• 検索結果がありません。

宇治群島:人間諸活動の痕跡と環境負荷調査~史的形跡と総括的環境質のフィールド調査~

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "宇治群島:人間諸活動の痕跡と環境負荷調査~史的形跡と総括的環境質のフィールド調査~"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

形跡と総括的環境質のフィールド調査∼

著者

長嶋 俊介

雑誌名

南太平洋海域調査研究報告=Occasional papers

46

ページ

38-43

別言語のタイトル

Inprint of Human Activities and Environmental

Disturbances on the Uninhibited Island: Uji

Islands―Field Study for Check the Historical

Trace and the Quality of Comprehensive

Environment―

(2)

宇 治 群 島:人 間 諸 活 動 の 痕 跡 と 環 境 負 荷 調 査

∼史 的形 跡 と総 括 的環境 質 の フ ィール ド調 査 ∼

長 嶋俊 介

多島圏研究セ ンター

Inprint of Human Activities and Environmental Disturbances

on the Uninhibited Island: Uji Islands

— Field Study for Check the Historical Trace and

the Quality of Comprehensive Environment —

NAGASHIMA Shunsuke

(3)

1宇 治 群 島 の位 置 付 け 坊 津 や 笠 沙 、 そ して 長 島 や 甑 島 に と っ て 、 宇 治 群 島 は 多 年 に 亘 り重 要 な 漁 場 で あ っ た 。 坊 津 や 枕 崎 か ら大 正 期 トカ ラ 海 域 → 昭 和 期 遠 洋 漁 業 ・太 平 洋 海 域 へ の 進 出 前 、 近 海 漁 場 と し て 極 め て 重 要 な 位 置 付 け を し て い る。 地 域 経 済 基 盤 が ま さ に 作 られ た 時 期 に な る 。 ま た 長 島 や 甑 島 で は 宝 石 珊 瑚 の 採 集 に 来 て お り、 そ の 量 と質 で 、 横 綱(地 域 内 ラ ン キ ン グ)を 競 うほ どで あ っ た 。 化 粧 廻 し状 の 幕 もそ れ ら各 地 の 博 物 館 資 料 館 に は飾 られ て い る。写真 l漁 の発 展(坊津歴 中資料センター輝津館)、 坊 津 で は 、 鹿 児 島 全 域 の 地 域 特 性 や 個 性 を 見 直 し た 「地 元 学 」 的 地 図 づ く り の パ ネ ル が あ っ た 。 そ こ で は 、 宇 治 群 島 も 天 然 記 念 物 カ ラ ス バ ト ・ヤ マ シ ョ ウ ビ ン な ど の 飛 来 地 ・ク ロ イ ワ ツ ク ツ ク や マ メ ク ワ ガ タ 等 の 生 息 域 と し て 意 識 さ れ て い る 。 な お 坊 津 に は 女 島 遭 難 者 慰 霊 碑 が あ っ た 。 明 治39年10月24 日33名 の 遭 難 碑 で あ るが 、 刻 印 され た カ ツ オ 漁 以 外 に も宝 石 珊 瑚 で 有 名 な 海 域 で も あ る 。 宇 治   写真2宇 治群 島 「地元学 」的認 識 群 島 は 、そ の 中継 地 点 で も あ る 。 漁 場 の 連 続 性 は 、 甑 ・長 島 か ら 南 下 す る ル ー トで も 言 え る 。 事 実 調 査 時 点 で 、夫 婦 船 漁 師 が 、 宇 治 島 小 浦 波 止 に 停 泊 して 、 船 内 で 網 作 業 を して い た 。 昭 和28 年 鹿 児 島 大 学 調 査 を 受 け て の 宇 治 群 島 開 発 計 画 に 拘 っ た 時 代 を 振 り返 っ た ホ ー ム ペ ー ジ に も 、 甑 島生 活 時 代 の 記 述 が 見 られ る。 東 西 の み な らず 、 南 北 に も ま さ に 連 続 海 域 で あ る 。 坊 津 と ほ ぼ 同 距 離 の 笠 沙 も 、 同 町 内 海 域 で も あ り 、 こ だ わ り が 強 い 。 野 間 半 島 展 望 台 で 、 方 向 を 示 す と と も に 「自 然 の 宝 庫 」 「野 鳥 の 楽 園 」 とす る 記 述 と な っ て い る 。 海 の 冒 険 館:笠 沙 恵 比 寿 で は 写 真4「 ア ドベ ン チ ャ ー ・ ト リ ッ プ ・ポ イ ン ト」 と し て 位 置 づ け て い る 。 だ が 残 念 な が ら 、 笠 沙 町 ・資 料 館 ・売

