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家庭でできる防災食 : ローリングストック法で災害に備える

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Academic year: 2021

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授 業 実 践 の た め の 資 料

授 業 実 践 の た め の 資 料

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家庭でできる防災食 -ローリングストック法で災害に備える-

村田 まり子* 1.はじめに 文部科学省では,現在の防災教育において,年齢や地域等に応じて身につけるべき防災知 識は何か,どのような内容をどのような順番で教えるべきか,またどこの学校や地域でも普 遍的に取り組めるような防災教育のミニマムスタンダードが必要であることなどを課題と しており,災害国における知識を基にし,かつ実践に即した教育プログラム開発の必要性を 示唆している。防災教育を一過性のイベントとして捉えるのではなく日常的かつ継続的に とりおこなうことが必要である。特に食生活は自助努力として,防災のために特別なものを 用意するということではなく,普段の生活の中で利用されている食品等を備えるよう日ご ろから対応できる力を育むことが肝要である。 本稿では,2019 年度に開催された第 21 回藤女子大学家庭科教育研修講座において紹介し た「家庭でできる防災食」について,実施した内容に基づき報告する。 2.講座内容 (1)“乾燥野菜”の活用(調理) メニュー:乾燥石狩鍋/ポリ袋 de 炊きたてご飯/“乾燥野菜”の漬物 準備するものおよび工程について,表 1 に示した。 表1 準備するものおよび工程 * 藤女子大学人間生活学部 準備するものおよび工程 はじめに プロジェクター・PC 講話 資料配付 10 40 11 00 ⾝⽀度 ⼿洗 (エプロン、バンダナ等、タオル)→参加者持参 11 10 調理台清拭 ふきん・アルコール・ペーパータオル・ウエットテッシュ 使⽤什器等 確認 サイズ(約):幅335×奥⾏220×⾼250mm 本体重量(約):1.5kg 満⽔量:6.3L ごはん(無洗米)→80g×15人=1.2㎏・ ⽔1.5 袋 輪 油性 2本・ポット2 ×3台 石狩鍋→【6 寸胴鍋※1・カセットコンロ・レー ドル・はさみ・カセットガスボンベ】4セット⽔5 つけもの→ポリ袋 ⽔0.5 グループワーク ・炊飯→40分 ・石狩鍋→40分 (鮭とば事前に浸漬) ・漬物→40分 ⾷材等計量 秤・トング・受け皿等 ⾷ 材 米/乾燥石狩鍋セット/乾燥野菜(大根など)/ 調味料/⽔ 加熱・調味・配⾷・ 試⾷ 使 捨 容器( 椀 茶碗 ⼩皿) 箸 トレイ 試⾷12 00(⾷ 意⾒交換) まとめ 後片付け 各自喫⾷分下膳 洗剤・スポンジ・ふきん・掃除⽤具・ゴミ袋 他 12 30 12 40 ※1 ― 39 ―

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, , ●ポリ袋 de 炊き(茹)たてご飯 【作り方(1 人分)】 ① 鍋(ポット)に半分ぐらいまで水を入れ,沸騰させておく。 ② 無洗米 80g と同量又は 1.2 倍の水をポリ袋に入れて空気を抜いてしっかり 口を縛る(輪ゴムなどを使用する)。 ③ 沸騰した①に②を入れる。 ④ 25~30 分弱火で茹でる(ポットの場合は保温で OK)。 ⑤ ④を取り出しそのまま 10 分蒸らす。この際熱いのでふきんなどでくるみ, 揉みほぐす。(※電気ポットの取扱説明書をよく読み,不具合なものは NG) ●“乾燥野菜”で漬物 【作り方(5 人分)】 ① ポリ袋に乾燥だいこん(20g)を入れる。 ② 水 1/4 カップ(50g),塩こうじ 10g(大さじ 1/2),しょうゆ 3g(小さじ 1/2)を ①に入れる。 ③ たまに,揉みこみ全体に水分がいきわたるようにする。 ④ 漬かったら,出来上がり。 (2)講話 ●備蓄食材について 我が国では,地震をはじめとした多くの自然災害が発生している。日常が非日常と なる可能性は目前にあり,その対策としてマスメディアなどにおいて多くの情報が 提供されている。中でも食料・飲料・生活必需品などは,「1 週間分」の備蓄が望まし いとされており,普段から飲料水や保存の効く食料などを備蓄しておくことが推奨 されている。しかし市販されている備蓄食材は,主食(乾パンやアルファ米,カップ 麺など)や主菜(缶詰やレトルトの肉や魚)が主であり,このような食材はエネルギ ーの確保はできるものの,野菜,乳製品などの主な栄養素であるビタミンやミネラル, 図 1 乾燥石狩鍋セット 【調理】 ●乾燥石狩鍋 (図 1) 【作り方(2 人分)】 ① 包装から,各食材を取り出す。“鮭とば”は, 先に浸漬しておく。 ② 鍋に,1 人分 300ml の水を入れ,①の“乾燥 野菜”,鮭とばを入れる。この時,顆粒味噌は, 取り出しておく。 ③ ②が沸騰したら,弱火で 20 分程度煮る。 ④ ③に顆粒味噌を溶き入れる。

