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日本スポーツマネジメント学会 第10回大会講演録: 特別講演

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Academic year: 2021

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おはようございます。ただいまご紹介いただきましたスポーツ庁鈴木でございます。40 分ほど いただきまして、スポーツ政策のパラダイムシフトというタイトルでお話させていただきたいと思 っています。 私はあまりスポーツマネジメントには詳しくないのですが、一応大学時代は体育経営学ゼミでご ざいました。その後、体育がスポーツになり、この分野がより注目されてきたと思っております。 前職は私も大学の教員でありまして、その大学にはスポーツマネジメント学科というのが 1993 年 に創設されていれていますが、本当に年々スポーツのマネジメントに関しましては、必要性・重要 性が高まってきているということを感じております。それではさっそくいきたいと思います。 スポーツ政策のパラダイムシフト スポーツ庁の誕生によるスポーツ政策のパラダイムシフト。我々は色々と言っておりますけれど も、スポーツといいますと、おそらく一般の方は競技力の向上や、オリンピック・パラリンピック で何個金メダルを取るのかが一番の関心事だと思われていたのですが、実際に今我々がやっている ことというのは、スポーツ人口・参画人口、する、見る、支える人口を拡大する、そして健康増進

スポーツ政策のパラダイムシフト

特別講演

鈴木大地氏

(スポーツ庁長官) 日本スポーツマネジメント学会 第10回大会

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です。一部の人はやはりアスリートですけれども、他の人は一般的な国民ですのでそういった人達 にとってスポーツというのは健康増進というのが一番の大きなテーマ。そして地域の活性化。スポ ーツというのはやはり場所が必要ですので、そういった意味では地方にも十分チャンスがあると思 っています。成長産業化、これは今国が後押ししておりますし、国際交流、外務省からもスポーツ 庁に来ており、スポーツ庁は壁がないということでありますので、どんどん利用していく。様々な 利用、他省庁とも連携を図りながら今行っておりまして、それをうまくまとめる形で第 2 期スポー ツ基本計画をまとめさせていただきました。最初に言っておかなければならない、我々の最大の使 命、これはスポーツ立国の実現と書いてありますが、スポーツの価値を上げることだと、このよう に思っております。今日はこのような 1 から 7 番目のお話をして参りたいと思っております。スポ ーツの第 2 期計画、健康な人生、運動部活動、スポーツ産業、2020 年以降も持続可能な競技力の向上、 大学スポーツの活性化と日本版 NCAA 創設、スポーツによる地域活性化ということです。 スポーツの第 2 期計画 まず第 2 期スポーツ基本計画ですが、まずこの体育とかスポーツとか運動など様々な言葉があり ますが、我々はスポーツ庁であります。スポーツとはなにかというお話をしなくてはならないと思 います。まずスポーツとの関わり方は、する、見る、支える、いろんなパターンがあるわけですが、 ラテン語で deportare、楽しむとか遊びとか気晴らしとか娯楽とかそういったものが語源です。先ほ ど申し上げた通り、我々のような競技者としてスポーツに参画する場合もあるでしょうが、そうで はなくスポーツをもっと多面的なものとして提供し知っていただこうという風に思っております。 散歩、犬の散歩、これも一般のウォーキングです。スポーツです。そしてダンス・健康体操も立派 なスポーツです。体を動かす。自発的に。そしてハイキング・サイクリング、こういったレジャー も立派なスポーツです。つまり心拍数を 180 にあげて 30 分間持続しないとスポーツと言われない、 そうではありません。自発的に自ら行動を起こしながら楽しむ、これこそがスポーツであります。 これが第 2 期スポーツ基本計画を 1 枚の図にまとめたものですが、特徴としては様々な分野で目標 値を作りました。20 個ほどの目標値を作って具体的に達成をしていこうということで、1 つはスポ ーツ実施率を 65%にする。スポーツ好きな中学生を 80%にする。スポーツアドミニストレーター を持つ大学を 100 大学にする。いわゆるお役所の成果物というのはわざと難しく書いたりして、主 語がよくわからないのですが、誰かというのを明確に示しながら今回作ったつもりであります。 健康な人生 まずスポーツで健康な人生をということです。我々がなぜこだわるのか。国民の医療費 42 兆円 と言われておりますが、これが 2025 年には 52 兆円になるのではないかとも言われております。こ れを最初にスポーツ庁に来て、いろんな各局から説明を受けまして、これは大きな問題だと思い、 これを解決するためにスポーツ界も寄与できるのではないか。少しでもスポーツを普及・発展・促 進することで、こういう形で右肩下がりにしていけるのではないかと思っております。男女とも、 運動習慣のある人ほど、長く歩くことができる割合が高いというデータもありますが。男子女子そ れぞれ、若干男子の方が毎日歩く人が多く、この人たちが長く歩けるということでありますが、普 段からの運動習慣を更に定着させたいと考えております。そのスポーツ実施率でございますが、現 在 52.5%、成人の週 1 回のスポーツ実施率というのが 51.5%ということで、これを今我々は 65% にしていきたいとこのように思っております。ではなぜやらないのか、なぜスポーツをしないのか ということですが、仕事が忙しい・家事が忙しいということが一番の理由となっています。最もこ

