. 社,スズキ株式会社,日産自動車株式会社,フォード・. 発生抑制や,リユース,マテリアルリサイクルの 推進などを目指す場合,DfEの役割にはまだ可能. ジャパン・リミテッド,富士重工業株式会社,ボルボ・ カー・ジャパン株式会社,マツダ株式会社,三菱自動 車工業株式会社,三菱ふそうトラック・バス株式会社,. 性があるといってよいだろう。. メルセデス・ベンツ日本株式会社,UDトラックス株式. 本研究では,今後のDfE研究における論点や制. 会社の13社から構成される。THチームは,ダイハツ工. 度設計についての論点を取り上げて検討した。 DfEの研究と平行してこれらの論点についての研. 業株式会社,トヨタ自動車株式会社,日野自動車株式 会社,本田技研工業株式会社,アウディジャパン株式 会社,ビー・エム・ダブリュー株式会社,プジョー・. 究は,筆者の課題としたい。. シトロエン・ジャポン株式会社,フォルクスワーゲン. また,今後の課題として,自動車リサイクル法. グループジャパン株式会社の8社で構成される。. の評価について,より深めた検討を行っていく必. 10 自動車リサイクル法の課題ついては,例えば外川 (2008,2014) が詳細な検討を行い, 問題提起をしている。. 要がある。自動車リサイクル法は,おおむね良好. 11 他にも自動車リサイクル法31条の全部再資源化・全. な評価を得ている一方で,全部再資源化とされる. 部利用を取り上げてDfEを検討した外川(2005)など. 31条認定や,サーマルリサイクルを含めた自動車. もある。31条は,本稿では取り上げないが,別途検討. リサイクル法におけるリサイクルの位置づけの検 討など,本稿で取り上げることができなかった興. すべき論点であり,筆者の今後の課題とする。 12 同研究では,リサイクル設計という用語を用いてい る。DfEの定義は今後の検討課題である。. 味深い論点が多岐にわたって存在している。ま. 13 2015年『評価・検討に関する報告書』11ページ。. た,DfEについての理論的な研究についても今後. 14 古山(2009)は,ASRの処理技術を包括的に検討し. 進めていく必要がある20。これらについても課題 としたい。. ている。 15 この点については,淺木(2004)を参照。 16 例えば,喜多川(2009)参照。 17 2015年『評価・検討に関する報告書』8ページ。. 註 1 Kaffine and O’Reilly (2015)は,多様なEPR政策から 産業全体に与えるDfEの効果を理解するためには,よ り多くの実証研究が必要だと指摘している。 2 ASRとは,使用済自動車を解体し,破砕して金属類 を回収した後,最終的に発生する残渣である。自動車 リサイクル法以前は,埋め立て処分されていた。 3 以下については,淺木(2004)を参照。 4 使用済自動車のリサイクルシステムなどについては, 例えば,外川(2001)を参照。 5 1990年に発覚した瀬戸内海の豊島における不法投棄 事件を契機として,1997年にASRの埋め立てが管理型. 138. 18 中古車の輸出は,2014年で約128万台である。2015年 『評価・検討に関する報告書』4ページ。 19 包装リサイクル法については,郡嶌・山川(2011) を参照。なお,使用済自動車の輸出に関して資源流出 の観点から検討した研究として布施(2012)がある。 このような観点からの検討も興味深い。 20 例 え ば,Calcott and Walls (2005)やWalls(2006) などがある。. 参考文献 淺木洋祐(2004) 「自動車リサイクル法についての検討 ―EPRの視点から―」 『経済論叢』第174巻, 第5・6号,.