(4)

店 で の 宇 治 ・草 垣 群 島 関 係 の 書 籍 ・資 料 は 、 教 育 委 員 会 作 成 の 『笠 沙 町 史 』 以 外 は 皆 無 で あ る 。 島 と 鯨 ・カ ジ キ 漁 の 「遊 び ゾ ー ン 」 に 、 意 外 な 「環 」 の 存 在 を 提 起 し て い る 。 甑 島 と の 問 の 海 域(笠 沙 か ら は 甑 島 は 大 陸 の 連 な り の よ う な 広 域 性 を 感 じ さ せ る)、 そ こ は 内 海 面 の よ う な 繋 が りで あ る 。 そ こ と 無 人 島 鷹 島 、 野 間 半 島 か ら も 見 え る 津 倉 瀬 、 宇 治 ・ 草 垣 と 連 続 し て 、 さ ら に 黒 島 ・硫 黄 島 ・竹 島 が 連 な る。 ま さ に 、 連 続 的 な 円 環 状 「ク ル ー ズ ゾ ー ン 」 と し て の 可 能 性 は 、 「ブ ル ー ツ ー リ ズ ム 」 に 関 す る 、 本 土 側 か ら の 展 望 を 示 唆 す る も の で も あ る 。 黒 島 は 枕 崎 ・坊 津 ・笠 沙 い ず れ か ら も よ く 見 え る 。 宇 治 群 島 も ほ ぼ そ の 射 程 距 離 に あ る 。 写 真3-4笠 沙 町 の 宇 治 群 島認 識(野 間 半 島) 草 垣 群 島 利 用 認 識 に 興 味深 い 県 の 行 政 判 断 が05年9月 下 され た 。 串 木 野 市 開 発 業 者 の 下 ノ 島2.7haで の 岩 石 採 取 申請 を却 下 した 。 ① 急 峻 で 計 画 通 り採 石 は 困 難 。 ② 表 土 で 海 汚 染 。 水 産 業 利 益 を 損 な う危 惧 。 ③ 搬 出 も 困 難 で 採 算 性 ・継 続 性 に支 障 。 ④ 「草 垣 群 島 全 体 の 自然 環 境 や 景 観 を 損 な う可 能 性 」 が 理 由 。 無 論 上 ノ 島 の 鳥 獣 保 護 区特 別 保 護 地 区 へ の 配 慮 も うか が い 知 れ る。 国 民 的 視 座 で 守 る べ き 価 値 認 識 が 、 無 人 島 環 境 に対 して も為 され る 時 代 が 、 訪 れ て い る 。 重 い 認 識 と して 受 け 止 め た い 。 無 人 島 の 環 境 公 益 性 は 、 広 域 水 面 管 理 拠 点 、 自然 生 命 循 環 の 起 点 と し て も重 い が 、景 観 と して も認 識 され て い る。 2宇 治(家 島)島 宇 治 島 ・向 島 の 問 の 隼 人 の 瀬 戸 、 並 び に 諸 島 近 海 は 小 島 が 多 い の で 、 写 真 の 通 り、 東 海 上 に 停 泊 した 。 灯 台 は95m南 日岳 の 所 な の で 、 意 外 に 低 い位 置 で 瞬

(5)