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のスポーツ実施率を下げているのは、若い世代でありまして、20 代から 50 代が平均を大きく下げ ているということです。そこで我々も 65%にスポーツ実施率を上げていくために何をするかとい うことですが、ガイドラインを策定する、少し絞って高齢者に対してどういうことをしたらいいか、 あるいはビジネスマン、先ほどの実施率を下げている人にはどうしたらいいか、そして女性です。 これには載っていないのですが、さらに幼稚園生、また保育園児にももっとスポーツをしてもらお う。そういうことを考えております。 まずこのビジネスパーソン、我々もそうです、公務員ですから 9 時から 18 時までびっしり毎日 働いており、なかなか時間がない。そういう人達にはどうしたらいいか。通勤時間あるいは休憩時 間に、ちょこちょこ体を動かしてもらう。あるいは全くスポーツや運動に興味がない人達もいます。 ところが、多面的にこういうとことから、スポーツに参画してもらう人達を増やしていこう。健康・ IT・観光・ファッション・エンターテイメント、こういったところからスポーツに入ってもらおう ということで、このように魅力や意欲を向上させて、スポーツに関わってこなかった人達も楽しめ る機会を模索しているところであります。 我々の取り組みですが、朝活です。代々木のオリンピックプール、これは国の持ち物なので、何 時からやっているんだ、10 時からやってます、冗談じゃない。朝早くからやろうということで、 今 7 時からやってもらうようにしました。本当はもっと早くやってもらいたかったのですが。そし たらこれだけの需要がありました。今残念ながら改修中で、使えないのですが、働く前に一泳ぎ したいというトライアスリートや水泳愛好者がこれだけ集まりました。プールなんていうのは 1 日 中温めているものなので、もっと早く開けてほしいということを言わせてもらったところ、わかっ たということになりました。それから通勤時間。私のオフィスは 13 階にありまして、朝一日一回、 下から 13 階まで登っていきます。これが私の唯一のルーティンのスポーツということになります。 こういった通勤時間を実際にウォーキングや階段上りに使うことでスポーツやっている場合もあ る。あるいは夕活ということで、空手をやっていました。早く始業して逆に早く終わってスポーツ をする。こういった時間をマネジメントしながら有効にスポーツをする時間を工夫して作っていき たいと思っております。そして今回 3 月 5 日、明日からまさに始まっていきますが、Fun+Walk プ ロジェクトということで、通期時間忙しい人達も一駅前で降りて歩く、普段よりも 1 日 1,000 歩、 10分歩きましょうということで、一人当たり 1 日 8,000 歩平均目標にしていきたいと思っており ます。この 8,000 歩はどこから出てきたのかというと、学会の様々な研究論文から見まして、1 日 8000歩歩きますと、生活習慣病になりにくい、ほぼ多くの生活習慣病は 8,000 歩歩くことで防げる ということで、先ほど医療費の話もありましたが、多くの人が社会に迷惑をかけないような生き方 を、これによってすることができるというわけであります。今、大変賛同者が増えており、企業の 皆様と連携を図りながら進めているところです。アプリも誕生いたしまして、何歩歩くとインセン ティブを受けられるという仕組みにもなっております。 続いて学校におけるスポーツ政策です。先程スポーツ第 2 期基本計画のなかで、中学生の体育嫌 いを 16%という、それを 8%にしよう。逆に 50 数%だったスポーツ好きの中学生を 80%にしたい、 そういうことを言い始めました。そうしますと、テレビや SNS でプチ炎上させていただきまして。 体育嫌いほっといてくれ、そういう芸能人が出てきました。おかげさまで、我々スポーツ村にいる とスポーツの理解者しか相手になっていない、仕事相手に。ようやくスポーツ嫌いの人たちから声 が上がってきました。そういった人たちの話を分析してみますと、どうやら小学校や中学校・高校 で受けた体育の授業でスポーツ嫌いになってしまった、そういう人達がいました。ということで我々 も体育の授業を謙虚に反省して、もっと楽しいプログラムを提供する、体を動かすこと自体が楽し