(12) 自動車リサイクル法におけるDfEについての予備的考察. 75-91ページ。 淺木洋祐(2008)「使用済自動車の処理・リサイクルにお ける離島対策支援事業の意義と課題 -奄美大島の広 域行政を事例に-」『公益事業研究』第60巻第1号, 11-18ページ。. 外川健一(2014) 「自転車リサイクル法の二回目の「見直 し」にあたっての予備的考察」 『熊本法学』132号,99131ページ。 永田勝也・小野田弘士・中嶋崇史・趙王来・宇津木隼・ 黒岩翔(2013) 「自動車リサイクル高度化に向けた環境. 今田俊史(2015) 「使用済自動車リサイクル制度の日本と. 配慮設計(DfE : Desighn for Environment)の定量化の. EUの比較」『廃棄物資源循環学会誌』Vol.26,No.4,. 試み」 『廃棄物資源循環学会発表会講演論文集』第24号,. 283-289ページ。 植田和弘・喜多川進監修(2001)『循環型社会ハンドブッ ク』有斐閣。 植田和弘・山川肇(2010)『拡大生産者責任の環境経済学 -循環型社会形成にむけて-』昭和堂。 宇津木隼・趙王来・黒岩翔・中嶋崇史・小野田弘士・永 田勝也(2013)「自動車リサイクル部品の利用実態の把 握とその有効性の検証」『環境工学総合シンポジウム講 演論』第23号,145-148ページ。. 191-192ページ。 布施正暁(2012) 「自動車リサイクルからの資源流出」 『自 動車技術』第66巻,第11号,16-21ページ。 古山隆(2009) 「ASRリサイクル施設の現状と課題」 『環 境資源工学会シンポジウム「リサイクル設計と分離精 製技術」資料集』第18号,9-12ページ。 細田衛士(2012) 『グッズとバッズの経済学 循環型社会 の基本原理 第2版』東洋経済新報社。 山田雄一・村上憲太郎・田中安栄・端野直輝・服部直. 喜多川和典(2009)「EUのELVおよびASRのリサイクル. 樹・佐川琢円(2015) 「日産自動車におけるクローズド・. 状況」 『環境資源工学会シンポジウム「リサイクル設計. ループリサイクルの取り組み」『日産技報』第76号,. と分離精製技術」資料集』第18号,13-18ページ。 郡嶌孝・山川肇(2010)「拡大生産者責任政策の現状と課. 37-41ページ。 Calcott P. and Walls, M. (2005) “Waste, Recycling, and. 題 ―日本とドイツの容器包装を事例として」植田和. ‘Design for Environment’: Roles for Markets and. 弘・山川肇『拡大生産者責任の環境経済学 -循環型社. Policy Instruments”, Resource and Energy Economics. 会形成にむけて-』昭和堂。. vol.27, No.4 pp.287-305.. 産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会自. Kaffine, D. and O’Reilly, P. (2015)“What Have We. 動車リサイクルワーキンググループ 中央環境審議会廃. learned about Extended Producer Responsibility in. 棄物・リサイクル部会自動車リサイクル専門委員会 合. The Past Decade? A Survey of the Recent EPR. 同会議(2010)『自動車リサイクル制度の施行状況の評. Economic Literature”, mimeo.. 価・検討に関する報告書』。. OECD(2001)Extended Producer Responsibility: A. 産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル. Guidance Manual for Governments, OECD(財団法人. 小委員会自動車リサイクルワーキンググループ 中央環. クリーンジャパンセンター訳『拡大生産者責任 政府. 境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員. 向けガイダンスマニュアル』2001年). 会 合同会議(2015)『自動車リサイクル制度の施行状 況の評価・検討に関する報告書』。 外川健一(2001) 『自動車とリサイクル―自動車産業の静 脈部に関する経済地理学的研究』日韓自動車新聞社。. Walls, M.(2003)“The Role of Economics in Extended Producer Responsibility Choices and Setting Policy Goals”, Discussion Paper 03-11, Resources for the Future.. 外川健一(2005) 「自動車リサイクル法31条をめぐる論点: 新しいシステムは自動車メーカーに「リサイクルしや すい設計」を促すか?」 『三田学会雑誌』Vol.98,No.2,. (函館校准教授). 239-257ページ。 外川健一(2008) 「自動車リサイクル法の施行状況につい て -五年目の「見直し」にあたっての予備的考察」 『熊 本法学』第113号,321-366ページ。 外川健一・木村眞実(2008)「リサイクルしやすいクルマ の設計は進んでいるのだろうか?-自動車の「リサイ クル設計」に関する一考察-」『廃棄物学会論文誌』第 19巻,第2号,155-159ページ。 外川健一(2010) 「変革期にある日本の自動車リサイクル システム」『熊本学園大学経済論集』第16巻,第1・2 号,27-45ページ。. 139.

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参照

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