い て い た 。 昆 虫 類 の 飛 来 は な い が 、 飛 魚 ・イ カ が 集 ま り た も で す く い 取 れ る ほ ど で あ っ た 。 近 海 の 豊 か さ が 偲 ば れ る 。 翌 早 朝 ボ ー トで 小 浦 波 止 に 上 陸 。 写 真6は 、 高 波 に も対 応 す る 写真5南 星 丸停 泊位置 堤 防 上 か ら 、 小 浦 波 止 を 見 て い る 。 長 島 の 夫 婦 船 と 後 に 到 着 し た 写 真 の 種 子 島 船 と 出 会 っ た 。10人 程 の グ ル ー プ で 、毎 年 来 て い る 。 単 な る 釣 り 仲 間 以 上 の 愛 好 家 で 、素 潜 り用 具 も あ っ た 。 漁 師 小 屋 は 畳 を 上 げ 板 も 激 し く い た ん で い た 。 窓 ガ ラ ス は か な り 残 っ て お り 、 鳥 の 死 骸 が 数 点 あ っ た 。 発 電 装 置 ・無 線 関係 を取 り付 け た 場 所 後 も確 認 で き た 。 船 を 引 き上 げ る 大 型 の 歯 車 や 魚 を煮 る 大 鍋 も さび て 残 っ て い た 。 ビ ン 類 ・皿 類 は 他 の 無 人 島 に 比 べ て 著 し く少 な く 、 生 活 痕 は 薄 い 。 水 量 は 谷 沿 い に 多 い 。 飲 料 水 取 り 口 と タ ン ク が 残 っ て い た 。 南 日岳 ・灯 台 か ら片 浦 波 止 側 を 見 る と 、 比 較 的 広 い 耕 作 可 能 斜 面 が な だ ら か に 広 が っ て い た 。 多 く の 調 査 写 真6小 浦 波 止(奥 に 老 朽 化 した 小 屋 が あ る) 者 は 、 そ こか ら道 を 求 め て 、 探 索 に入 っ た 。 著 者 は 、 小 浦 波 止 か ら泳 い で 片 浦 波 止 に廻 っ た 。 徒 歩 で も海 岸 ・岩 づ た い に移 動 可 能 で あ る 。 そ の 手 前 一 帯 で 海 洋 生 物 調 査 が 、6名 で 実 施 され て い た 。 透 明 度 は高 い 。 片 浦 波 止 に 入 り込 む と、 石 垣 で 作 られ た 畑 が 、 予 想 外 に 各 斜 面 に 展 開 され て い た 。 た だ し住 居 跡 ・居 住 空 間 は 、 殆 ど見 あ た らな い 。 漁 業 が 主 で あ る の で 、 季 節 限 定 の 、 か つ 手 間 の か か ら な い 作 物 に 限 っ た 栽 培 だ っ た か も 知 れ な い 。 兎 が 一 羽 目 の 上 斜 面 を 走 っ た 。 伏 流 水 的 流 れ が 海 岸 に 達 して い た 。 猛 禽 類 も 上 空 を 飛 ん で い た 。

(6)

3宇 治 向 島 に お け る漂 着 物 の 国 籍 調 査 2004年 末 核 最 終 処 分 場 誘 致 構 想(ガ ラ ス 固 化 ・金 属 粘 土 緩 衝 材 で 地 下300m以 下 に 超 長 期 埋 設)と そ の 顛 末 で 、 向 島 南 部 の 堆 積 岩 盤 が 適 地 か と 話 題 と な っ た 。 「過 去 の 火 山 活 動 が う か が れ れ る 岩 」 「。 沖 縄 ト ラ フ の 北 東 部 。 沖 合 に 活 断 層 が あ る 。」 (南 日 本 新 聞05/1/27)と す る 懸 念 が 示 さ れ て い る 。 調 査 員5名 は 、 南 星 丸 に 、 写 真7片 浦 波 止 と背 後 段 々 畑 跡 地(奥 が 広 い) 家 島 成 果 物 を 積 み 込 み 、 続 い て 向 島 ビ ロ ウ 湾 に 上 陸 。 著 者 は 、 流 藻 採 集 物 が 中 国 沿 岸 部 か ら と想 定 され る との こ と な の で 、海 岸 部 漂 着 物 の 国 籍 調 査 を行 っ た。 写 真8向 島 ビ ロ ウ湾 調 査 地 点(対 岸 は 家 島) な お ビ ロ ウ は 斜 面 か ら 頂 上 部 に か か っ て 繁 茂 し て い る 。 ま さ に 名 前 通 り の 湾 で あ る 。 海 岸 ゴ ミ 類 は 、 波 打 ち 際 に は 少 な く 、2メ ー トル 程 の 高 さ か ら 奥 、 大 岩 と 大 岩 の 溝2-3 メ ー トル の 所 に も 、 発 泡 ス チ ロ ー ル を は じ め と す る 漁 具 関 連 等 の ポ リ マ ー が 、 挟 ま っ て お り 、力 を 入 れ て も 簡 単 に は 取 れ な い 。 荒 海 時 集 積 を 暗 示 す る 。 海 岸 部 集 積 ポ イ ン トは 写 真 の 様 に 普 通 で 、 一 見 ど こ に で も あ る 光 景 で あ る 。 た だ 、 国 産 品 や 特 に 生 活 臭 の す る も の が 極 端 に 少 な い 。 漁 具 ・漁 船 生 活 用 品 廃 棄 ・そ し て 中 国 沿 岸 か ら の も の が 目 立 っ て 多 い 。 発 泡 ス チロー ル を 除 く 、 ポ リ マ ー 関 係 で 国 籍 不 明5割 、 日本1割(ペ ッ トボ トル 類)、 中 国3.5割 、 台 湾0.5割 、 欧 州1件 で あ っ た 。 台 湾 と 中 国 は 会 社 の 地 名 、 使 用 漢 字 略 字 、 産 地 国 表 示 、 イ ン タ ー ネ ッ トア ド レ ス 等 で か な り の 確 認 が 可 能 で あ っ た 。 中 国 の ど こ か ら 来 て い る の か が 、 今 回 特 に 大 切 だ っ た の で 、 そ れ ら に つ い て も 、 小 型 レ ン ズ と 接 写 機 能 を 重 ね て 、 可 能 な 限 り撮 影 し た 。