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いな、こういう風に思うような、そういうカリキュラムにしなきゃいけないだろうという風に思っ ております。 運動部活動 次は、部活動の先生の話です。左が中学生、右が高校生ですが、この黄色の所に注目してくださ い。黄色の所は何かというと、体育の先生でもない、その部活動の顧問なんですけれどもその部活 の運動種目をやったこともない・経験もない、という人達の割合です。これは中学でだいだい 5 割 ぐらい、高校で 4 割ぐらいということです。つまり専門知識もない、やったこともない。そうした 人たちが約半分ぐらい教えているということです。この犠牲者は誰かというと中学生です、高校生 です、生徒さんです。そういった先生から学ばなければいけないわけですから、今後の中学生・高 校生の部活動でいえば、適切な指導者から適切な指導を受けられる、そういう部活動を構築してい かなければいけないだろうと思います。 こちらは幼児期の運動習慣がその後に及ぼす影響ということで、話は前後いたしますが、幼児期 にいかにスポーツをしていくことが大事か、スポーツ習慣が大事かという話です。幼児期に毎日ス ポーツをしていたという人は、小学校入学後も週 6 日以上スポーツをするなど、そういった人たち はやはり運動能力テストの点数が高いというデータがあります。つまり幼児期・保育園時期にどれ だけ体を動かしたか、これは非常に重要だろうと捉えております。例えばうちにも幼稚園年中の子 どもがおりますが、9 時前に幼稚園に送っていきます。そして 13 時かそこらに迎えにいかなけれ ばいけない。さっき送っていったと思ったらもう迎えに行かなきゃいけない。仮に 13 時ぐらいか らスイミング教室や体育教室や体育ジムや楽器でもいいですが、幼稚園からそのまま行ければよい かと思います。ものごとを吸収する時期でもありますし、我々親としてもとても助かります。今、 女性の社会進出、女性活躍、働き方改革と言っておりますが、女性がもし 9 時から 17 時まで自由 な時間ができたら、非常に働きやすくなるんじゃないかと思います。つまり幼稚園業界とスポーツ 業界をマッチングさせ、もっとシステマティックにそういうことができれば、大きく社会を変える ことができるのではないかなと思っています。 話が前後しましたが、スポーツ好きの学生 8 割、そしてスポーツ嫌いの人たちを減らしていきた いということで、部活動を含め、今学校体育も我々の所管ですので、改革を行っているところであ ります。そこで保健体育の学習指導要領を変えました。ということで技術指導だけではなく、もっ ともっと体を動かす楽しさというものを体感してもらえるように、そして運動の効果を知る、健康 のリテラシ―をもっともっと説いていかなければいけない。そして生涯スポーツの礎を築こうじゃ ないかということでございます。運動の苦手な児童も楽しめるような授業、そして運動を習得して もらえるような、もっと専門的な知識を持った教員が、小学校の段階から必要なのではないかと思 っております。私も保健体育の教員免許持っていますが、得意な人をもっと得意にすることもでき ますが、苦手な人を楽しく教えることも多分皆さんもノウハウとしてお持ちだと思いますので、小 学校における体育専科教員の導入というのも合わせて動いていきたいと思っております。 こちらは部活動指導員、いろいろと書いてありますけれども、簡単に言いますと、まず教員の負 担軽減です。これはおそらく多くの人が一致しているところだと思います。非常に過重労働です。 そのなかでどういう形で我々は部活動を展開できるか、おそらくこれからは地域に部活動を委譲す る。総合型地域スポーツクラブなのか、民間スポーツクラブなのか、スポーツ推進委員なのか、い ろんな形で地域が受け皿となって部活動を教えていく。もちろん教員になるのに部活動を教えたい から教員になる人、とても多くいます。そういった方々は 17 時ぐらいで教員という職から 17 時以