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食物繊維が不足となる傾向にあることは明らかである。特に被災者が一番食べたか ったものとして挙げているのは野菜類が最多であったことや,災害時の食事に野菜 が不足していたために,便秘や口内炎,風邪の症状を訴える人が増加した事実などか ら,防災の観点からも野菜の摂取はとりわけ重要であることがわかる。すなわち,日 常(いつも)においても非日常(もしも)においても野菜をどのように摂取できるか 大きな課題とされているのである。 災害時に,野菜が不足する理由は,以下のとおりである。 1)野菜不足の最大の原因は,私たち個々人が野菜の備蓄をしていないことにある。 2)自治体の救援物資には野菜少ない。被災地への救援物資は,主食(炭水化物・た んぱく質・脂肪)に偏っている。野菜・果物(ビタミン・ミネラル・食物繊維)の 救援物資はほとんどない。 3)もし,生野菜が大量に送られてきたとしても,料理(洗う・切る)がしにくい。 4)交通事情の悪化,流通機能の停滞により,野菜が入手しにくく価格が高騰する。 5)野菜は水分が多いため腐敗しやすく,衛生管理が行き届かない。 野菜の摂取方法のひとつである“乾燥野菜”の歴史は古く,現在に至るまで様々な “乾燥野菜”が作られている。特に近年の震災を機に,非常食としての価値が見直 され,乾燥食品メーカーや,農業六次化においても焦点を当てるなど,野菜の需要増 大を目指すマーケットとして関心が高まっている。 ここでは,備蓄食材としての“乾燥野菜のメリット”について述べた(図 2)。 図 2 ”乾燥野菜”のメリット 調理時間↓ 調味料↓ 貯蔵性↑ 摂取量↑ 咀嚼量↑ 腸内環境↑ 衛生的↑

乾燥のススメ

~干したらこんなにいいことが…~

たくさん

食べられる

うまみが凝縮

調味料は

ほんの少し

軽くて小さい

良く噛む

すぐ使える

“洗う・切る“がいらない

保存性up

腸内環境

野菜×防災=乾燥野菜

フルーツも… ドライフルーツ! ― 41 ―

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●ローリングストック法(図 3) 日常的に使い慣れている食材や非常用食品を多めに買って,ストックしている状 態を保ちながら使っていき,その分を補充していく方法である。非常時のためだけの 備蓄ではなく,日常から利用できる長期保存可能な食品を買い,食べたら買い足して いく。すなわち,もしもの時の食事をいつもの食事と同様に考え食生活を送っていく。 ここでは,“乾燥野菜”を常備していくことを提案した。 図 3 ローリングストック法 3.おわりに 知識もモノも「備えあれば憂いなし」非日常(もしも)も日常(いつも)である。生活に 欠かせないものは,何か…それは日常の中に答えがある。本講座では,日常・非日常を問わ ず「食べる」ことについて考え,備蓄食材としての“乾燥野菜”を題材とし調理実習を行っ た。この講座内容の具体的な例として,「家庭科・家政教育研究第 13 号」に,自由投稿論文 「日常と非日常をつなぐ備蓄食材“乾燥野菜”の常備化を目指して~小学生とその保護者を 対象とした防災教育プログラム~」を掲載しているので,家庭科の授業等において,これら のような教材を活用していただければ,幸甚である。 本稿は,2019 年度に開催された第 21 回藤女子大学家庭科教育研修講座において,紹介し た題材に加筆したものです。 参照:ienokoto.top/wp01/wp-content/ローリングストック法

いつも食べているものを

「非常食(もしも)」にする

(備蓄をする)食料・水を

少し多めに用意する。

定期的に古いも

のから食べる

食べた分を買い

足し補充する

気が付いたら非常食の消費期限 が過ぎていて全て廃棄した?そ んなことがないように!

参照

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