(7)

中 国 か ら の も の を 列 記 す る と 、[燐 酸20㍑ 容 器made in China][ヒ マ ワ リ種 菓 子 袋:浙 江**公 司=温 州 市 梅嶼嘆 工 業 区] [ペ ッ ト ボ ト ル:中 国 名 牌 産 品][同:杭 州**公 司=3本][同 別 会 社][同:上 海 市][同:廈門 **公 司][缶 飲 料:廈 門**公 司] [衛 生 用 品 液 体 入 れ 一略 字][ア イ ス ク リー ム 袋 二同][菓 子 袋: 舟 山 定 海**公 司=舟 山 市(上 海 近 郊)][同:別 会 社][同:北 京 市] [小 飲 料 容 器:東 莞 市,略 字][中 飲 料 容 器:浙 江**公 司=浙 江 金 華 市][台 所 用 品made in China]等 。 「浙江 」 と 印 字 さ れ た 網 用 浮 き が10個 以 上 あ っ た 。 そ の 内 の 一 つ が 台 州 塑 料厂(円 内 海 ・海 草 マ ー ク)と 記 さ れ て い た が 、 そ の 他 の も の は 全 て 製 造 元 不 明 だ が 、「浙 *江 」。*所 が 碇 マ ー ク で あ っ た 。 流 れ 藻 に 巻 き 付 い た 浮 き 写 真9海 岸 部 ゴ ミ集 積 ポ イ ン ト 写 真10中 国 産 品漂 流 物(抜 粋) は 発 泡 ス チ ロ ー ル に紐 を 頑 丈 に 巻 い た も の で あ っ た 。 安 価 な 漁 具 そ の も の も 、 藻 類 の 中 国 本 土 沿 岸 起 源 を 傍 証 す る も の だ が 、 海 岸 漂 着 物 も傍 証 以 上 の も の で あ る。

参照

関連したドキュメント

Results of logistic regression analyses for individual labels revealed that the degree of environmental interest, energy reduction efforts, and inclination to change power

運営、環境、経済、財務評価などの面から、途上国の

Figure 90 Finds from gray sand layer at the open space, Level 3, Khor Fakkan town site. Green glazed ware, bowls, Iran,

Two grid diagrams of the same link can be obtained from each other by a finite sequence of the following elementary moves.. • stabilization

Amount of Remuneration, etc. The Company does not pay to Directors who concurrently serve as Executive Officer the remuneration paid to Directors. Therefore, “Number of Persons”

①規制区域内 底質 不検出 Bq/kg. ②残骸収集地点 ビーチ砂 不検出

現状と課題.. 3R・適正処理の促進と「持続可能な資源利用」の推進 自然豊かで多様な生きものと 共生できる都市環境の継承 快適な大気環境、良質な土壌と 水循環の確保 環 境 施 策 の 横

これから取り組む 自らが汚染原因者となりうる環境負荷(ムダ)の 自らが汚染原因者となりうる環境負荷(ムダ)の 事業者