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降は地域のスポーツ指導員という形で今後部活動を指導していただくという形になっていくだろう と思っております。来年からやるのは難しいです。地域の受け皿を少しずつ育てていかなくてはこ れは成り立ちませんので、今から準備を少しずつしてもらいながら、最終的なそのような形に移行 していこうではないかと考えております。ということで部活動の会議を今年の 3 月末で中間のガイ ドラインを出しますが、専門家に集まっていただいて非常に活発な議論を展開しています。 こちらは、先ほどの幼稚園・子ども園の放課後の子ども教室に合わせて、幼児期の段階から体を 動かす楽しさを知ってもらおうと、日常的にスポーツ習慣を身に着けてもらおうということで、日 本体育協会さんの皆さんと協力し合いながら、アドバイザー・プレイリーダーということで、もっ ともっと遊びを提供したり、教えたりするような、そういうことをもっともっと活発に行っていく ために今実際に予算化もして動いているところであります。 スポーツ産業 スポーツの産業化の話をしていきたいと思います。このスライドは皆さん何度も見ているかとは 思いますが、今後スポーツの市場を現在の 5.5 兆円から 2020 年には 10 兆円、2025 年には 15 兆円、 2倍 3 倍に伸ばしていきたいと思っています。当初スポーツで儲けるのかという意見もありました が、そうですよって言ってます。ここで儲けてどうするのか、そしてこのスポーツの環境をもっと もっと整備していきたい。我々のポケットに入れるわけではなく、スポーツの環境をどんどん整備 する。そのことで更にスポーツ人口を拡大し、更に市場がまた大きくなっていくという好循環を作 りたいと思っています。 そのために何をするかということですが、スタジアム・アリーナ改革。2025 年までに 20 以上の スタジアム・アリーナを全国に作っていきたいと思います。特に今 B リーグもスタートしました、 Jリーグだけじゃないです。このスタジアムというのは規模も大きい、そしてお金もかかる、時間 もかかるということですが。体育館、アリーナというのは非常に用途が広いですし、地域にとって 必要だろうと思っております。熊本県の蒲島知事がおられますが、ちょうど 2 年前地震が起こりま した。その地域とお話をしていて、『やあ鈴木長官、スポーツの施設もっともっとたくさん作って くださいよ』ということを言われました。実際アリーナが避難所となった。熊本はプールもありま すから、プールが全国から寄せられた支援物資の総合配送センターになりました。ああいった場所 がなければ、復興は全く進まなかった。いざとなったら防災復興拠点になります、スポーツ施設と いうのは。これは全国に作るべきだとこのように思っております。本来であれば総務省予算でスポ ーツ施設を作って、それを我々が利用するぐらいの、本当はそのぐらいの気持ちなのですが。とに かく施設です、これはこれから作っていきたい、特にアリーナの方です。まず良い事例を作って、 ほれあそこ見てみろ、あんなにうまくいっているじゃないか、そういうのは早めに作っていきたい、 このように思っております。ということで今スタジアム・アリーナ新設、建て替えの情報・構想が このようになっております。全国各地で進んでいるということをお伝えしたいと思います。 これはスポーツ系人材、そういったスポーツ施設を利用して何をするのか、うまく経営とも結び 付けていかなければいけないわけですので、こういった方々にメンバーになっていただいて、スポ ーツ人材を作る、こういう協議会も開始しております。スポーツ庁ができまして、このスポーツビ ジネスのところ、地方創生のとこと、こういったところをこれまでの文部科学省のスポーツ成人局 では全く扱っていないテーマでありまして、ただし我々の挑戦だということを言っております。と いうことでこれからはスポーツと関連団体だけでまとまっておらず、企業の皆さんから人事交流し てもらいながら育てていただいたりする、あるいはスポーツビジネスこういった人材を発掘したり

