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生活と関連づけた授業が算数の有用性に関する児童の認知に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)生活と関連づけた授業が算数の有用性に関する児童の認知に及ぼす影響           教育実践高度化専攻           授業実践リーダーコース.           学籍番号  P110241.           氏名  小大塚美穂  本研究は,児童の算数に対する有用性の認知を. も高まることが予想される。. 高めるために,生活との関連づけを意図した授業. 算数旦…1…置観 平均値を比較すると実習校とI・B. モデルを提案し,その有効性について,授業実践. 小学校は,算数の学習観が似ていた。. を通して検討することを目的としている。.          授業実践.           予備調査  【目的】教科書の中の事物・事象・場面を児童が. 【目的】算数の有用性の認知を高めるために構想 した授業モデルの有効性について検討する。. どの程度身近に感じているか,一般的傾向を把握. 【方法】対象者:0・I小学校の5年生,少人数A. するとともに,実習校の児童の特徴を知ること, ’並びに,算数に対する有用観,学習意欲,学習観. 学級の21人。5年生を3等分し,少人数A(N= 21)を実験学級,他の2クラス(少人数B,N=. を事前に検討することである。.  【方法】対象者:実習校(0・I小)32名,I−B小. 22,少人数C,N二21)を準統制学級とした。 授業者:授業は,実験学級は実習者,準統制学級. 84名,YC小77名,3校訂193名の小学校5年. は実習校の教員が担当。. 生の児童。. 授業モデル:導入時には,生活場面を関連づけた. 質問紙の内容:質問紙A(教科書の中の事物・事. 学習課題の提示を行う。次に,実習校が行ってい. 象・場面の身近さ測定20項目)と質聞紙B(算 数の有用性認知測定尺度8項目,算数の学習意欲. る「ふきだし法(亀岡,2011)」と「学び合い(西. 川,2010)」を取り入れた授業を展開する。まと. 測定尺度6項目,算数学習観測定尺度5項目)。. めでは,本時のポイントを押さえ,ふりかえりを. 実施手続き:学級単位の集合調査法で実施。. 行う(図1)。.  【結果と考察】身近さ評定:オレンジ,手伝いを. することなど8項目は3校共通して身近に感じて いた。また,実習校の児童は他校の児童よりも運. 生活場面を意識させる学習課題の提示 ふきだし法や学び合いを用いた展開. 動場を身近に感じていた。サッカーなど3項国は 共通して身近さ評定が低かった。. ふりかえり. 算数の有用性:どの学校の児童も算数を学習する ことは生活場面で役に立つという方向で認知して.     図1実験学級における授業モデル. いた。特に「算数は生活の場面と関係がある教科. 準統制学級における授業:学習課題の提示の仕方. だ」の項目は,傾向が似ていた。実習校は有用性. など特に依頼することなく,rふきだし法」を使っ. 認知の平均値がほぼ4.0と高い値を示していた。. た通常の授業を進めてもらう。. すでに有用性認知が高かったが,さらに高められ るかもしれない。そして有用性認知を高めること. 塞堕望山上実験学級で は,r平均とその利用」で必要となる既習事項の理. は,文部科学省(2008)や津知(1997)による課題. 解度を調べた。理解が十分でないところは,授業. の克服に通じるものと思われる。. の中で補いながら単元を進める。. 算塑ρ生習童欲 学校差が有意であった。実習校. 単元内容:. は平均値が他校よりも低かった。「期待×価値理. 1.単元:平均とその利用(全9時間)啓林館. 論」によれば有用性認知を高めることで学習意欲. 2.学習課題(問題文):高田・木川(1992)を参.