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育ててもらうようなところから、色々我々連携を図りながらこのスポーツマネジメント界をさらに 一段上のステージに引き上げていきたいと思っておりますが、そのためには経済界、教育界、色ん な所と更に連携強化を図っていく必要があるだろうと思っております。 我々のこのスポーツの成長産業化に関しては、様々な分野と結びつくことによって更に発展を遂 げるだろうと思っております。先程原田先生から5G のお話もありましたが、スポーツテクノロジ ーが 10 年、20 年の日進月歩で進んでおりますので、1 日 1 日。ということでサイバースポーツ、 新たな観戦スタイル、観る、わかる。そしてこのスポーツがもたらす価値が様々な分野で有効活用 されることで更に発展していくのではないかと思っております。まもなくパラリンピックも始まり ますが、用具とか器具、装具と非常に密接な関わりを持っており、今観るという意味でも科学の時 代になっておりますので、よりおもしろく観られるのではないかということです。そういうトップ アスリートの大会がどう魅せられるのか、どういう器具を使って選手たちが行うのか、そういう知 見が高齢者・障害者に対して有効になったり、一般にビジネスとしても使えるものになるのではな いか思っております。 2020 年以降も持続可能な競技力の向上 そして 2020 年以降も持続可能な強化ということで、1 年半ほど前に強化プランというものを出 させていただきました。もちろん競技力をこれまで以上に高めなければいけない。しかし実際はも のすごい少子化が進んでいます。少子化は進んでいますが、我々の競技力というのは維持、もし くは向上させなければならないので、色々効率というものを考えなくてはなりません。ひとつは 2020年までは潤沢に強化資金がありますが、21 年以降はどうなのか。1964 年当時私水泳連盟の資 料を調べましたが、8000 万ぐらいあった強化費が次の年 400 万ぐらいでした、何十分の一になっ たのを見ましたので、21 年以降もしっかり考えなくてはいけないと思っておりますが、強化シス テムを効率的にしなくてはいけない。全国にあります子どもたちの『宝』、その才能をもっともっ と早く見つけ出して、よりその人材にあったスポーツをしてもらいたいという考えがあります。ひ とつひとつ説明していると時間がないのですが、タレント発掘事業というのも始めました。それか ら今あるハイパフォーマンスセンター・NTC National Training Center 国立スポーツ科学センターを さらにハイパフォーマンスセンター化し、より機能を充実させていきます。こういったことを行い ながら、過去最高のメダル数を取っていこうと思っております。色んな団体と協力して行っていま す。 ひとつ、ご存知かと思いますがジャパン・ライジング・スター・プロジェクトというのを今年度 から始めました、来年度も行います。タレント発掘・転向事業です。中学生・高校生に学校の運動 能力体力テストをウェブ、オンラインで入力するだけです。そしたらちょっと君来てくださいとい うことで、第 2・第 3 ステージに進んで、これからは国や競技団体が強化をしますよ、そういうシ ステムです。なぜやり始めたかというと、高校野球児は全国に 17 万人いると言われています。こ のうち 1 年に 1 度でも試合に出る人というのはどれくらいかというと、5 万人しかいません。残り の 10 万人以上は 1 年間に 1 回も試合に出ない。アルプススタンドで声枯らして応援している。そ の中に2mの人もいるかもしれない、足の速い人がいるかもしれない、遠投が優れているかもしれ ない、俊敏に動ける人がいるかもしれない。ラグビーやったらどうですか、ハンドボールどうです か。やり投げやったらどうですか、ボートやったらどうですか。甲子園も素晴らしい、ただ世界は もっと広いんです。世界を見ることというのも、おおいに一生を懸ける価値があると思います。と いうことで、甲子園に行けなかった、ああそうですか、甲子園に行かれなかったかもしれないけど、

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オリンピック行かない?と我々は囁いています。首根っこをつかんでやれよとは言いません。もし 我々が、やりたい人がいればお手伝いしますよ、そういうスタンスなんです。ただ運動部指導者の 理解も必要ですので、これから根気よく交渉を続けて、普及を図っていきたいと思っています。 大学スポーツの活性化と日本版 NCAA 創設 大学スポーツ改革。こちらも今、今年度まとめの文章を出します。そして来年の今頃日本版の NCAAの創設に向けて今動いております。まず 100 大学ぐらい、スポーツアドミニストレーター というのを置いてもらいたい。これは大学の職員でもない、教員でもない、いわゆるスポーツ施設 を利用して様々な地域貢献やスポーツビジネスを行ってくれるような人材でありまして、まさにス ポーツマネジメント学会が輩出するような人材かもしれません。こういった方々が学校と地域を結 ぶ、あるいは経済の活性化を担ってもらうということになります。こちらも今着々と準備をしてい るわけでありますが、やはりアメリカの NCAA というのは参考になりますが、アメリカっていう のは合衆国です。また国のシステムも違いますので、アメリカのものをそのまま持ってきても多分 難しいんじゃないかと思います。やはり日本なりの NCAA が必要だろうということで、どこが日 本の良い所なのか探して、それを考える場にもなっているのではないかと思いますが。当面 3 つの グループに分けて考えていきます。安心・安全ワーキンググループ、学業充実ワーキンググループ、 マネジメントワーキンググループということになっています。こちらは最初は NCAA も危険を回 避するために立ち上がったと言われていますが、アメフトやラグビーいろんな競技、危険な競技が ありますので、そういったところ大学が集合して、保険業界ともつながりながらうまく、スポー ツやっててよかったなっていう人をもっともっと増やしていくためのワーキンググループ・NCAA にならなくてはいけないと思っています。 スポーツによる地域活性化 スポーツによる地域活性化ということです。こちらも最近もっともっと話題になってきているの ではないかと思っていますが、スポーツを景観・環境・文化、地域資源と掛け合わせて、地域や経 済の活性化を図るというものであります。こちらも原田先生に様々座長を務めてもらいながら、ス ポーツツーリズムというのを盛り上げているところであります。やはり全国各地回ってきましたが、 東京は人はいるけれども場所がない、しかし地方は人は少ないけれども場所はある。やはりどうし てもスポーツの場合フィールドが必要だと思いますので、やはり地方に大きな大きなチャンスがあ ると思いますし、スポーツやるのであれば地方いいな、このように思っております。スポーツを推 進していくことで、色々な地域への社会的効果・経済効果がそれぞれあるだろうと思っております。 この基本計画の中でも目標値を掲げさせていただきました。スポーツ目的の外国人数を倍にします、 スポーツツーリズム関連商品も倍にしていきます、そして地域コミッションを 3 倍にしていきます、 このように思っております。まだまだ可能性があります。 先ほどスタジアム・アリーナの話をさせていただきましたが、スタジアム・アリーナを作るには 時間とお金がかかります。時間とお金がかからない、今すぐにでもできるスポーツ振興はないかと、 これはアウトドアじゃないかということで、昨年の 6 月にアウトドアスポーツ推進宣言をさせてい ただきました。この 47 都道府県、北から南まで山があり、川があり、非常に自然が豊かな我が国 の国土であり、それぞれの地形に応じたスポーツができます。それを魅力として、資源としてどん どん発信しながらビジネスにしていただきたい、このように思っております。この中でアウトドア は豊かな時間をもたらします、地域を元気にします、地域と世界がつながりますよ、こういうこと