(2) 考に,教科書と予備調査の結果を基に,事物・事.  1要因参加者内計画の分散分析を行ったところ,. 象・場面を問題文に取り入れた。また,算数科の. 測定時期間で有意な差は見られなかった. 特性である事物・事象については教科書の内容を. (F:1.33,d偉2/38,n.s.)。そこで,有用性尺度の. 変更せず,問題文の最初に生活で使われやすい場. 項目ごとに時期別平均値を算出し,分散分析を行. 面を示した。. った。「算数は生活の場面と関係がある教科だと思. 31展開時の教材,資料:船越(1994)を参考に,. う」の項目では測定時期の主効果が有意であった. 棒グラフの資料や,数図ブロックを準備した。. (F=4.20,d仁2/36,p<.05)。12月の平均値は6月. 4.指導案:導入時に日常生活の中で算数が使わ. より有意に高かった。. れている場面を強調する。展開は,「ふきだし法(亀. 笙鐘制室幽較 6月に実施した予備調査と. 岡,2011)」や「学び合い(西」ll,2010)」を取り. 12月に実施した授業効果の測定(2回目)の有用. 入れる。. 性認知得点の平均値とSDを求めた(表2)。分散 分析を行ったところ,測定時期の主効果が有意で. (1)有用性認知測定尺度:r算数の授業で学習し. たことは日常生活で役に立つと思う」等8項目。 (2)学習意欲測定尺度:r算数の学習はやる気が 出る」等6項目。. あった(F=7.71,dト1/57,pく.01)。全体として12. 月においては6月より有用性認知得点が有意に高 かった。 表2 実験学級と準統制学級の有用性認知得点の時期別平均値. (3)算数学習観測定尺度:『算数は楽しい教科だ と思う」等5項目。回答形式はr非常にそう思う」. ∼r全くそう思わない」の5件法。 実施手続き:6月に教科書の中の事物・事象・場 面の身近さと算数に対する有用観,学習意欲,学. N   平    (SD)    6月{予篇記査) 実験学級. 18    32.56   (4.75).    12月{授業効果の測定(2〕〕. 18     34.61    (4.02〕.    6月(『F借ヨIii三〕 準統制学級. 41     32.78    (5.57).    12月(授業効果の測定{2〕〕. 41    34.66    (4.5フ). (2)算数に対する学習意欲の分析. の事物・事象・場面の身近さの結果を基に,「分数」.  r非常にそう思う」を5点,r全くそう思わな い」を1点として,個人ごとに6項目の合計得点. の単元の問題文を作成。10月に,作成した問題文. を求め,意欲得点とした(レンジ:6∼30点)。表3. に基づく授業を実験学級の担当教員が実施。単元. は意欲得点の平均値とSDである。分散分析を行. 終了後,実験学級のみ,授業者が授業効果の測定. った結果,学級×時期の交互作用が有意であり. (1回目)を実施。所要時間は10分程度であった。. (F=5.39,d←1/57,pく.05),両学級とも6月より. 習観を検討する予備調査を実施。この教科書の中. 11月中句には「平均とその利用」の単元で,提案. 12月の方が,有意に意欲が高かった。実験学級で. した授業モデルに基づく授業実践を実習者が実施。. は,準統制学級でよりも変化量が大きかった。. 単元終了後,授業効果の測定(2回目)を行った。.  表3 実験学級と準統制学級の意欲得点の時期別平均値. 学級単位の集合調査法により,5年生の学級担任 のもとで実施。所要時間は10分程度であった。 【結果】. (1)算数に対する有用性認知の分析. N        (SD)    6月{予ω識査〕 実験学級     12月膿桑劾臭の測定ω. 18     20,33    (4■5〕.    6月(予構記査〕. 41     21.61    (4.83). 準統制学級     12月(授業効果の演1定(2〕. 18     24.39    (3.フ9). 41     23.20    (4.61).  「非常にそう思う」を5点,「全くそう思わな. 【考察】実験学級における有用性認知は,時期間. い」を1点として,個人ごとに8項目の合計得点. で,有意差は見られなかった(表1)。6月の時点. を求め,有用性認知得点とした(レンジ:8∼40点)。. ですでに有用性認知が相対的に高かったことが原. 塞堕室錘艶比較 有用性認知得点の測定時. 因と考えられる(天井効果)。学習意欲は,有用性. 期別平均値とSDを示したのが表1である。. 認知を高めたことにより,12月には6月より有意.   表1有用性認知得点の測定時期別平均値とSD. な差が得られたと思われる。.          6     11    12.      修学指導教員 伊藤 博之・佐藤 真.      平均値  31.95  33,4  33.55.        指導教員      大根 哲治.

(3)

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