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を今言っています。一例を出すと、昨年四国のへそといわれている三好という所があるのですが、 こちらは 4 つの空港からそこに行ける、逆にいうとどこからも遠いということでもあるんですが、 そういうところで何ができるかといいますと、非常に急峻な川がありまして、もうラフティングの メッカです。そこで世界のラフティング選手権が開催される。大勢の人がそこの三好に集まりまし た。スポーツの競技種類というのはたくさんあります。夏のオリンピックだけで 30 種類あるわけ ですから、必ずその地形にあったスポーツというのは必ずあります。スポーツが地方を元気にする のは非常に現実味があるのではないかと思います。 ツーリズムの協議会。企業の皆さんにも入っていただいて、メーカーから輸送会社から、非常に 多くの人たちからご意見を頂いて、非常に勉強になります。その中でも情報関連の企業の方々から どんどん我々のシステム使ってほしいというようなことをおっしゃってていただいて、この間、見 に行きました。いろんな情報が取得できますので、もっとターゲットを絞った形でこのスポーツビ ジネスというのは展開可能なのかなということで、我々も考えていきたいと思っております。 この地域スポーツコミッション、2019 年ラグビーワールドカップや 2020 年東京大会があり、ス ポーツの事前合宿というのが言われており、そのためにスポーツコミッションを作って動いてくだ さっている所もあります。最近言われているのがスポーツの事後合宿、つまりオリンピックやパラ リンピックが終わった後もすぐ帰らせないで、もっと日本にいて回ってもらい、子どもと触れ合っ てもらい、観光してもらったり、色々なことをしてもらい、せっかく来た外国の方をもっともっと 日本を回って活動してもらいたい。このように今思っております。まだまだ可能性がたくさんある のではないかと思っております。既に先進事例もございますし、雪の町もあれば温かい街もあれば、 様々やり方があるので、本当これおもしろいなと、夢のある分野だと思っています。 去年からスポーツ庁・観光庁・文化庁の3庁連携を致しまして、スポーツ文化ツーリズムアワー ドを 3 庁連携で深めております。魅力的な地域のスポーツイベントに手を上げていただいて、大賞 とかそういうアワードを設定しています。今年おもしろいなと思ったのは、トライアスロン。大阪 城ですよ、大阪城のお堀で泳げる。今まで文化財というのは、保護の文化財といわれていて、触っ てはいけない見てはいけない、写真を撮ってはいけない、ところがお堀で泳げると。こういう史跡 のようなところをもっともっと活用してもらおうと、今文化庁の宮田長官はそういう考え方です。 こちらも、いいんですかという感じでもっともっと使わせていただきたいと思っています。姫路城、 白鷺城、マラソン大会があります。姫路城マラソンです。ゴールすると、写真撮ってもらえるので すが、笑って写真を撮ってバックが白鷺城。スタートとゴールが世界遺産というのはなかなかない。 もっともっとこういうのを我々としても利用させていただいて、コラボさせていただきたいとこの ように思っております。 最後に これから我々もスポーツで人生変わりますよ、社会を変えましょう、世界とつながりましょう、 で未来を作って変えていきましょう、こういうことを言っております。スポーツへの理解、まだま だだと思っております。平昌オリンピックもありましたけれども、色んな感動、元気、勇気を頂き ました。これを一過性のものにせず、変えていきたいと。特にオリンピックのレガシーという言葉 もありましたが、我々 2020 年を迎えます。2000 年以降に先進国の何ヶ国かでオリンピックを開催 しています。シドニー・オーストラリア、2010 年バンクーバー・カナダ、2012 年ロンドン・英国。 いずれも 2000 年以降開催をした国ですが、オリンピックの前と後で国民のスポーツ実施率が上が ったというデータはありません。そして国によっては実施率を測ってもいない、そういう国もあり

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ます。我々は初めてこの 2020 年大会を通して、2020 年オリンピック・パラリンピックを招致して 開催すると、その国の国民が健康になるんだ、医療費を下げるんだと、オリンピックは、そういう 大会にして、新たなオリンピック・パラリンピックの価値を世界中に発信していきたいと思ってお ります。我々が考えるレガシーは今のところ、そこがありますが、色んなパターンがあると思いま すので、皆さんと協力して、オリンピックというのは、パラリンピックというのは開催することで、 こんないいことがあるんだ、その経済的な指標も含めて、我々と一緒、皆さんとともに、そういっ たものを世界発信できるように作って参りたいと思っております。我々の活動、色んなところで発 信をしておりますので、ご興味のある方は “ぽちぽち” っと “いいね” を押していただきたいと思 います。ということで『スポーツが変える、未来を作る~ Enjoy Sports, Enjoy Life~』私の講演は終 わります。ご清聴いただきありがとうございました。

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